JP3303803B2 - 摩擦クラッチ制御装置 - Google Patents

摩擦クラッチ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動源の出力を下
流の出力軸に対して継断するクラッチの継断の制御を行
う制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】駆動源の出力を下流の出力軸に対して継
断するクラッチが知られている。現在、自動車などの駆
動源として最も普及している往復ピストンエンジンは、
運転可能な回転速度が限定され、特に静止時には全くト
ルクを発生しないため、変速機構やクラッチなどと組み
合わされて使用される。自動車などの手動変速機におい
ては、簡易な構造である摩擦クラッチが用いられてい
る。摩擦クラッチは、自動車が静止しているときは切断
状態となり、エンジンの回転を維持するようにしてい
る。自動車が発進するときは、摩擦クラッチの出力側の
軸が徐々に速度を増すように、徐々に係合される。いわ
ゆる半クラッチである。また、変速操作の際にも、エン
ジンと車輪の回転を遮断するためにクラッチの操作が行
われる。この摩擦クラッチの継断の操作は、運転者が足
で操作するクラッチペダルにより行われる。発進時にお
いては、運転者は一方の足でアクセルペダルを操作し、
他方の足でクラッチペダルを操作する必要がある。ま
た、坂道における発進などでは、さらに手でブレーキの
操作も行わなければならない。
【0003】このように、摩擦クラッチを用いた手動変
速機は、構造が簡易ではあるが、運転者に大きな負担が
かかるという欠点がある。これを解決するのが、トルク
コンバータや流体継手を有する自動変速機であるが構造
は複雑で重く、また自動車を操る楽しみにも欠ける。両
者の中間的な存在である自動クラッチ装置が知られてい
る。自動クラッチ装置は、運転者のペダル操作によらず
クラッチの継断を制御する装置であるが、変速機は手動
変速機を用いており、自動変速機に比べれば構造は簡易
である。自動クラッチ装置は、遠心クラッチを用いるも
の、磁粉式電磁クラッチを用いるものなどが実用化され
ているが、近年、従来の手動変速機における運転者の足
の役割を、油圧アクチュエータにより行う装置が実用化
されている。この機構は、従来の手動変速機に油圧ポン
プ、油圧シリンダおよび油の流れを制御するバルブ機構
などを付加したものであり、比較的容易に作製できると
いう利点がある。また、運転者は、シフトレバーの操作
は行う必要があるので、自動車を操る楽しみについても
ある程度満足させることができる。
【0004】このような自動クラッチ装置においては、
エンジンの回転速度、クラッチの出力側の回転速度を監
視し、これに基づきクラッチの係合度すなわちクラッチ
ストロークを制御して前記の半クラッチなどのクラッチ
操作を実現している。また、クラッチストロークの制御
は、クラッチストロークセンサにより検出されたクラッ
チストロークをフィードバックして行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の油圧アクチュエ
ータを用いた自動クラッチにおいて、クラッチストロー
クセンサの検出値を得られなくなると、前述のフィード
バック制御が実行できなくなるという問題があった。
【0006】本発明は、前記の課題を解決するためにな
されたものであり、クラッチのストロークを検出できな
い場合であっても、クラッチの制御を可能とすることを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明の摩擦クラッチの制御装置は、前記摩擦ク
ラッチの出力側の回転速度を検出する出力側回転速度セ
ンサと、前記摩擦クラッチのストロークを検出するスト
ロークセンサと、前記摩擦クラッチの継断の制御を、検
出されたストロークに基づきフィードバック制御にて行
う制御部と、を含んでいる。さらに、前記制御装置は、
ストロークセンサの異常を検出する異常検出部と、前記
異常が検出されたときに、前記出力側の回転速度に基づ
き前記摩擦クラッチのストローク速度の制御を行う補助
制御部と、を有している。
【0008】出力側の回転速度は、摩擦クラッチが完全
に接続した状態では、入力軸、すなわちエンジンの回転
速度と一致する。一方、入出力軸の回転速度が不一致で
あれば、クラッチが切断状態であるか、接続が不完全で
接続しつつ滑っている状態であることが分かる。したが
って、出力軸の回転速度から、クラッチの継断の状態が
ある程度推測することができ、これに基づきクラッチの
ストローク制御が可能となる。
【0009】さらに、前記補助制御部を、摩擦クラッチ
の接続制御において、そのときの出力側の目標回転速度
を定め、この目標回転速度に対する現在の出力側の回転
速度の値に基づきストローク速度を算出し、算出された
ストローク速度に基づき前記摩擦クラッチの制御を行う
ものとすることができ、この場合、前記ストローク速度
は、前記出力側の回転速度が前記目標回転速度に近づく
につれて低くなるものとすることができる。
【0010】クラッチを接続する動作においては、出力
側の回転速度を徐々に目標回転速度に一致させることが
必要である。目標回転速度は、例えばクラッチの入力側
の回転速度とすることができ、この場合、これらが一致
するまで接続動作が継続される。また、出力側と入力側
の回転速度が近づくということは、いわゆる半クラッチ
の状態であるから、このときには、ストロークが遅くな
り、クラッチ接続時のショックが起きないよう、徐々に
入出力の回転速度を一致させていく。これにより、より
スムースなクラッチ接続動作が達成される。
【0011】また、前記補助制御部を、摩擦クラッチの
切断制御において、前記出力側回転速度の変化率を算出
し、この出力側の回転速度の変化率に基づきストローク
速度を算出し、算出されたストローク速度に基づき前記
摩擦クラッチの制御を行うものとすることができ、この
場合、前記ストローク速度は、前記出力側の回転速度の
変化率が高くなるにつれ、高くなるものとすることがで
きる。
【0012】クラッチを切断する動作においては、なる
べく早期に切断することが必要であり、出力側の回転速
度の低下割合が低いほど、ストローク速度を速くするよ
うに制御する。また、切断動作時には、入力軸からの回
転力が入らなくなるので、基本的には低下する方向であ
るが、もし増速した場合には、さらにストローク速度を
速めてクラッチの切断が確実に行われるように制御す
る。これにより、より迅速なクラッチ切断動作が達成さ
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は、
自動クラッチ装置を含むパワープラントの概略構成図で
ある。パワープラント10は、エンジン12、クラッチ
14および変速機16を含む。エンジン12は、現在普
通に用いられているエンジンと変わりなく、エンジンの
運転状態を検出する各種センサからの情報に基づき燃料
噴射量などを定めて制御が行われる。エンジンの制御を
行うのがエンジンECU(エンジン電子制御装置)18
であり、これには例えば冷却水温を検出する水温センサ
20、スロットルバルブの開度VTAを検出するスロッ
トルセンサ22、エンジンの回転速度NEを検出するエ
ンジン回転速度センサ24からの信号、吸気管内の圧力
を検出する吸気管圧力センサ25からの信号などが入力
される。エンジン回転速度センサ24は、クランクシャ
フトに固定された歯車とこの歯を検出する電磁ピックア
ップを含み、このセンサに歯車の歯が対向するときには
高く、歯車の谷が対向するときには低くなる信号を出力
する。したがって、エンジン回転速度センサ24は、エ
ンジン回転速度に応じた周波数の信号を出力する。エン
ジンECU18は、この信号の周波数からエンジンの回
転速度を算出し、これに応じた制御を行う。
【0014】変速機16は、同期噛み合い式手動変速機
であり、ギアの選択は、通常の手動変速機と同様、運転
者のシフトレバー26の操作により行われる。すなわ
ち、シフトレバー26の操作がシフトワイヤ28により
シフトアーム30に伝達され、変速機16内のシフトフ
ォーク、スリーブを動かし、ギアの選択が行われる。
【0015】図2には、クラッチ14の構成が模式的に
示されている。基本的な構成については、従来のクラッ
チと同様である。エンジン12のクランクシャフト32
には、フライホイール34が結合されており、その図中
右の面にはフリクションディスク36と接触する摩擦面
が形成されている。フリクションディスク36は、クラ
ッチ14の出力側の軸であり変速機16にとっては入力
側の軸となるインプットシャフト38の先端に配置され
ている。インプットシャフト38の先端にはスプライン
40が形成され、フリクションディスク36にもこれと
噛み合うスプラインが設けられている。したがって、フ
リクションディスク36は、インプットシャフト38の
回転方向には動きが規制され、シャフトとともに回転す
る一方、軸方向には摺動移動可能となっている。フリク
ションディスク36に対向する位置には、プレッシャプ
レート42が配置され、さらにプレッシャプレート42
の背面にはダイヤフラムスプリング44が配置されてい
る。クラッチ接続時には、ダイヤフラムスプリング44
の付勢力によって、プレッシャプレート42がフリクシ
ョンディスク36をフライホイール34へと押圧する。
これによって、エンジン12の出力がインプットシャフ
ト38に伝達される。
【0016】インプットシャフト38上の、ダイヤフラ
ムスプリング44の内周部分に接触する位置にレリーズ
ベアリング46が配置されている。レリーズベアリング
46は、レリーズフォーク48の揺動によって、インプ
ットシャフト38上を摺動する。レリーズフォーク48
は、レリーズベアリング44と接触している端とは反対
側の端において、レリーズシリンダ50のロッド52と
接触している。レリーズシリンダ50には、流体圧ポン
プ54(図1参照)から、流体圧ラインを介して流体が
供給され、ロッド52が進退する。この流体圧系の詳細
については後述する。ロッド52の進退の量、すなわち
クラッチ14のストローク量は、レリーズシリンダ50
に固定されたストロークセンサ56により検出される。
ストロークセンサ56は、本実施形態においては摺動抵
抗体式のセンサであって、ロッド52の進退に応じた電
圧を出力する。
【0017】インプットシャフト38には、これの回転
速度を検出するインプットシャフト回転速度センサ58
が設けられている。この回転速度センサ58は、インプ
ットシャフト38上に固定された歯車60とこの歯を検
出する電磁ピックアップ62を有する。インプットシャ
フト回転速度センサ58は、エンジン回転速度センサ2
4と同様、回転速度に応じた周波数の信号を出力する。
【0018】図3には、クラッチ14の操作を行う流体
圧系の回路が示されている。なお、流体圧系の作動流体
は、粘度が比較的高く、非圧縮性の液体が好ましく、本
実施形態では一般的なブレーキフルードを用いている。
流体圧ポンプ54は、リザーバ64に蓄えられている流
体を逆止バルブ66を介してアキュームレータ68に送
る。これによって、アキュームレータ68に高圧の流体
が蓄えられる。アキュームレータ68内の圧力は圧力ス
イッチ70により検出され、圧力が規定値に達していな
いと、流体圧ポンプ54が作動し増圧され、圧力が規定
値に達したところで流体圧ポンプ54が停止される。ア
キュームレータ68に蓄えられた流体は、ソレノイドバ
ルブ72を制御することによりレリーズシリンダ50に
送られる。これによって、レリーズシリンダ50のロッ
ド52が進出し、レリーズフォーク48を押す。また、
ロッド52を後退させるときには、レリーズシリンダ5
0内の流体を、ソレノイドバルブ72を制御することに
より抜いて、リザーバ64に送る。
【0019】ソレノイドバルブ72の制御を行うのが、
自動クラッチECU(自動クラッチ電子制御装置)74
である。自動クラッチECU74には、エンジンECU
18からエンジン回転パルスまたはエンジン回転速度N
Eが入力される。また、スロットルバルブ開度VTAお
よびエンジンがアイドリング中であることを示すアイド
ル信号ISも入力される。ストロークセンサ56からの
レリーズフォーク48のストローク量VCRC、インプ
ットシャフト回転速度センサ58のパルス出力NIP、
圧力スイッチ70の出力P、変速機がニュートラル状態
であることを検出するニュートラルスイッチ75の出力
NSW、シフトレバーがどの位置に操作されているかを
検出するシフトポジションスイッチ78の出力SPおよ
び車両の速度を検出する車速センサ76の出力SPDも
入力される。さらに、ブレーキ操作中であるかを検出す
るブレーキスイッチ80の出力BWS、ドアカーテシス
イッチ82の出力も入力される。
【0020】これらの入力信号に基づき、自動クラッチ
ECU74は、ソレノイドバルブ72および流体圧ポン
プ54を制御し、自動クラッチの制御を行う。また、シ
ステムに異常が発生した場合は、警告灯84を点灯さ
せ、運転者に注意を促す。
【0021】次に、自動クラッチの動作の概要を説明す
る。エンジン始動時には、イグニッションスイッチがエ
ンジンスタート位置になる前、オンの位置で、レリーズ
シリンダ50に流体を送り、クラッチを切った状態とす
る。エンジン始動後、車両停止、変速機16がニュート
ラルとなっていることが確認された後、クラッチを接続
側に制御する。徐々にクラッチを接続させていき、イン
プットシャフト38が回転をはじめたときが、クラッチ
接続開始位置であり、このときのストロークセンサ56
の出力値が記憶される。そして、再びクラッチが切断状
態とされる。シフトレバー26によりギアが選択され、
エンジンの回転が上昇すると、それに併せて、クラッチ
が接続側に制御される。このときは、エンジン始動時に
クラッチ接続開始位置を求めているので、この位置まで
速やかにクラッチを戻す。その後、エンジン12および
インプットシャフト38の回転速度を参照しながら、ソ
レノイドバルブ72を制御し、レリーズシリンダ50に
送る作動流体の量を制御する。これによって、クラッチ
のストローク量が微妙に調節され、滑らかにクラッチの
接続操作が行われる。
【0022】また、シフトチェンジ操作時には、車両走
行中でシフトレバー26が操作されると、レリーズシリ
ンダ50に流体が送られるように、ソレノイドバルブ7
2が制御される。これによって、クラッチが切断状態と
なる。さらに、シフトレバー26が操作されてギアが選
択されると、レリーズシリンダ50から流体を抜くよう
にソレノイドバルブ72が制御され、クラッチが接続状
態となる。この場合においても、エンジン12およびイ
ンプットシャフト38の回転速度を参照して、ソレノイ
ドバルブ72を制御し、滑らかな接続操作が行われる。
【0023】以上の制御において、クラッチのストロー
ク量は常に監視され、フィードバックが行われている。
【0024】以上の制御において、クラッチのストロー
クセンサ56に異常が発生し、ストローク量VCRCを
得られなくなると、前記のクラッチ接続開始位置にスト
ロークを制御することができず、またフィードバック制
御を行うことができない。このような事態となった場合
にも、本実施形態においては、クラッチの出力側の回転
速度、すなわちインプットシャフト回転速度NIP、ま
たはこれとエンジン回転速度NEに基づきクラッチスト
ロークの制御が実行される。
【0025】図4には、ストロークセンサ56に異常が
発生したときのクラッチの制御に関するフローチャート
が示されている。まず、エンジン10およびクラッチ1
4の動作状態を示す各信号を読み込む(S100)。前
記の信号は、具体的にはエンジン回転速度NE、車速S
PD、クラッチのストローク量VCRC、スロットルバ
ルブ開度VTA、シフトポジションSP、ニュートラル
信号NSW、インプットシャフト回転速度NIP、ブレ
ーキ信号BSWである。エンジン回転速度NEは、前述
のように、エンジン回転速度センサ24の方形波パルス
信号と回転速度をディジタル値で表した回転速度信号
を、エンジンECU18から自動クラッチECU74に
送られる。2系統で送受信しているのは、一方の信号を
失っても他方で補うためである。次に、読み込んだスト
ローク量VCRCが異常な値であるかが判断される(S
102)。異常判断は、VCRC信号が、通常の使用範
囲の外側にでて、所定の時間経過してからなされる。例
えば、ストローク量VCRCが上限値または下限値に張
り付いた状態となれば、他の導線とショートまたは断線
していることが推定される。ストローク量VCRCに異
常がなければ、ステップS100に戻る。
【0026】ストローク量VCRCに異常があった場
合、まず車両が惰行中であるかが判定される(S10
4)。惰行中か、の判定は、ブレーキスイッチからの信
号BSWがブレーキがかかっていない状態(ブレーキO
FF)であることを示し、かつエンジンECU18から
の信号がエンジンがアイドル状態(アイドルON)であ
ることを示しており、エンジン回転速度NEが所定の定
数K1以上(NE≧K1)、車速SPDが所定の定数K
2以上(SPD≧K2)である場合に判定される。
【0027】惰行中でない場合、クラッチを切断制御す
る条件が成立しているかが判断される(S106)。ク
ラッチを切断する条件は、エンジン始動前または始動
中、またはシフトポジションがニュートラルから他の位
置へ、もしくはその逆に変化したあと所定時間K3内、
またはエンジンがアイドル状態(アイドルON)、また
はシフトポジションがニュートラル以外でブレーキ操作
が所定時間K4秒以上継続することである。これらのい
ずれもが成立していないと、次にシフトチェンジ時のク
ラッチ接続動作であるかが判定される(S108)。シ
フトチェンジ時の条件は、スロットル開度VTAの変化
量が所定値K5より大きく(ΔVTA≧K5)、かつシ
フトポジションSPがニュートラル以外(SP≠N)の
ときである。これらの条件が成立しないときには、発進
時のクラッチ接続制御と判断される。
【0028】発進時クラッチ接続制御(S110)で
は、クラッチを徐々に接続方向へストロークさせてい
き、インプットシャフトが回転し始めたら、ストローク
速度を低下させ、出力側と入力側の回転速度が一致する
まで、ストロークさせる。このときのクラッチのストロ
ーク速度の一例が図5に示されている。横軸は、インプ
ットシャフトの回転速度である。このときの目標値は、
エンジンの回転速度NEである。インプットシャフト回
転速度NIPがエンジン回転速度NEに近づくにつれ、
クラッチのストローク速度が遅くなるように制御され、
ショックが発生しないように制御される。
【0029】また、ステップS108で、シフトチェン
ジ時(変速時)のクラッチ接続条件が成立すると、シフ
トチェンジ時のクラッチ接続制御が実行される(S11
2)。クラッチを徐々に接続方向にストロークさせてい
く点においては、前述の発進制御と同様である。この制
御においては、特に目標インプットシャフト回転速度
は、エンジン回転速度NEに、0より大きく1未満の所
定の係数K6を乗じた値に設定される。さらに、係数K
6は、図6に示すように、時間と共に変化する値であ
る。図7には、この速度におけるクラッチのストローク
速度が示されている。
【0030】また、ステップS106で、クラッチを切
断すべき条件が成立した場合は、クラッチの切断制御が
実行される(S114)。クラッチを切断方向にストロ
ークさせる。このときのストローク速度の一例が図8に
示されている。この場合は、インプットシャフト回転速
度NIPの時間変化率ΔNIPによってストローク速度
が変更される。インプットシャフト回転速度NIPが順
調に低下している場合は、ストローク速度をそれほど高
める必要がなく、一方インプットシャフト回転速度NI
Pがゆっくりまたは低下しないか、増加してしまうよう
な場合、より速くストロークさせ、早期にクラッチが切
断されるようにする。
【0031】さらに、ステップS104で惰行中である
と判断されたときは、惰行時の接続制御(S116)が
実行される。この場合は、クラッチ切断状態であって
も、車輪からインプットシャフトが回転させられるの
で、回転速度NIPが0ではない。このため、インプッ
トシャフト回転速度NIPの時間変化率(d(NIP)/dt)
がエンジン回転速度の時間変化率(d(NE)/dt)に対し著
しく変化したときに、ここをクラッチの接続開始点と判
定する。そして、図9に示すストローク速度で、クラッ
チの接続を行う。
【0032】図4のフローチャートに示される演算処理
は、自動クラッチECU74内のCPU(中央処理装
置)が所定のプログラムに従って実行するものである。
よって、自動クラッチECU74が、異常検出手段およ
び補助制御部として機能する。
【0033】以上、本実施形態によれば、ストロークセ
ンサ56からのストローク信号VCRCを得られなくて
も、クラッチの制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の自動クラッチを有するパワープ
ラントの概略構成図である。
【図2】 クラッチの構成を模式的に示す図である。
【図3】 自動クラッチの流体圧回路を示す図である。
【図4】 クラッチのストローク量が得られない場合の
クラッチ制御に関するフローチャートである。
【図5】 発進時のクラッチ接続制御におけるストロー
ク速度の一例を示す図である。
【図6】 変速時のクラッチ接続制御に用いる係数の一
例を示す図である。
【図7】 変速時のクラッチ接続制御におけるストロー
ク速度の一例を示す図である。
【図8】 クラッチ切断制御におけるストローク速度の
一例である。
【図9】 惰行時のクラッチ接続制御におけるストロー
ク速度の一例である。
【符号の説明】
10 パワープラント、12 エンジン、14 クラッ
チ、16 変速機、18 エンジンECU、24 エン
ジン回転速度センサ、34 フライホイール、36 フ
リクションディスク、38 インプットシャフト、44
ダイヤフラムスプリング、48 レリーズフォーク、
50 レリーズシリンダ、54 流体圧ポンプ、56
ストロークセンサ、58 インプットシャフト回転数セ
ンサ、72 ソレノイドバルブ、74 自動クラッチE
CU、75 ニュートラルスイッチ、78 シフトレバ
ースイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 48/00 - 48/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源の出力を下流の出力軸に対して継
    断する摩擦クラッチの制御装置であって、 前記摩擦クラッチの出力側の回転速度を検出する出力側
    回転速度センサと、 前記摩擦クラッチのストロークを検出するストロークセ
    ンサと、 前記摩擦クラッチの継断の制御を、検出されたストロー
    クに基づきフィードバック制御にて行う制御部と、 を含み、 前記制御部は、 ストロークセンサの異常を検出する異常検出部と、 前記異常が検出されたときに、前記出力側の回転速度に
    基づき前記摩擦クラッチのストローク速度の制御を行う
    補助制御部と、 を有する、摩擦クラッチ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の摩擦クラッチ制御装置
    において、 前記補助制御部は、摩擦クラッチの接続制御において、
    そのときの出力側の目標回転速度を定め、この目標回転
    速度に対する現在の出力側の回転速度の値に基づきスト
    ローク速度を算出し、算出されたストローク速度に基づ
    き前記摩擦クラッチの制御を行うものであり、前記スト
    ローク速度は、前記出力側の回転速度が前記目標の回転
    速度に近づくにつれて低くなるものである、摩擦クラッ
    チ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の摩擦クラッチ制御装置
    において、 前記補助制御部は、摩擦クラッチの切断制御において、
    前記出力側回転速度の変化率を算出し、この出力側の回
    転速度の変化率に基づきストローク速度を算出し、算出
    されたストローク速度に基づき前記摩擦クラッチの制御
    を行うものであり、前記ストローク速度は、前記出力側
    の回転速度の変化率が高くなるにつれ、高くなるもので
    ある、摩擦クラッチ制御装置。
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