JP3309177B2 - アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法 - Google Patents
アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム電解
コンデンサ用電極箔の拡面処理方法に関し、特に中高圧
用陽極箔の化成処理性を向上させるとともに、耐久性を
向上させる拡面処理方法に関するものである。
コンデンサ用電極箔の拡面処理方法に関し、特に中高圧
用陽極箔の化成処理性を向上させるとともに、耐久性を
向上させる拡面処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム電解コンデンサ用電極箔
は、その実効面積を拡大して単位面積当たりの静電容量
を増加させる拡面処理が行なわれる。特に中高圧用の電
極材として用いられる高純度アルミニウム箔において
は、拡面処理の第一工程であるトンネルピットの発生点
を制御する目的で、箔製造の中間あるいは最終工程にお
いて、あるいは拡面処理の前処理として熱処理を施し、
表面の熱酸化物の状態を調整する。この箔を塩酸を含む
酸性溶液中における直流陽極電解によるトンネル状ピッ
ト形成の第一工程と、塩酸または/および硫酸を含む酸
性溶液中における電気的あるいは化学的なトンネル状ピ
ットの口径拡大及び非ピット部表面の粗面化を行なう第
二工程を含む拡面処理を行なっている。
は、その実効面積を拡大して単位面積当たりの静電容量
を増加させる拡面処理が行なわれる。特に中高圧用の電
極材として用いられる高純度アルミニウム箔において
は、拡面処理の第一工程であるトンネルピットの発生点
を制御する目的で、箔製造の中間あるいは最終工程にお
いて、あるいは拡面処理の前処理として熱処理を施し、
表面の熱酸化物の状態を調整する。この箔を塩酸を含む
酸性溶液中における直流陽極電解によるトンネル状ピッ
ト形成の第一工程と、塩酸または/および硫酸を含む酸
性溶液中における電気的あるいは化学的なトンネル状ピ
ットの口径拡大及び非ピット部表面の粗面化を行なう第
二工程を含む拡面処理を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、トンネル状ピ
ットの発生点制御のために高純度アルミニウム箔の表面
に生成した熱酸化物は、拡面処理後の化成工程におい
て、その第一工程である水和処理を妨害し、その際に十
分に水和されなかった熱酸化物による非水和部分は減極
処理においてもその処理の効果を低減させ、結果として
コンデンサの耐久性を悪化させている。本発明は、この
熱酸化物の影響を除去し、耐久性に優れたアルミニウム
電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法を提供すること
を目的とするものである。
ットの発生点制御のために高純度アルミニウム箔の表面
に生成した熱酸化物は、拡面処理後の化成工程におい
て、その第一工程である水和処理を妨害し、その際に十
分に水和されなかった熱酸化物による非水和部分は減極
処理においてもその処理の効果を低減させ、結果として
コンデンサの耐久性を悪化させている。本発明は、この
熱酸化物の影響を除去し、耐久性に優れたアルミニウム
電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法を提供すること
を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、高純度アルミニウム箔を塩酸を含む酸性水
溶液中で直流陽極電解処理を行ない、トンネル状ピット
を形成する工程と、塩酸または/および硫酸を含む酸性
水溶液中における電気的あるいは化学的なトンネル状ピ
ットの口径拡大および非ピット部表面の粗面化を行なう
工程との間に、トンネル状ピット形成工程で、表皮を溶
解形成したピット部以外に存在する表面酸化皮膜を含む
アルミニウム箔の表層および裏層を溶解する酸化皮膜溶
解処理工程を加えたことを特徴とするものである。
に本発明は、高純度アルミニウム箔を塩酸を含む酸性水
溶液中で直流陽極電解処理を行ない、トンネル状ピット
を形成する工程と、塩酸または/および硫酸を含む酸性
水溶液中における電気的あるいは化学的なトンネル状ピ
ットの口径拡大および非ピット部表面の粗面化を行なう
工程との間に、トンネル状ピット形成工程で、表皮を溶
解形成したピット部以外に存在する表面酸化皮膜を含む
アルミニウム箔の表層および裏層を溶解する酸化皮膜溶
解処理工程を加えたことを特徴とするものである。
【0005】特に酸化皮膜溶解処理として電解研磨処理
が好ましく、この電解研磨処理として、過塩素酸もしく
はリン酸を含む電解液中で直流陽極処理をする工程が採
用される。上記における直流陽極処理において、過塩素
酸を0.5モル/lから5モル/lとアルコール含む電
解液を用い、反応温度0度Cから10度Cの範囲で5秒
から30秒間電解研磨すること、または、0.5モル/
lから6モル/l濃度の硫酸及び4モル/lから8モル
/l濃度のリン酸を含む電解水溶液を用い、反応温度4
0度Cから90度Cの範囲で5秒から30秒間電解研磨
すること、望ましく、さらに、電解研磨処理工程におい
て、好ましくは表面酸化皮膜を含む表層及び裏層を2μ
mから10μm溶解させる。なお上記したアルコールと
しては、安価に得られるエタノールまたはメタノールが
使用される。
が好ましく、この電解研磨処理として、過塩素酸もしく
はリン酸を含む電解液中で直流陽極処理をする工程が採
用される。上記における直流陽極処理において、過塩素
酸を0.5モル/lから5モル/lとアルコール含む電
解液を用い、反応温度0度Cから10度Cの範囲で5秒
から30秒間電解研磨すること、または、0.5モル/
lから6モル/l濃度の硫酸及び4モル/lから8モル
/l濃度のリン酸を含む電解水溶液を用い、反応温度4
0度Cから90度Cの範囲で5秒から30秒間電解研磨
すること、望ましく、さらに、電解研磨処理工程におい
て、好ましくは表面酸化皮膜を含む表層及び裏層を2μ
mから10μm溶解させる。なお上記したアルコールと
しては、安価に得られるエタノールまたはメタノールが
使用される。
【0006】
【作用】拡面処理前に行なう熱処理によりアルミニウム
箔の表面に生成した熱酸化物は、トンネル状ピットの形
成工程後に、トンネル状ピットが発生した部位以外の表
面に残存する。この熱酸化物は詳細に調べると、必ずし
も均一ではなく、厚さ、結晶性が部位によって異なって
いる。トンネル状ピットの発生点の制御はこの不均一性
を利用しているのであり、この残存している熱酸化物の
うち、相対的に厚い部位及び比較的結晶性の良い部位は
次工程の塩酸を含む酸性溶液中における口径拡大及び表
面粗面化の際にも溶解せず、拡面処理前の平滑な部位と
して残存する。
箔の表面に生成した熱酸化物は、トンネル状ピットの形
成工程後に、トンネル状ピットが発生した部位以外の表
面に残存する。この熱酸化物は詳細に調べると、必ずし
も均一ではなく、厚さ、結晶性が部位によって異なって
いる。トンネル状ピットの発生点の制御はこの不均一性
を利用しているのであり、この残存している熱酸化物の
うち、相対的に厚い部位及び比較的結晶性の良い部位は
次工程の塩酸を含む酸性溶液中における口径拡大及び表
面粗面化の際にも溶解せず、拡面処理前の平滑な部位と
して残存する。
【0007】またこの酸化物は、次の化成処理における
第一工程である水和処理の際にもやはり変化せず、完全
な結晶構造を形成していないため最終的な化成箔におい
て欠陥として残存し、電解コンデンサの耐久性を低下さ
せており、この熱酸化物を選択的に除去するのは極めて
困難であって、化成処理の前工程において、周辺の有用
な金属アルミニウムと共に溶解除去する必要がある。
第一工程である水和処理の際にもやはり変化せず、完全
な結晶構造を形成していないため最終的な化成箔におい
て欠陥として残存し、電解コンデンサの耐久性を低下さ
せており、この熱酸化物を選択的に除去するのは極めて
困難であって、化成処理の前工程において、周辺の有用
な金属アルミニウムと共に溶解除去する必要がある。
【0008】そこで拡面処理工程でトンネル状ピットを
形成した後であって、トンネル状ピットの口径拡大及び
非ピット部表面の粗面化を行なう工程の前に、ピット部
以外に残存する表面酸化皮膜を含む表層及び裏層を溶解
する工程を加えることにより、トンネル状ピット以外の
表面部位(以下この部分を非トンネルピット部と称す
る。)のみを選択的に溶解させ、少ない金属アルミニウ
ム溶解量で熱酸化物を完全に除去することができる。こ
れは、前記溶解処理が突起部を優先的に溶解するための
作用であり、非トンネルピット部は突起部に相当し、こ
の部分が優先的に溶解するためである。
形成した後であって、トンネル状ピットの口径拡大及び
非ピット部表面の粗面化を行なう工程の前に、ピット部
以外に残存する表面酸化皮膜を含む表層及び裏層を溶解
する工程を加えることにより、トンネル状ピット以外の
表面部位(以下この部分を非トンネルピット部と称す
る。)のみを選択的に溶解させ、少ない金属アルミニウ
ム溶解量で熱酸化物を完全に除去することができる。こ
れは、前記溶解処理が突起部を優先的に溶解するための
作用であり、非トンネルピット部は突起部に相当し、こ
の部分が優先的に溶解するためである。
【0009】この溶解除去は過塩素酸もしくはリン酸を
含む電解液中で直流陽極処理する電解研磨処理等によっ
て行なわれる。この溶解処理は、強アルカリ溶液を用い
ても可能であるが、熱酸化物を完全に除去するには多く
の金属アルミニウムを溶解する必要がある。また、上記
した電解研磨による熱酸化物の溶解処理工程をトンネル
状ピットの形成工程前に行なうと熱酸化物は除去できる
が、トンネル状ピットの発生点が極度に減少すると共
に、拡面処理の効果も大幅に減少し、同じくトンネル状
ピットの口径拡大及び非ピット部表面の祖面化を行なう
工程後に行なうときは、該工程における表面粗面化の効
果が損なわれてやはり拡面処理の効果が大幅に減少す
る。一方、これらいずれの方法も熱酸化物は除去できる
ので、化成後の電極箔の耐久性は向上する。
含む電解液中で直流陽極処理する電解研磨処理等によっ
て行なわれる。この溶解処理は、強アルカリ溶液を用い
ても可能であるが、熱酸化物を完全に除去するには多く
の金属アルミニウムを溶解する必要がある。また、上記
した電解研磨による熱酸化物の溶解処理工程をトンネル
状ピットの形成工程前に行なうと熱酸化物は除去できる
が、トンネル状ピットの発生点が極度に減少すると共
に、拡面処理の効果も大幅に減少し、同じくトンネル状
ピットの口径拡大及び非ピット部表面の祖面化を行なう
工程後に行なうときは、該工程における表面粗面化の効
果が損なわれてやはり拡面処理の効果が大幅に減少す
る。一方、これらいずれの方法も熱酸化物は除去できる
ので、化成後の電極箔の耐久性は向上する。
【0010】なお熱酸化物を溶解除去する電解研磨処理
工程に用いられる電解液としては、上記のほかに、P.A.
Jacquet法による過塩素酸と無水酢酸との混合液、英国
特許第526654号明細書(1940年)または同第
552638号明細書(1943年)に示されるBattel
le法による硫酸とリン酸とグリセリンとの混合液、日本
国特許第128891号明細書(1935年)に示され
るリン酸浴中によるリン酸電解液も使用可能である。
工程に用いられる電解液としては、上記のほかに、P.A.
Jacquet法による過塩素酸と無水酢酸との混合液、英国
特許第526654号明細書(1940年)または同第
552638号明細書(1943年)に示されるBattel
le法による硫酸とリン酸とグリセリンとの混合液、日本
国特許第128891号明細書(1935年)に示され
るリン酸浴中によるリン酸電解液も使用可能である。
【0011】また使用可能な高純度アルミニウム箔とし
ては、通常使用される99.99%以上のものが好まし
いが、中高圧電解コンデンサ用に拡面処理できるもので
あれば、99.9%以上のアルミニウム純度のものであ
っても、充分初期の目的を達成することが可能である。
ては、通常使用される99.99%以上のものが好まし
いが、中高圧電解コンデンサ用に拡面処理できるもので
あれば、99.9%以上のアルミニウム純度のものであ
っても、充分初期の目的を達成することが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本願発明の実施例を比較例と
の関係において詳述する。 (実施例1)電解コンデンサ用高純度アルミニウム箔
(99.99%、107μm厚)を、90℃の1.8モ
ル/l塩酸と1.5モル/l硫酸となる混合水溶液中
で、電流密度20Am−2で90秒間直流陽極電解を行
ない、トンネル状ピットを形成した。次いで0℃の過塩
素酸とメタノール(1部:4部)の電解液中で150A
cm−2の直流定電流で20秒間電解研磨処理を行なっ
た。この処理後の箔の厚さを測定すると、箔厚101μ
mとなり、電解研磨処理により片面3μmが溶解され
た。次いで、90℃の2モル/l塩酸と0.5モル/l
リン酸となる混合水溶液中に5分間浸漬し、トンネル状
ピットの口径拡大及び非ピット部の粗面化処理を行なっ
た。このようにして作成した箔をアジピン酸アンモニウ
ム水溶液中で30Vまで化成し、静電容量を測定し、そ
の値から平滑な箔に対する拡面率を算出したところ24
倍であった。また別途当該箔を350Vまで化成し、純
水中で一時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、
耐電圧特性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られ
なかった。
の関係において詳述する。 (実施例1)電解コンデンサ用高純度アルミニウム箔
(99.99%、107μm厚)を、90℃の1.8モ
ル/l塩酸と1.5モル/l硫酸となる混合水溶液中
で、電流密度20Am−2で90秒間直流陽極電解を行
ない、トンネル状ピットを形成した。次いで0℃の過塩
素酸とメタノール(1部:4部)の電解液中で150A
cm−2の直流定電流で20秒間電解研磨処理を行なっ
た。この処理後の箔の厚さを測定すると、箔厚101μ
mとなり、電解研磨処理により片面3μmが溶解され
た。次いで、90℃の2モル/l塩酸と0.5モル/l
リン酸となる混合水溶液中に5分間浸漬し、トンネル状
ピットの口径拡大及び非ピット部の粗面化処理を行なっ
た。このようにして作成した箔をアジピン酸アンモニウ
ム水溶液中で30Vまで化成し、静電容量を測定し、そ
の値から平滑な箔に対する拡面率を算出したところ24
倍であった。また別途当該箔を350Vまで化成し、純
水中で一時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、
耐電圧特性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られ
なかった。
【0013】(実施例2)電解コンデンサ用高純度アル
ミニウム箔(99.99%,107μm厚)を、90℃
の1.8モル/l塩酸と1.5モル/l硫酸となる混合
水溶液中で、電流密度20Am−2で90秒間直流電解
を行ない、トンネル状ピットを形成した。次いで80℃
の6モル/lリン酸と1モル/l硫酸となる混合水溶液
中で100Am−2の直流定電流で電解研磨処理を20
秒間行なった。この処理後の箔の厚さは100μmで、
電解研磨処理により片面3.5μmが溶解された。次い
で90℃の2モル/l塩酸と0.5モル/lリン酸とな
る混合水溶液中に5分間浸漬処理を行なった。このよう
にして作成した箔をアジピン酸アンモニウム水溶液中で
30Vまで化成し、静電容量を測定し、その値から平滑
な箔に対する拡面率を算出したところ、23倍であっ
た。また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中で1
時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電圧特
性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなかっ
た。
ミニウム箔(99.99%,107μm厚)を、90℃
の1.8モル/l塩酸と1.5モル/l硫酸となる混合
水溶液中で、電流密度20Am−2で90秒間直流電解
を行ない、トンネル状ピットを形成した。次いで80℃
の6モル/lリン酸と1モル/l硫酸となる混合水溶液
中で100Am−2の直流定電流で電解研磨処理を20
秒間行なった。この処理後の箔の厚さは100μmで、
電解研磨処理により片面3.5μmが溶解された。次い
で90℃の2モル/l塩酸と0.5モル/lリン酸とな
る混合水溶液中に5分間浸漬処理を行なった。このよう
にして作成した箔をアジピン酸アンモニウム水溶液中で
30Vまで化成し、静電容量を測定し、その値から平滑
な箔に対する拡面率を算出したところ、23倍であっ
た。また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中で1
時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電圧特
性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなかっ
た。
【0014】(実施例3)電解コンデンサ用高純度アル
ミニウム箔(99.99%,107μm厚)を、90℃
の1.8モル/l塩酸と1.5モル/l硫酸となる混合
水溶液中で、電流密度20Am−2で90秒間直流電解
を行ない、トンネル状ピットを形成した。次いで80℃
の6モル/lリン酸と1モル/l硫酸となる混合水溶液
中で100Am−2の直流定電流で電解研磨処理を20
秒間行なった。この処理後の箔の厚さは100μmで、
電解研磨処理により片面3.5μmが溶解された。次い
で、85℃の1モル/l塩酸と1モル/l硫酸と0.5
モル/l塩化アルミニウムとなる混合水溶液中で、商用
交流15Am−2を用いて30秒間電解を行なった。こ
のようにして作成した箔をアジピン酸アンモニウム水溶
液中で30Vまで化成し、静電容量を測定し、その値か
ら平滑な箔に対する拡面率を算出したところ、20倍で
あった。また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中
で1時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電
圧特性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなか
った。
ミニウム箔(99.99%,107μm厚)を、90℃
の1.8モル/l塩酸と1.5モル/l硫酸となる混合
水溶液中で、電流密度20Am−2で90秒間直流電解
を行ない、トンネル状ピットを形成した。次いで80℃
の6モル/lリン酸と1モル/l硫酸となる混合水溶液
中で100Am−2の直流定電流で電解研磨処理を20
秒間行なった。この処理後の箔の厚さは100μmで、
電解研磨処理により片面3.5μmが溶解された。次い
で、85℃の1モル/l塩酸と1モル/l硫酸と0.5
モル/l塩化アルミニウムとなる混合水溶液中で、商用
交流15Am−2を用いて30秒間電解を行なった。こ
のようにして作成した箔をアジピン酸アンモニウム水溶
液中で30Vまで化成し、静電容量を測定し、その値か
ら平滑な箔に対する拡面率を算出したところ、20倍で
あった。また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中
で1時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電
圧特性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなか
った。
【0015】(実施例4)電解コンデンサ用高純度アル
ミニウム箔(99.99%,107μm厚)を、85℃
の2モル/l塩酸と1モル/l硝酸となる混合水溶液中
で、電流密度25Am−2で100秒間直流電解を行な
い、トンネル状ピットを形成した。次いで5℃の過塩素
酸とエタノール(1部:4部)の混合溶液中で150A
m−2の直流定電流で15秒間電解研磨処理を行なっ
た。この処理後の箔の厚さを測定すると、箔厚101μ
mとなり、電解研磨処理により片面3μmが溶解され
た。次いで、85℃の1.5モル/l塩酸と1モル/l
硫酸となる混合水溶液中で5分間浸漬処理を行なった。
このようにして作成した箔をアジピン酸アンモニウム水
溶液中で30Vまで化成して静電容量を測定し、その値
から平滑な箔に対する拡面率を算出したところ22倍で
あった。また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中
で一時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電
圧特性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなか
った。
ミニウム箔(99.99%,107μm厚)を、85℃
の2モル/l塩酸と1モル/l硝酸となる混合水溶液中
で、電流密度25Am−2で100秒間直流電解を行な
い、トンネル状ピットを形成した。次いで5℃の過塩素
酸とエタノール(1部:4部)の混合溶液中で150A
m−2の直流定電流で15秒間電解研磨処理を行なっ
た。この処理後の箔の厚さを測定すると、箔厚101μ
mとなり、電解研磨処理により片面3μmが溶解され
た。次いで、85℃の1.5モル/l塩酸と1モル/l
硫酸となる混合水溶液中で5分間浸漬処理を行なった。
このようにして作成した箔をアジピン酸アンモニウム水
溶液中で30Vまで化成して静電容量を測定し、その値
から平滑な箔に対する拡面率を算出したところ22倍で
あった。また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中
で一時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電
圧特性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなか
った。
【0016】(比較例1)この例は、本願の発明におけ
る電解研磨処理工程を行なわない場合を例示している。
即ち、電解コンデンサ用高純度アルミニウム箔(99.
99%,107μm厚)を、90℃の1.8モル/l塩
酸と1.5モル/l硫酸となる混合水溶液中で、電流密
度20Am−2で90秒間直流電解を行ない、トンネル
状ピットを形成し、次いで90℃の2モル/l塩酸と
0.5モル/lリン酸となる混合水溶液中に5分間浸漬
処理を行なった。このようにして作成した箔をアジピン
酸アンモニウム水溶液中で30Vまで化成し、静電容量
を測定し、その値から平滑な箔に対する拡面率を算出し
たところ、25倍であった。また別途当該箔を350V
まで化成し、純水中で一時間沸騰煮沸して促進劣化試験
を行なった後、耐電圧特性を測定した結果、耐電圧の低
下は43Vであった。
る電解研磨処理工程を行なわない場合を例示している。
即ち、電解コンデンサ用高純度アルミニウム箔(99.
99%,107μm厚)を、90℃の1.8モル/l塩
酸と1.5モル/l硫酸となる混合水溶液中で、電流密
度20Am−2で90秒間直流電解を行ない、トンネル
状ピットを形成し、次いで90℃の2モル/l塩酸と
0.5モル/lリン酸となる混合水溶液中に5分間浸漬
処理を行なった。このようにして作成した箔をアジピン
酸アンモニウム水溶液中で30Vまで化成し、静電容量
を測定し、その値から平滑な箔に対する拡面率を算出し
たところ、25倍であった。また別途当該箔を350V
まで化成し、純水中で一時間沸騰煮沸して促進劣化試験
を行なった後、耐電圧特性を測定した結果、耐電圧の低
下は43Vであった。
【0017】(比較例2)この例は、本願の発明におい
て、電解研磨処理工程をトンネル状ピット形成工程の前
に行なった場合を例示している。即ち、電解コンデンサ
用高純度アルミニウム箔(99.99%,107μm
厚)を、0℃の過塩素酸とメタノール(1部:4部)溶
液中で、150Acm−2の直流定電流で20秒間電解
研磨処理を行なった。この処理後の箔の厚さは101μ
mで、電解研磨処理により片面3μmが溶解された。次
いで、90℃の1.8モル/l塩酸と1.5モル/l硫
酸との混合水溶液中で、電流密度20Am−2で90秒
間直流電解を行ない、トンネル状ピットを形成した。次
いで90゜Cの2モル/l塩酸と0.5モル/lリン酸
となる混合水溶液中に5分間浸漬処理を行なった。この
ようにして作成した箔をアジピン酸アンモニウム水溶液
中で30Vまで化成し、静電容量を測定し、その値から
平滑な箔に対する拡面率を算出したところ、11倍であ
った。また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中で
1時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電圧
特性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなかっ
た。
て、電解研磨処理工程をトンネル状ピット形成工程の前
に行なった場合を例示している。即ち、電解コンデンサ
用高純度アルミニウム箔(99.99%,107μm
厚)を、0℃の過塩素酸とメタノール(1部:4部)溶
液中で、150Acm−2の直流定電流で20秒間電解
研磨処理を行なった。この処理後の箔の厚さは101μ
mで、電解研磨処理により片面3μmが溶解された。次
いで、90℃の1.8モル/l塩酸と1.5モル/l硫
酸との混合水溶液中で、電流密度20Am−2で90秒
間直流電解を行ない、トンネル状ピットを形成した。次
いで90゜Cの2モル/l塩酸と0.5モル/lリン酸
となる混合水溶液中に5分間浸漬処理を行なった。この
ようにして作成した箔をアジピン酸アンモニウム水溶液
中で30Vまで化成し、静電容量を測定し、その値から
平滑な箔に対する拡面率を算出したところ、11倍であ
った。また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中で
1時間沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電圧
特性を測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなかっ
た。
【0018】(比較例3)この例は、本願の発明におい
て、電解研磨処理工程をトンネル状ピットの口径拡大及
び非ピット部表面の粗面化を行なう工程の後に行なった
場合を例示している。即ち、電解コンデンサ用高純度ア
ルミニウム箔(99.99%,107μm厚)を、90
℃の1.8モル/l塩酸と1.5モル/l硫酸となる混
合水溶液中で、電流密度20Am−2で90秒間直流電
解を行ない、トンネル状ピットを形成した。次いで90
℃の2モル/l硫酸と0.5モル/lリン酸となる混合
水溶液中に5分間浸漬処理を行なった。さらに、0℃の
過塩素酸とメタノール(1部:4部)の混合溶液中で、
150Acmー2の直流定電流で20秒間電解研磨処理
を行なった。この処理後の箔の厚さは103μmで、電
解研磨処理により片面2μmが溶解された。このように
して作成した箔をアジピン酸アンモニウム水溶液中で3
0Vまで化成し、静電容量を測定し、その値から平滑な
箔に対する拡面率を算出したところ、14倍であった。
また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中で一時間
沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電圧特性を
測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなかった。
て、電解研磨処理工程をトンネル状ピットの口径拡大及
び非ピット部表面の粗面化を行なう工程の後に行なった
場合を例示している。即ち、電解コンデンサ用高純度ア
ルミニウム箔(99.99%,107μm厚)を、90
℃の1.8モル/l塩酸と1.5モル/l硫酸となる混
合水溶液中で、電流密度20Am−2で90秒間直流電
解を行ない、トンネル状ピットを形成した。次いで90
℃の2モル/l硫酸と0.5モル/lリン酸となる混合
水溶液中に5分間浸漬処理を行なった。さらに、0℃の
過塩素酸とメタノール(1部:4部)の混合溶液中で、
150Acmー2の直流定電流で20秒間電解研磨処理
を行なった。この処理後の箔の厚さは103μmで、電
解研磨処理により片面2μmが溶解された。このように
して作成した箔をアジピン酸アンモニウム水溶液中で3
0Vまで化成し、静電容量を測定し、その値から平滑な
箔に対する拡面率を算出したところ、14倍であった。
また別途当該箔を350Vまで化成し、純水中で一時間
沸騰煮沸して促進劣化試験を行なった後、耐電圧特性を
測定した結果、耐電圧の低下は全く見られなかった。
【0019】以上の結果から明らかなように、実施例1
乃至4のいずれにおいても、比較例1に対しては化成処
理後の箔は高い静電容量を維持したまま、その耐電圧の
低下は全く見られず耐久性が著しく向上していることが
分かる。また比較例2及び比較例3に対しては、基本性
能である静電容量が大幅に向上していることが分かる。
乃至4のいずれにおいても、比較例1に対しては化成処
理後の箔は高い静電容量を維持したまま、その耐電圧の
低下は全く見られず耐久性が著しく向上していることが
分かる。また比較例2及び比較例3に対しては、基本性
能である静電容量が大幅に向上していることが分かる。
【0020】なお上記した実施例1における処理温度、
処理時間及び液濃度は、当該実施例で使用した過塩素酸
溶液において、それぞれ最も好ましい条件である。しか
しながら、該実施例において電解研磨処理条件は、例え
ば過塩素酸濃度が低ければ比較的高温且つ長時間の反応
が必要であり、逆に低温または短時間の反応の場合は過
塩素酸の高濃度溶液が必要となる。数次の実験例によれ
ば、過塩素酸の濃度が0.5モル/l未満では反応速度
が遅く工業上の効率性を損ない、また5モル/lを越え
ると爆発の危険が生じて安全上に問題があり、従って過
塩素酸の濃度として、0.5モル/lから5モル/lが
実用上好ましい範囲である。また反応温度は0℃未満で
は冷却費用が嵩み実用的ではなく、10℃以上では反応
時間の適正管理が困難となるので、0℃から10℃の範
囲が好ましく、また反応時間が5秒間未満では電解研磨
反応が定常状態に達せず、初期の目的である表面酸化皮
膜の除去が充分期待できず、30秒間以上では、箔の溶
解が過度に進行し拡面率の低下及び箔強度の低下を引き
起こすので、5秒から30秒の範囲が好ましい。
処理時間及び液濃度は、当該実施例で使用した過塩素酸
溶液において、それぞれ最も好ましい条件である。しか
しながら、該実施例において電解研磨処理条件は、例え
ば過塩素酸濃度が低ければ比較的高温且つ長時間の反応
が必要であり、逆に低温または短時間の反応の場合は過
塩素酸の高濃度溶液が必要となる。数次の実験例によれ
ば、過塩素酸の濃度が0.5モル/l未満では反応速度
が遅く工業上の効率性を損ない、また5モル/lを越え
ると爆発の危険が生じて安全上に問題があり、従って過
塩素酸の濃度として、0.5モル/lから5モル/lが
実用上好ましい範囲である。また反応温度は0℃未満で
は冷却費用が嵩み実用的ではなく、10℃以上では反応
時間の適正管理が困難となるので、0℃から10℃の範
囲が好ましく、また反応時間が5秒間未満では電解研磨
反応が定常状態に達せず、初期の目的である表面酸化皮
膜の除去が充分期待できず、30秒間以上では、箔の溶
解が過度に進行し拡面率の低下及び箔強度の低下を引き
起こすので、5秒から30秒の範囲が好ましい。
【0021】さらにまた実施例2における処理温度、処
理時間及び液濃度についても、当該実施例で使用したリ
ン酸を含む電解液においてそれぞれ最も好ましい条件で
ある。 しかしながら、前記と同様に該実施例におい
て、電解研磨処理条件は、例えばリン酸を含む溶液の濃
度が低ければ比較的高温かつ長時間の反応が必要であ
り、逆に低温または短時間の反応の場合はリン酸を含む
溶液が高濃度である必要がある。数次の実験例によれ
ば、リン酸を含む溶液の濃度としては、硫酸濃度が0.
5モル/l未満で、かつ、リン酸濃度が4モル/l未満
では反応速度が遅く工業上の効率性を損ない、また、硫
酸濃度が6モル/lを越え、かつ、リン酸濃度が8モル
/lを越えると反応温度を10℃以下に設定しても、反
応が急激に生じて箔の過溶解をもたらし拡面率の低下及
び箔強度の低下を引き起こす。また硫酸濃度のみが0.
5モル/l未満であるか逆に6モル/lを越える場合、
またはリン酸濃度のみが4モル/l未満であるか逆に8
モル/lを越える場合には電解研磨反応が効率的に進行
しなくなる。従って硫酸濃度としては0.5モル/lか
ら6モル/lの範囲がまたリン酸濃度としては4モル/
lから8モル/lの範囲が好ましい。
理時間及び液濃度についても、当該実施例で使用したリ
ン酸を含む電解液においてそれぞれ最も好ましい条件で
ある。 しかしながら、前記と同様に該実施例におい
て、電解研磨処理条件は、例えばリン酸を含む溶液の濃
度が低ければ比較的高温かつ長時間の反応が必要であ
り、逆に低温または短時間の反応の場合はリン酸を含む
溶液が高濃度である必要がある。数次の実験例によれ
ば、リン酸を含む溶液の濃度としては、硫酸濃度が0.
5モル/l未満で、かつ、リン酸濃度が4モル/l未満
では反応速度が遅く工業上の効率性を損ない、また、硫
酸濃度が6モル/lを越え、かつ、リン酸濃度が8モル
/lを越えると反応温度を10℃以下に設定しても、反
応が急激に生じて箔の過溶解をもたらし拡面率の低下及
び箔強度の低下を引き起こす。また硫酸濃度のみが0.
5モル/l未満であるか逆に6モル/lを越える場合、
またはリン酸濃度のみが4モル/l未満であるか逆に8
モル/lを越える場合には電解研磨反応が効率的に進行
しなくなる。従って硫酸濃度としては0.5モル/lか
ら6モル/lの範囲がまたリン酸濃度としては4モル/
lから8モル/lの範囲が好ましい。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、塩酸を
含む酸性溶液中での直流陽極電解によるトンネル状ピッ
ト形成の工程と、硫酸または/および硫酸を含む酸性溶
液中における電気的あるいは化学的なトンネル状ピット
の口径拡大及び非ピット部表面の粗面化を行なう工程と
の間に、酸化皮膜溶解処理工程を加えたことを特徴とす
るものであるから、有害な熱酸化物を除去し、かつ、従
来の拡面率を維持可能となり、従来技術と比較して静電
容量はほぼ同等で、化成皮膜の耐水性を著しく向上させ
た化成皮膜を形成できる中高圧陽極として有効なアルミ
ニウム電極箔を提供することができるという利点を有す
るものである。
含む酸性溶液中での直流陽極電解によるトンネル状ピッ
ト形成の工程と、硫酸または/および硫酸を含む酸性溶
液中における電気的あるいは化学的なトンネル状ピット
の口径拡大及び非ピット部表面の粗面化を行なう工程と
の間に、酸化皮膜溶解処理工程を加えたことを特徴とす
るものであるから、有害な熱酸化物を除去し、かつ、従
来の拡面率を維持可能となり、従来技術と比較して静電
容量はほぼ同等で、化成皮膜の耐水性を著しく向上させ
た化成皮膜を形成できる中高圧陽極として有効なアルミ
ニウム電極箔を提供することができるという利点を有す
るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶山 隆 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術セン ター内 (72)発明者 千々松 朋子 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術セン ター内 (56)参考文献 特開 平3−24714(JP,A) 特開 平2−114620(JP,A) 特開 昭53−12739(JP,A) 特開 平3−108711(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/04 C23F 1/00 C23F 1/20 C25F 3/04
Claims (6)
- 【請求項1】 高純度アルミニウム箔を、塩酸を含む酸
性水溶液中における直流陽極電解によるトンネル状ピッ
ト形成の工程と、塩酸または/および硫酸を含む酸性水
溶液中における電気的あるいは化学的なトンネル状ピッ
トの口径拡大及び非ピット部表面の粗面化を行なう工程
との間に、トンネル状ピット形成工程で、表皮を溶解形
成したピット部以外に存在する表面酸化皮膜を含むアル
ミニウム箔の表層及び裏層を溶解する酸化皮膜溶解処理
工程を加えたことを特徴とするアルミニウム電解コンデ
ンサ用電極箔の拡面処理方法。 - 【請求項2】 酸化皮膜溶解処理として電解研磨処理を
用いて成る請求項1記載のアルミニウム電解コンデンサ
用電極箔の拡面処理方法。 - 【請求項3】 電解研磨処理が、過塩素酸もしくはリン
酸を含む電解液中で直流陽極処理をすることを特徴とす
る請求項2記載のアルミニウム電解コンデンサ用電極箔
の拡面処理方法。 - 【請求項4】 直流陽極処理において、過塩素酸を0.
5モル/lから5モル/lとアルコールを含む電解液を
用い、反応温度0度Cから10度Cの範囲で、5秒から
30秒間電解研磨することを特徴とする上記請求項3記
載のアルミニウム電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方
法。 - 【請求項5】 直流陽極処理において、0.5モル/l
から6モル/l濃度の硫酸及び4モル/lから8モル/
l濃度のリン酸を含む電解水溶液を用い、反応温度40
度Cから90度Cの範囲で、5秒から30秒間電解研磨
することを特徴とする上記請求項3記載のアルミニウム
電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法。 - 【請求項6】 電解研磨処理工程において、表面酸化皮
膜を含む表層及び裏層を2μmから10μm溶解させる
ことを特徴とする上記請求項2,3,4または5記載の
アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17720096A JP3309177B2 (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17720096A JP3309177B2 (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1012501A JPH1012501A (ja) | 1998-01-16 |
JP3309177B2 true JP3309177B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=16026934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17720096A Expired - Fee Related JP3309177B2 (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の拡面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3309177B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6112608B2 (ja) * | 2013-10-18 | 2017-04-12 | ニチコン株式会社 | 電解コンデンサ用電極箔の製造方法 |
CN113436891A (zh) * | 2021-06-15 | 2021-09-24 | 桂林理工大学 | 一种采用阳极氧化后的纳米凹坑来诱导中高压阳极箔均匀腐蚀发孔的方法 |
-
1996
- 1996-06-19 JP JP17720096A patent/JP3309177B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH1012501A (ja) | 1998-01-16 |
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Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |