JP3307369B2 - 免震装置付家具 - Google Patents

免震装置付家具

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JP3307369B2
JP3307369B2 JP19511499A JP19511499A JP3307369B2 JP 3307369 B2 JP3307369 B2 JP 3307369B2 JP 19511499 A JP19511499 A JP 19511499A JP 19511499 A JP19511499 A JP 19511499A JP 3307369 B2 JP3307369 B2 JP 3307369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、展示ケースや展示
台等に代表される家具本体に免震装置を取り付けてなる
免震装置付家具に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の免震装置付家具としては、家具
本体に対し互いに直交する水平方向に移動自在な一対の
移動体を積み重ねてなるX−Yステージタイプの免震装
置を用い、この免震装置の上に家具本体を載置して、地
震等による床面の水平方向の振動が直接的に家具本体に
伝わらないようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、家具本体が
展示ケース等のように外観の良好性を特に問われるもの
においては、このような免震装置が外観の良好性を大き
く損なうことがある。そこで、免震装置を構成する各移
動体の側面に巾木を取り付けて、この巾木を家具本体の
側面、例えば展示ケースであれば透明ケースの下部に取
り付けられる腰パネル、と面一かつ同種の表面に仕上が
るような工夫を凝らしたものも考えられている。しかし
ながら、移動体のスライド自在性を確保するために、移
動体間または家具本体と移動体との間にスリット状の隙
間が生じざるを得ず、このことにより意匠性が損なわれ
る点を回避できない。
【0004】また、かかる構成では免震装置を装備する
ものとしないものとの外観上の相違が生じ、これらを混
在させた時に全体的なバランスが悪くなる場合もある。
さらに、搬送時には、移動体の移動を止めるための搬送
用特殊装置が必要となったり、展示ケースであれば前記
腰パネルを取り外さなければならなかったりするうえ、
巾木が観覧者等の足に当たってはずれる場合もある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した点を
一挙に解決すべく図ったものであり、免震装置を外側か
ら覆うカバー体を、この免震装置の作動時には、その作
動を阻害しない退避位置にまで移動させることができる
ようにしたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち本発明に係る免震装置付
家具は、家具本体と、この家具本体の下方に設けられた
免震装置とを具備し、床面の振動に対して免震装置を構
成する移動体が、家具本体に対し水平方向成分を含む方
向に揺れ動くことにより、この移動体に支持させた家具
本体に前記床面の振動が直接的に伝わらないようにした
ものにおいて、前記免震装置を装着位置において外側か
ら覆うことが可能なカバー体と、このカバー体を前記装
着位置に保持し得るとともに、前記移動体に所定以上の
揺動が生じた場合にこの移動体の揺動を阻害しない退避
位置まで移動させ得る移動機構とを備えていることを特
徴とする。
【0007】このようなものであれば、免震装置の機能
を損なうことなく、カバー体により免震装置を覆うこと
ができる。このため、従来のもののようにスリットが入
るような外観を回避できるうえ、免震装置を装備する家
具と装備しない家具とに同一のカバー体を用いることが
できるので外観上の相違が生じず、また部品の種類の削
減にも寄与しうる。さらに搬送時にカバー体を移動不能
に保持さえすれば、移動体の動きがカバー体により拘束
されるので、特殊搬送装置を用いたり、一部部品をはず
したりすることなく、簡単に搬送できる。
【0008】カバー体を退避位置に移動させる力を与え
るための構成を簡単に実現するには、移動体が揺動して
直接的にカバー体内面を押し、このカバー体を退避位置
方向に移動させるように構成しているものが好ましい。
装着位置においてカバー体下端を床面近傍に設定して外
観を良好に保ちつつ、このカバー体を退避位置にするこ
とにより、例えば爪を有したフォークリフト等の搬送装
置等を用いた運搬を可能ならしめるには、退避位置が装
着位置よりも上方に設定されているものが望ましい。
【0009】免震装置の作動をより確実に行わせるに
は、移動機構が、移動体に所定以上の揺動が生じた場合
に、カバー体を退避位置まで自動的に移動させるととも
に、この退避位置に保持する付勢手段を具備していもの
が好ましい。さらにこのような構成であれば、付勢手段
が退避位置にカバー体を保持するので、上述した爪付搬
送装置を利用して搬送する場合の利便性もより向上する
こととなる。
【0010】カバー体の退避位置と装着位置との間での
移動に必要なスペースをできるだけ小さくするには、移
動機構が、カバー体を略起立姿勢に保ちつつ装着位置と
退避位置との間で移動させ得るものであることが好適で
ある。外観性の向上やカバー体同士の干渉防止等を図る
ための具体的実施態様としては、移動機構が、互いに等
しい長さを有する一対のアームの各端部を、これらアー
ムが互いに平行をなすように家具本体及びカバー体にそ
れぞれ鉛直面内で回転し得るように支持させてなるもの
であり、装着位置近傍ではカバー体を略水平に移動する
ように設定してあるものを挙げることができる。
【0011】付勢手段を簡単に構成するための具体的実
施態様としては、付勢手段が、一端をアームに他端を家
具本体に取り付けられた弾性体であり、この弾性体の弾
性復帰力によりアームに与えられるトルクが、装着位置
においてはカバー体を退避位置に向かって移動させ得る
大きさに満たず、この装着位置より所定以上退避位置側
においてはこのカバー体を退避位置に向かって移動させ
得る大きさとなるように設定されているものが挙げられ
る。
【0012】付勢手段の配置自在性を増す等の効果を得
るには、各アームの一端部から反カバー体方向に延びる
延出アームをそれぞれ設け、この延出アームに付勢手段
の一端を取り付けたり、各アームを中間部において屈曲
する形状のものとし、その屈曲部分に付勢手段の一端を
取り付けたりすることが好ましい。このような本発明の
効果がより顕著に発揮される具体例としては、家具本体
が展示ケースまたは展示台であるものが挙げられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。第1実施例の免震装置付家具10は、図
1、図2に示すように、家具本体たる展示ケ−ス1と、
この展示ケ−ス1の下方に設けられた免震装置2とを具
備し、床面の振動に対して免震装置2を構成する移動体
22が、水平方向に揺れ動くことにより、この移動体2
2に支持させた展示ケ−ス1に前記床面の振動が直接的
に伝わらないようにしたものである。
【0014】展示ケ−ス1は、平面視略正方形をなす上
下方向に長い直方体状のもので、基台11と、基台11
上に固定されているケ−ス本体12とからなる。基台1
1は、図2〜図4に示すように、平面視略正方形状の上
枠51と、この上枠51と同一外形を有する底板53
と、これら上枠51及び底板53の隅部同士をそれぞれ
連結する支柱52とを一体的に設けてなるものである。
ケ−ス本体12は、その内部収納空間Sに展示品等を収
容するためのもので、上枠51上に載せ設けられた平面
視略正方形状の台座板63と、この台座板63の4辺か
ら起立するように設けたガラス板等の透明板61と、こ
れら透明板61の上端に取り付けた上カバー62とを具
備してなる。
【0015】免震装置2は、展示ケース1に対し互いに
直交する水平方向に移動自在な一対の移動体22を積み
重ねてなるX−Yステージタイプのものであり、各移動
体22は、展示ケース1よりも若干小さく設定された平
面視略正方形状をなす厚板状のものである。しかしてこ
の第1実施例では、基台11及び免震装置2の外側たる
四側面をそれぞれ覆い隠すための4つのカバー体3を設
けるとともに、これらカバー体3を基台11及び免震装
置2の側面を覆う装着位置Pと、この装着位置Pの上方
に設定され移動体22の揺動を阻害しない退避位置Qと
の間で移動させ得る移動機構4を設けている。
【0016】各カバ−体3は、免震装置2の各側面と、
基台11の各側面とを完全に覆うことが可能な矩形平板
状のものであり、装着位置Pにおいてはその下端が床面
に近接または接触するように設定されている。移動機構
4は、図2〜図7に示すように、各カバ−体3を一定の
姿勢、すなわち起立姿勢に保ちつつ装着位置Pと退避位
置Qの間で移動させ得る姿勢保持手段42と、カバ−体
3を装着位置Pから所定以上退避位置Q方向に移動させ
た場合に、このカバー体3を退避位置Qにまで自動的に
移動させこの退避位置Qに保持することができる付勢手
段たるコイルばねCSとを備えている。なお図3、図4
ではコイルばねCSの記載を省略している。
【0017】姿勢保持手段42は、互いに等しい長さを
有する一対の直線状アーム71の各端部を、これらアー
ム71が互いに平行をなすように展示ケース1及びカバ
ー体3に回転可能にそれぞれ支持させてなるものであ
る。具体的には、各ア−ム71の内方端部を、支柱52
より内方において基台11の上枠51と底板53との間
に設けたアーム支持部材54にそれぞれ回転可能に取付
け、各ア−ム71の外方端部をカバ−体3の内面から内
方に突出させた結合片31に回転可能に取付けたもので
ある。このように、一対のア−ム71とカバ−体3とア
ーム支持部材54とにより平行リンク機構を形成し、各
ア−ム71をカバー体3の面板部に直交する鉛直面内で
回転するように構成することにより、カバ−体3が外方
に膨らむ円弧を描くように上下に動くようにしている。
さらに本実施例では、装着位置Pにおけるアーム71
が、その外方端部を下にした鉛直に近い姿勢となるよう
に設定することにより、装着位置Pの近傍においてはカ
バ−体3が水平移動に近い動きをするように構成してい
る。なお、符号72は上下の結合片31同士を連結する
補強部材である。
【0018】コイルばねCSは、図5〜図7に示すよう
に、コイルばねCSの伸びようとする弾性復帰力Fによ
り、アーム71の内方端部から内方に向かって一体に延
出した延出アーム43を介してア−ム71に回転トルク
を与える押しばねである。そして、その一端を、延出ア
ーム43の延出端部に設定した連結点X2に回転可能に
取り付け、他端を連結点X2よりも内方において基台1
1に設定した支点X3に回転可能に取り付けている。
【0019】さらに、本実施例ではこの回転トルクの方
向が、装着位置Pと退避位置Qとの間であって装着位置
Pの近傍に設定した中間位置Rにおいて切換わるよう
に、この中間位置Rにおいて、図6に示すように、コイ
ルばねCSと延出アーム43との連結点X2が、アーム
支持部材54に対するアーム71の回転中心X1と、コ
イルばねCSの基台11に対する回転中心X3とを結ぶ
仮想直線M上に位置するように設定してある。すなわ
ち、カバー体3が装着位置Pと退避位置Qとの間で移動
する過程において、連結点X2が仮想直線Mを横切り、
また前記中間位置Rにおいて、回転中心X3に最も近づ
くように設定してある。そしてこのように構成すること
により、装着位置Pから中間位置Rにおいては、図5に
示すように、コイルばねCSがその弾性復帰力Fの接線
方向に沿った分力Fyにより、延出ア−ム43を介して
カバー体3を装着位置P方向に付勢するような付勢力を
与え、中間位置Rから退避位置Qにおいては、図7に示
すように、この分力Fyの方向が逆転してカバー体3を
退避位置Q方向に付勢するような付勢力を与え得るよう
にしている。なお、符号Fxは、弾性復帰力Fの法線方
向分力であり、アーム71の回転には寄与しない。ま
た、延出アーム43とアーム71とは直線状とならず全
体としてくの字に屈曲した形状となっているが、これ
は、コイルばね51を配置しやすくし、また装着位置P
における連結点X2を仮想直線Mの近傍に位置し得るよ
うにするためである。したがって、その屈曲角度は図示
例に限られず、基台11の形状等にあわせて適宣変更可
能なのは言うまでもない。加えて、本実施例では、上下
の延出ア−ム43の延出端部同士を連結部材44により
連結し剛性強化を図るとともに、この連結部材44をカ
バ−体3に対するカウンタバランスとして用いることが
できるようにしている。
【0020】かかる免震装置付家具10は、免震装置2
が作動して揺れ動こうとする移動体22に押し動かされ
て、カバー体3が、図7に示すように、中間位置Rを越
えて退避位置Q側に移動すると、その後はコイルばねC
Sの弾性復帰力Fにより、一定姿勢で退避位置Qにまで
付勢されその退避位置Qで保持されることとなる。そし
てこの状態では移動体22の揺動を阻害しない。
【0021】したがって、このような免震装置付家具1
0によれば、カバー体3が免震装置2の作動を阻害しな
いように退避できるので、カバ−体3により完全に免震
装置2を覆うことができ、免震装置移動体22に巾木を
取付けただけの従来品に比べ、各巾木間等にスリットが
入るような外観を回避でき、意匠性を向上させることが
できる。また、このカバー体3は免震装置2を装備しな
い展示ケ−スの腰パネルと同一部品にすることができる
ので、免震装置付き展示ケースと通常の展示ケースとの
外観上の相違をなくすことができるだけでなく、部品の
種類の削減にも寄与できるようになる。さらに、このカ
バー体3を移動不能に拘束することにより、移動体22
を移動不能に拘束できるので、搬送を容易化できる。こ
の点については、カバー体3の退避位置Qを装着位置P
の上方に設定していることも、大きく寄与する。すなわ
ち、例えば免震装置2を接地体により支持させて、床面
と免震装置2との間に隙間を形成しておくことにより、
カバ−体3を退避位置Qに保持させれば、前記隙間にフ
ォークリフト等の爪を挿入してこの家具を容易に搬送す
ることができるようになる。
【0022】また、カバー体3を移動させるための移動
機構4が、平行リンク機構を利用したものであるため、
蝶番等を用いたものと比べ、この移動機構4を完全にカ
バー体3の内方に配置することができる。したがって、
装着位置Pにおいて各カバ−体3の側縁同士を密着させ
ることができ、あるいはカバー体3の外側面と、ケース
本体12(特に透明板61)の外側面とを連続かつ面一
にできるので、この点においても外観性を向上させるこ
とができるようになる。さらに平行リンク機構の特性に
よって、カバー体3が起立姿勢を保ったまま動くことに
加え、本実施例ではカバー体3を外側に膨らむ半円弧状
の軌跡に沿って上下に動かすようにしているため、カバ
ー3体の移動に必要なスペースを可及的に小さくできる
だけでなく、隣接するカバー体3同士の移動に伴う干渉
を防止することができる。
【0023】一方、カバ−体3を装着位置Pから若干退
避位置Q側に移動することによって、その後はコイルば
ねCSが、カバー体3を自動的に退避位置Qに移動し保
持するので、移動体22は、カバー体3に退避位置Qへ
移動する最初のきっかけを与えてやりさえすればよく、
その力も微小ですむので、免震装置2の作動を確実に行
わせることができる。特に本実施例では、装着位置Pの
近傍において、カバ−体3が水平に近い動きをするよう
に設定しているので、移動体22の水平方向の揺動によ
る力は効率良くカバー体3に伝わることとなるうえ、連
結部材44が剛性向上に寄与するとともにカバー体3に
対するカウンタバランスとしても作用するため、より小
さい力でカバー体3を退避位置Q側へ移動させることが
できる。しかも、この構成を機械的な構造のみで実現し
ているので、故障が少なくメンテナンスも容易となると
いった効果も奏する。
【0024】次に第2実施例について説明する。この第
2実施例は、図8〜図12に示すように、主として前記
第1実施例のコイルばねCSを弾性変形機能とダンパ機
能とを併せ持つ伸縮自在なガスダンパGDに代え、この
ガスダンパGDのダンパ機能によりカバー体3を衝撃な
く移動させるとともに、アームの形状を変更して、この
ガスダンパGDの取付位置や姿勢を、取り付けやすくま
た場所をとらないようにすべく図ったものである。な
お、第1実施例に対応する部分には同一符号を付し、そ
の説明を一部省略することとする。なお図8、図9では
ガスダンパGDの記載を省略している。
【0025】本実施例において、アーム71は、直線状
をなす第1アーム要素71aと第2アーム要素71bと
を屈曲するように一体に形成したくの字形をなすもので
あり、延出アーム43は設けられていない。また、ガス
ダンパGDは、シリンダ部GD1とロッド部GD2とを
具備する既知のもので、伸びる方向に弾性復帰力Fを発
揮するように設定されている。
【0026】そして、アーム71の一端部、すなわち第
1アーム要素71aの先端部を、第1実施例同様、アー
ム支持部材54に対するアーム71の回転中心X1に回
転可能に支持させ、その他端部、すなわち第2アーム要
素71bの先端部をカバー体3に設けた結合片31に回
転可能に支持させている。そして、装着位置Pにおいて
アーム71はその他端部を下にし、一端部と他端部とを
結ぶ直線が鉛直に近い姿勢となるように設定することに
より、装着位置Pの近傍においてはカバ−体3が水平移
動に近い動きをするように構成している。
【0027】一方、第1アーム要素71aと第2アーム
要素71bとの連結部位である屈曲部分71cは、装着
位置Pにおいて第1連結点X1よりも内方に位置するよ
うに設定してあり、この屈曲部分71cに設定した連結
点X2にガスダンパGDの先端部を回転可能に連結して
いる。このようにアーム71を内方に屈曲させているの
は、ガスダンパGDをこのアーム71よりも下方にかつ
装着位置Pにおいて略鉛直な姿勢となるようにし、ガス
ダンパGDの取り付け等を行い易くするためである。具
体的には、ガスダンパGDの基台11に対する回転中心
X3を、装着位置Pにおける連結点X2の略鉛直下方に
設定するとともに、この状態において、連結点X2が、
回転中心X1と回転中心X3とを結ぶ仮想直線Mよりも
若干内方に位置するようにアーム71の屈曲角度を設定
してある。そして、第1実施例同様、図10〜図12に
示すように、装着位置Pから中間位置Rにおいては、ガ
スダンパGDがその弾性復帰力Fの接線方向に沿った分
力Fyにより、ア−ム71を介してカバー体3を装着位
置P方向に付勢するような付勢力を与え、中間位置Rか
ら退避位置Qにおいては、この分力Fyの方向が逆転し
てカバー体3を退避位置Q方向に付勢するような付勢力
を与え得るようにしている。
【0028】なお、各部の具体的な構成は、上述した第
1、第2実施例に限定されるものではない。例えば簡単
には、図13〜図16に示すように、アーム71を直線
状をなすものとし、第1実施例のように延出アーム43
を設けたり、第2実施例のように途中を屈曲させたりす
るといった構造を採用しなくとも実現は可能である。ま
た、同図においては、付勢手段をア−ム71の回転軸に
取付けたつるまきばねTSとし、このつるまきばねTS
の弾性復帰力Fによりア−ム71を退避位置Q方向に移
動させる向きのトルクが常にア−ム71にかかるように
している。このような場合には、例えば、カバー体3を
装着位置Pに保持可能なロック手段を設け、移動体22
の揺動によりこのロック手段によるロック作動状態が解
除されるように構成することも考えられる。
【0029】その他、例えば、退避位置が装着位置より
も上方に設定されるものに限られず、例えば側方に設定
しても良い。また付勢手段も、上記実施例のような、コ
イルばねやガスダンパGDに限定されるものではなく、
例えば移動体の揺動を検知して電磁的な手段によりカバ
ー体を移動させるようにしても構わない。
【0030】さらにア−ムの形状や、その他構成要素の
形状等は、本実施例に限定されるものではない。また、
カバ−体の個数も4個に限定されるものではないし、形
状が平板状のものに限定されるものではない。加えて姿
勢保持手段も平行リンク機構を利用したものに限られな
い。その他、各部の具体的な構成は、上述した実施例に
限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限
り種々変更が可能である。
【0031】
【発明の効果】以上に詳述したように本発明によれば、
免震装置の機能を損なうことなく、カバ−体により免震
装置の外周を覆うことができるようになるので、従来の
もののようにスリットが入るような外観を回避でき、見
栄えの良いものとすることができる。また、免震装置を
装備する家具と装備しない家具とに同一のカバ−体を用
いることができるので外観上の相違を生じにくくでき、
部品の種類の削減にも寄与しうる。更に、搬送時にカバ
−体を移動不能に保持さえすれば、移動体の動きがカバ
−体に拘束されるので、特殊搬送装置を用いたり、一部
部品をはずしたりすることなく簡単に搬送できるように
なる。
【0032】移動体が揺動して直接的にカバ−体内面を
押し、このカバ−体を退避位置方向に移動させるような
構成の免震装置付家具であれば、カバ−体を移動させる
力を与えるための構成を簡単に実現できるようになる。
退避位置が装着位置よりも上方に設定されている免震装
置付家具であれば、免震装置と床面との間に隙間を設け
ておくことにより、装着位置においてカバ−体下端を床
面近傍に設定して外観を良好にできるうえ、カバ−体を
退避位置にすることにより、前記隙間を利用して爪を有
した搬送装置等を用いて運搬することができるようにな
る。
【0033】移動機構が、移動体に所定以上の揺動が生
じた場合に、カバー体を退避位置まで自動的に移動させ
るとともに、この退避位置に保持する付勢手段を具備し
ている免震装置付家具であれば、免震装置の作動を確実
に行わせることができるようになるとともに、上述した
爪付搬送装置を利用して搬送する場合も利便性を向上さ
せることができるようになる効果を奏する。
【0034】移動機構が、カバー体を略起立姿勢に保ち
つつ装着位置と退避位置との間で移動させ得るものであ
る免震装置付家具であれば、カバ−体の退避位置と装着
位置との間での移動に必要なスペ−スをできるだけ小さ
くすることができるようになるとともに、カバ−体が移
動する際に、このカバ−体が障害物等に接触し、免震装
置が作動しないといったことを起こりにくくすることが
できる効果を奏する。
【0035】移動機構が、互いに等しい長さを有する一
対のアームの各端部を、これらアームが互いに平行をな
すように家具本体及びカバー体にそれぞれ鉛直面内で回
転し得るように支持させてなるものであり、装着位置近
傍ではカバー体を略水平に移動するように設定してある
免震装置付家具であれば、移動機構をカバ−体内に完全
に格納することができ、免震装置の各側面に設けたカバ
−体の側縁同士を隙間なく密着させることができるよう
になる。しかもカバ−体は円弧を描くように上下に動く
ので、隣り合うカバ−体同士が干渉することがない。一
方装着位置近傍では、カバ−体は略水平方向に移動する
ので、移動体の水平方向の揺動による力を効率良く受圧
できるようになり、カバ−体の退避位置への移動を円滑
化できるようになる。
【0036】付勢手段が、一端をアームに他端を家具本
体に取り付けられた弾性体であり、この弾性体の弾性復
帰力によりアームに与えられるトルクが、装着位置にお
いてはカバー体を退避位置に向かって移動させ得る大き
さに満たず、この装着位置より所定以上退避位置側にお
いてはこのカバー体を退避位置に向かって移動させ得る
大きさとなるように設定されている免震装置付家具であ
れば、付勢手段を簡単に構成することができるようにな
り、移動機構全体の構成を簡単化できる.各アームの一
端部から反カバー体方向に延びる延出アームをそれぞれ
設け、この延出アームに付勢手段の一端を取り付けてい
る免震装置付家具であれば、付勢手段の配置自在性やト
ルク調整の容易性等を向上させることができる。
【0037】また、各アームを中間部において屈曲する
形状のものとし、その屈曲部分に付勢手段の一端を取り
付けている免震装置付家具であれば、付勢手段をア−ム
よりも下方にかつ装着位置において略鉛直な姿勢とさせ
ることができるようになり、付勢手段の取り付けを行い
易くすることができるようになる。家具本体が展示ケー
スまたは展示台である免震装置付家具であれば、以上の
ような効果を顕著に発揮させることができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の装着位置における斜視図。
【図2】第一実施例の退避位置における斜視図。
【図3】第一実施例の装着位置おける内部機構を示す側
面図。
【図4】第一実施例の退避位置における内部機構を示す
側面図。
【図5】第一実施例の装着位置における内部機構を示す
部分側面図。
【図6】第一実施例の中間位置おける内部機構を示す部
分側面図。
【図7】第一実施例の退避位置における内部機構を示す
部分側面図。
【図8】第二実施例の装着位置における内部機構を示す
側面図。
【図9】第二実施例の退避位置おける内部機構を示す側
面図。
【図10】第二実施例の装着位置における内部機構を示
す側面図。
【図11】第二実施例の中間位置における内部機構を示
す部分側面図。
【図12】第二実施例の退避位置における内部機構を示
す部分側面図。
【図13】第三実施例の装着位置おける内部機構を示す
側面図。
【図14】第三実施例の退避位置における内部機構を示
す側面図。
【図15】第三実施例の装着位置における内部機構を示
す部分側面図。
【図16】第三実施例の退避位置における内部機構を示
す部分側面図。
【符号の説明】
1・・・展示ケ−ス 2・・・免震装置 22・・・移動体 3・・・カバ−体 4・・・移動機構 43・・延出ア−ム 71・・・ア−ム 10・・・免震装置付家具 CS・・・弾性体(コイルばね) F・・・弾性復帰力 GD・・・弾性体(ガスダンパ) P・・・装着位置 Q・・・退避位置
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47F 3/00 F16F 15/02 A47B 97/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】家具本体と、この家具本体の下方に設けら
    れた免震装置とを具備し、床面の振動に対して免震装置
    を構成する移動体が、家具本体に対し水平方向成分を含
    む方向に揺れ動くことにより、この移動体に支持させた
    家具本体に前記床面の振動が直接的に伝わらないように
    したものにおいて、 前記免震装置を装着位置において外側から覆うことが可
    能なカバー体と、 このカバー体を前記装着位置に保持し得るとともに、前
    記移動体に所定以上の揺動が生じた場合にこの移動体の
    揺動を阻害しない退避位置まで移動させ得る移動機構と
    を備えていることを特徴とする免震装置付家具。
  2. 【請求項2】移動体が揺動して直接的にカバー体内面を
    押し、このカバー体を退避位置方向に移動させるように
    構成している請求項1記載の免震装置付家具。
  3. 【請求項3】退避位置が装着位置よりも上方に設定され
    ている請求項1又は2記載の免震装置付家具。
  4. 【請求項4】移動機構が、移動体に所定以上の揺動が生
    じた場合に、カバー体を退避位置まで自動的に移動させ
    るとともに、この退避位置に保持する付勢手段を具備し
    ている請求項1、2又は3記載の免震装置付家具。
  5. 【請求項5】移動機構が、カバー体を略起立姿勢に保ち
    つつ装着位置と退避位置との間で移動させ得るものであ
    る請求項1、2、3又は4記載の免震装置付家具。
  6. 【請求項6】移動機構が、互いに等しい長さを有する一
    対のアームの各端部を、これらアームが互いに平行をな
    すように家具本体及びカバー体にそれぞれ鉛直面内で回
    転し得るように支持させてなるものであり、装着位置近
    傍ではカバー体を略水平に移動するように設定してある
    請求項5記載の免震装置付家具。
  7. 【請求項7】付勢手段が、一端をアームに他端を家具本
    体に取り付けられた弾性体であり、この弾性体の弾性復
    帰力によりアームに与えられるトルクが、装着位置にお
    いてはカバー体を退避位置に向かって移動させ得る大き
    さに満たず、この装着位置より所定以上退避位置側にお
    いてはこのカバー体を退避位置に向かって移動させ得る
    大きさとなるように設定されている請求項6記載の免震
    装置付家具。
  8. 【請求項8】各アームの一端部から反カバー体方向に延
    びる延出アームをそれぞれ設け、この延出アームに付勢
    手段の一端を取り付けている請求項6又は7記載の免震
    装置付家具。
  9. 【請求項9】各アームを中間部において屈曲する形状の
    ものとし、その屈曲部分に付勢手段の一端を取り付けて
    いる請求項6又は7記載の免震装置付家具。
  10. 【請求項10】家具本体が展示ケースまたは展示台であ
    る請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の免震
    装置付家具。
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