JP3334983B2 - 金属製シール材を用いた流体用機器を構成する金属製部材のシール方法 - Google Patents

金属製シール材を用いた流体用機器を構成する金属製部材のシール方法

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JP3334983B2
JP3334983B2 JP32245993A JP32245993A JP3334983B2 JP 3334983 B2 JP3334983 B2 JP 3334983B2 JP 32245993 A JP32245993 A JP 32245993A JP 32245993 A JP32245993 A JP 32245993A JP 3334983 B2 JP3334983 B2 JP 3334983B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に半導体製造プラン
ト等の流体輸送ラインに介設されるバルブ、圧力計、流
量計及びフィルター等に用いられる金属製ダイヤフラム
や金属製パッキン等の板状の金属製シール材のシール方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体製造プラント等の流体輸
送ラインに介設される高純度ガス用のバルブには、シー
ル材として金属製ダイヤフラムや金属製パッキンが使用
されて居り、これらによって流体の漏洩を防止するよう
にしている。図5は半導体製造プラントの流体輸送ライ
ンに介設されるライン逆止弁の拡大縦断面図を示し、シ
ール材に金属製ダイヤフラムを使用したものである。
又、図6は同じく流体輸送ラインに介設されるダイヤフ
ラム型流体制御弁の拡大縦断面図を示し、シール材に板
状の金属製パッキンを使用したものである。
【0003】即ち、前者のライン逆止弁は、流入通路3
0を有する上流側本体31と、流出通路32を有し、上
流側本体31との間に弁室33を形成する下流側本体3
4と、上流側本体31に取り付けられ、流入通路30と
弁室33とを連通する連絡通路35を有する静止シール
体36と、静止シール体36に取り付けられたシール部
材37と、弁室33内に配置され、両本体31,34に
挾持される環状の金属製ダイヤフラム38と、金属製ダ
イヤフラム38の内周縁部に固着され、シール部材37
に当離座する筒状の可動シール体39と、両本体31,
34を締め付け固定するユニオンナット40等から構成
されている。又、シール材となる金属製ダイヤフラム3
8は、上流側本体31の雄ネジ部31aにユニオンナッ
ト40を螺着して両本体31,34を締め付けることに
よって、上流側本体31と下流側本体34とで気密状に
挾圧保持されている。
【0004】一方、後者のバルブは、弁室41を有する
ボディ42と、ボディ42に嵌合され、弁室41に連通
する流入通路43及び弁室41内に位置する弁座44を
有する上流側本体45と、ボディ42に嵌合され、弁室
41に連通する流出通路46を有する下流側本体47
と、ボディ42と両本体45,47との間に介設された
板状の環状の金属製パッキン48と、ボディ42と両本
体45,47とを締め付け固定する押え板49及びボル
ト50と、弁室41を覆うべくボディ42の上面に固定
され、挿通孔51aを有するダイヤフラムクランプ51
と、弁室41内に縦向きに配設され、上端部がダイヤフ
ラムクランプ51に固定されたスラストピン52と、ス
ラストピン52の下端部に固着され、弁座44に当離座
する弁体53と、スラストピン52を挿通せしめて弁室
41内に縦向きに配設され、上端部がダイヤフラムクラ
ンプ51の挿通孔51aに挿通されると共に下端部が弁
体53へ固着されたスラストピンハウジング54と、外
周縁部がボディ42とダイヤフラムクランプ51との間
に挾持固定され、内周縁部がスラストピンハウジング5
4に固着されたダイヤフラム55と、ダイヤフラムクラ
ンプ51に固定板56を介して支持固定され、駆動軸5
7aを有するアクチュエータ57と、アクチュエータ5
7の駆動軸57aと対向する位置に縦向きに配設され、
上端部が固定板56にスライド自在に支持されると共に
下端部がスラストピンハウジング54の上端部に連結さ
れた駆動レバー58等から構成されている。又、シール
材となる金属製パッキン48は、押え板49及びボルト
50でボディ42と上流側本体45及び下流側本体47
とを締め付けることによって、ボディ42と両本体4
5,47とで気密状に挾圧保持されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従前の金属
製シール材のシール方法は、何れも金属製ダイヤフラム
38や金属製パッキン48のシール材をこれを収容する
部材で挾み、ユニオンナット40やボルト50等を用い
て前記部材を締め付け、シール材を気密状に挾圧保持す
るようにしている為、部品点数が増えてコストの高騰を
招くと共に、製品自体の小型化を図れないと云う問題が
あった。又、ユニオンナット40やボルト50等を用い
た場合には、長期間の使用によってネジが弛むことがあ
り、これに伴ってシール性が著しく低下すると云う問題
があった。更に、錆の発生等を防止する為にネジ部に油
を使用することもあり、この場合には油が流路内に混入
して管路が汚損されると云う問題もあった。
【0006】本発明は、上記の問題点を解消する為に創
案されたものであり、その目的は部品点数の削減や製品
の小型化を図れると共に、シール性の低下等を来さない
金属製シール材のシール方法を提供するにある。
【0007】本件発明は、中央部に小径の突部を形成し
た流体用機器を構成する金属製部材と、中央部に小径の
凹部を形成した流体用機器を構成する金属製部材とを前
者の突部を後者の凹部の内方へ挿入することにより組み
合わせ、前記突部の前端面の外周縁部に環状に形成した
突条と前記凹部の前端面の外周縁部に環状に形成したテ
ーパー面との間又は前記突部の前端面の外周縁部に環状
に形成したテーパー面と前記凹部の前端面の外周縁部に
環状に形成した突条との間に板状の金属製シール材又は
金属製ダイヤフラムの外周縁部から成る板状の金属製シ
ール材を介在させた状態で、前者の金属製部材の大径部
の前端面と後者の金属製部材の大径部の前端面とを当接
させると共に、両金属製部材の前記当接部分の外周を前
記金属製シール材に熱歪みを与えることなしに溶接し、
溶接後の両金属製部材の収縮変形を利用して前記金属製
シール材を前記環状のテーパー面と環状の突状との間で
気密状に挟圧保持するようにしたことを発明の基本構成
とするものである。
【0008】
【作用】金属製ダイヤフラムや金属製パッキン等の金属
製シール材を、一方の金属製部材に形成したテーパ面と
他方の金属製部材に形成した突条とで挾む。次に、金属
製部材同志を溶接する。即ち、金属製部材を溶接する個
所は、金属製シール材が熱の影響を受けない個所で且つ
溶接による収縮変形の方向が金属製シール材を挾持する
方向と同一になるような個所を溶接する。そうすると、
金属製部材の溶接部近傍は、温度上昇によって膨張し、
続いて起こる冷却によって収縮が生じる。その結果、金
属製部材同志が締め付けられ、金属製シール材はテーパ
面と突条とで確実且つ強固に挾圧保持されることなる。
特に、金属製シール材をテーパ面と突条とで挾圧してい
る為、より高い気密性の確保が可能となる。本発明の方
法では、溶接による金属製部材の収縮変形を利用して金
属製シール材を金属製部材で締め付けるようにしている
為、従来のように金属製シール材をナットやボルト等で
締め付ける方法に比較して、部品点数が削減してコスト
低減を図れると共に、製品自体の小型化を図れる。然
も、ネジの弛みによるシール性の低下が皆無になる等、
優れた効果を発揮することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の金属製シール材のシール方
法を用いたライン逆止弁の拡大縦断面図であり、当該ラ
イン逆止弁は、上流側本体1、下流側本体2、静止シー
ル体3、シール部材4、金属製ダイヤフラム5及び可動
シール体6から構成されて居り、金属製シール材に金属
製ダイヤフラム5を使用したものである。
【0010】前記上流側本体1は、ステンレス鋼等の金
属製部材により断面形状が略T字型に形成されて居り、
中心軸線上には直線状の流入通路7が、下流側には流入
通路7に直交する断面形状略凹状の上流側壁面W1が夫
々形成されている。又、上流側壁面W1の外周縁部に
は、図2に示すように後述する金属製ダイヤフラム5の
外周縁部を気密状に押圧保持する為の環状の突条1aが
形成されている。更に、上流側壁面W1の外側部位に
は、下流側方向へ突出して下流側本体2の上流側外周面
に嵌合される筒部1bが一体的に形成されて居り、当該
筒部1bの内方に下流側本体2の上流側端部や金属製ダ
イヤフラム5が夫々挿着される。
【0011】前記下流側本体2は、ステンレス鋼等の金
属製部材により断面形状が略T字型に形成されて居り、
中心軸線上には流入通路7と同一直線上に位置する流出
通路8が、上流側本体1の上流側壁面W1に対向する面
には上流側壁面W1との間に弁室9を形成する為の断面
形状略凹状の下流側壁面W2が夫々形成されている。
又、下流側壁面W2の外周縁部には、図2に示すように
上流側本体1の突条1aに対向するテーパ面2aが形成
されて居り、これによって金属製ダイヤフラム5の気密
挾持が行われる。更に、下流側本体2の上流側端部に
は、上流側本体1の筒部1b内に嵌合される小径部2b
と筒部1bの端面に当接する大径部2cが夫々一体的に
形成されている。尚、大径部2cの外径は、筒部1bの
外径と同一に設定されている。
【0012】前記静止シール体3は、ステンレス鋼等の
金属製部材により下流側が閉塞された略筒状に形成され
て居り、上流側に形成した挿入筒部3aを流入通路7の
下流側に挿入してカシメ固定することによって、上流側
本体1の窪み部に収納固定されている。又、静止シール
体3の下流側面には、後述するシール部材4を挿着する
為の環状の溝3bと、シール部材4を押圧する金属製押
えリング10を固定する為のカシメ体3cとが夫々形成
されている。更に、静止シール体3の周壁部には、流入
通路7と弁室9とを連通する複数の連絡通路3dが等角
度毎に穿設されている。
【0013】前記シール部材4は、或る程度以上の弾性
を有するゴムやプラスチック等により環状に形成されて
居り、静止シール体3の環状の溝3bに圧入保持されて
いる。即ち、当該シール部材4は、溝3b内へシール部
材4を挿入した後、押えリング10を溝3bの内周縁側
に挿着し、最後にカシメ体3cを折り曲げることによ
り、溝3b内に圧入固定されている。
【0014】前記ダイヤフラム5は、ステンレス鋼やイ
ンコネル(商標名)等の金属製薄板により環状に形成さ
れて居り、その外周縁部には、下流側へ向けて二段に折
り曲げられた係止片5aが形成されている。又、ダイヤ
フラム5は、その係止片5aが図2に示すように下流側
本体2のテーパ面2aへ係合され、テーパ面2aと下流
側本体2の突条1aとの間で気密状に挾圧保持されるこ
とによって、軸線方向へ変形可能になっている。尚、ダ
イヤフラム5は、無圧状態に於いては平板形態に保持さ
れている。
【0015】前記可動シール体6は、ステンレス鋼等の
金属製部材により略筒状に形成されて居り、ダイヤフラ
ム5の内周縁部に溶着され、上流側の端面がシール部材
4に当離座するようになっている。尚、ダイヤフラム5
が平板形態に保持される無圧状態に於いては、可動シー
ル体6はシール部材4へ極軽く当接した状態になってい
る。
【0016】以上のように構成されたライン逆止弁にあ
っては、流入通路7に流体が流入すると、ダイヤフラム
5がその両面に作用する圧力差によって下流側壁面W2
方向に押圧されて変形し、可動シール体6がシール部材
4から離れる。その結果、流入通路7と流出通路8との
間が連通され、流体は流入通路7から連絡通路3d及び
弁室9を経て流出通路8へと流れる。又、流体が逆流し
たときには、ダイヤフラム5がその両面に作用する圧力
差によって上流側壁面W1方向に押圧され、可動シール
体6がシール部材4に強く当接する。その結果、流入通
路7と流出通路8との間の連通が遮断され、流出通路8
から流入通路7への逆流が阻止される。尚、ダイヤフラ
ム5に過大な流体圧が掛かった場合でも、ダイヤフラム
5は上流側壁面W1や下流側壁面W2に当接して支持さ
れる為、過大に変形することはない。
【0017】次に、金属製ダイヤフラム5を上流側本体
1と下流側本体2とで気密状に挾圧保持する場合につい
て説明する。先ず、上流側本体1の上流側壁面W1と下
流側本体2の下流側壁面W2との間に可動シール体6を
溶着したダイヤフラム5を配置し、上流側本体1の筒部
1bを下流側本体2の小径部2bに嵌合して両本体1,
2でダイヤフラム5を挾み込む。このとき、ダイヤフラ
ム5の係止片5aは、上流側本体1の突条1aと下流側
本体2のテーパ面2aとの間で挾持された格好になって
いる。又、筒部1bの端面と下流側本体2の端面とは当
接状態になっている。次に、図示していないが、自動溶
接装置(例えば自動TIG溶接装置等)によって、上流
側本体1と下流側本体2とを溶接する。このとき、両本
体1,2を溶接する個所は、金属製ダイヤフラム5が熱
の影響を受けない個所で且つ溶接による収縮変形の方向
がダイヤフラム5を挾持する方向と同一になるような個
所を溶接する。即ち、本実施例では、筒部1bと大径部
2cの突き合わせ部分を全周に亘って溶接する。そうす
ると、両本体1,2の溶接部W近傍は、温度上昇によっ
て膨張し、続いて起こる冷却によって収縮が生じる。そ
の結果、上流側本体1と下流側本体2とが図1の矢印方
向へ締め付けられ、ダイヤフラム5の外周縁部(係止片
5a)は突条1aとテーパ面2aとで確実且つ強固に挾
圧保持されることなる。特に、ダイヤフラム5の外周縁
部をテーパ面2aと突条1aとで挾圧している為、より
高い気密性の確保が可能となる。尚、溶接条件やシール
部の寸法・形状等は、溶接による収縮方向がダイヤフラ
ム5を挾持する方向と同一になること、ダイヤフラム5
が熱の影響を受けないこと、シール部の締め代よりも溶
接による収縮変形の量が大きくなること、等の条件を充
足するように設定することは勿論である。
【0018】本発明のシール方法を用いたライン逆止弁
は、シール用のダイヤフラム5を溶接による収縮変形を
利用して上流側本体1と下流側本体2とで締め付けるよ
うにしている為、ダイヤフラム5及び両本体1,2を締
め付ける為の部品(ナットやボルト等)が不要になり、
部品点数が削減してコスト低減を図れると共に、弁自体
の小型化を図れる。然も、ネジによる締め付けがない
為、ネジの弛みによるシール性の低下もなく、確実なシ
ールを行える。又、シール材として溶接が困難な材質の
ダイヤフラム5も使用することができ、至極便利であ
る。更に、両本体1,2を溶接する個所はダイヤフラム
5が熱の影響を受けない個所を溶接している為、ダイヤ
フラム5が熱によって変形したり、組成が変化したりす
ると云うこともない。そのうえ、ダイヤフラム5が熱の
影響を受けないように溶接部分の肉厚を厚くしている
為、耐圧性や強度が不足すると云うこともない。加え
て、溶接条件や溶接部の寸法・形状等によって両本体
1,2の収縮変形力を変えることができ、適宜の締め付
け力でシール材を挾圧保持することができる。
【0019】図3は本発明の金属製シール材のシール方
法を用いたダイヤフラム型流体制御弁の拡大縦断面図で
あり、シール材に板状の金属製パッキンを使用したもの
である。当該制御弁は、弁室11、弁室11に連通する
深穴12及び弁室11に連通する流出通路13を有する
ボディ14と、ボディ14の深穴12に嵌合され、弁室
11に連通する流入通路15及び弁室11内に位置する
弁座16を有する上流側本体17と、ボディ14と上流
側本体17との間に介設された板状の環状の金属製パッ
キン18と、弁室11を覆うべくボディ14の上面に固
定され、挿通孔19aを有するダイヤフラムクランプ1
9と、弁室11内に縦向きに配設され、上端部がダイヤ
フラムクランプ19に固定されたスラストピン20と、
スラストピン20の下端部に固着され、弁座16に当離
座する弁体21と、スラストピン20を挿通せしめて弁
室11内に縦向きに配設され、上端部がダイヤフラムク
ランプ19の挿通孔19aに挿通されると共に下端部が
弁体21へ固着されたスラストピンハウジング22と、
外周縁部がボディ14とダイヤフラムクランプ19との
間に挾持固定され、内周縁部がスラストピンハウジング
22に固着されたダイヤフラム23と、ダイヤフラムク
ランプ19に固定板24を介して支持固定され、駆動軸
25aを有するアクチュエータ25と、アクチュエータ
25の駆動軸25aと対向する位置に縦向きに配設さ
れ、上端部が固定板24にスライド自在に支持されると
共に下端部がスラストピンハウジング22の上端部に連
結された駆動レバー26と、駆動レバー26の引き戻し
用スプリング27等から構成されている。又、シール材
となる金属製パッキン18は、深穴12内に形成したテ
ーパ面12aと上流側本体17に形成した環状の突条1
7aとで気密状に挾圧保持されている。更に、上流側本
体17の外周面には、ボディ14の端面に対向するフラ
ンジ部17bが形成されている。
【0020】以上のように構成された流体制御弁にあっ
ては、弁体21が弁座16に当接している状態から、ア
クチュエータ25の駆動軸25aが突出すると、駆動レ
バー26と弁体21とスラストピン20との連結体は、
スラストピン20の略中間位置を中心点とする回転運動
をし、駆動レバー26の下端部は矢印a方向へ、また弁
体21は矢印b方向へ回動する。その結果、弁体21は
弁座16から離れて開弁状態となる。反対にアクチュエ
ータ25の駆動軸25aが引っ込むと、引き戻し用スプ
リングの弾性力によって駆動レバー26と弁体21とス
ラストピン20との連結体は、スラストピン20の略中
間位置を中心点とする回転運動をし、駆動レバー26の
下端部は矢印a反対方向へ、また弁体21は矢印b反対
方向へ回動する。その結果、弁体21は弁座16へ当接
して閉弁状態となる。
【0021】次に、金属製パッキン18をボディ14と
上流側本体17とで気密状に挾圧保持する場合について
説明する。先ず、上流側本体17の深穴12内に金属製
パッキン18と上流側本体17の下流側端部を挿入し、
上流側本体17の突条17aと深穴12内のテーパ面1
2aとで金属製パッキン18を挾む。このとき、上流側
本体17のフランジ部17bは、ボディ14の端面に近
接状態になっている。次に、図示していないが、自動溶
接装置(例えば自動TIG溶接装置等)によって、ボデ
ィ14と上流側本体17とを溶接する。このとき、溶接
する個所は、金属製パッキン18が熱の影響を受けない
個所で且つ溶接による収縮変形の方向が金属製パッキン
18を挾持する方向と同一になるような個所を溶接す
る。即ち、本実施例では、フランジ部17bとボディ1
4の端面との突き合わせ部分を全周に亘って溶接する。
そうすると、溶接部W近傍は、温度上昇によって膨張
し、続いて起こる冷却によって収縮が生じる。その結
果、ボディ14と上流側本体17とが締め付けられ、金
属製パッキン18は突条17aとテーパ面12aとで確
実且つ強固に挾圧保持されることなる。特に、金属製パ
ッキン18をテーパ面12aと突条17aとの間で挾着
している為、より高度な気密性の確保が可能となる。
【0022】本発明のシール方法を用いた流体制御弁
は、シール用の金属製パッキン18を溶接による収縮変
形を利用してボディ14と上流側本体17とで締め付け
るようにしている為、金属製パッキン18等を締め付け
る為の部品(ボルト等)が不要になり、部品点数が削減
してコスト低減を図れると共に、弁自体の小型化を図れ
る。又、ネジによる締め付けがない為、ネジの弛みによ
るシール性の低下もなく、確実なシールを行える。更
に、ボディ14と上流側本体17とは部分的に溶融され
る為、溶接後の狂いが殆どなく、同軸度等が保持され
る。そのうえ、上流側本体17の端部(突条17a)と
深穴12内の底部(テーパ面12a)との間を金属製パ
ッキン18でシールし、上流側本体17のフランジ部1
7bと深穴12の開口部との間を溶接によりシールして
いる為、嵌め合い部や突き当て部があっても、この部分
がガス溜まりになると云うこともない。
【0023】
【発明の効果】上述の通り、請求項1に記載の発明で
は、板状の金属製シール材をこれを収容する金属製部材
で挾持し、金属製部材の金属製シール材が熱の影響を受
けない個所で且つ溶接による収縮方向が金属製シール材
の挾持方向と同一になるような個所を溶接し、溶接によ
る金属製部材の収縮変形を利用して金属製シール材を気
密状に挾圧保持するようにしている。その結果、次のよ
うな効果を奏することができる。 (1)金属製シール材をナットやボルト等で締め付ける
従来の方法に比較して、部品点数が削減してコスト低減
を図れると共に、製品自体の小型化を図れる。 (2)ナットやボルト等を使用していない為、ネジの弛
みによるシール性の低下がなく、シールを確実に行え
る。然も、製品が不用意に分解されると云うこともな
い。 (3)錆の発生等を防止する為にネジ部に油を使用する
こともなく、油が流路内に混入して管路が汚損されると
云う問題もない。 (4)溶接による収縮変形力を利用してシール材を締め
付けるようにしている為、溶接ができない材質の金属製
シール材も使用でき、至極便利である。 (5)金属製部材を溶接する個所は、金属製シール材が
熱の影響を受けない個所を溶接している為、金属製シー
ル材が熱によって変形したり、組成が変化したりすると
云うこともない。 (6)金属製シール材が熱の影響を受けないように溶接
部分の肉厚を厚くしている為、耐圧性や強度が不足する
と云うこともない。 (7)溶接条件や溶接部の寸法・形状等によって溶接に
よる金属製部材の収縮変形力を変えることができる。そ
の結果、適宜の締め付け力で金属製シール材を挾圧保持
することができ、至極便利である。 (8)金属製部材同志は部分的に溶融される為、溶接後
の狂いが殆どなく、同軸度等が保持される。
【0024】又、請求項2に記載の発明では、上記効果
に加えて、更に次のような効果を奏し得る。即ち、請求
項2の発明では、金属製シール材を一方の金属製部材に
形成したテーパ面と他方の金属製部材に形成した突条と
で挾持するようにしている為、より高い気密性の確保が
可能となる。その結果、取り扱い流体が高圧であって
も、流体が漏洩し難く、シール性に極めて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシール方法を用いたライン逆止弁の拡
大縦断面図である。
【図2】図1のA部の拡大詳細図である。
【図3】本発明のシール方法を用いたダイヤフラム型流
体制御弁の拡大縦断面図である。
【図4】図3のB部の拡大詳細図である。
【図5】従来のシール方法を用いたライン逆止弁の拡大
縦断面図である。
【図6】従来のシール方法を用いた流体制御弁の拡大縦
断面図である。
【符号の説明】
1は上流側本体、1aは突条、2は下流側本体、2aは
テーパ面、5は金属製ダイヤフラム、12aはテーパ
面、14はボディ、17は上流側本体、17aは突条、
18は金属製パッキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16J 3/00 - 3/06 F16J 15/16 - 15/30 F16J 15/46 - 15/52

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部に小径の突部を形成した流体用機
    器を構成する金属製部材と、中央部に小径の凹部を形成
    した流体用機器を構成する金属製部材とを前者の突部を
    後者の凹部の内方へ挿入することにより組み合わせ、前
    記突部の前端面の外周縁部に環状に形成した突条と前記
    凹部の前端面の外周縁部に環状に形成したテーパー面と
    の間又は前記突部の前端面の外周縁部に環状に形成した
    テーパー面と前記凹部の前端面の外周縁部に環状に形成
    した突条との間に板状の金属製シール材又は金属製ダイ
    ヤフラムの外周縁部から成る板状の金属製シール材を介
    在させた状態で、前者の金属製部材の大径部の前端面と
    後者の金属製部材の大径部の前端面とを当接させると共
    に、両金属製部材の前記当接部分の外周を前記金属製シ
    ール材に熱歪みを与えることなしに溶接し、溶接後の両
    金属製部材の収縮変形を利用して前記金属製シール材を
    前記環状のテーパー面と環状の突状との間で気密状に挟
    圧保持するようにしたことを特徴とする金属製シール材
    を用いた流体用機器を構成する金属製部材のシール方
    法。
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