JP3301081B2 - マイクロカプセルの製法 - Google Patents

マイクロカプセルの製法

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博文 塚
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、ロイコ染料を溶解した疎水性物質を内包す
る感圧記録紙用のマイクロカプセルの製法に関するもの
である。
〈従来の技術〉 マイクロカプセルを製造する際に使用される疎水性芯
物質を分散させる分散剤としては、例えば特公昭58−33
116号公報や特開昭59−177128号公報に記載されるよう
なスチレン−無水マレイン酸共重合体の如き無水マレイ
ン酸系共重合体、例えば特開昭58−14942号公報に記載
されるようなスチレンスルフォン酸系共重合体などが、
一般に知られている。すなわち、このような分散剤を用
いて、ロイコ染料を溶解した疎水性物質を水中に分散さ
せ、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物又は尿素−
ホルムアルデヒド初期縮合物を加え、酸性条件下で加熱
反応させることにより、マイクロカプセルが製造されて
いる。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物又は
尿素−ホルムアルデヒド初期縮合物の硬化物は、一般に
硬くてもろいという性質があるため、上記の方法で製造
されたマイクロカプセルは強度が不十分であり、その結
果、感圧紙の取扱い時に汚染したり、また耐熱性に劣る
という問題があった。そのため、従来の方法では、必ず
しも満足のいくマイクロカプセルが得られなかった。
本発明者らは、かかる状況に鑑み鋭意検討した結果、
無色ないし淡色のロイコ染料を溶解した疎水性物質を分
散剤水溶液中に乳化分散させた後、メラミン−ホルムア
ルデヒド初期縮合物及び/又は尿素−ホルムアルデヒド
初期縮合物を添加し、酸性条件下で加熱反応させて、疎
水性物質を芯物質としたマイクロカプセルを製造する方
法において、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物及
び/又は尿素−ホルムアルデヒド初期縮合物に加えて特
定のポリマーを用いることにより、従来にないカプセル
強度を持ち、耐熱性にも優れたマイクロカプセルが得ら
れることを見出し、本発明をなすに至った。
〈課題を解決するための手段〉 すなわち本発明は、無色ないし淡色のロイコ染料を溶
解した疎水性物質を分散剤の水溶液中に乳化分散させた
後、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物及び尿素−
ホルムアルデヒド初期縮合物から選ばれる膜形成材料、
並びにカチオン性ポリマーを添加し、酸性下で加熱反応
させることにより、疎水性物質を芯物質としたマイクロ
カプセルを製造する方法を提供するものである。
本発明によって得られるマイクロカプセルは、芯物質
が、無色ないし淡色のロイコ染料を溶解した疎水性物質
であり、膜物質が、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮
合物及び/又は尿素−ホルムアルデヒド初期縮合物を、
カチオン性ポリマーの存在下に酸性条件下で反応させて
得られるものであり、上記芯物質が上記膜物質からなる
膜に内包された状態となっている。そして、このような
マイクロカプセルが、分散剤の水溶液中に分散したスラ
リー状で得られる。
本発明では、カチオン性ポリマーとして、ジ(メタ)
アリルアミンの単独重合体、ジ(メタ)アリルアミンと
(メタ)アクリルアミド及び/若しくはこれらと共重合
可能な他のビニル系モノマーであって実質的にカルボキ
シル基を含有しないものとの共重合体、又はこれらのい
ずれかの塩が用いられる。特に好ましくは、ジアリルア
ミン又はその塩とアクリルアミドとのモル比30:70〜5:9
5の共重合体であって、濃度15%及び温度25℃での粘度
が20〜50ポイズのものである。カチオン性ポリマーの使
用量は、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物及び/
又は尿素−ホルムアルデヒド初期縮合物100重量部に対
して、1〜20重量部が好ましく、特に好ましくは3〜10
重量部である。
メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物及び/又は尿
素−ホルムアルデヒド初期縮合物は、その後の反応によ
りマイクロカプセルの膜物質となるものであり、例え
ば、特開昭58−14942号公報や特開昭61−118133号公報
に記載のものなどが挙げられる。
発色剤となる無色ないし淡色のロイコ染料としては、
例えば、トルフェニルメタン系ロイコ染料、フルオラン
系ロイコ染料、スピロピラン系ロイコ染料などが挙げら
れる。
ロイコ染料を溶解する疎水性物質としては、例えば、
アルキルナフタレン系、ジアリールエタン系、アルキル
ビフェニル系、水素化ターフェニル系、石油系などが挙
げられる。
ロイコ染料を溶解した疎水性物質を分散させる分散剤
としては、例えば特公昭58−33116号公報や特開昭59−1
77128号公報に記載されるようなスチレン−無水マレイ
ン酸共重合体の如き無水マレイン酸系共重合体、例えば
特開昭58−14942号公報に記載されるようなスチレンス
ルフォン酸共重合体などが挙げられる。
ロイコ染料を溶解した疎水性物質を分散剤の水溶液に
分散させる際、発泡を抑制するために、シリコーン系の
消泡剤を使用することが好ましい。このような消泡剤と
して、例えばジメチルポリシロキサンが挙げられ、これ
をノニオン系界面活性剤及び合成シリカと混合したもの
が好ましい。このノニオン系界面活性剤としては、ポリ
エチレングリコールアルキルエーテルが好ましい。
特に、上記の分散剤として、下記一般式(I) 〔式中、R1及びR2は互いに独立に、水素原子又はC1〜C4
のアルキル基を表わすが、R1及びR2が同時に水素原子で
あることはない〕 で示される化合物を含有するスチレン類と無水マレイン
酸との共重合体を用い、かつジメチルポリシロキサン、
ノニオン系界面活性剤及び合成シリカを含有するシリコ
ーン系消泡剤を併用すれば、分散時の発泡が抑制され、
液体積の増加もなく、気泡の巨大カプセルの生成のない
高品質のマイクロカプセルが得られ、また紙に塗工した
ときのハジキも生じないので、好都合である。
酸性下での加熱反応は、公知のマイクロカプセルの製
法と同様の条件で行うことができる。すなわち、pH4〜
5、温度60℃〜80℃で、1〜3時間反応させるのが一般
的である。
〈発明の効果〉 本発明によって得られるマイクロカプセルは、従来法
で製造されたマイクロカプセルに比べて、カプセル強度
が大きく、感圧紙取扱い時の耐汚染性に優れ、また耐熱
性の良いものとなる。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
例中にある%及び部は、特にことわらないかぎり重量基
準である。
合成例1 1の四つ口セパラブルフラスコに、イオン交換水43
5.3g、35%ジアリルアミン塩酸塩水溶液47.7g及び0.5規
定塩酸0.96gを仕込み、攪拌下、約70℃で窒素置換を行
う。その後、触媒として過硫酸アンモニウムを0.54g添
加し、そこへ50%アクリルアミド水溶液159.9gを温度70
℃で滴下する。室温まで冷却して、濃度15%、pH3.27、
粘度38ポイズの物性を有するカチオン性ポリマーの水溶
液を得た。
合成例2 温度計、攪拌機、還流冷却器及び滴下ロートを備えた
1四つ口フラスコに、アセトン109g、無水マレイン酸
66g、スチレン7g及びα−メチルスチレン71gを仕込み、
攪拌下に70℃まで昇温する。次いで、予めアセトン31.5
gにアゾビスイソブチロニトリル3.5gを溶解した溶液
を、滴下ロートより1時間で滴下し、アセトン還流下で
さらに7時間保温する。次に、温度55℃で攪拌下に、3.
8%苛性ソーダ水溶液711gを滴下ロートより1時間で滴
下した後、アセトンの留去を行う。この共重合体水溶液
を濃度調整して、濃度20%、pH6.0、粘度20ポイズの微
濁粘稠液体855gを得た。
実施例1 クリスタルバイオレットラクトン(ロイコ染料)5g
を、KMC−113(呉羽化学工業(株)製のアルキルナフタ
レン系オイル)95gに溶解して、疎水性溶液を得る。
合成例2で得られた粘稠液体21.4gをイオン交換水90.
2gに加えて溶解し、酢酸にてpH4.5に調整する。そこ
へ、上記の疎水性溶液を100g、並びに消泡剤として、ジ
メチルポリシロキサン100部、ポリエチレングリコール
モノブチルエーテル35部及び合成シリカ10部を水145部
に分散させたものを、系全体に対して500ppm加え、分散
容器にて乳化分散させる。攪拌装置、温度計及び還流冷
却器を付けた0.5の四つ口フラスコに、この乳化分散
液を200g及びSumirez Resin 613(住友化学工業(株)
製のメラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物80%品)を
10%添加し、さらに合成例1で得られたカチオン性ポリ
マーを、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物に対し
て固形分換算で5%添加し、75℃〜80℃にて2時間攪拌
してマイクロカプセルスラリーを得た。このマイクロカ
プセルスラリーの物性を表−1に示した。
比較例1 カチオン性ポリマーを添加しない以外は、実施例1と
同様の条件でマイクロカプセルスラリーを調製した。こ
のマイクロカプセルスラリーの物性を表−1に示した。
評価例 実施例1又は比較例1で得られたマイクロカプセル、
小麦粉(強力粉)からなるスチルト剤、及び住友ノーガ
タック(株)製のSBRラテックスであるノーガテックスS
N307を、固形分重量比60/30/10の割合で配合し、塗工液
を得た。この塗工液を、坪量55g/m2の市販上質紙に乾燥
重量が4g/m2となるように塗工し、120℃で1分間乾燥さ
せてマイクロカプセル塗工紙を得た。得られたマイクロ
カプセル塗工紙を顕色紙に重ね、その物性を以下のよう
にして評価し、結果を表−2に示した。
〔評価方法〕
(イ)カプセル強度(静止圧) 試料を、黒ゴム板とステンレス板の間にセットし、プ
レス機で所定の静止圧を30秒間かけて顕色紙に発色さ
せ、下記(ニ)の基準で目視判定した。
(ロ)耐熱性 130℃のオーブン中に試料を入れ、0.2kg/cm2の荷重を
かけて1時間加熱し、そのときの顕色紙の変色度合を下
記(ニ)の基準で目視判定した。
(ハ)耐摩擦性 学振式摩耗試験機(自重200g)を使用して顕色紙を摩
擦させ、発色度合を下記(ニ)の基準で目視判定した。
(ニ)目視判定基準 ○:変化なし、又はわずかな変色しか認められない。
△:はっきりした変色が見られる。
×:著しい変色が見られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 13/18 B41M 5/165

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無色ないし淡色のロイコ染料を溶解した疎
    水性物質を分散剤の水溶液中に乳化分散させた後、メラ
    ミン−ホルムアルデヒド初期縮合物及び尿素−ホルムア
    ルデヒド初期縮合物から選ばれる膜形成材料、並びに、
    ジ(メタ)アリルアミンの単独重合体、ジ(メタ)アリ
    ルアミンと(メタ)アクリルアミド及び/又はこれらと
    共重合可能な他のビニル系モノマーであって実質的にカ
    ルボキシル基を含有しないものとの共重合体、並びにこ
    れらのいずれかの塩から選ばれるジ(メタ)アリルアミ
    ン系カチオン性ポリマーを添加し、酸性下で加熱反応さ
    せることを特徴とする、疎水性物質を芯物質としたマイ
    クロカプセルの製法。
  2. 【請求項2】分散剤が、下記一般式(I) 〔式中、R1及びR2は互いに独立に、水素原子又はC1〜C4
    のアルキル基を表わすが、R1及びR2が同時に水素原子で
    あることはない〕 で示される化合物を含有するスチレン類と無水マレイン
    酸との共重合体を含有する請求項1記載のマイクロカプ
    セルの製法。
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