JP3301513B2 - 緑化コンクリートおよびその形成方法 - Google Patents

緑化コンクリートおよびその形成方法

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JP3301513B2 JP27995494A JP27995494A JP3301513B2 JP 3301513 B2 JP3301513 B2 JP 3301513B2 JP 27995494 A JP27995494 A JP 27995494A JP 27995494 A JP27995494 A JP 27995494A JP 3301513 B2 JP3301513 B2 JP 3301513B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緑化コンクリートおよ
びその形成方法に係り、特に、ダムの水際部、河川堤防
の洗堀防止工として構築される緑化コンクリートおよび
その形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】河川堤防を保護する護岸は、法面を被覆
する法覆工、当該法覆工の荷重を支持するとともに流水
による洗堀を防止する基礎工等からなり、法覆工につい
ては、プレキャストのコンクリートブロックが多用さ
れ、基礎工は、現場打ちのコンクリート基礎工等が用い
られる。また、ダムの水際部においても、満水時と渇水
時の地下水位の変化に伴う法面崩落を防止するための洗
堀防止工が不可欠であり、やはりコンクリートで構成さ
れることが多い。
【0003】一方、周辺環境との調和の観点からコンク
リート面の緑化を図りたいというニーズが増えており、
最近では、コンクリート面を緑化する技術がさまざまに
研究開発されている。
【0004】図5は、コンクリート表面を緑化する従来
技術の例であり、傾斜地盤1上に被覆されたコンクリー
ト2の表面に凹部3を形成し、次いで、当該凹部3に種
子とバインダーとからなる植生基材4を埋め込む。する
と、植生基材4内に埋め込んであった種子が発芽し、や
がて当該基材4内に根を張って植物5が生育する。その
ほか、空隙の多いコンクリートを打設し、当該空隙に
土、肥料および種子を埋め込む方法もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術の植生基材は、通気性や通水性あるいは保水性
が悪く、植物の根が伸張する空間も非常に狭い領域に限
られているため、大型の植物を生育させるには困難が多
かった。
【0006】また、植生基材と地盤との間にコンクリー
トが介在するために、地盤に含まれる水は植生基材に供
給されることはなく、したがって、植生基材の水分はど
うしても不足しがちになる。
【0007】そのため、たとえ植え付けが可能な植物で
あっても潅水を頻繁に行わなければならず、非常に手間
がかかるという問題を生じていた。
【0008】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、植生基材の通気性、通水性あるいは保水性を
改善するとともに根の伸張空間を増大させて植物の生育
環境の向上を図り、さらに潅水の手間を省くことができ
る緑化コンクリートおよびその形成方法を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の緑化コンクリートの形成方法は請求項1に
記載したように、種子、球根、株、苗等の所定の形態の
植物体を混入した植生基材を形成する一方、河川堤防の
法面等の地盤上に沿って型枠を設置する工程と、当該型
枠と当該地盤との間に前記植生基材を先詰めする工程
と、前記型枠の内側に所定の硬化材料を注入する工程
と、前記硬化材料が硬化した後、前記型枠を取り外す工
程とを含むものである。
【0010】また、本発明の緑化コンクリートは請求項
2に記載したように、種子、球根、株、苗等の所定の形
態の植物体を予め混入した植生基材を、河川堤防の法面
等の地盤上に沿って設置された型枠と当該地盤との間に
互いに接触させた状態で先詰めし、しかる後に前記型枠
の内側に所定の硬化材料を注入してなるものである。
【0011】また、本発明の緑化コンクリートは、請求
項2の植生基材に、コルク、不織布、ウレタンフォー
ム、グラスウール、植物繊維その他多孔性若しくは多泡
性の物質を混入したものである。
【0012】
【作用】本発明の緑化コンクリートおよびその形成方法
においては、まず、種子、球根、株、苗等の所定の形態
の植物体を混入した植生基材を形成する一方、河川堤防
の法面等の地盤上に沿って型枠を設置する。植生基材
は、例えばボール状に整形し、形が崩れないようにネッ
ト等に入れておく。
【0013】次に、当該型枠と当該地盤との間に植生基
材を先詰めする。植生基材を先詰めするにあたっては、
植生基材同士がある程度の力で接触するように型枠内に
押し込んでおく。
【0014】次に、パイプ等を介して型枠内にモルタル
等の硬化材料を注入し、いわゆるプレパックドコンクリ
ート施工を行う。なお、コンクリートには必要に応じて
予め流動剤や発泡剤を混入しておく。
【0015】モルタル硬化後、型枠を取り外し、緑化コ
ンクリートを完成させる。
【0016】このようにして形成された緑化コンクリー
トにおいては、植生基材を互いに接触させた状態でモル
タル内に埋設してあるので、各植生基材の通気空間や通
水空間は連続して一体となり、かくして、通気性や通水
性が向上する。また、植物の根は、その植物が根付いた
植生基材のみならず、隣接する植生基材にも根を伸張さ
せていくので、大型の植物であっても十分に根を張るこ
とができる。
【0017】また、最下層の植生基材が地盤と接触した
状態となるので、上述の通気、通水並びに根の伸張空間
は、地盤を含めた形で連続的に形成される。そのため、
地盤内から地下水等が植生基材に随時供給され、潅水の
手間が減少し、植生の維持が容易になる。
【0018】ここで、植生基材に、コルク、不織布、ウ
レタンフォーム、グラスウール、植物繊維その他多孔性
若しくは多泡性の物質を混入した場合、当該植生基材の
保水性が向上する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の緑化コンクリートおよびその
形成方法の実施例について、添付図面を参照して説明す
る。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0020】図1は、本実施例の緑化コンクリートの形
成方法の手順を示したフローチャートである。同図でわ
かるように、本実施例の緑化コンクリートの形成方法に
おいては、まず、植物体としての種子を埋め込んだ植生
基材を形成する(図1、ステップ101)。
【0021】図2は、植物の種子12を埋め込んだボー
ル状の植生基材11を示したものである。植生基材11
は、土、肥料等の他、コルク、不織布、ウレタンフォー
ム、グラスウール、植物繊維その他多孔性若しくは多泡
性の物質を混入しておき、保水性、通気性並びに通水性
を確保するようにしておくのがよい。また、植生基材1
1は、その形状を保持するために例えばプラスチック製
のネット13に入れてある。
【0022】次に、図3(a) に示すように、河川堤防の
法面等の地盤1上に沿って型枠21を設置する(図1、
ステップ102)。地盤1は、必要に応じて適宜締め固
めておく。
【0023】次に、図3(b) に示すように型枠21と地
盤1との間に植生基材11を先詰めする(図1、ステッ
プ103)。植生基材11を先詰めするにあたっては、
植生基材同士がある程度の力で接触するように型枠21
内に押し込んでおく。
【0024】次に、図4(a) に示すようにパイプ22を
介して型枠21内に硬化材料としてのモルタルを注入
し、いわゆるプレパックドコンクリート施工を行う(図
1、ステップ104)。なお、コンクリートには必要に
応じて予め流動剤や発泡剤を混入しておく。
【0025】モルタル硬化後、型枠21を撤去すると
(図1、ステップ105)、図4(b)に示すように植生
基材11の回りにモルタル23を充填した緑化コンクリ
ート24が完成する。
【0026】このようにして形成された緑化コンクリー
ト24においては、植生基材11を互いに接触させた状
態でモルタル23を充填してあるので、地盤1からコン
クリート表面までの間に植生基材11が連続して介在
し、図4(b) の破線矢印で示すように地盤1とコンクリ
ート表面との間に空気や水の通り道が形成される。
【0027】また、植物の根は、その植物が根付いた植
生基材のみならず、隣接する植生基材にも根を伸張させ
ていく。
【0028】以上説明したように、本実施例の緑化コン
クリートおよびその形成方法によれば、植生基材を互い
に接触させた状態で型枠内に先詰めし、しかるのちにモ
ルタルを注入するようにしたので、各植生基材は、モル
タル中に点在するのではなく、互いに隣接した状態で埋
設される。
【0029】そのため、各植生基材の通気空間、通水空
間並びに根の伸張空間は、当該各植生基材の間で連続的
に形成され、かくして、植生基材の通気性、通水性およ
び根の伸張空間は従来に比べて大幅に増大し、大型の植
物であっても十分に生育可能な環境となる。
【0030】特に、最下層の植生基材が地盤と接触した
状態となるので、上述の通気、通水並びに根の伸張空間
は、地盤を含めた形で連続的に形成される。そのため、
地盤内から地下水等が植生基材に随時供給され、潅水の
手間が減少し、植生の維持が容易になる。
【0031】また、本実施例によれば、植生基材に、コ
ルク、不織布、ウレタンフォーム、グラスウール、植物
繊維その他多孔性若しくは多泡性の物質を混入するよう
にしたので、当該植生基材の保水性は大幅に向上する。
【0032】本実施例では、植生基材内に埋設する植物
体を種子としたが、球根、株、苗等の形態の植物体を埋
設してもよい。
【0033】また、本実施例では、植生基材をネットに
収容して構成したが、モルタルを注入する前にばらばら
にならないようにできるのであれば、必ずしもネットに
収容しなくともよい。例えば、粘性の高い土に種子や所
定の多孔性若しくは多泡性物質を混入させたうえ、これ
を団子状にして天日乾燥させたものを植生基材として型
枠内に先詰めするようにしてもよい。
【0034】また、本実施例では、型枠設置後に当該型
枠内に植生基材を先詰めするようにしたが、傾斜地盤上
に沿ってまず植生基材を並べ、その上から植生基材を押
さえつけるようにして型枠を配置してもよい。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る本発
明の緑化コンクリートの形成方法によれば、植生基材の
通気性、通水性あるいは保水性を改善するとともに根の
伸張空間を増大させて植物の生育環境の向上を図り、さ
らに灌水の手間を省くことができる。
【0036】また、請求項2に係る本発明の緑化コンク
リートによれば、植生基材の通気性、通水性あるいは保
水性を改善するとともに根の伸張空間を増大させて植物
の生育環境の向上を図り、さらに灌水の手間を省くこと
ができる。また、請求項3に係る本発明の緑化コンクリ
ートによれば、植生基材の保水性が向上するという作用
効果も奏する。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る緑化コンクリートの形成方法の
手順を示したフローチャート。
【図2】植生基材を示した略図。
【図3】緑化コンクリートの形成方法を示した鉛直断面
図であり、(a) は型枠を配置した様子を示す図、(b)は
型枠内に植生基材を先詰めした様子を示す図。
【図4】同じく緑化コンクリートの形成方法を示した鉛
直断面図であり、(a) はパイプを介してモルタルを注入
する様子を示す図、(b) は型枠を取り外した様子を示す
図。
【図5】コンクリート法面に植生基材を形成する従来の
技術を示した鉛直断面図。
【符号の説明】
101 植生基材形成工程 102 型枠設置工程 103 先詰め工程 104 モルタル注入工程 105 脱型工程 11 植生基材 12 植物の種子 13 ネット 21 型枠 22 モルタル注入用のパイプ 23 モルタル 24 緑化コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 隆祥 東京都千代田区神田司町二丁目3番地 株式会社大林組東京本社内 (56)参考文献 特開 平7−207643(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種子、球根、株、苗等の所定の形態の植
    物体を混入した植生基材を形成する一方、河川堤防の法
    面等の地盤上に沿って型枠を設置する工程と、 当該型枠と当該地盤との間に前記植生基材を先詰めする
    工程と、 前記型枠の内側に所定の硬化材料を注入する工程と、 前記硬化材料が硬化した後、前記型枠を取り外す工程と
    を含むことを特徴とする緑化コンクリートの形成方法。
  2. 【請求項2】 種子、球根、株、苗等の所定の形態の植
    物体を予め混入した植生基材を、河川堤防の法面等の地
    盤上に沿って設置された型枠と当該地盤との間に互いに
    接触させた状態で先詰めし、しかる後に前記型枠の内側
    に所定の硬化材料を注入してなることを特徴とする緑化
    コンクリート。
  3. 【請求項3】 前記植生基材に、コルク、不織布、ウレ
    タンフォーム、グラスウール、植物繊維その他多孔性若
    しくは多泡性の物質を混入した請求項2記載の緑化コン
    クリート。
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