JP3300122B2 - Ｃｏ安全装置付燃焼装置のｃｏ安全動作の検査方法およびその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＣＯ安全装置付燃焼装
置のＣＯ安全動作の検査方法とその検査装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】給湯器等の燃焼装置には、排気ガス中の
ＣＯ濃度（一酸化炭素ガス濃度）が所定の危険濃度（基
準濃度）に達したとき、燃焼装置のバーナへの燃料ガス
供給を遮断するＣＯ安全装置が備えられている。

【０００３】このＣＯ安全装置にＣＯ安全動作を行わせ
る構成態様は様々であり、例えば、単純に、燃焼装置の
排気側に設けたＣＯセンサが予め与えた危険濃度のＣＯ
検出レベルの信号を出力したときにＣＯ安全装置を作動
させるものや、燃焼の開始時から排気ガス中のＣＯ検出
濃度を積算し、このＣＯ検出濃度の積算値が危険濃度の
積算基準値に達したときにＣＯ安全装置を動作させるも
のや、さらには、燃焼開始時から排気ガス中のＣＯ濃度
を検出し、この検出ＣＯ濃度から血中ヘモグロビンに取
り込まれるＣＯの量、つまり、血中ヘモグロビンＣＯ濃
度に換算し、この血中ヘモグロビンＣＯ濃度の積算値が
予め設定した危険濃度の積算基準値に達したときにＣＯ
安全装置を作動させる等、様々な構成態様のＣＯ安全装
置が採用されている。

【０００４】この種の燃焼装置のＣＯ安全装置における
信頼性は人命に係わることから、厳しさが要求されてお
り、ＣＯ安全動作の信頼性を確保するために、統一的な
検査基準を設け、この基準に合格した製品のみを使用の
対象にすることが望まれている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃焼装
置のＣＯ安全動作の構成態様は前記の如く様々であり、
これらの各ＣＯ安全装置の動作の信頼性を統一的基準を
設けて検査することは困難なものとなっていた。

【０００６】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、ＣＯ安全装置の構成態様が
異なるものであっても、統一的な基準によってそのＣＯ
安全動作を検査することができるＣＯ安全装置付燃焼装
置のＣＯ安全動作の検査方法およびその装置を提供する
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次のように構成されている。

【０００８】すなわち、第１の発明は、燃焼排気ガス中
のＣＯ濃度を直接的又は間接的に検出する気体センサを
備え、この気体センサによって検出されるＣＯ濃度が基
準値に達したときにそのＣＯ濃度に応じたＣＯ安全動作
が行われるＣＯ安全装置付燃焼装置のＣＯ安全動作の検
査方法において、ＣＯ安全装置付燃焼装置の燃焼に際し
て燃焼空気量を絞り、燃焼状態を強制的に悪くして検査
ＣＯ濃度以上のＣＯガスを発生させ、この悪化燃焼によ
るＣＯガスのＣＯ濃度を直接的又は間接的に検査用気体
センサで検出確認するとともに、悪化燃焼の開始時から
時間を計測し、検査ＣＯ濃度に応じて設定される設定時
間内に、該検査ＣＯ濃度に対応する安全動作が行われた
か否かによってＣＯ安全動作の良否を判定することを特
徴として構成されている。

【０００９】さらに、第２の発明は、燃焼排気ガス中の
ＣＯ濃度を直接的に又は間接的に検出する気体センサを
備え、この気体センサによって検出されるＣＯ濃度が基
準値に達したときにそのＣＯ濃度に応じたＣＯ安全動作
が行われるＣＯ安全装置付燃焼装置のＣＯ安全動作の検
査装置であって、燃焼空気量を絞って燃焼状態を強制的
に悪くして検査ＣＯ濃度以上のＣＯガスを発生する空気
量絞り手段と、検査ＣＯ濃度に対応させて設定時間を設
定する時間設定部と、前記空気量絞り手段による燃焼空
気の絞り時から時間を計測する時間計測部と、この時間
計測部の計測時間が前記時間設定部で設定された設定時
間を越えてもＣＯ安全装置のＣＯ安全動作が作動しない
ときに異常信号を出力する動作判定部と、この異常信号
に基づいて装置異常を報知する報知部とを有することを
特徴として構成されている。

【００１０】さらに、第３の発明は、燃焼排気ガス中の
ＣＯ濃度を直接的に又は間接的に検出する気体センサを
備え、この気体センサによって検出されるＣＯ濃度が基
準値に達したときにそのＣＯ濃度に応じたＣＯ安全動作
が行われるＣＯ安全装置付燃焼装置のＣＯ安全動作の検
査装置であって、燃焼空気量を絞って燃焼状態を強制的
に悪くして検査ＣＯ濃度以上のＣＯガスを発生する空気
量絞り手段と、この空気量絞り手段による燃焼悪化によ
って発生する排気ガス中のＣＯ濃度を直接的又は間接的
に検出確認する検査用気体センサと、検査ＣＯ濃度に対
応した設定時間を設定する時間設定部と、前記検査用気
体センサにより燃焼悪化を確認した時から時間を計測す
る時間計測部と、この時間計測部の計測時間が前記時間
設定部で設定された設定時間を越えてもＣＯ安全装置の
ＣＯ安全動作が作動しないときに異常信号を出力する動
作判定部と、この異常信号に基づいて装置異常を報知す
る報知部とを有することを特徴として構成されている。

【００１１】

【作用】上記構成の本発明において、ＣＯ安全装置付燃
焼装置のＣＯ安全動作を検査する際には、まず、装置の
燃焼に際し、燃焼空気量を検査濃度以上のＣＯガスが発
生するように絞って燃焼状態を強制的に悪くする。この
燃焼悪化により、排気ガス中に検査濃度以上のＣＯガス
が発生する。このＣＯ濃度を燃焼装置に設置されている
気体センサが直接的又は間接的に検出し、この気体セン
サの検出信号はＣＯ安全装置に加えられる。

【００１２】一方、前記燃焼悪化時からの時間が時間計
測部により計測され、この時間計測部の計測時間が予め
与えた設定時間に達する前にＣＯ安全装置のＣＯ安全動
作が行われたときにはＣＯ安全装置は正常と判断し、こ
の設定時間内にＣＯ安全動作が行われなかったときに
は、ＣＯ安全装置は異常と判断される。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１には本発明の第１の実施例が示されている。
本実施例の燃焼装置は給湯器を対象としている。この給
湯器は周知の構成のもので、燃焼室１内にはバーナ２が
設置され、このバーナ２に燃料供給管３のガス通路を介
して燃料ガスが供給されている。そして、この燃料供給
管３にはガス通路を開閉するガス弁４と、燃料の供給量
を制御する比例弁５とが設けられている。

【００１４】バーナ２の下方側には給排気用の燃焼ファ
ン６が設けられ、バーナ２の上方側には熱交換器７が設
けられている。熱交換器７の上側は排気トップ部８とな
っており、この排気トップ部８に排気ガス中のＣＯ濃度
を直接的に検出する気体センサとしてのＣＯセンサ10が
設けられている。そして、このＣＯセンサ10のＣＯ検出
信号はＣＯ安全装置11に加えられている。

【００１５】前記熱交換器７の入口側には給水管12が接
続されており、この給水管12には熱交換器７への入水量
を検出するフローセンサ13が設けられている。また、熱
交換器７の出口側には給湯管14が接続されており、この
給湯管14は台所や浴室等の所望の給湯場所に導かれてい
る。このＣＯ安全装置付給湯器は、給湯の燃焼運転と、
ＣＯ安全動作を行う。

【００１６】燃焼運転は、制御装置15により行われてい
る。給湯管14の水栓（図示せず）が開けられて給水管12
を通って熱交換器７に水が入り込むと、その水の流れが
フローセンサ13により検出され、この流水検出信号が制
御装置15に加えられる。制御装置15はフローセンサ13か
らの流水検知信号（オン信号）を受けて燃焼ファン６を
回転し、ガス弁４を開けてイグナイタ電極（図示せず）
によってバーナ２の点火を行う。そして、バーナ２の着
火状態がフレームロッド電極（図示せず）の炎検知信号
により確認されたとき、比例弁５の開弁量を制御し、出
湯温度センサ16で検出される出湯温度が設定温度に近づ
くようにガス供給量（燃焼量）を制御して燃焼運転が行
われる。

【００１７】一方、排気ガス中のＣＯガス濃度はＣＯセ
ンサ10により検出され、このＣＯ濃度の検出信号はＣＯ
安全装置11に加えられる。ＣＯ安全装置11にはＣＯ危険
濃度の基準値が設定されており、前述したように、ＣＯ
安全装置の構成態様に応じ、例えば、ＣＯセンサ10のＣ
Ｏ濃度の検出信号レベルが基準値のレベルを越えたと
き、あるいはＣＯ検出濃度の積算値がＣＯ危険濃度の積
算基準値に達したとき、さらには、ＣＯ濃度の検出信号
によって算出される血中ヘモグロビンＣＯ濃度の積算値
が危険ＣＯ濃度の血中ヘモグロビンＣＯ積算基準値に達
したとき、ガス弁４を閉じて、バーナ２の燃焼を停止さ
せる。

【００１８】このＣＯ安全装置付燃焼装置のＣＯ安全動
作を検査する本実施例のＣＯ安全動作の検査装置は、バ
ーナ２の燃焼空気量を絞る空気量絞り手段17と、燃焼判
断部18と、検査条件設定部20と、動作判定部22と、報知
部23と、タイマ30とを有して構成されている。

【００１９】空気量絞り手段17は器具ケース24の空気導
入口25と、燃焼ファン６の給気口26と、熱交換器７の上
部側と、排気出口27との一箇所以上の位置で開口量、つ
まり、燃焼空気量を絞るダンパ28を有してなり、ＣＯ安
全装置11の検査を行うときには、これら所望のダンパ28
が対応する位置に設置されるものである。燃焼判断部18
はフローセンサ13からの信号を受け、フローセンサ13か
らオン信号が加えられているときにはバーナ２は燃焼状
態にあるものと判断し、フローセンサ13からオフ信号が
加えられているときにはバーナ２は燃焼停止状態にある
ものと判断し、その判断結果を動作判定部22に加える。
なお、燃焼状態の判断は、フレームロッド信号やガス流
量を検出しても可能である。

【００２０】検査条件設定部20はＣＯ濃度設定部32と時
間設定部21とを有しており、ＣＯ濃度設定部32には検査
ＣＯ濃度として、例えば、1400ppm という如く、検査時
に発生するＣＯ濃度を指定するボタンやキーの操作部を
備えている。時間設置部21はその検査ＣＯ濃度に対応し
た時間を同様にボタンやキー等の操作により設定するも
ので、例えば、検査ＣＯ濃度を1400ppm と指定したとき
にはその時間は例えば20分が設定される。

【００２１】動作判定部22は前記燃焼判断部18の判断結
果に基づき、バーナ２が燃焼開始したことを検知したと
き、タイマ30を動作させ、時間設定部21で設定された設
定時間とタイマ30により計測される計測時間とを比較
し、設定時間内に燃焼判断部18からバーナ２の燃焼停止
の信号を受けたときには、ＣＯセンサ10のＣＯ濃度検出
信号により、ＣＯ安全装置11が作動してガス弁４が閉じ
られて燃焼停止が行われたものと判断し、ＣＯ安全装置
11は正常に動作したものと判定し、正常信号を報知部23
に加える。一方、時間設定部21で設定された時間内に燃
焼判断部18からバーナ２の燃焼停止の信号が加えられな
いときには、ＣＯセンサ10のＣＯ濃度検出信号に基づ
き、ＣＯ安全装置11のＣＯ安全動作が正常に行われてい
ないものと判断し、ＣＯ安全装置11に異常があるものと
判定し、報知部23に異常信号を加える。

【００２２】報知部23は動作判定部22から正常信号が加
えられたときに、フロントパネルやリモコン等の所望の
場所に設けた表示部にＣＯ安全装置11の正常状態をラン
プや記号等の適宜の手段によりこれを表示する。その一
方で、動作判定部22から異常信号が加えられたときに
は、同様に表示部にＣＯ安全装置11が異常である旨を表
示するとともに、ブザー等の警報器を鳴らしてＣＯ安全
装置11が異常であることを報知する。

【００２３】この実施例は上記のように構成されてお
り、次にそのＣＯ安全装置の検査方法を図２に示すフロ
ーチャートに基づき説明する。まず、ＣＯ安全動作の検
査に先立って、燃焼ファン６の給気口26等の所望の位置
に前記ダンパ28が設置され、このダンパ28により検査Ｃ
Ｏ濃度以上のＣＯガスが発生する分だけ開口面積を閉鎖
し、燃焼空気量を絞る。

【００２４】次に、ステップ202 で、ＣＯガス濃度設定
部32に検査ＣＯ濃度（例えば、1400ppm ）を指定し、時
間設定部21にその検査ＣＯ濃度に対応する時間（例えば
20分）を設定する。

【００２５】次に、ステップ203 で、燃焼装置のバーナ
２の燃焼を開始する。この実施例では、制御装置15に外
部から最大燃焼状態で燃焼することを指令する最大燃焼
設定部29が接続されており、この最大燃焼設定部29を動
作させてバーナ２を最大燃焼状態で燃焼させる。この燃
焼が開始したことがフローセンサ13の信号により、燃焼
判断部18により判断され、この判断結果を受けて、動作
判定部22はタイマ30の動作を開始する。

【００２６】ステップ205 ではタイマ30による計測時間
Ｔと時間設定部21に設定された設定時間Ｔ_set とを比較
し、計測時間Ｔが設定時間Ｔ_set よりも小さい間はステ
ップ206 で燃焼判断部18から燃焼停止の判断信号が加え
られるのを待つ。そして、燃焼判断部18からバーナ２の
燃焼停止の判断信号が動作判定部22に加えられたとき、
ステップ207 で動作判定部22はそのときの計測時間Ｔ
_end と設定時間Ｔ_set とを比較する。そして、計測時間
Ｔ_end が設定時間Ｔ_set 以下のときには、設定時間Ｔ
_set 内にＣＯ安全装置11のＣＯ安全動作による燃焼停止
が正常に行われたものと判定し、正常信号を出力して、
報知部23にＣＯ安全装置11は正常である旨の表示をさせ
る。これに対し、燃焼停止までの計測時間Ｔ_end が設定
時間Ｔ_set を越えたときには、ＣＯ安全装置11は正常な
ＣＯ安全動作を行わなかったものと判断し、ＣＯ安全装
置11は異常であると判定し、報知部23にＣＯ安全装置11
は異常である旨の表示と、警報を行わせる。この警報お
よび表示により、ＣＯ安全装置11は不合格となり、ＣＯ
安全装置11は別の正常なものと交換されることとなり、
異常なＣＯ安全装置が燃焼装置に取り付けられて出荷さ
れることがなくなり、燃焼装置のＣＯ安全動作の信頼性
は十分に高められることとなる。

【００２７】図３には本発明の第２の実施例が示されて
いる。この実施例が前記第１の実施例と異なることは、
燃焼装置の排気ガス中のＣＯ濃度を直接的に検出する検
査用気体センサとしての検査用ＣＯセンサ31を用意し、
この検査用ＣＯセンサ31の検出ＣＯ濃度によって、排気
ガス中のＣＯ濃度がＣＯ濃度設定部32で設定したＣＯ濃
度に達したか否かを判断するように構成したことであ
り、それ以外の構成は前記第１の実施例と同様である。

【００２８】この実施例では、ＣＯ安全装置１１の検査
を行う場合には、検査用ＣＯセンサ３１を例えば排気ト
ップ部８等の排気側通路に設置することとなる。この検
査用ＣＯセンサ３１のＣＯ検出信号は検査条件設定部２
０に加えられる。

【００２９】この実施例では、検査条件設定部20には前
記第１の実施例の時間設定部21と検査ＣＯ濃度設定部32
の他に、ＣＯ濃度判定部33が設けられており、前記検査
用ＣＯセンサ31のＣＯ濃度検出信号はＣＯ濃度判定部33
に加えられている。

【００３０】ＣＯ濃度判定部33は、ＣＯ濃度設定部32で
設定した検査ＣＯ濃度の値と、検査用ＣＯセンサ31で検
出されるＣＯ濃度の値とを比較し、検査用ＣＯセンサ31
の検出ＣＯ濃度が設定される検査ＣＯ濃度以上となった
ときに、動作指令信号を動作判定部22に加えるようにし
ている。動作判定部22はこのＣＯ濃度判定部33から動作
指令信号が加えられたとき、前記第１の実施例と同様な
動作、つまり、燃焼判断部18からの燃焼検知の信号を受
けて、タイマ30を動作させ、ＣＯ安全装置11のＣＯ安全
動作が正常に行われるか否かの検査を行う。

【００３１】次に、ＣＯ安全装置11の検査方法を図４の
フローチャートに基づき説明する。まず、ＣＯ安全装置
11のＣＯ安全動作の検査を行うにあたって、ステップ30
1 で、検査用ＣＯセンサ31の設置と、ステップ302 で、
ダンパ28の設置が行われ、ステップ303 で前記第１の実
施例のステップ202 の動作と同様に、検査ＣＯ濃度の設
定とそのＣＯ濃度に対する時間が設定される。次に、燃
焼装置の給湯管14側の水栓を開けることにより、フロー
センサ13により水の流れが検出され、バーナ２の燃焼が
開始される。本実施例も、前記第１の実施例と同様に、
バーナ２の燃焼は最大燃焼状態で行われる。

【００３２】バーナ２の燃焼による排気ガス中のＣＯ濃
度は検査用ＣＯセンサ31により検出され、この検出ＣＯ
濃度の値とＣＯ濃度設定部32で設定された検査ＣＯ濃度
の値とがステップ305 で比較される。この比較により、
検査用ＣＯセンサ31の検出ＣＯ濃度が設定された検査Ｃ
Ｏ濃度よりも低いときは、ダンパ28を調整して発生する
ＣＯガスのＣＯガス濃度を高める。検査用ＣＯセンサ31
により設定検査ＣＯ濃度以上のＣＯ濃度が検出されたと
き、動作判定部22は燃焼判断部18の燃焼検知の信号によ
りバーナ２の燃焼が行われていることを確認してタイマ
30を動作する。そして、時間設定部21で設定した設定時
間Ｔ_set と、タイマ30による計測時間Ｔとを比較し、設
定時間Ｔ_set 以内でＣＯ安全装置11のＣＯ安全動作が行
われたときには、ＣＯ安全装置11は正常なものと判断
し、設定時間Ｔ_set 以内にＣＯ安全動作が行われないと
きにはＣＯ安全装置11に異常があるものと判断し、その
旨が報知部23で報知される。なお、ステップ307 からス
テップ312 までの動作は前記第１の実施例のステップ20
5 から209 までの動作と同一であるので、その動作説明
は省略する。

【００３３】上記第１および第２の各実施例によれば、
検査条件設定部20で検査ＣＯ濃度と設定時間を設定し、
空気量絞り手段17のダンパ28によって前記検査条件設定
部20で設定した値以上のＣＯ濃度を発生するように燃焼
空気量を絞り、燃焼装置（バーナ）を燃焼させ、前記時
間設定部21で設定した時間以内にＣＯ安全装置11のＣＯ
安全動作が行われたときには正常と、行われないときに
は異常と判定してこれを報知するものであるから、ＣＯ
安全装置の構成態様がいかなるものであっても、統一的
な基準でもってＣＯ安全装置11の安全動作を検査するこ
とができる。

【００３４】したがって、本実施例の装置を用い、本実
施例の方法により検査して不合格となった場合には、不
合格のＣＯ安全装置を正常なものと交換し、正常なＣＯ
安全装置11を取り付けた燃焼装置のみを世に出して使用
対象とすることができるので、ＣＯ安全動作に対する信
頼性を格段に高めることができる。

【００３５】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ことはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上
記実施例では、一例として、検査ＣＯ濃度を1400ppm と
し、そのときの設定時間を20分としたが、これら検査Ｃ
Ｏ濃度の値とその濃度に対応する設定時間は検査規格に
応じて可変されるものである。

【００３６】また、上記各実施例では、検査ＣＯ濃度を
ガス弁４が遮断する濃度となるように設定したが、ＣＯ
安全装置11には、ガス弁４が遮断する危険ＣＯ濃度より
も低レベルのＣＯ基準濃度を別に設定し、この基準濃度
に達したときに、警報器を動作するようにしたものもあ
り、この場合は、警報器が動作するＣＯ濃度となるよう
な検査ＣＯ濃度を別に設定し、警報器が動作するか否か
によってＣＯ安全動作の異常の有無をさらに検査するよ
うにしてもよく、複数の異なるレベルで異なるＣＯ安全
動作を行うようにした装置においては、各レベルの検査
ＣＯ濃度を設定し、各レベルのＣＯ安全動作が行われる
か否かをより緻密に検査するようにしてもよい。

【００３７】さらに、上記各実施例におけるダンパ28に
よって燃焼空気量を絞るときには、そのダンパ28を手動
によって動かしてもよく、モータその他の駆動機構を空
気量絞り手段17に内蔵し、これを利用してダンパ28を開
閉駆動するようにしてもよい。

【００３８】さらに、第１の実施例では検査ＣＯ濃度設
定部32で設定したＣＯ濃度以上となるＣＯガスを発生す
るようにダンパ28の絞り位置を機械的に設定したが、こ
れとは異なり、例えば燃焼装置に設置されているＣＯセ
ンサ10のＣＯ検出信号を検査装置側に取り出し、排気ガ
ス中のＣＯ濃度が検査ＣＯ濃度以上になっていることを
確認してからＣＯ安全装置11の検査、つまり、図２のス
テップ204 以降の動作を行わせるようにしてもよい。

【００３９】さらに、上記各実施例では、気体センサや
検査用気体センサとしてＣＯ濃度を直接検出するＣＯセ
ンサ10や31を用いたが、ＣＯ濃度を間接的に検出するＯ
₂ センサ（酸素濃度検出センサ）を気体センサや検査用
気体センサとして用いてもよい。

【００４０】さらに、第２の実施例では、検査用ＣＯセ
ンサ31のＣＯ検出濃度がＣＯ濃度設定部32で設定した検
査ＣＯ濃度の値以上となったときに、ＣＯ安全動作の検
査を行うようにしたが、検査用ＣＯセンサ31のＣＯ検出
濃度と設定したＣＯ検査濃度とを比較し、ＣＯ検出濃度
がＣＯ検査濃度の設定許容範囲になるようにダンパ28の
開閉量を自動的に制御し、検出ＣＯ濃度が検査ＣＯ濃度
にほぼ一致した時点で、ＣＯ安全動作の検査を進めるよ
うにしてもよい。

【００４１】さらに、上記各実施例では、フローセンサ
13の信号を利用してバーナ２の燃焼およびその燃焼停止
を検知したが、フレームロッド（炎検知センサ）の信号
を利用して、あるいは、燃焼ファンのオン・オフ信号を
利用して燃焼とその燃焼停止を検知するようにしてもよ
い。

【００４２】さらに、上記各実施例ではＣＯ安全装置11
の検査時にバーナ２を最大燃焼状態で燃焼させたが、必
ずしも最大燃焼状態で燃焼させなくてもよく、この場合
は最大燃焼設定部29は省略したり検査用設定燃焼状態で
もよい。

【００４３】さらに、上記各実施例では、燃焼装置とし
て給湯器を例に説明したが、本発明の燃焼装置は、風呂
釜や、ガスや石油を燃料とする暖房器等のＣＯ安全装置
を備えた様々な燃焼装置に適用されるものである。

【００４４】さらに、上記各実施例では、報知部23の報
知態様として、ランプや、記号表示や、警報器による警
報報知を例にして説明したが、この報知部23の報知態様
は、合成音による音声報知でもよく、その他の適宜の手
段を用いて報知動作を行わせることができる。

【００４５】さらに、上記各実施例では、燃焼判断部18
等を別体として設けていたが、器具ケース24内や制御装
置15内に設けて、フロントパネルやリモコン等により操
作や報知をさせることも可能である。

【００４６】

【発明の効果】本発明は、検査ＣＯ濃度とこのＣＯ濃度
に対する設定時間を予め設定し、燃焼空気量を絞って発
生ＣＯ濃度が検査ＣＯ濃度以上となる燃焼状態とし、こ
の状態で、燃焼装置に設置されているＣＯ安全装置が設
定時間以内にＣＯ安全動作を行うか否かによってＣＯ安
全装置のＣＯ安全動作が正常か否かを判定するように構
成したものであるから、燃焼装置に備えられているＣＯ
安全装置の構成態様の違いに左右されず、いかなる構成
態様のＣＯ安全装置においても、統一した基準に基づい
てそのＣＯ安全装置の動作を検査することができる。

【００４７】したがって、本発明の装置および方法によ
り検査して合格となったＣＯ安全装置を設置した燃焼装
置のみを世の中に出して使用対象とすることができるの
で、国内の燃焼装置を統一規格でもって管理でき、ＣＯ
安全動作に対する信頼性を格段に高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例を示す構成説明図であ
る。

【図２】同実施例におけるＣＯ安全の検査方法を示すフ
ローチャートである。

【図３】本発明の第２の実施例を示す構成説明図であ
る。

【図４】同実施例におけるＣＯ安全の検査方法を示すフ
ローチャートである。

【符号の説明】

10 ＣＯセンサ 11 ＣＯ安全装置 13 フローセンサ 17 空気量絞り手段 20 検査条件設定部 21 時間設定部 22 動作判定部 23 報知部 28 ダンパ 30 タイマ 31 検査用ＣＯセンサ 32 ＣＯ濃度設定部 33 ＣＯ濃度判定部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F23N 5/24 107

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃焼排気ガス中のＣＯ濃度を直接的又は
   間接的に検出する気体センサを備え、この気体センサに
   よって検出されるＣＯ濃度が基準値に達したときにその
   ＣＯ濃度に応じたＣＯ安全動作が行われるＣＯ安全装置
   付燃焼装置のＣＯ安全動作の検査方法において、ＣＯ安
   全装置付燃焼装置の燃焼に際して燃焼空気量を絞り、燃
   焼状態を強制的に悪くして検査ＣＯ濃度以上のＣＯガス
   を発生させ、この悪化燃焼によるＣＯガスのＣＯ濃度を
   直接的又は間接的に検査用気体センサで検出確認すると
   ともに、悪化燃焼の開始時から時間を計測し、検査ＣＯ
   濃度に応じて設定される設定時間内に、該検査ＣＯ濃度
   に対応する安全動作が行われたか否かによってＣＯ安全
   動作の良否を判定するＣＯ安全装置付燃焼装置のＣＯ安
   全動作の検査方法。
2. 【請求項２】 燃焼排気ガス中のＣＯ濃度を直接的に又
   は間接的に検出する気体センサを備え、この気体センサ
   によって検出されるＣＯ濃度が基準値に達したときにそ
   のＣＯ濃度に応じたＣＯ安全動作が行われるＣＯ安全装
   置付燃焼装置のＣＯ安全動作の検査装置であって、燃焼
   空気量を絞って燃焼状態を強制的に悪くして検査ＣＯ濃
   度以上のＣＯガスを発生する空気量絞り手段と、検査Ｃ
   Ｏ濃度に対応させて設定時間を設定する時間設定部と、
   前記空気量絞り手段による燃焼空気の絞り時から時間を
   計測する時間計測部と、この時間計測部の計測時間が前
   記時間設定部で設定された設定時間を越えてもＣＯ安全
   装置のＣＯ安全動作が作動しないときに異常信号を出力
   する動作判定部と、この異常信号に基づいて装置異常を
   報知する報知部とを有するＣＯ安全装置付燃焼装置のＣ
   Ｏ安全動作の検査装置。
3. 【請求項３】 燃焼排気ガス中のＣＯ濃度を直接的に又
   は間接的に検出する気体センサを備え、この気体センサ
   によって検出されるＣＯ濃度が基準値に達したときにそ
   のＣＯ濃度に応じたＣＯ安全動作が行われるＣＯ安全装
   置付燃焼装置のＣＯ安全動作の検査装置であって、燃焼
   空気量を絞って燃焼状態を強制的に悪くして検査ＣＯ濃
   度以上のＣＯガスを発生する空気量絞り手段と、この空
   気量絞り手段による燃焼悪化によって発生する排気ガス
   中のＣＯ濃度を直接的又は間接的に検出確認する検査用
   気体センサと、検査ＣＯ濃度に対応した設定時間を設定
   する時間設定部と、前記検査用気体センサにより燃焼悪
   化を確認した時から時間を計測する時間計測部と、この
   時間計測部の計測時間が前記時間設定部で設定された設
   定時間を越えてもＣＯ安全装置のＣＯ安全動作が作動し
   ないときに異常信号を出力する動作判定部と、この異常
   信号に基づいて装置異常を報知する報知部とを有するＣ
   Ｏ安全装置付燃焼装置のＣＯ安全動作の検査装置。