JP3307751B2 - 加熱処理炉 - Google Patents

加熱処理炉

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JP3307751B2
JP3307751B2 JP34271093A JP34271093A JP3307751B2 JP 3307751 B2 JP3307751 B2 JP 3307751B2 JP 34271093 A JP34271093 A JP 34271093A JP 34271093 A JP34271093 A JP 34271093A JP 3307751 B2 JP3307751 B2 JP 3307751B2
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茂男 遠藤
省三 瀬尾
公男 平田
伸二 土屋
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東芝モノフラックス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は廃棄物の焼却灰および焼
却飛灰の加熱処理炉に関し、さらに具体的には、高ジル
コニア耐火物を用いた加熱処理炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ゴミや産業廃棄物の廃棄物は
増加の一途をたどっている。これら廃棄物の処分方法の
一つとして、焼却処理による減容化が実施されている。
その焼却処理で生じた焼却灰および焼却飛灰は埋め立て
処分されている。
【0003】しかし、最近では埋め立て地の不足や公害
の問題が予測されている。このため、焼却灰および焼却
飛灰を高温で溶融固化して減容化・無害化して、さらに
再利用することが考えられている。
【0004】灰溶融の炉は、すでにいくつかのプラント
が稼動している。たとえば、プラズマトーチ、バーナ
ー、電気抵抗、コークス混合等の加熱方法による各種溶
融炉がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】焼却灰および焼却飛灰
の化学成分は、一般にSiO15〜35重量%、Al
10〜20重量%、NaO2.5〜15重量
%、CaO10〜45重量%であり、他にFe、Cd、
Pb、Zn、Cu、As、Cr、Hgなどの金属および
S、Clなどの揮発成分が含まれている。
【0006】焼却飛灰は廃棄物の焼却時に発生する排ガ
ス中の硫黄酸化物、塩素ガスなどを除去する目的で、排
ガスをアルカリやアルカリ土類成分剤により処理した際
に生成する灰である。従って、焼却飛灰にはアルカリや
アルカリ土類成分がより多く含有されている。
【0007】前記従来の溶融炉は基本的に耐火物の内張
が必要である。これらの成分を含む焼却灰および焼却飛
灰の溶融に際しては、異物による摩耗、灰の特異な侵食
性の強さ、さらには灰に含まれる金属が炉底に留まるこ
と等から、耐火物の侵食および摩耗が激しい。数回の溶
融処理により耐火物が消失したり、崩壊したりして使用
できなくなる。このため、炉の寿命は数か月である。こ
れは満足できるものではなかった。
【0008】本発明は、溶融灰に対して充分な耐侵食性
を有し、長時間の使用に耐えて、灰の一部または全部を
溶融する加熱処理炉を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に種々の研究を重ねた結果、本発明は、廃棄物の焼却灰
および焼却飛灰を加熱処理するための炉において、耐火
物が、炉の内壁の部分に用いられており、灰融液と接触
する耐火物の部分は、廃棄物の焼却灰および焼却飛灰に
対して耐侵食性と耐摩耗性に優れるように、ZrO2
85重量%以上で、Al2 3 が5重量%以下であるこ
とを特徴とする加熱処理炉を要旨としている。
【0010】
【作用】灰に一つの成分として含まれているCaOは、
それ自体の融点は2570℃と高いが、灰中には他の成
分としてAl、SiO、アルカリ酸化物等が共
存しているために、灰は全体としてみれば1300〜1
400℃で溶融状態となる。
【0011】Alを多く含む耐火物は,耐火物中
のAlが溶融灰中のCaOと反応して1360℃
付近で溶融灰中に溶け出す。Crを多く含む耐火
物もまた同様に、耐火物中のCrが溶融灰中のC
aOおよび酸化鉄と反応して比較的低温度で溶融灰中に
溶け出す。そして溶け出して空洞化した耐火物組織内に
溶融灰が浸透し、侵食が助長される。これに対しZrO
を多く含む耐火物のZrOは1900℃以上でも溶
融灰と反応せず、溶融灰中への溶解はおこらない。ま
た、ZrOの結晶は硬度が大きく、特に電鋳耐火物は
組織の緻密さから焼成耐火物に比べて一層耐摩耗性に優
れている。
【0012】したがって、ZrOが85重量%以上で
ある耐火物を用いた炉内壁部分は、前述のようなZrO
の優れた特性を有する。
【0013】
【実施例】本発明者等は、焼却灰および焼却飛灰中にS
iO、CaOやアルカリ酸化物の成分が含有されるこ
とに着目して、焼却灰および焼却飛灰の溶融に使用する
耐火物としてガラス溶融に適している耐火物が使用可能
であることを発見した。
【0014】焼却灰および焼却飛灰の組成は、アルカ
リ、アルカリ土類成分が10〜40重量%であり、通常
のガラス組成とは大きく異なり、非常に特殊のものであ
る。このため、一般に使用されているガラス溶融用耐火
物がこの種の目的の加熱処理炉にそのまま使用できるか
否かを検討した。
【0015】先ず、Alを多く含有する耐火物、
たとえばAl系、Al−SiO系、Al
−ZrO−SiO系、Al−Cr
系の耐火物について検討を加えた。
【0016】これらはその製法上の如何を問わず、溶融
灰に対する侵食性が著しく多く、溶融用の内張耐火物と
して使用できない。すなわち、これらの耐火物を焼却灰
および焼却飛灰の溶融炉に使用すると、溶融灰により耐
火物が侵食又は溶解してしまう。
【0017】そこで、次に、Alをほとんど含ま
ない耐火物について調べてみた。Alを含まない
耐火物としては、SiO系、Cr系、ZrO
−SiO系、SnO系、ZrO系、Cr
MgO系、MgO系の耐火物などがある。
【0018】MgO系とCr系の耐火物について
は、耐火物中のMgOが溶融ガラスに溶出したり、溶解
したりすることによって、耐火物の組織が崩れ、耐侵食
性が極めて悪くなるということが知られている。SiO
系の耐火物も、耐侵食性の面で劣るため採用できな
い。Cr系の耐火物に関しても、溶融灰に対する
耐侵食性が少なく、かつクロム自信の毒性が極めて強
く、環境的な問題もある。また、Crの電気抵抗
が低いことからジュール効果熱による加熱が極めて難し
く、電気抵抗炉には採用できない。SnO系の耐火物
はその電気抵抗の低さと熱的スポーリングに対して弱い
ことから使用は困難である。ZrO−SiO系の耐
火物の場合は、耐火物中のSiOが溶融灰中に溶解し
て、耐火物の組織が崩れ、耐侵食性が極めて低くなると
いう欠点がある。
【0019】以上の結果は、本発明者等の行った数多く
の試験から判明したものである。表1に、試験に用いた
Al系耐火物の化学組成を比較例1〜5として示
し、Cr系耐火物の化学組成を比較例6、7とし
て示す。
【0020】
【表1】 表2に、比較例1〜7の溶融灰に対する侵蝕量を示す。
比較例2、6は焼成耐火物の例である。、その他の比較
例は電鋳耐火物の例である。
【0021】
【表2】 侵食量の試験方法は次の通りであった。各耐火物からそ
れぞれ直径20mm、長さ80mmの大きさの試験片を
切り出し、灰を入れた内容積1600ccのツルボに、
これらの試験片を試験片が溶融灰に浸るように設置し、
1550℃の炉内で48時間保持した。加熱後、試験片
を半切りして断面に現れた凹部の深さをノギスで測定し
た。それを侵食量としてmm単位で表し、評価した。
【0022】この試験に使用した灰の化学組成は表6の
とおりである。
【0023】
【表6】 次に、本発明者等は、最近、特殊なガラスを溶解するた
めの耐侵食性、荷重軟化特性に優れた耐火物として既に
提案され、使用されている高ジルコニア電鋳耐火物に着
目して検討した。その結果、高ジルコニア電鋳耐火物は
廃棄物の焼却灰および焼却飛灰の熱処理炉用耐火物とし
て十分使用し得ることを見出した。
【0024】
【表3】 表3はZrOを85重量%以上含有する電鋳耐火物の
4例(実施例1〜4)の化学組成を示す。
【0025】
【表4】 表4は同じくZrOを85重量%以上の焼成耐火物の
別の4例(実施例5〜8)の化学組成を示す。
【0026】
【表5】 表5は実施例1〜8の耐火物の溶融灰に対する侵食量
(単位mm)を示す。
【0027】侵食量の試験方法は前述した比較例1〜7
の時と同様である。
【0028】表5の結果から明らかなように、実施例1
〜4の耐火物は、廃棄物の焼却灰および焼却飛灰の溶融
に対して、ほとんど侵食されない。一方、実施例5〜8
の、MgO、Y、CaOなどで安定化した焼成ジ
ルコニア耐火物も、溶融灰に対して強い耐侵食性を示
す。しかし、安定化剤が溶融物の中へ溶け込んでしまう
ことから電鋳耐火物に比較すると組成的に多少劣る。
【0029】前述の実施例1〜8及び比較例1〜7の実
施結果により、ZrOを85重量%以上含有する耐火
物、又はZrOが85重量%以上でAlが5重
量%以下である耐火物を加熱処理炉の内壁に用いると、
種々の効果が得られることが判明した。そのような耐火
物を加熱処理炉のどの部位に設けるかについて説明する
と、最適には燃焼式加熱、電気抵抗式加熱の一方又は両
方の加熱による溶融炉であって、溶融された灰融液の表
面と接触する側壁部、すなわちガラス溶融炉におけるグ
ラスラインに相当する部分、好ましくは前記溶融炉の溶
融された灰融液と接触する底部および側壁部である。
【0030】
【発明の効果】本発明の加熱処理炉によれば、焼却灰お
よび焼却飛灰の加熱処理による激しい侵食作用や摩耗に
も十分に耐えて化学的安定性が優れている。そして、長
期にわたって炉の内張の溶損がなくなり、耐久性を持ち
合わせており、炉の寿命が飛躍的にのびて実用上極めて
有利である。
フロントページの続き (72)発明者 土屋 伸二 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸 重ビル 東芝モノフラックス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−40791(JP,A) 特開 昭59−169968(JP,A) 特開 平4−42813(JP,A) 特開 昭63−134571(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/44 F23G 7/00 F23J 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物の焼却灰および焼却飛灰を加熱処
    理するための炉において、耐火物が、炉の内壁の部分に
    用いられており、灰融液と接触する耐火物の部分は、
    棄物の焼却灰および焼却飛灰に対して耐侵食性と耐摩耗
    性に優れるように、ZrO2 が85重量%以上で、Al
    2 3 が5重量%以下であることを特徴とする加熱処理
    炉。
  2. 【請求項2】 耐火物が電鋳耐火物であることを特徴と
    する請求項1に記載の加熱処理炉。
JP34271093A 1993-12-16 1993-12-16 加熱処理炉 Expired - Lifetime JP3307751B2 (ja)

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