JP3309162B2 - 液体油固形化剤 - Google Patents

液体油固形化剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体油固形化剤お
よび固形化方法に関し、更に詳しくは使用済みの廃食用
油、車の廃エンジンオイル等の廃油を加熱することな
く、迅速かつ簡便にゲル状に固めることのできる液体油
固形化剤および固形化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、下水道、河川、湖水等の水質汚濁
が環境面から大きな社会問題となっているが、中でも油
分による汚染は一般家庭からの使用済み食用油の下水中
への廃棄が大きな原因の一つといわれている。従来、使
用済みの廃食用油は、少量の場合新聞紙、布切れ等に吸
着させてから可燃性のゴミとして廃棄されていた。しか
し、廃油量が多い場合には吸着方法で処理することは難
しいので、最近ではゲル化剤で廃油を固形化処理する方
法が各種提案され、その一部は既に実用化されている
(下記の(2)の方法)が、固形化するまでの時間が長
い、油火災の危険性のあること等の問題が解決されてい
ないこともあり、まだ充分には普及していない。ゲル化
剤を用いて処理する方法としては、(1)天然ろう、合
成ろう、固体の高級脂肪酸、固体の高級アルコールまた
は融点150℃以下の樹脂を主成分とする固形化処理剤
及び固形化処理方法(特開昭54−112385号公
報)、(2)12−ヒドロキシステアリン酸を廃食用油
に添加し、加熱溶解後に冷却して廃食用油を固形化する
方法(特開昭55−106298号公報)、(3)12
−ヒドロキシステアリン酸と、少量の炭素数16〜24
の高級脂肪酸もしくはジベンジリデンソルビトールおよ
びその核置換体との併用物を有効成分とする廃食用油の
固形化廃棄用処理剤(特開昭61−19681号公
報)、(4)12−ヒドロキシステアリン酸をジメチル
スルホオキサイド、N−メチルピロリドン、エチルアル
コールなどの極性溶剤に溶解した溶液を廃食用油に添加
して混合し、該混合物を水と接触させる廃食用油の固形
化方法(特開昭63−90599号公報)、(5)水酸
基を有する水溶性高分子及び水を添加して乳化させた
後、ホウ酸又はホウ酸塩を添加して液体油をゲル化させ
る方法(特開平4−122796号公報)等が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)〜(3)の方法はいずれも廃油を少なくとも80
℃以上に加熱してゲル化剤を溶解させてから冷却するこ
とによって固形化するものであり、廃油の加熱と冷却に
多大のエネルギーと時間を要するので不経済的かつ非能
率的である。さらに、これらの方法は、処理作業中加熱
された高温の廃油が転倒すれば火傷を負う危険性がある
こと、廃油の加熱し過ぎによる油火災発生の恐れがある
こと、加熱中品質劣化した廃油に由来する悪臭が発生す
ること等問題点が多い。特に、車の廃エンジンオイルの
ように油量がおよそ4Lと一般家庭で発生する廃食用油
の数倍以上も多い場合には、火傷、火災の危険性はさら
に増大するので、一般家庭で廃エンジンオイルを(1)
〜(3)の方法で廃油の固形化処理(以下単に廃油処理
と略す)を行うことは安全面から推奨できない。(4)
の方法は(1)〜(3)の方法と異なり廃油を加熱しな
いで廃油処理できる利点は認められるが、引火性の高い
溶剤に溶解したゲル化剤を使用するので、火災発生の潜
在的な危険性は(1)〜(3)の方法よりも高くて安全
面で問題がある。さらに溶剤と油の混じった廃水が新た
に発生し、その処理作業も厄介であり、非能率的であ
る。したがって、(4)の方法は化学知識の乏しい一般
家庭や、レストラン、ファーストフード店、給食センタ
ーなどの事業所での廃油処理方法としては適していな
い。(5)の方法は水を固形化させると同時に油を含水
ゲル化物中に閉じこめようとするものであり、(1)〜
(4)の方法とは技術的に異なる。(5)の方法は、油
と同量に近い水を必要とするので廃棄物の処理量が増大
するなど非能率的であり、また固形化物は大量の水を含
有しているのでこれを焼却処分する場合(1)〜(4)
の方法よりも燃えにくいという欠点がある。上記のよう
に(1)〜(5)の方法は何れも廃油処理の能率性、安
全性等に難点があり、特に一般家庭での廃食用油の処理
方法に適しているとは言えない。さらに、一般家庭にお
いては、料理直前になって使用しようとする食用油の色
相、粘性等の品質劣化に気付くことが多く、料理を中断
してまで(1)〜(3)の方法のように廃食用油の処理
(加熱と冷却)に30分以上もの時間をかけられないか
らである。また、一般家庭で発生する廃食用油の量はい
つも同じでないので、廃油を処理するたびごとに固形化
物の硬さが変わる(場合によっては流動する)こと、廃
油の加熱処理後20分以上(約40℃に冷却されるまで
の時間)経過しないと固形化物の硬さが判らないなどの
技術的に不安な面も普及を遅らせている原因と推測され
る。このような事情から、廃食用油を加熱しないで短時
間で確実に固形化処理できる、簡便かつ安全な固形化処
理方法の出現が待望されていた。
【0004】廃食用油等を加熱せずに固形化する方法と
して、特開平7−26246号公報に、12−ヒドロキ
システアリン酸などの油性ゲル化剤(第1成分)と、電
磁エネルギーを付与することにより発熱する低揮発性成
分であって、該ゲル化剤の油中への溶解を促進する成分
(第2成分)とを含む廃油処理用組成物を予め単独で、
あるいは廃油と接触させた後、電磁エネルギーを付与し
て加温、融解させ、廃油中に溶解せしめたのち放置する
方法(6)が開示されている。第2成分としては2価お
よび3価のポリオール、カルビトール、ブチルカルビト
ール等があげられ、特にプロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレ
ングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリ
コール、ポリエチレングリコールなどのグリコール類が
好ましい例として記載され、さらにプロピレングリコー
ルが食品安全性上より最も好ましい例として記載されて
いる。しかしながら、上記例示されている化合物はすべ
て、例えば「新版溶剤ポケットブック」((社)有機合
成化学協会編、1994年6月(株)オーム社発行)に
リストアップされているように何れの化合物も溶剤の範
疇に入るものばかりであり、その引火点はポリエチレン
グリコールを除き78〜140℃の範囲(最も好ましい
例のプロピレングリコールで引火点99℃)にあり、方
法(4)で使用されている溶剤(ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピロリドン、エチルアルコール)よりも
沸点が高くて引火性は低いけれども、引火の危険性は常
に内在している。したがって、常にガスなどの火の気の
ある厨房内で廃油処理を行うことを想定した場合、直接
ガス火で廃油処理用組成物を加熱、融解させなくても、
別の加熱手段で加熱、融解させた高温の廃油処理用組成
物に引火して、油火災へと発展する危険性がある。特
に、誤って廃油処理用組成物を加熱し過ぎた場合に火災
発生の危険性は更に高くなる。また、第2成分として上
記例示されている化合物は、溶剤としての性質が強いの
で、油性ゲル化剤(第1成分)を溶解する能力に優れて
いて使いやすいが、廃油処理後も油性ゲル化剤の一部を
溶解しているため、ゲル強度の比較的小さい固形化物し
か得られないという欠点がある。ゲル強度の大きい固形
化物を得ようとすると油性ゲル化剤(第2成分)を多め
に使用しなければならず、コストアップとなる。ポリエ
チレングリコールについては、廃油処理用組成物が廃油
中に均一に分散しないので、系がママコとなって均一な
固形化物は得られない。廃油処理用組成物の製造方法の
関しては、単に混合するとだけ記載されているだけであ
り、廃油処理用組成物の加熱、融解方法に関しては、上
記の引火の問題を避けるためかどうかは明らかでない
が、電磁エネルギーを付与して内部加熱することが記載
されており、具体的には廃油に添加する直前に電子レン
ジで加熱する(方法6A)か、添加後に廃油と共に電子
レンジで加熱する(方法6B)と記載されている。方法
6Aの電子レンジによる加熱は操作が簡便であるが、加
熱し過ぎると前記の火災発生の危険性だけでなく思わぬ
火傷を負ったり、第2成分の劣化や臭気が発生する。逆
に、加熱不足だと固形化不良を招来する。従って、廃油
処理を安全かつ確実に行うためには、処理すべき廃油の
量と温度に応じて廃油処理組成物の使用量と電子レンジ
の加熱時間をその時々で変える必要があり、このような
面倒な作業は化学知識の乏しい一般家庭の主婦には到底
望むべくもない。また、方法6Bは従来の方法(1)〜
(3)よりも、加熱手段に電子レンジを使用して加熱に
要するエネルギー消費量が少ない点は認められるが、廃
油を加熱処理するという点では従来の方法(1)〜
(3)と軌を一にするものである。本発明は以上のよう
な背景に基づいてなされたものであって、その目的は廃
油を加熱することなく、短時間で安全かつ確実に固形化
できる特定組成の液体油固形化剤およびこれを用いて液
体油を固形化する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は常温(約20
℃)の液体油を短時間に且つ確実に固形化させる原理に
ついて鋭意研究を行い、加熱溶融した油中ゲル形成物質
(油中ゲル化剤とも称せられ、以下ゲル形成物質と略
す。)を単に常温の液体油に添加、混合しても系全体が
均一に固形化せずに局部的な固形化(いわゆるママコ状
態)の現象が見られるだけであるが、混合後ゲル形成物
質が液体油中に均一に微分散するまでの短い時間(数秒
〜数分)、ゲル形成物質を液体油と接触しないように一
時的に保護すれば、一時保護物質に覆われた溶融状態の
ゲル形成物質は、保護物質から離れて液体油中へ均一に
拡散(溶解)し、引き続いて起こるゲル形成物質の液相
から固相への急激な相転移現象(結晶化)により系全体
が均一に且つ強固に固形化されることを見い出した。更
に、本発明者は一般家庭の主婦でも廃食用油を短時間
に、簡単で、しかも安全かつ確実に固形化処理できる方
法について研究を重ねた結果、特定の固形化剤を用いる
ことにより火災発生の危険性が極めて低く、且つ均一で
ゲル強度の大きい固形化物が得られることを見い出し、
本発明に到達した。すなわち、本発明は、油中ゲル形成
物質(I)及び、溶融状態で油中ゲル形成物質(I)と
混和性を有する、該油中ゲル形成物質(I)の一時保護
物質(II)とからなり、前記油中ゲル形成物質(I)
が12−ヒドロキシステアリン酸(a)であり、前記一
時保護物質(II)が、分子中に疎水基と親水基を有
し、且つ140℃よりも高い引火点を有する有機化合物
(ただし、オレイン酸を除く)であることを特徴とする
液体油固形化剤;油中ゲル形成物質(I)及び、溶融状
態で油中ゲル形成物質(I)と混和性を有する、該油中
ゲル形成物質(I)の一時保護物質(II)とからな
る、沸点150℃未満の低沸点物質を含有しない液体油
固形化剤において、前記油中ゲル形成物質(I)が12
−ヒドロキシステアリン酸(a)であり、前記一時保護
物質(II)が、分子中に疎水基と親水基を有し、且つ
140℃よりも高い引火点を有する有機化合物(ただ
し、オレイン酸を除く)であることを特徴とする液体油
固形化剤である。
【0006】
【発明の実施形態】本発明の固形化剤(Z)において、
油中ゲル化剤成分であるゲル形成物質(I)としては、
例えば3−ヒドロキシミリスチン酸、10−ヒドロキシ
ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、8,1
0−ジヒドロキシオクタデカン酸などの炭素数16〜3
0のヒドロキシ脂肪酸(Ia)、ジベンジリデンソルビ
トール及びその誘導体(Ib)、ラウロイルグルタミン
酸ジブチルアミド、ジカプロイルリジンラウリルアミド
などのN−アシルアミノ酸誘導体(Ic)等が挙げられ
る。これらの化合物は2種以上併用してよい。これらの
中では、ヒドロキシ脂肪酸(Ia)が好ましく、特に1
2−ヒドロキシステアリン酸(a)が融点約75℃と低
くて取り扱いが容易であることおよび比較的安価である
点から最も好ましい。
【0007】本発明において、ゲル形成物質(I)の一
時保護物質(II)の役割は、前記したようにゲル形成
物質(I)と液体油との分子レベルでの接触を両者がほ
ぼ完全に混じり合うまでの間一時的に遅延させることで
あり、別の表現ではゲル形成物質の液相から固相への相
転移を一時的に遅延させることである。このような役割
を担う(II)としては、溶融状態で(I)と混和性を
有し、固形化の対象である液体油よりもゲル形成物質と
の親和性が大きくて、更に液体油よりも親水性の大きい
化合物、特に分子中に水酸基、カルボキシル基、オキシ
エチレン基などの親水基から選ばれる1種以上を有する
化合物が挙げられる。また、本発明の固形化剤(Z)
は、後記するように好ましい加熱手段として湯浴加熱
(加熱温度約100℃)及び電子レンジ加熱(加熱温度
約80〜140℃)が有利に適用できる。直接火を近づ
けるなどしなければ引火するものではないが、液体油の
固形化処理をより安全に行うためには、固形化剤(Z)
を構成する一時保護物質(II)の引火点は、例えば1
40℃よりも高いことが重要である。このような化合物
の具体例としては下記の化合物が挙げられる。
【0008】(IIa)水酸基含有化合物 (A)フェノール化合物 ノニルフェノール、ノニルクレゾール、ドデシルフェノ
ール、スチレン化フェノール、ジノニルフェノールなど
の炭素数15〜30の1価フェノール(A−1);ビス
フェノールA、ビスフェノールFなどの2価フェノール
(A−2)など。
【0009】(B)アルキレンオキシド付加物 分子中に水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COO
H)、一級アミノ基(−NH2)、二級アミノ基(=N
H)、アミド基(−CONH2)などの官能基を少なく
とも一個以上有する活性水素含有化合物(出発物質)1
モルに対し、エチレンオキシド(以下EOと略称す
る)、プロピレンオキシド(以下POと略称する)、ブ
チレンオキシドなどのアルキレン(炭素数2〜4)オキ
シドの1種以上を少なくとも1モル付加させた化合物
で、分子中に1個の水酸基を有し分子量が350以上の
化合物(B−1)、2個の水酸基を有し分子量が250
以上の化合物(B−2)、3個以上の水酸基を有し分子
量が200以上の化合物(B−3)など。上記出発物質
としては、例えば下記の化合物が挙げられる。
【0010】(i)1価アルコール メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシル
アルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ノニルアルコール、デシルアルコール、ラウリルア
ルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ステ
アリルアルコールなどの炭素数1〜25の脂肪族アルコ
ール;ベンジルアルコール、シンナミルアルコールなど
の炭素数7〜20の芳香環含有アルコール;フルフリル
アルコール、2−イソプロピル−4−ヒドロキシメチル
−1,3−ジオキソランなどの炭素数5〜20の複素環
式アルコールなど。 (ii)多価アルコール エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチ
レングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリ
コール、オクチレングリコール、デカンジオールなどの
炭素数2〜16のアルキレングリコール;グリセリン、
トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ジグリ
セリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、グルコ
ース、マンニット、キシリット、シュークローズなどの
3〜8価の脂肪族アルコールなど。 (iii)フェノール 前記フェノール化合物(A)およびノボラック樹脂、レ
ゾール樹脂などの多価フェノールなど。 (iv)モノカルボン酸 酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、後記カル
ボン酸化合物(C)などの炭素数1〜25のモノカルボ
ン酸。 (v)ポリカルボン酸 マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの炭
素数3〜12の脂肪族飽和ジカルボン酸;マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸などの炭素数4〜12の脂肪族不
飽和ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸など炭
素数8〜15の芳香族ポリカルボン酸など。 (vi)モノアミン メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチル
アミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルア
ミン、デシルアミン、ペンタデシルアミン、ステアリル
アミンなどの炭素数1〜25のアルキルアミン;シクロ
ペンチルアミン、シクロヘキシルアミンなどの炭素数5
〜10の脂環式アミン;アニリン、トルイジン、ベンジ
ルアミンなどの炭素数6〜12の芳香族アミンなど。 (vii)ポリアミン エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどの炭素数
2〜10の脂肪族ポリアミン:フェニレンジアミン、ト
リレンジアミン、メチレンジアニリンなどの炭素数6〜
20の芳香族ポリアミンなど。 (viii)その他の出発物質 水、アンモニア、アルカノールアミン、尿素、メラミ
ン、ひまし油、硬化ひまし油、アミノ酸化合物など。な
お、本発明においては、ポリエチレングリコール型界面
活性剤、プルロニック型界面活性剤などの非イオン界面
活性剤については、下記の(D)界面活性剤ではなく、
(B)ポリオキシアルキレン付加物のグループに分類し
た。
【0011】(IIb)カルボキシル基含有化合物 (C)カルボン酸化合物 ペラルゴン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル
酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸など
の炭素数9〜16の飽和脂肪酸(C−1);ウンデシレ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、ステアロール酸などの炭素数11
〜25の不飽和脂肪酸(C−2);不飽和脂肪酸のダイ
マー酸(C−3);牛脂などの天然油脂から得られる脂
肪酸(C−4)など。
【0012】(IIc)その他の親水基を有する化合物 親水基として水酸基とカルボキシル基の両方を有する化
合物、オキシエチレン基、その他の親水基を有する化合
物、及び(IIa)、(IIb)に分類できない下記の
化合物など。
【0013】(D)界面活性剤 グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソ
ルビタン、ショ糖などの多価アルコールの脂肪酸(炭素
数6〜24)エステル(D−1a)、多価アルコールの
アルキル(炭素数6〜24)エーテル(D−1b)、ジ
エタノールアミンなどのアルカノールアミンの脂肪酸
(炭素数6〜24)アミド(D−1c)、ポリオキシエ
チレン多価アルコール脂肪酸エステル(D−1d)等の
非イオン界面活性剤(D−1);アミン塩型、第4級ア
ンモニウム型などの陽イオン界面活性剤(D−2);金
属石けん、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルカンスル
ホン酸塩、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルス
ルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル−スルホフェ
ニルエーテル塩などのスルホン酸塩、硫酸化ひまし油、
脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩、アルキル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸エステル塩などの硫酸エステル塩、アルキル
りん酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルりん酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテルりん酸エステル塩などのりん酸エステル塩
等の陰イオン界面活性剤(D−3);カルボキシベタイ
ン型、スルホベタイン型などのベタイン型、アミノカル
ボン酸型、アミノ硫酸エステル型、イミダゾリン型等の
両性界面活性剤(D−4)などの化合物で分量が250
以上のもの。
【0014】(E)ポリエステル化合物 前記(i)、(ii)および(B)などのアルコール性
水酸基を有する化合物と上記(iv)および(v)など
のカルボキシル基を有する化合物との縮合反応物で分子
中に水酸基および/またはカルボキシル基を1個以上有
し分子量が200以上の化合物など。
【0015】(F)その他の化合物 上記(A)〜(E)を変性(エーテル化、エステル化、
ウレタン化またはハロゲン化)した化合物、ポリエーテ
ル変性シリコーン化合物、ビスフェノールAのジグリシ
ジルエーテルに代表される液状エポキシ樹脂、ひまし油
などの油脂化合物などで分子量が250以上のもの。
【0016】以上に例示した化合物は2種以上併用する
ことができる。上記化合物の中では、(IIa)水酸基
含有化合物および(IIb)カルボキシル基含有化合物
が、ゲル強度の大きい固形化物が得られる点で好まし
く、これらの中でも(A)、(B)および(C)の化合
物が固形化速度が速く、ゲル強度の大きい固形化物が得
られる点でさらに好ましく、特に(B)の化合物が臭気
が少ない点で最も好ましい。
【0017】(A)の中では、炭素数15〜30の1価
フェノール(C−1)がゲル強度の大きい固形物が得ら
れる点で好ましい。
【0018】(B)の中では、炭素数4〜25の1価ア
ルコール、前記のフェノール化合物、炭素数8〜25の
モノカルボン酸化合物、炭素数8〜25のアルキルアミ
ン化合物等のアルキレンオキシド(とくにEO単独もし
くはEO/PO混成)付加物などのポリエチレングリコ
ール型非イオン界面活性剤、ポリプロピレングリコー
ル、ポリ(プロピレン−エチレン)グリコール、ポリテ
トラメチレングリコール、ポリ(ブチレン−エチレン)
グリコール、ポリプロピレンポリオール(官能基数3〜
8)、ポリ(プロピレン−エチレン)ポリオール(官能
基数3〜8)がゲル強度の大きい固形化物が得られる点
で好ましい。分子全体が親水基(オキシエチレン基)で
あるポリエチレングリコール、ポリエチレンポリオール
(官能基数3〜8)は、固形化時間が長いだけでなく均
一な固形化物が得られにくい点で好ましくない。(B)
の分子量は、前記のように化合物の官能基数にもよる
が、通常約200〜50,000であり、好ましくは約
250〜10,000であり、更に好ましくは約350
〜6000である。分子量が200未満では引火性が高
くなり、50,000を超えるとゲル形成物質との混和
性が悪くなって、ゲル強度の大きい固形化物が得られ難
い。
【0019】(C)の中では、炭素数9〜16の飽和脂
肪酸(C−1)および炭素数11〜25の不飽和脂肪酸
(C−2)が好ましく、(C−1)の中では炭素数9〜
12の飽和脂肪酸が、(C−2)の中では炭素数11〜
18の不飽和脂肪酸が、液体油固形化剤(以下単に固形
化剤と略す)(Z)の融点を低くして、取り扱いやすい
点で更に好ましい。
【0020】本発明においては、固形化剤(Z)は、後
記するように耐熱容器中で60〜180℃、好ましくは
80〜160℃に加熱、溶融されて液体油と混合されて
使用される。したがって、液体油の固形化処理をより安
全に行うためには、保護物質(II)の引火点は160
℃よりも高い方が好ましく、180℃よりも高い方が更
に好ましい。上記(A)〜(F)の化合物で引火点が1
60℃超えるもの、180℃を超えるものの具体例を表
1に例示する。なお、表1では化合物の特定は炭素数ま
たは分子量で行った。また、上記に例示した(A)〜
(F)の化合物の中では、常温(約20℃)で液状の化
合物が固形化剤(Z)の融点を低くして取り扱いが容易
である点で好ましい。
【0021】
【表1】
【0022】本発明の固形化剤(Z)は、油中ゲル形成
物質(I)を一時保護物質(II)(以下、「保護物
質」と略す)と共に加熱溶融後、液体油と混合して使用
される。ゲル形成物質(I)の使用量は、通常処理する
液体油100重量部に対し約1重量部以上であり、好ま
しくは2〜20重量部、更に好ましくは2.5〜10重
量部である。(I)の使用量が約1重量部未満では固形
化し難くなり、固形化しても固形化物から油がブリード
しやすくなる。
【0023】本発明においては、保護物質(II)はゲ
ル形成物質(I)と特定の比率で使用される。すなわち
(II)/(I)の混合比率(重量比)は、通常0.5
〜50であり、好ましくは1〜20、更に好ましくは1
〜10である。(II)/(I)の比率が、0.5未満
では均一な固形物が得られ難く、50を超えると液体油
を固形化処理するのに必要なゲル形成物質(I)の使用
量が多くなって不経済である。
【0024】本発明においては、上記(I)、(II)
に加え、必要により添加剤(III)が使用できる。添
加剤(III)としては、例えばステアリン酸ナトリウ
ム、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ポリア
クリル酸ナトリウム塩、炭酸ナトリウム、水酸化カルシ
ウムなどの公知の増強剤、着色剤、抗酸化剤、紫外線吸
収剤等が挙げられる。また、本発明においては、固形化
剤(Z)の溶融温度を正しく把握するために、必要によ
り特定の温度で色相が変化する示温剤を固形化剤に加え
ることができる。示温剤としては、例えば感熱紙または
感圧紙に用いられている染料(とくにロイコ染料)と顕
色剤(例えば前記のフェノール化合物(C))との組み
合わせが挙げられる。とくに、染料をマイクロカプセル
化し、特定の温度でマイクロカプセルの壁材が崩壊する
ように設計すれば、染料と顕色剤との接触に基ずく色相
変化を観察するだけで、固形化剤を所望温度まで容易に
加熱溶融することができる。
【0025】本発明においては、固形化剤(Z)は通常
ゲル形成物質(I)、保護物質(II)、及び必要によ
り添加剤(III)を混合して使用されるが、好ましく
はこれらの三成分を加熱して溶融し、均一に混合してか
ら使用され、更に好ましくは混合後さらに減圧脱気など
の慣用手段で水分などの沸点が150℃未満の低沸点物
質を除去後、冷却して製造されたものが使用できる。液
体油の固形化処理に先だって、(I)、(II)及び必
要により(III)の成分を予め溶融して均一に混合す
る理由は、固形化剤(Z)の融点がゲル形成物質(I)
の融点よりも低くなって、固形化剤(Z)が素早く液体
油中に均一に分散してゲル強度の大きい固形化物が得ら
れるからである。また、固形化剤(Z)から低沸点物質
を除去する理由は、固形化剤(Z)を加熱、溶融する際
に発生する臭気を抑えると共に引火点を低くできるの
で、廃油処理作業をより安全に行うことができるからで
ある。また、後述するように、固形化剤(Z)を例えば
レトルト容器等の耐熱容器に密封して湯浴(または電子
レンジ)で加熱、溶融する場合に、耐熱容器の膨張、さ
らには破裂事故を引き起こさないためにも重要である。
上記したように(I)、(II)及び必要により(II
I)の成分を予め溶融して均一に混合後冷却して製造さ
れる固形化剤(Z)の外観は、常温(約20℃)ではペ
ーストないし固状である。引火点は、固形化剤(Z)を
構成する保護物質(II)またはゲル形成物質(I)と
同じかそれよりも高く、通常140℃を超え、好ましく
は160℃を超え、更に好ましくは180℃を超え、、
最も好ましくは200℃を超える。また、融点(凝固
点)はゲル形成物質(I)および保護物質(II)の種
類により異なるが、通常約35℃以上であり、特に保護
物質(II)が常温で液状の化合物の場合では、ゲル形
成物質(I)の融点よりも少なくとも約5℃程度低くな
る。固形化剤(Z)の融点は低いほど、その取り扱いが
容易で望ましい。しかしながら、固形化剤(Z)の融点
と液体油の固形化処理の容易さとの間には必ずしも相関
がなく、固形化処理の容易さは前記のように主として保
護物質(II)の化学的性質に依存している。本発明に
おいて固形化剤(Z)の使用量は、通常液体油100重
量部に対して1.5重量部以上、好ましくは3〜30重
量部、更に好ましくは4.5〜20重量部でる。1.5
重量部未満では液体油が固形化し難くなる。
【0026】本発明においては、固形化剤(Z)は耐熱
容器中で加熱、溶融された後、液体油と混合されて使用
される。耐熱容器としては、例えばガラス、鉄、ステン
レス、アルミニウム、紙、プラスチックおよびこれらの
複合系素材から製造された容器が挙げられる。
【0027】本発明において、固形化の対象となる液体
油としては常温で液状の、植物油、動物油などの食用油
および使用済みの廃食用油;自動車、船舶等のエンジン
オイル、トランスミッションオイル、ギアオイル等の機
械油およびその廃油;原油、重油、軽油、灯油等の石油
およびその関連製品が挙げられる。
【0028】本発明において、液体油の固形化方法とし
ては、前記のようにゲル形成物質(I)、保護物質(I
I)及び必要により添加剤(III)の成分を予め加
熱、溶融して均一に混合後冷却して得られる固形化剤
(Z)を耐熱容器中に所定量入れて、保護物質(II)
の引火点よりも低い、もちろんゲル形成物質(I)の引
火点よりも低い、予め決められた温度まで再加熱して溶
融後、液体油と混合する方法でもよく、また耐熱容器中
にゲル形成物質(I)、保護物質(II)及び必要によ
り添加剤(III)の成分を所定量入れて、前記と同様
の予め決められた温度まで加熱、溶融した後、液体油と
混合する方法でもよい。液体油と固形化剤(Z)の混合
方法としては、液体油中に溶融した固形化剤(Z)を加
えてもよく、反対に溶融した固形化剤(Z)中に液体油
を加えてもよいが、最初の方法の方が固形化剤(Z)が
液体油中に均一に分散して、均一な固形化物が得られや
すい点から好ましい。液体油と固形化剤(Z)を混合
後、しばらく(5秒〜10分、特に5〜120秒)静置
すると、液体油は固形化する。本発明の方法において、
液体油の処理温度はとくに限定されないが、安全性の観
点から再加熱しない方が好ましく、通常5℃以上、好ま
しくは10〜40℃である。固形化剤(Z)を加熱、溶
融する手段としては特に限定されないが、例えば湯浴中
で加熱する方法、大気圧〜加圧下でスチーム浴中で加熱
する方法、ホットプレートで加熱する方法、更にはマイ
クロ波(約900〜25000MHz)照射による加熱
等の方法が挙げられる。上記の加熱手段を用いて本発明
の固形化剤(Z)を加熱して溶融する温度としては、通
常60〜180℃、好ましくは80〜160℃、更に好
ましくは80〜140℃である。60℃未満では液体油
が均一に固形化し難く、180℃を超えると混合後の液
体油の温度上昇が無視できなくなり、その結果として固
形化(液相から固相への相転移)する時間が長くなるな
ど不必要な時間とエネルギーの浪費であり好ましくな
い。加熱手段が湯浴の場合の加熱温度は約80〜100
℃、好ましくは約100℃であり、スチーム浴加熱の場
合は約100〜120℃、好ましくは約100℃であ
り、電子レンジ加熱(マイクロウェーブ照射加熱)の場
合は約80〜160℃、好ましくは約80〜140℃、
更に好ましくは80〜120℃である。特に一般家庭、
レストランなどで廃油を処理する場合には、固形化剤
(Z)を容器(とくにレトルト容器)ごと湯浴、または
家庭用蒸し器や圧力鍋を用いてのスチーム浴中で加熱す
る方法と、例えば家庭用電子レンジを用いてマイクロ波
照射による加熱の方法が、熱効率および簡便性の点から
好ましいが、両者の長所と短所の下記の比較から湯浴ま
たはスチーム浴中で加熱する方法が更に好ましい。電子
レンジ加熱の方法は、操作が簡便である反面、液体油を
いつも同じように確実に固形化処理するためには、個々
のケースにより加熱時間をこまめに変える必要があるな
ど意外に面倒である。また、加熱容量が限定されるの
で、固形化剤(Z)の量が多い、すなわち廃油処理量の
多い業務用途には不向きである。一方、湯浴またはスチ
ーム浴中で加熱する方法は、熱効率で劣るものの、加熱
操作は簡便でいつも一定温度(大気圧下においては約1
00℃)に加熱できるので、固形化剤(Z)の量が多く
ても安全かつ確実に廃油の固形化処理が可能で、一般家
庭および業務用途の双方に適しており、中でも湯浴中で
固形化剤(Z)を加熱する方法が、スチーム浴加熱の方
法よりも熱効率がよいので最も優れている。また、固形
化剤(Z)を湯浴で加熱、溶融させる場合、固形化剤
(Z)を例えば結晶化ポリプロピレン(CPP)フィル
ムなど食品包装に使用されているレトルト容器に予め密
封した後、加熱、溶融させるのが好ましい。家庭用蒸し
器、電子レンジを加熱手段として用いる場合は、固形化
剤(Z)の入った耐熱容器の上部開口部は耐熱フィルム
でラップした方が、水の混入あるいは揮発成分の飛散防
止する観点より好ましい。
【0029】(湯浴またはスチーム浴中で加熱する方
法) 1.長所 ・加熱操作が簡便である。 ・着火など火災の発生する不安がない。 ・加熱し過ぎることなく、固形化剤(Z)をいつも一定
温度(例えば約100℃)に調整できる。 ・加熱終了後も固形化剤(Z)は冷め難く、液体油の固
形化処理に時間的余裕がある。 ・固形化剤(Z)を密封した容器中で加熱するので、直
接手に触れることがなく安全である。 ・固形化剤(Z)の量が多い場合の加熱にも適してい
る。 ・特にレストラン等の業務店では厨房には熱湯は常備さ
れているので、固形化剤(Z)の実加熱時間は短い。 2.短所 ・水を加熱するエネルギー、時間が余分に必要である。 ・加熱温度が100℃近辺に限定される。
【0030】(マイクロ波照射による加熱方法) 1.長所 ・加熱操作が簡便である。 ・加熱効率が良い。 2.短所 ・家庭用の電子レンジとしては、出力が500Wと60
0Wのタイプが流通しており、使用するタイプにより加
熱時間が違うので、使用者が加熱時間を間違えて液体油
の固形化処理に手こずる原因になることが想定される。 ・固形化剤(Z)の量によって加熱時間を変える必要が
あり、ノウハウあるいは操作に習熟する必要がある。 ・季節、気温などで固形化剤(Z)の温度は変わるの
で、同量の固形化剤(Z) を同じ時間加熱しても、
固形化剤(Z)の溶融温度はその日によって変動す
る。 ・加熱後は冷えやすいので、加熱後は直ちに固形化処理
する必要があり、時間的な余裕がない。 ・多量の固形化剤(Z)を加熱、溶融するには不向き
で、業務用途には適していない。 ・通常ガラス、陶器などの容器中で、固形化剤(Z)を
加熱するので、液体油の固形化処理後は容器の洗浄が必
要である。 ・加熱時間を間違えるなどして加熱し過ぎると、触った
時に火傷を負う危険性があり、更に密閉状態で加熱し過
ぎると耐熱容器が変形、破裂する場合がある。 ・開放状態で加熱すると、電子レンジ内が揮発成分で汚
染される恐れがある。
【0031】本発明においては、固形化剤(Z)の加熱
手段として特に電子レンジを用いる場合、想定される上
記のいくつかの短所を避けるために、予め示温剤(温度
変化で色相が変化する薬剤)を固形化剤(Z)に溶解さ
せるか、あるいは下記の表示の少なくとも1つを耐熱容
器に刻印するか、温度表示ラベルなどを耐熱容器に施す
ことが好ましい。 1.内容量表示 耐熱容器(とくにプラスチックボトル、チューブの場合
で多数回の固形化処理に使用を想定)に残量を示す大ま
かな標線を容器の上下に表示する。添加すべき固形化剤
(Z)の量を標線から容易に判断できる。 2.加熱時間表示 固形化剤(Z)を所望の温度に加熱するためには、固形
化剤(Z)の残量で加熱時間を変える必要があり、1.
の場合と同様に耐熱容器に必要な加熱時間の大まかな標
線を容器に表示する(出力500W、600Wの2つの
標線を設けるのが望ましい)。 3.温度表示 50〜200℃の任意の温度で可逆または非可逆的に色
相が変化するクレオン、ペイントあるいは示温ラベルを
耐熱容器の表面に施す。色変化を観察しながら加熱し
て、決められた色変化を示した時点で電子レンジのスイ
ッチを切ればよい。
【0032】以上説明してきたように、本発明の方法で
液体油を固形化した場合に得られる固形化物のゲル強度
は、液体油の種類、固形化剤の使用量、固形化条件等に
より異なるが、通常30〜1000g/cm2程度であ
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお部および%はそれぞれ重量部および重量%を表
す。先ずはじめに、実施例及び比較例に使用した原料の
略称と組成を以下に示す。 1.ゲル形成物質(I) (1)12−HS :12−ヒドロキシステアリン酸
(引火点235℃) 2.一時保護物質(II) (1)NPH :ノニルフェノール(引火点155
℃) (2)OLA :オレイン酸(引火点189℃) (3)ポリエーテルA:ポリプロピレングリコール(水
酸基価 125)のEO約10%付加物(引火点230
℃、水酸基価 112) (4)ポリエーテルB:ポリプロピレングリコール(引
火点183℃、水酸基価280) (5)ポリエーテルC:トリエタノールアミンのPO付
加物(引火点215℃、水酸基価 420) (6)ポリエーテルD:ペンタエリスリトールにPOと
EOの混合物(モル比:4/1)を付加(水酸基価 7
5)し、さらにEOを付加させたもの(引火点240
℃、水酸基価 55) (7)ポリエーテルE:グリセリンのPO付加物(引火
点230℃、水酸基価56) (8)ノニオンA:オクチルフェノールのEO5モル付
加物(引火点215℃) (9)ノニオンB:ラウリルアルコールのE08モル付
加物(引火点220℃) (10ノニオンC:n−ブタノールにEOとPOの混合
物(モル比:1/1)を付加させたもの(引火点165
℃、水酸基価 160) (11)CAS :ヒマシ油(引火点229℃) 3.示温剤 :クリスタルバイオレットラクトン
1部、ターシャリー・ブチルカテコール1部、n−ドコ
シルアルコール3部の混合物で、約100℃で青から無
色に変色する。 4.示温ラベル (1)サーモラベルA:サーモラベルミニNo.100
(日油技研工業(株)製の商品名、完全不可逆性) (2)サーモラベルB:サーモラベルミニNo.120
(日油技研工業(株)製の商品名、完全不可逆性) 5.液体油 (1)食用油 :味の素(株)製サラダ油(菜種油
と大豆油の混合物) (2)廃食用油 :上記食用油を揚げ物に5回使用し
た後の熱劣化(粘度と色相の上昇)した廃油 (3)廃エンジン油:トヨタキヤッスルモーターオイル
クリーンSG10W−30でエンジンオイル交換して
約3,500Km走行後に回収した廃ガソリンエンジン
オイル (4)灯油 :白灯油
【0034】次に実施例及び比較例に使用した原料、お
よび得られた液体油の固形化物の性質の測定法を示す。 1.水酸基価 JIS K0070に規定の方法。ポリヒドロキシ化合
物の場合、水酸基価から分子量(数平均分子量)が求め
られる。すなわち、数平均分子量=平均官能基数X56
100/水酸基価。 2.融点(凝固点) 柳本製作所(株)製微量融点測定機。 3.硬化時間 液体油に固形化剤を投入後、攪拌開始から液体油がほと
んど流動性を示さなくなるまでの時間。 4.ゲル強度 200mlのプラスチック容器中で固形化させた液体油
100gの固形化物試料を15℃の雰囲気で15時間保
存した後、インストロン型測定機を用いて直径25mm
のロッドで圧縮試験(20mm/分の速度で1分圧縮)
を行い、得られた最大荷重から求める。単位はg/cm
2である。
【0035】実施例1 NPH40gと12−HS40gを100mlのガラス
ビーカー中に計量後、ホートプレート上で加熱、溶融混
合して約100℃に調整し、この内の52gを1Lのプ
ラスチック容器に入った食用油(約25℃)500gに
加え、素早く攪拌したところ、食用油が約6秒で固形化
し、系の流動性は完全に無くなった。 比較例1 加熱、溶融して100℃に調節した12−HS(約10
0℃)26gを用いて、実施例1と同じ方法を繰り返し
たが、食用油は部分的に固形化するだけ(いわゆるママ
コ状態)で流動性があり、系を均一に固形化することが
出来なかった。 実施例2 ポリエーテルA100gと12−HS20gを200m
lのガラスビーカー中に計量後、ホートプレート上で加
熱、溶融混合(約80℃)し、この内の92gをPET
/AL/PEのレトルト容器に封入して冷却した。次
に、この固形化剤の入ったレトルト容器を沸騰する湯浴
(約100℃)中に入れて約5分間再加熱した後、レト
ルト容器の封を破り、その中の固形化剤の全量を1Lの
プラスチック容器に入った廃食用油(約25℃)500
gに加え、30秒間混合した。混合開始約120秒後に
は系全体が均一に固形化した。 比較例2 実施例2と同じ廃食用油500gをフライパン中で約1
00℃まで加熱した後、12−HS15gを添加して均
一に攪拌、混合した。そのままの状態で室内に放置した
ところ約20分してようやく系は均一に固形化した。 実施例3 CAS50gと12−HS30gを100mlのガラス
ビーカー中に計量後、ホートプレート上で加熱、溶融混
合して約150℃に調整し、この内の75gを廃食用油
500gの入った廃牛乳紙パック中にすばやく添加し
て、約20秒間激しく混合したところ、約25秒後に系
全体が均一に固形化した。 実施例4 約4Lのプラスチック容器中にポリエチレン製のフィル
ム状袋(ショッピングバッグ)を内装して、自動車のエ
ンジンから抜き取った廃エンジン油の半分の量の200
0g(約35℃)を入れた。次に、NPH150gと1
2−HS150gを500mlのガラスビーカー中に計
量後、ホートプレート上で加熱、溶融混合して約120
℃に調整し、これの全量を素早く廃エンジン油中に注い
だ後、約10秒間激しく混合した。混合開始から約15
秒後には系全体が均一に固形化した。同様にして残りの
廃エンジンオイル約2000gを同様に固形化処理し
た。 実施例5 ポリエーテルE 30gと12−HS30gを100m
lのガラスビーカー中に計量し、ホートプレート上で加
熱、溶融混合後冷却して約60℃に調整し、次に示温剤
を0.1g加えて混合、冷却して固形化剤を作成した。
次に、ビーカー上部をラップで覆いをしてから、電子レ
ンジ(出力600kw、発振周波数2450MHz、以
下同様)で加熱して青から無色に変化(約100℃)す
るまで加熱し、その内の固形化剤9gを使用済みの牛乳
紙パックに入った廃食用油500g中に素早く投入して
30秒間攪拌し、更に90秒程静置したがまだ流動性が
あり、充分に固形化しなかった。それで、同様の方法で
約100℃に加熱した固形化剤を更に26g追加して攪
拌、混合したところ、約30秒後に系は均一に固形化し
た。 実施例6 食用油の代わりに灯油を同量用いて実施例1と同じ方法
を繰り返した。約20秒で系は均一に固形化した。
【0036】表2に実施例1〜6及び比較例1,2の硬
化時間および得られた固形化物のゲル強度の測定結果を
示す。
【0037】
【表2】
【0038】実施例7〜12 表3に記載の加熱手段を用いて加熱、溶融混合し、所定
温度に調整した固形化剤を廃食用油500部(約20
℃)の入ったポリプロピレン容器中に加え、直ちに10
秒間激しく混合した後静置して、固形化物を得た。それ
ぞれの例の硬化時間およびゲル強度を表に示す。
【0039】
【表3】
【0040】ゲル形成物質だけを加熱溶融して、常温
(約20℃)の食用油に添加してもママコ状態になって
均一な固形化物が得られない(比較例1)が、同量のゲ
ル形成物質とこれの一時保護物質からなる固形化剤を用
いて、本発明の方法に従い液体油の固形化処理を行うと
即座に(約6秒)にゲル強度の大きい固形化物が得られ
た(実施例1)。比較例2に示したように前記の従来技
術(1)〜(3)の液体油加熱法で廃食用油を固形化処
理させると硬化させるまでに約20分間かかるのに対
し、同量のゲル形成物質を含む本発明の固形化剤を用い
て固形化処理すると、従来の方法の約10分の1の時間
で液体油を均一に硬化させることができた(実施例
2)。実施例1〜12から明らかなように、固形化剤
(Z)の加熱、溶融手段として、湯浴、マイクロウェー
ブ照射加熱装置(電子レンジ)およびホットプレートを
用いることができる。これらの加熱用の調理器具、装置
はいずれも一般家庭、レストラン等で日常的に使用され
ているものである。特に電子レンジ加熱の場合、固形化
剤(Z)の耐熱容器に内容量を示す標線の表示部、内容
量で変化する加熱時間の標線の表示部、可逆または不可
逆の色相変化に基づく表示部を少なくとも1つ設けるこ
と、あるいは予め示温剤を固形化剤に添加しておくこと
で、固形化剤(Z)の溶融温度をほぼ一定に調整できる
ので、廃食用油および廃エンジンオイルなどの液体油の
固形化処理を湯浴(またはスチーム浴)加熱法と同様に
簡単かつ確実に行うことができる。従来技術の液体油加
熱法では、ゲル形成物質が不足して硬化不良した場合、
液体油を再度高温(ゲル形成物質の融点以上)に加熱し
て、この中にゲル形成物質を追加投入する必要があった
が、実施例5に示したように本発明の方法においては、
液体油を加熱する必要はなく、加熱、溶融させた少量の
固形化剤を油の中に追加投入し、混合するだけで良い。
また、実施例3において、ゲル形成物質(I)の一時保
護物質(II)として用いられているものは、それぞれ
天然油脂、高級脂肪酸であり、得られた固形物を粉石鹸
(高級脂肪酸のアルカリ金属塩)として再生利用する場
合の障害とならない。実施例6は、食用油、エンジンオ
イル等よりも粘度の低い灯油の場合でも、固形化できる
ことを示したものである。このことは、本発明の固形化
剤が、食用油、エンジンオイルのほか原油、重油、軽
油、石油等の石油関連製品の固形化剤としても有用であ
ることを示している。実施例7〜12(表3参照)は、
ゲル形成物質(I)の一時保護剤(II)として広範囲
の化合物が使用できることを示したものであり、本発明
においては、液体油の種類、用途等その目的に応じて固
形化処理方法を幅広く種々選択できることを意味してお
り、産業界における有用性が高い。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法は、液体油を固形化させる
際、液体油を加熱する必要がないだけでなく、非常に短
時間にしかも安全に液体油を固形化処理できるので、下
記の効果が発揮される。 (1)本発明においては、液体油を加熱する必要がない
ので、省エネルギーであり、油火災の起きる可能性が極
めて低く、また廃油加熱による煙、悪臭の発生がない。
固形化剤の加熱、溶融は耐熱容器中に密封して容器ごと
行うので、加熱中に固形化剤に引火する恐れがないだけ
でなく、臭気も外部に漏れない。さらに、固形化処理は
プラスチック容器や例えば使用済みの牛乳紙パックなど
の紙製容器でも行うことができ、廃油処理後は容器ごと
可燃性ゴミとして廃棄処分できる。 (2)廃食用油の固形化処理の際、液体油を加熱するた
めのフライパンなどの調理具を使用する必要がないの
で、フライパンなどを通じてゲル形成物質が食品に混入
する心配がなく安全である。さらに油火災発生の危険性
がないので、廃油量の多い廃エンジンオイルの固形化処
理を一般家庭で行うことも可能である。 (3)従来の方法である液体油加熱法は液体油が固形化
するまでに20〜50分程度かかるので、食事の準備に
追われて忙しい折には、発生した廃食用油の一部は固形
化処理されずに家庭から下水に流されて河川を汚染する
ケースが多々あるものと推測される。本発明は、最短で
は5秒程度の短い時間に、液体油を能率的に固形化させ
ることが出来るので、前記の理由からの廃食用油の下水
への流入量が減り、河川の水質浄化に貢献できる。 (4)液体油に対し固形化剤の量が不足して液体油が充
分に固形化しない場合、従来の液体油加熱法では液体油
を再度加熱する必要があるが、本発明においては液体油
を加熱する必要がなく、少量の溶融した固形化剤を追加
してさらに混合すればよく、固形化の手直しを容易にか
つ短時間に行うことが出来る。 (5)固形化剤の加熱、溶融する手段として、湯浴また
はスチーム浴中で煮沸する方法、もしくはマイクロウェ
ーブ照射加熱(電子レンジ)による方法が適用できるの
で、家庭の主婦でも液体油を簡単且つスピーディーに固
形化処理できる。特に、耐熱容器として例えば食品包装
に使用されているレトルト容器(プラスチックフィル
ム、プラスチックフィルムとアルミ箔とのラミネートフ
ィルムなどから作られる袋状容器)を使用し、この中に
固形化剤を封入すると、レトルト食品と同様に固形化剤
を簡単に加熱溶融できるので、化学知識のない家庭の主
婦でも廃食用油の固形化処理を安全且つ確実に行うこと
ができる。 (6)さらに、耐熱容器に内容量を示す標線の表示部、
内容量によって変える必要のある電子レンジ加熱時間の
標線の表示部、可逆または不可逆の色相変化に基づく表
示部を少なくとも1つ設けること、あるいは予め示温剤
を固形化剤に添加しておくことで、加熱時間の調整など
ノウハウの必要な電子レンジ加熱においても湯浴または
スチーム浴加熱法と同様に確実に液体油(とくに廃食用
油)の固形化処理を行うことができる。 (7)本発明の方法は、液体油の硬化時間、得られる固
形化物のゲル強度等を広範囲に変化させられるので、廃
食用油、廃エンジンオイル等の単なる廃油の固形化処理
の用途だけでなく、例えば固形燃料の製造など他の用途
にも有用である。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油中ゲル形成物質(I)及び、溶融状態
    で油中ゲル形成物質(I)と混和性を有する、該油中ゲ
    ル形成物質(I)の一時保護物質(II)とからなり、
    前記油中ゲル形成物質(I)が12−ヒドロキシステア
    リン酸(a)であり、前記一時保護物質(II)が、分
    子中に疎水基と親水基を有し、且つ140℃よりも高い
    引火点を有する有機化合物(ただし、オレイン酸を除
    く)であることを特徴とする液体油固形化剤。
  2. 【請求項2】 油中ゲル形成物質(I)及び、溶融状態
    で油中ゲル形成物質(I)と混和性を有する、該油中ゲ
    ル形成物質(I)の一時保護物質(II)とからなる、
    沸点150℃未満の低沸点物質を含有しない液体油固形
    化剤において、前記油中ゲル形成物質(I)が12−ヒ
    ドロキシステアリン酸(a)であり、前記一時保護物質
    (II)が、分子中に疎水基と親水基を有し、且つ14
    0℃よりも高い引火点を有する有機化合物(ただし、オ
    レイン酸を除く)であることを特徴とする液体油固形化
    剤。
  3. 【請求項3】 前記親水基が水酸基、カルボキシル基、
    オキシエチレン基の群から選ばれる1種以上である請求
    項1または2に記載の固形化剤。
  4. 【請求項4】 前記一時保護物質(II)が、アルキレ
    ン(炭素数2〜4)オキシド付加物である請求項1〜3
    の何れかに記載の固形化剤。
  5. 【請求項5】 前記アルキレンオキシドが、エチレンオ
    キシドおよび/またはプロピレンオキシドである請求項
    1〜4の何れかに記載の固形化剤。
  6. 【請求項6】 (II)/(I)の混合比率(重量比)
    が、0.5〜50である請求項1〜5の何れかに記載の
    固形化剤。
  7. 【請求項7】 更に、温度変化により可逆または不可逆
    の色相変化を起こす示温剤を含む請求項1〜6の何れか
    に記載の液体油固形化剤。
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