JP3301713B2 - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
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Description
関し、特に集電タブと極端子との接続構造を改良したリ
チウム二次電池に関する。
る炭素材料を負極材料とし、リチウム含有複合酸化物を
正極材料とするリチウム二次電池が、高エネルギー密度
を有する電池として注目されつつある。上記の如くリチ
ウム二次電池は高エネルギー密度を有するものの、電池
を更に高容量化するには、電池を大型化する必要があ
る。このように、電池を大型化する場合に、正負両極か
ら電池エネルギを取り出すための集電タブの数が少ない
と、集電が円滑に進行せず、電池性能が低下する。した
がって、電池の大型化を図る場合には、集電タブの数を
増加させる必要がある。
た場合に、正負両極の内部端子と集電タブとの接続構造
が問題となるが、従来は、上記内部端子に多数の集電タ
ブを重ねて両者をスポット溶接あるいは超音波溶接等の
溶接手段により、内部端子と集電タブとを接続してい
た。
来の方法では、一定数以上の集電タブを内部端子に溶着
するのは非常に困難であり、特に集電タブがアルミニウ
ムから成る場合には、溶接時にアルミニウムが溶融して
集電タブに穴があく。このため、内部端子と集電タブを
十分な強度で接続するのが困難であるという課題を有し
ていた。また、例え接続されたとしても、集電タブと内
部端子とは溶接治具の先端部に対応する部分でのみ溶接
されるだけであるので、両者の接触面積が極めて小さ
い。このため、両者間の接触抵抗が増大することによ
り、電池の内部抵抗が増大し、抵抗発熱を生じるという
課題もある。
接続の容易化を図ることにより電池製造時の作業性を向
上でき、且つ、内部端子と集電タブとの接続強度を高
め、しかも両者の接触抵抗を低減することにより電池性
能を飛躍的に向上することができるリチウム二次電池の
提供を目的としている。
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、筒状の
外装缶内には、リチウム含有複合酸化物を含む正極と、
リチウムイオンを吸蔵、放出可能な炭素材料を含む負極
と、非水電解液が含浸されたセパレータとが渦巻き状に
巻回された構造の発電要素が収納され、この発電要素か
らは複数の集電タブが突出形成されると共に、上記外装
缶の両開口部は封口体により封止され、しかも上記複数
の集電タブと電気的に接続された極端子の一部が上記封
口体と絶縁された状態で外部に突出する構造のリチウム
二次電池であって、上記極端子は、集電タブと接続され
る内部端子と、外部機器と接続される外部端子と、これ
ら両端子間に設けられ且つ両端子と一体成形された鍔部
とからなり、且つ、上記内部端子には貫通孔が設けられ
ると共に上記複数の集電タブには当該貫通孔に対応した
貫通孔が各々設けられ、上記複数の集電タブと上記内部
端子とが重ねられた状態で上記両貫通孔にピンが挿通さ
れ複数の集電タブと内部端子とがピン結合される一方、
上記外部端子は上記封口体に形成された透穴を挿通して
突出され、この突出部分に形成された係合部と係合片と
が係合されて極端子が封口体に固定され、且つ、上記鍔
部と封口体との間には両者を絶縁する平板状の第1絶縁
体が介在され、上記外部端子と封口体との間には両者を
絶縁する円筒状の第2絶縁体が介在され、更に上記係合
片と封口体との間には両者を絶縁する平板状の第3絶縁
体が介在され、しかも、上記第2絶縁体が上記第1絶縁
体と一体形成されて断面凸状を成すと共に、第2絶縁体
の高さが上記封口体の厚みより大きくなっていることを
特徴とする。
タブとがピン結合されるので、非常な困難性を伴う内部
端子と集電タブとの溶着工程が不要となる。したがっ
て、内部端子と集電タブとの接続を容易化できる。ま
た、内部端子と集電タブとがピン結合されているので、
両者が溶接されている場合に比べて、接続強度が極めて
大きくなり、しかも、ピン結合における平板部で集電タ
ブが内部端子に押圧されるので、集電タブと極端子との
接触面積が大きくなり、両者間の接触抵抗が減少する。
外部機器と接続される外部端子と、これら両端子間に設
けられ鍔部とが一体成形されているので、電池の内部抵
抗が大きくなることはない。加えて、鍔部と封口体との
間には第1絶縁体が、外部端子と封口体との間には第2
絶縁体が、係合片と封口体との間には第3絶縁体が、そ
れぞれ介在されているので、電池内での短絡を防止でき
る。
の発明において、封口体に安全弁が取り付けられている
ことを特徴とする。このように、最も耐圧性の低い平板
状の封口体に安全弁を取り付けることにより、電池内圧
の制御が円滑に行われる。
の発明において、封口体及び外装缶が、発電要素及び集
電タブと絶縁されていることを特徴とする。このような
構造であれば、集電タブの接続時、封口体の溶接時及び
電池作製後に、封口体又は外装缶と発電要素又は集電タ
ブとが接触して内部短絡が生じるのを防止できる。
の発明において、前記第1絶縁体及び前記第3絶縁体の
径が前記封口体の透穴の径よりも大径であることを特徴
とする。このように、第1絶縁体及び第3絶縁体の径が
封口体の透穴の径よりも大径であることから、第1絶縁
体及び第3絶縁体が極端子の鍔部と係合片とにより挟持
された状態で、封口体に固定されることになる。
正極材料(活物質)としては、LiCoO2 、LiNi
O2 、LiMnO2 、LiFeO2 等が例示される。負
極材料としては、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る炭
素材料がある。
ート、ビニレンカーボネート、プロピレンカーボネート
などの有機溶媒、或いは、これらとジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタ
ン、1,2−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタ
ンなどの低沸点溶媒との混合溶媒が例示され、電解液の
溶質としては、LiPF6 、LiClO4 、LiCF3
SO3 等が例示される。
5に基づいて、以下に説明する。図1及び図2に示すよ
うに、本発明の一例に係るリチウム二次電池は、金属ア
ルミニウムから成る円筒状の外装缶1(直径:60m
m、高さ:180mm)を有しており、この外装缶1内
には、正極、負極、及び電解液が含浸されたセパレータ
を備える発電要素2が挿入されている。この発電要素2
の上下端からは、アルミ箔から成る正極集電タブ3a…
(厚さ:0.1mm)と銅箔から成る負極集電タブ3b
…(厚さ:0.1mm)とがそれぞれ10本ずつ突出し
て設けられる一方、上記外装缶1の開口部は封口体4・
5によって封口されている。これら封口体4・5と上記
外装缶1との内側面には、発電要素2、正極集電タブ3
a…、及び負極集電タブ3b…と、外装缶1又は封口体
4・5とが接触して電池が内部短絡するのを防止するた
めにテフロン層が形成されている。
一構造であるので、封口体4を例にとって説明する。図
3に示すように、上記封口体4には、上記正極集電タブ
3a…と接続される内部端子14と、外部機器と接続さ
れる外部端子12と、これら両端子12・14間に設け
られ且つ両端子12・14と一体成形された鍔部13と
からなる極端子11が、封口体4とは絶縁状態で固定さ
れる。具体的には、上記封口体4の中央には透孔24が
形成され、この透孔24にはポリエステル樹脂から成る
第2絶縁体8が挿通される一方、上記透孔24に対応す
る封口体4の上下両面には、ポリエステル樹脂から成り
上記第2絶縁体8と一体成形された第1絶縁体9と、第
3絶縁体16とが各々配置される。この状態で、上記3
つの絶縁体8・9・16に形成された貫通孔10・19
を上記外部端子12が挿通し、この外部端子12の突出
部分に形成されたネジ部12aにナット17・18が係
合される。これにより、上記鍔部13とナット17・1
8との間で3つの絶縁体8・9・16が挟持されつつ
(即ち、ナット17、外部端子12、及び鍔部13と封
口体4とが絶縁状態で)極端子11が封口体4に固定さ
れることになる。尚、ナットを2つ設けるのは、ナット
が緩むのを防止するためである。
4には貫通孔15が設けられ、上記正極集電タブ3a…
には上記貫通孔15に対応した貫通孔21…が各々設け
られており、内部端子14の両面に略同数の正極集電タ
ブ3a…を配置した状態で上記両貫通孔15・21…を
ボルト25が挿通している。そして、このボルト25に
ナット26を係合させることにより、内部端子14に正
極集電タブ3a…が固定されることになる。
づいて、以下に説明する。先ず、上記封口体4の電池内
面側に形成された嵌合凸部4aの径L1 は外装缶1の内
径L2 より若干小さくなるように構成される。このよう
に構成することにより、封口体4と外装缶1とをレーザ
溶接する際、封口体4ががたつくのを防止できる。ま
た、第2絶縁体8の外径L4 は封口体4の透孔24の径
L3 より若干小さくなるように構成される。このように
構成することにより、第1絶縁体9を円滑に透孔24に
挿入できる。
9及び第2絶縁体8に形成された貫通孔10の径L5 及
び第3絶縁体16に形成された貫通孔19の径L7 より
も若干小さくなるように構成される。これにより、外部
端子12を円滑に貫通孔10及び貫通孔19に挿入する
ことができる。また、第2絶縁体8の高さL8 は封口体
4の厚みL9 よりも若干大きくなるように構成される。
これにより、外部端子12とナット17・18が係合さ
れる際、ナット17・18及び鍔部13に付勢力が働く
ので、ナット17・18が緩むことなく、電池の密閉性
が十分に確保される。加えて、第1絶縁体9の径L10及
び第3絶縁体16の径L11は封口体4の透孔24の径L
3 より大きくなるように構成される。したがって、第1
絶縁体9及び第3絶縁体16が極端子11の鍔部13と
ナット17・18とにより挟持され、封口体4に固定さ
れることになる。
を固定するための係合穴6が形成されており、上記安全
弁7には、電池内圧が高くなった場合に、電池内のガス
を排出するためのガス排出穴7bが形成されている。ま
た、上記説明では正極側の構造について説明したが、負
極側も同様の構造である。但し、内部端子には貫通孔が
形成された負極集電タブ3b…が固定される構造であ
る。
て作製した。 〔正極の作製〕先ず、正極活物質としてのLiCoO2
と、導電剤としての炭素粉末とを重量比90:5の割合
で混合して正極合剤を調製した。次に、結着剤としての
ポリフッ化ビニリデン(以下、PVdFと略す)を、N
−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す)に溶
解させてNMP溶液を作製した後、上記正極合剤と上記
PVdFとの重量比が95:5となるように、正極合剤
とNMP溶液とを混練してスラリーを調製した。次い
で、このスラリーをアルミニウム箔から成る正極集電体
の両面にドクターブレード法により塗布した後、150
℃で2時間真空乾燥させて正極を作製した。
NMPに溶解させてNMP溶液を作製した後、粒子径1
0μmの黒鉛粉末〔格子面(002)面におけるd値
(d002 )が3.356Åであり、Lc値が1000Å
を超える〕とPVdFとの重量比が85:15となるよ
うに、黒鉛粉末と上記NMP溶液とを混練してスラリー
を調製した。次いで、このスラリーを銅箔から成る負極
集電体の両面にドクターブレード法により塗布した後、
150℃で2時間真空乾燥させて負極を作製した。
ジエチルカーボネートとを体積比1:1の割合で混合し
た混合溶媒に、LiPF6 を1M(モル/リットル)の
割合で溶かして電解液を調製した。
に、各々正極集電タブ3a…と負極集電タブ3b…とを
固定した。尚、正極集電タブ3a…及び負極集電タブ3
b…の数は、各10本とした。次に、上記正極及び負極
を、セパレータを介して渦巻き状に巻回して発電要素2
を作製し、また、これと並行して、極端子11とナット
17・18とを用いて、第1絶縁体9、第2絶縁体8、
及び第3絶縁体16を封口体4に固定した。
後、正極集電タブ3a…と内部端子14とを重ねた状態
で両貫通孔15・21…にボルト25を挿入した後、こ
のボルト25にナット26を係合させることにより、内
部端子14に正極集電タブ3a…を固定した。尚、負極
集電タブ3b…についても同様に固定した。この後、封
口体4・5と外装缶1とをレーザー溶接して電池を封口
した後、係合穴6から電池内に上記電解液を注入し、更
に安全弁7を封口体4に取り付けることにより電池を作
製した。
池容量は30Ah(電流値1/8Cでの放電)である。
また、上記実施の形態では、第2絶縁体8の径L4 は、
封口体4の嵌合凸部4aの径L1 より小さくなるような
構成であるが、両者の径を同等となるような構成であっ
ても良い。このような構成であれば、封口体4にテフロ
ン層を設けるという工程が不要となるので、電池の製造
がより容易となる。
要素2、正極集電タブ3a…、及び負極集電タブ3b…
との接触を防止する方法としては、外装缶1及び封口体
4・5にテフロン層を設ける構成に限定するものではな
く、例えば発電要素2、正極集電タブ3a…、及び負極
集電タブ3b…を絶縁性の袋で覆うような構成であって
も良い。
で示す電池(但し、封口体と外装缶とが溶接されていな
い状態の電池)を用いた。このようにして作製した電池
を、以下、本発明電池Aと称する。
極集電タブとの接続を、スポット溶接法で行う他は、上
記実施例と同様にして電池(但し、封口体と外装缶とが
溶接されていない状態の電池)を作製した。尚、スポッ
ト溶接の条件を、下記に示す。 電圧:2V 最大出力電流:150A 時間:2msec このようにして作製した電池を、以下、比較電池Bと称
する。
において、封口体に100gの荷重を10分間加えた
後、各電池の集電タブと内部端子とに分離、切断がある
か否かを調べたので、その結果を下記表1に示す。ま
た、各電池の集電タブと内部端子との接続に要する時間
についても調べたので、その結果についても表1に併せ
て示す。尚分離、切断試験における各電池の試料数は、
50個とした。
では約半数が接続部分で分離、切断しているのに対し
て、本発明電池Aでは接続部分で全く分離、切断してい
ないことが認められる。また、本発明電池Aは比較電池
Bに比べて、接続作業時間が大幅に短縮されていること
が認められる。
部端子と集電タブとの接続の容易化を図ることができる
ので、電池製造時の作業性を向上させることができる。
また、内部端子と集電タブとがピン結合されることによ
り集電タブの接続強度が極めて大きくなり、しかも、両
者間の接触面積が大きくなるので、両者間の接触抵抗が
減少する。加えて、極端子を一体成形することにより電
池の内部抵抗が小さくなり、しかも第1絶縁体、第2絶
縁体、第3絶縁体を設けているので、電池内で短絡が生
じるのを防止することができる。これらのことから、電
池性能を向上させ、且つ電池の信頼性と安全性とを向上
させることができるといった効果を奏する。
である。
造を示す正面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 筒状の外装缶内には、リチウム含有複合
酸化物を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵、放出可能
な炭素材料を含む負極と、非水電解液が含浸されたセパ
レータとが渦巻き状に巻回された構造の発電要素が収納
され、この発電要素からは複数の集電タブが突出形成さ
れると共に、上記外装缶の両開口部は封口体により封止
され、しかも上記複数の集電タブと電気的に接続された
極端子の一部が上記封口体と絶縁された状態で外部に突
出する構造のリチウム二次電池であって、 上記極端子は、集電タブと接続される内部端子と、外部
機器と接続される外部端子と、これら両端子間に設けら
れ且つ両端子と一体成形された鍔部とからなり、且つ、
上記内部端子には貫通孔が設けられると共に上記複数の
集電タブには当該貫通孔に対応した貫通孔が各々設けら
れ、上記複数の集電タブと上記内部端子とが重ねられた
状態で上記両貫通孔にピンが挿通され複数の集電タブと
内部端子とがピン結合される一方、上記外部端子は上記
封口体に形成された透穴を挿通して突出され、この突出
部分に形成された係合部と係合片とが係合されて極端子
が封口体に固定され、且つ、上記鍔部と封口体との間に
は両者を絶縁する平板状の第1絶縁体が介在され、上記
外部端子と封口体との間には両者を絶縁する円筒状の第
2絶縁体が介在され、更に上記係合片と封口体との間に
は両者を絶縁する平板状の第3絶縁体が介在され、しか
も、上記第2絶縁体が上記第1絶縁体と一体形成されて
断面凸状を成すと共に、第2絶縁体の高さが上記封口体
の厚みより大きくなっていることを特徴とするリチウム
二次電池。 - 【請求項2】 前記封口体に安全弁が取り付けられてい
る請求項1記載のリチウム二次電池。 - 【請求項3】 前記封口体及び前記外装缶が、前記発電
要素及び集電タブと絶縁されている請求項1記載のリチ
ウム二次電池。 - 【請求項4】 前記第1絶縁体及び前記第3絶縁体の径
が前記封口体の透穴の径よりも大径である請求項1記載
のリチウム二次電池。
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Family
ID=13304233
Family Applications (1)
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JP06603597A Expired - Fee Related JP3301713B2 (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | リチウム二次電池 |
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KR101552904B1 (ko) | 2008-12-08 | 2015-09-14 | 삼성에스디아이 주식회사 | 이차 전지 및 이를 이용한 전지 모듈 |
-
1997
- 1997-03-19 JP JP06603597A patent/JP3301713B2/ja not_active Expired - Fee Related
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