JP3309909B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイドリセス内に
オフセットゲートを配設したFETを製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】車載レーダーや無線LAN(Local
Area Network)用として実用化が進んで
いるミリ波領域での固体増幅器においては、GaAs
(ガリウム・ヒ素)などの化合物半導体が用いられ、か
つ、そのデバイス構造は周波数特性を高めるために、ゲ
ートを0.1〜0.2μm程度まで細めた微細ゲート構
造を採用している。図15は、このような微細ゲート構
造を持つ従来のFETの一例を示す断面側面図である。
図15に示したFET(電界効果トランジスタ)102
において、ゲート104(すなわちオフセットゲート)
の長さLgはたとえば0.18μmであり、ゲート10
4はワイドリセス106内で中央ではなく、ソース10
8側に偏った位置にオフセット配置されている。ソース
108側のリセス端部110からゲート端までの距離L
gsrは0.2μm、ゲート端からドレイン112側の
リセス端部114までの距離Lgdrは0.3μmなど
となっている。
【0003】このようなオフセット構造を採用するの
は、FET102の耐圧向上やゲートドレイン容量の低
減を目的としてのことであり、その結果、高電力密度と
高利得を実現することができる。図16ないし図21
は、この従来のFET102の製造方法を示す工程図で
あり、各工程のFET102の側断面を示している。以
下、これらの図面を参照して従来例のFET102の製
造方法を説明する。まず、GaAsなどから成る半導体
基板116の表面にワイドリセス形成用のフォトレジス
ト層118を転写し、次に硫酸系ウェットエッチングま
たは、BCl3(塩化ホウ素)とSF6(フッ化イオ
ウ)との混合ガスなどを用いたドライエッチングにより
ワイドリセス106を形成する(図16)。ドライエッ
チングの場合は、リセス底面120となる箇所にあらか
じめAlGaAs(アルミニウム・ガリウム・ヒ素)な
どのエッチングストッパ122を埋設しておくことで、
平坦なリセス面を形成することができる。
【0004】次に図17に示したように、表面全体にS
iN(窒化シリコン)などの絶縁層124を厚く形成す
る。つづいて、図18に矢印Aで示したように、ドライ
エッチによってエッチバックを行い、絶縁層124を平
坦化する。次にフォトレジスト層126によってゲート
形成箇所以外の部分をマスクし、開口部128に露出し
た絶縁層124をドライエッチングなどで除去する(図
19)。この例では、オフセットゲート構造を採用して
いるため、絶縁層124の開口箇所はワイドリセス10
6の中心位置に対し、ソース108側へややずれた位置
となっている。
【0005】フォトレジスト層126を除去した後、半
導体基板116の表面全体にゲートメタルとする金属材
料をスパッタして金属材料層134を形成する(図2
0)。次にゲート部分にフォトレジスト層132によっ
てマスクし、イオンミリングによって金属材料層134
を加工性しゲートメタル136を形成する(図21)。
以降のFET102の製造方法についてはオフセットゲ
ート構造を持たない通常のFETの場合と同様であるた
め、ここではその説明は省略する。
【0006】オフセットゲート構造の形成においては、
ワイドリセス106を形成するフォトレジスト層118
と、上記開口部128で絶縁層124を露出させるフォ
トレジスト層126との相対的な位置関係が正しく設定
されることが重要である。これらの2つのフォトレジス
ト層118、126の間で位置ズレが生じると、オフセ
ット量は図22に示したように異常となる。
【0007】微細ゲート構造を持つFET102では、
このようなゲート104のズレは耐圧などのDC特性の
みならず、利得といった周波数特性に著しい影響を与え
る。また、ソース抵抗やドレイン抵抗、容量などが変化
するため、回路パラメータにズレを生じさせ、整合回路
とのミスマッチングによるロスの原因にもなる。Lgs
r=0.2μm、Lgdr=0.3μmの本従来例では
0.1μmの位置ズレがFET102の特性に大きな影
響を与える。このような2つのフォトレジスト層11
8、126の位置ズレは、半導体ウェハ間、ロット間だ
けでなく、同一ウェハ内でも起こり得る。したがって、
位置ズレによる特性のバラツキは歩留まりの低下を招く
ことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決するためになされたもので、その目的は、ワイ
ドリセス内に正確な位置関係でオフセットゲートを形成
することが可能な半導体装置の製造方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、ワイドリセス内にオフセットゲートを配設
したFETを製造する方法であって、半導体基板上に第
1の絶縁層を形成し、前記ワイドリセスのソース側端部
と前記オフセットゲートとの間、および前記ワイドリセ
スのドレイン側端部と前記オフセットゲートとの間にそ
れぞれ相当する箇所で前記第1の絶縁層を露出させる第
1のフォトレジスト層を前記第1の絶縁層の上に形成
し、前記第1のフォトレジスト層をマスクとして前記第
1の絶縁層および前記半導体基板の表面をエッチングし
て前記ワイドリセスを形成し、前記第1のフォトレジス
ト層を除去した後、前記ワイドリセスの外側に形成され
た前記第1の絶縁層を除去し、前記ワイドリセス内に形
成された前記第1の絶縁層の箇所を除いて表面全体に第
2の絶縁層を形成し、前記ワイドリセス内の前記第1の
絶縁層を前記第2の絶縁層に対して選択的にエッチング
し、このエッチングにより露出した前記ワイドリセス内
の前記半導体基板を、この露出箇所における半導体基板
の高さが、前記ワイドリセス内の前記第2の絶縁層下の
半導体基板の高さと同程度となるまでエッチングして前
記第2の絶縁層に開口部を形成し、全体に金属材料をス
パッタし、フォトレジストによるマスクキングを行って
前記金属材料を除去し前記開口部の箇所の前記金属材料
のみを残してゲートメタルとすることを特徴とする。
【0010】このように、本発明では、本来ワイドリセ
スを形成するための第1のフォトレジスト層によって、
ワイドリセスを形成すると共にワイドリセス内の、後に
オフセットゲートを形成する箇所に、第1の絶縁層と半
導体基板表面の一部から成る積層構造体を形成する。そ
して、この積層構造体の周囲に第2の絶縁層を形成した
後、積層構造体を除去し、形成された開口部に金属材料
を充填してゲートメタルとする。したがって、本発明の
製造方法により形成されるオフセットゲートと、ワイド
リセスのソース側およびドレイン側の端部との位置関係
は、第1のフォトレジスト層のみによって決まり、従来
のように2つのフォトレジスト層間の位置ズレの問題は
生じない。そのため、ワイドリセス内に正確な位置関係
でオフセットゲートを形成することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て図面を参照して説明する。図1ないし図9は本発明の
第1の実施の形態例としてのFET1の製造方法を示す
工程図である。第1の実施の形態例の製造方法では、図
1に示したように、まず、GaAsなどをベースにして
形成した半導体基板2の表面全体にSiO2などの第1
の絶縁層4を形成し、次にワイドリセス形成用の第1の
フォトレジスト層6を転写する。
【0012】この第1のフォトレジスト層6は、図1に
示したように、ワイドリセスのソース側端部とオフセッ
トゲートとの間に相当する箇所6A、およびワイドリセ
スのドレイン側端部とオフセットゲートとの間に相当す
る箇所6Bで第1の絶縁層4を露出させている。つづい
て、SF6ガスなどを用いたドライエッチングによって
第1の絶縁層4に開口を形成し、次にBCl3とSF6
との混合ガスなどを用いたドライエッチングによって半
導体基板2の表面をエッチングすることによってワイド
リセス8を形成する(図2)。
【0013】本実施の形態例では、ワイドリセス8の底
面となる半導体基板2の表面下に、AlGaAsなどに
よるエッチングストッパ10をあらかじめ埋設配置して
おく。これにより半導体基板2を(BCl3+SF6)
ガスを用いてエッチングするとき、平坦なリセス面を形
成することができる。
【0014】その後、第1のフォトレジスト層6を除去
することでワイドリセス8内に、図3に示したような、
第1の絶縁層4と半導体基板表面の一部12とから成る
積層構造体14が形成される。この積層構造体14は後
に詳しく説明するようにゲートメタルに置き換えられ
る。そして、ここで製造するFET1のゲートはオフセ
ットゲートであるため、積層構造体14のワイドリセス
8内の位置は、図3に示したように、中央ではなく、ワ
イドリセス8のソース16側にやや変位している。
【0015】そして、図3に示したように、ワイドリセ
ス8の箇所のみフォトレジスト層20によってマスク
し、それ以外の部分の第1の絶縁層4をフッ酸などで除
去する。次にフォトレジスト層20を除去した後、図4
に示したように、全面に一例としてSiNから成る第2
の絶縁層22を厚膜成長させる。この第2の絶縁層22
の材料としては、積層構造体14を成す第1の絶縁層4
を後に除去する際に、材料選択性のエッチングにより第
1の絶縁層4を第2の絶縁層22に対して選択的に除去
できるような材料を用いる。そのため、本実施の形態例
では一例として第1の絶縁層4はSiO2で形成し、第
2の絶縁層22はSiNにより形成する。
【0016】そして、第2の絶縁層22を形成した後、
ドライエッチングによってエッチバックし、図5に示し
たように、表面を平坦化する。このとき、積層構造体1
4上の第1の絶縁層4の表面が、第2の絶縁層22の表
面と同じ高さで露出するようエッチングする。
【0017】その後、SiO2はエッチングするが、S
iNはエッチングしないという材料選択性のあるエッチ
ング方法で積層構造体14の上層のSiO2のみを除去
する。本実施の形態例では、図6に示したように、一例
としてフッ酸蒸気24を用いることによりSiNを残し
つつSiO2のみエッチングして除去する。このような
材料選択性を持つエッチング方法はどのようなものでも
良く、上記以外にも例えば、C4F8(フッ化炭素)と
Ar(アルゴン)との混合ガスを用いたドライエッチン
グによって、第2の絶縁層22のSiNを残しつつ第1
の絶縁層4のSiO2のみエッチングすることが可能で
ある。
【0018】次に、積層構造体14を構成する半導体基
板表面の一部12を、図7に示したように、(BCl3
+SF6)ガス26などを用いたドライエッチングによ
ってエッチングし、除去する。このエッチング方法を用
いることにより、半導体基板表面の一部12を除去する
際に、エッチングストッパ10で確実にエッチングを停
止でき、開口部28内の半導体基板2の高さをワイドリ
セス8内の第2の絶縁層22下の半導体基板2の高さと
同程度に形成することができる。その結果、ソース側端
部およびドレイン側端部間のほぼ全体でワイドリセス8
の底部はほぼ平坦となる。
【0019】次に、上記エッチングにより第2の絶縁層
22に形成された開口部28も含めて全体に金属材料2
9をスパッタし、開口部28に金属材料29を充填する
(図8)。そして、図9に示したように、フォトレジス
ト31によるマスクキングを行ってイオンミリング(矢
印30)を行って金属材料29を除去し開口部28の箇
所の金属材料29のみを残してゲートメタル32を形成
する。以降のFET1の製造方法についてはオフセット
ゲート構造を持たない通常のFETの場合と同様である
ため、ここではその説明は省略する。
【0020】以上説明したように、本実施の形態例の製
造方法では、本来ワイドリセスを形成するための第1の
フォトレジスト層6によって、ワイドリセス8を形成す
ると共にワイドリセス8内の、後にオフセットゲートを
形成する箇所に、積層構造体14を形成する。そして、
この積層構造体14の周囲に第2の絶縁層22を形成し
た後、積層構造体14を除去し、形成された開口部28
に金属材料29を充填してゲートメタル32とする。
【0021】したがって、ゲートメタル32により形成
されるオフセットゲートと、ワイドリセス8のソース1
6側の端部18(図9)およびドレイン17側の端部3
4との位置関係は、第1のフォトレジスト層6のみによ
って決まり、従来のように2つのフォトレジスト層間の
位置ズレの問題は生じない。そのため、ワイドリセス8
内に正確な位置関係でオフセットゲートを形成すること
が可能である。
【0022】その結果、FETの耐圧などのDC特性の
みならず、利得といった周波数特性も向上させることが
できる。また、ソース抵抗やドレイン抵抗、容量などの
変化も抑えることができるため、回路パラメータのズレ
を無くして整合回路とのミスマッチングによるロスも解
消できる。そして、ウェハ間、ロット間、さらには同一
ウェハ内での特性のバラツキを少なくできるので、製造
歩留まりを高めることができる。
【0023】図10の(A)は本実施の形態例の製造方
法により作製したFET1の、ゲート・ドレイン耐圧B
Vgdの分布を調べた結果を示すグラフ、(B)は従来
の製造方法により作製したFETにおける同耐圧の分布
を調べた結果を示すグラフである。図中、横軸はゲート
・ドレイン耐圧BVgdを示し、縦軸はFETの個数を
表している。
【0024】従来の製造方法によるFETでは、図10
の(B)に示したように、ウェハA〜Cのどのウェハで
も、各ウェハに形成されたFETの上記耐圧のバラツキ
が大きく、またそれぞれのウェハにおける耐圧の平均値
はBVgd=6〜9Vであり、ウェハ間のバラツキも大
きい。これに対して、本実施の形態例の製造方法による
FETでは、図10の(A)に示したように、耐圧の平
均値は3ウェハともBVgd=8V程度であってウェハ
間のバラツキは小さく、各ウェハ内での耐圧のバラツキ
も±1V以内に抑えられている。
【0025】図11は、本実施の形態例および従来の製
造方法によりそれぞれ作製したFETの利得の分布を調
べた結果を示すグラフである。作製したFETは、フィ
ンガー長が50μm、ゲート幅は100μmであり、周
波数50GHzにおける利得(MSG)の分布を調べ
た。なお、セット電圧Vdは4V、セット電流Idse
tは80%Idssとした。そして、3枚のウェハから
それぞれ5つのFETサンプル(合計15サンプル)を
任意に抽出して上記利得を測定し、図11のグラフをプ
ロットした。
【0026】黒塗りの棒グラフ36で示した本実施の形
態例によるFET1では、3ウェハで利得はほとんど一
定であるのに対し、白抜きの棒グラフ38で示した従来
の製造方法によるFETでは、バラツキが大きい。従来
の製造方法によるFETで利得のバラツキが大きい原因
として、ワイドリセス内のゲートのオフセット配置が正
確でないために、(1)ゲート・ドレイン容量が大きい
こと、(2)回路パラメータが変化しロスが大きくなっ
ていること、などが考えられる。これらの結果は、本実
施の形態例の製造方法によって、FETの特性のバラツ
キを抑え、製造歩留まりの向上を実現させ得ることを明
瞭に示している。
【0027】次に、本発明の第2の実施の形態例につい
て説明する。上記第1の実施の形態例では、積層構造体
14を成す第1の絶縁層4のみエッチングし、第2の絶
縁層22はエッチングしない(図6)という材料選択性
を確保するために、SiO2とSiNとを用いたが、こ
れ以外に、一方の絶縁層をプラズマSiNで形成し、他
方の絶縁層を触媒CVD(Chemical Vapo
r Deposition)−SiNにより形成するこ
とも可能である。
【0028】プラズマSiNはフッ酸系エッチング溶液
でエッチングされるが、触媒CVD−SiNはエッチン
グされない。これはプラズマSiNに比べ、触媒CVD
−SiNは組成が緻密であって分子間の結合力が強く、
エッチング溶液と化学反応を起こしにくいためである。
したがって、積層構造体14を成す第1の絶縁層4にプ
ラズマSiNを、第2の絶縁層22に触媒CVD−Si
Nを用い、図6のエッチング工程においてフッ酸系ウェ
ットエッチングを行うことにより、積層構造体14の第
1の絶縁層4のみを除去することができる。
【0029】次に、第3の実施の形態例について説明す
る。この第3の実施の形態例は、積層構造体14の形状
を工夫することで埋め込み性の良いゲートを実現するも
のである。すなわち、第3の実施の形態例では、ワイド
リセス形成時にクエン酸エッチを用いることによって、
逆テーパー状のエッチング形状を作り、これによって埋
め込み性の良いゲートを形成する。従来例のFETの製
造方法において、ゲート形状を決定するのはゲート酸化
膜に開口を形成した時の開口の形状であり、このゲート
酸化膜の開口形状のアスペクト比が大きくなるほどゲー
トメタルとする金属材料の埋め込み性は悪化する。すな
わち、ゲートの横幅が細くなるほど、金属材料を埋め込
みにくくなり、図12に示したような、金属材料134
が充填されない空隙40(ボイド)が大きくなる。この
ような空隙40が存在すると、その分、ゲート抵抗が大
きくなり、利得の低下などミリ波領域のFETにとって
致命的な特性の劣化を招く。なお、図12において図2
1と同一の要素には同一の符号が付されている。
【0030】この問題を回避するには、ゲート酸化膜の
開口形状をテーパー型にすることが有効である。そこ
で、本発明の第3の実施の形態例では、図2の工程で、
第1の絶縁層4を除去した後、クエン酸とたとえば過酸
化水素水をたとえば3:1に混合した溶液によって半導
体基板2の表面を20℃の温度でエッチングする。これ
により、図13に示したように、半導体基板2の表面
は、クエン酸溶液のエッチング速度の面方位依存性によ
って深い箇所ほど広くエッチングされ、半導体基板表面
の一部42の断面形状が逆テーパー状となった積層構造
体44を形成することができる。なお、図13において
図2と同一の要素には同一の符号が付されている。
【0031】また、クエン酸溶液によるエッチングは材
料選択性があり、ワイドリセス8Aの底面に第1の実施
の形態例と同様、AlGaAsなどのエッチングストッ
パ10を配置しておくことで、半導体基板2の表面部2
AのGaAsのみをエッチングしてワイドリセス8の底
部を平坦に形成することができる。そして、上述のよう
に形成した積層構造体44を成す半導体基板表面の一部
42は逆テーパー状であることから、積層構造体44を
除去して形成される開口部46は上部ほど広く開放され
た開口となり、その結果、図14に示したように、空隙
を形成することなくゲートメタル32Aを開口部46内
に充填することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ワイドリ
セス内にオフセットゲートを配設したFETを製造する
方法であって、半導体基板上に第1の絶縁層を形成し、
前記ワイドリセスのソース側端部と前記オフセットゲー
トとの間、および前記ワイドリセスのドレイン側端部と
前記オフセットゲートとの間にそれぞれ相当する箇所で
前記第1の絶縁層を露出させる第1のフォトレジスト層
を前記第1の絶縁層の上に形成し、前記第1のフォトレ
ジスト層をマスクとして前記第1の絶縁層および前記半
導体基板の表面をエッチングして前記ワイドリセスを形
成し、前記第1のフォトレジスト層を除去した後、前記
ワイドリセスの外側に形成された前記第1の絶縁層を除
去し、前記ワイドリセス内に形成された前記第1の絶縁
層の箇所を除いて表面全体に第2の絶縁層を形成し、前
記ワイドリセス内の前記第1の絶縁層を前記第2の絶縁
層に対して選択的にエッチングし、このエッチングによ
り露出した前記ワイドリセス内の前記半導体基板を、こ
の露出箇所における半導体基板の高さが、前記ワイドリ
セス内の前記第2の絶縁層下の半導体基板の高さと同程
度となるまでエッチングして前記第2の絶縁層に開口部
を形成し、全体に金属材料をスパッタし、フォトレジス
トによるマスクキングを行って前記金属材料を除去し前
記開口部の箇所の前記金属材料のみを残してゲートメタ
ルとすることを特徴とする。
【0033】このように、本発明では、本来ワイドリセ
スを形成するための第1のフォトレジスト層によって、
ワイドリセスを形成すると共にワイドリセス内の、後に
オフセットゲートを形成する箇所に、第1の絶縁層と半
導体基板表面の一部から成る積層構造体を形成する。そ
して、この積層構造体の周囲に第2の絶縁層を形成した
後、積層構造体を除去し、形成された開口部に金属材料
を充填してゲートメタルとする。
【0034】したがって、本発明の製造方法により形成
されるオフセットゲートと、ワイドリセスのソース側お
よびドレイン側の端部との位置関係は、第1のフォトレ
ジスト層のみによって決まり、従来のように2つのフォ
トレジスト層間の位置ズレの問題は生じない。そのた
め、ワイドリセス内に正確な位置関係でオフセットゲー
トを形成することが可能である。その結果、FETの耐
圧などのDC特性のみならず、利得といった周波数特性
も向上させることができる。また、ソース抵抗やドレイ
ン抵抗、容量などの変化も抑えることができるため、回
路パラメータのズレを無くして整合回路とのミスマッチ
ングによるロスも解消できる。そして、ウェハ間、ロッ
ト間、さらには同一ウェハ内での特性のバラツキを少な
くできるので、製造歩留まりを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態例としてのFETの
製造方法を示す工程図である。
【図10】(A)は本実施の形態例の製造方法により作
製したFETの、ゲート・ドレイン耐圧BVgdの分布
を調べた結果を示すグラフ、(B)は従来の製造方法に
より作製したFETにおける同耐圧の分布を調べた結果
を示すグラフである。
【図11】本実施の形態例および従来の製造方法により
それぞれ作製したFETの利得の分布を調べた結果を示
すグラフである。
【図12】ゲートメタルに大きい空隙が形成されたFE
Tを示す断面側面図である。
【図13】第3の実施の形態例の一工程を示す断面側面
図である。
【図14】第3の実施の形態例の他の工程を示す断面側
面図である。
【図15】微細ゲート構造を持つ従来のFETの一例を
示す断面側面図である。
【図16】従来のFETの製造方法を示す工程図であ
る。
【図17】従来のFETの製造方法を示す工程図であ
る。
【図18】従来のFETの製造方法を示す工程図であ
る。
【図19】従来のFETの製造方法を示す工程図であ
る。
【図20】従来のFETの製造方法を示す工程図であ
る。
【図21】従来のFETの製造方法を示す工程図であ
る。
【図22】ゲートのオフセット量が異常であるFETの
一例を示す断面側面図である。
【符号の説明】
1……FET、2……半導体基板、4……第1の絶縁
層、6……第1のフォトレジスト層、8……ワイドリセ
ス、10……エッチングストッパ、12……半導体基板
表面の一部、14……積層構造体、16……ソース、1
8……端部、20……フォトレジスト層、22……第2
の絶縁層、24……フッ酸蒸気、26……ガス、28…
…開口部、30……矢印、32……ゲートメタル、34
……端部、36……棒グラフ、38……棒グラフ、40
……空隙、42……半導体基板表面の一部、44……積
層構造体、46……開口部、102……FET、104
……ゲート、106……ワイドリセス、108……ソー
ス、110……リセス端部、112……ドレイン、11
4……リセス端部、116……半導体基板、118……
フォトレジスト層、120……リセス底面、122……
エッチングストッパ、124……絶縁層、126……フ
ォトレジスト層、128……開口部、132……フォト
レジスト層、134……金属材料層、136……ゲート
メタル。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイドリセス内にオフセットゲートを配
    設したFETを製造する方法であって、 半導体基板上に第1の絶縁層を形成し、 前記ワイドリセスのソース側端部と前記オフセットゲー
    トとの間、および前記ワイドリセスのドレイン側端部と
    前記オフセットゲートとの間にそれぞれ相当する箇所で
    前記第1の絶縁層を露出させる第1のフォトレジスト層
    を前記第1の絶縁層の上に形成し、 前記第1のフォトレジスト層をマスクとして前記第1の
    絶縁層および前記半導体基板の表面をエッチングして前
    記ワイドリセスを形成し、 前記第1のフォトレジスト層を除去した後、前記ワイド
    リセスの外側に形成された前記第1の絶縁層を除去し、 前記ワイドリセス内に形成された前記第1の絶縁層の箇
    所を除いて表面全体に第2の絶縁層を形成し、 前記ワイドリセス内の前記第1の絶縁層を前記第2の絶
    縁層に対して選択的にエッチングし、 このエッチングにより露出した前記ワイドリセス内の前
    記半導体基板を、この露出箇所における半導体基板の高
    さが、前記ワイドリセス内の前記第2の絶縁層下の半導
    体基板の高さと同程度となるまでエッチングして前記第
    2の絶縁層に開口部を形成し、 全体に金属材料をスパッタし、 フォトレジストによるマスクキングを行って前記金属材
    料を除去し前記開口部の箇所の前記金属材料のみを残し
    てゲートメタルとすることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の絶縁層は酸化シリコンにより
    形成し、前記第2の絶縁層は窒化シリコンにより形成
    し、前記ワイドリセス内の前記第1の絶縁層を前記第2
    の絶縁層に対して選択的にエッチングする際にはフッ酸
    蒸気またはフッ化炭素とアルゴンとの混合ガスを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第1の絶縁層はプラズマ窒化シリコ
    ンにより形成し、前記第2の絶縁層は触媒CVD−窒化
    シリコンにより形成し、前記ワイドリセス内の前記第1
    の絶縁層を前記第2の絶縁層に対して選択的にエッチン
    グする際にはフッ酸系エッチング溶液を用いることを特
    徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のフォトレジスト層をマスクと
    して前記半導体基板表面をエッチングする際、クエン酸
    を含む溶液を用いて深い箇所ほど広くエッチングするこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板上に前記第1の絶縁層を形成
    する前に、あらかじめ半導体基板の表面下にエッチング
    ストッパ層を形成しておくことを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ワイドリセス内に形成された前記第
    1の絶縁層の箇所を除いて表面全体に前記第2の絶縁層
    を形成する工程では、表面全体に前記第2の絶縁層を形
    成し、その上で、前記第2の絶縁層の表面全体を、前記
    ワイドリセス内の前記第1の絶縁層の表面が露出するま
    でエッチバックすることを特徴とする請求項1記載の半
    導体装置の製造方法。
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