JP3303173B2 - トリメリト酸の製造方法 - Google Patents
トリメリト酸の製造方法Info
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/16—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
- C07C51/21—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen
- C07C51/255—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of compounds containing six-membered aromatic rings without ring-splitting
- C07C51/265—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of compounds containing six-membered aromatic rings without ring-splitting having alkyl side chains which are oxidised to carboxyl groups
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Description
【0001】本発明は、プソイドクメンを触媒の作用に
より酸化してトリメリト酸にするための新規な方法に関
する。
より酸化してトリメリト酸にするための新規な方法に関
する。
【0002】トリメリト酸は、プラスチック工業におい
て、樹脂、可塑剤等を合成するための中間体として使用
される。 トリメリト酸は脱水工程により直接反応させ
て無水トリメリト酸に転換することが多いが、この無水
トリメリト酸はプラスチック工業、とくにポリエステル
製造における中間体として使用される。
て、樹脂、可塑剤等を合成するための中間体として使用
される。 トリメリト酸は脱水工程により直接反応させ
て無水トリメリト酸に転換することが多いが、この無水
トリメリト酸はプラスチック工業、とくにポリエステル
製造における中間体として使用される。
【0003】プソイドクメンを反応させてトリメリト酸
を得るための、数多くの触媒酸化方法が知られている。
US−PS2833816には、トリメチルベンゼン
のようなポリアルキル芳香族化合物を、コバルト、マン
ガン、セリウムおよび臭素の存在下で酸化して、相当す
るポリカルボン酸を得る方法が開示されている。 しか
し、このプソイドクメンをトリメリト酸に変換する反応
は、52.5モル%の収量しか達成されていない。 U
S−PS3583016によれば、プソイドクメンの酸
化にコバルト/マンガン/セリウム/臭素触媒を段階的
に加えることにより、この収量を増加させることができ
る。 比較例が示すように、本発明の方法による数値は
達成されていないが、収量を著しく増加させることがで
きる。しかし、重大な欠点は、この既知の製法は選択性
が低く、そのために二次的な生成物の生成が増加し、そ
の後の無水物を与える反応において、製品を著しく変色
させることである。 また、セリウムをジルコニウムで
置き換える試みもなされている。 たとえば、US−P
S4755622では、コバルト/マンガン/ジルコニ
ウム/臭素触媒を使用してプソイドクメンを反応させ、
トリメリト酸を得、またはさらに無水物を得ている。
比較例が示すように、この既知の方法の収量は、本発明
による方法の値より僅かに低いだけである。 大きな欠
点はやはり選択性であり、二次的な生成物の形成が比較
的多く、その後の無水物を与えるその酸の反応におい
て、著しい変色が生じる。
を得るための、数多くの触媒酸化方法が知られている。
US−PS2833816には、トリメチルベンゼン
のようなポリアルキル芳香族化合物を、コバルト、マン
ガン、セリウムおよび臭素の存在下で酸化して、相当す
るポリカルボン酸を得る方法が開示されている。 しか
し、このプソイドクメンをトリメリト酸に変換する反応
は、52.5モル%の収量しか達成されていない。 U
S−PS3583016によれば、プソイドクメンの酸
化にコバルト/マンガン/セリウム/臭素触媒を段階的
に加えることにより、この収量を増加させることができ
る。 比較例が示すように、本発明の方法による数値は
達成されていないが、収量を著しく増加させることがで
きる。しかし、重大な欠点は、この既知の製法は選択性
が低く、そのために二次的な生成物の生成が増加し、そ
の後の無水物を与える反応において、製品を著しく変色
させることである。 また、セリウムをジルコニウムで
置き換える試みもなされている。 たとえば、US−P
S4755622では、コバルト/マンガン/ジルコニ
ウム/臭素触媒を使用してプソイドクメンを反応させ、
トリメリト酸を得、またはさらに無水物を得ている。
比較例が示すように、この既知の方法の収量は、本発明
による方法の値より僅かに低いだけである。 大きな欠
点はやはり選択性であり、二次的な生成物の形成が比較
的多く、その後の無水物を与えるその酸の反応におい
て、著しい変色が生じる。
【0004】冒頭に述べたように、トリメリト酸無水物
はポリエステルの製造に使用されるので、原料の品質が
劣っていると、そこから製造されるポリエステルの特性
が著しい影響を受ける。
はポリエステルの製造に使用されるので、原料の品質が
劣っていると、そこから製造されるポリエステルの特性
が著しい影響を受ける。
【0005】そこで、本発明の目的は、プソイドクメン
を反応させてトリメリト酸を非常に選択的に、高収量で
与える製法を開発することである。
を反応させてトリメリト酸を非常に選択的に、高収量で
与える製法を開発することである。
【0006】この目的は、請求項1の方法を使用するこ
とにより、効果的に達成することができる。 この方法
では、溶剤としての酢酸の中で、コバルト、マンガン、
セリウムおよび臭素の存在下に、さらに、本発明にした
がってチタンを使用し、プソイドクメンを空気で酸化さ
せてトリメリト酸を得る。
とにより、効果的に達成することができる。 この方法
では、溶剤としての酢酸の中で、コバルト、マンガン、
セリウムおよび臭素の存在下に、さらに、本発明にした
がってチタンを使用し、プソイドクメンを空気で酸化さ
せてトリメリト酸を得る。
【0007】驚くべきことに、触媒成分のチタンを追加
することにより、選択性を高め、同時に二次的な生成物
の形成を抑え、高収量を達成することができる。
することにより、選択性を高め、同時に二次的な生成物
の形成を抑え、高収量を達成することができる。
【0008】本発明の方法に使用する原料は、有利なこ
とに、工業用のプソイドクメンである。
とに、工業用のプソイドクメンである。
【0009】溶剤の酢酸は10%までの水を含むことが
でき、一般的に酢酸とプソイドクメンとの重量比1:1
〜4:1、好ましくは1.5:1〜3.0:1で使用す
る。
でき、一般的に酢酸とプソイドクメンとの重量比1:1
〜4:1、好ましくは1.5:1〜3.0:1で使用す
る。
【0010】本発明の方法は、プソイドクメンに対する
総金属の濃度(Co,Mn,Ce,Ti)を0.1〜1
重量%、好ましくは0.20〜0.55重量%にして行
なうのが有利である。
総金属の濃度(Co,Mn,Ce,Ti)を0.1〜1
重量%、好ましくは0.20〜0.55重量%にして行
なうのが有利である。
【0011】プソイドクメンに対する臭素の濃度は、
0.05〜0.7重量%、好ましくは0.1〜0.3重
量%が有利である。
0.05〜0.7重量%、好ましくは0.1〜0.3重
量%が有利である。
【0012】総金属濃度に対して、個々の金属成分の濃
度は下記の範囲内にあるのが有利である: コバルト 20〜60重量%、好ましくは35〜55重
量%、 マンガン 10〜50重量%、好ましくは20〜40重
量%、 セリウム 5〜30重量%、好ましくは10〜25重量
%、 チタン 0.5〜10重量%、好ましくは1〜7重量
%。
度は下記の範囲内にあるのが有利である: コバルト 20〜60重量%、好ましくは35〜55重
量%、 マンガン 10〜50重量%、好ましくは20〜40重
量%、 セリウム 5〜30重量%、好ましくは10〜25重量
%、 チタン 0.5〜10重量%、好ましくは1〜7重量
%。
【0013】金属触媒は、容易に入手でき、酢酸に可溶
である好適な有機金属化合物の形で、または塩の形で、
すなわち、たとえば、コバルトは酢酸塩の形で、マンガ
ンは酢酸塩または塩酸塩の形で、セリウムおよびチタン
は塩酸塩の形で使用するのが好ましい。
である好適な有機金属化合物の形で、または塩の形で、
すなわち、たとえば、コバルトは酢酸塩の形で、マンガ
ンは酢酸塩または塩酸塩の形で、セリウムおよびチタン
は塩酸塩の形で使用するのが好ましい。
【0014】臭素も一般には元素の形ではなく、好適な
有機または無機の化合物の形で使用する。 臭化物、た
とえば臭化アンモニウムまたは臭化水素を使用するのが
有利である。 触媒添加は、最初に金属触媒の全量を導
入し、反応の開始前に臭素を導入することにより、ある
いは触媒組成物および反応の進行に応じた量の触媒を加
えることにより、行なうことができる。 触媒組成物お
よび反応の進行に応じた量の触媒を加えるのが有利であ
る。 好ましい実施形態では、たとえばコバルトの全
量、マンガン、チタンおよび臭素からなる触媒組成物の
開始量を使用して反応を開始させ、マンガン、チタン、
臭素およびセリウムの残量を反応の進行に応じて段階的
に、または連続的に加える。
有機または無機の化合物の形で使用する。 臭化物、た
とえば臭化アンモニウムまたは臭化水素を使用するのが
有利である。 触媒添加は、最初に金属触媒の全量を導
入し、反応の開始前に臭素を導入することにより、ある
いは触媒組成物および反応の進行に応じた量の触媒を加
えることにより、行なうことができる。 触媒組成物お
よび反応の進行に応じた量の触媒を加えるのが有利であ
る。 好ましい実施形態では、たとえばコバルトの全
量、マンガン、チタンおよび臭素からなる触媒組成物の
開始量を使用して反応を開始させ、マンガン、チタン、
臭素およびセリウムの残量を反応の進行に応じて段階的
に、または連続的に加える。
【0015】プソイドクメンのトリメリト酸への酸化
は、140〜240℃、好ましくは150〜220℃の
温度で、5〜30バール、好ましくは6〜25バールの
圧力で行なう。
は、140〜240℃、好ましくは150〜220℃の
温度で、5〜30バール、好ましくは6〜25バールの
圧力で行なう。
【0016】酸化剤としては空気が有利であるが、酸素
含有量の異なった酸化剤を使用することもできる。 爆
発性混合物が形成されるのを防止するために、発生する
気体中の酸素は8体積%未満に抑えるのが好ましい。
含有量の異なった酸化剤を使用することもできる。 爆
発性混合物が形成されるのを防止するために、発生する
気体中の酸素は8体積%未満に抑えるのが好ましい。
【0017】反応は一般的に50〜100分間で完了す
る。 本発明の方法を使用することにより、90モル%
を超える収量を達成することができる。
る。 本発明の方法を使用することにより、90モル%
を超える収量を達成することができる。
【0018】本発明に従うこの方法により形成されるト
リメリト酸は、すでに非常に高い純度を有する(二次的
生成物の形成が少ない)ので、特別な精製工程を行なわ
ずに、直接熱的に脱水して無水トリメリト酸を得ること
ができる。
リメリト酸は、すでに非常に高い純度を有する(二次的
生成物の形成が少ない)ので、特別な精製工程を行なわ
ずに、直接熱的に脱水して無水トリメリト酸を得ること
ができる。
【0019】この脱水工程は文献(たとえば、ウルマン
の“Encyclopedia of Industr
ial Chemistry”,4th Ed.vo
l.9,p.150参照)から既知であり、220〜2
30℃で熱的に脱水し、続いて得られた無水トリメリト
酸を減圧蒸留するのが有利である。
の“Encyclopedia of Industr
ial Chemistry”,4th Ed.vo
l.9,p.150参照)から既知であり、220〜2
30℃で熱的に脱水し、続いて得られた無水トリメリト
酸を減圧蒸留するのが有利である。
【0020】既知の方法と比較して、本発明に従って製
造したトリメリト酸から得た無水トリメリト酸は純度が
非常に高く、それから製造されたポリエステルの固有の
着色程度が著しく低く、品質が高い。
造したトリメリト酸から得た無水トリメリト酸は純度が
非常に高く、それから製造されたポリエステルの固有の
着色程度が著しく低く、品質が高い。
【0021】
導入部 下記の実験は、通常の装備を有する5リットルのチタン
製オートクレーブ中で行なった。 実験中、発生する気
体中のO2、COおよびCO2を連続的に測定した。 発
生する気体中の酸素濃度は8体積%未満に維持した。
得られた粗製トリメリト酸は、実施例1により直接脱水
して、無水トリメリト酸を得た。 この無水トリメリト
酸について、下記の品質試験を行なった。
製オートクレーブ中で行なった。 実験中、発生する気
体中のO2、COおよびCO2を連続的に測定した。 発
生する気体中の酸素濃度は8体積%未満に維持した。
得られた粗製トリメリト酸は、実施例1により直接脱水
して、無水トリメリト酸を得た。 この無水トリメリト
酸について、下記の品質試験を行なった。
【0022】(樹脂試験) 15gの各無水トリメリト
酸および20gのエチレングリコールを、寸法が直径2
0mm、高さ200mmのガラス製シリンダーに入れ、
この混合物を電気的に加熱したアルミニウムブロック中
で、200℃±5%において60分間かけて重合させ
た。
酸および20gのエチレングリコールを、寸法が直径2
0mm、高さ200mmのガラス製シリンダーに入れ、
この混合物を電気的に加熱したアルミニウムブロック中
で、200℃±5%において60分間かけて重合させ
た。
【0023】得られたポリエステル樹脂の着色程度をA
PHAまたはASTM−D1209−62によるヘイズ
ンカラーテストにより、Hz(ヘイズ)で測定した。低
いHz値たとえば20〜40は、この場合僅かな着色を
意味するのに対し、高い値たとえば80以上は、すでに
著しく変色した製品を示している。
PHAまたはASTM−D1209−62によるヘイズ
ンカラーテストにより、Hz(ヘイズ)で測定した。低
いHz値たとえば20〜40は、この場合僅かな着色を
意味するのに対し、高い値たとえば80以上は、すでに
著しく変色した製品を示している。
【0024】溶融した無水トリメリト酸に対しても、同
じカラーテストを行なった。
じカラーテストを行なった。
【0025】
【実施例1】540gのプソイドクメンを、最初に反応
容器中の1080gの酢酸(H2O含有量45g)に導
入した。 コバルトを酢酸塩の形で、マンガンを酢酸塩
の形で、およびチタンを塩酸塩の形で含む触媒の開始量
を、まずCo62重量%、Mn35.5重量%およびT
i2.5重量%の比で導入した(金属濃度はプソイドク
メンに対して0.233重量%)。 臭化アンモニウム
の形の臭素の開始量を、まずプソイドクメンに対して
0.039重量%の量で導入した。 この反応混合物を
撹拌しながら窒素中で加熱した。 空気は約6バールの
気圧で、160℃から導入した。次いで、反応温度を4
0分間かけて段階的に210℃に上昇させ、同時に圧力
を23バール増加させた。
容器中の1080gの酢酸(H2O含有量45g)に導
入した。 コバルトを酢酸塩の形で、マンガンを酢酸塩
の形で、およびチタンを塩酸塩の形で含む触媒の開始量
を、まずCo62重量%、Mn35.5重量%およびT
i2.5重量%の比で導入した(金属濃度はプソイドク
メンに対して0.233重量%)。 臭化アンモニウム
の形の臭素の開始量を、まずプソイドクメンに対して
0.039重量%の量で導入した。 この反応混合物を
撹拌しながら窒素中で加熱した。 空気は約6バールの
気圧で、160℃から導入した。次いで、反応温度を4
0分間かけて段階的に210℃に上昇させ、同時に圧力
を23バール増加させた。
【0026】反応開始から10分の後、酢酸中に好適な
塩の形態をしたMn、Ti、Ceを9/9/82の重量
比で、およびプソイドクメンに対して0.14重量%の
臭素を含む触媒溶液を、連続的に50分間かけて加え
た。 連続的に加えた金属触媒の量は、プソイドクメン
に対して0.076重量%であった。
塩の形態をしたMn、Ti、Ceを9/9/82の重量
比で、およびプソイドクメンに対して0.14重量%の
臭素を含む触媒溶液を、連続的に50分間かけて加え
た。 連続的に加えた金属触媒の量は、プソイドクメン
に対して0.076重量%であった。
【0027】従って、総金属濃度(開始量+追加量)は
プソイドクメンに対して0.31重量%であった。 臭
素の総量はプソイドクメンに対して0.178重量%で
あった。
プソイドクメンに対して0.31重量%であった。 臭
素の総量はプソイドクメンに対して0.178重量%で
あった。
【0028】65分間の反応時間の後、発生した排気中
の酸素含有量は8体積%に達したので、反応を停止さ
せ、反応混合物を50℃に冷却し、得られたスラリーを
濾過した。
の酸素含有量は8体積%に達したので、反応を停止さ
せ、反応混合物を50℃に冷却し、得られたスラリーを
濾過した。
【0029】使用したプソイドクメンに対して、HPL
C後の収量は91.5モル%に達した。
C後の収量は91.5モル%に達した。
【0030】使用したプソイドクメンに対する二次的生
成物は3.1モル%、COおよびCO2は5.4モル%
であった。 まだ湿り気のあるフィルターケーキを直接
さらに処理して、無水トリメリト酸を得た。 これを行
なうために、トリメリト酸を220℃で3時間かけて熱
的に脱水し、得られた無水物を10mmHgで減圧蒸留
した。
成物は3.1モル%、COおよびCO2は5.4モル%
であった。 まだ湿り気のあるフィルターケーキを直接
さらに処理して、無水トリメリト酸を得た。 これを行
なうために、トリメリト酸を220℃で3時間かけて熱
的に脱水し、得られた無水物を10mmHgで減圧蒸留
した。
【0031】得られた無水トリメリト酸の融点は16
8.9℃であった。
8.9℃であった。
【0032】溶融状態における生成物の色は60Hzで
あった。 樹脂試験の値は20Hzであった。
あった。 樹脂試験の値は20Hzであった。
【0033】
【実施例2】開始触媒組成物のCo:Mn:Tiの比
を、60重量%:39重量%:1重量%に変え、連続添
加する際の触媒組成物のMn:Ti:Ceの比を、10
重量%:4重量%:86重量%に変えて、実施例1に準
じて反応させた。 反応時間は72分間であった。 結
果を表に示す。
を、60重量%:39重量%:1重量%に変え、連続添
加する際の触媒組成物のMn:Ti:Ceの比を、10
重量%:4重量%:86重量%に変えて、実施例1に準
じて反応させた。 反応時間は72分間であった。 結
果を表に示す。
【0034】
【実施例3】開始触媒組成物のCo:Mn:Tiの比
を、61重量%:35重量%:4重量%に変え、連続添
加する際の触媒組成物のMn:Ti:Ceの比を、9重
量%:14重量%:77重量%に変えて、実施例1に準
じて反応させた。 反応時間は60分間であった。 結
果を表に示す。
を、61重量%:35重量%:4重量%に変え、連続添
加する際の触媒組成物のMn:Ti:Ceの比を、9重
量%:14重量%:77重量%に変えて、実施例1に準
じて反応させた。 反応時間は60分間であった。 結
果を表に示す。
【0035】
【実施例4】酢酸:プソイドクメンの重量比を、3:1
でなく2:1にして、実施例1に準じて反応させた。
実施例1で使用したのと同じ装置に、420gのプソイ
ドクメン、53gの水を含む1260gの酢酸を装填し
た。 開始時の触媒および酸化の最中に加えた触媒の組
成は、実施例1と同じであった。 総金属濃度(開始時
と後から加えた)は0.31重量%で、臭素の総量はプ
ソイドクメンに対して0.179重量%であった。
でなく2:1にして、実施例1に準じて反応させた。
実施例1で使用したのと同じ装置に、420gのプソイ
ドクメン、53gの水を含む1260gの酢酸を装填し
た。 開始時の触媒および酸化の最中に加えた触媒の組
成は、実施例1と同じであった。 総金属濃度(開始時
と後から加えた)は0.31重量%で、臭素の総量はプ
ソイドクメンに対して0.179重量%であった。
【0036】空気の導入を、155℃および10バール
の圧力で開始した。
の圧力で開始した。
【0037】反応温度は40分間かけて段階的に210
℃に上昇させた。 この間に、圧力は27バールに増加
した。
℃に上昇させた。 この間に、圧力は27バールに増加
した。
【0038】実施例1に記載した触媒溶液を、反応開始
の10分後に加えた。
の10分後に加えた。
【0039】反応は70分後に完了し、91.7モル%
の収量で酸が得られた。
の収量で酸が得られた。
【0040】
【比較例A】(US−PS3683016の実施例1に
よる)Co/Mn/Ce触媒で、チタンは含まない。
よる)Co/Mn/Ce触媒で、チタンは含まない。
【0041】最初に385gのプソイドクメンと123
5gの酢酸とを、10重量%のCe、10重量%のMn
および80重量%のCoからなるCo/Mn/Ce触媒
とともに、総金属濃度がプソイドクメンに対して0.2
2重量%になるように導入した。 プソイドクメンに対
して0.8重量%の臭素も加えた。
5gの酢酸とを、10重量%のCe、10重量%のMn
および80重量%のCoからなるCo/Mn/Ce触媒
とともに、総金属濃度がプソイドクメンに対して0.2
2重量%になるように導入した。 プソイドクメンに対
して0.8重量%の臭素も加えた。
【0042】この反応混合物を185℃(365°F)
に加熱し(圧力9バール)、その後、空気を導入した。
50分間かけて温度を206℃に上昇させた。 この間
に、圧力は28バールに増加した。0.12重量%のM
n、0.03重量%のCeおよび0.9重量%の臭素
(プソイドクメンに対する重量)を含む触媒溶液を反応
開始の30分後に加えた。 反応は65分間の反応時間
の後に完了した。 結果を表に示す。
に加熱し(圧力9バール)、その後、空気を導入した。
50分間かけて温度を206℃に上昇させた。 この間
に、圧力は28バールに増加した。0.12重量%のM
n、0.03重量%のCeおよび0.9重量%の臭素
(プソイドクメンに対する重量)を含む触媒溶液を反応
開始の30分後に加えた。 反応は65分間の反応時間
の後に完了した。 結果を表に示す。
【0043】
【比較例B】(US−PS4755622の実施例1に
よる)Co/Mn/Zr触媒で、チタンは含まない。
よる)Co/Mn/Zr触媒で、チタンは含まない。
【0044】最初に580gのプソイドクメンと103
0gの酢酸(54gの水を含む)とを、0.0173g
原子のコバルト、0.00465g原子のマンガン、
0.000385g原子のジルコニウムおよび0.00
336モルのHBrを含むCo/Mn/Zr/Br触媒
とともに反応容器に中に導入した。
0gの酢酸(54gの水を含む)とを、0.0173g
原子のコバルト、0.00465g原子のマンガン、
0.000385g原子のジルコニウムおよび0.00
336モルのHBrを含むCo/Mn/Zr/Br触媒
とともに反応容器に中に導入した。
【0045】この反応混合物を160℃に加熱し、圧力
を10バールに設定し、その後、空気を導入した。
を10バールに設定し、その後、空気を導入した。
【0046】酸化中に、0.0111モルのHBr、
0.000919モルのマンガンおよび0.00028
1モルのジルコニウムを加えた。 この反応中に、反応
温度を210℃に、圧力を28バールに増加させた。
0.000919モルのマンガンおよび0.00028
1モルのジルコニウムを加えた。 この反応中に、反応
温度を210℃に、圧力を28バールに増加させた。
【0047】反応は70分間で完了した。 結果を表に
示す。
示す。
【0048】 表実施例 1 2 3 4 A B トリメリト酸の収量 (モル%) 91.5 91.6 91.0 91.7 89.1 90.0 二次的生成物(モル%) 3.1 3.4 3.3 3.0 4.6 3.9 CO+CO2 (モル%) 5.4 5.0 5.7 5.3 6.3 6.1 反応時間 (分) 65 72 60 75 73 68 ASTM−D 1209−62による色試験 溶融無水 トリメリト酸 (Hz) 60 80 60 60 200 150樹脂試験 (Hz) 20 40 20 20 70 60
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ジアンカルロ ステファニ イタリア国 プロヴィンツィア・ベルガ モ ゴルレ ヴィアーレ ザヴァリット 193 (56)参考文献 特開 昭46−7173(JP,A) 特開 昭48−49736(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/265 C07C 63/307
Claims (10)
- 【請求項1】 溶剤としての酢酸の中で、触媒としての
コバルト、マンガン、セリウムおよび臭素の存在下に、
プソイドクメンを触媒の作用により空気酸化してトリメ
リト酸を製造する方法において、追加触媒成分としてチ
タンを使用することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 コバルト、マンガン、セリウムおよびチ
タンからなる総金属濃度がプソイドクメンに対して0.
1〜1重量%であることを特徴とする請求項1の方法。 - 【請求項3】 チタン含有量が総金属濃度に対して0.
5〜10重量%であることを特徴とする請求項2の方
法。 - 【請求項4】 コバルト含有量が総金属濃度に対して2
0〜60重量%であることを特徴とする請求項2または
3の方法。 - 【請求項5】 マンガン含有量が総金属濃度に対して1
0〜50重量%であることを特徴とする請求項2〜4の
いずれかの方法。 - 【請求項6】 セリウム含有量が総金属濃度に対して5
〜30重量%であることを特徴とする請求項2〜5のい
ずれかの方法。 - 【請求項7】 プソイドクメンに対して0.05〜0.
7重量%の臭素を使用することを特徴とする請求項1〜
6のいずれかの方法。 - 【請求項8】 酢酸とプソイドクメンとの比が1:1〜
4:1であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
の方法。 - 【請求項9】 反応を140〜240℃の反応温度およ
び5〜30バールの圧力の下に行なうことを特徴とする
請求項1〜8のいずれかの方法。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかの方法により
製造したトリメリト酸から、高純度無水トリメリト酸を
製造する方法。
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