JP3308802B2 - トナーの製造方法およびトナーの製造システム - Google Patents

トナーの製造方法およびトナーの製造システム

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JP3308802B2
JP3308802B2 JP5969096A JP5969096A JP3308802B2 JP 3308802 B2 JP3308802 B2 JP 3308802B2 JP 5969096 A JP5969096 A JP 5969096A JP 5969096 A JP5969096 A JP 5969096A JP 3308802 B2 JP3308802 B2 JP 3308802B2
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    • B02CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C19/00Other disintegrating devices or methods
    • B02C19/06Jet mills
    • B02C19/066Jet mills of the jet-anvil type

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  • Food Science & Technology (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真等に用い
られるトナーを製造する方法およびそのための製造シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、トナーの微粉砕方法としては、1
台の分級機と1台の粉砕機との組み合わせまたは2台の
分級機と1台の粉砕機との組み合わせが知られている。
その例として、機械的に粉砕するものや、他には、高圧
気流をジェットノズルから噴出させ、そのジェット気流
中に原料粒子を巻き込み、粒子の相互衝突または壁その
他の衝突体との衝突で粉砕を進めるジェット式粉砕手段
であるジェットミルを用いるものがある。そして、該粉
砕手段1個と分級手段1〜2個が結合されて粉砕に供さ
れている。
【0003】また、特公平6−66033号公報や特公
平6−66034号公報には、第1粉砕手段と第2粉砕
手段とを設け、第1粉砕手段で強くかつ第2粉砕手段で
弱く粉砕する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、分級手段に供給される粉体は、原料の粉
体のほかにも、粉砕の過程にある種々の粒径の粉砕物が
含まれており、これらが粉砕手段と分級手段との間を循
環して供給されている。このため粒度が非常にブロード
であり、かつ、非常に負荷の大きい状態で運転されるこ
とになる。したがって、分級された粉砕品には、品質上
悪影響を及ぼす粗粒子が多くなる。
【0005】一方、再度粉砕手段へ戻される粗粉側は、
本来これ以上粉砕の必要のない微粉が多く混入する。こ
れらの微粉がさらに粉砕されることから、粉砕物中の微
粉の割合が多くなり、微粉凝集物が発生することもあ
る。また、次の工程である分級工程で分級を行って所望
の粒度を得る際の収率が低くなる。
【0006】このように、従来の方法では粗粉、微粉等
の割合が多くなり、分級効率が悪い。このため粒度分布
のシャープなトナーを製造することができない。その結
果、このトナーを用いた画像は濃度が低くてカブリが高
くなり、高画質が得られないという問題点がある。
【0007】また、分級効率が悪いために、粉砕のエネ
ルギー効率が悪いという問題点がある。
【0008】上記特公平6−66033号公報や特公平
6−66034号公報の技術でも、第1粉砕手段での粉
砕エア圧が第2粉砕手段での粉砕エア圧よりも高いこと
により、過剰粉砕を引き起こす。このためやはり微粉発
生が多くなる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載のトナーの製造システムは、固形のト
ナー原料を粉砕・分級してトナーを製造するトナーの製
造システムにおいて、上記トナー原料を粗砕して第1粉
砕物を得る第1粉砕手段と、固形物を第1分級粗粉とそ
れより粒子径の小さい第1分級粉砕物とに分級する第1
分級手段と、上記第1分級粗粉を第2ノズルにより第2
粉砕室へ導入し、上記第2粉砕室内に設けられた第2衝
突部材に上記第1分級粗粉を衝突させることによって粉
砕して第2粉砕物を得る第2粉砕手段と、上記第1粉砕
物と上記第2粉砕物とを上記第1分級手段に配送する第
1配送部材と、固形物を第2分級粗粉とそれより粒子径
の小さい第2分級粉砕物とに分級する第2分級手段と、
上記第2分級粗粉を第3ノズルにより第3粉砕室へ導入
し、上記第3粉砕室内に設けられた第3衝突部材に上記
第2分級粗粉を衝突させることによって粉砕して第3粉
砕物を得る第3粉砕手段と、上記第1分級粉砕物と上記
第3粉砕物とを上記第2分級手段に配送する第2配送部
材とを備え、上記第2衝突部材が、第2ノズルから第2
粉砕室へ向かう方向に対して衝突面形状が45度以上9
0度以下の第2衝突板を有し、上記第3衝突部材が、第
3ノズルから第3粉砕室へ導入された第2分級粗粉を衝
突させた後に第2分級粗粉を第3粉砕室内面に衝突させ
るものであり、上記第3衝突部材の、上記第2分級粗粉
と衝突する衝突面が、平面上の板に、上記第3粉砕室と
同軸となるように、同心円状にV字型の溝が設けられた
形状を有し、上記第2および第3ノズルの内面に螺旋状
の溝が設けられたことを特徴としている。また、請求項
2のトナー製造システムは、固形のトナー原料を粉砕・
分級してトナーを製造するトナーの製造システムにおい
て、上記トナー原料を粗砕して第1粉砕物を得る第1粉
砕手段と、固形物を第1分級粗粉とそれより粒子径の小
さい第1分級粉砕物とに分級する第1分級手段と、上記
第1分級粗粉を第2ノズルにより第2粉砕室へ導入し、
上記第2粉砕室内に設けられた第2衝突部材に上記第1
分級粗粉を衝突させることによって粉砕して第2粉砕物
を得る第2粉砕手段と、上記第1粉砕物と上記第2粉砕
物とを上記第1分級手段に配送する第1配送部材と、固
形物を第2分級粗粉とそれより粒子径の小さい第2分級
粉砕物とに分級する第2分級手段と、上記第2分級粗粉
を第3ノズルにより第3粉砕室へ導入し、上記第3粉砕
室内に設けられた第3衝突部材に上記第2分級粗粉を衝
突させることによって粉砕して第3粉砕物を得る第3粉
砕手段と、上記第1分級粉砕物と上記第3粉砕物とを上
記第2分級手段に配送する第2配送部材とを備え、上記
第2衝突部材が、第2ノズルから第2粉砕室へ向かう方
向に対して衝突面形状が45度以上90度以下の第2衝
突板を有し、上記第3衝突部材が、第3ノズルから第3
粉砕室へ導入された第2分級粗粉を衝突させた後に第2
分級粗粉を第3粉砕室内面に衝突させるものであり、上
記第3衝突部材の、上記第2分級粗粉と衝突する衝突面
が凹面状であり、上記第2および第3ノズルの内面に螺
旋状の溝が設けられたことを特徴としている。
【0010】上記の構成により、第1粉砕手段で得た第
1粉砕物が第1配送部材によって第1分級手段に配送さ
れる。そしてそこで第1分級粗粉と第1分級粉砕物とに
分級される。第1分級粗粉は第2粉砕手段で粉砕されて
第2粉砕物が得られる。第2粉砕物が第1配送部材によ
って再び第1分級手段に配送されて分級される。
【0011】次に、第1分級粉砕物が第2配送部材によ
って第2分級手段に配送される。そしてそこで第2分級
粗粉と第2分級粉砕物とに分級される。第2分級粗粉は
第3粉砕手段で粉砕されて第3粉砕物が得られる。第3
粉砕物が第2配送部材によって再び第2分級手段に配送
されて分級される。このようにして、目的物であるトナ
ーが上記第2分級粉砕物として得られる。
【0012】ここで、上記第2衝突部材が、第2ノズル
から第2粉砕室へ向かう方向に対して衝突面形状が45
度以上90度以下の第2衝突板を有しているため、第2
粉砕手段での粉砕ができるだけ弱い衝撃力で行われる。
したがって、粉砕物の第2衝突板への衝突回数を最小限
にとどめ、過剰な粉砕を抑制することができるので、微
粉発生を低減することができる。
【0013】また、上記のように、第2粉砕手段で粉砕
されたのちに、粉砕しきれなかった粉砕物は、第3粉砕
手段で粉砕される。第3粉砕手段で粉砕される際に、上
記第3衝突部材に粉砕物が衝突すると、第3粉砕室内面
への衝突が起こる。このため、1回の粉砕動作で複数回
の粉砕物の衝突を起こすことができる。したがって、第
3衝突部材では、強い衝撃力によって少量の粗大粗粉を
粉砕することができる。
【0014】このように、粗粉や微粉等の割合を少なく
して分級効率を向上させることができる。それによっ
て、微粉発生を低減して効率良く粒度分布のシャープな
トナーを製造することができるので、画像の濃度を上
げ、カブリを抑えた高画質を実現することができる。ま
た、システムにおける粉砕のエネルギー効率を向上させ
ることができる。
【0015】また、上記のトナーの製造システムにおい
て、第2衝突板と第2ノズル先端間距離を70mm以上
120mm以下にし、第3衝突板と第3ノズル先端間距
離を10mm以上70mm以下にすることができる。
【0016】上記の構成により、第1分級粗粉が第2粉
砕手段で、比較的弱い衝撃力で粉砕される。また、第2
分級粗粉が第3粉砕手段で第2粉砕手段での粉砕時の衝
撃力よりも強い衝撃力で粉砕されて第3粉砕物が得られ
る。したがって、第2粉砕手段において過剰な粉砕を避
けることができる。これにより、微粉発生を一層低減す
ることができる。また、第3粉砕手段において少ない量
の粗大粒子を一層効率的に粉砕することができる。
【0017】さらに、上記の構成により、上記第2およ
び第3ノズル内を各粉砕物すなわち粗粉が移動するとき
に、この螺旋状の溝に沿って各衝突板へ向かうようにな
る。したがって、供給される粗粉が衝突板へ、拡散され
ることなく迅速かつ確実に供給される。これにより、効
率よくトナーを製造することができる。
【0018】また、請求項記載のトナーの製造システ
ムは、請求項1または2に記載のトナーの製造システム
において、第1粉砕手段でトナー原料を40〜60μm
の粒径に粗砕して第1粉砕物を得、第2粉砕手段で第1
分級粗粉を2〜4kg/cm2の範囲の粉砕エア圧で粉砕し、
第3粉砕手段で第2分級粗粉を4〜8kg/cm2の範囲の粉
砕エア圧で粉砕することを特徴としている。
【0019】上記の構成により、第1分級粗粉が第2粉
砕手段で、比較的弱い衝撃力で粉砕される。また、第2
分級粗粉が第3粉砕手段で、第2粉砕手段での粉砕時の
衝撃力よりも強い衝撃力で粉砕されて第3粉砕物が得ら
れる。したがって、第2粉砕手段において過剰な粉砕を
避けることができる。これにより、微粉発生を一層低減
することができるとともに第3粉砕手段において少ない
量の粗大粒子を一層効率的に粉砕することができる。
【0020】また、請求項記載のトナーの製造方法
は、固形のトナー原料を粉砕・分級してトナーを製造す
るトナーの製造方法において、請求項1ないしのいず
れかに記載のトナーの製造システムを用いて、固形のト
ナー原料を粗砕して第1粉砕物を得、上記第1粉砕物を
第1分級粗粉とそれより粒子径の小さい第1分級粉砕物
とに分級し、上記第1分級粗粉に衝撃力を与えることに
よって粉砕して第2粉砕物を得、上記第1粉砕物と上記
第2粉砕物とを混合して第1分級粗粉と第1分級粉砕物
とに分級し、上記第1分級粉砕物を第2分級粗粉とそれ
より粒子径の小さい第2分級粉砕物とに分級し、上記第
2分級粗粉を、上記第2粉砕物を得る時の衝撃力よりも
強い衝撃力で粉砕して第3粉砕物を得、上記第1分級粉
砕物と上記第3粉砕物とを混合して第2分級粗粉と第2
分級粉砕物とに分級することを特徴としている。
【0021】上記の方法により、第2粉砕物を得る際、
粉砕ができるだけ弱い衝撃力で行われるので、過剰な粉
砕を抑制することができ、微粉発生を低減することがで
きる。また、第3粉砕物を得る際、1回の粉砕動作で複
数回の粉砕物の衝突を起こすことができるので、強い衝
撃力によって少量の粗大粗粉を粉砕することができる。
このように、粗粉や微粉等の割合を少なくして分級効率
を向上させることができる。それによって、微粉発生を
低減して効率良く粒度分布のシャープなトナーを製造す
ることができるので、画像の濃度を上げ、カブリを抑え
た高画質を実現することができる。また、システムにお
ける粉砕のエネルギー効率を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】〔基本的な構成形態〕 本発明の基本的な構成形態について図1ないし図4に基
づいて説明すれば、以下の通りである。
【0023】本形態は、結着樹脂および着色剤を有する
組成物を溶融混練して混練物を得、上記混練物を冷却固
化して固形のトナー原料を得、上記トナー原料を粉砕・
分級してトナーを製造するトナーの製造システムであ
る。まずその全体の構成について説明する。図4に示す
ように、本形態に係るトナーの製造システム30は、3
つの粉砕機すなわち第1粉砕機(第1粉砕手段)31、
第2粉砕機(第2粉砕手段)35および第3粉砕機(第
3粉砕手段)40と、2つの分級機すなわち第1分級機
(第1分級手段)34および第2分級機(第2分級手
段)39を備えている。
【0024】上記第1粉砕機31は機械式に粉砕する。
第2・第3粉砕機35・40はジェット式に粉砕する。
第1・第2分級機は風力式に分級するものである。ただ
しこれらに限定されない。
【0025】第1粉砕機31には導入口31aが設けら
れ、ここから上記トナー原料が導入される。第1粉砕機
31の排出口31bには充填機32が接続される。充填
機32の排出口は、配送管(第1配送部材)33を介し
て第1分級機34の導入口34aに接続されている。
【0026】第1分級機34の粗粉排出口は、第2粉砕
機35の図示しない導入口に接続されている。第2粉砕
機35の図中右側にはエアーコンプレッサ36が接続さ
れている。上記エアーコンプレッサ36が上記導入口へ
圧縮空気を送り込んで図示しないノズルから第2粉砕機
35内へ被粉砕物を勢いよく送り込み、これによって被
粉砕物を粉砕して粉砕物を得るようになっている。
【0027】第2粉砕機35の図中左側には排出口35
bがある。上記配送管33は分岐してこの排出口35b
にも接続されており、第2粉砕機35から上記配送管3
3を介して第1分級機34へ粉砕物を配送・供給できる
ようになっている。
【0028】一方、第1分級機34の粉砕物排出口34
bは、サイクロン37の導入口37aに接続されてい
る。サイクロン37の排出口37bは、配送管(第2配
送部材)38を介して第2分級機39の第1導入口39
aに接続されている。
【0029】第2分級機39の粗粉排出口は第3粉砕機
40の図示しない導入口に接続されている。第3粉砕機
40の図中右側にはエアーコンプレッサ41が接続さ
れ、上記エアーコンプレッサ41が、上記導入口へ圧縮
空気を送り込んで図示しないノズルから第3粉砕機40
に被粉砕物を勢いよく送り込み、これによって被粉砕物
を粉砕して粉砕物を得るようになっている。
【0030】第3粉砕機40の図中左側には排出口40
bがある。この排出口40bは、配送管(第2配送部
材)42を介して第2分級機39の第2導入口39dに
接続されており、第3粉砕機40から上記配送管42を
介して第2分級機39へ粉砕物を配送・供給できるよう
になっている。
【0031】一方、第2分級機39の粉砕物排出口39
bは、サイクロン43の導入口43aに接続されてい
る。サイクロン43の排出口43bは、配送管44を介
して充填機45に接続されている。充填機45はサイク
ロン46に接続され、サイクロン46の排出口46bか
ら製品のトナーが排出されるようになっている。
【0032】また、第1分級機34、サイクロン37、
第2分級機39、サイクロン43およびサイクロン46
の各上部にはそれぞれ微粉排出口34c、37c、39
c、43cおよび46cが設けられ、これら各微粉排出
口が微粉配送管47を介して微粉サイクロン48に接続
されている。
【0033】このように、第2分級機39に導入される
粉砕物の導入口は、第1導入口39aと第2導入口39
dとの2か所ある。これらはそれぞれ、第1分級機34
から第1分級粉砕物を導入する口と、第3分級機40か
ら第2分級粉砕物を導入する口とである。このため、効
率的に微粉発生を抑制できる。
【0034】第2および第3粉砕機35・40はそれぞ
れ、上記したようにエアーコンプレッサを用いて勢いよ
く粉砕室内に被粉砕物を送り込むことによって被粉砕物
に衝撃を与え、これを粉砕して粉砕物を得るようになっ
ている。次に、上記第2および第3粉砕機35・40の
各粉砕室の構成について述べる。
【0035】図1に示すように、第3粉砕機40の第3
粉砕室1は円筒状に形成されており、図中右側および左
側が底面である。その一方の底面1aの中心部に、円筒
形状の第3ノズル2が底面1aと同軸上になる位置に設
けられている。そして、この第3ノズル2からこの第3
粉砕室1内へ矢印Eの向きに被粉砕物8が入ってくるよ
うになっている。この方向に対して直角に、第3粉砕室
1の断面の直径と等しい直径を有する円盤状の第3衝突
板(第3衝突部材)3が設けられている。
【0036】上記第3衝突板3の、被粉砕物8と衝突す
る面である衝突面4の中央に、図1および図2に示すよ
うに、底面1aと同軸上になる位置に円錐5が設けられ
ている。この円錐5の底面の直径Bは、第3衝突板3の
直径Aの(1/3) ないし(2/3)である。また、この円錐5
の頂点の角度は例えば45度以上90度以下である。図
1に示すように、第3衝突板3と第3ノズル2先端間の
距離Cとしては、10mm以上70mm以下が、強い衝
撃力が得られ、被粉砕物8をより効率的に粉砕して第3
粉砕物を得ることができるため好ましい。
【0037】図3に示すように、第2粉砕機35の第2
粉砕室21は第3粉砕室1と同様に円筒状に形成されて
おり、図中右側および左側が底面である。その一方の底
面21aの中心部に円筒形状の第2ノズル22が底面2
1aと同軸上になる位置に設けられている。そしてこの
第2ノズル22からこの第2粉砕室21内へ矢印Fの向
きに被粉砕物8が入ってくるようになっている。この方
向に対して後述の角度Gを有するように、第2粉砕室2
1の断面の直径と等しい直径を有する円盤状の第2衝突
板(第2衝突部材)23が設けられている。
【0038】上記第2衝突板23の、被粉砕物8と衝突
する面である衝突面24は平面状になっている。そし
て、この衝突面24は、被粉砕物8が入ってくる方向で
ある上記矢印Fの方向に対し、45度ないし90度の角
度Gをなしている。第2衝突板23と第2ノズル22先
端間の距離Dとしては、70mm以上120mm以下
が、過剰な粉砕をより抑制することができるため好まし
い。
【0039】次に、本形態に係るトナーの製造システム
全体の動作について図4を参照して説明する。
【0040】トナー原料が第1粉砕機31に導入口31
aから導入され、機械的に粉砕される。粉砕物が排出口
31bから充填機32を介して配送管33によって第1
分級機34に配送される。第1分級機34で、第1分級
粗粉とそれより粒径の小さい第1分級粉砕物とに分級さ
れる。第1分級粗粉はその下の第2粉砕機35に送ら
れ、粉砕されて第2粉砕物が得られる。
【0041】この第2粉砕物が配送管33によって再び
第1分級機34に配送され、そこで再度分級される。
【0042】次に、第1分級機34から戻されて再分級
された分も含めて、第1分級粉砕物が排出口34bから
サイクロン37を介して配送管38よって第2分級機3
9に配送される。第2分級機39で、第2分級粗粉とそ
れより粒径の小さい第2分級粉砕物とに分級される。
【0043】第2分級粗粉はその下の第3粉砕機40に
送られ、粉砕されて第3粉砕物が得られる。
【0044】この第3粉砕物が配送管42によって再び
第2分級機39に配送され、そこで再度分級されて、粗
粉と微粉との中間の粒径を有する粉砕物が得られる。こ
の粉砕物が排出口39bからサイクロン43へ送られ、
充填機45およびサイクロン46を介した後、排出口4
6bから目的物であるトナーが上記第2分級粉砕物とし
て得られる。なお、より粒径の大きなものは再度第3粉
砕機40での粉砕と第2分級機39での分級が繰り返さ
れる。
【0045】また、第1分級機34、サイクロン37、
第2分級機39、サイクロン43およびサイクロン46
の微粉排出口34c、37c、39c、43cおよび4
6cから、粉砕でできた微粉や微粉がさらに粉砕されて
出来た超微粉が、微粉配送管47を介して微粉サイクロ
ン48へ吸引され、回収される。
【0046】次に、第2粉砕機35および第3粉砕機4
0内の動作について図1ないし図4を用いて説明する。
【0047】まず、第2粉砕機35において、図3に示
すように、被粉砕物8が第2ノズル22から入ってくる
と、第2衝突板23に衝突する。第2衝突板23は、被
粉砕物8が衝突する方向Fに対して前述のように45度
ないし90度の角度Gをなすように設置されているた
め、被粉砕物8が第2衝突板23に衝突後逆方向へ跳ね
返ったあと、じきに停止する。このため、第2粉砕機3
5での粉砕ができるだけ弱い衝撃力で行われるので、被
粉砕物8の第2衝突板23への衝突回数を最小限にとど
め、過剰な粉砕を抑制することができる。このため、微
粉発生が低減される。
【0048】一方、第3粉砕機40においては、図1に
示すように、被粉砕物8が第3ノズル2から入ってくる
と、第3衝突板3に設けられた円錐5の面に衝突する。
そして、その後跳ね返り、同図に示すように、第3粉砕
室1の内壁にやはり勢いよく衝突する。そして、第3衝
突板3または第3粉砕室1内壁への衝突を、十分な勢い
を持ったまま繰り返す。このため、1回の粉砕動作すな
わち粉砕エア圧の噴射による第3ノズル2からの被粉砕
物8の導入で、第3衝突板3や第3粉砕室1内壁への複
数回の被粉砕物8の衝突が起こる。したがって、第3衝
突板3では、強い衝撃力によって少量の被粉砕物8を十
分に粉砕することができる。
【0049】〔基本的な構成形態2〕 本発明の他の基本的な構成形態について図5および図6
に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明
の便宜上、前記の基本的な構成形態の図面に示した部
材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し
てその説明を省略する。
【0050】上記第3衝突部材以外は前記基本的な構成
形態と同様である。
【0051】本形態では、図5に示すように、前記基本
的な構成形態と同様の第3衝突板(第3衝突部材)3
を設け、上記第3衝突板3の面を衝突面4とする。
【0052】この衝突面4は、図5および図6に示すよ
うに、平面状の板に、第3粉砕室1と同軸となるよう
に、同心円状にV字型の溝6…が設けられた構成となっ
ている。
【0053】被粉砕物8が第3ノズル2から第3粉砕室
1内へ入ってくると、第3衝突板3の上記溝6…の面に
衝突する。そして、その後跳ね返り、別の溝6の面や第
3粉砕室1の内壁に勢いよく何度も衝突する。これによ
り、被粉砕物8を十分粉砕することができる。
【0054】〔基本的な構成形態3〕 本発明のさらに他の基本的な構成形態について図7に基
づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便
宜上、前記の基本的な構成形態の図面に示した部材と同
一の機能を有する部材には、同一の符号を付記してその
説明を省略する。
【0055】上記第3衝突部材以外は前記基本的な構成
形態と同様である。
【0056】本形態では、図7に示すように、第3ノズ
ル2から第3粉砕室1内へ被粉砕物8が入ってくる方向
に対して直角に、第3粉砕室1の断面の直径と等しい直
径を有する円盤状の第3衝突板(第3衝突部材)3を設
け、上記第3衝突板3の、被粉砕物8と衝突する面を衝
突面7とする。そしてこの衝突面7を滑らかな凹面状に
構成する。
【0057】被粉砕物8が第3ノズル2から第3粉砕室
1内へ入ってくると、第3衝突板3の上記凹面状の衝突
面7に衝突する。そして、その後跳ね返り、第3粉砕室
1の内壁に勢いよく衝突する。そして、衝突面7または
粉砕室1内壁への衝突を、十分な勢いを持ったまま繰り
返す。これにより、被粉砕物8を十分粉砕することがで
きる。
【0058】〔実施の形態〕 本発明の実施の形態について図8に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の基
本的な構成形態の図面に示した部材と同一の機能を有す
る部材には、同一の符号を付記してその説明を省略す
る。
【0059】上記第2および第3ノズル以外は前記基本
的な構成形態と同様である。
【0060】第3ノズル2は、図8に示すように、被粉
砕物が通る内面に、螺旋状の一本の溝10が刻まれてい
る。被粉砕物は、この溝10に沿ってノズル内を回転し
ながら第2粉砕室へ入るようになっている。このよう
に、溝10は、被粉砕物を第3粉砕室へ案内する機能を
有している。このため、被粉砕物が衝突板3へ、拡散さ
れることなく迅速かつ確実に供給されるようになってい
る。
【0061】第2ノズル22も第3ノズル2と全く同じ
構成となっており、同様の効果が得られる。
【0062】〔粉砕例1〕 粉砕例について説明すれば、以下の通りである。
【0063】本粉砕例は、結着樹脂および着色剤を有す
る組成物を溶融混練して混練物を得、上記混練物を冷却
固化して固形のトナー原料を得、上記トナー原料を粉砕
・分級してトナーを製造するトナーの製造システムであ
る。
【0064】まず、比較のために、前記基本的な構成形
に係るトナーの製造システムとは第2分級手段・第
2・第3粉砕手段を備えない点が異なる従来の製造シス
テムで、以下の方法にてトナー原料を粉砕してトナーを
製造した。
【0065】ここで用いるトナー原料は、スチレンアク
リル樹脂、ワックス、カーボンおよび帯電制御剤から構
成された混練固化物である。このトナー原料を機械式粉
砕機により、40〜60μmの範囲よりも大きな粒径に
粗砕して粉砕物を得た。粉砕機として日本ニューマチッ
ク社製IDS5型を用い、粉砕エア圧は5kg/cm2であっ
た。上記粉砕物を風力分級機へ導入して、粗粉と微粉と
に風力分級した。粒度分布測定器としてコールター社製
TA2を用いた。
【0066】各チャンネルの篩の目(直径)は、表1に
示す通りである。結果を表2および表3に示す。微粉発
生率は(微粉重量/トナー原料投入重量)×100で求
めた。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】また、上記トナー原料を、前記基本的な構
成形態に係る方法で粉砕した。その際、上記トナー原
料を機械式の第1粉砕機31により40〜60μmの範
囲内の粒径に粗砕して第1粉砕物を得た。また、第2粉
砕機35における第2粉砕室21内の第2衝突板23の
衝突面24を、粉砕エアーすなわち被粉砕物8の方向
(図3中、Fの方向)に対して90度になるように設置
した。さらに、第3粉砕機40における第3粉砕室1内
の第3衝突板として、第3粉砕室1の内径(30mm)
にちょうどはまる大きさの円盤型の第3衝突板を使用し
た。第3衝突板の衝突面には直径30mm、頂点の角度
=50度の円錐を形成してある。また、第2および第3
ノズル22・2は、実施の形態に記載したように、そ
の内面が螺旋状になったものを用いた。第2粉砕エア圧
は2kg/cm2、第3粉砕エア圧は4kg/cm2とした。結果を
表4および表5に示す。
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】従来の粉砕方法と比べ、トータル微粉発生
量は8.0%低減され、かつ、粒度分布もシャープにな
っていることが分かる。
【0074】〔粉砕例2〕 第2粉砕機35における第2衝突板23として、衝突面
24の形状が粉砕エアーに対して60度の傾斜角度Gを
なす板を用いた(図3参照)。また、第3粉砕機40に
おける第3粉砕室1内の第3衝突板3の衝突面4(直径
A=30mm)の中央に、直径B=15mmの円錐5を
施した(図1参照)ものを用いて粉砕を行った。第2粉
砕エア圧は3kg/cm2、第3粉砕エア圧は8kg/cm2とし
た。それ以外の条件は粉砕例1に示した前記基本的な構
成形態に係る条件と同じである。結果を表6および表
7に示す。
【0075】
【表6】
【0076】
【表7】
【0077】〔粉砕例3〕 また、第2衝突板23の傾斜角度Gと円錐5の直径Bと
を表8に示すように変え、他は粉砕例2と同様にして粉
砕した。結果を表8および表9に示す。
【0078】
【表8】
【0079】
【表9】
【0080】表6ないし表9から分かるように、傾斜角
度Gを45度ないし90度にすることにより、従来の粉
砕方法よりもさらにトータル微粉発生量を低減できるこ
とが分かる。また、円錐5の直径Bを衝突面4の直径A
の(1/3)ないし(2/3)にすることにより、従来
の粉砕方法よりもさらにトータル微粉発生量を低減でき
ることが分かる。また、粒度分布も従来の粉砕方法より
シャープになっていることが分かる。
【0081】〔粉砕例4〕 50kgの上記トナー原料に対し、第2粉砕エア圧は3
kg/cm2、第3粉砕エア圧は7kg/cm2とし、第2粉砕機3
5の第2衝突板23・第2ノズル22間距離、第3粉砕
機40の第3衝突板3・第3ノズル2間距離を表10お
よび表11に示したように設定し、それ以外の条件は粉
砕例2と同じにして粉砕を行った。この条件下で連続粉
砕処理し、粉砕時間を測定した。ここで、粉砕時間と
は、50kgのトナー原料を粉砕してトナーを得るのに
要する時間である。結果を表10および表11に示す。
【0082】
【表10】
【0083】
【表11】
【0084】このなかで、粉砕時間の長い悪い例として
No. 1、35、粉砕時間の短い良い例としてNo. 9、1
7、18、26および27の詳細なデータを表12およ
び表13に示す。
【0085】
【表12】
【0086】
【表13】
【0087】表10ないし表13から分かるように、N
o. 1〜7では、第2粉砕機35の第2衝突板23・第
2ノズル22間距離が短いために過粉砕となり、微粉発
生量が25%を越える結果となった。また、粉砕時間も
60分を越え、効率が悪かった。No. 9〜13、No. 1
6〜20、No. 23〜27においては、粉砕時間も短
く、比較的エネルギー効率の良い粉砕が実現できた。こ
れは、第2及び第3粉砕機の各衝突板・ノズル間距離が
適切であったためと思われる。No. 29〜35では、微
粉発生量は比較的少ないものの、粉砕時間が長くなり、
エネルギー効率が良くなかった。
【0088】〔粉砕例5〕 直径30mm、内径20mm×長さ15mmのアルミナ
セラミック製の筒の内面に、ピッチ4mmで半径R=2
mmの螺旋状の溝10(図8参照)を施した第2・第3
ノズル22・2を用い、粉砕例1に記したトナー原料5
0kgを粉砕例4のNo. 5の条件で粉砕した。粉砕に要
した時間は53分であった。結果を表14および表15
に示す。
【0089】
【表14】
【0090】
【表15】
【0091】第2・第3ノズル22・2の内面に螺旋状
の溝10を施すことで、被粉砕物8が拡散することなく
各粉砕室に供給されるため、No. 5の結果よりもさらに
微粉発生が抑制され、効率よく粉砕できた。
【0092】〔粉砕例6〜14〕 前記トナー原料を第1粉砕機31により中心粒径50μ
mの第1粉砕物に粗砕した。また、第3粉砕機40にお
ける第3粉砕室1(内径30mm)内の第3衝突板3と
して、直径30mm、頂点の角度50度の円錐形状のも
のを用いた。第2および第3ノズル22・2の内面は螺
旋状のものを使用した。衝突板・ノズル間距離は、第2
粉砕において100mm、第3粉砕において50mmと
した。第2粉砕・第3粉砕の粉砕エア圧を粉砕例6〜1
4においてそれぞれ表16のように設定した。微粉発生
率を調べた結果を表17に示す。表中、粉砕時間とは、
50kgのトナー原料を粉砕するのに必要な時間であ
る。また、この際の粒度分布を表18に示す。
【0093】
【表16】
【0094】
【表17】
【0095】
【表18】
【0096】上記表に示された結果および今までの粉砕
例の結果から、第2粉砕で第1分級粗粉を2〜4kg/cm2
の範囲の粉砕エア圧で粉砕し、第3粉砕で第2分級粗粉
を4〜8kg/cm2の範囲の粉砕エア圧で粉砕すると、微粉
発生を抑制した効率の良い粉砕ができるが、粉砕エア圧
がこの範囲外であれば、微粉発生が多く、また粉砕時間
が長く必要となることが分かる。
【0097】〔比較例〕 粉砕例5において、第2分級機39に導入される第1分
級粉砕物の導入口を2か所から1か所に減らした。すな
わち、第3粉砕機40と第2分級機39との間での第3
粉砕物の流通を無くした。この状態で、50kgのトナ
ー原料を粉砕例5と同様に粉砕した。
【0098】得られた粉砕物であるトナーの粒度分布は
粉砕例5と同様であったが、微粉発生量がトータル微粉
量で7.5%増加し、17.2%と多くなった。また、
粉砕に要した時間も増加し、68分であった。
【0099】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載のトナーの
製造システムは、固形のトナー原料を粉砕・分級してト
ナーを製造するトナーの製造システムにおいて、上記ト
ナー原料を粗砕して第1粉砕物を得る第1粉砕手段と、
固形物を第1分級粗粉とそれより粒子径の小さい第1分
級粉砕物とに分級する第1分級手段と、上記第1分級粗
粉を第2ノズルにより第2粉砕室へ導入し、上記第2粉
砕室内に設けられた第2衝突部材に上記第1分級粗粉を
衝突させることによって粉砕して第2粉砕物を得る第2
粉砕手段と、上記第1粉砕物と上記第2粉砕物とを上記
第1分級手段に配送する第1配送部材と、固形物を第2
分級粗粉とそれより粒子径の小さい第2分級粉砕物とに
分級する第2分級手段と、上記第2分級粗粉を第3ノズ
ルにより第3粉砕室へ導入し、上記第3粉砕室内に設け
られた第3衝突部材に上記第2分級粗粉を衝突させるこ
とによって粉砕して第3粉砕物を得る第3粉砕手段と、
上記第1分級粉砕物と上記第3粉砕物とを上記第2分級
手段に配送する第2配送部材とを備え、上記第2衝突部
材が、第2ノズルから第2粉砕室へ向かう方向に対して
衝突面形状が45度以上90度以下の第2衝突板を有
し、上記第3衝突部材が、第3ノズルから第3粉砕室へ
導入された第2分級粗粉を衝突させた後に第2分級粗粉
を第3粉砕室内面に衝突させるものであり、上記第3衝
突部材の、上記第2分級粗粉と衝突する衝突面が、平面
上の板に、上記第3粉砕室と同軸となるように、同心円
状にV字型の溝が設けられた形状を有し、上記第2およ
び第3ノズルの内面に螺旋状の溝が設けられた構成であ
る。また、請求項2記載のトナーの製造システムは、固
形のトナー原料を粉砕・分級してトナーを製造するトナ
ーの製造システムにおいて、上記トナー原料を粗砕して
第1粉砕物を得る第1粉砕手段と、固形物を第1分級粗
粉とそれより粒子径の小さい第1分級粉砕物とに分級す
る第1分級手段と、上記第1分級粗粉を第2ノズルによ
り第2粉砕室へ導入し、上記第2粉砕室内に設けられた
第2衝突部材に上記第1分級粗粉を衝突させることによ
って粉砕して第2粉砕物を得る第2粉砕手段と、上記第
1粉砕物と上記第2粉砕物とを上記第1分級手段に配送
する第1配送部材と、固形物を第2分級粗粉とそれより
粒子径の小さい第2分級粉砕物とに分級する第2分級手
段と、上記第2分級粗粉を第3ノズルにより第3粉砕室
へ導入し、上記第3粉砕室内に設けられた第3衝突部材
に上記第2分級粗粉を衝突させることによって粉砕して
第3粉砕物を得る第3粉砕手段と、上記第1分級粉砕物
と上記第3粉砕物とを上記第2分級手段に配送する第2
配送部材とを備え、上記第2衝突部材が、第2ノズルか
ら第2粉砕室へ向かう方向に対して衝突面形状が45度
以上90度以下の第2衝突板を有し、上記第3衝突部材
が、第3ノズルから第3粉砕室へ導入された第2分級粗
粉を衝突させた後に第2分級粗粉を第3粉砕室内面に衝
突させるものであり、上記第3衝突部材の、上記第2分
級粗粉と衝突する衝突面が凹面状であり、上記第2およ
び第3ノズルの内面に螺旋状の溝が設けられた構成であ
る。
【0100】それゆえ、微粉発生を低減して効率良く粒
度分布のシャープなトナーを製造することができるの
で、画像の濃度を上げ、カブリを抑えた高画質を実現す
ることができるという効果を奏する。
【0101】また、システムにおける粉砕のエネルギー
効率を向上させることができるという効果を奏する。
【0102】上記のトナー製造システムにおいて、第2
衝突板と第2ノズル先端間距離を70mm以上120m
m以下にし、第3衝突板と第3ノズル先端間距離を10
mm以上70mm以下にすることできる。
【0103】それゆえ、微粉発生を一層低減することが
できるとともに第3粉砕手段において少ない量の粗大粒
子を一層効率的に粉砕することができるという効果を奏
する。
【0104】また、上記の効果に加えて効率よくトナー
を製造することができるという効果を奏する。
【0105】請求項記載のトナーの製造システムは、
請求項1または2に記載のトナーの製造システムにおい
て、第1粉砕手段でトナー原料を40〜60μmの粒径
に粗砕して第1粉砕物を得、第2粉砕手段で第1分級粗
粉を2〜4kg/cm2の範囲の粉砕エア圧で粉砕し、第3粉
砕手段で第2分級粗粉を4〜8kg/cm2の範囲の粉砕エア
圧で粉砕することを特徴としている。
【0106】それゆえ、微粉発生を一層低減することが
できるとともに、第3粉砕手段において少ない量の粗大
粒子を一層効率的に粉砕することができるという効果を
奏する。
【0107】請求項記載のトナー製造方法は、固形の
トナー原料を粉砕・分級してトナーを製造するトナーの
製造方法において、請求項1ないしのいずれかに記載
のトナー製造システムを用いて、固形のトナー原料を粗
砕して第1粉砕物を得、上記第1粉砕物を第1分級粗粉
とそれより粒子径の小さい第1分級粉砕物とに分級し、
上記第1分級粗粉に衝撃力を与えることによって粉砕し
て第2粉砕物を得、上記第1粉砕物と上記第2粉砕物と
を混合して第1分級粗粉と第1分級粉砕物とに分級し、
上記第1分級粉砕物を第2分級粗粉とそれより粒子径の
小さい第2分級粉砕物とに分級し、上記第2分級粗粉
を、上記第2粉砕物を得る時の衝撃力よりも強い衝撃力
で粉砕して第3粉砕物を得、上記第1分級粉砕物と上記
第3粉砕物とを混合して第2分級粗粉と第2分級粉砕物
とに分級する方法である。
【0108】それゆえ、微粉発生を低減して効率良く粒
度分布のシャープなトナーを製造することができるの
で、画像の濃度を上げ、カブリを抑えた高画質を実現す
ることができるという効果を奏する。
【0109】また、システムにおける粉砕のエネルギー
効率を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナー製造システムの基本的な構成形態におけ
る第3粉砕機の第3粉砕室を示す断面図である。
【図2】第3粉砕室に設けられた第3衝突板を示すもの
であり、同図(a)は断面図、同図(b)は斜視図であ
る。
【図3】第2粉砕機の第2粉砕室を示す断面図である。
【図4】トナー製造システムの概略の構成を示す平面図
である。
【図5】トナー製造システムの他の基本的な形態におけ
る第3粉砕機の第3粉砕室を示す断面図である。
【図6】第3粉砕室に設けられた第3衝突板を示す平面
図である。
【図7】トナー製造システムのさらに他の基本的な構成
形態における第3粉砕機の第3粉砕室を示す断面図であ
る。
【図8】第3ノズルの概略の構成を示すものであり、同
図(a)は側面図、同図(b)は底面図である。
【符号の説明】
1 第3粉砕室 2 第3ノズル 3 第3衝突板(第3衝突部材) 4 衝突面 5 円錐 6 溝 7 衝突面 8 被粉砕物 10 溝 21 第2粉砕室 22 第2ノズル 23 第2衝突板(第2衝突部材) 24 衝突面 31 第1粉砕機(第1粉砕手段) 33 配送管(第1配送部材) 34 第1分級機(第1分級手段) 35 第2粉砕機(第2粉砕手段) 38 配送管(第2配送部材) 39 第2分級機(第2分級手段) 40 第3粉砕機(第3粉砕手段) 42 配送管(第2配送部材)
フロントページの続き (72)発明者 森西 康晴 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 中野 暢彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 中村 雅 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 大内 武明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 小川 哲 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−112627(JP,A) 特開 平3−30845(JP,A) 特開 平8−1033(JP,A) 特開 昭63−112626(JP,A) 実開 昭62−179045(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固形のトナー原料を粉砕・分級してトナー
    を製造するトナーの製造システムにおいて、 上記トナー原料を粗砕して第1粉砕物を得る第1粉砕手
    段と、 固形物を第1分級粗粉とそれより粒子径の小さい第1分
    級粉砕物とに分級する第1分級手段と、 上記第1分級粗粉を第2ノズルにより第2粉砕室へ導入
    し、上記第2粉砕室内に設けられた第2衝突部材に上記
    第1分級粗粉を衝突させることによって粉砕して第2粉
    砕物を得る第2粉砕手段と、 上記第1粉砕物と上記第2粉砕物とを上記第1分級手段
    に配送する第1配送部材と、 固形物を第2分級粗粉とそれより粒子径の小さい第2分
    級粉砕物とに分級する第2分級手段と、 上記第2分級粗粉を第3ノズルにより第3粉砕室へ導入
    し、上記第3粉砕室内に設けられた第3衝突部材に上記
    第2分級粗粉を衝突させることによって粉砕して第3粉
    砕物を得る第3粉砕手段と、 上記第1分級粉砕物と上記第3粉砕物とを上記第2分級
    手段に配送する第2配送部材とを備え、 上記第2衝突部材が、第2ノズルから第2粉砕室へ向か
    う方向に対して衝突面形状が45度以上90度以下の第
    2衝突板を有し、 上記第3衝突部材が、第3ノズルから第3粉砕室へ導入
    された第2分級粗粉を衝突させた後に第2分級粗粉を第
    3粉砕室内面に衝突させるものであり、 上記第3衝突部材の、上記第2分級粗粉と衝突する衝突
    面が、平面上の板に、上記第3粉砕室と同軸となるよう
    に、同心円状にV字型の溝が設けられた形状を有し 上記第2および第3ノズルの内面に螺旋状の溝が設けら
    れた ことを特徴とするトナーの製造システム。
  2. 【請求項2】固形のトナー原料を粉砕・分級してトナー
    を製造するトナーの製造システムにおいて、 上記トナー原料を粗砕して第1粉砕物を得る第1粉砕手
    段と、 固形物を第1分級粗粉とそれより粒子径の小さい第1分
    級粉砕物とに分級する第1分級手段と、 上記第1分級粗粉を第2ノズルにより第2粉砕室へ導入
    し、上記第2粉砕室内に設けられた第2衝突部材に上記
    第1分級粗粉を衝突させることによって粉砕して第2粉
    砕物を得る第2粉砕手段と、 上記第1粉砕物と上記第2粉砕物とを上記第1分級手段
    に配送する第1配送部材と、 固形物を第2分級粗粉とそれより粒子径の小さい第2分
    級粉砕物とに分級する第2分級手段と、 上記第2分級粗粉を第3ノズルにより第3粉砕室へ導入
    し、上記第3粉砕室内に設けられた第3衝突部材に上記
    第2分級粗粉を衝突させることによって粉砕して第3粉
    砕物を得る第3粉砕手段と、 上記第1分級粉砕物と上記第3粉砕物とを上記第2分級
    手段に配送する第2配送部材とを備え、 上記第2衝突部材が、第2ノズルから第2粉砕室へ向か
    う方向に対して衝突面形状が45度以上90度以下の第
    2衝突板を有し、 上記第3衝突部材が、第3ノズルから第3粉砕室へ導入
    された第2分級粗粉を衝突させた後に第2分級粗粉を第
    3粉砕室内面に衝突させるものであり、 上記第3衝突部材の、上記第2分級粗粉と衝突する衝突
    面が凹面状であり、 上記第2および第3ノズルの内面に螺旋状の溝が設けら
    れた ことを特徴とするトナーの製造システム。
  3. 【請求項3】第1粉砕手段でトナー原料を40〜60μ
    mの粒径に粗砕して第1粉砕物を得、第2粉砕手段で第
    1分級粗粉を2〜4kg/cm2の範囲の粉砕エア圧で粉砕
    し、第3粉砕手段で第2分級祖粉を4〜8kg/cm2の範囲
    の粉砕エア圧で粉砕することを特徴とする請求項1また
    は2に記載のトナーの製造システム。
  4. 【請求項4】固形のトナー原料を粉砕・分級してトナー
    を製造するトナーの製造方法において、 請求項1ないしのいずれかに記載の製造システムを用
    いて、 上記第1粉砕物を第1分級粗粉とそれより粒子径の小さ
    い第1分級粉砕物とに分級し、 上記第1分級粗粉に衝撃力を与えることによって粉砕し
    て第2粉砕物を得、 上記第1粉砕物と上記第2粉砕物とを混合して第1分級
    粗粉と第1分級粉砕物とに分級し、 上記第1分級粉砕物を第2分級粗粉とそれより粒子径の
    小さい第2分級粉砕物とに分級し、 上記第2分級粗粉を、上記第2粉砕物を得る時の衝撃力
    よりも強い衝撃力で粉砕して第3粉砕物を得、 上記第1分級粉砕物と上記第3粉砕物とを混合して第2
    分級粗粉と第2分級粉砕物とに分級することを特徴とす
    るトナーの製造方法。
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