JP3301549B2 - クラムシェルバケット - Google Patents

クラムシェルバケット

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JP3301549B2
JP3301549B2 JP21556892A JP21556892A JP3301549B2 JP 3301549 B2 JP3301549 B2 JP 3301549B2 JP 21556892 A JP21556892 A JP 21556892A JP 21556892 A JP21556892 A JP 21556892A JP 3301549 B2 JP3301549 B2 JP 3301549B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、クラムシェルバケッ
トにおける左右のバケットシェルの開閉操作を、専用の
開閉ロープを用いることなく、支持ロープの巻上および
繰出し操作のみで行いうるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】図6はワイヤロープ式ショベル系掘削機
をクラムシェルとして使用するときのフロントアタッチ
メント部の概要を示す斜視図である。この図において5
1はショベル系掘削機の上部旋回体(図省略)の前方に
枢支したブーム、50は該ブーム51の先端部にあるポ
イントシーブ58,59を経由し支持ロープ52、開閉
ロープ53の端部に連結されたクラムシェルバケット、
54は支持ロープ52を、55は開閉ロープ53をそれ
ぞれ巻込んだり、保持したり、繰込んだりする支持ロー
プ巻取ドラム、開閉ロープ巻取ドラムであり、何れも原
動機の動力を、クラッチを介して伝達したり、動力を断
ち自由に回転できるようにしたり、あるいはブレーキを
掛けるなどの動作を独立して行いうるようになってお
り、これらの動作は運転席付近に配置したクラッチレバ
の押引操作、ブレーキペダルの操作により上記各ロープ
の巻込み、繰出し、保持をする。また、56はコイルス
プリングなどを内蔵したスプリング式の定トルク巻取ド
ラムで、常時、所定のトルクを発生する如く該内蔵のコ
イルスプリングに付勢した状態で、このドラムの外周に
タグラインロープの一端を巻付け、他端はクラムシェル
バケットの所定位置に連結してある。従って、クラムシ
ェルバケット50の定点は、その上下高さに関係なく、
常に、或る張力が付与されたタグライン57によりブー
ム51上の定トルク巻取ドラム56の方向に引き付けら
れているので、クラムシェルバケット50のブーム51
に対する方向は、おおむね一定で、かつ、旋回などによ
るクラムシェルバケット50の揺れを抑制する効果が著
しい。
【0003】図7は図6におけるクラムシェルバケット
50の拡大正面図であり、この図の2、3はバケットシ
ェルで、それぞれ、右用・左用で、相互に向かい合った
突起部はメインシャフト9で枢着され、該メインシャフ
ト9を中心に自在に回動可能となっている。また、メイ
ンシャフト9には、複数のシーブからなる動滑車6を軸
支するカウンタウエイト8も枢着され、一方、バケット
シェル2、3のそれぞれ外方、上部には、アーム体4、
アーム5の下端がピンで枢着され、アーム5の他端上方
は、アーム体4の上方の部分を形成し、このバケット全
体の形状を安定せしめる上部部材4aにピンで枢着して
あり、該上部部材4aの下面には複数個のシーブからな
る定滑車7が設けてあり、上面には前述の支持ロープ5
2の端末を取付けてある。前述の開閉ロープ53は、ア
ーム部材4の上部部材4aの内部穴を通り上記動滑車
6、定滑車7の間を複数回巻掛けられ、その端末は上部
部材4aまたはカウンタウエイト8と一体となった部材
に係着してある。
【0004】以上のような構成の従来のクラムシェルバ
ケット50を用いて、例えば土砂の掘削、放出をすると
きのバケットシェル2,3の開閉操作は次のようであ
る。先づ、バケットシェル2,3の刃先を左右に開口せ
しめるには、支持ロープ52で全重量を支持した状態の
まま開閉ロープ53を、開閉ロープ巻取ドラム55用の
クラッチ操作やブレーキイ解放などして繰出して緩める
と、その繰出し長さに応じてカウンタウエイト8、バケ
ットシェル2,3の自重の影響により、動滑車6、定滑
車7相互の間隔が長くなる一方、アーム体4、アーム5
の有効長は不変であるから、バケットシェル2,3の爪
先は左右方向へ開口する。このとき、開閉ロープ53を
繰出す代りに、支持ロープ52のみを巻込んでいつても
同様に、クラムシェルバケット50が開口することは勿
論である。上記とは逆に開口するときは、支持ロープ5
2に先行して開閉ロープ53を開閉ロープ巻取ドラム5
5に巻込むか、開閉ロープ53に先行して支持ロープ巻
取ドラム54を操作して支持ロープ52を繰出すことに
より、全重量を開閉ロープ53で支持するようにする
と、動滑車6、定滑車7との間に複数回巻掛けられた開
閉ロープ53に張力が発生し、その張力と巻掛けたロー
プ数の相乗積に等しい力でもって上記動滑車6、定滑車
7は引寄せられ、その結果、バケットシェル2、3はメ
インシャフト9を中心とし爪先が閉じる方向のモーメン
トが発生し、クラムシェルバケット50は閉口する。以
上のような開閉動作により、クラムシェルバケット50
は地面、地底などの掘削や掘削した土砂のダンプ動作が
自由になされるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の図
6、図7で説明した機械を使用し、例えば地面下の掘削
をし、その掘削土を地面上の所定位置へとダンプする作
業のとき、クラムシェルバケット50を地面より上方で
開口させ、そのままバケット刃先が掘削地底に喰い込む
ようにするには、支持ロープ52を繰出しクラムシェル
バケット50を所定の速度で降下させると好結果が得ら
れるが、同時にその速度に追随する如く開閉ロープ53
を繰出すのであるが、このとき該開閉ロープ53に張力
が作用しないようにすることが必要条件であるととも
に、万一この繰出しが先行し過ぎるようなことがある
と、開閉ロープ巻取ドラム55に巻付けられる開閉ロー
プ53は乱巻状態となり、以後の作業に不都合をもたら
す。
【0006】次いで、掘削動作においては、支持ロープ
52に先行して開閉ロープ53を開閉ロープ巻取ドラム
55に巻取り、張力を加えることによりクラムシェルバ
ケット50の掘削爪で掘削しながらバケットシェル2,
3で土砂を掻き寄せバケット内へと抱え込み、完全に閉
口すると上昇させ、旋回などにより移動させるのである
が、このときは主として開閉ロープ53に全重量による
張力が加えられ、これによりバケットシェル2,3は開
口しないようにしているのであるから、開閉ロープ53
の巻込み速度、すなわち、クラムシェルバケット50の
上昇速度に合わせて支持ロープ52を支持ロープ巻取ド
ラム54で巻込まねばならぬが、このときの巻込み速度
が、開閉ロープ53のそれよりも早いとクラムシェルバ
ケットは開口して掘削土はその場でタンプされ、遅過ぎ
ると前述した開閉ロープ側のときと同様、支持ロープ巻
取ドラム54が乱巻状態となって以後の作業に悪影響を
及ぼす。
【0007】更に、上述した様な事情から、クラムシェ
ルバケット50を所定の方向へ旋回させ、下降させると
き、バケットシェル2,3を開口させて掘削土砂をダン
プするとき、それぞれ上記類似の動作が要求されるもの
であり、特に開口または閉口状態のまま、クラムシェル
バケット50を上昇・下降させるときは、支持ロープ5
2、開閉ロープ53の巻込み、繰出し速度を同期させ、
しかも、その何れか一方のロープに常時張力を付与して
おく必要があるが、これらの操作は何れも、支持ロープ
巻取ドラム54、開閉ロープ巻取ドラム55附属のクラ
ッチ、ブレーキの微妙な操作を一人の運転者が、同時
に、強く、軽くと組合わせて使い分けしてゆくことによ
り、はじめて実現できるものであり、このような運転操
作には長期間の熟練が必要である。この発明は、このこ
とに鑑み、ワイヤロープ式クラムシェルのバケットの上
昇、下降およびバケットシェルの開閉を一本の支持ロー
プの巻込み、繰出しのみでなし得る開閉装置を具備した
クラムシェルバケットを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上述の課題を
解決するため、次のような手段を講じた。すなわち、 イ) クラムシェルバケットを構成するアーム体の上部
部材上に、支持ロープを貫通させ、その端末までの長さ
を所定長さだけ残した位置に固着したワイヤグリップを
保持または解放することのできる把握手段を設ける。 ロ) 上記ワイヤグリップを貫通し端末に至るまでの支
持ロープを、バケットシェル開閉用の動滑車と定滑車の
間へ複数回巻掛け、その端末は、クラムシェルバケット
のアーム体の上部部材上に固設し、常時巻込み方向へと
スプリングの付勢力によって所定のトルクを発揮する定
トルクを巻取ドラムに係止する。 ハ) 該定トルク巻取ドラムとともに回転するねじ棒を
設けるとともに、これに螺合するシフタを設け、該シフ
タがねじ棒の回転により移動する両方向に、それぞれキ
ャッチばね、解放ばねを介して軸方向に摺動自在のスラ
イドバーを設け、該シフタは、通常はキャッチばねを介
してシフタに付勢力を作用させる位置に設定されている
が、定トルク巻取ドラムに巻掛けられた支持ロープの端
末部が繰出されると、その回転によりシフタは解放ばね
を付勢し、その付勢力をスライドバーに作用させる位置
へ移動する如く、関係位置と移動量を設定する。 ニ) 前記把握手段は、ワイヤグリップがおおむね所定
の位置に着座する如く誘導するためのガイド部、ならび
に、把握,解放の開閉作動が連動する如きリンク機構を
備えた一対の主キャッチバーと従キャッチバーとからな
り、主キャッチバーと上記のスライドバーとが連動する
如く、連結用のロッドを設ける。 ホ) 前記ワイヤグリップは支持ロープとともに把握手
段のガイド部に接近し、進入し易いよう、また、更に進
入して主キャッチバーと従キャッチバーとを、キャッチ
ばねの付勢力に抗して開口させることが容易なように、
相当の重量を有し下面形状にテーパ部を、また外周の所
要部は該ワイヤグリップが所定位置まで完全に進入する
と、キャッチバーにより確実に把握される形状のキャッ
チ部を設けておく。
【0009】
【作用】このクラムシェルバケットが支持ロープで懸垂
され、該バケット各部の自重により開口状態にあると
き、すなわち、ワイヤグリップのキャッチ部が把握手段
の主・従キャッチバーとの間の摩擦力により係合したま
まのとき、左右のバケットシェルは開き、ワイヤグリッ
プよりも端末側の支持ロープは、間隔が大きくなった定
滑車と動滑車の間に巻掛けられ、その余分の長さは皆無
となっているので定トルク巻取ドラムは完全に支持ロー
プが繰出された状態となっている。従って、該ドラムと
共に回転するねじ棒上のシフタは解放ばねを付勢する方
向に移動して、把握手段を解放しようとするが、上述の
ように、支持ロープの張力がある限り相互の係合は継続
する。次いで、掘削作業等のためクラムシェルバケット
を掘削対象物の上方へ移動し支持ロープを繰出して下降
せしめ、左右のバケットシェルの刃先が掘削対象物に貫
入し、該バケットの重量がこれにささえられると、支持
ロープの張力は皆無となり、その結果、把握手段はワイ
ヤグリップとの係合を、解放ばねの付勢力により解除す
る。次に、クラムシェルバケットによる掘削は支持ロー
プを支持ロープ巻取ドラムにより巻込むことにより従来
の開閉ロープを巻込む時と同様の作用により行われ、定
滑車と動滑車との間隔が小さくなり、左右のバケットシ
ェルは閉口し、掘削対象物が掴み込まれ、この状態のま
ま、上昇、移動され所望の位置へと運搬される。掘削対
象物のダンプ動作は、クラムシェルバケットの底面を盛
土上、運搬車などの上に、一たん乗せることにより始め
られる。この状態で支持ロープを更に繰出してゆくと、
支持ロープの端末側は間隔が縮少した定滑車と動滑車に
巻掛けられ、その余分の支持ロープは、グリップが把握
手段に達する迄、定トルク巻取ドラムに巻込まれる。こ
の結果、ねじ棒の回転によりシフタはキャッチばねを付
勢する方向に移動し、その付勢力により把握手段は作動
状態となるが、そのとき、ワイヤグリップはその自重と
定トルク巻取ドラムによる支持ロープの下方への張力に
より強制的にワイヤスプリングと把握手段とが係合す
る。その後、支持ロープでクラムシェルバケットを上昇
させると、掘削対象物はダンプされ、最初の掘削開始前
の開口状態となる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1ないしは図5はこの発明の実施例を示して
いる。なお、これらの図において、従来技術を示す図6
ならびに図7と同一部分には同一符号を付して示し、そ
の説明は省略する。図1はこの説明にかかるクラムシェ
ルバケットの開口状態を、図2は同じく閉口状態を示す
正面図、図3は図1におけるAーA矢視平面図、図4は
図3のBーB矢視断面図、図5は把握手段の他の実施例
を示す断面図である。図1ないし図4において、10は
ワイヤグリップ11を必要に応じ把握したり解放したり
する機能を有する把握手段であり、12は内蔵のコイル
スプリング等の付勢力により所定の巻込トルクを発生す
る定トルク巻込ドラムで、支持ロープ1が把握手段10
を経由し、定滑車7、動滑車6に複数回巻掛けられた端
末部が巻取られるようになっている。なお、図1に示す
ように、バケットシェル2,3が左右に開口し,定滑車
7と動滑車6との間隔が最大のとき、支持ロープの端末
に近い開閉ロープ部1aは、上記定トルク巻込ドラム1
2から前部繰出される長さとなっており、このときワイ
ヤグリップ11は把握手段に、後述するような方法で係
合する位置で固縛されている。
【0011】図2はワイヤグリップ11と把握手段10
との係合が解除されたまま、支持ロープ1でクラムシェ
ルバケットを上方に引上げ、バケットシェル2,3が閉
口している状態を示すものであるが、このときは支持ロ
ープ1の開閉ロープ部1aにも同様の張力が作用し、定
滑車7、動滑車6の間隔は従来のクラムシェルバケット
と同様接近しているが余分の開閉ロープ部1aは、その
張力により上方に引出され、定トルク巻込ドラム12へ
の巻取長さはなく、該ドラム内蔵,コイルスプリングな
どは付勢された状態で、完全に繰出し状態となってい
る。
【0012】図3はアーム体4の上部部材4a上に固設
された把握手段10、その作動機構、定トルク巻込ドラ
ム12などの配置例を示す平面図である。図において、
定トルク巻込ドラムの外周の一点には前記開閉ロープ部
1aの端末が係着してあり、該ロープの張力が定トルク
巻込ドラム12の巻込力よりも小さくなると順次巻込む
ものであり、これと一体的に構成され両端の回転軸受に
支持されたドラム軸の一方の軸端には、この軸とともに
回転するねじ棒13が連結され、該ねじ棒13にはシフ
タ14が螺合してあって上記定トルク巻込ドラム12の
正逆の回転にともない図の上下方向に移動する。このこ
とを更に詳述すると、定トルク巻取ドラム12が開閉ロ
ープ部1aを巻込む方向に回転すると、シフタ14の先
端部は解放ばね17を付勢し、また逆に、繰出される方
向に回転するとキャッチばね16を付勢してゆくように
移動するようにしてある。
【0013】15はスライド軸受18により、その軸心
方向には摺動自在であるように支持されたスライドバー
であり、その摺動方向の作動力はキャッチばね16、解
放ばね17を介してシフタ14の先端部の作用力の影響
を受ける構造となっており、その一端はロッド19を介
して把握手段10の一方のキャッチバー、すなわち、こ
の実施例図では主キャッチバー20とピンで接合してあ
る。21は従キャッチバーで、主キャッチバー20と対
をなし、それぞれ回動中心X,Yを中心とし、また、相
互に逆方向に回動する如くリンク装置を設けていて相対
する内面でワイヤグリップ11を挟持する如く係合す
る。22は上記主・従キャッチバー20,21が作動す
る時のガイド板であり、同時に、該バーがワイヤグリッ
プ11を把握し、これにクラムシェルバケットおよびそ
の作業対象物を含む全重量が作用しても、この把握手段
10が強度的に十分耐え得る構造となるようにしたもの
である。
【0014】ワイヤグリップ11は先にも述べたよう
に、支持ロープ1上、端末側の所定長さの開閉ロープ部
1aとの境界付近において、この支持ロープ1を貫通さ
せて強固に固縛してあるが、その形状は図示にもある通
り、おおむね円筒形状であり、把握手段10との係合を
容易、確実にすることと、係合後において、相互間に荷
重が作用している限り、容易には係合が解除されないよ
う、段付の小径部であるキャッチ部11aその上方寄り
外周部に設けるとともに、下面側はテーパ部11bをな
し、支持ロープ1がクラムシェルバケット側へと進入し
てゆくとき、該ワイヤグリップ11が、所定の位置に着
座し得るべく設けたガイド筒23に滑り込み易くするた
め、更には、把握手段10の主・従のキャッチバー2
0、21がキャッチばね16の作用力で閉口状態にある
ときも、比較的容易に係合し易くするための配慮がなさ
れている。
【0015】以上の構成からなるこの発明のクラムシェ
ルバケットを機体に装着し溝または穴底の土砂の掘削、
ダンプ操作時の作動状況を説明する。掘削の開始時にお
けるクラムシェルバケットは、従来のものと同様、開口
状態で掘削地点に向け降下させるのであるが、本発明に
かかるクラムシェルバケットは、支持ロープのみで上
昇、下降するようになっているので、当然、支持ロープ
を繰出し、掘削刃を掘削対象物に喰い込ませる。このと
きは図1に示される如く、定滑車7と動滑車6との間隔
は大きく、開閉ロープ部1aの全長はすべてこの間の巻
掛長さに利用され、定トルク巻込ドラム12への巻込量
は皆無の状態となっているから、図3の解放ばね17
は、ねじ棒13に螺合したシフタ14の移動位置により
付勢され、その付勢力はスライドバー15を介して把握
手段10を開口し、ワイヤグリップ11との係合を解除
するべく作用する。そうして、更に支持ロープを繰出
し、クラムシェルバケットの全重量を、その刃先で支持
するようにすると、支持ロープ1の張力はなくなり、同
時に、ワイヤグリップ11のキャッチ部11aと主およ
び従キャッチバー24,25との間の摩擦力がなくな
り、把握手段10は解放ばねの付勢力でもって開口し、
相互の係合が解除される。
【0016】次いで、支持ロープ1を巻上げてゆくとワ
イヤグリップ11、開閉ロープ部1aはクラムシェルバ
ケットから引出される結果となり、これにより該バケッ
トは従来技術のそれと同様の作用により、定滑車7、動
滑車6の間隔は狭くなり強大な力でバケットシェル2,
3を閉口し、爪先で土砂を掘削するとともに、バケット
内に土砂を掴み込む。このとき、開閉ロープ部1aの端
末は定トルク巻込ドラム12の外周の一点に固定されて
おり、巻込量は皆無であるから、該ドラム12は回転し
ない。このようにして溝または穴底の掘削、土砂の掴み
込みが完了すれば、更に支持ロープを巻上げ、要すれば
クラムシェル本体側を旋回してクラムシェルバケットを
所望の盛土地点または運搬車上へ移動させる。
【0017】掴み込んだ土砂をダンプするには、支持ロ
ープ1を巻下げてダンプ位置で、クラムシェルバケット
とその内容物のすべての重量を支持させたのち、さらに
支持ロープ1をゆっくりと緩めてゆくと、該支持ロープ
の張力は次第に減少してゆき、該ロープの開閉ロープ部
1aは、間隔の狭くなったままの定滑車7、動滑車6の
両者の間を往復して定トルク巻込ドラム12に端から巻
込まれてゆくと同時に、このドラム12とともに回転す
るねじ棒13上のシフタ14は、解放ばね17の付勢を
解除し、キャッチばね16が付勢力を発揮する如く移動
し、その付勢力は把握手段10を閉口させる方向に作用
する。このとき、ワイヤグリップ11は、そのテーパ部
11bがガイド筒23により着座位置へと誘導され、そ
の重量と定トルク巻込ドラム12の引込力との合力によ
り、キャッチばね16の付勢力で閉口した把握手段10
を押し開き、遂には、キャッチ部11aと主キャッチバ
ー24、従キャッチバー25とが係合する位置に着座す
る。その後、支持ロープを再び巻上げると、これに張力
が作用し、把握手段10との係合はますます強くなり、
ワイヤグリップ11を介してクラムシェルバケットは引
上げられ、左右のバケットシェル2,3は開口して土砂
のダンプ操作は完了し、これにともない、定滑車7と動
滑車6との間隔は大きくなり、この両者間に巻掛けられ
る開閉ロープ部1aの所要長さは長くなり、定トルク巻
込ドラム12から該ロープ1aが繰出されるから、クラ
ムシェルバケットの状態は、再び、掘削開始前の状態、
すなわち、図1の形状に復すこととなり、運転操作は容
易で構造的にも開閉ロープおよび関連部品が不要となり
簡単になる。
【0018】図5は、この発明における把握手段、ワイ
ヤグリップの変形例を示す他の実施例の要部断面図であ
る。この図において、把握部はワイヤグリップ26の上
端面をフック状の主キャッチバー24、従キャッチバー
25のフック部で掛けるように構成し、ワイヤグリップ
上端面の内方寄りには凹部を設けてキャッチ部26aと
したほかは、テーパ部26bを形成したこと、および把
握手段の作動その他はすべて第1の実施例と同様であ
る。
【0019】
【発明の効果】ワイヤロープで操作するクラムシェルバ
ケットとしてこの発明にかかるものを使用すると、開口
状態にあるクラムシェルバケットを吊り下げている1本
の支持ロープを一たん緩め,該バケットの爪を掘削など
の作業対象物に喰い込ませ、同時に、その自重を支持さ
せた後、再び支持ロープを巻上げると、支持ロープの先
端部分が、自動的に開閉ロープの役目を果たして、左右
のバケットシェルは掘削、閉口する。次いで、閉口状態
で1本の支持ロープで吊り上げられているこの発明のク
ラムシェルバケットを、地面その他の上におろし、一た
ん、支持ロープの張力を減少させたのち、再び支持ロー
プで吊り上げるだけで掴み込んだ作業対象物を、その場
にダンプし、ダンプ完了後のクラムシェルバケットは、
最初の作業開始前と同様の開口状態に復帰している。す
なわち、この発明のクラムシェルバケットは、1本の支
持ロープを巻下げ、巻上げを繰返すのみで、例えば地下
の掘削、掘削土砂の捨土位置へのダンプなど、一連のク
ラムシェル作業ができるから支持ロープの巻込み、繰出
し、保持の操作と装置のみでよく、運転操作は非常に容
易であるから、従来の支持ロープ、開閉ロープを同時
に、または、その一方のみを複雑に組合わせる運転操作
を強いられる形式のものに比し、運転習熟期間を殆んど
必要としない。また、この発明でのクラムシェルバケッ
ト操作用のロープは、支持ロープのみであり、開閉操作
専用の開閉ロープや、それに関連するブームポイントシ
ーブなどを含め機体のフロント部分を、より軽量化でき
るから、それだけ大形のクラムシェルバケットを装着し
たり、支持ロープの実用的能力を増大させるなどして作
業能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開閉装置を備えたクラムシェルバケッ
トが、開口した状態を示す外観正面図である。
【図2】図1のクラムシェルバケットが閉口したときの
状態を示す外観正面図である。
【図3】把握手段の1実施例を示す図1におけるAーA
矢視平面図である。
【図4】図3のBーB矢視断面図である。
【図5】把握手段の他の実施例を示す図3相当部分の断
面図である。
【図6】ショベル系掘削機のフロントアタッチメントと
して、従来のクラムシェルバケットを装備したときの要
部斜視図である。
【図7】図6で使用されるクラムシェルバケットの拡大
正面図である。
【符号の説明】
6 動滑車 7 定滑車 10 把握手段 11 ワイヤグリップ 12 定トルク巻込ドラム 13 ねじ棒 14 シフタ 15 スライドバー 16 キャッチばね 17 解放ばね 20 主キャッチバー 21 従キャッチバー
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 3/47 E02F 3/40 E21B 11/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持ロープに懸垂され、上下の滑車の間
    に開閉用ロープを巻掛け左右のバケットシェルの開閉を
    する如くしたクラムシェルバケットにおいて、該支持ロ
    ープを延長した開閉用ロープ部と、該ロープ部の端末を
    外周に固縛し、常時所定方向の巻込み力を有する定トル
    ク巻込みドラムと、該ドラムの巻込み、繰出し、それぞ
    れの回転方向に連動して解放ばねまたは係合用のキャッ
    チばねに付勢する手段と、前記支持ロープの、前記支持
    ロープと前記開閉ロープ部との境界付近に設け該支持ロ
    ープを貫通させ、かつ、その位置に固縛したワイヤグリ
    ップと、該ワイヤグリップの外面キャッチ部に係合し上
    記解放ばねの付勢力により係合が解除される方向へ、ま
    た、キャッチばねの付勢力により係合可能な方向へと付
    勢されるキャッチバーを有する把握手段と、を備えたこ
    とを特徴とするクラムシェルバケット。
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