JP3300360B2 - 磁気回路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、それだけに限定されるわけではないが、特
に、マグネトロンに使用するための磁気回路に関するも
のである。

通常、マグネトロンを製造する際において最もコスト
上の制約となるものの一つは、磁気回路である。よく知
られた磁気回路としては、１対の軸方向において離間し
た立方体形の鉄磁極片の周りに、４つの全体として馬蹄
形またはＣ字形の磁石を束ねるようにして取り付けたも
のがある。各馬蹄形の磁石は、鉄ストラップによって接
続された１対の矩形の磁気ブロックによって与えられて
いる。驚くべきことには、本発明者は、磁石の数を減ら
すことにより、利用しうる磁界強度を増大させることが
できることを発見した。この理由は、そうすることによ
り鉄磁極片のサイズを減少させることができ、その結果
として、磁気漏れ損が減少させられるからであると、信
ぜられる。

したがって、本発明によれば、３つのＣ字形の磁石を
備え、各磁石の自由端がそれぞれ１対の軸方向において
離間した三角形状の磁極片の１つの各側面に取り付けら
れたような構成を有する磁気回路が提供される。

本発明を適用することにより、前述したような従来の
構成に比較して性能が改善されているだけでなく、製造
コストが易く、且つ軽量でコンパクトな磁気回路を提供
することが可能である。

本発明をより理解し易くするために、次に、添付図面
に基づき、本発明の実施例について説明する。

第１図は、本発明の磁気回路の構成を示す平面図であ
る。

第２図は、第１図のＡ−Ａ線にそってとった断面図で
ある。

マグネトロン１は、一点鎖線にて外形が示されてお
り、軸２を有した円筒形状をしている。磁束線３によっ
て示される軸方向に広がる磁界を発生させるために、磁
気回路構成体は、１対の軸方向において離間した鉄磁極
片５の周りに束ねるようにして取り付けられた３つの全
体としてＣ字形の磁石４を備える。各磁石４は、鉄スト
ラップ７によって磁気的に接続された矩形箱状の１対の
フェライトブロック６によって形成されている。これら
ブロックは、ネオジム・ボロン鉄で形成されてもよい。

本発明によれば、磁極片５は、第１図の平面図にて見
るときに、等辺三角形状であり、各側面８は、磁石４の
各自由端面９に対して取り付けられている。各磁極片に
は、磁束漏れ損を減少させるために、軸穴10が設けられ
ている。

同一のフェライト磁石を使用した例では、本発明の構
成によれば、4700ガウスの磁界強度が発生されうること
がわかった。これは、このような４つのＣ字形の磁石を
１対の立方体形状の磁極片に取り付けて使用するような
場合には、4200ガウスしか発生されないのと、対比的で
ある。

本発明は、幾何学的に厳密な三角形状のものを使用す
ることに限定されるのではなく、例えば、三角形の隅部
を丸めたり、除去したりしたようなものでもよいもので
ある。３つの磁石のためのストラップは、互いに接続さ
れて、スリーブ状構成としてもよい。また別の態様とし
て、磁石は、各々、磁極を磁気的に接続する一体形成さ
れたストラップを含むようなものとされてもよい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−17962（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−87751（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H01F 7/02 H01J 23/10

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】３つのＣ字形の磁石と、１対の軸方向にお
   いて離間した三角形状の磁極片とを備えており、各磁石
   の一方の自由端は、前記磁極片のうちの一方の磁極片の
   対応する側面に取り付けられ、各磁石の他方の自由端
   は、前記磁極片のうちの他方の磁極片の対応する側面に
   取り付けられていることを特徴とする磁気回路構成体。
2. 【請求項２】前記磁石は、各々、ストラップによって接
   続された磁気材料の２つのブロックから形成されている
   請求項１に記載の磁気回路構成体。
3. 【請求項３】前記磁極片は、等辺三角形状である請求項
   １または２に記載の磁気回路構成体。
4. 【請求項４】前記磁気材料のブロックは、矩形箱状であ
   る請求項２に記載の磁気回路構成体。
5. 【請求項５】請求項１から４のうちのいずれか１項に記
   載の磁気回路構成体であって、該磁気回路構成体はマグ
   ネトロンの周りに配置されたことを特徴とする磁気回路
   構成体。