JP3308805B2 - コークス炉作業用移動機械の走行速度制御方法及び装置 - Google Patents

コークス炉作業用移動機械の走行速度制御方法及び装置

Info

Publication number
JP3308805B2
JP3308805B2 JP07725796A JP7725796A JP3308805B2 JP 3308805 B2 JP3308805 B2 JP 3308805B2 JP 07725796 A JP07725796 A JP 07725796A JP 7725796 A JP7725796 A JP 7725796A JP 3308805 B2 JP3308805 B2 JP 3308805B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
deceleration
acceleration
traveling
command value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07725796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09263762A (ja
Inventor
成樹 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP07725796A priority Critical patent/JP3308805B2/ja
Publication of JPH09263762A publication Critical patent/JPH09263762A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3308805B2 publication Critical patent/JP3308805B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Velocity Or Acceleration (AREA)
  • Coke Industry (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉施設を
構成する各付帯設備を含んだ各窯設備の相互間に敷設さ
れた軌条上を走行する移動機械の走行速度を制御するコ
ークス炉作業用移動機械の走行速度制御方法及び装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のコークス炉作業用移動機械の走
行速度制御方法では、一般に多数並列に配設された窯に
対して例えば5窯おきに順次操業を行い、その一巡する
サイクルに要する時間を表すサイクルタイムが稼働率に
制約される。また、静止した状態である窯及び炉蓋、集
塵コネクタ等の炉付帯設備機構に対して各軌条上を走行
する移動機械が走行位置決めされるという特徴を持つコ
ークスプロセスにおいては、円滑且つ効率的な走行移動
即ち所要の精度でサイクルタイム内に走行位置決めを行
わせる必要がある。
【0003】ここで、移動機械は、コークス炉設備を構
成する各付帯設備を含む各窯設備の相互間に敷設された
軌条上で、外部雰囲気にさらされ、且つ軌条が軟弱構造
である煉瓦構造物上にあって精度が悪いという比較的過
酷な条件下において自動制御運転によって走行制御が行
われる。
【0004】この走行制御方法として、従来は、例えば
特開昭48−41464号公報(以下、第1従来例と称
す)、特開昭58−180582号公報(以下、第2従
来例と称す)及び特開平3−97783号公報(以下、
第3従来例と称す)に記載されているものが提案されて
いる。
【0005】第1従来例は、コークス炉の複数個の石炭
塔ホッパに沿って設けたレール上を左右に走行する石炭
装入車の自動停止装置であって、石炭塔ホッパに停止位
置検出用主鉄片と補助鉄片とを配設すると共に、停止位
置確認用主電磁石及び補助電磁石を配設し、これらを石
炭装入車に配設した近接スイッチで検出することによ
り、石炭装入車の減速と停止を制御するように構成され
ている。
【0006】第2従来例には、コークス炉の各窯ごとに
窯位置検出用感知片を設けると共に、コークス炉作業機
械に窯位置検出用感知片を検出する窯芯検出器と、軌条
上を転動する転輪を走行輪とは別に設け、その回転に応
じたパルスを計数することにより窯番を検出する位置検
出器とを設け、位置検出器の窯番検出信号に基づいて走
行起動より停止直前までの加速走行状態、定速走行状態
及び減速走行状態の制御をその順に行い、窯芯検出器の
検出信号によって減速速度及び停止位置制御を行うこと
により、指定窯番の窯芯に迅速且つ精度よく自動的に停
止させることができるコークス炉作業機械の走行制御装
置が開示されている。
【0007】第3従来例では、コークス炉の多数の炉の
目標芯を検出して移動機械と該当炉の位置関係を検知す
る目標芯検出機構と、目標芯内に含まれる炉口芯を検出
する炉口芯検出機構と、移動機械と炉口芯との間の相対
的位置を補正するように移動機械のメインフレームを微
調整移動する位置補正機構と、炉口芯検出機構からの検
出信号にもとづいて位置補正機構を制御する主制御機構
とを備えたコークス炉用移動機械の位置合わせ装置が開
示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1従来例にあっては、指定された石炭塔ホッパの停止位
置確認用主電磁石を励磁状態とし、この状態で石炭装入
車を該当する石炭塔ホッパ側に走行させて、停止位置確
認用主電磁石を検出したときに減速を開始し、その後停
止位置用主鉄片及び補助鉄片を検出することによりさら
に減速し、指定された石炭塔ホッパに対応する停止位置
用主鉄片を検出したときにブレーキ操作が行われて石炭
装入車が停止するようにしているので、減速を開始した
のちに、車輪にスリップを生じたときには、石炭装入車
の減速度が小さくなるため、減速制御の速度指令に対し
て実際の石炭装入車の速度が高めとなって、停止位置用
主鉄片を検出してブレーキ操作が行われるときの速度が
高めとなり、石炭装入車の停止距離が延びて、正確な停
止位置制御を行うことができないという未解決の課題が
ある。
【0009】また、第2従来例にあっては、走行輪とは
別に設けた転輪の回転パルスから窯番を検出し、これに
基づいて走行起動より停止直前までの速度制御を行い、
停止位置直前では窯芯検出器の検出信号によって減速用
速度及び停止位置制御が行われるが、走行起動から停止
直前までは、転輪の回転パルスに基づいて走行位置を検
出し、これを減速開始点及び制動点の検出のみに利用
し、走行位置情報を連続的に速度制御に利用していな
い。
【0010】このため、走行車輪にスリップを生じたと
きでも転輪にスリップを生じなければ略正確な位置検出
を行うことができるものであるが、走行起動後の加速状
態で転輪に、軌条の亀裂、段差、強力な風雨等の気象条
件などの外部雰囲気に制御作用を越える変化をきたすな
ど予測不能な事態が生じることによりスリップ(スキッ
ド)を生じた場合には、そのスリップを生じている間コ
ークス炉作業機械の走行をしていないものと判断される
ので、窯番検出位置にずれを生じ、図5で実線図示の正
規の加速状態に比べて破線図示のように加速がステップ
状に行われることになり、定速走行距離が短い場合に
は、減速開始点cを越えても加速状態を継続することに
なり、サイクルタイムが長くなると共に、減速状態で転
輪がロック傾向となってスリップを生じた場合には、図
6で破線図示のように減速がステップ状となって遅れる
ことにより、停止直前の窯芯検出器の検出信号による速
度及び停止位置制御開始点eを越えて減速状態を継続す
ることになり、停止位置制御開始点eでの速度が高すぎ
て停止位置がずれるという未解決の課題がある。
【0011】さらに、第3従来例にあっては、各炉に配
置した被検出部材を目標芯検出機構で検出すると、コー
クス炉用移動機械を予備的な位置決めを行うために移動
機械の走行を停止させ、次いで炉口芯検出機構で炉口芯
を検出して正確な位置合わせを行うようにしているの
で、正確な位置決めを行うことができるが、走行制御と
位置合わせとを個別に行う必要があり、サイクルタイム
が長くなると共に、制御系の構成が複雑となって設備費
が嵩むという未解決の課題がある。
【0012】そこで、本発明は、上記各従来例の未解決
の課題に着目してなされたものであり、簡易な構成で移
動機械の速度制御を正確に行うことにより、高精度の停
止位置制御を行うことができるコークス炉作業用移動機
械の速度制御方法及び装置を提供することを目的として
いる。
【0013】上記目的を達成するために、請求項1のコ
ークス炉作業用移動機械の速度制御装置は、コークス炉
施設を構成する各付帯設備を含んだ各窯設備の相互間に
敷設された軌条上を走行する移動機械の走行速度を制御
するコークス炉作業用移動機械の走行速度制御装置にお
いて、前記移動機械の走行速度を検出する走行速度検出
手段と、前記移動機械の走行開始点からの走行距離を従
動輪の回転数に基づいて検出する距離検出手段と、該距
離検出手段で検出した走行距離に基づいて移動機械の加
減速開始点を検出する加減速開始点検出手段と、該加減
速開始点検出手段で加減速開始点を検出したときに、当
該加減速開始点に対応する加減速変化率及び速度初期値
を設定する走行制御装置と、前記加減速開始点検出手段
で加減速開始点を検出したときに、当該加減速開始点か
らの走行距離を測定する走行距離測定手段と、前記走行
制御装置で設定した加減速変化率及び速度初期値と前記
走行距離測定手段で測定した走行距離とに基づいて前記
移動機械の速度指令値を算出する加減速時速度指令値演
算手段と、該加減速時速度指令値演算手段の速度指令値
と前記走行速度検出手段の走行速度検出値との偏差に基
づいて前記移動機械における駆動輪の速度を制御する速
度制御手段とを備え、前記加減速時速度指令値演算手段
は、加減速開始点からの距離をL C 、加減速変化率を
α、加減速開始点以前の定速走行速度をV 0 としたとき
に、演算式V C =(2αL C +V 0 2 1/2 に従って速度
指令値V C を演算するように構成されていることを特徴
としている。
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
概略構成図であって、図中、1はコークス炉設備を構成
する複数N個並列に配設された窯A1 〜AN に対して配
設された軌条2上を走行するコークス炉作業用移動機械
としての石炭装入車であって、所定の順序で窯A1 〜A
N に石炭を装入する。
【0017】ここで、各窯A1 〜AN には、軌条2に沿
った炉心位置に窯番号及び停止位置を表す例えばバーコ
ードに対応する透孔が穿設された識別コード板B1 〜B
N が配設されている。
【0018】この石炭装入車1は、図2に示すように軌
条2上を転動する左右一対の従動輪2a及び駆動輪2b
を有し、駆動輪2bが駆動機構としての電動モータ3に
よって図示しない減速機を介して回転駆動されると共
に、制動用シリンダ4で駆動されるブレーキ機構5によ
って制動力が与えられる。
【0019】そして、電動モータ3には、その回転軸に
パルス発生器6が取付けられ、このパルス発生器6から
電動モータ3の回転速度に応じたパルスが出力される。
また、石炭装入車1には、各窯A1 〜AN に設けられた
識別コード板B1 〜B N を挟んで対向する位置に光源7
とこの光源からの光線が識別コード板B1 〜B N に穿設
した透孔を透過する透過光を絞り機構8a及び集光レン
ズ8bでなる光学系を介して受光する2次元イメージセ
ンサ等の光電変換素子8cとで構成される停止位置検出
機構9が配設されていると共に、軌条2に転接する例え
ば従動輪2aの1回転で1つのパルスを出力するパルス
発生器11と、このパルス発生器11の出力パルスを計
数する一対のカウンタ12a,12bと、これらカウン
タ12a,12bの計数値に従動輪2aの円周長とを乗
算して走行距離を算出する走行距離演算回路13a,1
3bとで構成される距離検出手段としての距離検出機構
14が配設されている。なお、カウンタ12aは石炭装
入車1が走行起動される際にクリアされ、カウンタ12
bは石炭装入車1が走行起動される際及び減速開始点に
到達した際に夫々クリアされる。
【0020】そして、パルス発生器6のパルス信号、停
止位置検出機構9の検出信号及び距離検出機構14のパ
ルス信号がコントローラ15に入力され、このコントロ
ーラ15によって駆動輪2bを駆動する電動モータ3が
速度制御される。
【0021】コントローラ15は、パルス発生器6のパ
ルス信号が入力され、これに基づいて石炭装入車1の現
在の走行速度を演算する走行速度演算手段としての走行
速度演算回路16と、この走行速度演算回路16の走行
速度VP 、停止位置検出機構9の停止位置検出信号SS
及び距離検出機構14からの走行距離LT が入力され、
これらに基づいて走行状態を制御すると共に、走行起動
時及び減速開始時にそのときの走行速度初期値V0 と加
減速変化率αとを出力する走行制御装置17と、この走
行制御装置17からの走行速度初期値V0 及び加減速変
化率αと距離検出機構14からの走行距離LC とが入力
され、これらに基づいて加減速時の速度指令値を演算す
る速度指令値演算回路18と、定常走行速度指令値を設
定する定常速度設定回路19と、停止直前の微速度指令
値を設定する微速度設定回路20と、これら速度指令値
演算回路18、定常速度設定回路19及び微速度設定回
路20の速度指令値を前記走行制御装置17の選択信号
CSに基づいて選択する例えばアナログマルチプレクサ
で構成される速度指令値選択回路21と、この速度指令
値選択回路21から出力される速度指令値VT と前記走
行速度演算回路16の走行速度VP とを比較して、両者
の偏差を出力する比較器22と、この比較器22の偏差
に基づいて電動モータ3を速度制御する速度制御装置2
3とを少なくとも有する。
【0022】ここで、走行制御装置17は、例えばA/
D変換機能及びD/A変換機能を有する入出力インタフ
ェース回路17a,演算処理装置17b及び記憶装置1
7cを少なくとも有するマイクロコンピュータ17dで
構成されている。
【0023】そして、入出力インタフェース回路17a
の入力側に停止位置検出機構9の停止位置検出信号
S 、距離検出機構14の走行距離LT 及び走行速度演
算回路16の走行速度VC が入力され、出力側から走行
距離検出機構14のカウンタ12a,12bに対するク
リア信号CCa,CCb 、速度指令値演算回路18に対す
る走行速度初期値V0,加減速変化率α、速度指令値選択
回路21に対する選択信号CS、ブレーキ機構5に対す
る制動制御信号CBが出力される。
【0024】演算処理装置17bは、図示しない起動ス
イッチがオン状態となることにより、電源が投入され
て、予め設定された図3の処理を実行し、走行起動スイ
ッチ25がオン状態となることにより、予め設定された
装入パターンに従って石炭装入車1の走行制御を開始
し、石炭装入車1に石炭を投入する投入位置にある状態
から走行距離演算回路13の走行距離に基づいて速度指
令値選択回路21を選択作動させて、加速走行状態、定
常走行状態、減速走行状態、微速走行状態を制御すると
共に、停止位置検出機構9からの停止位置検出信号SS
に基づいてブレーキ機構5を作動させて制動状態を制御
する。
【0025】記憶装置17cは、演算処理装置17bの
演算処理に必要なプログラムを予め記憶していると共
に、演算処理装置17bの演算結果等を逐次記憶し、さ
らに予め設定され各窯A1 〜AN に対する石炭装入パタ
ーンと各窯A1 〜AN に対する個別の減速開始点及び制
動開始点を表す走行距離を記憶している。
【0026】また、速度指令値演算回路18は、走行距
離検出機構14から入力される走行距離LC 、走行制御
装置17から入力される走行速度初期値V0 及び加減速
変化率αに基づいて下記(1)式の演算を行って速度指
令値VC を演算し、これを速度指令値選択回路21に出
力する。
【0027】 VC =(2αLC +V0 21/2 …………(1) さらに、定常速度設定回路19には、予め定速走行時の
定常速度指令値VU が設定され、微速度設定回路20に
は予め停止直前の微速度指令値VM が設定され、これら
を速度指令値選択回路21に出力する。
【0028】次に、上記実施形態の動作を走行制御装置
17の演算処理装置17bの処理手順の一例を示す図3
のフローチャートを参照しながら説明する。今、石炭装
入車1がこれに石炭を投入する投入位置に停止してお
り、この石炭装入車1に石炭が投入されているものとす
る。
【0029】この状態で走行起動スイッチ25をオン状
態とすることにより、演算処理装置17bで図3の走行
制御処理を実行開始する。先ずステップS1で、初期化
を行って、距離検出機構14のカウンタ12a,12b
に対してパルス状のクリア信号CCa,CCb を出力し
て、これらカウンタ12a,12bのカウント値を
“0”にクリアすると共に、速度指令値選択回路21に
対して共に“0”を表す2ビットの選択信号CSを出力
して、速度指令値選択回路21で空接点を選択して
“0”の速度指令値VT を比較器22に出力させる。
【0030】この状態では、速度指令値VT が“0”と
なっており、石炭装入車1が石炭投入位置で停止してい
ることにより、電動モータ3に連結されたパルス発生器
6からパルス信号が出力されないことにより、走行速度
演算回路16で算出される現在の走行速度VP も“0”
となっており、これが比較器22に供給されるので、比
較器22から出力される偏差も“0”となって速度制御
装置23から励磁電圧が出力されず、電動モータ3は停
止状態を継続している。
【0031】次いで、ステップS2に移行して、予め記
憶装置17cに記憶されている石炭装入パターンを参照
して今回石炭を装入する窯番Ai (i=1,2……N)
を読込むと共に、この窯番Ai に対応する減速を開始す
る走行起動時からの走行距離LD 及びLE を読込む。
【0032】次いで、ステップS3に移行して、定常速
度設定回路19及び微速度設定回路20に対して予め設
定された定常速度指令値VU 及び微速度指令値VM を設
定する。
【0033】次いで、ステップS4に移行して、速度初
期値V0 して“0”を設定すると共に、加減速変化率
αとして加速状態を表す正の値+αを速度指令値演算回
路18に出力し、これによって速度指令値演算回路18
で前記(1)式の演算が行われて、速度指令値VC が算
出開始される。
【0034】次いで、ステップS5に移行して、「0
1」を表す2ビットの選択信号CSを速度指令値選択回
路21に出力して、この速度指令値選択回路21で微速
度設定部20の微速度指令値VM を選択し、これを速度
指令値VT として比較器22に出力させる。
【0035】これによって、比較器22から微速度指令
値VM 分の偏差信号が出力され、これが速度制御装置2
3に入力されるので、この速度制御装置23で微速度指
令値VM に対応する励磁電圧が電動モータ3に出力され
ることにより、この電動モータ3が回転駆動されて駆動
輪2bが回転し、石炭装入車1が走行を開始する。
【0036】この石炭装入車1の走行開始によって従動
輪2aも回転し、これに連結されたパルス発生器11か
らパルス信号が出力されることにより、カウンタ12
a,12bが共にカウントアップし、走行距離演算回路
13a,13bで算出される走行距離LT,C が増加
し、これに応じて、速度指令値演算回路18で算出され
る速度指令値VC も増加する。
【0037】次いで、ステップS6に移行して、走行距
離演算回路13aの現在の走行距離LT を読込み、次い
でステップS7に移行して、走行距離が速度指令値演算
回路18で算出される速度指令値VC が微速度指令値V
M に一致する走行距離LS に達したか否かを判定し、L
T <LS であるときにはステップS6に戻り、LT ≧L
S であるときにはステップS8に移行する。
【0038】このステップS8では、「11」を表す2
ビットの選択信号CSを速度指令値選択回路21に出力
して、この速度指令値演算回路18で微速度指令値VM
に変えて速度指令値VC を選択し、これを速度指令値V
T として出力させる。
【0039】このため、石炭装入車1の走行速度は図
に示すように、走行距離LS までの間即ち微速度指令値
M に対応する走行速度に達するまでの間では略直線的
に増加し、その後は速度指令値演算回路18で算出され
る速度指令値VC に基づいて放物線状に増加することに
なる。
【0040】このとき、速度指令値VC は、従動輪2a
により検出された走行距離LC をもとに前述した(1)
式に従って算出されることにより、石炭装入車1の加速
開始地点からの走行距離LC に応じて増加されるので、
この間に駆動輪2bにスリップが発生したとしても、そ
の影響を受けることはなく、図に示した従来例のよう
に加速状態が減速開始点を越えて継続されることを確実
に防止することができ、正確な加速制御を行うことかで
きる。
【0041】次いで、ステップS9に移行して、走行速
度演算回路16の現在の走行速度V P を読込み、次いで
ステップS10に移行し、走行速度VP が前記ステップ
S2で設定した定常速度指令値VU に達したか否かを判
定し、VP <VU であるときには、加速状態を継続する
必要があるものと判断して前記ステップS9に戻り、V
P ≧VU となったときには、ステップS11に移行す
る。
【0042】このステップS11では、速度指令値選択
回路21に対して「10」の選択信号CSを出力して、
この速度指令値選択回路21で定常速度設定回路19に
設定されている定常速度指令値VU を速度指令値VT
して出力させてからステップS12に移行する。
【0043】このため、図のb点で石炭装入車1が定
常速度指令値VU に一致するように定速制御される。そ
して、ステップS12では、走行距離検出機構14の走
行距離演算回路12aの走行距離LT を読込み、次いで
ステップS13に移行して、読込んだ走行距離LT が前
記ステップS2で読込んだ減速開始距離LD に達したか
否かを判定し、LT <LD であるときには、減速開始点
に達していないものと判断して減速開始距離に達するま
で待機し、LT ≧LD であるときには、減速開始点に達
したものと判断して、ステップS14に移行する。
【0044】このステップS14では、距離検出機構1
4のカウンタ12bに対してパルス状のクリア信号CC
b を出力して、カウンタ12bのカウント値を“0”に
クリアし、次いでステップS15に移行して、速度指令
値演算回路18に対して定常速度指令値VU の値でなる
速度初期値V0 と、減速状態を表す負の加減速変化率−
αとを速度指令値演算回路18に出力し、これらと走行
距離LC とをもとに速度指令値演算回路18で前記
(1)式の演算を行って速度指令値VC を算出させる。
【0045】次いで、ステップS16に移行して、速度
指令値選択回路21に対して「11」の選択信号CSを
出力して、この速度指令値選択回路21で速度指令値演
算回路18の速度指令値VC を選択させてからステップ
S17に移行する。
【0046】このため、速度指令値演算回路18では、
減速開始点からの走行距離LC に応じて小さい値となる
速度指令値VC が算出され、これが速度指令値選択回路
21を介して比較器22に出力されることにより、速度
制御装置23で電動モータ3に対する制御電圧が低下さ
れて回生制動状態となり、石炭装入車1が図の減速開
始点cから方物線状に減速する。
【0047】この減速状態でも、速度指令演算回路18
で走行距離演算回路13bで算出される減速開始点から
の走行距離LC に応じて速度指令が演算されるので、従
来例を示すの破線図示のように減速状態が制動開始
点を越えて継続されることを確実に防止することができ
る。
【0048】一方、ステップS17では、走行速度演算
回路16の現在の走行速度VP を読込み、次いでステッ
プS18に移行して、読込んだ走行速度VP が予め設定
された微速度VM に達したか否かを判定し、VP >VM
であるときには、減速状態を継続する必要があるものと
判断して、ステップS17に戻り、VP ≦VM となった
ときには、減速状態から微速度走行状態に切換える必要
があるものと判断してステップS19に移行する。
【0049】このステップS19では、速度指令値選択
回路21に対して「01」の選択信号を出力して、この
速度指令値選択回路21で微速度設定回路20に設定さ
れる微速度指令値VM を速度指令値VT として比較器2
2に出力させてからステップS20に移行する。
【0050】このため、石炭装入車1は、図の微速度
指令値VM に対応する速度となるd点からこの速度に定
速制御され、慣性力が小さい停止し易い速度に制御され
て、走行を継続する。
【0051】その後、ステップS20では、走行距離検
出機構14の走行距離LT を読込み、次いでステップS
21に移行して、走行距離LT が停止するために減速を
開始する停止減速開始距離LE に達したか否かを判定
し、LT <LE であるときには、走行を継続するものと
判断してステップS19に戻り、LT ≧LE であるとき
には、停止制御に移行する必要があると判断してステッ
プS22に移行する。
【0052】このステップS22では、速度指令値選択
回路21に対して「00」の2ビットの選択信号CSを
出力し、この速度指令値選択回路21で初期状態と同様
の空接点を選択させて、“0”の速度指令値VT を比較
器22に出力させる。
【0053】このため、速度制御装置23から電動モー
タ3に印加される制御電圧が“0”となって、石炭装入
車1は図の停止減速開始距離LE に達したe点から惰
性運転状態となって走行速度が直線的に減少する。
【0054】その後、ステップS23に移行して、停止
位置検出機構8の停止位置検出信号SS を読込み、次い
でステップS24に移行して、読込んだ停止位置検出信
号S S がステップS1で設定された窯番Ai を表すか否
かを判定し、窯番Ai と一致しないときには窯芯に達し
ていないものと判断してステップS23に戻り、窯番A
i を表しているときには、目的とする窯番Ai の窯芯に
達したものと判断してステップS25に移行し、ブレー
キ機構5に対して制動制御信号CBを出力して、ブレー
キ機構5を制動状態に作動させて処理を終了する。
【0055】このうよに、石炭装入車1が惰性運転状態
となっている状態で、ブレーキ機構5が作動されるの
で、石炭装入車1は図のf点で示すように、目的とす
る窯盤Ai の窯芯位置に正確に停止され、積み荷の石炭
が窯Ai 内に装入される。
【0056】石炭装入が完了すると、石炭装入車1は、
上記同様の走行速度制御が行われて、石炭投入位置に移
動され、この位置で石炭が投入されて、次の窯番への装
入処理が実行される。
【0057】このように、上記実施形態によると、石炭
装入車の加速状態及び減速状態における速度指令値が加
減速変化率αと加減速開始点からの走行距離LC とに基
づいて算出されるので、実際の走行位置に応じた速度指
令値に基づいて走行速度が制御されることになり、車輪
のスリップが生じた場合でも、正確な加減速制御を行う
ことができる。
【0058】なお、上記実施形態においては、速度指令
値演算回路18で加減速状態の速度指令値VC を演算す
る場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、走行制御装置17のマイクロコンピュータ17d
で(1)式の演算を行って速度指令値VC を算出するこ
ともでき、この場合には、定常速度指令値設定回路1
9、微速度指令値設定回路20及び速度指令値選択回路
21を省略して、これらの処理をマイクロコンピュータ
17dで行って、直接速度指令値VT を比較器22に出
力することができる。
【0059】また、速度指令値演算回路18で(1)式
の演算を行う場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、加速時には下記(2)式、減速時には
下記(3)又は(4)式に基づいて速度指令値VC を演
算するようにしてもよい。
【0060】 VC =(2αLC 1/2 …………(2) VC =(V0 2−2βLC 1/2 …………(3) VC =V0 −(2βLC 1/2 …………(4) ただし、αは加速変化率、βは減速変化率であって、両
者は同じ値でも異なる値に設定することもできる。ま
た、前記実施形態における+α,−αについても同様に
値を異ならせることができる。
【0061】さらに、距離検出機構14もマイクロコン
ピュータ17dの演算処理装置17bで演算処理するこ
とにより、走行距離LT 及びLC を算出することができ
る。さらにまた、上記実施形態においては、従動輪2a
の回転を検出して、走行距離を検出する場合について説
明したが、これに限定されるものではなく、従動輪2a
とは別個の距離測定用ロールを軌条2に転接させて、そ
の回転数から走行距離を算出することもでき、さらに
は、軌条2が直線である場合には、レーザ距離計、超音
波距離計等を使用して、走行起動点からの絶対距離を検
出するようにしてもよい。
【0062】なおさらに、上記実施形態においては、走
行距離演算回路13a,13bで従動輪2aに連結した
パルス発生器11のパルス信号に基づいて走行距離を演
算する場合について説明したが、軌条2に沿う加減速状
態に対応する位置に1つ又は複数の距離補正用識別コー
ド板を設け、これを停止位置検出機構8で検出したとき
に走行距離演算回路13a,13bで演算された走行距
離を補正するようにしてもよく、この場合には、より正
確な加減速度制御を行うことかできる。
【0063】また、上記実施形態においては、2組のカ
ウンタ12a,12b及び走行距離演算回路13a,1
3bを設けた場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、何れか一方のカウンタ12b及び走行
距離演算回路12aを省略し、これに代えて減速開始点
の走行距離を記憶し、これを走行距離演算回路12aの
走行距離LT から減算して減速開始点からの走行距離を
算出するようにしてもよい。
【0064】さらに、上記実施形態においては、コーク
ス作業用移動機械として、石炭装入車1に本発明を適用
した場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、コークス押出し機や他の移動機械に本発明を適
用し得ることは言うまでもない。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る
明によれば、コークス作業用移動機械の加減速制御を行
う際に、前記移動機械の走行開始点及び加減速開始点か
らの走行距離を従動輪の回転から検出し、前記予め設定
された加減速変化率及び速度初期値と前記走行距離とに
基づいて前記移動機械における駆動輪の走行速度を制御
するようにしたので、加速状態が減速開始点を越えて継
続されたり、減速状態が制動開始点を越えて継続される
ことを確実に防止して、高精度の加減速度制御を行うこ
とができ、正確な停止位置制御を複雑な制御系を適用す
ることなく行うことができると共に、加減速時の速度指
令値V C を前記(1)式で算出するようにしたので、加
減速時で同一の演算式によって演算を行うことができ、
演算処理を簡易化することができるという効果が得られ
る。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】石炭装入車の制御系を示すブロック図である。
【図3】図2の演算処理装置における走行制御処理手順
の一例を示すフローチャートである。
【図4】実施形態の動作の説明に供する走行距離と走行
速度との関係を示す特性線図である。
【図5】従来例における加速制御動作を示す走行距離と
走行速度との関係を示す特性線図である。
【図6】従来例における減速制御動作を示す走行距離と
走行速度との関係を示す特性線図である。
【符号の説明】
1 石炭装入車 2 軌条 2a 従動輪 2b 駆動輪 3 電動モータ 5 ブレーキ機構 6 パルス発生器 9 停止位置検出機構 14 走行距離検出機構 15 コントローラ 16 走行速度演算回路 17 走行制御装置 17d マイクロコンピュータ 18 速度指令値演算回路 19 定常速度設定回路 20 微速度設定回路 21 速度指令値選択回路 22 比較器 23 速度制御装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉施設を構成する各付帯設備を
    含んだ各窯設備の相互間に敷設された軌条上を走行する
    移動機械の走行速度を制御するコークス炉作業用移動機
    械の走行速度制御装置において、前記移動機械の走行速
    度を検出する走行速度検出手段と、前記移動機械の走行
    開始点からの走行距離を従動輪の回転数に基づいて検出
    する距離検出手段と、該距離検出手段で検出した走行距
    離に基づいて移動機械の加減速開始点を検出する加減速
    開始点検出手段と、該加減速開始点検出手段で加減速開
    始点を検出したときに、当該加減速開始点に対応する加
    減速変化率及び速度初期値を設定する走行制御装置と、
    前記加減速開始点検出手段で加減速開始点を検出したと
    きに、当該加減速開始点からの走行距離を測定する走行
    距離測定手段と、前記走行制御装置で設定した加減速変
    化率及び速度初期値と前記走行距離測定手段で測定した
    走行距離とに基づいて前記移動機械の速度指令値を算出
    する加減速時速度指令値演算手段と、該加減速時速度指
    令値演算手段の速度指令値と前記走行速度検出手段の走
    行速度検出値との偏差に基づいて前記移動機械における
    駆動輪の速度を制御する速度制御手段とを備え、前記加
    減速時速度指令値演算手段は、加減速開始点からの距離
    をL C 、加減速変化率をα、加減速開始点以前の定速走
    行速度をV 0 としたときに、演算式V C =(2αL C
    0 2 1/2 に従って速度指令値V C を演算するように構
    成されていることを特徴とするコークス炉作業用移動機
    械の走行速度制御装置
JP07725796A 1996-03-29 1996-03-29 コークス炉作業用移動機械の走行速度制御方法及び装置 Expired - Fee Related JP3308805B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07725796A JP3308805B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 コークス炉作業用移動機械の走行速度制御方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07725796A JP3308805B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 コークス炉作業用移動機械の走行速度制御方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09263762A JPH09263762A (ja) 1997-10-07
JP3308805B2 true JP3308805B2 (ja) 2002-07-29

Family

ID=13628811

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07725796A Expired - Fee Related JP3308805B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 コークス炉作業用移動機械の走行速度制御方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3308805B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5728800B2 (ja) * 2009-09-15 2015-06-03 Jfeスチール株式会社 コークス炉用移動機械の走行制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09263762A (ja) 1997-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
GB2255246A (en) Elevator system
JP3308805B2 (ja) コークス炉作業用移動機械の走行速度制御方法及び装置
KR920004286B1 (ko) 엘리베이터 제어장치
GB1584992A (en) Control and monitoring apparatus for positioning a load-handling vehicle
JP2002206922A (ja) 移動体の車輪摩耗の検査装置
KR0186122B1 (ko) 엘리베이터의 위치 제어방법
JP2646416B2 (ja) クレーンの荷振れ停止方法
JPS61193204A (ja) 工業用ロボツト
JP4186757B2 (ja) 移動体の停止制御装置
JPH0378483A (ja) 搬送機械の負荷トルク検出方法
JPS58154017A (ja) アクチユエ−タの速度制御方法
JPH11269464A (ja) 軌条移動機の再走制御装置
JP3264144B2 (ja) コークス炉移動機の停止制御方法
JP2799955B2 (ja) 吊り荷運搬用クレーンの振れ止め制御方法及び装置
JPH07264722A (ja) 搬送用電車の走行制御装置
JPS6347210A (ja) 入出庫用走行クレ−ン等の走行制御方法
JPS62156481A (ja) 垂直循環移動式駐車設備における呼ケ−ジの停止制御方法
JPS61101813A (ja) 無軌道車の定位置停止制御装置
JPH0635282B2 (ja) スタッカークレーンの移動速度制御方法
JPS5847807A (ja) ケーブルクレーンのバケツトに対する運搬車の定位置停止制御方式
JPH08170438A (ja) 走行装置の停止位置制御方式
KR100240958B1 (ko) 주차장 반송장치의 주행 제어방법
JPH07144879A (ja) タイヤ式クレーンの走行停止制御装置
JPH06156626A (ja) 搬送装置の位置決め方法およびその装置
JPH0372527B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090517

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees