JP3304540B2 - 電気掃除機の制御回路 - Google Patents

電気掃除機の制御回路

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JP3304540B2
JP3304540B2 JP21960593A JP21960593A JP3304540B2 JP 3304540 B2 JP3304540 B2 JP 3304540B2 JP 21960593 A JP21960593 A JP 21960593A JP 21960593 A JP21960593 A JP 21960593A JP 3304540 B2 JP3304540 B2 JP 3304540B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気掃除機の制御回路に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電気掃除機の制御回路は図7のよ
うにモーター1を入力コントローラー2により位相制御
をして、入力を可変するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な制御方法では、近年の電気掃除機のハイパワー化の状
況のなかでは最大入力に近いところで使用すると、位相
制御波形の高調波成分が大きくなり、それが電源ライン
に乗るために商用電源へ接続されている他の機器へ悪影
響を及ぼすという大きな問題を有していた。本発明は上
記課題を鑑み、ハイパワーでも入力を可変でき、かつ最
大入力の直前での高調波成分を押さえることができる電
気掃除機の制御回路を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1記載の発明は、モーターのステータ
ーより複数個の中間タップを出し、前記タップを切り替
えることにより入力を可変させる切り替えスイッチと、
前記モーターを位相制御する入力コントローラを有する
電気掃除機において、前記切り替えスイッチが最大入力
用のタップに切り替わっているときには前記入力コント
ローラを電源ラインからの電流経路に含まない回路を形
成し、前記切り替えスイッチが最大入力以外のタップに
切り替わっているときは前記入力コントローラを電源ラ
インからの電流経路に含む回路を形成して位相制御によ
って入力を可変できる電気掃除機の制御回路を提供する
ものである。
【0005】上記目的を達成するために本発明の請求項
2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、最
大入力以外のタップから最大入力用のタップへ複数個の
スイッチによって切り替えるとともに、前記複数個の
イッチの切り替えタイミングをずらす電気掃除機の制御
回路を提供するものである。
【0006】上記目的を達成するために本発明の請求項
3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、最
大入力以外のタップから最大入力用のタップの切り替え
を双方向性サイリスタ等の半導体スイッチで行う電気掃
除機の制御回路を提供するものである。
【0007】上記目的を達成するために本発明の請求項
4記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、最
大入力以外のタップから最大入力用タップへの切り替え
時には、最大入力と切り替え前の入力との間の入力に一
旦切り替わった後に、最大入力に切り替わる電気掃除機
の制御回路を提供するものである。
【0008】上記目的を達成するために本発明の請求項
5記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、
大入力用のタップには直列に1個または複数個の抵抗等
の電圧降下手段を有し、その電圧降下手段を短絡させる
スイッチ手段を設けた電気掃除機の制御回路を提供する
ものである。
【0009】
【作用】本発明の請求項1記載の発明により、ハイパワ
ーモーターでも他機器への影響がなく入力を可変でき
る。
【0010】本発明の請求項2記載の発明により、最大
入力に切り替わるときに使用者が感じる違和感を軽減で
きる。
【0011】本発明の請求項3記載の発明により、機器
の長寿命化が図れる。本発明の請求項4記載の発明によ
り、最大入力に切り替わるときに使用者が感じる違和感
を軽減できるとともにモーターのブラシの片べりをもな
くすことができる。
【0012】本発明の請求項5記載の発明により、最大
入力とそれ以前の入力との間の入力設定ができ、使い勝
手のよい電気掃除機を提供できる。
【0013】
【実施例】(実施例1) 以下本発明の第1の手段による一実施例について図面に
基づいて説明する。図1において、3はステーターに中
間タップを設けて、その切り替えにより入力が切り替わ
るタップ出しモーターで、図のタップ番号(1)→
(3)→(4)と電流が流れると、入力が小さくなり、
(2)→(3)→(5)と電流が流れると、最大入力と
なる構成になっている。タップ番号(1)には可変抵抗
器4やスイッチ等で入力を可変できる、入力コントロー
ラー5が接続されており、入力コントローラー5の他端
とタップ番号(2)には、図のように第一の切り替えス
イッチ6が接続されている。またタップ番号(4)と
(5)の切り替え手段として、図のように第二の切り替
えスイッチ7が接続されており、第一の切り替えスイッ
チ6と第二の切り替えスイッチ7とは連動して切り替わ
る構成となっている。
【0014】上記構成された電気掃除機の制御回路にお
いて、以下にその動作を説明する。まず第一の切り替え
スイッチ6が図の左側に切り替わっていて、第二の切り
替えスイッチ7が図の上側に切り替わっているときに
は、タップ出しモーター3の電流径路は(1)→(3)
→(4)となり、このときには入力コントローラー5に
よって位相制御をして入力を可変しても、モーター入力
が小さいので、電源ラインに重畳される高調波成分は少
ない。つぎに、第一の切り替えスイッチ6が図の右側に
切り替わっていて、第二の切り替えスイッチ7が図の下
側に切り替わっているときには、タップ出しモーター3
の電流径路は(2)→(3)→(5)となり、タップ出
しモーター3は最大入力となるが、このときは位相制御
をしていないため電源ラインに高調波成分は出ない。こ
の第一,第二の切り替えスイッチ6,7の切り替え手段
としては、図2のように入力コントローラー5の可変抵
抗器4と連動させる方法や、図3のようにスイッチによ
り入力を可変する方法等が容易に考えられる。
【0015】(実施例2) 次に本発明の第2の手段による一実施例について図面に
基づいて説明する。図1において第一の切り替えスイッ
チ6が図の左側から右側に切り替わり、第二の切り替え
スイッチ7が図の上側から下側に切り替わるときに、同
時に切り替わるのではなく第一の切り替えスイッチ6が
右側に切り替わった後に、第二の切り替えスイッチ7が
下側に切り替わる構成にすれば、タップ出しモーター3
の電流径路は(2)→(3)→(4)に一旦なり、その
後(2)→(3)→(5)と、最大入力となる。これに
より、最大入力に切り替わるときに、一旦最大入力と切
り替わる前の入力の間の入力を通過することとなる。勿
論第二の切り替えスイッチ7が切り替わった後に第一の
切り替えスイッチ6が切り替わる構成としても同様の効
果が得られる。
【0016】(実施例3) 次に本発明の第3の手段による一実施例について図面に
基づいて説明する。図4において8は第一の双方向性サ
イリスタでそのゲート端子には第一の小電流スイッチ1
2が図のように接続されている。9は第二の双方向性サ
イリスタでそのゲート端子には第二の小電流スイッチ1
3が図のように接続されている。10は第三の双方向性
サイリスタでそのゲート端子には第三の小電流スイッチ
14が図のように接続されている。11は第四の双方向
性サイリスタでそのゲート端子には第四の小電流スイッ
チ15が図のように接続されている。各小電流スイッチ
は連動してオン,オフする構成となっており、第一の小
電流スイッチ12と第二の小電流スイッチ13がオンの
ときは第三の小電流スイッチ14と第四の小電流スイッ
チ15はオフとなっている。
【0017】上記構成された電気掃除機の制御回路にお
いて、以下にその動作を説明する。まず第一の小電流ス
イッチ12と第二の小電流スイッチ13がオンのとき
は、第一の双方向性サイリスタ8と第二の双方向性サイ
リスタ9はオンするので、タップ出しモーター3の電流
径路は(1)→(3)→(4)となり、このときには入
力コントローラー5によって位相制御をして入力を可変
しても、モーター入力が小さいので、電源ラインに重畳
される高調波成分は少ない。つぎに、第一の小電流スイ
ッチ12と第二の小電流スイッチ13がオフになると、
第一の双方向性サイリスタ8と第二の双方向性サイリス
タ9はオフし、第三の小電流スイッチ14と第四の小電
流スイッチ15がオンして、第三の双方向性サイリスタ
10と第四の双方向性サイリスタ11はオンするので、
タップ出しモーター3の電流径路は(2)→(3)→
(5)となり、タップ出しモーター3は最大入力となる
が、このときは位相制御をしていないため電源ラインに
高調波成分は乗らず、また各小電流スイッチには、各双
方向性サイリスタのゲート電流しか流れないので各小電
流スイッチの寿命は伸びることとなる。
【0018】(実施例4) 次に本発明の第4の手段による一実施例について図面に
基づいて説明する。図5において16は第三の切り替え
スイッチで切り替え端子がAからCに切り替わる間に端
子Bを通過する構成となっており、端子Bには位相カッ
ト回路17が接続されている。
【0019】上記構成された電気掃除機の制御回路にお
いて、以下にその動作を説明する。まず第三の切り替え
スイッチ16が図の左側に切り替わっていて、第二の切
り替えスイッチ7が図の上側に切り替わっているときに
は、タップ出しモーター3の電流径路は(1)→(3)
→(4)となり、このときには入力コントローラー5に
よって位相制御をして入力を可変しても、モーター入力
が小さいので、電源ラインに重畳される高調波成分は少
ない。つぎに、第三の切り替えスイッチ16が図の右側
に切り替わるときに端子Bに接続されたときは、位相カ
ット回路17により、最大入力と端子Aでの入力との間
の入力となるため、第三の切り替えスイッチ16が図の
C側に切り替わるまでに、一旦中間入力を通過すること
となる。
【0020】(実施例5) 次に本発明の第5の手段による一実施例について図面に
基づいて説明する。図6において18は抵抗でその両端
を短絡できるスイッチ19が図のように接続されてい
る。
【0021】上記構成された電気掃除機の制御回路にお
いて、以下にその動作を説明する。まず第一の切り替え
スイッチ6が図の左側に切り替わっていて、第二の切り
替えスイッチ7が図の上側に切り替わっているときに
は、タップ出しモーター3の電流径路は(1)→(3)
→(4)となり、このときには入力コントローラー5に
よって位相制御をして入力を可変しても、モーター入力
が小さいので、電源ラインに重畳される高調波成分は少
ない。つぎに、第一の切り替えスイッチ6が図の右側に
切り替わっていて、第二の切り替えスイッチ7が図の下
側に切り替わっていて、スイッチ19が閉じているとき
には、タップ出しモーター3の電流径路は(2)→
(3)→(5)となり、タップ出しモーター3は最大入
力となるが、このときは位相制御をしていないため電源
ラインに高調波成分は乗らない。またこのときスイッチ
19をオープンにすると抵抗18により電流制限され、
タップ出しモーター3の最大入力と最大入力と切り替わ
る前の入力の間の入力を任意に設定することができる。
このときの抵抗値は、最大入力より僅かに入力を落とす
だけでいいため、低抵抗でよいので、小型の抵抗を使用
することができる。
【0022】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の請求
項1記載の発明によれば、ハイパワーモーターを使用し
ても電源への高調波の漏れを押さえることができ、他機
器への影響のない電気掃除機が提供できる。
【0023】また、本発明の請求項2記載の発明によれ
ば、最大入力への切り替え時に急激な入力切り替えがな
く段階的に切り替わっていくので、使用者の違和感のな
い電気掃除機が提供できる。
【0024】また、本発明の請求項3記載の発明によれ
ば、モーターを流れる大電流の切り替えを半導体スイッ
チング素子で行っているために、切り替え時の寿命が長
くかつ高調波の漏れを押さえることができ、他機器への
影響のない電気掃除機が提供できる。
【0025】さらに、本発明の請求項4記載の発明によ
れば、最大入力への切り替え時に急激な入力切り替えが
なく段階的に切り替わっていき、切り替わり時の過程で
も、モーターに均等に電圧が印加されるのでモーターの
ブラシの片べりがなく、使用者の違和感のない電気掃除
機が提供できる。
【0026】さらには、本発明の請求項5記載の発明に
よれば、最大入力と位相制御可能な入力の間の入力が設
定できるため、使用者が必要な入力の全ての範囲の入力
が使えて、かつ高調波の漏れを押さえることができ、他
機器への影響のない電気掃除機が提供できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の手段を用いた一実施
例による電気掃除機の制御回路のブロック図
【図2】本発明の第1の手段を用いた一実施例による可
変抵抗器による入力切り替え回路図
【図3】本発明の第1の手段を用いた一実施例によるス
イッチによる入力切り替え回路図
【図4】本発明の第3の手段を用いた一実施例による電
気掃除機の制御回路のブロック図
【図5】本発明の第4の手段を用いた一実施例による電
気掃除機の制御回路のブロック図
【図6】本発明の第5の手段を用いた一実施例による電
気掃除機の制御回路のブロック図
【図7】従来の電気掃除機の制御回路のブロック図
【符号の説明】
3 タップ出しモーター 4 可変抵抗器 5 入力コントローラー 6 第一の切り替えスイッチ 7 第二の切り替えスイッチ 8 第一の双方向性サイリスタ 9 第二の双方向性サイリスタ 10 第三の双方向性サイリスタ 11 第四の双方向性サイリスタ 12 第一の小電流スイッチ 13 第二の小電流スイッチ 14 第三の小電流スイッチ 15 第四の小電流スイッチ 16 第三の切り替えスイッチ 18 抵抗 19 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 聖一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−70739(JP,A) 特開 昭56−70740(JP,A) 特開 平5−220078(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/06 A47L 9/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モーターのステーターより複数個の中間
    タップを出し、前記タップを切り替えることにより入力
    を可変させる切り替えスイッチと、前記モーターを位相
    制御する入力コントローラを有する電気掃除機におい
    て、前記切り替えスイッチが最大入力用のタップに切り
    替わっているときには前記入力コントローラを電源ライ
    ンからの電流経路に含まない回路を形成し、前記切り替
    えスイッチが最大入力以外のタップに切り替わっている
    ときは前記入力コントローラを電源ラインからの電流経
    路に含む回路を形成して位相制御によって入力を可変で
    きる電気掃除機の制御回路。
  2. 【請求項2】大入力以外のタップから最大入力用の
    タップへ複数個のスイッチによって切り替えるととも
    前記複数個のスイッチの切り替えタイミングをずら
    請求項1記載の電気掃除機の制御回路。
  3. 【請求項3】 最大入力以外のタップから最大入力用の
    タップの切り替えを、双方向性サイリスタ等の半導体ス
    イッチで行う請求項1記載の電気掃除機の制御回路。
  4. 【請求項4】 最大入力以外のタップから最大入力用タ
    ップへの切り替え時には、最大入力と切り替え前の入力
    との間の入力に一旦切り替わった後に、最大入力に切り
    替わる請求項1記載の電気掃除機の制御回路。
  5. 【請求項5】大入力用のタップには直列に1個また
    は複数個の抵抗等の電圧降下手段を有し、その電圧降下
    手段を短絡させるスイッチ手段を設けた請求項1記載の
    電気掃除機の制御回路。
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