JP3309475B2 - 芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法 - Google Patents
芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法Info
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- JP3309475B2 JP3309475B2 JP05206693A JP5206693A JP3309475B2 JP 3309475 B2 JP3309475 B2 JP 3309475B2 JP 05206693 A JP05206693 A JP 05206693A JP 5206693 A JP5206693 A JP 5206693A JP 3309475 B2 JP3309475 B2 JP 3309475B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリエステルま
たは芳香族ポリアミドの製造方法に関する。
たは芳香族ポリアミドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステルおよび芳香族ポリア
ミドは、ポリアリレートあるいはアラミドとも呼ばれる
耐熱性,機械特性に優れたスーパーエンプラである。
ミドは、ポリアリレートあるいはアラミドとも呼ばれる
耐熱性,機械特性に優れたスーパーエンプラである。
【0003】従来、その製造方法は重縮合によるもので
あり、芳香族ポリエステルの場合には酸クロリド法およ
びエステル交換法(アセテート法,フェニルエステル
法)が、芳香族ポリアミドの場合には酸クロリド法、ア
ミド交換法およびイソシアネート法等が工業的に使用さ
れている。
あり、芳香族ポリエステルの場合には酸クロリド法およ
びエステル交換法(アセテート法,フェニルエステル
法)が、芳香族ポリアミドの場合には酸クロリド法、ア
ミド交換法およびイソシアネート法等が工業的に使用さ
れている。
【0004】芳香族ポリエステルの製造における酸クロ
リド法としては、例えば、Ind.Eng.Che
m.,51,147(1959)、J.Macromo
l.Sci.−Chem.,A15,833(198
1)およびJ.Appl.Polym.Sci.,2
3,2409(1979)等が知られているが、これら
の方法では副生成物として塩が生成し、また、触媒の添
加または100〜200℃の加熱が必要である。
リド法としては、例えば、Ind.Eng.Che
m.,51,147(1959)、J.Macromo
l.Sci.−Chem.,A15,833(198
1)およびJ.Appl.Polym.Sci.,2
3,2409(1979)等が知られているが、これら
の方法では副生成物として塩が生成し、また、触媒の添
加または100〜200℃の加熱が必要である。
【0005】エステル交換法(アセテート法,フェニル
エステル法)としては、J.Polym.Sci.Ch
em.Ed.,14,2207(1976)、J.Ma
cromol.Sci.−Chem.,A21,170
5(1984)およびPolymer,15,527
(1974)等が知られているが、この場合、200〜
300℃の加熱が必要であり、また、副生成物としての
酢酸またはフェノールの除去等の問題がある。
エステル法)としては、J.Polym.Sci.Ch
em.Ed.,14,2207(1976)、J.Ma
cromol.Sci.−Chem.,A21,170
5(1984)およびPolymer,15,527
(1974)等が知られているが、この場合、200〜
300℃の加熱が必要であり、また、副生成物としての
酢酸またはフェノールの除去等の問題がある。
【0006】芳香族ポリアミドの製造における酸クロリ
ド法としては、例えば、Macromol.,10,1
396(1977)が知られているが、この場合も副生
成物である塩の生成が問題となっている。
ド法としては、例えば、Macromol.,10,1
396(1977)が知られているが、この場合も副生
成物である塩の生成が問題となっている。
【0007】アミド交換法としては、例えば、J.Ap
pl.Polym.Sci.,25,1685(198
0)およびProc.Am.Chem.Soc.Pol
ym.Mater.Sci.Eng.,60,623
(1989)等が知られているが、副生成物としての酢
酸の除去および200〜350℃の加熱が必要である。
pl.Polym.Sci.,25,1685(198
0)およびProc.Am.Chem.Soc.Pol
ym.Mater.Sci.Eng.,60,623
(1989)等が知られているが、副生成物としての酢
酸の除去および200〜350℃の加熱が必要である。
【0008】イソシアネート法としては、Polym.
Eng.Sci.,25,942(1985)および
J.Polym.Sci.,Part A,Poly
m.Chem.,27,1775(1989)等が知ら
れている。しかし、これらの方法では触媒の添加および
200℃の加熱が必要である。
Eng.Sci.,25,942(1985)および
J.Polym.Sci.,Part A,Poly
m.Chem.,27,1775(1989)等が知ら
れている。しかし、これらの方法では触媒の添加および
200℃の加熱が必要である。
【0009】一方、C. S. Marvelらは、9,1
0−ジカルボニル−9,10−アントラキノンとm−フ
ェニレンジアミンとの反応におけるケテン基へのアミノ
基付加反応によるポリアミドの合成を報告した(J.P
olym.Sci.,Part A−1,8,2611
(1970))。この方法では、生成するアントラセン
環は9,10−ジヒドロ体であり、また、その後、キノ
ンジケテン類を用いたポリエステルおよびポリアミドの
合成に関する報告はない。
0−ジカルボニル−9,10−アントラキノンとm−フ
ェニレンジアミンとの反応におけるケテン基へのアミノ
基付加反応によるポリアミドの合成を報告した(J.P
olym.Sci.,Part A−1,8,2611
(1970))。この方法では、生成するアントラセン
環は9,10−ジヒドロ体であり、また、その後、キノ
ンジケテン類を用いたポリエステルおよびポリアミドの
合成に関する報告はない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、芳香
族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法を提
供することにあり、さらに詳しくは、副生成物を伴わず
無触媒で、かつ、加熱を必要としない簡便な工程による
芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの新規な製
造方法を提供することにある。
族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法を提
供することにあり、さらに詳しくは、副生成物を伴わず
無触媒で、かつ、加熱を必要としない簡便な工程による
芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの新規な製
造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの問題に
鑑み鋭意検討した結果、キノンジケテン類とベンゾキノ
ン類またはベンゾキノンジイミン類を原料とした新規な
芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法
を見いだし、本発明を完成するに至った。
鑑み鋭意検討した結果、キノンジケテン類とベンゾキノ
ン類またはベンゾキノンジイミン類を原料とした新規な
芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち本発明は、一般式(I)または
(II)で示される新規な芳香族ポリエステルまたは芳
香族ポリアミドを製造するに際し、一般式(III)ま
たは(IV)で示されるキノンジケテン類と一般式
(V)〜(VII)で示されるキノン類または一般式
(VIII)〜(X)で示されるキノンジイミン類とを
0〜30℃で反応させることを特徴とする芳香族ポリエ
ステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法に関する。
(II)で示される新規な芳香族ポリエステルまたは芳
香族ポリアミドを製造するに際し、一般式(III)ま
たは(IV)で示されるキノンジケテン類と一般式
(V)〜(VII)で示されるキノン類または一般式
(VIII)〜(X)で示されるキノンジイミン類とを
0〜30℃で反応させることを特徴とする芳香族ポリエ
ステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法に関する。
【0013】本発明の製造方法で用いる一般式(II
I)または(IV)で示されるキノンジケテン類として
は、9,10−ジカルボニル−9,10−アントラキノ
ン、1,4−ジカルボニル−1,4−ナフトキノン等が
挙げられ、これらは1種または2種以上組み合わせて用
いることができる。
I)または(IV)で示されるキノンジケテン類として
は、9,10−ジカルボニル−9,10−アントラキノ
ン、1,4−ジカルボニル−1,4−ナフトキノン等が
挙げられ、これらは1種または2種以上組み合わせて用
いることができる。
【0014】これらキノンジケテン類の合成法は、例え
ば、J.Polym.Sci.,Part A−1,
8,2611(1970)に記載されており、また、高
反応性であるためベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、シクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキ
サン、n−ヘプタン等の不活性溶媒の溶液として用いら
れる。
ば、J.Polym.Sci.,Part A−1,
8,2611(1970)に記載されており、また、高
反応性であるためベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、シクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキ
サン、n−ヘプタン等の不活性溶媒の溶液として用いら
れる。
【0015】また、一般式(V)〜(VII)で示され
るキノン類としては、1,4−ベンゾキノン、2,5−
ジ(t−ブチル)−1,4−ベンゾキノン、2,6−ジ
(t−ブチル)−1,4−ベンゾキノン、p−クロラニ
ル、1,4−ナフトキノン、2−クロロ−1,4−ナフ
トキノン、2,6−ナフトキノン、1,5−ジブロモ−
2,6−ナフトキノン等が挙げられ、これらは1種また
は2種以上組み合わせて用いることができる。
るキノン類としては、1,4−ベンゾキノン、2,5−
ジ(t−ブチル)−1,4−ベンゾキノン、2,6−ジ
(t−ブチル)−1,4−ベンゾキノン、p−クロラニ
ル、1,4−ナフトキノン、2−クロロ−1,4−ナフ
トキノン、2,6−ナフトキノン、1,5−ジブロモ−
2,6−ナフトキノン等が挙げられ、これらは1種また
は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0016】さらに、一般式(VIII)〜(X)で示
されるキノンジイミン類としては、1,4−ベンゾキノ
ンジイミン、N,N’−ジクロロ−1,4−ベンゾキノ
ンジイミン、N,N’−ジフェニル−1,4−ベンゾキ
ノンジイミン、1,4−ナフトキノンジイミン、N,
N’−ビス(フェニルスルホニル)−1,4−ナフトキ
ノンジイミン、N,N’−ビス(フェニルスルホニル)
−2,6−ナフトキノンジイミン等が挙げられ、これら
は1種または2種以上組み合わせて用いることができ
る。
されるキノンジイミン類としては、1,4−ベンゾキノ
ンジイミン、N,N’−ジクロロ−1,4−ベンゾキノ
ンジイミン、N,N’−ジフェニル−1,4−ベンゾキ
ノンジイミン、1,4−ナフトキノンジイミン、N,
N’−ビス(フェニルスルホニル)−1,4−ナフトキ
ノンジイミン、N,N’−ビス(フェニルスルホニル)
−2,6−ナフトキノンジイミン等が挙げられ、これら
は1種または2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0017】本発明の製造方法におけるキノンジケテン
類とキノン類またはキノンジイミン類との使用割合は特
に制限はないが、キノンジケテン類1モルに対してキノ
ン類またはキノンジイミン類は0.1〜20モル用いら
れ、特に0.5〜10モル用いることが好ましい。
類とキノン類またはキノンジイミン類との使用割合は特
に制限はないが、キノンジケテン類1モルに対してキノ
ン類またはキノンジイミン類は0.1〜20モル用いら
れ、特に0.5〜10モル用いることが好ましい。
【0018】本発明の反応において用いられる重合溶媒
としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、シクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、
n−ヘプタン等が挙げられ、特にベンゼンが好ましい。
としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、シクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、
n−ヘプタン等が挙げられ、特にベンゼンが好ましい。
【0019】重合温度は特に加熱する必要はなく、0〜
30℃で重合することができる。
30℃で重合することができる。
【0020】重合時間は特に制限はないが、反応は瞬時
に終了するため0.1〜20時間、好ましくは0.5〜
10時間である。
に終了するため0.1〜20時間、好ましくは0.5〜
10時間である。
【0021】本発明の製造方法の特徴は、原料として一
般式(III)または(IV)で示されるキノンジケテ
ン類と一般式(V)〜(VII)で示されるキノン類ま
たは一般式(VIII)〜(X)で示されるキノンジイ
ミン類とを用いることにある。すなわち、本発明の製造
方法では、重合はキノンジケテン類とキノン類またはキ
ノンジイミン類との無触媒ラジカル交互共重合により進
行すると考えられる。従って、従来の重縮合による製造
方法でみられた塩または酢酸等の副生成物は伴わない。
般式(III)または(IV)で示されるキノンジケテ
ン類と一般式(V)〜(VII)で示されるキノン類ま
たは一般式(VIII)〜(X)で示されるキノンジイ
ミン類とを用いることにある。すなわち、本発明の製造
方法では、重合はキノンジケテン類とキノン類またはキ
ノンジイミン類との無触媒ラジカル交互共重合により進
行すると考えられる。従って、従来の重縮合による製造
方法でみられた塩または酢酸等の副生成物は伴わない。
【0022】また、J. C. Martinらは1,4−
ベンゾキノンとジメチルケテンの反応においてケテンと
カルボニルの付加反応によるモノ−β−ラクトンの合成
を報告しているが(J.Org.Chem.,36,2
216(1971))、本発明の製造方法ではベンゾキ
ノンジイミン類、キノン類およびキノンジイミン類が、
キノイド化合物とその三重項励起状態であるベンゾノイ
ド状態との間のエネルギー差がビニル化合物に比べて低
いことにより高反応性であるため、ラジカル交互共重合
が選択的に起こると考えられ、ラクトン環形成を伴う副
反応は抑制される。さらに、本発明の製造方法では無触
媒、室温で重合を行うため、触媒の除去、昇温および冷
却工程等が簡略化され、また、不純物を含まない純粋な
ポリマーを得ることができる。
ベンゾキノンとジメチルケテンの反応においてケテンと
カルボニルの付加反応によるモノ−β−ラクトンの合成
を報告しているが(J.Org.Chem.,36,2
216(1971))、本発明の製造方法ではベンゾキ
ノンジイミン類、キノン類およびキノンジイミン類が、
キノイド化合物とその三重項励起状態であるベンゾノイ
ド状態との間のエネルギー差がビニル化合物に比べて低
いことにより高反応性であるため、ラジカル交互共重合
が選択的に起こると考えられ、ラクトン環形成を伴う副
反応は抑制される。さらに、本発明の製造方法では無触
媒、室温で重合を行うため、触媒の除去、昇温および冷
却工程等が簡略化され、また、不純物を含まない純粋な
ポリマーを得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は実施例に限定されるものではない。
発明は実施例に限定されるものではない。
【0024】なお、本実施例中、生成ポリマーの分子量
は、GPC(東ソー(株)製 HLC−802A)を用
い、ポリスチレン換算により求めた。
は、GPC(東ソー(株)製 HLC−802A)を用
い、ポリスチレン換算により求めた。
【0025】また、生成したポリマーの構造は、NMR
(JEOL製 EX−270 FT−NMR)、IR
(日本分光(株)製 IR−700型 赤外分光光度
計)、元素分析(Yanaco製 CHN corde
r MT−3型)を用い、同定した。
(JEOL製 EX−270 FT−NMR)、IR
(日本分光(株)製 IR−700型 赤外分光光度
計)、元素分析(Yanaco製 CHN corde
r MT−3型)を用い、同定した。
【0026】実施例1 精製、脱気処理したベンゼン5mlに1,4−ベンゾキ
ノン 0.12gを溶解した溶液を9,10−ジカルボ
ニル−9,10−アントラキノンのベンゼン溶液(0.
2モル/l)5mlに窒素雰囲気下で撹拌しながら添加
し、室温で5時間反応を行った。析出した固体を濾過
後、減圧乾燥した結果、不溶不融のポリマー0.22g
を得た。
ノン 0.12gを溶解した溶液を9,10−ジカルボ
ニル−9,10−アントラキノンのベンゼン溶液(0.
2モル/l)5mlに窒素雰囲気下で撹拌しながら添加
し、室温で5時間反応を行った。析出した固体を濾過
後、減圧乾燥した結果、不溶不融のポリマー0.22g
を得た。
【0027】得られたポリマーの元素分析結果より、生
成ポリマー中のキノンジケテン単位は50.8モル%で
あった。また、IR測定より副反応によるラクトン環の
形成は認められず、純粋なポリマーが得られていた。
成ポリマー中のキノンジケテン単位は50.8モル%で
あった。また、IR測定より副反応によるラクトン環の
形成は認められず、純粋なポリマーが得られていた。
【0028】実施例2 精製、脱気処理したベンゼン10mlにp−クロラニル
0.16gを溶解した溶液を9,10−ジカルボニル−
9,10−アントラキノンのベンゼン溶液(0.13モ
ル/l)5mlに窒素雰囲気下で撹拌しながら添加し、
室温で3時間反応を行った。析出した固体を濾過後、減
圧乾燥した結果、不溶不融のポリマー0.15gを得
た。
0.16gを溶解した溶液を9,10−ジカルボニル−
9,10−アントラキノンのベンゼン溶液(0.13モ
ル/l)5mlに窒素雰囲気下で撹拌しながら添加し、
室温で3時間反応を行った。析出した固体を濾過後、減
圧乾燥した結果、不溶不融のポリマー0.15gを得
た。
【0029】得られたポリマーの元素分析結果より、生
成ポリマー中のキノンジケテン単位は51.3モル%で
あった。また、IR測定より副反応によるラクトン環の
形成は認められず、純粋なポリマーが得られていた。
成ポリマー中のキノンジケテン単位は51.3モル%で
あった。また、IR測定より副反応によるラクトン環の
形成は認められず、純粋なポリマーが得られていた。
【0030】実施例3 精製、脱気処理したベンゼン6mlに2,6−ジ(t−
ブチル)−1,4−ベンゾキノン 0.11gを溶解し
た溶液を9,10−ジカルボニル−9,10−アントラ
キノンのベンゼン溶液(0.09モル/l)5mlに窒
素雰囲気下で撹拌しながら添加し、室温で5時間反応を
行った。反応内容物をヘキサンに注ぎ析出させた後、濾
過、減圧乾燥した。収量は0.03gであった。
ブチル)−1,4−ベンゾキノン 0.11gを溶解し
た溶液を9,10−ジカルボニル−9,10−アントラ
キノンのベンゼン溶液(0.09モル/l)5mlに窒
素雰囲気下で撹拌しながら添加し、室温で5時間反応を
行った。反応内容物をヘキサンに注ぎ析出させた後、濾
過、減圧乾燥した。収量は0.03gであった。
【0031】得られたポリマーのNMR測定および元素
分析結果より、生成ポリマー中のキノンジケテン単位は
50.6モル%であり、また、分子量(Mw)は430
0であった。NMR測定およびIR測定より純粋なポリ
マーが得られていることが確認された。
分析結果より、生成ポリマー中のキノンジケテン単位は
50.6モル%であり、また、分子量(Mw)は430
0であった。NMR測定およびIR測定より純粋なポリ
マーが得られていることが確認された。
【0032】実施例4 精製、脱気処理したベンゼン10mlにN,N’−ジフ
ェニル−1,4−ベンゾキノンジイミン 0.17gを
溶解した溶液を9,10−ジカルボニル−9,10−ア
ントラキノンのベンゼン溶液(0.11モル/l)6m
lに窒素雰囲気下で撹拌しながら添加し、室温で5時間
反応を行った。反応内容物をヘキサンに注ぎ析出させた
後、濾過、減圧乾燥した。収量は0.11gであった。
ェニル−1,4−ベンゾキノンジイミン 0.17gを
溶解した溶液を9,10−ジカルボニル−9,10−ア
ントラキノンのベンゼン溶液(0.11モル/l)6m
lに窒素雰囲気下で撹拌しながら添加し、室温で5時間
反応を行った。反応内容物をヘキサンに注ぎ析出させた
後、濾過、減圧乾燥した。収量は0.11gであった。
【0033】得られたポリマーのNMR測定および元素
分析結果より、生成ポリマー中のキノンジケテン単位は
50.4モル%であり、また、分子量(Mw)は160
0であった。NMR測定およびIR測定より純粋なポリ
マーが得られていることが確認された。
分析結果より、生成ポリマー中のキノンジケテン単位は
50.4モル%であり、また、分子量(Mw)は160
0であった。NMR測定およびIR測定より純粋なポリ
マーが得られていることが確認された。
【0034】実施例5 精製、脱気処理したベンゼン3mlに1,4−ベンゾキ
ノンジイミン 0.06gを溶解した溶液を9,10−
ジカルボニル−9,10−アントラキノンのベンゼン溶
液(0.04モル/l)13mlに窒素雰囲気下で撹拌
しながら添加し、室温で5時間反応を行った。析出した
固体を濾過後、減圧乾燥した。収量は0.16gであっ
た。
ノンジイミン 0.06gを溶解した溶液を9,10−
ジカルボニル−9,10−アントラキノンのベンゼン溶
液(0.04モル/l)13mlに窒素雰囲気下で撹拌
しながら添加し、室温で5時間反応を行った。析出した
固体を濾過後、減圧乾燥した。収量は0.16gであっ
た。
【0035】得られたポリマーの元素分析結果より、生
成ポリマー中のキノンジケテン単位は51.0モル%で
あった。また、IR測定より副反応によるラクトン環の
形成は認められず、純粋なポリマーが得られていた。
成ポリマー中のキノンジケテン単位は51.0モル%で
あった。また、IR測定より副反応によるラクトン環の
形成は認められず、純粋なポリマーが得られていた。
【0036】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、無触媒、室
温で重合を行うため、触媒の除去、昇温および冷却工程
等が簡略化され、また、不純物を含まない純粋なポリマ
ーを得ることができる。
温で重合を行うため、触媒の除去、昇温および冷却工程
等が簡略化され、また、不純物を含まない純粋なポリマ
ーを得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】下記一般式(I)または(II)で表され
る芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリアミド【化1】 【化2】 (ここで、Arは同一でも異なっていてもよく、 【化3】 、Yは−O−または−NX1−、R1〜R14はそれぞれ独
立して水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜
18のアルコキシル基、ハロゲンまたはフェニル基、R
15〜R30はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜18のア
ルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル基、ハロゲ
ン、シアノ基、フェニル基またはニトロ基、X1は同一
でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜18のアル
キル基、炭素数1〜18のアルコキシル基、炭素数1〜
18のアルキルスルホニル基、ハロゲン、シアノ基、フ
ェニル基、フェニルスルホニル基またはトルエンスルホ
ニル基を示す)を製造するにあたり、下記一般式(II
I)または(IV)で示されるキノンジケテン類と下記
一般式(V)〜(VII)で示されるキノン類または下
記一般式(VIII)〜(X)で示されるキノンジイミ
ン類とを0〜30℃で反応させることを特徴とする芳香
族ポリエステルまたは芳香族ポリアミドの製造方法。 【化4】 (ここで、R31〜R38はそれぞれ独立して水素、炭素数
1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル
基、ハロゲンまたはフェニル基を示す) 【化5】 (ここで、R39〜R44はそれぞれ独立して水素、炭素数
1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル
基、ハロゲンまたはフェニル基を示す) 【化6】 (ここで、R45〜R48はそれぞれ独立して水素、炭素数
1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル
基、ハロゲン、シアノ基、フェニル基またはニトロ基を
示す) 【化7】 (ここで、R49〜R54はそれぞれ独立して水素、炭素数
1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル
基、ハロゲン、シアノ基、フェニル基またはニトロ基を
示す) 【化8】 (ここで、R55〜R60はそれぞれ独立して水素、炭素数
1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル
基、ハロゲン、シアノ基、フェニル基またはニトロ基を
示す) 【化9】 (ここで、R61〜R64はそれぞれ独立して水素、炭素数
1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル
基、ハロゲン、シアノ基、フェニル基またはニトロ基、
X2〜X3はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜18のア
ルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル基、炭素数1
〜18のアルキルスルホニル基、ハロゲン、シアノ基、
フェニル基、フェニルスルホニル基またはトルエンスル
ホニル基を示す) 【化10】(ここで、R65〜R70はそれぞれ独立して水
素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のア
ルコキシル基、ハロゲン、シアノ基、フェニル基または
ニトロ基、X4〜X5はそれぞれ独立して水素、炭素数1
〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル
基、炭素数1〜18のアルキルスルホニル基、ハロゲ
ン、シアノ基、フェニル基、フェニルスルホニル基また
はトルエンスルホニル基を示す) 【化11】 (ここで、R71〜R76はそれぞれ独立して水素、炭素数
1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル
基、ハロゲン、シアノ基、フェニル基またはニトロ基、
X6〜X7はそれぞれ独立して水素、炭素数1〜18のア
ルキル基、炭素数1〜18のアルコキシル基、炭素数1
〜18のアルキルスルホニル基、ハロゲン、シアノ基、
フェニル基、フェニルスルホニル基またはトルエンスル
ホニル基を示す)
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---|---|---|---|
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