JP3308673B2 - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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Description
かつ低発熱性に優れたゴム組成物に関する。
はカーボンブラックとして、比表面積の低い低補強性
カーボンブラックを使用する、カーボンブラックの配
合割合を下げるといった手段がとられている。一方、耐
摩耗性を向上させるためにはカーボンブラックとし
て、比表面積の高い、高補強性カーボンブラックを使用
する、カーボンブラックの配合割合を増加するといっ
た手段がとられている。これらの条件は互いに相反する
ことから、低発熱性を確保しようとすると、耐摩耗性が
低下し、耐摩耗性を向上させようとすると低発熱性が低
下するという問題点があった。このように両特性を両立
させることは、従来の手段では不可能であり、両特性を
兼備したゴム組成物の開発が望まれていた。
着比表面積(N2SA)が58〜139m2/g、DB
P吸油量が90〜150ml/100gのハード系領域に
属し、水銀圧入法により測定される粒間空隙サイズDp
(nm)が関係式
ックを、ゴム成分100重量部に対し、30〜100重
量部の割合で配合してなる高度の反発弾性と耐摩耗性を
兼備するゴム組成物が開示されている。しかし、これと
して決して満足のいくものではなかった。
耗性に優れ、しかも低発熱性にも優れたゴム組成物を提
供することである。
を解決するため、カーボンブラックのコロイダル特性に
ついて鋭意研究を行った結果、一定の比表面積の範囲に
おいて、ストラクチャーの大きさ及び強度を上げ、かつ
表面活性及び凝集体分布を特定の範囲に規定することに
よって、低発熱性と耐摩耗性とを同時に向上させ得るこ
とを見い出し、本発明を完成した。
り選ばれた少なくとも1種のゴム100重量部に対し 窒素吸着比表面積(N2SA) N2SA=
70〜145cm2/gr シ゛フ゛チルフタレート吸油量(DBP) DBP=1
60〜200ml/100gr 圧縮シ゛フ゛チルフタレート吸油量(24M4DBP) 24M4DBP=130〜150ml/100gr 圧縮によるDBP吸油量差(ΔDBP=DBP−2
4M4DBP) ΔDBP≦1.25×DBP−172.5 N2SA/IA(但し、IA:よう素吸着比表面
積) N2SA/IA=1.1〜1.4 凝集体分布半値幅(ΔD50)と凝集体分布の最頻値
(dst)の比 ΔD50/dst=0.50〜0.80 以上6条件を満足するカーボンブラックを20〜70重
量部含んでなるゴム組成物である。
成ゴムを少なくとも10重量部含有してなる前記(1)
記載のゴム組成物。
0ml/100grの範囲にあることが好ましく、170〜1
85ml/100grの範囲にあることが更に好ましい。また
ΔD50/dstが0.55〜0.75の範囲にあることが
好ましい。またN2SA/IAが1.15〜1.25の
範囲にあることが好ましい。
ン系合成ゴムとしてはスチレンブタジエンゴム(SB
R)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(B
R)等が挙げられる。
原料油および燃料流体としては、表1に示した通りの性
状および組成を有する高芳香族性のものを用いた。
ボンブラックは、一般的に円筒形状の高温の燃焼ガス発
生用可燃性流体および酸素含有ガス流体の導入室、この
導入室の下流側に同軸的に連結され、かつそれよりも直
径の小さい酸素含有ガス導入用円筒、前記円筒の外周に
設けられた複数の放射状整流板、上流端が前記導入室に
連結し、かつ下流側に向かって緩やかに収斂する燃焼ガ
ス収斂室、前記収斂室の下流側にあり、複数個の原料油
噴霧装置を備えた少なくとも1つの平面を有する原料油
導入室、前記原料油導入室の下流端に接し、かつ下流端
の直径よりも大きな直径の円筒状の反応室、前記反応室
に連結し、かつ挿入−引出し自在の冷却水圧入噴霧装置
を複数個設置した反応継続兼急速冷却室、前記反応継続
兼急速冷却室の後端部に連結された煙道部とからなる全
体が耐火物で被覆されたカーボンブラック製造装置を用
いて製造された。
ボンブラックの物理化学的特性の制御は次のようにして
行った。まず、表面積の調節は原燃料導入量と空気導入
量の比により行い、空気導入量を大きくすることにより
表面積は増加する。また、N2SA/IAの制御はカー
ボンブラック生成反応の停止位置、すなわち反応継続兼
冷却室に設置された冷却水圧入噴霧装置の使用位置によ
り行い、上流側の装置を使用することによりこの値を大
きい側に制御することができる。
導入位置、すなわち複数個設置された原料油導入平面の
使用位置により行い、収斂室の上流側、換言すれば導入
室に近い位置で原料油を導入することによりDBPを上
昇させることができる。もう一つのストラクチャー特性
であるΔDBPの調整は、同様にして上流側で原料油を
導入することにより小さい方向とすることができ、また
補助的には導入する燃料の量によっても制御することが
できる。
特性であるΔD50/dstは、導入する原料油の噴霧状態
を調整することにより行い、原料油の圧力および温度を
低下させると噴霧状態は悪化して、この結果ΔD50の値
が大きくなってΔD50/dstの値は高くなる。
制御条件を組み合わせ、本発明カーボンブラックおよび
比較用カーボンブラックを製造した。製造条件およびカ
ーボンブラックの物理化学特性について表2および表3
にまとめて示した。ただし、比較例Fは従来のHAF級
高ストラクチャーカーボンブラック(N339級:商品
名 シーストKH;東海カーボン(株)製)である。
て、本発明に適するカーボンブラックは、表2に記載し
たように原料油の導入位置、導入総空気量、原料油の導
入量、原料油の導入圧力および温度、反応停止用冷却水
導入位置などの諸条件を調整して製造した。
常使用される配合剤、例えば加硫剤、加硫促進剤、加硫
促進助剤、老化防止剤、軟化剤等を必要に応じて適宜配
合することができるのは勿論のことである。
クは前記〜の特性要件を具備する必要がある。N2
SAについて、この値が70m2/gr未満では、補強性
に改良効果が見られず、一方、145m2/grを超す
と、低発熱性が悪化する。DBPについて、この値が1
60ml/100gr未満では、補強性と低発熱性とのバラン
スの改良が不十分であり、一方、200ml/100grを超
えると作業性が著しく悪化する。
クチャー強度を表していると考えられ、DBPがいくら
大きくても24M4DBPが伴わないと、強固なストラ
クチャーが十分発達しているとは言い難い。したがっ
て、130ml/100gr未満であると、補強性と低発熱性
のバランスの改良が不十分であり、一方、150ml/10
0grを超えると作業性が著しく悪化する。
M4DBPで規定されることからも判るように弱いスト
ラクチャー部分の量であり、この値が大きい程、混練中
に粉砕されるストラクチャーが多くなり、これら微細粒
子の増加により発熱性の低かが不十分となる。従ってΔ
DBPはΔDBP≦1.25DBP−172.5なる式
を満たす必要がある。
未満であると、カーボンブラックの表面活性度が十分で
なく、この結果ポリマーとカーボンブラックの相互作用
が弱くなるためカーボンブラックゲル量が低下し、補強
性が低下する。また低発熱性も劣る。一方、この値が
1.4を超えると作業性が著しく低下する。
ると低発熱性が劣り、0.80を超えると耐摩耗性の低
下が大きくなる。
の特性要件を具備するカーボンブラックをゴム成分1
00重量部に対して、20〜70重量部、好ましくは2
5〜55重量部配合する必要がある。20重量部未満で
は補強性が十分確保できず、また70重量部を超えると
作業性が悪化するためである。
ち少なくとも10重量部はスチレン−ブタジエン共重合
体合成ゴムであることが好ましい。これはゴム組成物の
耐疲労性を改良するためである。
説明するが、本発明はこの実施例によって何等限定され
るものではない。本実施例において、各種物性値の測定
方法は次の通りである。N2SAはASTM D303
7−88に準拠し、IAおよびDBPはJIS K62
21に準拠し、24M4DBPはASTM D3493
に準拠した。
体分布はジヨイス・レーブル社製ディスク・セントリフ
ュージ(DCF)装置を使用し、次の方法によって測定
を行った。まず、乾燥したカーボンブラック(CB)を
精秤し、微量の界面活性剤を含む20%エタノール水溶
液と混合してCB濃度50mg/lの分散液を作成し、こ
れを超音波で十分に分散させ試料溶液とした。DCFの
回転数を6000rpmに設定し、スピン液(蒸留水)を
10ml加えたのち、1mlのバッファー液(20%エタノ
ール水溶液)を注入する。次いで、試料0.5mlを注射
器で加えたのち、一斉に遠心沈降を開始させ、光電沈降
法により、凝集体分布曲線を作成した。この曲線におけ
る最大頻度のストークス相当径をdstとした。また最大
頻度の1/2となる大小2点の差をΔD50とした。
ニカルスペクトロメーターを用い、tan δを60℃、周
波数50Hz、動歪1%および静荷重160grの条件で
測定した。得られた結果は、従来例を100として指数
表示した。数値が小さい程、結果は良好である。
ンボーン式摩耗試験機を用い、60%と25%のスリッ
プ比の条件で測定した。得られた結果は60%と25%
を平均した上で、従来例を100として指数表示した。
数値が大きい程、結果は良好である。
造条件により製造した、表3に示した物理化学特性を有
するカーボンブラックを使用した。カーボンブラック符
号A〜Eの5種が本発明に該当するカーボンブラックで
あり、F〜Kの6種が比較例に用いたカーボンブラック
である。
合内容は以下の通りである。 天然ゴム 40重量部 スチレン−ブタジエンゴム(*1) 60 〃 カーボンブラック 45,40,35 〃 ステアリン酸 3 〃 ZnO 5〃 老化防止剤6C(*2) 2 〃 加硫促進剤CZ(*3) 0.6 〃 硫黄 1.5 〃 但し *1:日本合成ゴム(株)製 商品名 SL55
2 *2:N−(1,3ジメチル−ブチル)−N’−フェニ
ル−P−フェニレンジアミン *3:N−シクロメチル−2−ベンゾチアジルスルフェ
ンアミド
本発明の実施例、比較例のゴム組成物とそのtan δ指
数、耐摩耗性指数を示す。
δ指数をとって表4の結果をまとめて示す。図中点線よ
り右下の方向が望ましい方向である。tan δが大きくな
れば、耐摩耗性も大きくなる傾向にはあるが、実施例は
tanδをおさえつつ、耐摩耗性を上げたものである。実
施例6,7における耐摩耗性が低いのは、カーボンブラ
ックの充填量が少ないことによる。
ある。実施例6と比較例8はCBが共に40重量部充填
されたものであるが、実施例6は耐摩耗性を対照例程度
におさえながらtan δを下げたものであり、これに対
し、比較例8は、耐摩耗性は対照例より高くなっている
が、tan δがその割に高くなっている。実施例7と比較
例7はCBが共に35重量部充填されたものであるが、
実施例7では耐摩耗性を対照例程度におさえながら、ta
n δを大幅に下げたものであり、比較例7では耐摩耗性
は対照例より少し高くなっているが、他の実施例より低
く、tan δの低下も僅かにとどまっている。
に示した本発明の特性値を有するカーボンブラックを配
合したゴム組成物は耐摩耗性と低発熱性を兼ね備えたも
のである。
をとって、実施例、比較例のゴム組成物をプロットした
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 天然ゴムおよびジエン系合成ゴムよりな
る群より選ばれた少なくとも1種のゴム100重量部に
対し、下記の特性 窒素吸着比表面積(N2SA) 70〜145cm2/gr ジブチルフタレート吸油量(DBP) 160〜200ml/100gr 圧縮シ゛フ゛チルフタレート吸油量(24M4DBP) 130〜150ml/100gr DBP−24M4DBPで表されるΔDBPが下式
を満たす 【数1】ΔDBP≦1.25×DBP−172.5 窒素吸着比表面積/ヨウ素吸着比表面積 (N2SA/IA)1.1〜1.4 凝集体分布半値幅/凝集体分布の最頻値 (ΔD50/dst)0.50〜0.80 を有するカーボンブラックを20〜70重量部含んでな
るゴム組成物。 - 【請求項2】 スチレン−ブタジエン共重合体合成ゴム
を少なくとも10重量部含有してなる請求項1記載のゴ
ム組成物。
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1993
- 1993-09-13 JP JP22751293A patent/JP3308673B2/ja not_active Expired - Fee Related
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