JP3302297B2 - 基板圧着治具および基板保持具 - Google Patents

基板圧着治具および基板保持具

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JP3302297B2
JP3302297B2 JP15628797A JP15628797A JP3302297B2 JP 3302297 B2 JP3302297 B2 JP 3302297B2 JP 15628797 A JP15628797 A JP 15628797A JP 15628797 A JP15628797 A JP 15628797A JP 3302297 B2 JP3302297 B2 JP 3302297B2
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重夫 佐藤
徹 菅谷
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桑名エンヂニアリングプラスチック株式会社
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G49/00Conveying systems characterised by their application for specified purposes not otherwise provided for
    • B65G49/05Conveying systems characterised by their application for specified purposes not otherwise provided for for fragile or damageable materials or articles
    • B65G49/06Conveying systems characterised by their application for specified purposes not otherwise provided for for fragile or damageable materials or articles for fragile sheets, e.g. glass
    • B65G49/061Lifting, gripping, or carrying means, for one or more sheets forming independent means of transport, e.g. suction cups, transport frames

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  • Gripping Jigs, Holding Jigs, And Positioning Jigs (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板圧着治具および
基板保持具に関し、とくにガラス基板などの非磁性基板
を保持するための治具および保持具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置やプラズマディスプ
レーなどの表示装置は、薄型軽量、低消費電力という特
長のため、日本語ワードプロセッサやパーソナルコンピ
ュータ等のOA機器の表示装置に多用されている。それ
に伴い、これら表示装置に使用されている部品類も、そ
の製造技術や生産性の向上が強く望まれている。とく
に、液晶表示装置の表示部は、ガラス基板などの基板表
面に透明導電膜やTFT素子、信号線や走査線の配線
類、カラーフィルター、配向膜などの形成工程を経て作
製されている。このため、熱処理を伴う各工程において
用いられているガラス基板保持具は、熱処理時のガラス
基板の膨脹収縮にも追随してガラス表面に反りやうねり
を生じさせることなく、かつ基板を破損させることなく
確実に保持する必要がある。このように、作業を円滑に
進め、製品の歩留まりを向上させる上でガラス基板保持
具は、表示装置の製造分野において重要な部品となって
きている。
【0003】従来のガラス基板圧着治具を図6および図
7により説明する。図6は、従来のガラス基板圧着治具
12の斜視図であり、図7は、図6のA部拡大断面図で
ある。ガラス基板圧着治具12は、脱着させるための取
っ手15がついたアルミニウム製の枠13に磁石部14
が取着されている。磁石部14には、耐熱プラスチック
容器16の中に磁石3が収納されている。従来、ガラス
基板の保持は、鉄板などの強磁性板上にガラス基板を置
き、このガラス基板上に圧着治具12を載置し、圧着治
具12の磁石部14と強磁性板とを圧着することにより
なされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、たとえ
ば、ITOや酸化錫などの透明導電膜をスプレー法など
でガラス基板上に形成する場合、数百度の温度条件下に
おいてガラス基板を圧着保持しなければならない。この
ため、従来の基板圧着治具を用いた場合、つぎのような
問題が生じる。
【0005】ガラス基板に直接磁石3が接することによ
るガラス表面の傷発生を防止するため、磁石3は耐熱プ
ラスチック容器16の中に収納されているが、容器16
は常に熱膨脹係数の異なるガラス面と磁石面とから圧力
を受けているため、容器16の表面にひび割れが入りや
すい場合がある。このような場合、処理工程で容器16
のひび割れ部より落ちた磁石粉によりガラス基板表面が
汚染されたり、表面を傷つけたりするという問題があ
る。また、ガラス基板の脱着は、取っ手15により手作
業で行っているが、アルミニウム製の枠13の一部がガ
ラス基板表面に接触して、表面を傷つけたりするという
問題がある。とくに液晶表示装置の高精細化が進むと、
肉眼では判別できない表面の傷であっても表示特性に大
きな影響がでるという問題がある。
【0006】表面に傷つけるのを避けるため、容器16
の厚さを厚くすると、磁石3の磁力が弱くなりガラス基
板の保持力が低下する。逆に保持力を向上させるため
に、保磁力の強い磁石にすると、近年の 0.7mm厚さ、或
いは 0.4mm厚さのガラス基板自体にひび割れが入りやす
くなり、ガラス基板を確実に固定することができないと
いう問題がある。
【0007】また、近年の液晶表示装置の大型化に伴い
ガラス基板が大きくなり、さらに生産性向上を図るため
多面取りがなされるようになると、従来の基板圧着治具
および基板保持具では、ガラス基板を傷つけることなく
容易な脱着や基板保持ができなくなるという問題があ
る。
【0008】本発明はこのような問題に対処するために
なされたもので、ガラス基板などの非磁性基板表面を処
理する際に、表面を傷つけたりすることなく、また、基
板自身を破損することなく保持することのできる基板圧
着治具および基板保持具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る基板圧着治
具は、強磁性板上にガラス基板を置き、このガラス基板
上に載置され、磁力により圧着して上記強磁性板上に上
記ガラス基板を保持する基板圧着治具であって、該基板
圧着治具は、非磁性基体と、この非磁性基体の一主面に
配設された強磁性板と、上記ガラス基板が載置された強
磁性板に対して磁力による圧着力を高める方向に、上記
基体に埋設された柱状磁石と、この柱状磁石と所定の配
列で上記非磁性基体内に配設され、上記非磁性基体の他
の主面から先端部が常に突き出た状態で上記ガラス基板
を押え付けるばね体とを具備することを特徴とする。
発明に係る基板保持具は、強磁性板と、この強磁性板に
蝶着されてなる押え板とを備え、強磁性板と押え板との
間に非磁性基板を圧着して保持する基板保持具であっ
て、押え板の非磁性基板と接する面に前述の基板圧着治
具が設けられてなることを特徴とする。
【0010】本発明に係る他の基板圧着治具は、強磁性
板上にガラス基板を置き、このガラス基板上に載置さ
れ、磁力により圧着して上記強磁性板上に上記ガラス基
板を保持する基板圧着治具であって、該基板圧着治具
は、ばね体としての機能を有する強磁性板と、上記ガラ
ス基板が載置された強磁性板に対して磁力による圧着力
を高める方向に、上記ばね体としての機能を有する強磁
性板の所定の位置に絶縁材を介して取り付けられた柱状
磁石とからなることを特徴とする。
【0011】本発明に係る、さらに他の基板圧着治具
は、強磁性板上にガラス基板を置き、このガラス基板上
に載置され、磁力により圧着して前記強磁性板上に前記
ガラス基板を保持する基板圧着治具であって、該基板圧
着治具が永久磁石板に所定の配列で配設された非磁性体
からなる突起を有し、上記永久磁石板がばね体より構成
されてなることを特徴とする。また、ばね体としての機
能を有する非磁性板と、上記ガラス基板が載置された強
磁性板に対して磁力による圧着力を高める方向に、上記
ばね体としての機能を有する非磁性板の所定の位置に絶
縁材を介して取り付けられた柱状磁石とからなることを
特徴とする。特に非磁性板がチタン基合金であることを
特徴とする。
【0012】また、本発明に係る他の基板保持具は、強
磁性板と、この強磁性板との間に非磁性基板を圧着して
保持する押え板を備えた基板保持具であって、押え板が
前述の基板圧着治具であることを特徴とする。
【0013】本発明は、背面に強磁性板を設けると、基
体に埋設された磁石による基板圧着治具の圧着力が大幅
に向上することを見出だしたことに基づくものである。
また、本発明は、ガラス基板などの非磁性基板を圧着し
て保持する際に、ガラス基板表面に接する部位と、この
接する部位に圧着力を付与する磁石部分とを機能分離し
たものである。これにより、基板表面を傷つけたり、基
板自体を破損させることなく、かつ樹脂のひび割れを起
こすことなく保持することができるようになり、ガラス
基板上に透明電極層の形成など、各種の処理を容易にす
ることができる。さらに、他の本発明に係る基板圧着治
具および基板保持具は、ガラス基板などの非磁性基板を
圧着して保持する際に、強磁性板に基体およびばね体の
機能を付与することにより、あるいは永久磁石板にばね
体の機能を付与することにより、部品点数を少なくする
ことのできる簡易な構造で、ガラス基板表面を傷つけた
り、破損させることなく保持することができるようにな
り、ガラス基板上に透明電極層の形成など、各種の処理
を容易にすることができる。なお、本発明において、非
磁性とは強磁性を示さない性質をいう。
【0014】
【発明の実施の形態】図1ないし図3により本発明に係
る基板圧着治具を説明する。図1は本発明に係る基板圧
着治具の断面図であり、図2はその斜視図である。ま
た、図3は磁石配置の変形例を示す平面図である。基板
圧着治具1は、非磁性基体2の一主面に配設された強磁
性板5と、非磁性基体2に埋設された磁石3と、非磁性
基体2の他の主面から先端部が常に突き出た状態で非磁
性基体内に設けられたばね体とから構成される。ここで
ばね体はスプリング6と先端が球状の樹脂部材4とから
なる。樹脂部材4の先端がガラス基板などに接触するこ
とになる。磁石3は、強磁性板5に対して磁力線が略垂
直方向となる位置に埋設される。磁石3をこのように埋
設することにより、基板圧着治具1の圧着力を向上する
ことができる。また、磁石3のガラス基板側には、磁石
3が直接ガラス基板などに接触するのを防ぐための非磁
性薄板7が設けられている。この薄板7により磁石3に
亀裂が入った場合などに発生する磁石粉末の落下を防止
することができる。
【0015】非磁性基体2に設けられる強磁性板5は、
強磁性体であれば使用することができる。たとえば、強
磁性ステンレス板、鉄板、ニッケル板、クロム板などを
挙げることができる。とくに強磁性ステンレス板は防錆
面などから好ましい。また、強磁性板5は、非磁性基体
2の幅、長さに略等しい形状であることが好ましい。こ
のような形状の強磁性板5を配置することにより、磁石
3の磁力をより高めることができる。非磁性基体2に埋
設される磁石3は、複数の磁石を一定の間隔で直線状に
配列することが好ましい。このように磁石を配列するこ
とにより、磁力線が基板の圧着方向に働くことになるの
で、強磁性板5の作用とともに圧着力をより高めること
ができる。また、磁石の形状は、図3(a)、(b)に
示すように、基板圧着治具1の大きさ、形状に応じて、
方形や楕円形状とすることができる。
【0016】ばね体を構成するスプリング6は、ガラス
基板などの処理温度において、樹脂部材4の進退方向に
ばね作用を付与するものであれば使用することができ
る。防錆面などより、とくにステンレス製スプリングが
好ましい。また、ばねの強さは基板圧着治具1の大き
さ、形状に応じて任意に選択することができる。スプリ
ング6に接続されている先端が球状の樹脂部材4は、そ
の先端部が非磁性基体2の基板圧着側の面方向に押圧力
を付与するように設けられている。これにより、圧着時
の衝撃力を吸収し、ガラス基板などに過剰な応力を与え
ることがなくなる。なお、スプリング6に接続されてい
る先端が球状の樹脂部材4は、その先端部が非磁性基体
2の基板圧着側の面より、押え付けた状態で 0 mm 〜1.
2 mmの範囲で突き出ることが好ましいことが実験の結果
判明した。すなわち、先端が球状の樹脂部材4は、圧着
時の衝撃力を吸収するための部材として、また、ガラス
基板などとの表面と接触させるための部材として使用す
ることもできる。後者の場合、スプリング6に接続され
ている先端が球状の樹脂部材4は、その先端部が非磁性
基体2の基板圧着側の面より常に突き出た状態で設ける
ことが好ましい。この場合、先端部があまりに突き出た
状態であると圧着力が弱まるため、非磁性基体2とガラ
ス基板などとの表面が接触することを防ぎつつ、ガラス
基板を固着することのできる状態にばね体を設定する必
要がある。実験の結果、本発明にあっては、樹脂部材の
先端球状部が、押え付けた状態で 1mm以下の範囲で突き
出ることが好ましく、さらには約 0.5mm程度突き出た状
態に設けることがより好ましい。このようにばね体を構
成することにより、非磁性基体2とガラス基板などとの
表面が接触することを防ぐことができ、また、圧着力を
維持することができる。
【0017】ばね体と磁石3との配列は、とくに制限は
ないが、本発明にあって強磁性板5の作用とともに圧着
力をより高めるためには、ばね体と磁石3とが交互に直
線状に配列されていることが好ましい。磁石3の材質に
ついては、ガラス基板などの熱処理条件等により選択す
ることができる。すなわち、ガラス基板処理温度以上の
キュリー点を有する永久磁石であれば使用することがで
きる。たとえば、アルニコ系、フェライト系、希土類−
コバルト系、鉄−クロム−コバルト系磁石等を使用する
ことができる。
【0018】非磁性基体2は、ばね体と磁石3の大きさ
より、やや広い幅を有することがガラス基板などとの接
触を防ぐために好ましい。非磁性基体2の材質は、ガラ
ス基板などの熱処理温度で熱変形や熱劣化を起こさない
材料により選択することができる。とくにガラス基板な
どに接触した場合であっても、その表面に傷をつけるこ
とのない耐熱性樹脂材料が好ましい。耐熱性樹脂として
は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂があり、好適な熱可塑
性樹脂としては、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
ヒドロキシフェニレンエーテル(PPO)、ポリエーテ
ルサルホン(PES)、ポリエーテルニトリル(PE
N)、ポリアリレートやポリオキシベンゾイルなどの芳
香族ポリエステル系類、液晶ポリマー類、ポリエーテル
イミド等を挙げることができる。また、熱硬化性樹脂と
しては、たとえばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、マレ
イミド樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等を挙げ
ることができる。これらの樹脂は単独で用いても組み合
わせてもよく、またこれらの樹脂の中に硬化剤、触媒、
可塑剤、着色剤、難燃化剤、充填材、低応力添加剤、そ
の他各種添加剤等を含有することもできる。これらの中
でも、本発明に係る非磁性基体2の材質としては、ポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)を主成分とする樹
脂組成物が、引っ張り強度と荷重たわみ温度が高く、ガ
ラス表面などを傷つけたりしないのでとくに好ましい。
なお、ばね体を構成する樹脂部材4も非磁性基体2の材
質と同様の樹脂組成物を使用することができる。
【0019】本発明に係る基板圧着治具1は、強磁性板
上に載置されたガラス基板などの非磁性基板上に配置す
ることにより、強磁性板5および磁石3の磁力とばね体
との作用により、表面を傷付けることなく、強く非磁性
基板を固着保持することができる。本発明を適用するこ
とのできる非磁性基板としては、ガラス基板の他にセラ
ミック基板、半導体基板、プラスチック基板等を挙げる
ことができる。
【0020】つぎに、本発明に係る基板保持具について
図4により説明する。図4は本発明に係る基板保持具の
斜視図を示す。基板保持具は、表面処理用の窓を有する
強磁性板9と、この強磁性板9に蝶着された押え板8と
の間にガラス基板などの非磁性基板10を圧着して保持
する構造であり、押え板8の非磁性基板10と接する面
に基板圧着治具1が設けられている。また、非磁性基板
10を載置するためのピン11および基板保持具を吊り
下げるための吊り具12が設けられている。ここで、
ピン11は、ピン本体11aと非磁性基板10の側面に
付勢力を有する付勢体11bで構成することができる。
この場合、基板10の側面より押圧するので基板10の
脱着などが容易になり、作業効率が向上する。
【0021】押え板8に設けられる基板圧着治具1は、
非磁性基板10の表面に接触して圧着するとともに、そ
の磁力により押え板8と強磁性板9とを相互に固定す
る。基板圧着治具1は、このような作用をするのに必要
な数だけ配置すればよく、少なくとも 1個以上必要であ
る。また、強磁性板9に蝶着され開閉自在な押え板8
は、強磁性板であっても、非磁性板であってもよい。
【0022】図8により、本発明に係る他の基板圧着治
具を説明する。図8(a)は本発明に係る他の基板圧着
治具のガラス基板側よりみた斜視図であり、図8(b)
は図8(a)の反対側よりみた斜視図である。基板圧着
治具1aは、ばね体としての機能を有する強磁性板17
と、この強磁性板17の所定の位置に開けられた穴部に
配設される磁石体18とからなる。磁石体18は、ガラ
ス基板圧着側に突設する耐熱樹脂容器19と、この耐熱
樹脂容器19に収納される磁石3と、磁石押え板20と
から構成され、磁石体18は強磁性板17に嵌挿された
後、スナップリテーナー21などにより固定される。磁
石3は、強磁性板17に対してその磁力線が略垂直方向
となる位置に収納される。磁石3をこのように収納する
ことにより、基板圧着治具1aの圧着力を向上すること
ができる。
【0023】強磁性板17は、ばね体としての機能を有
する材料で構成される。また、熱膨張係数がガラスやセ
ラミックスと大きく異ならない材料が好ましい。そのよ
うな材料としては、42アロイ、フェライト系ステンレ
ス、鉄合金などがある。具体的には、引張り強さが約 5
00〜 600MPa 程度、伸びが約 30 %程度、熱膨張係数が
10-6〜10-5 K-1程度の材料が好ましい。そのような強磁
性板としては、鉄やニッケルなどとの合金板が好まし
く、たとえばニッケルを 41 〜 43 重量%含有する鉄合
金である42アロイが最も好ましい。
【0024】また、耐熱樹脂容器19は、前述の図1に
示す非磁性基体2と同様の材料を用いることができる。
さらに、磁石3も前述の図1に示すものと同様の材料を
用いることができる。
【0025】また、使用される磁石3の磁力の強さを調
節することができれば、強磁性板17に代わり、ばね体
としての機能を有する非磁性材料であっても使用するこ
とができる。そのような材料として、たとえばチタン基
合金などを挙げることができる。
【0026】さらに、ばね体としての機能を有する永久
磁石板であれば強磁性板17に代わり使用することがで
きる。この場合、絶縁材を介して取り付けられる磁石が
必要なくなり、非磁性体からなる突起が永久磁石板に取
り付けられる。非磁性体としては、上述の非磁性基体2
と同一の材料を用いることができる。
【0027】本発明にあっては、たとえば図4に示す押
え板8を上述したばね体としての機能を有する材料であ
強磁性板17で構成することができる。この場合、強
磁性板17がばね体としての機能を有するので、より容
易にガラス基板などを圧着保持することができる。な
お、その場合、磁石体18は、ガラス基板などを周囲か
ら圧着保持できる位置に配置され、図8に示すように直
接強磁性板17に取り付けられる。
【0028】
【実施例】
実施例1 ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を主成分とす
る樹脂組成物を用いて非磁性基体を 9mm (幅) × 5mm
(厚さ) × 110mm (長さ) の形状に成形した。この非磁
性基体に直径 7mmの円柱状磁石を 18mm の間隔で 6個埋
設した。また、円柱状磁石間に直線状に等間隔で先端部
をポリエーテルエーテルケトン(PEEK)で作製した
ばね体を配置した。なお、ばね体は押え付けた状態で先
端部が 0.5mm突き出るように配置した。さらに、ばね体
および円柱状磁石の背後に 7mm (幅) × 1mm (厚さ) ×
110mm (長さ) の鉄板を貼着して本発明に係る基板圧着
治具を得た。
【0029】比較例1 幅×厚さ×長さが実施例1と同一の非磁性基体を準備
し、実施例1と同一の円柱状磁石をポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)で作製した 0.5mm厚さの容器内に
収納し、この容器を実施例1と同一の間隔で 6個非磁性
基体に取り付け、基板圧着治具を得た。得られた実施例
1および比較例1に係る基板圧着治具を用いて、ガラス
基板を介して強磁性基板との圧着力を測定した。測定方
法を図5に示す。
【0030】厚さ 0.7mmのガラス基板10を介して強磁
性基板9に圧着固定されている実施例1に係る基板圧着
治具1および比較例1に係る基板圧着治具12の両端に
ワイヤーを付け、ワイヤーの中心にて、ばね秤りにて接
着力を測定し圧着力とした。その結果、実施例1に係る
基板圧着治具1にあっては 500g (図5(b)の場
合)、比較例1に係る基板圧着治具12にあっては 400
g (図5(a)の場合)であった。実施例1にあって
は、ばね体および円柱状磁石の背後に貼着された鉄板に
より、圧着力が比較例1より 25 %向上した。
【0031】実施例2 厚さ 0.5mmの42アロイ板を 12 mm (幅) ×200 mm (長
さ) の形状に加工し、その両端 20 mmを 90 の角度で折
り曲げた。この42アロイ板の主面上に 4.5mmφの穴を
等間隔で 7個開けた。このそれぞれの穴に直径 5mmの円
柱状磁石が収納されたポリエーテルエーテルケトン(P
EEK)性耐熱樹脂容器を嵌挿し、スナップリテーナー
により固定して、基板圧着治具を得た。
【0032】実施例3 厚さ 0.5mmの42アロイ板を 420mm (幅) ×520 mm (長
さ) の形状に加工し、320 mm (幅) ×480 mm (長さ) の
ガラス基板を 1枚保持することができるように、これら
ガラス基板の周囲に位置する箇所に複数個の穴を開け、
それぞれの穴に直径 5mmの円柱状磁石が収納されたポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)性耐熱樹脂容器を
嵌挿し、スナップリテーナーにより固定した。一方、こ
の42アロイ板と42アロイ製強磁性板との間にガラス
基板 1枚を載置して、42アロイ製強磁性板と42アロ
イ板との磁力により保持した。保持した状態でガラス基
板に透明導電膜の形成を行った。その後基板保持具より
ガラス基板を取り出したが、ガラス基板表面に傷や割れ
などはみられなかった。なお、 4枚のガラス基板を処理
できる基板保持具も上述の構成で作製し、透明導電膜の
形成を行ったがガラス基板表面に傷や割れなどはみられ
なかった。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る基板圧着治具は、非磁性基
体の背面に強磁性板を設け、非磁性基板表面に接する部
位と、この接する部位に圧着力を付与する磁石部分とを
機能分離したので、非磁性基板表面に接する樹脂部分な
どのひび割れや破損を防ぐことができるとともに、圧着
力を向上することができる。
【0034】本発明に係る基板保持具は、強磁性板に蝶
着されてなる押え板に上述の基板圧着治具を設けたの
で、基板表面を傷つけたり、基板自体を破損させること
なく非磁性基板を強磁性板に圧着保持することができ
る。その結果、ガラス基板などの非磁性基板上に透明電
極層の形成処理などを容易に行うことができる。
【0035】本発明に係る他の基板圧着治具は、ばね体
より構成される強磁性板に絶縁材を介して配設された磁
石を有するので部品点数を少なくした簡易な構造で、ガ
ラス基板表面を傷つけたり、破損させることなく保持す
ることができる。さらに、ばね体と磁石とを一体化させ
ることのできる永久磁石板を用いるので、より簡易な構
造となる。
【0036】本発明に係る他の基板保持具は、非磁性基
板を圧着して保持する押え板を上述の他の基板圧着治具
とするので、ばね体の働きにより容易に多数のガラス基
板を同時に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板圧着治具の断面図である。
【図2】本発明に係る基板圧着治具の斜視図である。
【図3】本発明に係る基板圧着治具の磁石配置の変形例
を示す平面図である。
【図4】本発明に係る基板保持具の斜視図である。
【図5】圧着力を測定する方法を示す図である。
【図6】従来のガラス基板圧着治具の斜視図である。
【図7】図6のA部拡大断面図である。
【図8】本発明に係る他の基板圧着治具の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 基板圧着治具 2 非磁性基体 3 磁石 4 樹脂部材 5 強磁性板 6 スプリング 7 非磁性薄板 17 ばね体としての機能を有する強磁性板 18 磁石体 19 耐熱樹脂容器 20 磁石押え板 21 スナップリテーナー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−65783(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 49/06 - 49/07 H01L 21/68 B25B 11/00 B25J 15/06 G02F 1/13

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性板上にガラス基板を置き、このガ
    ラス基板上に載置され、磁力により圧着して前記強磁性
    板上に前記ガラス基板を保持する基板圧着治具であっ
    て、 該基板圧着治具は、 非磁性基体と、この非磁性基体の一
    主面に配設された強磁性板と、前記ガラス基板が載置さ
    れた強磁性板に対して磁力による圧着力を高める方向
    に、前記基体に埋設された柱状磁石と、この柱状磁石と
    所定の配列で前記非磁性基体内に配設され、前記非磁性
    基体の他の主面から先端部が常に突き出た状態で前記ガ
    ラス基板を押え付けるばね体とを具備することを特徴と
    する基板圧着治具。
  2. 【請求項2】 ガラス基板を載置できる強磁性板と、こ
    の強磁性板に蝶着されてなる押え板とを備え、前記強磁
    性板と前記押え板との間にガラス基板を圧着して保持す
    る基板保持具であって、前記押え板の前記ガラス基板と
    接する面に請求項1記載の基板圧着治具が設けられてな
    ることを特徴とする基板保持具。
  3. 【請求項3】 強磁性板上にガラス基板を置き、このガ
    ラス基板上に載置され、磁力により圧着して前記強磁性
    板上に前記ガラス基板を保持する基板圧着治具であっ
    て、 該基板圧着治具は、ばね体としての機能を有する強磁性
    板と、前記ガラス基板が載置された強磁性板に対して磁
    力による圧着力を高める方向に、前記ばね体としての機
    能を有する強磁性板の所定の位置に絶縁材を介して取り
    付けられた柱状磁石とからなることを特徴とする基板圧
    着治具。
  4. 【請求項4】 強磁性板上にガラス基板を置き、このガ
    ラス基板上に載置され、磁力により圧着して前記強磁性
    板上に前記ガラス基板を保持する基板圧着治具であっ
    て、 該基板圧着治具は、永久磁石板に所定の配列で配設され
    た非磁性体からなる突起を有し、前記永久磁石板がばね
    体より構成されてなることを特徴とする基板圧着治具。
  5. 【請求項5】 強磁性板上にガラス基板を置き、このガ
    ラス基板上に載置され、磁力により圧着して前記強磁性
    板上に前記ガラス基板を保持する基板圧着治具であっ
    て、 該基板圧着治具は、ばね体としての機能を有する非磁性
    板と、前記ガラス基板が載置された強磁性板に対して磁
    力による圧着力を高める方向に、前記ばね体としての機
    能を有する非磁性板の所定の位置に絶縁材を介して取り
    付けられた柱状磁石とからなることを特徴とする基板圧
    着治具。
  6. 【請求項6】 前記非磁性板がチタン基合金であること
    を特徴とする請求項5記載の基板圧着治具。
  7. 【請求項7】 強磁性板と、この強磁性板との間に前記
    ガラス基板を圧着して保持する押え板を備えた基板保持
    具であって、前記押え板が請求項3ないし請求項6のい
    ずれか一項記載の基板圧着治具であることを特徴とする
    基板保持具。
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