JP3305545B2 - 汎用鋸刃 - Google Patents
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Description
きな逃げ角を有する鋸刃の高速切断特性と小さな逃げ角
を有する鋸刃の低チッピング特性とを統合した鋸刃に関
する。この発明は帯鋸刃、丸鋸刃、弓鋸刃等に適用され
るが、帯鋸刃に適用されるものとして以下に説明され
る。
により切断速度が高速化されることは良く知られてい
る。しかしながら、大きな逃げ角を用いることにより、
歯先強度が小さくなるため、チッピングが極めて頻繁に
起こり、鋸刃の寿命が極めて短くなる欠点が生ずる。但
しそれはもちろん、切断される材料のタイプ・形状・硬
さ及び鋸刃の回転速度及び切り込み速度等に依存するも
のである。鋸刃の寿命が短くなることにより、鋸刃の頻
繁な取替えが必要となるばかりでなく、鋸刃の取替えの
ために相当量の休止時間即ち非切断時間が必要となる。
所定の作業を行うためのコストの評価を行なうにあたっ
ては、鋸刃の価格及び前記休止時間等の全ての要素を考
慮に入れなければならない。
刃を使用することにより、前記チッピングの頻度が減少
し従って鋸刃の寿命が増大することが知られている。前
記の鋸刃においてチッピングの頻度が減少するのは、前
記歯角が増大し、前記歯先端部の強度が増大するからで
あると考えられている。しかしながら小さい逃げ角の鋸
刃を使用することにより、切断能力が減少し、同じ仕事
をするのに、前記大逃げ角を有する歯に比較して切断速
度が小さくなる欠点が生ずる。従って又、前記小逃げ角
を有する歯を用いて所定の作業を行なう際のコストの評
価にあたっては、前記鋸刃価格、鋸刃交換のための休止
時間等の全ての関係する要素を考慮に入れなければなら
ず、前記大逃げ角を有する歯に比較して鋸刃の消費が減
少するとしても、切断時間が余計にかかることによりこ
れらの利点が相殺されてしまうことも有り得る。
多大の教育努力にも拘らず多数の工場で不適切な切断作
業が行なわれている。前記経営者及び鋸刃製造会社は、
切り込み速度及び切り込み圧力等の要素と共に鋸刃自体
を作業に適合せしめるように工場の鋸刃ユーザーを教育
している。例えば固い材料は一般的に柔らかい材料に比
べてより遅い鋸刃速度で切断されなければならない。し
かしながら各切断作業を行なうたびに鋸刃の作業パラメ
ータを変更することは、熟練度を要し且つ切断作業の詳
細についての十分な注意を必要とする、時間の掛かる作
業であり、前記熟練度等は多くの工場で欠けているもの
である。これらの事情は特に小規模工場において顕著で
ある。これらの小規模工場では、大量生産工場に比較し
て異なる材料について短時間の作業が行なわれることが
多い。なお前記大規模工場では、作業毎に鋸刃の条件を
適合せしめる余分の作業・注意に対応するだけの長時間
の作業が同じ材料について行なわれる。しかし、多数の
小規模工場では、作業毎に、鋸刃種類、切込み速度、切
り込み圧力等について同じ切断パラメータが用いられて
いる。従って長らく、切断パラメータが切断条件により
合致していれば成されたであろう程にはコスト的に効率
的な切断作業は行なわれていなかった。
目的は、異なるタイプの材料をコスト的に効率的に切断
することのできる汎用の鋸刃を提供することである。
な逃げ角を有し小さな歯角を有する歯に特有の高速切断
と、小さな逃げ角を有し且つ大きな歯角を有する歯に特
有のチッピングに対する抵抗力とを結合しもしくは実質
的に結合するものである。
及び低チッピング頻度で切断することができる、という
利点を有する。
(歯群)の繰り返しを含み、各歯群は、複数の副歯群を
含み、少なくとも1つの副歯群は他の副歯群とは異な
る。また各副歯群は、1つもしくはそれ以上の所定の形
状の歯からなっている。
鋸刃を特に参照するに、この発明の鋸刃は、1個もしく
はそれ以上の直歯を有する副歯群と、2個もしくはそれ
以上の一次切断歯を有する他の副歯群と、2個もしくは
それ以上の二次切断歯を含む他の副歯群とからなってい
る。便宜のため、1個の直歯と、2個の一次切断歯であ
って1個は左側傾斜歯であって他は右側傾斜歯である歯
と、4個の二次切断歯であって2個は左側傾斜歯と2個
は右側傾斜歯であって、左側傾斜歯と右側傾斜歯は交互
に配置されているものとからなる鋸刃を用いて説明す
る。現実の鋸刃においては、各副歯群内の歯の数が種々
異なるばかりでなく、前記副歯群の順序も種々異なる。
しかしながら、理解の容易さ及び記載の便宜から、前記
副歯群は、上記の順に相互に並んでいるとして記載され
る。
断歯は米国特許第5,018,421号に記載されてい
る形状とほぼ同様の形状を有し、前記二次切断歯は、全
ての歯が同一の大逃げ角を有する従来の鋸刃の切断歯と
同様の形状を有していると仮定する。
右側ないし左側のいずれにも傾斜しておらず、30度よ
り小さい逃げ角を有し、好ましくは約15度から約30
度の間の逃げ角を有する。この範囲の中で、より好まし
い範囲は、約15度から約25度である。以下の実施例
では、前記逃げ角は、約23度であるとされる。これは
この角度が、この発明の作用効果を立証するための切断
試験で用いられた角度だからである。
範囲内で、より適切な範囲は、約55度から約68度で
あることが分かっている。記載の便宜のために、前記歯
角は59.5度であるとされる。これはこの歯角が、本
発明の作用効果を立証する前記切断試験で用いられた角
度だからである。
以下であり、より好ましくは7度から10度の範囲内で
ある。記載の便宜のために、前記すくい角は、7.5度
であるとされる。これはこの角度が、本発明の作用効果
を立証するための前記切断試験で用いられたすくい角だ
からである。
R1 とで示され、鋸刃の上方から切断方向を見たとき、
左側及び右側へ傾斜した形状を有する。これらの一次切
断歯は、30度より小さい逃げ角を有し、より好ましく
は、約15度から約25度の間の逃げ角を有する。記載
の便宜のために、前記逃げ角は約23度であるとされ
る。これはこの角度が、前記発明の作用効果を立証する
ためになされた切断試験において用いられた角度だから
である。
度以下である。この範囲の内でより適切な範囲は、約5
5度から約68度までである。記載の便宜のために、前
記歯角は約59.5度であるとされる。これはこの角度
が前記発明の作用効果の立証のためになされた切断試験
において用いられた角度だからである。
好ましくは10度以下であり、更に好ましくは約7度か
ら約10度の範囲である。記載の便宜のために前記すく
い角は7.5度であるとされる。それはこの角度は、前
記発明の作用効果の立証のためになされた切断試験にお
いて用いられた角度だからである。
R2 ,L3 ,R3 で示され、それぞれ歯の上部から切断
方向を見たとき、左側又は右側へ傾斜した形状を有す
る。前記二次切断歯は、30度以上の逃げ角を有し、好
ましくは約32度の程度の逃げ角を有する。また前記二
次切断歯の歯角は、約48度の程度である。幾何学によ
り、前記歯角及び逃げ角及びすくい角の和は90度であ
るから、前記二次切断歯のすくい角は約10度であるこ
とが分かる。
歯Sの逃げ角は同一であってもよいが、前記一次切断歯
の逃げ角は直歯の逃げ角よりも小さくてもよい。但し、
前記直歯及び一次切断歯の逃げ角は前記二次切断歯の逃
げ角よりも小さい。
が、前記S,L1 ,R1 ,L2 ,R2,L3 ,R3 の順
に配置されるのが好ましい。特に鋸刃の上方から切断方
向を見たときに、直歯の直後に前記一次切断歯L1 ,R
1 を配置するのが好ましい。これは以下の理由による。
すなわち、同じ傾斜角を有する隣接する2個の歯の間の
間隔が大きくなると、前記2個の歯のうちの後続する歯
には一般的により大きな負荷がかかり、且つ、同じ傾斜
角の2個の隣接する歯の間に直歯が配置されると前記2
個の歯の間の間隔は、その間に直歯が形成されていな
い、同じ傾斜角を有する他の2個の隣接歯の間の間隔よ
りも大きくなるからである。
2 ,L3 ,R3 は同じ高さを有するのが好ましい。これ
により、鋸刃は材料を正確に切断でき、かつ、切断表面
が滑らかになる。
直線であっても良いし又曲線であっても良い。曲線形状
とすることにより、歯先の後部の重量が増大しいくぶん
歯先の強度が増大する。
はそれ以上の第1直歯を有する第1副歯群と、1個もし
くはそれ以上の第1傾斜切断歯を有する第2副歯群と、
1個もしくはそれ以上の第2傾斜歯を有する第3副歯群
と、1個もしくはそれ以上の第2直歯を有する第4副歯
群と、1個もしくはそれ以上の第3傾斜歯を有する第5
副歯群と、1個もしくはそれ以上の第4傾斜歯を有する
第6副歯群とを有する。
対する鋸刃の挿入方向が所定の平面から横方向へずれに
くいという利点がある。即ち、これによれば、材料に対
する鋸刃の送り込み中に米国特許第4,355,555
号(特公昭58−22290号)に記載されたような鋸
刃の切り曲りの発生が防止される。
面において同じ番号を用いて説明される。
て番号10で示される。この鋸刃は、線状の輪郭を有す
る端部12を備えた本体11を有する。この鋸刃は、従
来鋸刃に対して用いられた任意の材料により形成され、
従来周知の幅或いは厚さを有する。
S,L1 ,R1 ,L2 ,R2 ,L3 ,R3 で示される複
数の歯からなっている。前記7個の歯は、歯の集合(歯
群)13を形成する。このことは、図1の左側に第2の
歯Sが現れ、前記した歯群と同一形状の第2の歯群の開
始を示すことにより理解される。
らなる。この副歯群は、(1)S,(2)L1 ,R1 及
び(3)L2 ,R2 ,L3 ,R3 でありそれぞれ15,
16,17で示される。
ばれることもある。前記副歯群16は、一次切断副歯群
と呼ばれることもある。前記副歯群17は、以下二次切
断歯副歯群と呼ばれることもある。参照記号Sは、直立
を表し、参照記号L及びRは基準線としての切断方向に
対し歯の先端の傾斜(即ち「あさり」)を表す。従って
参照記号L1 は、第1の左傾斜切断歯を表し、参照記号
R1 は第1の右傾斜切断歯を表し、参照記号L2 は、第
2の左傾斜切断歯を表し以下同様である。前記直立及び
左及び右の名称の理由は、前記鋸刃の前端部或いは作業
端部の平面図である第2図から明らかである。即ち前記
歯Sの先端部は、図2に示すように左右のいずれの側に
も突出していない。これに対して次の歯L1 の先端部は
歯先端部の紙面における突出が本体11の左側に位置す
るようにされている。次の歯R1の歯先端部は、紙面に
おける歯先端部の突出が本体11の右側に位置するよう
にされている。以下R3 まで同様である。
と、図3に示される先行技術である鋸刃20との比較に
より明らかとなる。即ち前記先行技術である鋸刃20の
歯S,L1 ,R1 ,L2 ,R2 ,L3 ,R3 の先端部は
直立及び左傾斜及び右傾斜の形状を有するが、全ての歯
は、側面形状において全て同一である。従ってその歯は
切削方向(切断方向)18に対する傾斜を別として、図
1において15,16,17で示されるような種類の分
類をすることができない。尚、図3の従来の歯は、大き
な逃げ角を有し、従って優れた切断能力を有するが、極
めて高いチッピング頻度を有する。
れる一般的な歯の幾何学図面から理解される。ここに前
記歯角はaで示され、逃げ角或いは二番角はbで示され
る。前記すくい角は、前記歯の先端部を通る垂直線と歯
の面22の突出方向を表す線との間の角であり、記号c
で示される。幾何学から、歯角aと逃げ角bとすくい角
cとの和は90度である。従って前記すくい角が大きく
変化しない限り、前記逃げ角が小さくなれば前記歯角は
大きくなり、前記逃げ角が大きくなれば前記歯角は減少
する。従って一般的に、前記逃げ角が減少するほど歯の
先端部の強さは増大する。前記逃げ角が増大すると、歯
の先端部は材料に食い込みやすくなり、切断能力が増大
する。しかしながら既に述べたように逃げ角が増大する
と歯の先端部の強度が低下して、歯のチッピングの頻度
が増大し、鋸刃の実用的寿命が短縮される。反対に前記
逃げ角が小さくなるほど歯の先端部の強さは増大し歯の
実用的寿命は増大する。但しその際前記食い込み能力及
び切断能力は減少する。
歯(即ち歯S)及び副歯群16の歯(即ち歯L1 及びR
1 )は実質的に或いは厳密に同じ逃げ角を有する。既に
述べたように、この副歯群15,16の逃げ角は30度
以下であり、好ましくは約15度から25度の範囲にあ
る。更に、前記逃げ角が23度であれば極めて好ましい
ことが分かっている。
が実質的に等しいことを示しているが、これら2個の副
歯群の逃げ角は必ずしも等しい必要はない。前記逃げ角
が等しくない場合には、前記副歯群16の逃げ角が前記
副歯群15の逃げ角よりも小さいことが好ましい。
5及び16の逃げ角よりも実質的に大きい。この副歯群
17の逃げ角は30度以上であり、なかんずく、32度
程度が極めて好ましい。
L1 ,R1 )の歯角aは68度以下であり、好ましくは
約55度から68度の範囲にあり、更に59.5度であ
れば極めて好適である。更に、前記副歯群17の歯(即
ちL2 ,R2 ,L3 ,R3 )の歯角aは約48度程度で
ある。
10度以下であり、7度から10度であれば更に好まし
い。前記の範囲内で、7.5度であれば極めて好適であ
る。前記副歯群17のすくい角は前記と同じ程度か又は
少し大きいのが好ましい。
次切断歯L1 ,R1 の逃げ角のみが30度以下の小さい
角度に設定され二次切断歯L2 ,R2 ,L3 ,R3 の逃
げ角は30度以上の大きな角度に設定されている。この
ような配置の理由は以下の通りである。即ち同じ傾斜角
(即ちあさり角)を有する隣接する歯の間の間隔が大き
くなると、前記2個の歯の内の後続する歯には大きな負
荷がかかりチッピングが発生しやすい。これは切断中そ
のような後続歯は材料から大量の金属を切削しなければ
ならないからである。前記第1実施例においては、図2
に示すように、隣接する直歯Sの間の距離はD1であ
り、隣接する左傾斜歯L3 及びL1 の間の距離はD2で
あり、隣接する右傾斜歯R3 及びR1 の間の距離はD3
であり、例えば、隣接する歯L2 及びL3 の間の距離は
dである。そして、距離dは前記D1、D2、D3より
も小さい。従って、前記直歯S及び一次切断歯L1 ,R
1 には、切断中大きな負荷がかかることが考えられる。
この点に鑑み、前記直歯S及び一次切断歯L1 ,R1 の
逃げ角はその強度を増大すべく小さい角度に設定されて
いる。
とにより、予測をこえる優れた結果が得られることが図
5から図10に示される試験により明らかになった。
した。この試験のために図5に示すように形鋼、特にH
鋼が切断された。この理由は、前記H鋼のごとき形鋼を
切断する際にチッピングの頻度が大きくなることが知ら
れているからである。
は、図3に示されるような大きな逃げ角を有する鋸刃か
らなっている。第2の鋸刃は、米国特許第5,018,
421に示されるような構造の歯を有している。第3の
鋸刃は、図1に示されるような構成である。即ち鋸刃中
に多数の同一の歯群が形成され、各歯群は、3つの副歯
群15,16,17からなっている。図5に示されるよ
うなH鋼が試験材料として使用された。この試験におい
ては、切断速度は45m/分に設定され、切断率は40
cm2 /分に設定された。結果は図6に示される。即ち
図6は、前記3つの鋸刃について、1〜20回の切断、
21〜100回の切断、101〜200回の切断、20
1〜300回の切断、301〜400回の切断、401
〜500回の切断の間にそれぞれかけた歯の数(チッピ
ングした歯の数)を示す棒グラフである。合計の欄の棒
グラフから分かるように、本発明の鋸刃では500回の
切断後、全部で17個の歯がかけ、米国特許第5,01
8,521の鋸刃(従来製品2)では合計15の歯がか
け、図3に示される構造の従来製品1では合計199の
歯がかけた。
来製品2のそれとほぼ同様であり、前記従来製品1のそ
れよりも遥かに優れていることが分かる。
所の歯がかけたかについての詳細が示される。
歯L1 ,R1 に大量のチッピング(かけ)が発生してい
ることが分かる。事実、これらのチッピングは全ての歯
のチッピングの内の62%にものぼり、後続する4個の
歯L2 ,R2 ,L3 ,R3 のチッピングは全ての歯のチ
ッピングの内の38%に過ぎない。
される。即ち、前記3個の先行する歯S,L1 ,R1 に
は全くチッピングが発生していない。この点は、同じ試
験材料に同じ数だけの切断を行なった場合に前記従来製
品1では123個のチッピングが発生したのと好対照で
ある。
験では、前記2つの従来の鋸刃に対して本発明の歯を有
する鋸刃の切断速度が試験された。このために、中実円
柱棒が切断された。これはこのような中実棒について、
切断抵抗が一般的に大きく切断速度が遅いことが知られ
ているからである。
実円柱棒が使用された。その結果は図9に示されてい
る。本発明の歯の切断速度は、従来製品1である高速切
断歯の切断速度よりも8.5%だけ遅く前記従来製品2
である低チッピング鋸刃の切断速度よりも約10%速
い。
50mmの円柱棒を用いた場合には、本発明の鋸刃の切
断速度は従来製品1である高速鋸刃の切断速度よりも1
3.5%遅いが、前記従来製品2の切断速度よりも2
3.5%速い結果が得られた。従って、前記チッピング
及び切断時間を考えた場合、本実施例の歯は、極めて優
れた全般的性能を有することが分かる。そしてこのこと
は、鋸刃による少量生産及び大量生産のいずれにもコス
ト的に優れた切断作業を可能とする。
12において110で示されている。この第2実施例の
前端部あるいは作業端部はS1 ,L4 ,R4 ,L5 ,S
2 ,R5 ,L6 ,R6 で示される複数の歯からなってい
る。この8個の歯は歯の集合(歯群)113を形成す
る。
歯群からなっている。即ち副歯群は、(1)S1 、
(2)L4 ,R4 、(3)L5 、(4)S2 、(5)R
5 ,L6(6)R6 であり、それぞれ115,116,
117,118,119,120で示されている。
び副歯群119(即ち歯R5 ,L6)は実質的に或いは
精密に同じ逃げ角を有する。この副歯群116,119
の逃げ角は、30度以下であり、好ましくは約15度か
ら約25度の範囲であり、25度の逃げ角が特に好まし
い。
逃げ角は、前記副歯群116,119の逃げ角よりも大
きい。この逃げ角は、30度よりも大きく、約32度か
ら35度の間の範囲であるのが望ましい。
L6 ,R6 のすくい角は全て同じで、約7度以下である
のが望ましい。
58度から65度の範囲であり、副歯群115,11
7,118,120の歯角は、約48度から55度の範
囲である。
3に2個の直歯が設けられている。従って切断中に鋸刃
が横方向にそれる可能性が低い。このことは材料への鋸
刃の送り込み中に、材料に対して鋸刃が横方向に逸脱す
る危険が防止される。
に、形鋼及び中実棒材を高速度且つ低チッピング頻度で
切断することができる。
されたが、発明の精神の範囲内で種々の変形態様が可能
であることが理解されるであろう。従って、この発明は
前記実施例の記載に限定されることなく、先行技術との
関係で解釈される以下のクレームの範囲によってのみ限
定されるものである。
中実棒材のいずれをも、従来製品により達成され得る最
高速度でかつ著しく低いチッピング頻度で切断すること
ができる。従って、大量生産及び少量生産作業のいずれ
に対してもコスト的に効率の良い経済的な汎用鋸刃が提
供される。このことは、小さい逃げ角を有すると共に大
きい歯角を有することにより高強度を有する歯と、大き
い逃げ角を有すると共に小さい歯角を有することにより
高切断能力を有する歯と、を備えた鋸刃により達成され
る。
面図であり、前記歯群は3つの副歯群S及びL1 ,R1
及びL2 ,R2 ,L3 ,R3 を含む。
る。
形状が同一である従来の鋸刃の側面図であり、記号S,
L,Rで示されるように、各歯は、垂直、又は左側及び
右側へ傾斜している。
すくい角を示す歯の側面図である。
断試験の説明図である。
同じ回数切断後のチッピングの発生回数を示す棒グラフ
である。
製品1の各歯に発生したチッピングの数を示す棒グラフ
であり、各歯は、S,L1 ,R1 ,L2 ,R2 ,L3 ,
R3 で示される。
の鋸刃の各歯に発生したチッピングの数を示す棒グラフ
である。
により、S45Cからなる150mmの中実棒材を切断
するために必要な時間を示す棒グラフである。
によりSUS304からなる150mmの中実棒材を切
断するに必要な時間を表す棒グラフである。
の側面図であり、前記歯群は、6個の副歯群S1 及びL
4 ,R4 及びL5 及びS2 及びR5 、L6 及び,R6 を
含む。
面図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 複数の歯群からなる鋸刃にして、各歯群は、直歯を含む第1副歯群と、少なくとも1つの
左傾斜歯及び右傾斜歯とを含む第2副歯群と、少なくと
も1つの左傾斜歯又は右傾斜歯を含む第3副歯群と、を
含み、 前記第2副歯群は、第1の逃げ角を有する一次切断歯を
含み、 前記第3副歯群は、第2の逃げ角を有する二次切断歯を
含み 、前記一次切断歯及び二次切断歯の高さは実質的に
相互に同一であり、前記副歯群は、第1副歯群、第2副歯群、第3副歯群の
順に配置されており 前記第3副歯群の歯の逃げ角は、第2副歯群の歯の逃げ
角よりも大きく、 前記第3副歯群の歯の歯角は、第2副歯群の歯の歯角よ
りも小さい ことを特徴とする鋸刃。 - 【請求項2】請求項1の鋸刃にして、前記第3副歯群の
歯の歯角は58度から65度の大きさを有し、第2副歯
群の歯の歯角は48度から55度の大きさを有する。 - 【請求項3】 前記第3副歯群中の傾斜歯と、その切断
方向の前方において隣接する同方向傾斜歯と、の間の距
離(d)は、前記第2副歯群の傾斜歯と、その切断方向
の前方において隣接する同方向傾斜歯との間の距離(D
2,D3)より小さいことを特徴とする請求項1に記載
の鋸刃。 - 【請求項4】 前記二次切断歯の逃げ角は、前記直歯及
び一次切断歯の逃げ角よりも大きいことを特徴とする請
求項3に記載の鋸刃。 - 【請求項5】 複数の歯群からなる鋸刃にして、 各歯群は、直歯を含む第1副歯群と、少なくとも1つの
左傾斜歯及び右傾斜歯とを含む第2副歯群と、少なくと
も1つの左傾斜歯及び右傾斜歯を含む第3副歯群と、を
含み、前記副歯群は、第1副歯群、第2副歯群、第3副歯群の
順に配置されており 、 前記全ての歯の高さは実質的に同一であり、 前記第3副歯群の歯の逃げ角は、第2副歯群の歯の逃げ
角よりも大きく、前記第3副歯群の歯の歯角は、第2副歯群の歯の歯角よ
りも小さい 鋸刃。 - 【請求項6】 前記第2副歯群の歯の逃げ角は、前記第
1副歯群の歯の逃げ角よりも小さいことを特徴とする請
求項5に記載の鋸刃。 - 【請求項7】 前記第3副歯群は、少なくとも2つの左
傾斜歯及び少なくとも2つの右傾斜歯を有することを特
徴とする請求項5に記載の鋸刃。 - 【請求項8】 前記副歯群は、第1副歯群、第2副歯
群、第3副歯群の順に配置されていることを特徴とする
請求項5に記載の鋸刃。 - 【請求項9】 複数の歯群を備えてなる鋸刃にして、各
歯群は、直歯を含む第1副歯群と、少なくとも1つの左
傾斜歯及び右傾斜歯を含む第2副歯群と、左傾斜歯及び
右傾斜歯の内の少なくとも1つを含む第3副歯群と、直
歯を含む第4副歯群と、少なくとも1つの左傾斜歯及び
右傾斜歯を含む第5副歯群と、左傾斜歯及び右傾斜歯の
内の少なくとも1つを含む第6副歯群とを含み、前記副歯群は、第1副歯群、第2副歯群、第3副歯群、
第4副歯群、第5副歯群、第6副歯群の順に配置されて
おり、 全ての歯の高さは実質的に同一であり、 前記第2副歯群及び第5副歯群の歯の逃げ角は相互に同
一であり、それらは第3及び第6副歯群のいずれの歯の
逃げ角よりも小さく、前記第3及び第6副歯群の歯の歯角は、第2及び第5副
歯群の歯の歯角よりも小さい 鋸刃。 - 【請求項10】 前記第1,第3,第4,第6副歯群の
逃げ角は全て実質的に同一であることを特徴とする請求
項9に記載の鋸刃。 - 【請求項11】 複数の歯群を備えてなる鋸刃にして、
各歯群は、直歯を含む第1副歯群と、少なくとも1つの
左傾斜歯及び右傾斜歯を含む第2副歯群と、左傾斜歯及
び右傾斜歯の内の少なくとも1つを含む第3副歯群とを
含み、前記副歯群は、第1副歯群、第2副歯群、第3副歯群の
順に配置されており 、 全ての歯の高さは実質的に同一であり、前記第2副歯群
の歯の逃げ角は、第3副歯群の歯の逃げ角よりも小さ
く、前記第3副歯群の歯の歯角は、第2副歯群の歯の歯角よ
りも小さい ことを特徴とする鋸刃。 - 【請求項12】 第1副歯群の歯の逃げ角は、第3副歯
群の歯の逃げ角と実質的に等しく設定されていることを
特徴とする請求項11に記載の鋸刃。 - 【請求項13】 複数の歯群を備えてなる鋸刃にして、 各歯群は、直歯を含む第1副歯群と、少なくとも1つの
左傾斜歯及び右傾斜歯を含む第2副歯群と、左傾斜歯及
び右傾斜歯の内の少なくとも1つを含む第3副歯群とを
含み、 前記副歯群は、第1副歯群、第2副歯群、第3副歯群の
順に配置されており、 前記第2副歯群の歯の逃げ角は、第3副歯群の歯の逃げ
角よりも小さく、前記第3副歯群の歯の歯角は、第2副歯群の歯の歯角よ
りも小さい 鋸刃。 - 【請求項14】 請求項5の鋸刃にして、 前記第3副歯群中の傾斜歯と、その切断方向の前方にお
いて隣接する同方向傾斜歯と、の間の距離(d)は、前
記第2副歯群の傾斜歯と、その切断方向の前方において
隣接する同方向傾斜歯との間の距離(D2,D3)より
小さいもの。 - 【請求項15】 請求項9の鋸刃にして、前記第3副歯
群の歯の歯角は58度から65度の大きさを有し、第2
副歯群の歯の歯角は48度から55度の大きさを有す
る。
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