JP3110965B2 - 衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法 - Google Patents
衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法Info
- Publication number
- JP3110965B2 JP3110965B2 JP06337617A JP33761794A JP3110965B2 JP 3110965 B2 JP3110965 B2 JP 3110965B2 JP 06337617 A JP06337617 A JP 06337617A JP 33761794 A JP33761794 A JP 33761794A JP 3110965 B2 JP3110965 B2 JP 3110965B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- collision
- pulverized
- pulverizer
- powder
- toner
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Disintegrating Or Milling (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェット気流(高圧気
体)を用い、被粉砕物である粉体原料を粉砕する衝突式
気流粉砕機、及び該粉砕機を使用する静電荷像現像用ト
ナー製造方法に関する。
体)を用い、被粉砕物である粉体原料を粉砕する衝突式
気流粉砕機、及び該粉砕機を使用する静電荷像現像用ト
ナー製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジェット気流を用いた衝突式気流粉砕機
では、ジェット気流で粉体原料を搬送して加速管出口よ
り噴出させ、この粉体原料を加速管出口前方の出口に対
向して設けられている衝突部材に衝突させ、その衝撃力
により粉体原料の粉砕を行う。図6に示す従来例のジェ
ット気流を用いた衝突式気流粉砕機に基づいて、以下に
その詳細を説明する。該衝突式気流粉砕機は、図6に示
した様に、高圧気体供給ノズル22を接続した加速管2
3の出口24に対向した位置に衝突部材25が設けられ
ており、加速管23に供給した高圧気体の流動により、
加速管23の中途に連通されている被粉砕物供給口21
から加速管23内部に吸引されてくる粉体原料を、高圧
気体と共に加速管23の出口24から噴射し、衝突部材
25の衝突面26に衝突させ、その衝撃によって粉砕す
る。
では、ジェット気流で粉体原料を搬送して加速管出口よ
り噴出させ、この粉体原料を加速管出口前方の出口に対
向して設けられている衝突部材に衝突させ、その衝撃力
により粉体原料の粉砕を行う。図6に示す従来例のジェ
ット気流を用いた衝突式気流粉砕機に基づいて、以下に
その詳細を説明する。該衝突式気流粉砕機は、図6に示
した様に、高圧気体供給ノズル22を接続した加速管2
3の出口24に対向した位置に衝突部材25が設けられ
ており、加速管23に供給した高圧気体の流動により、
加速管23の中途に連通されている被粉砕物供給口21
から加速管23内部に吸引されてくる粉体原料を、高圧
気体と共に加速管23の出口24から噴射し、衝突部材
25の衝突面26に衝突させ、その衝撃によって粉砕す
る。
【0003】しかしながら、上記した様に、従来例の衝
突式気流粉砕機では被粉砕物供給口21が加速管23の
途中に連通されている為、下記の様な問題を生じてい
る。即ち、加速管23内に吸引導入された粉体原料は、
被粉砕物供給口21通過直後に、高圧気体供給ノズルよ
り噴出する高圧気流により加速管出口方向に向かって流
路を急激に変更しながら分散急加速されるが、この状態
において、粉体原料中、比較的粗粒子のものはその慣性
力の影響から加速管低流部を、又、比較的微粒子のもの
は加速管高流部を通過しており、粉体原料が高圧気流中
に十分均一に分散されず、粉体原料濃度の高い流れと低
い流れに分離したままの状態で、粉体原料が加速管23
に対向する衝突部材に部分的に集中して衝突することに
なり、粉砕効率の低下、処理能力の低下を引き起こして
いる。更に、衝突面に衝突して粉砕された粉砕物は、粉
砕室の内壁に二次(或いは三次)衝突して更に粉砕され
るが、上記従来例では粉砕室の形状が箱形である為、効
率的な二次衝突が行われず、微粉砕処理能力の向上が図
れないという欠点があった。
突式気流粉砕機では被粉砕物供給口21が加速管23の
途中に連通されている為、下記の様な問題を生じてい
る。即ち、加速管23内に吸引導入された粉体原料は、
被粉砕物供給口21通過直後に、高圧気体供給ノズルよ
り噴出する高圧気流により加速管出口方向に向かって流
路を急激に変更しながら分散急加速されるが、この状態
において、粉体原料中、比較的粗粒子のものはその慣性
力の影響から加速管低流部を、又、比較的微粒子のもの
は加速管高流部を通過しており、粉体原料が高圧気流中
に十分均一に分散されず、粉体原料濃度の高い流れと低
い流れに分離したままの状態で、粉体原料が加速管23
に対向する衝突部材に部分的に集中して衝突することに
なり、粉砕効率の低下、処理能力の低下を引き起こして
いる。更に、衝突面に衝突して粉砕された粉砕物は、粉
砕室の内壁に二次(或いは三次)衝突して更に粉砕され
るが、上記従来例では粉砕室の形状が箱形である為、効
率的な二次衝突が行われず、微粉砕処理能力の向上が図
れないという欠点があった。
【0004】一方、従来かかる粉砕機における衝突部材
の衝突面は、図6及び図7に示す様に、被粉砕物を乗せ
た原料粉体粒子の混合気流方向、つまり加速管に対し直
角或いは傾斜(例えば、図7に示す様に45°の角度)
している平板状のものが用いられており(特開昭57−
50554号公報及び特開昭58−143853号公報
参照)、次の様な欠点を有していた。
の衝突面は、図6及び図7に示す様に、被粉砕物を乗せ
た原料粉体粒子の混合気流方向、つまり加速管に対し直
角或いは傾斜(例えば、図7に示す様に45°の角度)
している平板状のものが用いられており(特開昭57−
50554号公報及び特開昭58−143853号公報
参照)、次の様な欠点を有していた。
【0005】図6に示す様な加速管23の軸方向と垂直
な衝突面26を有する粉砕機の場合には、加速管出口2
4から吹き出される被粉砕物と衝突面26で反射される
粉砕物とが衝突面26の近傍で共存する割合が高く、こ
の為、衝突面26近傍での粉体(被粉砕物及び粉砕物)
濃度が高くなり、粉砕効率がよくない。又、図7に示す
様な粉砕機においては、衝突面26が加速管23の軸方
向に対して傾斜している為に、衝突面26近傍の粉体濃
度は図6の粉砕機と比較して低くなるが、高圧気流によ
る衝突力は分散されて低下する。更に、粉砕室側壁28
との二次衝突を有効に利用しているとはいえない。例え
ば、図7に示す如き、衝突面26の角度が加速管に対し
45度傾斜のものでは、熱可塑性樹脂を粉砕するときに
上記の様な問題は少ないが、衝突する際に粉砕に使われ
る衝撃力が小さく、更に粉砕室側壁28との二次衝突に
よる粉砕が少ないので、粉砕能力は図6の粉砕機と比較
して1/2〜1/1.5に落ちる。
な衝突面26を有する粉砕機の場合には、加速管出口2
4から吹き出される被粉砕物と衝突面26で反射される
粉砕物とが衝突面26の近傍で共存する割合が高く、こ
の為、衝突面26近傍での粉体(被粉砕物及び粉砕物)
濃度が高くなり、粉砕効率がよくない。又、図7に示す
様な粉砕機においては、衝突面26が加速管23の軸方
向に対して傾斜している為に、衝突面26近傍の粉体濃
度は図6の粉砕機と比較して低くなるが、高圧気流によ
る衝突力は分散されて低下する。更に、粉砕室側壁28
との二次衝突を有効に利用しているとはいえない。例え
ば、図7に示す如き、衝突面26の角度が加速管に対し
45度傾斜のものでは、熱可塑性樹脂を粉砕するときに
上記の様な問題は少ないが、衝突する際に粉砕に使われ
る衝撃力が小さく、更に粉砕室側壁28との二次衝突に
よる粉砕が少ないので、粉砕能力は図6の粉砕機と比較
して1/2〜1/1.5に落ちる。
【0006】上記問題点が解消された衝突式気流粉砕機
として、実開平1−148740号公報及び特開平1−
254266号公報のものが提案されている。前者で
は、図9及び図10に示す様に、衝突部材の粉体原料の
衝突面26を加速管の軸芯に対して直角に配置し、その
粉体原料の衝突面に円錐形の突起物31を設けることに
よって衝突面での反射流を防止することが提案されてい
る。又、後者では、図8に示す様に、衝突部材の衝突面
の先端部分を特定の円錐形状とすることにより、衝突面
近傍の粉体濃度を低くし、粉砕室側壁28と効率よく二
次衝突する様にすることが提案されている。上記の様に
粉砕機の、特に衝突面の形状を改良して構成すること
で、従来の問題点はかなり改善されてきているが、未だ
充分ではなく、又、最近のニーズとして、より微細な粉
砕処理物が望まれており、更に粉砕効率及び粉砕処理物
の品質が良好な粉砕方法の開発が待望されている。
として、実開平1−148740号公報及び特開平1−
254266号公報のものが提案されている。前者で
は、図9及び図10に示す様に、衝突部材の粉体原料の
衝突面26を加速管の軸芯に対して直角に配置し、その
粉体原料の衝突面に円錐形の突起物31を設けることに
よって衝突面での反射流を防止することが提案されてい
る。又、後者では、図8に示す様に、衝突部材の衝突面
の先端部分を特定の円錐形状とすることにより、衝突面
近傍の粉体濃度を低くし、粉砕室側壁28と効率よく二
次衝突する様にすることが提案されている。上記の様に
粉砕機の、特に衝突面の形状を改良して構成すること
で、従来の問題点はかなり改善されてきているが、未だ
充分ではなく、又、最近のニーズとして、より微細な粉
砕処理物が望まれており、更に粉砕効率及び粉砕処理物
の品質が良好な粉砕方法の開発が待望されている。
【0007】一方、電子写真法による画像形成方法に用
いられるトナー又はトナー用着色樹脂粉体は、通常、少
なくとも結着樹脂及び着色剤を含有し、場合によっては
磁性粉を含有している。かかる組成を有するトナーは、
潜像担持体に形成された静電荷像を現像し、形成された
トナー像は、普通紙又はプラスチックフィルムの如き転
写材へと転写される。そして転写材上のトナー像は、加
熱定着手段、圧力ローラ定着手段又は加熱加圧ローラ定
着手段の如き定着装置によって転写材上に定着される。
従って、トナーに使用される結着樹脂は、熱や圧力が付
加されると塑性変形する特性を有している。
いられるトナー又はトナー用着色樹脂粉体は、通常、少
なくとも結着樹脂及び着色剤を含有し、場合によっては
磁性粉を含有している。かかる組成を有するトナーは、
潜像担持体に形成された静電荷像を現像し、形成された
トナー像は、普通紙又はプラスチックフィルムの如き転
写材へと転写される。そして転写材上のトナー像は、加
熱定着手段、圧力ローラ定着手段又は加熱加圧ローラ定
着手段の如き定着装置によって転写材上に定着される。
従って、トナーに使用される結着樹脂は、熱や圧力が付
加されると塑性変形する特性を有している。
【0008】現在、例えばトナーを製造する方法として
は、先ず、少なくとも結着樹脂及び着色剤、必要により
磁性粉(更に必要により第三成分を含有)を含有する混
合物を溶融混練し、次に、得られる溶融混練物を冷却し
た後、冷却物を粉砕し、更に得られた粉砕物を分級して
調製されている。この際の冷却物の粉砕方法としては、
通常、機械式衝撃式粉砕機により粗粉砕(又は中粉砕)
し、次いで得られた粉砕粗粉をジェット気流を用いた衝
突式気流粉砕機で微粉砕するのが一般的である。かかる
場合に、図6に示す様な従来の衝突式気流粉砕機及び粉
砕方式を用いたのでは、処理能力を更に向上させようと
すれば、加速管23に設けられる粉体原料供給口で吸引
不足が起こり、或いは衝突面26上で融着物が発生し、
安定生産が行えないという問題があった。この為、電子
写真法による画像形成方法に用いられるトナー或いはト
ナー用着色樹脂粉体を更に効率よく製造する為に、より
優れた衝突式気流粉砕機が望まれていた。
は、先ず、少なくとも結着樹脂及び着色剤、必要により
磁性粉(更に必要により第三成分を含有)を含有する混
合物を溶融混練し、次に、得られる溶融混練物を冷却し
た後、冷却物を粉砕し、更に得られた粉砕物を分級して
調製されている。この際の冷却物の粉砕方法としては、
通常、機械式衝撃式粉砕機により粗粉砕(又は中粉砕)
し、次いで得られた粉砕粗粉をジェット気流を用いた衝
突式気流粉砕機で微粉砕するのが一般的である。かかる
場合に、図6に示す様な従来の衝突式気流粉砕機及び粉
砕方式を用いたのでは、処理能力を更に向上させようと
すれば、加速管23に設けられる粉体原料供給口で吸引
不足が起こり、或いは衝突面26上で融着物が発生し、
安定生産が行えないという問題があった。この為、電子
写真法による画像形成方法に用いられるトナー或いはト
ナー用着色樹脂粉体を更に効率よく製造する為に、より
優れた衝突式気流粉砕機が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】従って、本発明の
目的は、上記の様な従来技術の問題点を解消し、粉体原
料を更に効率よく粉砕することが出来る新規な衝突式気
流粉砕機を提供することにある。又、本発明の別の目的
は、上記の様な従来技術の問題点を解決し、静電荷像現
像用トナーを効率よく粉砕し得る効率のよいトナー製造
方法を提供することにある。
目的は、上記の様な従来技術の問題点を解消し、粉体原
料を更に効率よく粉砕することが出来る新規な衝突式気
流粉砕機を提供することにある。又、本発明の別の目的
は、上記の様な従来技術の問題点を解決し、静電荷像現
像用トナーを効率よく粉砕し得る効率のよいトナー製造
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、高圧気体によ
り粉体原料を搬送加速する為の加速管と、該加速管から
噴出させた粉体原料を衝突させて粉砕する為の加速管出
口開口面に対向して設けられた衝突部材と、該衝突部材
が内設されている粉砕室とを有する衝突式気流粉砕機に
おいて、該衝突部材は、粉体原料を一次粉砕するための
突出している突出中央部と、該突出中央部の周囲に該突
出中央部で粉砕された粉砕物を更に衝突により二次粉砕
するための加速管の中心軸の垂直面に対して傾斜してい
る外周衝突面部とを有する衝突面を有しており、該粉砕
室の側壁に、該衝突面との間で粉体原料を三次粉砕以降
の多次粉砕し得るように衝突面を有する衝突壁が傾斜し
て設けられていることを特徴とする衝突式気流粉砕機、
及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法であ
る。
明によって達成される。即ち、本発明は、高圧気体によ
り粉体原料を搬送加速する為の加速管と、該加速管から
噴出させた粉体原料を衝突させて粉砕する為の加速管出
口開口面に対向して設けられた衝突部材と、該衝突部材
が内設されている粉砕室とを有する衝突式気流粉砕機に
おいて、該衝突部材は、粉体原料を一次粉砕するための
突出している突出中央部と、該突出中央部の周囲に該突
出中央部で粉砕された粉砕物を更に衝突により二次粉砕
するための加速管の中心軸の垂直面に対して傾斜してい
る外周衝突面部とを有する衝突面を有しており、該粉砕
室の側壁に、該衝突面との間で粉体原料を三次粉砕以降
の多次粉砕し得るように衝突面を有する衝突壁が傾斜し
て設けられていることを特徴とする衝突式気流粉砕機、
及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法であ
る。
【0011】
【作用】本発明者は、従来技術の問題点を解決すべく鋭
意研究の結果、衝突式気流粉砕機を、加速管出口から噴
出された粉体原料を衝突部材の衝突面に衝突させる際
に、衝撃力を低下させることなく衝突面の局部的摩耗の
発生を防ぐことが出来る構造とし、且つ加速管出口から
噴出されて衝突部材の衝突面に衝突した粉体原料が更に
粉砕室内壁に衝突する多次衝突を、効果的に行うことの
出来る構造とすることにより、粉体原料をより効率よく
粉砕することが出来ることを知見して本発明に至った。
又、上記構成を有する衝突式気流粉砕機を用いれば、熱
や圧力が付加されると塑性変形する特性を有するトナー
に使用される結着樹脂を微粉砕する場合にも、粉体原料
をより効率よく粉砕することが出来る為、静電荷像現像
用トナーの製造効率を格段に向上させることが出来る。
意研究の結果、衝突式気流粉砕機を、加速管出口から噴
出された粉体原料を衝突部材の衝突面に衝突させる際
に、衝撃力を低下させることなく衝突面の局部的摩耗の
発生を防ぐことが出来る構造とし、且つ加速管出口から
噴出されて衝突部材の衝突面に衝突した粉体原料が更に
粉砕室内壁に衝突する多次衝突を、効果的に行うことの
出来る構造とすることにより、粉体原料をより効率よく
粉砕することが出来ることを知見して本発明に至った。
又、上記構成を有する衝突式気流粉砕機を用いれば、熱
や圧力が付加されると塑性変形する特性を有するトナー
に使用される結着樹脂を微粉砕する場合にも、粉体原料
をより効率よく粉砕することが出来る為、静電荷像現像
用トナーの製造効率を格段に向上させることが出来る。
【0012】
【好ましい実施態様】次に、好ましい実施態様を添付図
面に基づいて説明し、本発明を更に詳細に説明する。図
1は、本発明の衝突式気流粉砕機の概略断面図を示し、
同時に、該粉砕機を使用した場合の原料の粉砕工程、更
には粉砕された粉砕物を分級機によって分級する分級工
程を組み合わせた場合における原料粉体の流れを示した
図である。図2は、図1の衝突式気流粉砕機の部分の拡
大断面図を示し、図3は、図1のA−A線における加速
管スロート部2と高圧気体噴出ノズル部3を示す拡大断
面図であり、図4は図1のB−B線における高圧気体供
給口7と高圧気体チャンバー8を示す断面図であり、図
5は図1のC−C線における粉砕室13と衝突部材11
とを示す断面図である。
面に基づいて説明し、本発明を更に詳細に説明する。図
1は、本発明の衝突式気流粉砕機の概略断面図を示し、
同時に、該粉砕機を使用した場合の原料の粉砕工程、更
には粉砕された粉砕物を分級機によって分級する分級工
程を組み合わせた場合における原料粉体の流れを示した
図である。図2は、図1の衝突式気流粉砕機の部分の拡
大断面図を示し、図3は、図1のA−A線における加速
管スロート部2と高圧気体噴出ノズル部3を示す拡大断
面図であり、図4は図1のB−B線における高圧気体供
給口7と高圧気体チャンバー8を示す断面図であり、図
5は図1のC−C線における粉砕室13と衝突部材11
とを示す断面図である。
【0013】図2に示した本発明の衝突式気流粉砕機に
ついて説明すると、該粉砕機は、高圧気体により被粉砕
物を搬送加速する為の加速管1と、加速管出口開口面に
対向して設けられている衝突面を有する衝突部材11と
を有し、加速管1がラバルノズル状をなし、該加速管1
のスロート部2の上流に高圧気体噴出ノズル3を配し、
該高圧気体噴出ノズル3の外壁と加速管1のスロート部
2の内壁との間に被粉砕物供給口5が設けられ、更に、
該加速管1の出口に接続して設けられている粉砕室13
の軸方向断面形状が、円形状を有している。
ついて説明すると、該粉砕機は、高圧気体により被粉砕
物を搬送加速する為の加速管1と、加速管出口開口面に
対向して設けられている衝突面を有する衝突部材11と
を有し、加速管1がラバルノズル状をなし、該加速管1
のスロート部2の上流に高圧気体噴出ノズル3を配し、
該高圧気体噴出ノズル3の外壁と加速管1のスロート部
2の内壁との間に被粉砕物供給口5が設けられ、更に、
該加速管1の出口に接続して設けられている粉砕室13
の軸方向断面形状が、円形状を有している。
【0014】上記の様な構造を有する本発明の衝突式気
流粉砕機において、被粉砕物供給筒6より供給された被
粉砕物は、中心軸を鉛直方向に配設したラバルノズル形
状をなす加速管1の加速管スロート部2の内壁と、中心
が加速管1の中心軸と同軸上にある高圧気体噴出ノズル
3の外壁との間で形成された被粉砕物供給口5へ到達す
る。一方、高圧気体は、高圧気体供給口7より導入され
高圧気体チャンバー8を経て、一本、更に好ましくは複
数本の高圧気体導入管9を通り、高圧気体噴出ノズル3
より加速管出口10方向に向かって急激に膨脹しながら
噴出する。この時、加速管スロート部2の近傍で発生す
るエゼクター効果により、被粉砕物はこれと共存してい
る気体に同伴されながら、被粉砕物供給口5より加速管
出口10方向に向けて吸引され、加速管スロート部2に
おいて高圧気体と均一に混合されながら急加速し、加速
管出口10に対向配置されている衝突部材11の衝突面
に、粉塵濃度の偏りなく均一な固気混合気流の状態で衝
突する。衝突時に発生する衝撃力は、十分分散された個
々の粒子(被粉砕物)に与えられる為、非常に効率のよ
い粉砕が出来る。
流粉砕機において、被粉砕物供給筒6より供給された被
粉砕物は、中心軸を鉛直方向に配設したラバルノズル形
状をなす加速管1の加速管スロート部2の内壁と、中心
が加速管1の中心軸と同軸上にある高圧気体噴出ノズル
3の外壁との間で形成された被粉砕物供給口5へ到達す
る。一方、高圧気体は、高圧気体供給口7より導入され
高圧気体チャンバー8を経て、一本、更に好ましくは複
数本の高圧気体導入管9を通り、高圧気体噴出ノズル3
より加速管出口10方向に向かって急激に膨脹しながら
噴出する。この時、加速管スロート部2の近傍で発生す
るエゼクター効果により、被粉砕物はこれと共存してい
る気体に同伴されながら、被粉砕物供給口5より加速管
出口10方向に向けて吸引され、加速管スロート部2に
おいて高圧気体と均一に混合されながら急加速し、加速
管出口10に対向配置されている衝突部材11の衝突面
に、粉塵濃度の偏りなく均一な固気混合気流の状態で衝
突する。衝突時に発生する衝撃力は、十分分散された個
々の粒子(被粉砕物)に与えられる為、非常に効率のよ
い粉砕が出来る。
【0015】衝突部材11の衝突面で粉砕された粉砕物
は、更に、粉砕室側壁15に設置された衝突面を有する
衝突壁19の表面で衝突を繰り返し、より粉砕効率を向
上させ、更に、衝突部材11表面と衝突壁19との間で
衝突を繰り返して多次粉砕され、より一層粉砕効率が向
上して、衝突部材11後方に配設された粉砕物排出口1
4より排出される。又、衝突部材11の衝突面として
は、図2に示した様に、突出している突出中央部16
と、該突出中央部の周囲に設けられた外周衝突面17と
を有するものが好ましい。外周衝突面17は、突出中央
部16で粉砕された被粉砕物の一次粉砕物を更に衝突さ
せて粉砕する機能を有する為、これを設けることによっ
て更に粉砕効率を向上させることが可能となる。
は、更に、粉砕室側壁15に設置された衝突面を有する
衝突壁19の表面で衝突を繰り返し、より粉砕効率を向
上させ、更に、衝突部材11表面と衝突壁19との間で
衝突を繰り返して多次粉砕され、より一層粉砕効率が向
上して、衝突部材11後方に配設された粉砕物排出口1
4より排出される。又、衝突部材11の衝突面として
は、図2に示した様に、突出している突出中央部16
と、該突出中央部の周囲に設けられた外周衝突面17と
を有するものが好ましい。外周衝突面17は、突出中央
部16で粉砕された被粉砕物の一次粉砕物を更に衝突さ
せて粉砕する機能を有する為、これを設けることによっ
て更に粉砕効率を向上させることが可能となる。
【0016】上記した様に、本発明の衝突式気流粉砕機
においては、加速管の中心軸を鉛直方向に配置し、加速
管1内壁と高圧気体噴出ノズル3の外壁間より被粉砕物
を供給せしめて、高圧気体の噴出方向と被粉砕物の供給
方向を同一方向とすることにより、被粉砕物を粉塵濃度
による偏りがない均一な状態で、噴出する高圧気流中に
分散させることが出来る。更に、本発明の衝突式気流粉
砕機においては、被粉砕物が衝突面上の突出中央部16
の表面で一次粉砕され、更に外周衝突面17で二次粉砕
された後、粉砕室側壁15に設置された衝突壁19の表
面で、三次、四次粉砕され、更に粉砕室側壁15と粉砕
室11に内設されている衝突部材11表面との間で、五
次以上の粉砕が行われる。
においては、加速管の中心軸を鉛直方向に配置し、加速
管1内壁と高圧気体噴出ノズル3の外壁間より被粉砕物
を供給せしめて、高圧気体の噴出方向と被粉砕物の供給
方向を同一方向とすることにより、被粉砕物を粉塵濃度
による偏りがない均一な状態で、噴出する高圧気流中に
分散させることが出来る。更に、本発明の衝突式気流粉
砕機においては、被粉砕物が衝突面上の突出中央部16
の表面で一次粉砕され、更に外周衝突面17で二次粉砕
された後、粉砕室側壁15に設置された衝突壁19の表
面で、三次、四次粉砕され、更に粉砕室側壁15と粉砕
室11に内設されている衝突部材11表面との間で、五
次以上の粉砕が行われる。
【0017】この時、衝突部材11の衝突面に突出して
いる突出中央部16の頂角α(°)と、外周衝突面17
の加速管1の中心軸の垂直面に対する傾斜角β(°)
が、下記の関係を満足する時に、非常に効率よく粉砕が
行われるので好ましい。 0<α<90、β>0、 30≦α+2β≦90
いる突出中央部16の頂角α(°)と、外周衝突面17
の加速管1の中心軸の垂直面に対する傾斜角β(°)
が、下記の関係を満足する時に、非常に効率よく粉砕が
行われるので好ましい。 0<α<90、β>0、 30≦α+2β≦90
【0018】即ち、α≧90の時は、突出中央部16の
表面で一次粉砕された粉砕物の反射流が、加速管1から
噴出する固気混合流の流れを乱すことになる為、好まし
くない。又、β=0のとき、即ち、図6に示した様に外
周衝突面17が固気混合流に対して直角の場合には、外
周衝突面17での反射流が固気混合流に向かって流れる
為、固気混合流の乱れを生じ好ましくない。β=0のと
きには、外周衝突面17上での粉体濃度が大きくなり過
ぎ、熱可塑性樹脂粉体、或いは熱可塑性樹脂を主成分と
する粉体を原料とした場合に、外周衝突面17上で融着
物及び凝集物を生じ易く、装置の安定した運転が困難と
なる為、好ましくない。
表面で一次粉砕された粉砕物の反射流が、加速管1から
噴出する固気混合流の流れを乱すことになる為、好まし
くない。又、β=0のとき、即ち、図6に示した様に外
周衝突面17が固気混合流に対して直角の場合には、外
周衝突面17での反射流が固気混合流に向かって流れる
為、固気混合流の乱れを生じ好ましくない。β=0のと
きには、外周衝突面17上での粉体濃度が大きくなり過
ぎ、熱可塑性樹脂粉体、或いは熱可塑性樹脂を主成分と
する粉体を原料とした場合に、外周衝突面17上で融着
物及び凝集物を生じ易く、装置の安定した運転が困難と
なる為、好ましくない。
【0019】又、α及びβが、α+2β<30の時に
は、突出中央部16表面での一次粉砕の衝撃力が弱めら
れる為、粉砕効率の低下を招き好ましくない。α及びβ
が、α+2β>90のときには、外周衝突部17での反
射流が固気混合流の下流側に流れる為、粉砕室側壁15
での三次粉砕の衝撃力が弱くなり、粉砕効率の低下を引
き起こし好ましくない。更に、α及びβが下記の関係を
満足する場合には、衝突板表面での二次粉砕及び粉砕室
側壁での三次粉砕の衝突が弱くなることなく、粉砕効率
が更に向上する為、より好ましい。 10<α<80で且つ 5<β<40
は、突出中央部16表面での一次粉砕の衝撃力が弱めら
れる為、粉砕効率の低下を招き好ましくない。α及びβ
が、α+2β>90のときには、外周衝突部17での反
射流が固気混合流の下流側に流れる為、粉砕室側壁15
での三次粉砕の衝撃力が弱くなり、粉砕効率の低下を引
き起こし好ましくない。更に、α及びβが下記の関係を
満足する場合には、衝突板表面での二次粉砕及び粉砕室
側壁での三次粉砕の衝突が弱くなることなく、粉砕効率
が更に向上する為、より好ましい。 10<α<80で且つ 5<β<40
【0020】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体(モノマー重合 重量比80.0/19.0/1.0Mw、分子量35万) 100重量部 ・磁性酸化鉄(平均粒径0.18μm) 100重量部 ・ニグロシン 2重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 先ず、上記処方の材料を、ヘンシェルミキサーFM−7
5型(三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、1
50℃に設定した2軸混練機PCM−30型(池貝鉄工
(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハ
ンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粉砕原料
を得た。得られた粉砕原料を、図1に示す本発明の衝突
式気流粉砕機を用いて粉砕した。粉砕条件としては、先
ず、定量供給機にて粉砕原料を51.0Kg/hr.の
割合で強制渦流式の分級機に供給して分級し、分級され
た粗粉を衝突式気流粉砕機に導入して、圧力0.59M
Pa(G)、6.0Nm3/min.の圧縮空気を用い
て粉砕した。本実施例では粉砕後、再度分級機に循環す
る閉回路粉砕を行った。その結果、分級された細粉製品
として、重量平均径8.1μmのトナー用微粉砕品を得
た。上記の粉砕は、融着物の発生がなく、安定した運転
をすることが出来た。
明する。 実施例1 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体(モノマー重合 重量比80.0/19.0/1.0Mw、分子量35万) 100重量部 ・磁性酸化鉄(平均粒径0.18μm) 100重量部 ・ニグロシン 2重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 先ず、上記処方の材料を、ヘンシェルミキサーFM−7
5型(三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、1
50℃に設定した2軸混練機PCM−30型(池貝鉄工
(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハ
ンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粉砕原料
を得た。得られた粉砕原料を、図1に示す本発明の衝突
式気流粉砕機を用いて粉砕した。粉砕条件としては、先
ず、定量供給機にて粉砕原料を51.0Kg/hr.の
割合で強制渦流式の分級機に供給して分級し、分級され
た粗粉を衝突式気流粉砕機に導入して、圧力0.59M
Pa(G)、6.0Nm3/min.の圧縮空気を用い
て粉砕した。本実施例では粉砕後、再度分級機に循環す
る閉回路粉砕を行った。その結果、分級された細粉製品
として、重量平均径8.1μmのトナー用微粉砕品を得
た。上記の粉砕は、融着物の発生がなく、安定した運転
をすることが出来た。
【0021】上記で得られた微粉砕品、又はトナーの粒
度分布は、種々の方法によって測定することが出来る
が、本発明においては、コールターカウンターを用いて
測定を行った。即ち、装置としては、コールターカウン
ターTA−II或はコールターマルチサイザーII(コール
ター社製)を用いる。電解液には、1級塩化ナトリウム
で約1%NaCl水溶液を調製して用いる。例えば、商
品名ISOTON−II(コールターサイエンティフィッ
クジャパン社製)を使用することが出来る。粒度分布の
具体的な測定方法としては、前記電解水溶液100〜1
50ml中に、先ず、分散剤として界面活性剤、好まし
くはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加
え、更にこの中に測定試料を2〜20mg加える。試料
を懸濁させた電解液を、超音波分散器で約1〜3分間分
散処理をして測定用の試料を作製する。これを前記測定
装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャ
ーを用いて、トナーの体積、個数を測定した後、体積分
布と個数分布とを算出する。そして、体積分布から、重
量基準の重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値
をチャンネル毎の代表値とする)を求め、個数分布から
個数基準の長さ平均粒径(D1)を求め、及び体積分布
から重量基準の粗粉量(20.2μm以上)を求め、更
に個数分布から個数基準の微粉個数(6.35μm以
下)を夫々求めた。
度分布は、種々の方法によって測定することが出来る
が、本発明においては、コールターカウンターを用いて
測定を行った。即ち、装置としては、コールターカウン
ターTA−II或はコールターマルチサイザーII(コール
ター社製)を用いる。電解液には、1級塩化ナトリウム
で約1%NaCl水溶液を調製して用いる。例えば、商
品名ISOTON−II(コールターサイエンティフィッ
クジャパン社製)を使用することが出来る。粒度分布の
具体的な測定方法としては、前記電解水溶液100〜1
50ml中に、先ず、分散剤として界面活性剤、好まし
くはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加
え、更にこの中に測定試料を2〜20mg加える。試料
を懸濁させた電解液を、超音波分散器で約1〜3分間分
散処理をして測定用の試料を作製する。これを前記測定
装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャ
ーを用いて、トナーの体積、個数を測定した後、体積分
布と個数分布とを算出する。そして、体積分布から、重
量基準の重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値
をチャンネル毎の代表値とする)を求め、個数分布から
個数基準の長さ平均粒径(D1)を求め、及び体積分布
から重量基準の粗粉量(20.2μm以上)を求め、更
に個数分布から個数基準の微粉個数(6.35μm以
下)を夫々求めた。
【0022】実施例2 実施例1と同様のトナー粉砕原料を用い、図1に示す衝
突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流粉砕機
は実施例1で用いたのと同様の構成のものを用いた。本
実施例の場合は、定量供給機にて粉砕原料を34Kg/
hr.の割合で強制渦流式の分級機に供給し、分級され
た粗粉を衝突式気流粉砕機に導入し、圧力0.59MP
a(G)、6.0Nm3/min.の圧縮空気を用いて
粉砕した。その後、再度分級機に循環して閉回路粉砕を
行った。その結果、分級された細粉として、重量平均径
6.0μmのトナー用微粉砕品を得た。本実施例におい
ても、粉砕の際に融着物の発生はなく、安定した運転が
出来た。
突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流粉砕機
は実施例1で用いたのと同様の構成のものを用いた。本
実施例の場合は、定量供給機にて粉砕原料を34Kg/
hr.の割合で強制渦流式の分級機に供給し、分級され
た粗粉を衝突式気流粉砕機に導入し、圧力0.59MP
a(G)、6.0Nm3/min.の圧縮空気を用いて
粉砕した。その後、再度分級機に循環して閉回路粉砕を
行った。その結果、分級された細粉として、重量平均径
6.0μmのトナー用微粉砕品を得た。本実施例におい
ても、粉砕の際に融着物の発生はなく、安定した運転が
出来た。
【0023】比較例1 実施例1と同様のトナー粉砕原料を用い、図6に示す従
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機は、衝突面の形状が加速管の長軸方向に対して垂
直な平面状のものである。又、粉砕室の形状は箱形のも
のを用いた。先ず、定量供給機にて粉砕原料を18.0
Kg/hr.の割合で強制渦流式の分級機に供給し、分
級された粗粉を上記の衝突式気流粉砕機に導入し、圧力
0.59MPa(G)、6.0Nm3/minの圧縮空
気を用いて粉砕した後、再度分級機に循環して閉回路粉
砕を行った。その結果、分級された細粉として重量平均
径8.3μmのトナー用微粉砕品を得た。本比較例の場
合、供給量を18.0Kg/hr.よりも増やすと、得
られる細粉の重量平均径が大きくなり、又、衝突部材上
で粉砕物の融着、凝集物、粗粒子が生じはじめ、融着物
が加速管の原料投入口を詰まらせる場合があり、安定し
た運転が出来なかった。
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機は、衝突面の形状が加速管の長軸方向に対して垂
直な平面状のものである。又、粉砕室の形状は箱形のも
のを用いた。先ず、定量供給機にて粉砕原料を18.0
Kg/hr.の割合で強制渦流式の分級機に供給し、分
級された粗粉を上記の衝突式気流粉砕機に導入し、圧力
0.59MPa(G)、6.0Nm3/minの圧縮空
気を用いて粉砕した後、再度分級機に循環して閉回路粉
砕を行った。その結果、分級された細粉として重量平均
径8.3μmのトナー用微粉砕品を得た。本比較例の場
合、供給量を18.0Kg/hr.よりも増やすと、得
られる細粉の重量平均径が大きくなり、又、衝突部材上
で粉砕物の融着、凝集物、粗粒子が生じはじめ、融着物
が加速管の原料投入口を詰まらせる場合があり、安定し
た運転が出来なかった。
【0024】比較例2 実施例1と同様のトナー粉砕原料を用い、図7に示す従
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機は、衝突部材の原料衝突面が加速管の軸芯に対し
て直角(β=0°)であり、且つその原料衝突面に頂角
50°(α=50°)の円錐状の突起を設けたものであ
る。又、粉砕室の形状は箱型である。定量供給機にて粉
砕原料を22Kg/hr.の割合で強制渦流式の分級機
に供給し、分級された粗粉を上記した衝突式気流粉砕機
に導入し、圧力0.59MPa(G)、6.0Nm3/
minの圧縮空気を用いて粉砕した後、再度分級機に循
環して閉回路粉砕を行った。その結果、分級された細粉
として、重量平均径8.2μmのトナー用微粉砕品を得
た。本比較例の場合、供給量を22Kg/hr.よりも
増やすと得られる細粉の重量平均径が大きくなった。
尚、粗大融着物の発生は認められなかったが、1時間運
転した後、衝突部材を点検したところ、原料衝突面にう
っすらと粉砕物の融着物の層が付着しているのが確認さ
れた。
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機は、衝突部材の原料衝突面が加速管の軸芯に対し
て直角(β=0°)であり、且つその原料衝突面に頂角
50°(α=50°)の円錐状の突起を設けたものであ
る。又、粉砕室の形状は箱型である。定量供給機にて粉
砕原料を22Kg/hr.の割合で強制渦流式の分級機
に供給し、分級された粗粉を上記した衝突式気流粉砕機
に導入し、圧力0.59MPa(G)、6.0Nm3/
minの圧縮空気を用いて粉砕した後、再度分級機に循
環して閉回路粉砕を行った。その結果、分級された細粉
として、重量平均径8.2μmのトナー用微粉砕品を得
た。本比較例の場合、供給量を22Kg/hr.よりも
増やすと得られる細粉の重量平均径が大きくなった。
尚、粗大融着物の発生は認められなかったが、1時間運
転した後、衝突部材を点検したところ、原料衝突面にう
っすらと粉砕物の融着物の層が付着しているのが確認さ
れた。
【0025】比較例3 実施例1と同様のトナー粉砕原料を用い、図8に示す従
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機の構成は、比較例1で用いたものと同様である。
定量供給機にて粉砕原料を8.0Kg/hr.の割合で
強制渦流式の分級機に供給し、分級された粗粉を上記の
衝突式気流粉砕機に導入し、圧力0.59MPa
(G)、6.0Nm3/min.の圧縮空気を用いて粉
砕した後、再度分級機に循環して閉回路粉砕を行った。
その結果、分級された細粉として、重量平均径6.4μ
mのトナー用微粉砕品を得た。本比較例の場合は、供給
量を8.0Kg/hr.よりも増やすと、得られる細粉
の重量平均径が大きくなり、又、衝突部材上で粉砕物の
融着、凝集物、粗粒子が生じ始め、融着物が加速管の原
料投入口を詰まらせる場合があり、安定した運転が出来
なかった。
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機の構成は、比較例1で用いたものと同様である。
定量供給機にて粉砕原料を8.0Kg/hr.の割合で
強制渦流式の分級機に供給し、分級された粗粉を上記の
衝突式気流粉砕機に導入し、圧力0.59MPa
(G)、6.0Nm3/min.の圧縮空気を用いて粉
砕した後、再度分級機に循環して閉回路粉砕を行った。
その結果、分級された細粉として、重量平均径6.4μ
mのトナー用微粉砕品を得た。本比較例の場合は、供給
量を8.0Kg/hr.よりも増やすと、得られる細粉
の重量平均径が大きくなり、又、衝突部材上で粉砕物の
融着、凝集物、粗粒子が生じ始め、融着物が加速管の原
料投入口を詰まらせる場合があり、安定した運転が出来
なかった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、加速管から噴射された
固気混合流物である被粉砕物は十分に分散され、衝突部
材の衝突面にて粉砕され、更に粉砕室側壁に設置された
衝突面を有する衝突壁の表面で衝突を繰り返し、多次粉
砕される為、従来の衝突式粉砕機に比べ、粉砕効率が大
幅に向上した衝突式気流粉砕機が提供される。又、本発
明で提供される衝突式気流粉砕機においては、衝突後の
反射流が加速管に向けて流れない為、固気混合流の乱れ
を防止することが出来、衝突面上で融着物の発生が有効
に防止される。又、本発明の方法により静電荷像現像用
トナーを製造すれば、上記の様な優れた衝突式気流粉砕
機を使用する為、熱や圧力が付加されると塑性変形する
特性を有するトナーに使用される結着樹脂を微粉砕する
場合にも、粉体原料をより効率よく粉砕することが出来
る為、静電荷像現像用トナーの製造効率が格段に向上す
る。
固気混合流物である被粉砕物は十分に分散され、衝突部
材の衝突面にて粉砕され、更に粉砕室側壁に設置された
衝突面を有する衝突壁の表面で衝突を繰り返し、多次粉
砕される為、従来の衝突式粉砕機に比べ、粉砕効率が大
幅に向上した衝突式気流粉砕機が提供される。又、本発
明で提供される衝突式気流粉砕機においては、衝突後の
反射流が加速管に向けて流れない為、固気混合流の乱れ
を防止することが出来、衝突面上で融着物の発生が有効
に防止される。又、本発明の方法により静電荷像現像用
トナーを製造すれば、上記の様な優れた衝突式気流粉砕
機を使用する為、熱や圧力が付加されると塑性変形する
特性を有するトナーに使用される結着樹脂を微粉砕する
場合にも、粉体原料をより効率よく粉砕することが出来
る為、静電荷像現像用トナーの製造効率が格段に向上す
る。
【図1】本発明の衝突式気流粉砕機の概略断面図であ
る。
る。
【図2】図1の拡大断面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図1のB−B断面図である。
【図5】図1のC−C断面図である。
【図6】従来例の衝突式気流粉砕機を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図7】別の従来例の衝突式気流粉砕機を示す概略断面
図である。
図である。
【図8】別の従来例の衝突式気流粉砕機を示す概略断面
図である。
図である。
【図9】別の従来例の衝突式気流粉砕機を示す概略断面
図である。
図である。
【図10】図9の衝突式気流粉砕機に用いられた衝突面
形状の例を示す概略断面図である。
形状の例を示す概略断面図である。
1、23:加速管 2:加速管スロート部 3:高圧気体噴出ノズル 4:高圧気体噴出ノズルスロート部 5:被粉砕物供給口 6:被粉砕物供給筒 7:高圧気体供給口 8:高圧気体チャンバー 9:高圧気体導入管 10、24:加速管出口 11、25:衝突部材 12:衝突部材支持体 13、30:粉砕室 14、27:粉砕物排出口 15、28:粉砕室側壁 16:突出中央部 17:外周衝突面 18、29:粉体原料 19:粉砕室衝突壁 21:被粉砕物供給口 22:高圧気体供給ノズル 26:衝突面 31:突起物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 19/06 B02C 19/00
Claims (2)
- 【請求項1】 高圧気体により粉体原料を搬送加速する
為の加速管と、該加速管から噴出させた粉体原料を衝突
させて粉砕する為の加速管出口開口面に対向して設けら
れた衝突部材と、該衝突部材が内設されている粉砕室と
を有する衝突式気流粉砕機において、該衝突部材は、粉体原料を一次粉砕するための突出して
いる突出中央部と、該突出中央部の周囲に該突出中央部
で粉砕された粉砕物を更に衝突により二次粉砕するため
の加速管の中心軸の垂直面に対して傾斜している外周衝
突面部とを有する衝突面を有しており、 該粉砕室の側壁に、該衝突面との間で粉体原料を三次粉
砕以降の多次粉砕し得るように衝突面を有する衝突壁が
傾斜して設けられていることを特徴とする衝突式気流粉
砕機。 - 【請求項2】 結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
る混合物を溶融混練して混練物とした後、該混練物を冷
却固化し、得られた固化物を粉砕して粉砕物とし、該粉
砕物を衝突式気流粉砕機を用いて更に微粉砕し、得られ
る微粉砕物を用いて静電荷像現像用トナーを製造するト
ナー製造方法において、上記粉砕物を請求項1に記載の
衝突式気流粉砕機を用いて更に微粉砕することを特徴と
する静電荷像現像用トナー製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06337617A JP3110965B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06337617A JP3110965B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08182937A JPH08182937A (ja) | 1996-07-16 |
JP3110965B2 true JP3110965B2 (ja) | 2000-11-20 |
Family
ID=18310343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06337617A Expired - Fee Related JP3110965B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3110965B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5934575A (en) * | 1996-12-27 | 1999-08-10 | Canon Kabushiki Kaisha | Pneumatic impact pulverizer and process for producing toner |
CN1287023A (zh) | 1999-09-08 | 2001-03-14 | 株式会社威士诺 | 喷射式粉碎机 |
CN103386353A (zh) * | 2012-05-07 | 2013-11-13 | 南京理工大学 | 粘性物料气流粉碎及其粉尘收集装置 |
CN114887736B (zh) * | 2022-06-02 | 2023-08-25 | 江苏百泰制药装备科技有限公司 | 一种制备超细生物制药粉末的药剂粉碎设备 |
-
1994
- 1994-12-28 JP JP06337617A patent/JP3110965B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08182937A (ja) | 1996-07-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3101416B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機及び静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JPH04218065A (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法及びそのための装置システム | |
JP3110965B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法 | |
JP3114040B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機 | |
JPH06230606A (ja) | トナーの製造方法及びそのための製造装置システム | |
JPH08182936A (ja) | 衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法 | |
JP3703256B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機及びトナーの製造方法 | |
JP2663046B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機及び粉砕方法 | |
JP3093344B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機及び粉体原料の粉砕方法 | |
JP3740202B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JPH08103685A (ja) | 衝突式気流粉砕機及び静電荷現像用トナーの製造方法 | |
JP2654989B2 (ja) | 粉体の粉砕方法 | |
JP2759499B2 (ja) | 粉体の粉砕方法 | |
JP3210132B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP2704777B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機及び粉砕方法 | |
JP3093343B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機及び粉体原料の粉砕方法 | |
JP3101786B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機 | |
JP2704787B2 (ja) | 粉体原料の粉砕方法 | |
JP2805332B2 (ja) | 粉砕方法 | |
JPH08182938A (ja) | 衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法 | |
JP3138379B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP2663041B2 (ja) | 衝突式気流粉砕機 | |
JP3210774B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JPH03296446A (ja) | 衝突式気流粉砕機及び粉砕方法 | |
JP3220918B2 (ja) | トナーの製造方法及びその製造装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |