JP3299489B2 - 熱可塑性ポリエステル系樹脂の発泡体及びその製造方法 - Google Patents
熱可塑性ポリエステル系樹脂の発泡体及びその製造方法Info
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Description
ステル系樹脂の発泡体、及びその製造方法に関するもの
である。
既に知られている。熱可塑性ポリエステル系樹脂として
はポリエチレンテレフタレートが広く用いられている
が、ポリエチレンナフタレートを材料とした発泡体も知
られている。ポリエチレンナフタレート(以下、これを
PENという)は、ポリエチレンテレフタレート(以
下、これをPETという)に比べると、耐熱性、機械的
強度、耐候性、耐薬品性、ガスバリヤ性等の何れにおい
てもすぐれているので、写真フィルム、ビデオテープ、
加熱用食品容器などとして広く使用されようとしてい
る。
は、断熱性の点で発泡体として使用するのがよいと考え
られる。それには、まずPENを発泡シートとし、この
発泡シートを容器の形に成形するのが好都合だと考えら
れる。ところで、PENを発泡シートにするには、PE
Nを押出発泡させるのが最適だと考えられる。ところ
が、PENを押出発泡させようとすると、押出温度を約
300℃以上にする必要がある。このような温度でPE
Nを連続して押出発泡させようとすると、PENが分解
して着色物を生じ、これが発泡体表面に付着して外観を
悪くし、従って外観のよい発泡体を得ることができなか
った。特開平7−207057号公報は、この欠点を改
良するために特殊なオレフィン系樹脂をPENに加える
ことを提案しており、この提案はそれなりの効果はある
もののまだ充分でない、という問題がある。
トを作るには、円環状のスリットを持ったサーキュラー
金型を使用し、樹脂をスリットから円筒状に押し出し発
泡させ、得られた円筒状発泡体をマンドレルに沿って進
行させ、その間に冷却し、その後に円筒状発泡体を切り
開いて平坦な発泡シートとするのが、好適だと考えられ
る。ところが、このようにしてPENの発泡シートを作
ろうとすると、円筒状発泡体を切り開くときに、発泡体
が切り口から裂けて望ましくない亀裂が入り、所望通り
の大きさのシートを得ることができない、という問題が
ある。
材料として使用することによりPETを使用した場合よ
りも、耐熱性、機械的強度、耐候性、耐薬品性、ガスバ
リヤ性の何れにおいても、すぐれた製品を得ようとする
ものである。とくに、押出発泡によってPENの発泡シ
ートを作ろうとするとき、上述のような問題を解決しよ
うとするものである。すなわち、この発明は、PENを
押出発泡によって発泡シートにしようとするとき、分解
による着色物の付着していない発泡体の得られる製造方
法の提供を目的とし、またサーキュラー金型を使用して
PENを円筒状で押し出し、これを切り開いてシートに
するとき、切り開き時にシートが望ましくない亀裂を生
じないようなPEN発泡体の製造方法を提供しようとす
るものである。
Tを混合したのでは、PETがPENのすぐれた特性を
低下させるばかりであると考えられるので、この混合は
好ましくないと考えられた。ところが、この発明者は上
記の問題を解決しようと鋭意検討した結果、PENにP
ETを特定の割合で混合し、混合物が唯1つのガラス転
移点を持つ状態として押し出すと、着色した分解物の発
生がなくなり、この混合物を押出発泡させて発泡シート
にすると、上述の問題が解決できることを見出した。そ
ればかりでなく、PENにPETを特定の割合で混合し
たものを上述の状態として押出発泡させると、得られた
発泡体は結晶性のものとなり、このため使用上格別に利
点のあるものとなることを見出した。
わち、一般にガラス転移点の異なる2種類の樹脂を重量
で等量に近い割合で混合すると、得られた混合物は通常
それぞれの樹脂に対応する2個のガラス転移点を持った
ものとなる。また、2種類の樹脂が非結晶のものである
ときは勿論、結晶性のものであっても、得られた混合物
は通常非結晶性のものとなる。ところが、PENとPE
Tとを等重量に近い割合に混合してこれを押出発泡させ
ると、得られた発泡体は唯1つのガラス転移点を持った
ものとなり、しかも得られた発泡体は結晶性のものとな
る。得られた発泡体は、結晶性のものであるために、そ
の後これを加熱することにより、結晶化を進めて、耐熱
性や機械的強度を高めることができる。このために格別
の利点がもたらされることとなるのである。
可塑性ポリエステル系樹脂からなる発泡体という物の発
明と、この物を作る方法の発明とを含んでいる。物の発
明は、7〜93重量部のPEN成分と、93〜7重量部
のPET成分とを含んだ熱可塑性ポリエステル系樹脂で
あって、ガラス転移点を唯1つ持つとともに、結晶融点
を持った樹脂からなる発泡体であることを特徴とする、
熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体を提供するものであ
る。
部のPENと、93〜7重量部のPETからなる混合樹
脂に、架橋剤又は分岐剤を加えてこれを押出機に供給
し、押出機内で溶融してこれに発泡剤を含ませ、これを
サーキュラー金型から押し出して円筒状の発泡体とし、
これを切り開いて発泡シートとすることを特徴とする、
熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法を提供す
るものである。
エチレングリコールとナフタレンジカルボン酸又はジメ
チルナフタレートとを縮合させて得られた高分子量の芳
香族直鎖状ポリエステルである。PENは、本来結晶性
の樹脂であって、ガラス転移点が121℃であり、結晶
融点が264℃の耐熱性にすぐれた樹脂である。ナフタ
レンジカルボン酸としては2、6−ナフタレンジカルボ
ン酸が多く用いられているが、その他のナフタレンジカ
ルボン酸、例えば2、7−、1、5−、1、6−、1、
7−等のナフタレンジカルボン酸を用いることもでき
る。
コール、又は3価以上のカルボン酸を含んでいてもよ
い。3価以上のアルコールとは、例えばグリセリン、ペ
ンタエリスリトールであり、3価以上のカルボン酸とは
トリメリット酸、ピロメリット酸である。これらのもの
は、その含有量の合計がPEN中でほぼ15モル%未満
でなければならない。その理由は、ほぼ15モル%以上
になると、PENが非結晶性のものとなるからである。
エチレングリコールとテレフタル酸又はジメチルテレフ
タレートとを縮合させて得られた高分子量の芳香族直鎖
状ポリエステルである。PETは、ガラス転移点が76
℃、結晶融点が251℃の耐熱性の良い、本来結晶性の
樹脂である。PETは、PENと同じく少量の多価アル
コールと多価のカルボン酸を含んでいてもよいが、その
量は約15モル%以下でなければならない。その理由
は、これらのものが約15モル%以上になると、PET
が非結晶性のものとなるからである。
合比を重量で以下に述べるような範囲内にすることが必
要である。すなわち、PENが7〜93重量部を占め、
PETが93〜7重量部を占めるような割合で両者を混
合することが必要である。その理由は、PETが7重量
部より少ないと、押出発泡の際に樹脂分解物の発生を防
止することができないからである。逆にPETが93重
量部より多くなると、得られた混合樹脂の耐熱性、機械
的強度、ガスバリヤ性等が大きく向上しなくなるからで
ある。また、上記の範囲内で混合して得られたものは、
これを押出発泡させると、樹脂が唯1つのガラス転移点
を持ったものとなり、押出物をナイフなどで切り開いた
とき、望ましくない亀裂を生じなくなるからである。
〜90重量部を占め、PETが40〜10重量部を占め
る割合とすることが好ましい。またとくに、PENが6
5〜85重量部を占め、PETが35〜15重量部を占
める割合とすることが、さらに好ましい。
の粘度が互いに近いもの同士を選んで用いるのが好まし
い。それには、PENとPETとのI.V.値すなわち
極限粘度が一応の基準となる。ところが、混合のために
加熱し溶融すると、溶融時のPENはPETよりも大き
く粘度を低下させるから、同じI.V.値のPENとP
ETとを用いたのでは、同じような溶融粘度とならない
ことが判明した。このため、PETは、そのI.V.値
がPENのI.V.値よりも高いものを用い、約0.1
〜0.4の範囲内で高いものを選んで用いるのが、好ま
しい。
をオルソクロロフェノール25mlに入れ、140℃で
1時間攪拌して溶解し、得られた溶液の粘度を35℃の
恒温水槽中でオストワルド粘度計により測定し、算出さ
れた極限粘度の値を云うのである。
得られた混合樹脂を押出発泡させる。この際に行う押出
発泡は、押出温度が高い点を除くと、原理的にはこれま
でPETについて行われて来たことと変わりがない。す
なわち、押出発泡は、樹脂に架橋剤又は分岐剤を加え、
これを押出機に供給し、押出機内で溶融してこれに発泡
剤を含ませ、これをサーキュラー金型から押し出して円
筒状の発泡体とし、これを切り開いて発泡シートとする
ような操作を意味している。この発明は、樹脂としてP
EN又はPETを単独で用いるのではなく、PENとP
ETとを上述のような割合で混合して得られた混合樹脂
を用いる点で、従来法と異なっている。
剤などは、これまでPETの発泡に用いられて来たもの
をそのまま用いることができる。例えば、架橋剤又は分
岐剤として無水ピロメリット酸等の酸二無水物、多官能
エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合
物等を用いることができる。さらに周期律表上の第1
族、第2族及び第3族の金属の化合物を併用することが
好ましい。また発泡剤としてはプロパン、ブタンのよう
な飽和脂肪族炭化水素類、炭酸ガス、窒素のような不活
性ガス、塩化メチルのようなハロゲン化炭化水素等を用
いることができる。また押出発泡では核剤を用いるのが
普通であるが、核剤としてタルクを使用することができ
る。
良剤として帯電防止剤、着色剤、難燃剤、抗菌剤を用い
ることがあるが、この発明でもこれらのものを用いるこ
とができる。そのほか、これまでPETの押出発泡に際
して添加できるものとされて来た種々の添加剤を加え
て、この発明に係る押出発泡を行うことができる。
のであり、水を含んだPENやPETは、高い温度に加
熱されると、加水分解を起こすから、これらは押出機に
入れる前に充分に乾燥して水分を除いておく必要があ
る。乾燥は、例えば160℃の空気が循環する中に、4
時間放置することにより達成できる。
Tとを特定の割合で混合して得られた混合樹脂を用いる
ために、PENの特性を大きく損じないで、良質の発泡
シートが効率よく容易に得られる。すなわち、サーキュ
ラー金型を用いて押出発泡させると、樹脂の分解物が発
生しないので、外観の良好な発泡体を得ることができ、
また円筒状発泡体を切り開いて平坦なシートにすると
き、発泡体が思わぬ方向に裂けることを防止でき、効率
よく発泡シートを製造することができる。従って、この
発明は、従来技術に伴う問題点を解決し、良質の発泡シ
ートを効率よく容易に製造できることとしている。
得られた発泡シートが唯1つのガラス転移点と結晶融点
とを持つ、という点で新規であり、従来技術から予測で
きないものとなっている。即ち、得られた発泡シート
は、2種の樹脂の混合物であるにも拘わらず、唯1つの
ガラス転移点を持ちまた結晶融点を持ったものとなって
いる。唯1つのガラス転移点を持つから全体が均一組成
を持ち、従って切断して変形するとき、望ましくない亀
裂を生じにくくなる。また結晶融点を持ち結晶性のもの
であるから、その後の熱処理により結晶度を変えること
ができ、そのために耐熱性、機械的強度を変えることの
できるものとなっている。この点で、この発明の効果は
顕著である。
ET93〜7重量部とからなる混合樹脂を押出発泡して
得られた発泡体が、唯1つのガラス転移点と結晶融点と
を持ったものであることは、発泡体を示差走査熱量計
(以下、これをDSCという)で測定することによって
判明する。また、ガラス転移点及び結晶融点は、JIS
K 7121に規定されている測定方法によって求める
ことができる。この発明で云うガラス転移点は、この測
定方法により中間点として定めることができる。
別々のヒーターで同じ速度で加熱し、その過程で両者間
に温度差が生じると、どちらかの熱量の増加又は抑制機
構が自動的に働いてこれを打ち消すように仕組まれてお
り、この熱量速度差が直接記録されるようになってい
る。
量部とから成る混合樹脂を用い、これにタルク0.7重
量部と無水ピロメリット酸0.3重量部と炭酸ソーダ
0.1重量部とを加え、これを押出機に入れて溶融混合
し、押出機内でこれにブタンを0.8重量部の割合で圧
入し、押出発泡させて発泡体を得た場合に、この発泡体
をDSCで測定すると、図1に示したようなグラフが得
られる。このグラフでは、縦軸に熱量差を取り、横軸に
温度を取っている。
直線部分Aは、上記発泡体を構成している樹脂のガラス
転移点が唯1つここに存在していることを示しており、
山Bは、発泡体を構成している樹脂が結晶化して放熱す
る温度がここに存在することを示しており、谷Cは、発
泡体を構成している樹脂が結晶を融解して吸熱する温度
がここに存在することを示している。従って、谷Cの存
在は、この樹脂が結晶性のものであることを示してい
る。谷Cはここに結晶融点の存在することを示してい
る。樹脂が非結晶性のものであるときは、谷Cは出現し
ない。
えばナフタリンジカルボン酸とテレフタル酸とを混合し
て混合酸とし、この混合酸をエチレングリコールと縮合
させて熱可塑性ポリエステル樹脂とした共縮合樹脂は、
同じく熱可塑性ポリエステル樹脂ではあるが、非結晶性
の樹脂である。従って、この共縮合樹脂を示差走査熱量
計で測定すると、得られた曲線は谷Cが存在しないもの
となる。だから、この共縮合樹脂は唯1つのガラス転移
点を持ってはいるが、結晶融点を持たないものである。
従って、この共縮合樹脂は結晶融点を持たない点で、こ
の発明で得られた樹脂と異なり、これに伴いこれを結晶
化させて、さらに耐熱性を向上させたり、機械的強度を
上昇させたりすることができない。この点で、この発明
に係る発泡シートは、共縮合樹脂で作られた発泡シート
より優れている。
た発泡体は、前述のように唯1つのガラス転移点を持っ
ている。このことは、押出発泡によって得られた樹脂
が、PENとPETとの単なる混合物ではなくて、PE
NとPETとが親密に融合してアロイのような形態にな
っていると推定される。このために円筒状の発泡体を切
り開いてシートにするとき、全体が均一となっているか
ら、弱い個所から裂けるということがなくなり、従って
望ましくない亀裂の発生を防ぐことが可能となったと推
定される。
脂が押出機内に2分以上滞留するときは、PENとPE
Tとの間で上述のような親密融合が行われ、アロイのよ
うな形態に移行すると考えられる。また、このアロイ化
は、周期律表の第1族ないし第3族の金属の化合物を少
量添加することにより、さらに促進される。
のであるところ、PENもPETも耐熱性と機械的強度
とにすぐれたものであるから、得られた発泡体はガラス
転移点が100℃以上で結晶融点が200℃以上という
ように耐熱性にすぐれ、また機械的強度の大きいものと
なっている。
は、PENとPETとを混合して得られたものを材料と
しているのに、結晶融点を持っている。このことは、こ
の発泡体が結晶性のものであることを示している。従っ
てこの発泡体をさらに加熱して結晶化の程度を変化させ
ることができる。例えば表面温度が190℃の加熱板上
に3秒間発泡シートを置いて加熱し、引き続いて220
℃に加熱された凸型と凹型との間に挟んで成形すること
により、結晶化度を大きくして、耐熱性を向上させると
ともに機械的強度を上昇させることができる。また、逆
に結晶化度を小さくして印刷適性を出させることもでき
る。従って、この発泡体はその性質を用途に合わせて変
化させることができるという利点を持っている。この点
でこの発明によって得られた発泡体は大きな利益をもた
らすものである。
て、この発明の詳細を説明し、また、この発明の効果が
すぐれていることを具体的に説明する。
を用いた。
0.70のPEN樹脂(帝人社製TN−8070)76
重量部と、PEN樹脂と同様160℃で4時間乾燥した
I.V.値が0.83のPET樹脂(帝人社製TR−8
580)24重量部と、タルク0.7重量部、無水ピロ
メリット酸0.3重量部、炭酸ソーダ0.1重量部とを
タンブラーで混合したのち、この混合物を押出機のホッ
パーに投入した。押出機シリンダーの温度は265℃か
ら275℃に維持し、押出機の途中からブタンを0.8
重量部の割合で注入した。PEN及びPET樹脂の押出
機内の平均滞留時間を3分20秒とした。
のサーキュラー金型から大気中へ押し出した。押し出し
た溶融混合物を発泡させて引き取りつつ直径が205m
mで、長さが740mmの円筒形マンドレルにて円筒形
に成形し、円筒形マンドレルの終わりの部分で、その円
筒形発泡体の一部を切開しシート状として200m捲き
取った。その時、シートが裂けることはなく、安定して
捲き取れた。得られた発泡体は密度0.25g/cc、
厚み1.25mmで外観に優れていた。また200mに
捲かれたシートを展開し、着色分解物の付着状態を調べ
た結果、着色分解物は見られなかった。
大きさの試料を切り出し、これを表面温度が190℃の
加熱板上に3秒間接触させて加熱した後、引き続いて2
20℃に加熱された凸型と凹型との間に30秒間挟んで
容器状に成形するとともに結晶を促進し、その後直ちに
同じ形状をした常温の凸型と凹型との間に20秒間挟ん
で最大幅120mm、最大長さ170mm、最大深さ2
5mmのグラタン容器状に成形した。この容器を200
℃の電気オーブンに1時間入れた後、容器を取り出して
その形状を調べた結果、殆ど変形が見られなかった。ま
た、この容器に水を150cc入れ、500Wの電子レ
ンジで5分間加熱した後、容器を取り出してその形状を
調べた結果、殆ど変形が見られなかった。
示す。図1から得られた発泡体は111℃にガラス転移
点、256℃に結晶融点を示す。
(テレフタル酸比率6重量%)のものを80重量部、実
施例1で用いたPET樹脂を20重量部用いた以外は、
実施例1と同じ方法で発泡シートを製造した。
りつつ円筒形マンドレルにて円筒形に成形し、円筒形マ
ンドレルの終わりの部分で、その円筒形発泡体の一部を
切開しシート状として200m捲き取った。その時、シ
ートが裂けることはなく、安定して捲き取れた。得られ
た発泡体は密度0.25g/cc、厚み1.25mmで
外観に優れていた。また200mに捲かれたシートを展
開し、着色分解物の付着状態を調べた結果、着色分解物
は見られなかった。得られた発泡シートは113℃のと
ころにガラス転移点、258℃のところに結晶融点を示
した。
を14重量部とした以外は実施例1と同じ方法で発泡シ
ートを製造した。
りつつ円筒形マンドレルにて円筒形に成形し、円筒形マ
ンドレルの終わりの部分で、その円筒形発泡体の一部を
切開しシート状として200m捲き取ったその時、シー
トが裂けることはなく、安定して捲き取れた。得られた
発泡体は密度0.25g/cc、厚み1.25mmで外
観に優れていた。また200mに捲かれたシートを展開
し、着色分解物の付着状態を調べた結果、着色分解物は
見られなかった。得られた発泡シートのガラス転移点は
117℃、結晶融点は260℃だった。
を69重量部とした以外は実施例1と同じ方法で発泡シ
ートを製造した。
厚み1.25mmでガラス転移点は87℃で結晶融点は
247℃を示した。
を5重量部とした以外は実施例1と同じ方法で発泡シー
トを製造した。
りつつ円筒形マンドレルにて円筒形に成形し、円筒形マ
ンドレルの終わりの部分で、その円筒形発泡体の一部を
切開しシート状として200m捲き取ったその時、4回
シートが裂けた。得られた発泡体は密度0.25g/c
c、厚み1.25mmだった。また200mに捲かれた
シートを展開し、着色分解物の付着状態を調べた結果、
10個の着色分解物が見られた。得られた発泡シートの
ガラス転移点は119℃、結晶融点は261℃だった。
の量を0.32重量部とし、押出機のシリンダー温度を
275〜285℃とした以外は実施例1と同じ方法で発
泡シートを製造した。
りつつ円筒形マンドレルにて円筒形に成形し、円筒形マ
ンドレルの終わりの部分で、その円筒形発泡体の一部を
切開しシート状として200m捲き取ったその時、7回
シートが裂けた。得られた発泡体は密度0.25g/c
c、厚み1.25mmだった。また200mに捲かれた
シートを展開し、着色分解物の付着状態を調べた結果、
15個の着色分解物が見られた。得られた発泡シートの
ガラス転移点は121℃、結晶融点は264℃だった。
ポリブチレンテレフタレート樹脂を24重量部とした以
外は実施例1と同じ方法で発泡シートを製造した。
りつつ円筒形マンドレルにて円筒形に成形し、円筒形マ
ンドレルの終わりの部分で、その円筒形発泡体の一部を
切開しシート状として200m捲き取ろうとしたが、シ
ートの内側の金型表面に着色分解物が多量に発生し、こ
の着色分解物がシート上に頻繁に落下し、この分解物が
カッターに当たる度に発泡シートが切断したため200
mの長さに捲き取ることが出来なかった。得られた発泡
体は密度0.25g/cc、厚み1.25mmだった。
また、捲き取ったシートを展開し、着色分解物の付着状
態を調べた結果、42個の着色分解物が見られた。得ら
れた発泡シートのガラス転移点は102℃、結晶融点は
252℃だった。
測定したとき、得られたグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 ポリエチレンナフタレート成分を7〜9
3重量部と、ポリエチレンテレフタレート成分を93〜
7重量部含んだ熱可塑性ポリエステル系樹脂であって、
ガラス転移点を唯1つ持つとともに、結晶融点を持った
樹脂からなる発泡体であることを特徴とする、熱可塑性
ポリエステル系樹脂発泡体。 - 【請求項2】 結晶融点が200℃以上である請求項1
に記載の熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体。 - 【請求項3】 ポリエチレンナフタレート7〜93重量
部と、ポリエチレンテレフタレート93〜7重量部とか
ら成る樹脂混合物に、架橋剤又は分岐剤を加えてこれを
押出機に供給し、押出機内で溶融してこれに発泡剤を含
ませ、これをサーキュラー金型から押し出して円筒状の
発泡体とし、これを切り開いて発泡シートとすることを
特徴とする、熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造
方法。 - 【請求項4】 ポリエチレンテレフタレートとして、そ
のI.V.値がポリエチレンナフタレートのI.V.値
より大きいものを使用することを特徴とする、請求項3
に記載の熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方
法。 - 【請求項5】 得られた熱可塑性ポリエステル系樹脂発
泡体をさらにあとから加熱して、結晶化度を調整するこ
とにより、用途に適したものとすることを特徴とする、
請求項3又は4に記載の熱可塑性ポリエステル系樹脂発
泡体の製造方法。 - 【請求項6】 結晶化度を増大させることにより、耐熱
性と機械的強度とを向上させることを特徴とする、請求
項5に記載の熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造
方法。
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