JP2002021880A - クラッチ制御装置 - Google Patents

クラッチ制御装置

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JP2002021880A
JP2002021880A JP2000203130A JP2000203130A JP2002021880A JP 2002021880 A JP2002021880 A JP 2002021880A JP 2000203130 A JP2000203130 A JP 2000203130A JP 2000203130 A JP2000203130 A JP 2000203130A JP 2002021880 A JP2002021880 A JP 2002021880A
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clutch
speed
fluid pressure
control
disengagement
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JP2000203130A
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English (en)
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Nobuhiko Hayashi
暢彦 林
Kazuhiko Kobayashi
一彦 小林
Hiroyuki Arai
裕之 新井
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Isuzu Motors Ltd
Transtron Inc
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Transtron Inc
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主として発進半クラッチ状態からアクセルが
戻されたときのクラッチ断ショックを防止する。 【解決手段】 摩擦型のクラッチを流体圧アクチュエー
タで断接駆動すると共に、この流体圧アクチュエータに
対する流体圧の給排制御を行って上記クラッチを断接制
御するクラッチ制御装置において、クラッチ分断時に半
クラッチ領域におけるクラッチ断速度をクラッチストロ
ークに応じて変更するための断速度制御手段を備える。
断速度制御手段は、半クラッチ領域の断側境界位置VXH
より若干接側の位置V1 でクラッチ断速度を低速U2
変更し、且つ実際のクラッチストロークがその断側境界
位置VXHを越えるまで低速を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦型クラッチを
自動断接可能なオートクラッチ車両等に適用されるクラ
ッチ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コントロールユニットの断接指令
に基づいて摩擦クラッチを自動断接するオートクラッチ
車両が公知である(特願平10-48394号等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のオートクラッ
チ車両においていわゆる発進制御を行うものがある。こ
れは、車両停止中の一定条件下で運転手がアクセルペダ
ルを踏み込むと、アクセル開度の上昇につれクラッチが
接続されていく、というものである。即ち、発進制御に
際してはクラッチがアクセル開度に基づき制御される。
【0004】一方、このとき運転手がアクセルペダルを
戻すとクラッチが分断される。そして運転手がアクセル
ペダルの踏み戻しを繰り返し、半クラッチを使って微速
走行(前進又は後進)する場合がある。このとき、半ク
ラッチ状態から運転手が比較的急激にアクセルペダルを
戻すと、クラッチ断速度が速過ぎ、クラッチ断ショック
が生じることがある。即ち、それまで駆動系に付加され
ていた捩りトルクが一気に解放され、これによる断ショ
ックと共に、揺れ戻し等の不具合が発生し乗車フィーリ
ングが悪化していた。
【0005】そこで、本発明の目的は、主として発進半
クラッチ状態からアクセルが戻されたときのクラッチ断
ショックを防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、摩擦型のクラ
ッチを流体圧アクチュエータで断接駆動すると共に、こ
の流体圧アクチュエータに対する流体圧の給排制御を行
って上記クラッチを断接制御するクラッチ制御装置にお
いて、クラッチ分断時に半クラッチ領域におけるクラッ
チ断速度をクラッチストロークに応じて変更するための
断速度制御手段を備えたものである。
【0007】ここで、上記断速度制御手段が、半クラッ
チ領域の断側境界位置より若干接側の位置でクラッチ断
速度を低速に変更し、且つ実際のクラッチストロークが
その断側境界位置を越えるまで低速を維持するものであ
るのが好ましい。
【0008】また、車両発進時にアクセル開度に基づく
クラッチ制御を実行するための発進制御手段をさらに備
え、この発進制御中に上記断速度制御手段によるクラッ
チ断速度制御が実行されるのが好ましい。
【0009】また、車速に基づくクラッチ制御を実行す
るための車速制御手段をさらに備え、この車速制御中に
上記断速度制御手段によるクラッチ断速度制御が実行さ
れるのが好ましい。
【0010】また、上記断速度制御手段が、クラッチス
トロークを検知するためのクラッチストロークセンサ
と、上記流体圧アクチュエータにクラッチ断動作のため
流体圧を供給する流体圧ポンプと、流体圧ポンプを駆動
する電気モータと、上記流体圧アクチュエータからクラ
ッチ接動作のため流体圧を排出する電磁弁と、上記クラ
ッチが予め記憶してある目標断速度となるよう、上記電
気モータを最大回転させる一方、上記電磁弁をデューテ
ィ制御し、クラッチストロークセンサ値に基づきフィー
ドバック制御するコントロールユニットとを含むのが好
ましい。
【0011】また、上記断速度制御手段が、クラッチス
トロークを検知するためのクラッチストロークセンサ
と、上記流体圧アクチュエータにクラッチ断動作のため
の流体圧を供給する流体圧ポンプと、流体圧ポンプを駆
動する電気モータと、上記クラッチが予め記憶してある
目標断速度となるよう、上記電気モータをデューティ制
御し、クラッチストロークセンサ値に基づきフィードバ
ック制御するコントロールユニットとを含むのが好まし
い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
【0013】図1は本発明が適用されるオートクラッチ
車両の構成図である。このオートクラッチ車両には所謂
セレクティブオートクラッチ装置が搭載されている。セ
レクティブオートクラッチ装置は、クラッチ1に通常の
摩擦クラッチを用い、これをマニュアル断接手段2でマ
ニュアル断接するか、或いは自動断接手段3で自動断接
するように構成されている。図はクラッチ1が接続さ
れ、いずれの手段も作動されてない状態を示す。
【0014】クラッチ1は、そのクラッチフォーク4を
スレーブシリンダ5(本発明の「流体圧アクチュエー
タ」をなす)により往復動させることで、断接方向にス
トロークされる。スレーブシリンダ5にはクラッチ作動
力となる油圧(流体圧)が中間シリンダ6から供給され
る。中間シリンダ6は、マスタシリンダ7又は油圧源8
から供給された油圧に応じた油圧をスレーブシリンダ5
に送る。マスタシリンダ7はクラッチペダル9の踏込量
(操作量)に応じた油圧を発生し中間シリンダ6に送
る。油圧源8は電気モータ10、油圧ポンプ11、チェ
ック弁32、電磁弁30,31及びリリーフ弁13を備
え、電子式コントロールユニット14でモータ10及び
電磁弁30,31が駆動制御されて油圧を給排する。作
動流体としてのオイルはオイルタンク15に溜められ
る。
【0015】電磁弁30,31はコントロールユニット
14でデューティ制御され、ここではノーマルクローズ
のもの、つまりOFF で閉、ONで開となるものが使用され
る。電磁弁30,31はクラッチ接続のために用いられ
る。それぞれの電磁弁30,31は排油ポート径が異な
る。よってこれら電磁弁30,31のON/OFFの組み合わ
せを変えることにより三種類のクラッチ接続速度(低
速、中速又は高速)が選択できる。リリーフ弁13は油
圧が異常上昇したときに開くフェールセーフのためのも
ので、通常は閉じている。
【0016】この構成では、クラッチ1のマニュアル断
接が以下のように行われる。まず図示状態からクラッチ
ペダル9が踏み込まれるとマスタシリンダ7で油圧が発
生する。そしてこの油圧が実線矢印で示すように中間シ
リンダ6の内部のピストン16,17を二つ同時かつ同
方向に押し、中間シリンダ6からペダル踏込量に相当す
る油圧をスレーブシリンダ5に供給させる。するとスレ
ーブシリンダ5では内部のピストン18が押され、これ
によりクラッチフォーク4が押され、クラッチ1はペダ
ル踏込量相当分だけ分断側に操作される。クラッチペダ
ル9の戻し操作を行えば破線矢印で示すようにオイルが
戻されてクラッチ1は接続側に操作される。このとき中
間シリンダ6のピストン16,17がリターンスプリン
グ37で通常位置に押し戻される。このようにしてマニ
ュアル断接が達成され、クラッチペダル9、マスタシリ
ンダ7、中間シリンダ6及びスレーブシリンダ5により
マニュアル断接手段2が構成されることとなる。
【0017】なお、クラッチ1の自動断接方法は後に説
明する。
【0018】クラッチストローク(クラッチ位置)はク
ラッチストロークセンサ19により常時検出されてい
る。クラッチストロークセンサ19はリンク36を介し
てクラッチフォーク4により動作されるポテンショメー
タである。クラッチストロークセンサ19は、クラッチ
ストロークが分断側ほど大きな電圧を出力するようにな
っている。また中間シリンダ6の出口部に油圧スイッチ
33が設けられる。これは中間シリンダ6の出口圧があ
る設定値まで上昇したときONとなる。これらセンサ19
及びスイッチ33の信号はコントロールユニット14に
送られる。
【0019】この車両には通常の変速機(マニュアルト
ランスミッション)20が装備される。変速機20は、
リンクやワイヤケーブル等の機械的連結手段57を介し
てシフトレバー23に機械的に連結され、運転手による
シフトレバー操作に連動して変速操作される。
【0020】シフトレバー23はシフトレバー装置21
の一部である。即ち、シフトレバー装置21は、シフト
レバー23とその把持部分をなすシフトノブ22、及び
シフトノブ22に内蔵されたノブスイッチ62を備え
る。シフトノブ22はシフトレバー23に対しシフト方
向に僅かに揺動(首振り)可能で、通常は内蔵スプリン
グでセンター位置に保持されるが、所定のシフト力が加
えられたとき揺動し、ノブスイッチ62をONさせるよう
になっている。
【0021】変速機20には、内部のシフターレバーの
シフト方向のストロークを検出するためのシフトストロ
ークセンサ34と、シフターレバーがニュートラル位置
にあることを検出するためのニュートラルスイッチ24
と、シフターレバーのセレクト方向のストロークを検出
するためのセレクトストロークセンサ35とが設けられ
る。これらセンサやスイッチの信号に基づきコントロー
ルユニット14が変速機20の現在のギヤ段(現ギヤ
段)を検出する。
【0022】ここでクラッチ1の自動断接方法を説明す
る。所定ギヤ段で走行中、運転手が変速しようとしてシ
フトノブ22にシフト力を与えたとする。するとシフト
ノブ22が微小揺動してノブスイッチ62がONとなり、
これを合図にコントロールユニット14は自動断接手段
3にクラッチ断指令を送り、具体的にはモータ10を起
動する。すると油圧ポンプ11が起動されて油圧を発生
し、この油圧が実線矢印で示すようにチェック弁32を
押し開けて中間シリンダ6に至る。中間シリンダ6では
ピストン16,17を離間方向に押動する。これによっ
て出口側のピストン17がさらに出口側のオイルを加圧
し、スレーブシリンダ5に供給する。こうなるとスレー
ブシリンダ5のピストン18がクラッチフォーク4を押
してクラッチ1を分断する。
【0023】コントロールユニット14は、クラッチス
トロークセンサ19の信号によりクラッチ完断を認識す
るとモータ10を停止する。この後チェック弁32で油
圧が保持されクラッチ1が断保持される。この間運転手
による継続的なシフトレバー操作が行われ変速機20が
次のギヤ段に入れられる。
【0024】コントロールユニット14は、シフトスト
ロークセンサ34及びセレクトストロークセンサ35の
信号からギヤインを認識したと同時に、自動断接手段3
にクラッチ接指令を送り、クラッチ1の接続制御を開始
する。具体的には少なくともいずれかの電磁弁30,3
1をONとし、破線矢印で示すようにスレーブシリンダ5
から油圧を排出させ、クラッチフォーク4を戻してクラ
ッチ1を接続する。このとき、クラッチの接続状態やア
クセルの踏み加減、ひいてはエンジンや車両の運転状態
等を加味し、最適な電磁弁30,31のON/OFFの組み合
わせが選択され、且つそれら電磁弁へのデューティ制御
が行われる。これによりクラッチが最適速度で接続され
ることになる。
【0025】このように、油圧源8、中間シリンダ6及
びスレーブシリンダ5が自動断接手段3をなす。
【0026】なお、マニュアル断接と自動断接との切替
えは車室内に設けられた切替スイッチ25によって行わ
れる。
【0027】ここで、車両発進時には以下の発進制御が
実行される。即ち、運転手が車両を発進させようとして
ニュートラルから発進段にシフトレバー23を操作した
とする。するとシフトレバー23の動作に先立ってシフ
トノブ22が揺動しノブスイッチ62がONとなる。これ
を合図にクラッチ1が自動分断され、継続するシフトレ
バー操作により変速機20が発進段に入れられる。この
後クラッチ断保持、アクセル踏み待ち状態となり、運転
手によってアクセルペダル38が踏み込まれると、その
踏込み量に応じてエンジン回転上昇と共にクラッチ1が
自動接続されていく。
【0028】かかる発進制御のためアクセルペダル38
の踏込量即ちアクセル開度を検出するためのアクセル開
度センサ39が設けられる。アクセル開度センサ39は
ポテンショメータで、アクセル開度に比例した電圧信号
を出力する。またアクセルペダル付近にアクセルアイド
ルスイッチ40が付設され、これはアクセルペダル38
がアイドル領域にあるときON、アイドル領域以上踏み込
まれたときOFF となる。これらセンサ39及びスイッチ
40の出力はコントロールユニット14に送られる。
【0029】アクセルペダル38はエンジン出力制御機
構41にワイヤ、リンク等の機械的連結手段42を介し
て機械的に連結されている。ここではエンジン43がデ
ィーゼルエンジンで、エンジン出力制御機構41は燃料
噴射ポンプ44に付設されたメカニカルガバナとされ
る。ただしガソリンエンジンとすることは可能で、この
場合はエンジン出力制御機構がスロットルバルブとな
る。エンジン43にはエンジン回転速度(具体的にはク
ランクシャフト回転速度)を検出するためのエンジン回
転速度センサ45が設けられ、その出力はコントロール
ユニット14に送られる。
【0030】また、変速機20に、そのアウトプットシ
ャフト回転速度を検知するためのアウトプットシャフト
回転センサ63が設けられ、コントロールユニット14
はそのセンサ63の出力に基づき車速を換算する。
【0031】さて、このオートクラッチ車両では、クラ
ッチ断ショックを防止するため以下のクラッチ制御を実
行している。
【0032】具体的には、特に、半クラッチ領域におけ
るクラッチ断速度をクラッチストロークに応じて変更す
るようにしている。図2及び図3にこの速度制御の内容
を示す。同図においては横軸が時間、縦軸がクラッチス
トロークセンサ値(電圧値)である。VL がクラッチ完
接位置相当の値(完接値という)、VH がクラッチ完断
位置相当の値(完断値という)、VXLが半クラッチ領域
の接側境界位置相当の値(接側境界値という)、VXH
半クラッチ領域の断側境界位置相当の値(断側境界値と
いう)、V1 が断側境界値VXHより若干接側の値(接側
設定値という)、V2 が断側境界値VXHより若干断側の
値(断側設定値という)である。
【0033】図3は、予めコントロールユニット14に
入力された各クラッチストロークセンサ値に対応する目
標速度U1 ,U2 を現している。即ち、コントロールユ
ニット14は、この目標速度に実際の断速度が近付くよ
うクラッチをフィードバック制御する。
【0034】これにおいて、クラッチ断速度は、完接値
H から接側設定値V1 までの間が高速のU1 、接側設
定値V1 から断側設定値V2 までの間が低速のU2 、断
側設定値V2 から完断値VH までの間が高速のU1 とな
っている。つまりクラッチの断過程において、クラッチ
ストロークセンサ値が接側設定値V1 に達すると断速度
がU1 からU2 に切り替えられ、この後クラッチストロ
ークセンサ値が断側設定値V2 に達すると断速度がU2
からU1 に切り替えられる。このように、クラッチ断速
度は半クラッチ領域内で変更され、半クラッチ領域の断
側境界位置(断側境界値VXH)を越えるときは必ず低速
のU2 となる。クラッチ断ショックはクラッチが半クラ
ッチ状態から切られる瞬間(半クラッチ領域から脱出す
る瞬間)に発生するため、このように低速U2 で断側境
界位置を越えることでクラッチ断ショックを確実に防止
できる。
【0035】かかる断速度制御は発進制御の最中に実行
される。このときの様子を示したのが図2である。同図
で実線は通常通り発進接続が行われたときのクラッチス
トロークセンサ値の変化の様子である。また破線は、微
速走行等の場合において、運転手が半クラッチ中にアク
セルペダルを戻してクラッチを切ったときの様子であ
る。このとき、クラッチ切り始めのクラッチストローク
センサ値が接側設定値V1 と断側境界値VXHとの間の値
Aであれば、低速U2 でクラッチ断され、そのまま断側
境界値VXHを越え、クラッチ断ショックが防止される。
この後クラッチストロークセンサ値が断側設定値V2
達すると断速度が高速のU1 に変更され、クラッチが速
やかに完接される。
【0036】一方、クラッチ切り始めのクラッチストロ
ークセンサ値が接側設定値V1 と接側境界値VXLとの間
の値Bであれば、接側設定値V1 まで高速U1 でクラッ
チ断され、接側設定値V1 で低速U2 に切り替えられ、
そのまま断側境界値VXHを越える。これによっても同様
にクラッチ断ショックが防止される。この後クラッチス
トロークセンサ値が断側設定値V2 に至れば断速度が再
度高速のU1 に切り替えられクラッチが完接される。
【0037】ここで、後者の例は深い半クラッチ状態か
らクラッチ断する場合である。このとき最初から低速で
クラッチ断すると全体の断時間が長くなるので、接側設
定値V1 まで高速でクラッチ断している。また、前者の
例も同様だが、クラッチストロークセンサ値が断側設定
値V2 になったら断速度を高速に切り替えている。これ
により全体の断時間を徒に長期化しないで済み、クラッ
チ断ショックを防止しつつ断時間を短縮できる。逆にい
えば、断側境界値VXHを越えるときだけ低速にすればよ
いのであり、その他のときは高速でクラッチ断するのが
好ましい。
【0038】ここで、従来はこのような断速度の変更が
行われておらず、クラッチ断ショックと全体の断時間と
のバランスを考慮して一定速度に決められていた。しか
し、これでは断ショックを完全に消すことはできない。
本装置はこのような意味でも断ショック防止と断時間短
縮との両立が図れ、非常に有効である。
【0039】ここで、本装置は車速に基づいたクラッチ
制御(車速制御)も実行するようになっている。これ
は、クラッチ断状態で車速が一定値まで増加したらクラ
ッチを接続し、逆に図4に示すようにクラッチ接状態で
車速が一定値Qまで減少したらクラッチを分断する、と
いうものである。例えば、下り坂で発進待機の状態(車
速ゼロ、ブレーキ作動中、クラッチ断、且つギヤインと
いう状態)から、ブレーキペダルを解放すると、車両が
空走(コースティング)し始め坂を下り落ちていく。こ
のままだと車速がどんどん上ってしまうので、一定車速
に達したらクラッチを接続し、エンジンブレーキを効か
せてやるのである。一方、通常走行においてエンジンブ
レーキを効かせながら車両を減速しているとき、十分な
低車速に達したらクラッチを分断し、エンストを防止し
てやるのである。
【0040】本発明に係るクラッチ断速度制御は、特に
後者の車速分断制御においても実行される。即ち、エン
ジンブレーキによって駆動系に捩りトルクが溜められて
いるので、これを一気に解放すると断ショックが生じ
る。そこで、図4に示すように、断側境界値VXHを越え
るときに断速度を低速に変更し、この問題を解消するよ
うにしている。
【0041】ところで、クラッチ断速度を変える方法と
して以下の二種類が可能である。一つはリーク式と称
し、モータ10を最大回転させ油圧ポンプ11の吐出量
を最大に保つ一方、電磁弁30又は31に与えるデュー
ティ信号のデューティ比を変更し、オイルリーク量を調
節してスレーブシリンダ5の動作速度を変えるという方
法である。このような方法は従来からも行われている。
【0042】もう一つはモータ制御式と称し、モータ1
0を直接デューティ制御し、そのデューティ比を変える
ことにより油圧ポンプ11の吐出量を変え、スレーブシ
リンダ5の動作速度を変えるという方法である。この方
法は本装置特有の新規な方法である。モータ制御式はリ
ーク式に比べモータ速度を低くできることからモータ作
動音を小さくでき、電磁弁も作動させないことからその
作動音が無くなり、騒音上有利である。
【0043】以上、本発明は他にも様々な実施の形態を
採ることが可能である。例えばクラッチ断速度設定は本
実施形態では低速と高速の二段であったが、より多段
に、或いは無段階に変更することも可能である。クラッ
チは湿式多板クラッチ等が可能で、本発明の「摩擦型の
クラッチ」にはこのようなものも含める。「流体圧アク
チュエータ」も変形例が可能だし、油圧以外の流体圧
(例えば空圧等)を用いることも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば以下の如き
優れた効果が発揮される。
【0045】(1) 発進半クラッチ状態からアクセルが
戻されたときのクラッチ断ショックを防止できる。
【0046】(2) クラッチ断ショック防止と断時間短
縮との両立が図れる。
【0047】(3) 車速分断制御においてもクラッチ断
ショックを防止できる。
【0048】(4) 騒音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるオートクラッチ車両の全体
構成図である。
【図2】本発明に係るクラッチ制御装置の制御内容を示
すタイムチャートである。
【図3】同制御内容を示し、クラッチ断目標速度を示
す。
【図4】車速分断制御の内容を示す図である。
【符号の説明】 1 摩擦クラッチ 5 スレーブシリンダ 8 油圧源 10 電気モータ 11 油圧ポンプ 14 コントロールユニット 19 クラッチストロークセンサ 30,31 電磁弁 U1 高速のクラッチ断速度 U2 低速のクラッチ断速度 V1 接側設定値 VXH 断側境界値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 一彦 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 株式会社トランストロン内 (72)発明者 新井 裕之 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 株式会社トランストロン内 Fターム(参考) 3J057 AA07 BB03 EE09 GA64 GB09 GB12 GC10 GE05 HH02 JJ01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦型のクラッチを流体圧アクチュエー
    タで断接駆動すると共に、該流体圧アクチュエータに対
    する流体圧の給排制御を行って上記クラッチを断接制御
    するクラッチ制御装置において、クラッチ分断時に半ク
    ラッチ領域におけるクラッチ断速度をクラッチストロー
    クに応じて変更するための断速度制御手段を備えたこと
    を特徴とするクラッチ制御装置。
  2. 【請求項2】 上記断速度制御手段が、半クラッチ領域
    の断側境界位置より若干接側の位置でクラッチ断速度を
    低速に変更し、且つ実際のクラッチストロークがその断
    側境界位置を越えるまで低速を維持するものである請求
    項1記載のクラッチ制御装置。
  3. 【請求項3】 車両発進時にアクセル開度に基づくクラ
    ッチ制御を実行するための発進制御手段をさらに備え、
    該発進制御中に上記断速度制御手段によるクラッチ断速
    度制御が実行される請求項1又は2記載のクラッチ制御
    装置。
  4. 【請求項4】 車速に基づくクラッチ制御を実行するた
    めの車速制御手段をさらに備え、該車速制御中に上記断
    速度制御手段によるクラッチ断速度制御が実行される請
    求項1乃至3いずれかに記載のクラッチ制御装置。
  5. 【請求項5】 上記断速度制御手段が、クラッチストロ
    ークを検知するためのクラッチストロークセンサと、上
    記流体圧アクチュエータにクラッチ断動作のため流体圧
    を供給する流体圧ポンプと、該流体圧ポンプを駆動する
    電気モータと、上記流体圧アクチュエータからクラッチ
    接動作のため流体圧を排出する電磁弁と、上記クラッチ
    が予め記憶してある目標断速度となるよう、上記電気モ
    ータを最大回転させる一方、上記電磁弁をデューティ制
    御し、クラッチストロークセンサ値に基づきフィードバ
    ック制御するコントロールユニットとを含む請求項1乃
    至4いずれかに記載のクラッチ制御装置。
  6. 【請求項6】 上記断速度制御手段が、クラッチストロ
    ークを検知するためのクラッチストロークセンサと、上
    記流体圧アクチュエータにクラッチ断動作のための流体
    圧を供給する流体圧ポンプと、該流体圧ポンプを駆動す
    る電気モータと、上記クラッチが予め記憶してある目標
    断速度となるよう、上記電気モータをデューティ制御
    し、クラッチストロークセンサ値に基づきフィードバッ
    ク制御するコントロールユニットとを含む請求項1乃至
    4いずれかに記載のクラッチ制御装置。
JP2000203130A 2000-06-30 2000-06-30 クラッチ制御装置 Pending JP2002021880A (ja)

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