JP3302765B2 - ライン逆止弁 - Google Patents

ライン逆止弁

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JP3302765B2
JP3302765B2 JP04843793A JP4843793A JP3302765B2 JP 3302765 B2 JP3302765 B2 JP 3302765B2 JP 04843793 A JP04843793 A JP 04843793A JP 4843793 A JP4843793 A JP 4843793A JP 3302765 B2 JP3302765 B2 JP 3302765B2
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正彦 中沢
久佳 松本
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徹哉 小島
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清原 まさ子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造プラント等
の流体輸送ラインに介設されるライン逆止弁に係り、特
に可動シール体をダイヤフラムにより支持する形式のラ
イン逆止弁の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本件出願人は、先に図4に示す如き可動
シール体をダイヤフラムにより支持する構造のライン逆
止弁を開発し、特開平4−210170号としてこれを
公開している。
【0003】即ち、前記ライン逆止弁は、図4に示す如
く、流入通路20を有する上流側本体21と;下流側壁
面22及び流出通路23を有する下流側本体24と;下
流側壁面22に対向して下流側壁面22との間に弁室2
5を形成する上流側壁面26と、上流側壁面26の中央
部に形成した静止シール部26aと、流入通路20と流
出通路23を連通状態にする連絡通路27とを有し、外
周縁部がガスケット28を介して上流側本体21と下流
側本体24に挾持されたカウンターディスク29と;外
周縁部がカウンターディスク29の外周縁部と下流側壁
面22の外周縁部で気密状に挾圧保持された環状のダイ
ヤフラム30と;ダイヤフラム30の内周縁部に固着さ
れ、静止シール部26aに対向する環状の可動シール体
31と;静止シール部26aに設けられ、可動シール体
31に当離座する環状のシール部材32と;上流側本体
21と下流側本体24を締付け固定するナット33とか
ら構成されている。尚、図4に於いて、26bは上流側
壁面26の逆圧保持部、22aは下流側壁面22の第1
正圧保持部、22bは下流側壁面22の第2正圧保持
部、34はシール部材32が挿着される環状の溝であ
る。
【0004】而して、ダイヤフラム30に支持された可
動シール体31は、無圧時にはシール部材32に極軽く
当接している。上流側から流体圧がかかると、ダイヤフ
ラム30が差圧によって下流側方向へ押圧され、可動シ
ール体31が静止シール部26aから離れる。その結
果、流入通路20と流出通路23が連通状態になり、流
体は矢印(実線)方向へ流れる。又、差圧が大きくなる
と、ダイヤフラム30が下流側壁面22の第2正圧保持
部22bへ当接し、ダイヤフラム30の無理な動きや変
形が規制される。一方、下流側から流体圧がかかると、
ダイヤフラム30が逆差圧によって上流側方向へ押圧さ
れ、可動シール体31がシール部材32へ当接する。そ
の結果、流入通路20と流出通路23が遮断状態にな
り、流出通路23から流入通路20への逆流が阻止され
る。又、差圧が大きくなると、ダイヤフラム30が上流
側壁面26の逆圧保持部26bへ接当し、ダイヤフラム
30の無理な動きや変形が規制される。
【0005】前記ライン逆止弁は、精度や応答性、組立
性、取扱性等に優れているだけでなく、摩耗粉が発生し
たり、弁内部に流体が滞留しないから、高クリーン度が
要求される半導体等の製造装置に於ける流体輸送ライン
や真空機器に於ける真空ラインにも好適に使用できる
等、優れた利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上述のライ
ン逆止弁にも、未だ解決すべき問題点が多く残されてい
る。先ず、第1の問題は、ガスケット28部分及びダイ
ヤフラム30の外周縁部分からの漏洩の問題である。即
ち、前記ライン逆止弁は、カウンターディスク29を使
用している為、流体の漏洩を防止するシール面がガスケ
ット28の両面及びダイヤフラム30の外周縁部両面の
計4個所になり、シール個所が多い。又、ガスケット2
8とダイヤフラム30の材質が異なるうえ、各部材を同
一のナット33で締付けている為、ガスケット28の変
形とダイヤフラム30の変形が相互に干渉し合い、ガス
ケット28の両面に生じる面圧とダイヤフラム30の外
周縁部両面に生じる面圧とが異なることになる。更に、
ダイヤフラム30の外周縁部が上流側壁面26と下流側
壁面22との間で平面的に挾圧保持されている為、堅固
な挾持を行えない。従って、前記ライン逆止弁は、取り
扱う流体が高圧の場合にはガスケット28部分やダイヤ
フラム30の外周縁部分から流体が漏洩し易く、高圧の
流体に対してシール性が極めて悪いと云う問題があっ
た。例えば前記ライン逆止弁は、流体の圧力が約10k
g/cm2 以下の場合にはシール性も安定しているが、
流体の圧力がそれ以上になると、どうしても前記個所か
ら流体が漏洩してしまうと云う問題があった。特に、半
導体製造プラント等に於いて使用される高純度ガスの使
用圧力は、100kg/cm2 以上の高圧もあり、前記
ライン逆止弁を使用するには問題があった。
【0007】第2の問題は、シール部材32の剥離や裏
漏れの問題である。シール部材32は、静止シール部2
6aに形成した環状の溝34内へ合成ゴムを鋳込むこと
により成形・固着されているが、溝34の内壁面に対す
るゴムの固着力が比較的弱く、時間の経過と共にシール
部材32の剥離や裏漏れを生ずることになる。
【0008】第3の問題は閉止圧の問題である。図4の
ライン逆止弁では、下流側壁面22の第2正圧保持部2
2bの全体が、断面視に於いて、中心軸線に対して傾斜
状になっている。その結果、流体圧が上昇すると、ダイ
ヤフラム30の全体が繰り返し第2正圧保持部22b側
へ大きく押圧されることになり、ダイヤフラム30の形
状が変化することになる。即ち、無圧状態ではシール部
材32へ軽く接触していなければならない可動シール体
4が、無圧時でもシール部材32から離間した状態とな
り、逆止弁の閉止圧が上昇するだけでなく、閉止作用そ
のものが不安定となる。
【0009】本発明は、従前のライン逆止弁に於ける上
述の如き問題、即ち、ガスケット部分やダイヤフラム
の外周縁部分からの流体の漏れ、シール部材の剥離や
裏漏れの発生、閉止圧の上昇と閉止作用の不安定化等
の問題を解決せんとするするものであり、シール性に優
れ、然も閉止圧の上昇や閉止作用の不安定化を起こさな
いようにしたライン逆止弁を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の請求項1に記載のライン逆止弁は、流入通
路と、流入通路に直交する断面形状略凸状の上流側壁面
と、上流側壁面の中央部に形成した静止シール部と、流
入通路と上流側壁面に於ける静止シール部の外側領域と
を連通する連絡通路とを備えた上流側本体と;上流側壁
面に対向して上流側壁面との間に弁室を形成する断面形
状略凹状の下流側壁面と、下流側壁面に開口された流出
通路とを備えた下流側本体と;弁室内に配置され、外周
縁部が上流側壁面の外周縁部と下流側壁面の外周縁部と
で気密状に挾圧保持された環状のダイヤフラムと;ダイ
ヤフラムの内周縁部に固着され、静止シール部に対向す
ると共に、中心部に流体通路を形成した有底筒状の可動
シール体と;静止シール部又は可動シール体に取り付け
られ、可動シール体の流体通路の開口周縁部若しくは静
止シール部に当離座する環状のシール部材と;上流側本
体と下流側本体とを締付け固定する締付具とを具備して
成り、前記上流側本体の上流側壁面の外周縁部にテーパ
面及び切欠係止部を形成し、又、下流側本体の下流側壁
面の外周縁部にテーパ面に対向する押え突起体を形成
し、更にダイヤフラムの外周縁部に上流側へ折り曲げら
れた係止片を設け、当該係止片を前記テーパ面と押え突
起体とで挾圧保持する構成としたものである。又、請求
項2に記載のライン逆止弁は、流入通路と、流入通路に
直交する断面形状略凸状の上流側壁面と、上流側壁面の
中央部に形成した静止シール部と、流入通路と上流側壁
面に於ける静止シール部の外側領域とを連通する連絡通
路とを備えた上流側本体と;上流側壁面に対向して上流
側壁面との間に弁室を形成する断面形状略凹状の下流側
壁面と、下流側壁面に開口された流出通路とを備えた下
流側本体と;弁室内に配置され、外周縁部が上流側壁面
の外周縁部と下流側壁面の外周縁部とで気密状に挾圧保
持された環状のダイヤフラムと;ダイヤフラムの内周縁
部に固着され、静止シール部に対向すと共に、中心部に
流体通路を形成した有底筒状の可動シール体と;静止シ
ール部又は可動シール体に取り付けられ、可動シール体
の流体通路の開口周縁部若しくは静止シール部に当離座
する環状のシール部材と;上流側本体と下流側本体とを
締付け固定する締付具とを具備して成り、前記静止シー
ル部又は可動シール体の底部にシール部材が挿着される
環状の溝を形成すると共に、その近傍にカシメ体を突設
形成し、溝内へ挿着したシール部材に金属製の押えリン
グを当接させ、当該押えリングを折り曲げしたカシメ体
により押圧固定する構成としたものである。更に、請求
項3に記載のライン逆止弁は、流入通路と、流入通路に
直交する断面形状略凸状の上流側壁面と、上流側壁面の
中央部に形成した静止シール部と、流入通路と上流側壁
面に於ける静止シール部の外側領域とを連通する連絡通
路とを備えた上流側本体と;上流側壁面に対向して上流
側壁面との間に弁室を形成する断面形状略凹状の下流側
壁面と、下流側壁面に開口された流出通路とを備えた下
流側本体と;弁室内に配置され、外周縁部が上流側壁面
の外周縁部と下流側壁面の外周縁部とで気密状に挾圧保
持された環状のダイヤフラムと;ダイヤフラムの内周縁
部に固着され、静止シール部に対向すると共に、中心部
に流体通路を形成した有底筒状の可動シール体と;静止
シール部又は可動シール体に取り付けられ、可動シール
体の流体通路の開口周縁部若しくは静止シール部に当離
座する環状のシール部材と;上流側本体と下流側本体と
を締付け固定する締付具とを具備して成り、前記下流側
本体の下流側壁面のダイヤフラムが当接する部分に、断
面視に於いて下流側本体の中心軸線に対して垂直方向で
且つ外側に位置する垂直面部と、中心軸線に対して傾斜
し且つ内側に位置する傾斜面部とを夫々形成したもので
ある。
【0011】
【作用】流入通路に流体が流入すると、ダイヤフラム両
側の差圧によりダイヤフラムが下流側方向へ変形し、可
動シール体が静止シール部側から離れる。その結果、流
入通路と流出通路が連通され、流体は流入通路から連絡
通路、弁室及び流体通路を経て流出通路へと流動する。
又、流出通路に逆流が生じた場合には、ダイヤフラム両
側の差圧によりダイヤフラムが上記とは逆方向へ変形
し、可動シール体がシール部材へ当接する。その結果、
流入通路と流出通路は可動シール体とシール部材との接
触部分で遮断され、流出通路から流入通路への逆流が阻
止される。
【0012】本発明のライン逆止弁は、ダイヤフラムの
外周縁部のみを上流側本体と下流側本体とで挾持してい
る為、流体の漏洩を防止するシール面がダイヤフラムの
外周縁部両面の2個所だけになり、シール個所が少な
い。又、シール面の面圧にバラツキを生じることもな
く、十分な面圧が得られる。然も、ダイヤフラムの外周
縁部をテーパ面と押え突起体とで挾着している為、より
高度な気密性の確保が可能となる。その結果、取り扱い
流体が高圧であっても、流体が漏洩し難く、シール性に
極めて優れている。又、カウンターディスクを省略して
いる為、部品点数が少なくて済むうえ、上流側本体と下
流側本体のダイヤフラムを挾持する部分の肉厚も厚くす
ることができ、よりシール性に優れたものとなる。更
に、シール部材が、押えリングを介してカシメ体により
堅固に溝内へ押圧固定されている為、所謂裏漏れやシー
ル部材の脱落が防止される。そのうえ、過大な正圧がか
かった場合に於けるダイヤフラムの移動量は、第2正圧
保持部の垂直面部によって規制され、所謂ダイヤフラム
の浮き上がり変形が防止される。その結果、無圧時の可
動シール体の保持位置が、使用時間の経過と共に変わる
ようなことが皆無となり、安定した閉止作用を行える。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の実施例に係るライン逆止弁
の拡大縦断面図であって、当該ライン逆止弁は、上流側
本体1、下流側本体2、ダイヤフラム3、可動シール体
4、シール部材5及び締付具6から構成されている。
【0014】前記上流側本体1は、ステンレス鋼等の金
属材により略T字型に形成されて居り、中心軸線上には
流入通路7が、又、下流側には流入通路7に直交する断
面形状略凸状の上流側壁面8が夫々形成されている。前
記上流側壁面8の中央部(突状部分の頂部)は、中心軸
線に対して垂直方向の平面から成る静止シール部8aを
形成して居り、当該静止シール部8aは、後述する可動
シール体4の底壁部4aに対向している。又、静止シー
ル部8aには、図2に示す如く、後述するシール部材5
を挿着する為の環状の溝9と、シール部材5の金属製押
えリング10を固定する為のカシメ体11とが夫々形成
されて居り、これによってシール部材5の剥離等が防止
される。更に、上流側壁面8の外周部分は、内方側が上
流側へ僅かに傾斜する傾斜面から成る環状の逆圧保持部
8bを形成して居り、当該逆圧保持部8bは、ダイヤフ
ラム3の上流側面に対向し、後述するダイヤフラム3の
軸線方向の移動を面的に受け止める為のものである。
又、逆圧保持部8bの外周縁部には、図3に示す如く、
テーパ面8cと切欠係止部8dとが夫々形成されて居
り、これによってダイヤフラム3の係止と気密挾持が行
われる。尚、流入通路7と上流側壁面8に於ける静止シ
ール部8aの外側領域(静止シール部8aと逆圧保持部
8bとの間)とは連絡通路12を介して連通されてい
る。
【0015】前記下流側本体2は、ステンレス鋼等の金
属材により略T字型に形成されて居り、上流側本体1の
上流側壁面8に対向する面には上流側壁面8との間に弁
室13を形成する為の断面形状略凹状の下流側壁面14
が、又、中心軸線上には流入通路7と同一直線上に位置
して下流側壁面14の中央部に開口する流出通路15が
夫々形成されている。更に、下流側本体2の上流側外周
縁部には、上流側本体1の下流側外周面に嵌合される筒
部16が形成されて居り、当該筒部16の内方に上流側
本体1の下流側端部やダイヤフラム3が夫々挿着され
る。前記下流側壁面14の中央部分(窪み部分の底部)
は、中心軸線に対して垂直方向の平面から成る環状の第
1正圧保持部14aを形成して居り、当該第1正圧保持
部14aは、可動シール体4の底壁部4aに対向してい
る。又、下流側壁面14の外周部分は、ダイヤフラム3
の下流側面に対向し、ダイヤフラム3の軸線方向の移動
を受け止める為の環状の第2正圧保持部14bを形成し
ている。当該第2正圧保持部14bは、断面視に於い
て、下流側本体2の中心軸線に対して垂直方向で且つ外
側に位置する垂直面部14cと、中心軸線に対して僅か
に傾斜し且つ内側に位置する傾斜面部14dとから形成
されて居り、垂直面部14cの外周縁部には、テーパ面
8cに対向する環状の押え突起体17が形成されてい
る。この押え突起体17は、テーパ面8cとで後述する
ダイヤフラム3の外周縁を気密状に押圧保持するもので
ある。尚、18は下流側本体2の上流側外周面に形成し
た雄ねじ部である。
【0016】前記ダイヤフラム3は、ステンレス鋼やイ
ンコネル(商標名)等の金属製薄板により環状に形成さ
れて居り、その外周縁部には、上流側へ向けて二段に折
り曲げられた係止片3aが形成されている。この係止片
3aは、図3に示すように上流側本体1のテーパ面8c
と切欠係止部8dへ係合され、テーパ面8cと下流側本
体2の押え突起体17との間で気密状に挾圧保持され
る。前記ダイヤフラム3は、その係止片3aがテーパ面
8cと押え突起体17との間で気密状に挾圧保持される
ことによって、軸線方向へ変形可能になって居り、その
両面は逆圧保持部8b及び第2正圧保持部14bに夫々
対向している。尚、ダイヤフラム3の変形はその両面に
作用する差圧によって生ずるが、差圧が作用しない状態
(以下「無負荷状態」という)では、ダイヤフラム3は
平板形態に保持され、逆圧保持部8b及び第2正圧保持
部14bとの間に若干の間隙を形成している。
【0017】前記可動シール体4は、金属材により有底
筒状に形成されて居り、底壁部4aの内面側が静止シー
ル部8aに、又、底壁部4aの外面側が第1正圧保持部
14aに夫々対向するようにして、ダイヤフラム3の中
心部に溶着されている。更に、可動シール体4の中心部
(底壁部4aの中心)には、流体通路18が形成されて
いる。尚、ダイヤフラム3が平板形態に保持される無負
荷状態に於いては、可動シール体4は後述するシール部
材5へ極軽く当接した状態となっている。
【0018】前記シール部材5は、或る程度以上の弾性
を有するゴムやプラスチック等により環状に形成されて
居り、静止シール部8aに形成した環状の溝9に圧入保
持されている。即ち、当該シール部材5は、図2に示す
如く、溝9内へシール部材5を挿入した後、ステンレス
鋼製の押えリング10を溝9の内周縁側に挿着し、最後
にカシメ体11を折り曲げることにより、溝9内に圧入
固定されている。尚、ダイヤフラム3が平板形態に保持
される無負荷状態に於いては、シール部材5には可動シ
ール体4の底壁部4aが極く軽く接当する状態にある
為、シール部材5をゴム等で構成した場合にも、シール
部材5が可動シール体4に貼り付くような虞れはない。
【0019】前記締付具6は、ダイヤフラム3の外周縁
部が上流側本体1と下流側本体2とで挾圧保持されるよ
うに、両本体1,2を締付け固定するものである。本実
施例に於いては、締付具6にはナットが使用されて居
り、下流側本体2の雄ねじ部18に螺合するようになっ
ている。
【0020】而して、前記ライン逆止弁は、上流側本体
1の上流側壁面8と下流側本体2の下流側壁面14との
間に可動シール体4を溶着したダイヤフラム3を配置す
ると共に、下流側本体2の筒部16を上流側本体1に嵌
合し、下流側本体2の雄ねじ部18へ締付具6を螺合し
て上流側本体1と下流側本体2とを締付け固定すること
によって、組み立てられる。
【0021】このライン逆止弁は、ダイヤフラム3の外
周縁部のみを上流側本体1と下流側本体2とで挾持して
いる為、流体の漏洩を防止するシール面がダイヤフラム
3の外周縁部両面の2個所だけになり、シール個所が少
なくなる。又、締付具6で両本体1,2を締付けても、
シール面の面圧にバラツキを生じることもなく、十分な
面圧が得られる。然も、ダイヤフラム3の外周縁部をテ
ーパ面8cと押え突起体17との間で挾着している為、
より高度な気密性の確保が可能となる。その結果、取り
扱い流体が高圧であっても、流体が漏洩し難く、シール
性に極めて優れている。
【0022】以上のように構成されたライン逆止弁にあ
っては、流入通路7に流体が流入すると、ダイヤフラム
3がその両面に作用する圧力差によって第2正圧保持部
14b方向に押圧されて変形し、可動シール体4がシー
ル部材5から離れる。その結果、流入通路7と流出通路
15との間が連通され、流体は流入通路7から連絡通路
12、弁室13及び流体通路18を経て流出通路15へ
と流れる。尚、過大な流体圧がかかった場合でも、可動
シール体4及びダイヤフラム3は第1及び第2正圧保持
部14bに支持される為、過大に変形することはない。
特に本願発明では、第2正圧保持部14bの垂直面部1
4cの半径方向寸法が大きく設定されている為、流体圧
がかかった際のダイヤフラム3の所謂浮き上がり変形が
大幅に少なくなる。その結果、流体圧(正圧)が無くな
れば、可動シール体4の上流側端面は、常にシール部材
5へ軽く当接する当初の設定位置へ正確に戻ることにな
る。このように、本願発明のライン逆止弁は、無圧時に
は、可動シール体4が常にシール部材5へ極く軽く接当
する位置へ正確に戻る為、より低い閉止圧でもって流体
流路が確実に閉止されることになり、安定性が著しく向
上する。
【0023】又、流体が逆流したときには、ダイヤフラ
ム3がその両面に作用する圧力差によって逆圧保持部8
b方向に押圧され、可動シール体4がシール部材5に強
く当接する。その結果、流入通路7と流出通路15との
間の連通が遮断され、流出通路15から流入通路7への
逆流が阻止される。尚、ダイヤフラム3に作用する逆圧
が過大である場合でも、ダイヤフラム3が逆圧保持部8
bに支持され、それ以上の変形が阻止されることから、
ダイヤフラム3に過大な負荷が作用することがない。
【0024】上記実施例に於いては、静止シール部8a
に環状の溝9とカシメ体11を形成し、前記溝9へシー
ル部材5を挿着し、これを押えリング10とカシメ体1
1とで押圧固定するようにしたが、他の実施例に於いて
は、可動シール体4の底壁部4aの上流側面に環状の溝
9とカシメ体11を形成し、底壁部4aの溝9に挿着し
たシール部材5を、押えリング10とカシメ体11とで
押圧固定するようにしても良い。
【0025】
【発明の効果】上述の通り、本発明の請求項1のライン
逆止弁に於いては、ダイヤフラムの外周縁部を上流側本
体と下流側本体とで挾持している為、流体の漏洩を防止
するシール面がダイヤフラム両面の2個所だけになり、
シール個所が少ない。又、ダイヤフラムのみを挾持する
ようにしている為、締付具で両本体を締付けても、シー
ル面の面圧にバラツキを生じることもなく、十分な面圧
が得られる。更に、ダイヤフラムの外周縁部に形成した
係止片を、上流側本体のテーパ面と下流側本体の押え突
起体とで挾着している為、より高度な気密性の確保が可
能となる。その結果、取り扱い流体が高圧であっても、
流体が漏洩し難く、シール性に極めて優れたものにな
る。然も、本発明のライン逆止弁は、カウンターディス
クを省略している為、部品点数が少なくて済むうえ、上
流側本体と下流側本体のダイヤフラムを挾持する部分の
肉厚も厚くすることができ、よりシール性に優れたもの
となる。
【0026】更に、請求項2及び請求項3のライン逆止
弁に於いては、上記効果に加えて、更に次のような効果
を奏し得る。即ち、請求項2のライン逆止弁に於いて
は、静止シール部又は可動シール体に形成した環状の溝
の近傍にカシメ体を設け、溝内へ挿着したシール部材を
押えリングを介して前記カシメ体により溝内へ押圧固着
する構成としている。その結果、シール部材が経年変化
によって脱落したり、或いは溝とシール部材間に間隙が
生じて所謂裏漏れを生ずるようなことが皆無となる。
【0027】又、請求項3のライン逆止弁に於いては、
ダイヤフラムの下流側の側面を保持する下流側本体の第
2正圧保持部を、垂直面部と傾斜面部とを備え且つ垂直
面部の面積を比較的大きく設定する構成としているた
め、流体圧がかかった際のダイヤフラムの変形がより有
効に防止され、使用時間の経過に伴うダイヤフラムの浮
き上りが皆無となる。その結果、弁の閉止圧の上昇が防
止され、より小さな逆圧でもって確実に逆流を阻止する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るライン逆止弁の拡大縦断
面図である。
【図2】図1のA部の拡大図である。
【図3】図1のB部の拡大図である。
【図4】従来のライン逆止弁の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1は上流側本体、2は下流側本体、3はダイヤフラム、
3aは係止片、4は可動シール体、4aは底壁部、5は
シール部材、6は締付具、7は流入通路、8は上流側壁
面、8aは静止シール部、8bは逆圧保持部、8cはテ
ーパ面、8dは切欠係止部、9は溝、10は押えリン
グ、11はカシメ体、12は連絡通路、13は弁室、1
4は下流側壁面、14aは第1正圧保持部、14bは第
2正圧保持部、14cは垂直面部、14dは傾斜面部、
15は流出通路、16は筒部、17は押え突起体、18
は雄ねじ部、19は流体通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−210170(JP,A) 特開 平5−164258(JP,A) 特開 平3−69872(JP,A) 実開 平1−168069(JP,U) 米国特許1670318(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 15/00 - 15/20 F16K 7/00 - 7/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入通路(7)と、流入通路(7)に直
    交する断面形状略凸状の上流側壁面(8)と、上流側壁
    面(8)の中央部に形成した静止シール部(8a)と、
    流入通路(7)と上流側壁面(8)に於ける静止シール
    部(8a)の外側領域とを連通する連絡通路(12)と
    を備えた上流側本体(1)と;上流側壁面(8)に対向
    して上流側壁面(8)との間に弁室(13)を形成する
    断面形状略凹状の下流側壁面(14)と、下流側壁面
    (14)に開口された流出通路(15)とを備えた下流
    側本体(2)と;弁室(13)内に配置され、外周縁部
    が上流側壁面(8)の外周縁部と下流側壁面(14)の
    外周縁部とで気密状に挾圧保持された環状のダイヤフラ
    ム(3)と;ダイヤフラム(3)の内周縁部に固着さ
    れ、静止シール部(8a)に対向すると共に、中心部に
    流体通路(19)を形成した有底筒状の可動シール体
    (4)と;静止シール部(8a)又は可動シール体
    (4)に取り付けられ、可動シール体(4)の流体通路
    (19)の開口周縁部若しくは静止シール部(8a)に
    当離座する環状のシール部材(5)と;上流側本体
    (1)と下流側本体(2)とを締付け固定する締付具
    (6)とを具備して成り、前記上流側本体(1)の上流
    側壁面(8)の外周縁部にテーパ面(8c)及び切欠係
    止部(8d)を形成し、又、下流側本体(2)の下流側
    壁面(14)の外周縁部にテーパ面(8c)に対向する
    押え突起体(17)を形成し、更にダイヤフラム(3)
    の外周縁部に上流側へ折り曲げられた係止片(3a)を
    設け、当該係止片(3a)を前記テーパ面(8c)と押
    え突起体(17)とで挾圧保持する構成としたことを特
    徴とするライン逆止弁。
  2. 【請求項2】 流入通路(7)と、流入通路(7)に直
    交する断面形状略凸状の上流側壁面(8)と、上流側壁
    面(8)の中央部に形成した静止シール部(8a)と、
    流入通路(7)と上流側壁面(8)に於ける静止シール
    部(8a)の外側領域とを連通する連絡通路(12)と
    を備えた上流側本体(1)と;上流側壁面(8)に対向
    して上流側壁面(8)との間に弁室(13)を形成する
    断面形状略凹状の下流側壁面(14)と、下流側壁面
    (14)に開口された流出通路(15)とを備えた下流
    側本体(2)と;弁室(13)内に配置され、外周縁部
    が上流側壁面(8)の外周縁部と下流側壁面(14)の
    外周縁部とで気密状に挾圧保持された環状のダイヤフラ
    ム(3)と;ダイヤフラム(3)の内周縁部に固着さ
    れ、静止シール部(8a)に対向すると共に、中心部に
    流体通路(19)を形成した有底筒状の可動シール体
    (4)と;静止シール部(8a)又は可動シール体
    (4)に取り付けられ、可動シール体(4)の流体通路
    (19)の開口周縁部若しくは静止シール部(8a)に
    当離座する環状のシール部材(5)と;上流側本体
    (1)と下流側本体(2)とを締付け固定する締付具
    (6)とを具備して成り、前記静止シール部(8a)又
    は可動シール体(4)の底部にシール部材(5)が挿着
    される環状の溝(9)を形成すると共に、その近傍にカ
    シメ体(11)を突設形成し、前記溝(9)内へ挿着し
    たシール部材(5)に金属製の押えリング(10)を当
    接させ、当該押えリング(10)を折り曲げしたカシメ
    体(11)により押圧固定する構成としたことを特徴と
    するライン逆止弁。
  3. 【請求項3】 流入通路(7)と、流入通路(7)に直
    交する断面形状略凸状の上流側壁面(8)と、上流側壁
    面(8)の中央部に形成した静止シール部(8a)と、
    流入通路(7)と上流側壁面(8)に於ける静止シール
    部(8a)の外側領域とを連通する連絡通路(12)と
    を備えた上流側本体(1)と;上流側壁面(8)に対向
    して上流側壁面(8)との間に弁室(13)を形成する
    断面形状略凹状の下流側壁面(14)と、下流側壁面
    (14)に開口された流出通路(15)とを備えた下流
    側本体(2)と;弁室(13)内に配置され、外周縁部
    が上流側壁面(8)の外周縁部と下流側壁面(14)の
    外周縁部とで気密状に挾圧保持された環状のダイヤフラ
    ム(3)と;ダイヤフラム(3)の内周縁部に固着さ
    れ、静止シール部(8a)に対向すると共に、中心部に
    流体通路(19)を形成した有底筒状の可動シール体
    (4)と;静止シール部(8a)又は可動シール体
    (4)に取り付けられ、可動シール体(4)の流体通路
    (19)の開口周縁部若しくは静止シール部(8a)に
    当離座する環状のシール部材(5)と;上流側本体
    (1)と下流側本体(2)とを締付け固定する締付具
    (6)とを具備して成り、前記下流側本体(2)の下流
    側壁面(14)のダイヤフラム(3)が当接する部分
    に、断面視に於いて下流側本体(2)の中心軸線に対し
    て垂直方向で且つ外側に位置する垂直面部(14c)
    と、中心軸線に対して傾斜し且つ内側に位置する傾斜面
    部(14d)とを夫々形成したことを特徴とするライン
    逆止弁。
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