JPH08182936A - 衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法 - Google Patents

衝突式気流粉砕機、及びこれを用いた静電荷像現像用トナー製造方法

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JPH08182936A
JPH08182936A JP6337579A JP33757994A JPH08182936A JP H08182936 A JPH08182936 A JP H08182936A JP 6337579 A JP6337579 A JP 6337579A JP 33757994 A JP33757994 A JP 33757994A JP H08182936 A JPH08182936 A JP H08182936A
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Satoshi Mitsumura
聡 三ツ村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉体原料を効率よく粉砕する衝突式気流粉砕
機の提供、及びトナー又はトナー用着色樹脂粉体を効率
よく粉砕し得るトナーの製造方法の提供。 【構成】 高圧気体により粉体原料を搬送加速する為の
複数の加速管に互いに連通している粉体原料投入口が夫
々接続され、且つ粉砕室内の衝突部材が、粉砕機の略中
央に配置されている中央加速管の出口開口面に対向して
設けられ、且つ衝突面が、突出している突出中央部と、
該突出中央部の周囲に設けられた突出中央部で粉砕され
た被粉砕物の一次粉砕物を更に衝突させて二次粉砕させ
る外周衝突面とからなり、更に、粉砕室が、該外周衝突
面で二次粉砕された二次粉砕物を衝突させて三次粉砕す
る為の側壁を有する衝突式気流粉砕機、及びこれを用い
た静電荷像現像用トナー製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジェット気流(高圧気
体)を用い各種粉体原料等の被粉砕物を粉砕する衝突式
気流粉砕機、及び該粉砕機を使用した静電荷像現像用ト
ナー製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジェット気流を用いた衝突式気流粉砕機
では、ジェット気流で粉体原料を搬送して加速管出口よ
り噴出させ、この粉体原料を加速管出口前方の出口に対
向して設けられている衝突部材に衝突させ、その衝撃力
により粉体原料の粉砕を行う。図6に示す従来例のジェ
ット気流を用いた衝突式気流粉砕機に基づいて、以下に
その詳細を説明する。該衝突式気流粉砕機は、図6に示
した様に、高圧気体供給ノズル22を接続した加速管2
3の出口24に対向した位置に衝突部材25が設けられ
ており、加速管23に供給した高圧気体の流動により、
加速管23の中途に連通されている被粉砕物供給口21
から加速管23内部に吸引されてくる粉体原料を、高圧
気体と共に加速管23の出口24から噴射し、衝突部材
25の衝突面26に衝突させ、その衝撃によって粉砕す
る。
【0003】しかしながら、上記した様に、従来例の衝
突式気流粉砕機では被粉砕物供給口21が加速管23の
途中に連通されている為、下記の様な問題を生じてい
る。即ち、加速管23内に吸引導入された粉体原料は、
被粉砕物供給口21通過直後に、高圧気体供給ノズルよ
り噴出する高圧気流により加速管出口方向に向かって流
路を急激に変更しながら分散急加速されるが、この状態
において、粉体原料中、比較的粗粒子のものはその慣性
力の影響から加速管低流部を、又、比較的微粒子のもの
は加速管高流部を通過しており、粉体原料が高圧気流中
に充分均一に分散されず、粉体原料濃度の高い流れと低
い流れに分離したままの状態で、粉体原料が加速管23
に対向する衝突部材に部分的に集中して衝突することに
なり、粉砕効率の低下、処理能力の低下を引き起こして
いる。更に、衝突面に衝突して粉砕された粉砕物は、粉
砕室の内壁に二次(或いは三次)衝突して更に粉砕され
るが、上記従来例では粉砕室の形状が箱形である為、効
率的な二次衝突が行われず、微粉砕処理能力の向上が図
れないという欠点があった。
【0004】一方、従来かかる粉砕機における衝突部材
の衝突面は、図6及び図7に示す様に、被粉砕物を乗せ
た原料粉体粒子の混合気流方向、つまり加速管に対し直
角或いは傾斜(例えば、図7に示す様に45°の傾斜角
を有するもの等)している平板状のものが用いられてお
り(特開昭57−50554号公報及び特開昭58−1
43853号公報参照)、次の様な欠点を有していた。
【0005】図6に示す様な加速管23の軸方向と垂直
な衝突面26を有する粉砕機の場合には、加速管出口2
4から吹き出される被粉砕物と衝突面26で反射される
粉砕物とが衝突面26の近傍で共存する割合が高く、こ
の為、衝突面26近傍での粉体(被粉砕物及び粉砕物)
濃度が高くなり、粉砕効率がよくない。又、図7に示す
様な粉砕機においては、衝突面26が加速管23の軸方
向に対して傾斜している為に、衝突面26近傍の粉体濃
度は図6の粉砕機と比較して低くなるが、高圧気流によ
る衝突力は分散されて低下する。更に、粉砕室側壁28
との二次衝突を有効に利用しているとはいえない。例え
ば、図7に示す如き、衝突面26の角度が加速管に対し
45度傾斜のものでは、熱可塑性樹脂を粉砕するときに
上記の様な問題は少ないが、衝突する際に粉砕に使われ
る衝撃力が小さく、更に粉砕室側壁28との二次衝突に
よる粉砕が少ないので、粉砕能力は図6の粉砕機と比較
して1/2〜1/1.5に落ちる。
【0006】上記問題点が解消された衝突式気流粉砕機
として、実開平1−148740号公報及び特開平1−
254266号公報のものが提案されている。前者で
は、図9及び図10に示す様に、衝突部材の被粉砕物の
衝突面26を加速管の軸芯に対して直角に配置し、その
原料衝突面に円錐形の突起物31を設けることによって
衝突面での反射流を防止することが提案されている。
又、後者では、図8に示す様に、衝突部材の衝突面の先
端部分を特定の円錐形状とすることにより、衝突面近傍
の被粉砕物である粉体原料濃度を低くし、粉砕室側壁2
8と効率よく二次衝突する様にすることが提案されてい
る。上記の様に粉砕機の、特に衝突面の形状を改良して
構成することで、従来の問題点はかなり改善されてきて
いるが、未だ充分ではなく、又、最近のニーズとして、
より微細な粉砕処理物が望まれており、更に粉砕効率及
び粉砕処理物の品質が良好な粉砕方法の開発が待望され
ている。
【0007】一方、電子写真法による画像形成方法に用
いられるトナー又はトナー用着色樹脂粉体は、通常、少
なくとも結着樹脂及び着色剤を含有し、場合により磁性
粉を含有している。かかる組成を有するトナーは、潜像
担持体に形成された静電荷像を現像し、形成されたトナ
ー像は、普通紙又はプラスチックフィルムの如き転写材
へと転写される。そして転写材上のトナー像は、加熱定
着手段、圧力ローラ定着手段又は加熱加圧ローラ定着手
段の如き定着装置によって転写材上に定着される。従っ
て、トナーに使用される結着樹脂は、熱や圧力が付加さ
れると塑性変形する特性を有している。
【0008】現在、例えばトナーを製造する方法として
は、先ず、少なくとも結着樹脂及び着色剤、必要により
磁性粉(更に必要により第三成分を含有)を含有する混
合物を溶融混練し、次に、得られる溶融混練物を冷却し
た後、冷却物を粉砕し、更に得られた粉砕物を分級して
調製されている。この際の冷却物の粉砕方法としては、
通常、機械式衝撃式粉砕機により粗粉砕(又は中粉砕)
し、次いで得られた粉砕粗粉をジェット気流を用いた衝
突式気流粉砕機で微粉砕するのが一般的である。かかる
場合に、図6に示す様な従来の衝突式気流粉砕機及び粉
砕方式を用いたのでは、処理能力を更に向上させようと
すれば、加速管23に設けられる被粉砕物供給口21で
吸引不足が起こり、或いは衝突面26上で融着物が発生
し、安定生産が行えないという問題があった。この為、
電子写真法による画像形成方法に用いられるトナー或い
はトナー用着色樹脂粉体を更に効率よく製造する為に、
より優れた衝突式気流粉砕機が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】従って、本発明の
目的は、上記の様な従来技術の問題点を解消し、被粉砕
物である粉体原料を更に効率よく粉砕することが出来る
新規な衝突式気流粉砕機を提供することにある。又、本
発明の別の目的は、上記の様な従来技術の問題点を解決
し、静電荷像現像用トナーを効率よく粉砕し得る効率の
よいトナー製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、高圧気体によ
り粉体原料を搬送加速する為の複数の加速管と、該加速
管から噴出させた粉体原料を衝突させて粉砕する為の衝
突部材と、該衝突部材が内設され、且つ複数の加速管が
夫々連通されている粉砕室とを有する衝突式気流粉砕機
において、複数の加速管に互いに連通している粉体原料
投入口が夫々接続され、且つ衝突部材が、粉砕機の略中
央位置に垂直に設けられている中央加速管の出口開口面
に対向した位置に設けられ、且つ該衝突部材の衝突面
が、突出している突出中央部と、該突出中央部の周囲に
設けられた突出中央部で粉砕された被粉砕物の一次粉砕
物を更に衝突させて二次粉砕させる外周衝突面とからな
り、更に、粉砕室が、該外周衝突面で二次粉砕された二
次粉砕物を衝突させて三次粉砕する為の側壁を有してい
ることを特徴とする衝突式気流粉砕機、及びこれを用い
た静電荷像現像用トナー製造方法である。
【0011】
【作用】本発明者は、従来技術の問題点を解決すべく鋭
意研究の結果、衝突式気流粉砕機を、加速管出口から噴
出された粉体を衝突部材の衝突面に衝突させる際に、衝
撃力を低下させることなく衝突面の局部的摩耗の発生を
防ぐことが出来る構造とし、且つ加速管出口から噴出さ
れて衝突部材の衝突面に衝突した粉体原料が更に粉砕室
内壁に衝突する三次衝突を、効果的に行うことの出来る
構造とすることにより、粉体原料をより効率よく粉砕す
ることが出来ることを知見して本発明に至った。本発明
によれば、平均粒径20〜200μmを有する樹脂粒子
を平均粒径3〜15μmの微粉体に効率よく微粉砕する
ことが可能である。又、上記した構成を有する本発明の
衝突式気流粉砕機を用いれば、熱や圧力が付加されると
塑性変形する特性を有するトナーに使用される結着樹脂
を微粉砕する場合にも、粉体原料をより効率よく粉砕す
ることが出来る為、静電荷像現像用トナーの製造効率を
格段に向上させることが出来る。
【0012】
【好ましい実施態様】次に、好ましい実施態様を添付図
面に基づいて説明し、本発明を更に詳細に説明する。図
1は、本発明の衝突式気流粉砕機の概略断面図を示し、
同時に、該粉砕機を使用した場合の原料の粉砕工程、更
には粉砕された粉砕物を分級機によって分級する分級工
程を組み合わせた場合における原料粉体の流れを示した
図である。図2は、図1の衝突式気流粉砕機の部分の拡
大断面図を示し、図3は、図1のA−A線における加速
管スロート部2と圧縮気体供給ノズル部3を示す拡大断
面図であり、図4は図1のB−B線における高圧気体供
給口7と高圧気体チャンバー8を示す断面図であり、図
5は図1のC−C線における粉砕室13と衝突部材11
とを示す断面図である。
【0013】図2に示した本発明の衝突式気流粉砕機に
ついて説明すると、該粉砕機は、高圧気体により被粉砕
物を搬送加速する為の複数の加速管が設けられ、又、こ
れらの加速管には夫々連通された状態で、被粉砕物供給
筒に連通し且つ互いに連通している複数の粉体原料投入
口5が設けられている。本発明の衝突式気流粉砕機にお
いて加速管は複数設けられていればその数は限定されな
いが、好ましくは、図2に示した例の様に、少なくとも
粉砕機の略中央位置に加速管1a(以下、単に中央加速
管1aと称す)を設け、この中央加速管1aの両側の位
置に対称に加速管1b及び1cを設けるのが好ましい。
この様な構成とすれば、粉体原料を粉砕室内の衝突部材
の衝突面に八方から万遍なく衝突させることが出来、且
つ各加速管から噴出される噴出物が互いに重なり合わな
い為、衝突面の全体に亘って均一に効率よく衝突させる
ことが出来好ましい。上記の様に複数設けられる加速管
は、いずれもラバルノズル状をなしているのが好まし
い。特に、中央加速管1aは、図2に示した様に、中心
軸を鉛直方向に配設したラバルノズル形状をなし、中央
加速管1aのスロート部2の上流に高圧気体噴出ノズル
3を配し、該高圧気体噴出ノズル3の外壁と中央加速管
1aのスロート部2の内壁との間に粉体原料投入口5a
を設ける構造とするのが好ましい。この様な構成とすれ
ば、被粉砕物供給筒6より供給され粉体原料投入口5a
に到達した被粉砕物である粉体原料は、高圧気体噴出ノ
ズル3より加速管出口10方向に向かって急激に膨脹し
ながら噴出する高圧気体により引き起こされる加速管ス
ロート部2の近傍で発生するエゼクター効果によって、
粉体原料と共存している気体に同伴されながら粉体原料
投入口5から加速管出口10方向に向けて吸引される。
この際、粉体原料は、加速管スロート部2において高圧
気体と均一に混合されながら急加速し、加速管のの出口
10の開口面に対向した位置に設けられている衝突部材
11の衝突面に、粉塵濃度の偏りなく均一な固気混合気
流の状態で衝突する。衝突時に発生する衝撃力は、充分
に分散された個々の粒子(被粉砕物)に与えられる為、
非常に効率のよい粉砕が行われる。
【0014】又、中央加速管1a以外の加速管1b及び
1cにおいては、粉砕されるべき粉体原料が、先ず、加
速管の上方に設けられている粉体原料投入口5b及び5
cより、これに連通されている各々の加速管1b及び1
cに供給される。図2に示した様に、全ての加速管はラ
バルノズル状をなしており、そのスロート部の上部には
高圧気体導入管9が接続されている為、圧縮空気の如き
圧縮気体がこの高圧気体導入管9から導入される。この
為、加速管1b及び1cに供給された粉体原料は、加速
管内で瞬時に加速されて高速度を有することになる。そ
して、高速度で加速管出口10b及び10cから粉砕室
13に噴出された粉体原料は、粉砕室13に内設されて
いる衝突部材11に衝突して粉砕される。
【0015】図1及び図2に示した本発明の衝突式気流
粉砕機において、中央加速管1aに対向して設置された
衝突部材の衝突面は、錐体状の突出している突出中央部
16と、該突出中央部の周囲に設けられた、突出中央部
16で粉砕された被粉砕物の一次粉砕物を更に衝突によ
り微粉砕する為の外周衝突面17とからなる。又、粉砕
室13には、外周衝突面17で二次粉砕された二次粉砕
物を衝突により三次粉砕する為の側壁15が設けられて
いる。該側壁15の形状としては、三次粉砕が効率よく
行われるものであればいずれのものでもよいが、好まし
くは、図2に示した様に、粉砕室13を上部の径が下部
の径よりも若干大きい円筒状とする。この様にすれば、
緩いロート状の曲面からなる側壁15が形成され、より
効率よく三次粉砕が行われる。即ち、粒子の噴出時に
は、粒子を広い側壁面全体に拡がりをもって衝突させる
ことが出来、一方、粉砕終了後は、狭いロート状の筒と
することによって、粉砕された粒子が容易に吸引される
様になる。又、搬送気流の片寄りを改善する為、粉砕さ
れた試料の排出口14は、衝突部材11の後方に設けて
ある。
【0016】図2に示した図1の衝突式気流粉砕機の部
分の横断平面図を参照して、粉砕機構について更に詳し
く説明する。上記の様に、粉砕室13の内部に設ける粉
体原料の衝突面を、中央部が突出している錐体状の突起
形状を有する突出中央部16、及びその外周に設けられ
た外周衝突面17とから構成することによって、加速管
から噴出された粉砕物原料と圧縮空気の固気混合流は、
先ず、突出中央部16の表面で一次粉砕され、次に外周
衝突面17で二次粉砕される。更に、その後、粉砕室側
壁15で三次粉砕される。この時、衝突部材11の突出
中央部16の頂角α(°)と、中央加速管1aの中心軸
に対する垂直面と外周衝突面17とがなす傾斜角β
(°)が、以下の関係を満足するのが好ましい。 0<α<90、β>0 30≦α+2β≦90 更に、本発明においては、中央加速管1a以外の他の加
速管1b及び1cも中央加速管1aと同様に衝突部材1
1に対向し、且つ中央加速管1aを対称軸にしてこれと
対称の位置に他の加速管を設置した場合に、非常に効率
のよい粉砕が行われる。
【0017】即ち、α≧90の時は、突出中央部16の
表面で一次粉砕された粉砕物の反射流が、加速管1から
噴出する固気混合流の流れを乱すことになる為、好まし
くない。又、β=0のとき、即ち、図6に示した様に外
周衝突面17が固気混合流に対して直角の場合には、外
周衝突面17での反射流が固気混合流に向かって流れる
為、固気混合流の乱れを生じ好ましくない。β=0のと
きには、外周衝突面17上での粉体濃度が大きくなり過
ぎ、熱可塑性樹脂粉体、或いは熱可塑性樹脂を主成分と
する粉体を原料とした場合に、外周衝突面17上で融着
物及び凝集物を生じ易く、装置の安定した運転が困難と
なる為、好ましくない。
【0018】又、α及びβが、α+2β<30の時に
は、突出中央部16表面での一次粉砕の衝撃力が弱めら
れる為、粉砕効率の低下を招き好ましくない。α及びβ
が、α+2β>90のときには、外周衝突部17での反
射流が固気混合流の下流側に流れる為、粉砕室側壁15
での三次粉砕の衝撃力が弱くなり、粉砕効率の低下を引
き起こし好ましくない。以上述べたように、α、βが 0<α<90、β>0 30≦α+2β≦90 を満たす時に、図2に示す如く、一次、二次、三次粉砕
が効率よく行われ、粉砕効率を向上させることができ
る。更に、α及びβが下記の関係を満足する場合には、
衝突板表面での二次粉砕及び粉砕室側壁での三次粉砕の
衝突が弱くなることなく、粉砕効率が更に向上する為、
より好ましい。 10<α<80で且つ 5<β<40
【0019】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体(モノマー重合 重量比80.0/19.0/1.0Mw、分子量35万) 100重量部 ・磁性酸化鉄(平均粒径0.18μm) 100重量部 ・ニグロシン 2重量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4重量部 先ず、上記処方の材料を、ヘンシェルミキサーFM−7
5型(三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、1
50℃に設定した2軸混練機PCM−30型(池貝鉄工
(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハ
ンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粉砕原料
を得た。得られた粉砕原料を、図1及び図2に示す本発
明の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該粉砕機は、
鉛直線を基準とした中央加速管1aの長軸方向の傾きは
実質的には0°であり、原料供給口5は3つ設けられて
おり、1つは中央加速管1aに連通されており、他の2
つは中央加速管に対称に設置されている加速管1b及び
1cに連通されている。又、中央加速管1aの原料供給
口5aは、中央加速管1aの全円周方向に開口している
ものを用いた。粉砕条件としては、先ず、定量供給機に
て粉砕原料を55.0Kg/hr.の割合で強制渦流式
の分級機に供給して分級し、分級された粗粉を衝突式気
流粉砕機に導入して、圧力0.59MPa(G)、6.
0Nm3/min.の圧縮空気を用いて粉砕した。本実
施例では粉砕後、再度分級機に循環する閉回路粉砕を行
った。その結果、分級された細粉製品として、重量平均
径8.1μmのトナー用微粉砕品を得た。上記の粉砕
は、融着物の発生がなく、安定した運転をすることが出
来た。
【0020】上記で得られた微粉砕品、又はトナーの粒
度分布は、種々の方法によって測定することが出来る
が、本発明においては、コールターカウンターを用いて
測定を行った。即ち、装置としては、コールターカウン
ターTA−II或はコールターマルチサイザーII(コール
ター社製)を用いる。電解液には、1級塩化ナトリウム
で約1%NaCl水溶液を調製して用いる。例えば、商
品名ISOTON−II(商品名 コールターサイエンテ
ィフィックジャパン社製)を使用することが出来る。粒
度分布の具体的な測定方法としては、前記電解水溶液1
00〜150ml中に、先ず、分散剤として界面活性
剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1
〜5ml加え、更にこの中に測定試料を2〜20mg加
える。試料を懸濁させた電解液を、超音波分散器で約1
〜3分間分散処理をして測定用の試料を作製する。これ
を前記測定装置により、アパーチャーとして100μm
アパーチャーを用いて、トナーの体積、個数を測定した
後、体積分布と個数分布とを算出する。そして、体積分
布から、重量基準の重量平均粒径(D4)(各チャンネ
ルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求め、個
数分布から個数基準の長さ平均粒径(D1)を求め、及
び体積分布から重量基準の粗粉量(20.2μm以上)
を求め、更に個数分布から個数基準の微粉個数(6.3
5μm以下)を夫々求めた。
【0021】実施例2 実施例1と同様のトナー粉砕原料を用い、図1に示す衝
突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流粉砕機
は実施例1で用いたのと同様の構成のものを用いた。本
実施例の場合は、定量供給機にて粉砕原料を39Kg/
hr.の割合で強制渦流式の分級機に供給し、分級され
た粗粉を衝突式気流粉砕機に導入し、圧力0.59MP
a(G)、6.0Nm3/min.の圧縮空気を用いて
粉砕した。その後、再度分級機に循環して閉回路粉砕を
行った。その結果、分級された細粉として、重量平均径
6.0μmのトナー用微粉砕品を得た。本実施例におい
ても、粉砕の際に融着物の発生はなく、安定した運転が
出来た。
【0022】比較例1 実施例1と同様のトナー粉砕原料を用い、図6に示す従
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機は、衝突面の形状が加速管の長軸方向に対して垂
直な平面状のものである。又、粉砕室の形状は箱形のも
のを用いた。先ず、定量供給機にて粉砕原料を18.0
Kg/hr.の割合で強制渦流式の分級機に供給し、分
級された粗粉を上記の衝突式気流粉砕機に導入し、圧力
0.59MPa(G)、6.0Nm3/min.の圧縮
空気を用いて粉砕した後、再度分級機に循環する閉回路
粉砕を行った。その結果、分級された細粉として重量平
均径8.3μmのトナー用微粉砕品を得た。本比較例の
場合、供給量を18.0Kg/hr.以上に増やすと、
得られる細粉の重量平均径が大きくなり、又、衝突部材
上で粉砕物の融着、凝集物、粗粒子が生じはじめ、融着
物が加速管の原料投入口を詰まらせる場合があり、安定
した運転が出来なかった。
【0023】比較例2 実施例1と同様のトナー粉砕原料を用い、図9に示す従
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機は、衝突部材の原料衝突面が加速管の軸芯に対し
て直角(β=0°)であり、且つその原料衝突面に頂角
50°(α=50°)の円錐状の突起を設けたものであ
る。又、粉砕室の形状は箱型である。定量供給機にて粉
砕原料を22Kg/hr.の割合で強制渦流式の分級機
に供給し、分級された粗粉を上記した衝突式気流粉砕機
に導入し、圧力0.59MPa(G)、6.0Nm3
min.の圧縮空気を用いて粉砕した後、再度分級機に
循環して閉回路粉砕を行った。その結果、分級された細
粉として、重量平均径8.2μmのトナー用微粉砕品を
得た。本比較例の場合、供給量を22Kg/hr.以上
に増やすと得られる細粉の重量平均径が大きくなった。
尚、粗大融着物の発生は認められなかったが、1時間運
転した後、衝突部材を点検したところ、原料衝突面にう
っすらと粉砕物の融着物の層が付着しているのが確認さ
れた。
【0024】比較例3 実施例1と同様のトナー粉砕原料を用い、図6に示す従
来の衝突式気流粉砕機を用いて粉砕した。該衝突式気流
粉砕機の構成は、比較例1で用いたものと同様である。
定量供給機にて粉砕原料を8.0Kg/hr.の割合で
強制渦流式の分級機に供給し、分級された粗粉を上記の
衝突式気流粉砕機に導入し、圧力0.59MPa
(G)、6.0Nm3/min.の圧縮空気を用いて粉
砕した後、再度分級機に循環して閉回路粉砕を行った。
その結果、分級された細粉として、重量平均径6.4μ
mのトナー用微粉砕品を得た。本比較例の場合は、供給
量を8.0Kg/hr.以上に増やすと、得られる細粉
の重量平均径が大きくなり、又、衝突部材上で粉砕物の
融着、凝集物、粗粒子が生じ始め、融着物が加速管の原
料投入口を詰まらせる場合があり、安定した運転が出来
なかった。
【0025】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、複
数の原料供給口から供給された原料粉体は、各々の供給
口に連通された加速管から噴出される固気混合流を、よ
り効果的に該衝突部材へ衝突させることが可能となり、
又、衝突部材の形状を特定の突起錐体状とすることで、
中央加速管から噴出した該混合流は、衝突部材に設けた
錐体状の突出中央部で一次粉砕され、突出中央部の周囲
に設けられた外周衝突面で二次粉砕された後、粉砕室側
壁で更に三次粉砕される。この様な複数の原料供給口か
ら各々に連通した複数の加速管の設置と、特定の形状の
衝突部材の衝突面の効果により、従来の衝突式気流粉砕
機に比べ粉砕効率が大幅に向上する。又、衝突後の反射
流が加速管に向けて流れない為、衝突面上で融着物の発
生を有効に防止することが出来る衝突式気流粉砕機が提
供される。又、本発明の方法により静電荷像現像用トナ
ーを製造すれば、上記の様な優れた衝突式気流粉砕機を
使用する為、熱や圧力が付加されると塑性変形する特性
を有するトナーやトナーに使用される結着樹脂を微粉砕
する場合にも、粉体原料をより効率よく粉砕することが
出来る為、静電荷像現像用トナーの製造効率が格段に向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衝突式気流粉砕機の概略断面図であ
る。
【図2】図1の拡大断面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図1のB−B断面図である。
【図5】図1のC−C断面図である。
【図6】従来例の衝突式気流粉砕機を示す概略断面図で
ある。
【図7】別の従来例の衝突式気流粉砕機を示す概略断面
図である。
【図8】別の従来例の衝突式気流粉砕機を示す概略断面
図である。
【図9】別の従来例の衝突式気流粉砕機を示す概略断面
図である。
【図10】図9の衝突式気流粉砕機に用いられた衝突面
形状の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1、23:加速管 1a:中央加速管 2:加速管スロート部 3:高圧気体噴出ノズル 4:高圧気体噴出ノズルスロート部 5:粉体原料投入口 6:被粉砕物供給筒 7:高圧気体供給口 8:高圧気体チャンバー 9:高圧気体導入管 10、24:加速管出口 11、25:衝突部材 12:衝突部材支持体 13、30:粉砕室 14、27:粉砕物排出口 15、28:粉砕室側壁 16:突出中央部 17:外周衝突面 21:被粉砕物供給口 22:高圧気体供給ノズル 26:衝突面 31:突起物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧気体により粉体原料を搬送加速する
    為の複数の加速管と、該加速管から噴出させた粉体原料
    を衝突させて粉砕する為の衝突部材と、該衝突部材が内
    設され、且つ複数の加速管が夫々連通されている粉砕室
    とを有する衝突式気流粉砕機において、複数の加速管に
    は互いに連通している粉体原料投入口が夫々接続され、
    且つ衝突部材が、粉砕機の略中央位置に垂直に設けられ
    ている中央加速管の出口開口面に対向した位置に設けら
    れ、且つ該衝突部材の衝突面が、突出している突出中央
    部と、該突出中央部の周囲に設けられた突出中央部で粉
    砕された被粉砕物の一次粉砕物を更に衝突させて二次粉
    砕させる外周衝突面とからなり、更に、粉砕室が、該外
    周衝突面で二次粉砕された二次粉砕物を衝突させて三次
    粉砕する為の側壁を有していることを特徴とする衝突式
    気流粉砕機。
  2. 【請求項2】 衝突部材の衝突面の突出中央部の頂角を
    α(°)とし、外周衝突面の中央加速管の中心軸に対す
    る垂直面との狭角を傾斜角β(°)とした場合に、α及
    びβが下記式を満足する請求項1に記載の衝突式気流粉
    砕機。 0<α<90、β>0 30≦α+2β≦90
  3. 【請求項3】 結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
    る混合物を溶融混練して混練物とした後、該混練物を冷
    却固化し、得られた固化物を粉砕して粉砕物とし、該粉
    砕物を衝突式気流粉砕機を用いて更に微粉砕し、得られ
    る微粉砕物を用いて静電荷像現像用トナーを製造するト
    ナー製造方法において、上記粉砕物を請求項1に記載の
    衝突式気流粉砕機を用いて更に微粉砕することを特徴と
    する静電荷像現像用トナー製造方法。
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