JP3300672B2 - 駆動源回転速度の推定装置 - Google Patents

駆動源回転速度の推定装置

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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動源と、この駆
動源の出力を下流の出力軸に対して継断するクラッチと
を有するパワープラントにおいて、前記駆動源の回転速
度を間接的に算出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】駆動源の出力を下流の出力軸に対して継
断するクラッチが知られている。現在、自動車などの駆
動源として最も普及している往復ピストンエンジンは、
運転可能な回転速度が限定され、特に静止時には全くト
ルクを発生しないため、変速機構やクラッチなどと組み
合わされて使用される。自動車などの手動変速機におい
ては、簡易な構造である摩擦クラッチが用いられてい
る。摩擦クラッチは、自動車が静止しているときは切断
状態となり、エンジンの回転を維持するようにしてい
る。自動車が発進するときは、摩擦クラッチの出力側の
軸が徐々に速度を増すように、徐々に係合される。いわ
ゆる半クラッチである。また、変速操作の際にも、エン
ジンと車輪の回転を遮断するためにクラッチの操作が行
われる。この摩擦クラッチの継断の操作は、運転者が足
で操作するクラッチペダルにより行われる。発進時にお
いては、運転者は一方の足でアクセルペダルを操作し、
他方の足でクラッチペダルを操作する必要がある。ま
た、坂道における発進などでは、さらに手でブレーキの
操作も行わなければならない。
【0003】このように、摩擦クラッチを用いた手動変
速機は、構造が簡易ではあるが、運転者に大きな負担が
かかるという欠点がある。これを解決するのが、トルク
コンバータや流体継手を有する自動変速機であるが構造
は複雑で重く、また自動車を操る楽しみにも欠ける。両
者の中間的な存在である自動クラッチ装置が知られてい
る。自動クラッチ装置は、運転者のペダル操作によらず
クラッチの継断を制御する装置であるが、変速機は手動
変速機を用いており、自動変速機に比べれば構造は簡易
である。自動クラッチ装置は、遠心クラッチを用いるも
の、磁粉式電磁クラッチを用いるものなどが実用化され
ているが、近年、従来の手動変速機における運転者の足
の役割を、油圧アクチュエータにより行う装置が実用化
されている。この機構は、従来の手動変速機に油圧ポン
プ、油圧シリンダおよび油の流れを制御するバルブ機構
などを付加したものであり、比較的容易に作製できると
いう利点がある。また、運転者は、シフトレバーの操作
は行う必要があるので、自動車を操る楽しみについても
ある程度満足させることができる。
【0004】このような自動クラッチ装置においては、
エンジンの回転速度、クラッチの出力側の回転速度を監
視し、これに基づきクラッチの係合度を制御して前記の
半クラッチなどのクラッチ操作を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の油圧アクチュエ
ータを用いた自動クラッチにおいて、エンジンの回転速
度が得られなくなると、クラッチの制御を行うことがで
きないという問題があった。
【0006】本発明は、前記の課題を解決するためにな
されたものであり、エンジンなどの駆動源の回転速度を
検出できない場合であっても、駆動源回転速度を推定可
能とすることを目的とする。また、駆動源の回転速度を
検出できない場合であっても自動クラッチを制御可能と
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明の駆動源回転速度の推定装置は、摩擦クラ
ッチの出力側の回転速度を検出する出力側回転速度セン
サと、摩擦クラッチの、完全に切断した状態と完全に係
合した状態の間の係合度を算出する係合度算出手段と、
前記摩擦クラッチ出力側の回転速度と前記摩擦クラッチ
の係合度とに基づき駆動源の回転速度を算出する駆動源
回転速度算出手段と、を有している。
【0008】また、本発明にかかる他の駆動源回転速度
の推定装置は、摩擦クラッチの出力側の回転速度を検出
する出力側回転速度センサと、摩擦クラッチの係合度を
算出する係合度算出手段と、前記摩擦クラッチ出力側の
回転速度と前記摩擦クラッチの係合度とに基づき駆動源
の回転速度を算出する駆動源回転速度算出手段と、を有
し、さらに、前記係合度算出手段は、摩擦クラッチのス
トロークを検出するストロークセンサと、摩擦クラッチ
のストロークと係合度の関係を記憶する係合度記憶部を
含み、検出されたストロークから係合度記憶部に記憶さ
れた関係に基づき係合度を算出するものとすることがで
きる。
【0009】さらに、自動クラッチ装置に前記駆動源回
転速度の推定装置を設けることによって、駆動源の回転
速度が検出できなくなったとき、前記推定された駆動源
回転速度を用いてクラッチの制御を行うようにすること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は、
自動クラッチ装置を含むパワープラントの概略構成図で
ある。パワープラント10は、エンジン12、クラッチ
14および変速機16を含む。エンジン12は、現在普
通に用いられているエンジンと変わりなく、エンジンの
運転状態を検出する各種センサからの情報に基づき燃料
噴射量など定めて制御が行われる。エンジンの制御を行
うのがエンジンECU(エンジン電子制御装置)18で
あり、これには例えば冷却水温を検出する水温センサ2
0、スロットルバルブの開度を検出するスロットルセン
サ22、エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速
度センサ24からの信号、吸気管内の圧力を検出する吸
気管圧力センサ25からの信号などが入力される。エン
ジン回転速度センサ24は、クランクシャフトに固定さ
れた歯車とこの歯を検出する電磁ピックアップを含み、
このセンサに歯車の歯が対向するときにはハイ、歯車の
谷が対向するときにはローの信号を出力する。したがっ
て、エンジン回転速度センサ24は、エンジン回転速度
に応じた周波数の方形波を出力する。エンジンECU1
8は、この方形波の周波数からエンジンの回転速度を算
出し、これに応じた制御を行う。
【0011】変速機16は、同期噛み合い式手動変速機
であり、ギアの選択は、通常の手動変速機と同様、運転
者のシフトレバー26の操作により行われる。すなわ
ち、シフトレバー26の操作がシフトワイヤ28により
シフトアーム30に伝達され、変速機16内のシフトフ
ォーク、スリーブを動かし、ギアの選択が行われる。
【0012】図2には、クラッチ14の構成が模式的に
示されている。基本的な構成については、従来のクラッ
チと同様である。エンジン12のクランクシャフト32
には、フライホイール34が結合されており、その図中
右の面にはフリクションディスク36と接触する摩擦面
が形成されている。フリクションディスク36は、クラ
ッチ14の出力側の軸であり変速機16にとっては入力
側の軸となるインプットシャフト38の先端に配置され
ている。インプットシャフト38の先端にはスプライン
40が形成され、フリクションディスク36にもこれと
噛み合うスプラインが設けられている。したがって、フ
リクションディスク36は、インプットシャフト38の
回転方向には動きが規制され、シャフトとともに回転す
る一方、軸方向には摺動移動可能となっている。フリク
ションディスク36に対向する位置には、プレッシャプ
レート42が配置され、さらにプレッシャプレート42
の背面にはダイヤフラムスプリング44が配置されてい
る。クラッチ接続時には、ダイヤフラムスプリング44
の付勢力によって、プレッシャプレート42がフリクシ
ョンディスク36をフライホイール34へと押圧する。
これによって、エンジン12の出力がインプットシャフ
ト38に伝達される。
【0013】インプットシャフト38上の、ダイヤフラ
ムスプリング44の内周部分に接触する位置にレリーズ
ベアリング46が配置されている。レリーズベアリング
46は、レリーズフォーク48の揺動によって、インプ
ットシャフト38上を摺動する。レリーズフォーク48
は、レリーズベアリング44と接触している端とは反対
側の端において、レリーズシリンダ50のロッド52と
接触している。レリーズシリンダ50には、流体圧ポン
プ54(図1参照)から、流体圧ラインを介して流体が
供給され、ロッド52が進退する。この流体圧系の詳細
については後述する。ロッド52の進退の量、すなわち
クラッチ14のストローク量は、レリーズシリンダ50
に固定されたストロークセンサ56により検出される。
ストロークセンサ56は、本実施形態においては摺動抵
抗体式のセンサであって、ロッド52の進退に応じた電
圧を出力する。
【0014】インプットシャフト38には、これの回転
速度を検出するインプットシャフト回転速度センサ58
が設けられている。この回転速度センサ58は、インプ
ットシャフト38上に固定された歯車60とこの歯を検
出する電磁ピックアップ62を有する。インプットシャ
フト回転速度センサ58は、エンジン回転速度センサ2
4と同様、回転速度に応じた周波数の方形波を出力す
る。
【0015】図3には、クラッチ14の操作を行う流体
圧系の回路が示されている。なお、流体圧系の作動流体
は、粘度が比較的高く、非圧縮性の液体が好ましく、本
実施形態では一般的なブレーキフルードを用いている。
流体圧ポンプ54は、リザーバ64に蓄えられている流
体を逆止バルブ66を介してアキュームレータ68に送
る。これによって、アキュームレータ68に高圧の流体
が蓄えられる。アキュームレータ68内の圧力は圧力ス
イッチ70により検出され、圧力が規定値に達していな
いと、流体圧ポンプ54が作動し増圧され、圧力が規定
値に達したところで流体圧ポンプ54が停止される。ア
キュームレータ68に蓄えられた流体は、ソレノイドバ
ルブ72を制御することによりレリーズシリンダ50に
送られる。これによって、レリーズシリンダ50のロッ
ド52が進出し、レリーズフォーク48を押す。また、
ロッド52を後退させるときには、レリーズシリンダ5
0内の流体を、ソレノイドバルブ72を制御することに
より抜いて、リザーバ64に送る。
【0016】ソレノイドバルブ72の制御を行うのが、
自動クラッチECU(自動クラッチ電子制御装置)74
である。自動クラッチECU74には、エンジンECU
18からエンジン回転パルスNEPおよびエンジン回転
速度NEDが入力される。また、ストロークセンサ56
からのレリーズフォーク48のストローク量VCRC、
インプットシャフト回転速度センサ58のパルス出力N
IP、圧力スイッチ70の出力P、変速機がニュートラ
ル状態であることを検出するニュートラルスイッチ75
の出力CN、シフトレバーが操作されたことを検出する
シフトレバースイッチ78の出力SSおよび車両の速度
を検出する車速センサ76の出力Vも入力される。さら
に、ブレーキ操作中であるかを検出するブレーキスイッ
チ80の出力、ドアカーテシスイッチ82の出力も入力
される。
【0017】これらの入力信号に基づき、自動クラッチ
ECU74は、ソレノイドバルブ72および流体圧ポン
プ54を制御し、自動クラッチの制御を行う。また、シ
ステムに異常が発生した場合は、警告灯84を点灯さ
せ、運転者に注意を促す。
【0018】次に、自動クラッチの動作の概要を説明す
る。エンジン始動時には、イグニッションスイッチがエ
ンジンスタート位置になる前、オンの位置で、レリーズ
シリンダ50に流体を送り、クラッチを切った状態とす
る。エンジン始動後、車両停止、変速機16がニュート
ラルとなっていることが確認された後、クラッチを接続
側に制御する。徐々にクラッチを接続させていき、イン
プットシャフト38が回転をはじめたときが、クラッチ
接続位置であり、このときのストロークセンサ56の出
力値が記憶される。そして、再びクラッチが切断状態と
される。シフトレバー26によりギアが選択され、エン
ジンの回転が上昇すると、それに併せて、クラッチが接
続側に制御される。このときは、エンジン始動時にクラ
ッチ接続位置を求めているので、この位置まで速やかに
クラッチを戻す。その後、エンジン12およびインプッ
トシャフト38の回転速度を参照しながら、ソレノイド
バルブ72を制御し、レリーズシリンダ50に送る作動
流体の量を制御する。これによって、クラッチのストロ
ーク量が微妙に調節され、滑らかにクラッチの接続操作
が行われる。
【0019】また、シフトチェンジ操作時には、車両走
行中でシフトレバー26が操作されると、レリーズシリ
ンダ50に流体が送られるように、ソレノイドバルブ7
2が制御される。これによって、クラッチが切断状態と
なる。さらに、シフトレバー26が操作されてギアが選
択されると、レリーズシリンダ50から流体を抜くよう
にソレノイドバルブ72が制御され、クラッチが接続状
態となる。この場合においても、エンジン12およびイ
ンプットシャフト38の回転速度を参照して、ソレノイ
ドバルブ72を制御し、滑らかな接続操作が行われる。
【0020】以上の自動クラッチにおいて、エンジン回
転速度に関する情報は、前述のように、エンジン回転速
度センサ24の方形波パルス信号NEPと回転速度をデ
ィジタル値で表した回転速度信号NEDとして、エンジ
ンECU18から自動クラッチECU74に送られる。
2系統で送受信しているのは、一方の信号を失っても他
方で補うためである。しかし、両系統とも失った場合、
エンジン回転速度の情報を得ることができず、従来この
ような場合は、エンジン停止と判断し、クラッチを接続
側に制御していた。この制御によれば、車両に大きなシ
ョックが発生し、エンジンが停止する。
【0021】このような事態を避けるために、本実施形
態においては、インプットシャフト38の回転速度と、
クラッチの係合度、すなわちレリーズシリンダのストロ
ーク量に基づきエンジン回転速度を推定している。以
下、エンジン回転速度の検出に異常が生じたことの判
定、およびこの判定がなされたときの制御について説明
する。
【0022】図4には、エンジン回転速度の検出の異常
判定に関するフローチャートが示されている。エンジン
回転中であるか判断され(S100)、回転中であれば
エンジン回転パルスの幅tn、すなわち周期を読み込む
(S102)。次に、読み込まれた幅tnと、前回読み
込んだ幅tn-1との差をとり、パルス幅変化分Δtn(絶
対値)を算出する(S104)。そして変化分Δtnを
所定の定数Kと比較し(S106)、定数Kより大きけ
れば、エンジン回転パルスに異常が生じたと判定する。
エンジンの回転部分は慣性を有しているので、急激な回
転速度の変化は生じ得ない。すなわち、エンジン回転速
度の変化が、現実には起こり得ないような値を示したと
き、それはセンサ側の異常であると判定する。したがっ
て、前述の定数Kは、現実には起こり得ないエンジン回
転速度変化の下限に対応する値である。次に、エンジン
回転速度の通信情報NEDが得られているかが判定され
る(S108)。得られていない場合、エンジン回転速
度を直接得る手段がないことになる。このとき、エンジ
ン回転速度を推定し、推定値に基づく制御が行われる
(S110)。
【0023】図5には、フェイルセーフ処理のフローチ
ャートが示されている。まず、インプットシャフト回転
速度NIPが読み込まれ、これが0であるかが判断され
る(S112)。インプットシャフトが回転していなけ
れば(NIP=0)、さらにニュートラルスイッチ75
の出力CNがオフ(ロー)およびスロットルセンサ22
の出力であるスロットルバルブ開度VTAが所定値K1
以上であるかが判断される(S114)。ニュートラル
スイッチ75の出力がオフということは、いずれかのギ
アが選択されていることを示している。また、スロット
ルバルブ開度が所定のしきい値以上に開いているという
ことは、運転者がアクセルペダルを踏み込んでいること
を示し、走行の意思があることがわかる。ステップS1
14の条件が満足されると、クラッチ14を接続する方
向に制御がなされる(S116)。この制御は、比較的
速い速度で、レリーズシリンダ50をストロークさせる
制御であり、短い時間で半クラッチ状態に達するまで制
御される。一方、ステップS114で、ニュートラル状
態またはアクセルペダルが踏み込まれていない状態であ
るならば、運転者は走行の意思がないと判断し、ステッ
プS112に戻る。
【0024】ステップS112でインプットシャフトが
回転していると判断された場合、およびステップ116
でクラッチ接続動作が実施されている場合、次にストロ
ークセンサ56の出力VCRCが読み込まれ、これが所
定のしきい値K0以上であるかが判断される(S11
8)。このしきい値K0は、半クラッチ状態の開始点、
すなわち、フリクションディスク36とフライホイール
34の摩擦面がわずかに接触した状態に対応するストロ
ーク量に対応している。このストローク量(K0)に達
していない場合は、前述の速い速度のストローク制御が
行われる(S116)。ステップS118で、ストロー
ク量VCRCがしきい値K0以上と判定されると、この
状態が継続している時間tが所定のしきい値T1より長
いかが判断される(S120)。継続時間がまだ短い場
合は、継続時間tに1を加えて(S122)、ステップ
S112に戻る。所定の時間が経過するのを待つのは、
インプットシャフト回転速度NIPとストローク量VC
RCの信号にノイズが重なった場合、そのノイズによる
誤動作を防止するためである。
【0025】ステップS120で、継続時間がしきい値
T1より長い場合には、ストローク量VCRCが所定の
しきい値K2以上であるかが判断される(S124)。
このしきい値K2は、クラッチが完全に係合したことを
表す値であり、この値に達していれば、クラッチの接続
が終了していることになる。この値に達していなけれ
ば、インプットシャフト回転速度NIPとレリーズシリ
ンダ50のストローク量VCRCに基づきエンジン回転
速度の推定値NEAを算出する(S126)。ストロー
ク量VCRCは、あらかじめクラッチの係合度と対応づ
けてマップに記憶されている。クラッチ係合度は、エン
ジン回転速度とインプットシャフト回転速度の比として
表されており、よってストローク量VCRCとインプッ
トシャフト回転速度NIPが分かれば、そのときのエン
ジン回転速度の推定ができる。この推定されたエンジン
回転速度NEAと、インプットシャフト回転速度NIP
に基づき半クラッチ状態のストローク量の制御がなされ
(S128)、次の制御周期で、ステップS112に戻
る。
【0026】図4および図5のフローチャートに示され
る演算処理は、自動クラッチECU74内のCPU(中
央処理装置)が所定のプログラムに従って実行するもの
である。よって、自動クラッチECU74が、係合度算
出手段および駆動源回転速度算出手段として機能する。
また、自動クラッチECU74内には、ROM(読み出
し専用メモリ)が備えられており、あらかじめ摩擦クラ
ッチのストロークと係合度の関係を記憶している。よっ
て、このROMが、係合度記憶手段として機能する。
【0027】図6には、エンジン回転速度の他の推定処
理に関するフローチャートが示されている。本処理にお
いては、エンジンECU18と自動クラッチECU74
の通信ラインは確保されており、エンジン回転速度の情
報のみが取得不能の場合に適用することが可能である。
【0028】フェイルセーフ処理が開始されると、エン
ジンの充填効率EKLSM、スロットルバルブ開度VT
Aが読み込まれる(S130)。充填効率EKLSM
は、エンジンECU18において、大気圧と吸気管圧か
ら求めており、この情報を自動クラッチECU74が読
み込む。また、スロットルバルブ開度VTAについても
エンジンECU18より読み込む。そして、充填効率E
KLSMとスロットルバルブ開度VTAがそれぞれ所定
のしきい値K3,K4以下であるかが判定される(S1
32)。双方ともしきい値以下であれば、エンジン回転
中であると判断し、そうでなければエンジンが回転して
いないと判断する。エンジン回転中であれば、スロット
ルバルブ開度VTAと大気圧EPAから吸気管内圧PI
Mを算出する(S134)。これらの関係は、あらかじ
めマップデータとして記憶されており、これに基づき吸
気管内圧PIMが算出される。そして、充填効率EKL
SMと吸気管内圧PIMに基づきエンジン回転速度NE
Aが算出される(S134)。これらの関係について
も、あらかじめマップデータとして記憶されている。
【0029】そして、この算出されたエンジン回転速度
NEAと、インプットシャフト回転速度NIPに基づき
半クラッチ状態のストローク量の制御がなされる(S1
36)。そして、ストローク量VCRCがしきい値K2
以上となっているかが判断される(S138)。しきい
値K2は、図5のステップS124の値と同様の値であ
り、クラッチが完全に係合したストローク量を表すもの
である。ステップS138で、ストローク量VCRCが
しきい値K2に達していなければステップS130に戻
り、達していればクラッチの制御を終了する。一方、ス
テップS132にて、充填効率EKLSMとスロットル
バルブ開度VTAの少なくとも一方が、前記の条件を満
足しないときは、ステップS130に戻る。
【0030】以上のように、エンジン回転速度の情報が
エンジンECU18より得られなくなっても、他の情報
からエンジン回転速度を算出することができ、これに基
づきクラッチの制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の自動クラッチを有するパワープ
ラントの概略構成図である。
【図2】 クラッチの構成を模式的に示す図である。
【図3】 自動クラッチの流体圧回路を示す図である。
【図4】 エンジン回転速度検出の異常の判定に関する
フローチャートである。
【図5】 エンジン回転速度の推定に関する処理のフロ
ーチャートである。
【図6】 エンジン回転速度の推定に関する他の処理の
フローチャートである。
【符号の説明】
10 パワープラント、12 エンジン、14 クラッ
チ、16 変速機、18 エンジンECU、24 エン
ジン回転速度センサ、34 フライホイール、36 フ
リクションディスク、38 インプットシャフト、44
ダイヤフラムスプリング、48 レリーズフォーク、
50 レリーズシリンダ、54 流体圧ポンプ、56
ストロークセンサ、58 インプットシャフト回転数セ
ンサ、72 ソレノイドバルブ、74 自動クラッチE
CU、76 ニュートラルスイッチ、78 シフトレバ
ースイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 司 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイ シン精機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−234923(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 48/00 - 48/12 B60K 41/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源と、この駆動源の出力を下流の出
    力軸に対して継断する摩擦クラッチとを有するパワープ
    ラントにおいて、 摩擦クラッチの出力側の回転速度を検出する出力側回転
    速度センサと、 摩擦クラッチの、完全に切断した状態と完全に係合した
    状態の間の係合度を算出する係合度算出手段と、 前記摩擦クラッチ出力側の回転速度と前記摩擦クラッチ
    の係合度とに基づき駆動源の回転速度を算出する駆動源
    回転速度算出手段と、 を有する、駆動源回転速度の推定装置。
  2. 【請求項2】 駆動源と、この駆動源の出力を下流の出
    力軸に対して継断する摩擦クラッチとを有するパワープ
    ラントにおいて、 摩擦クラッチの出力側の回転速度を検出する出力側回転
    速度センサと、 摩擦クラッチの係合度を算出する係合度算出手段と、 前記摩擦クラッチ出力側の回転速度と前記摩擦クラッチ
    の係合度とに基づき駆動源の回転速度を算出する駆動源
    回転速度算出手段と、 を有し、 前記係合度算出手段は、摩擦クラッチのストロークを検
    出するストロークセンサと、摩擦クラッチのストローク
    と係合度の関係を記憶する係合度記憶部を含み、検出さ
    れたストロークから係合度記憶部に記憶された関係に基
    づき係合度を算出するものである、 駆動源回転速度の推定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の駆動源回転速
    度の推定装置を有する自動クラッチ装置であって、駆動
    源の回転速度が検出できなくなったとき、前記駆動源回
    転速度の推定装置により推定された駆動源回転速度を用
    いて制御を行う、自動クラッチ装置。
JP26964198A 1998-09-24 1998-09-24 駆動源回転速度の推定装置 Expired - Fee Related JP3300672B2 (ja)

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