JP3298459B2 - 金属板への表面処理液の塗布方法 - Google Patents

金属板への表面処理液の塗布方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表面処理液をピ
ックアップロールで汲み上げた後、アプリケーターロー
ルに転写して金属板に連続塗布する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鋼板には、加工性、耐食性、
塗装性などの基本的な性能に優れていることが求められ
ている。近年、さらに、より高性能化あるいはより多機
能化した性能が求められるようになってきた。これに対
応して、めっきとともにあるいは単独で、鋼板に化成処
理などの表面処理を施すことが行われている。めっきと
して、亜鉛系めっきが最も汎用されており、この場合、
表面処理として、クロメート処理が多用されている。
【0003】近年、クロメート処理鋼板の高性能化、多
機能化の要求に対応して、クロメート処理液中に、シリ
カあるいは樹脂を、単独であるいは複合して含有させた
処理液が開発され、この処理液を、鋼板表面に塗布した
後、水洗することなく、乾燥あるいは焼き付け処理を施
して、クロメート皮膜を形成する、いわゆる、塗布型ク
ロメート処理が行われている。
【0004】塗布型クロメート処理の場合、鋼板表面に
塗布された処理液から蒸発水分を除いた残渣がそのまま
皮膜付着量になる。したがって、塗布型クロメート処理
では、塗布時のウエット塗布量を正確に設定できる方法
によって、処理液を塗布することが必要である。ロール
コート法は、ウエット塗布量を正確に設定できるので、
通常、塗布型クロメート処理の処理液の塗布はロールコ
ート法によって行われている。
【0005】図3に、ロールコート法に用いられる塗布
装置の一例を示す。図3の塗布装置は、ピックアップロ
ール3、アプリケーターロール4およびミタリングロー
ル5からなる3本の塗布ロールを備え、処理液2はパン
1内に入っている。
【0006】この塗布装置では、下部をパン1内の処理
液2に浸漬したピックアップロール3を回転して、パン
1から汲み上げた処理液2を、アプリケーターロール4
に転写後、鋼板6に塗布することによって、鋼板表面に
所要の処理液2を塗布する。ミタリングロール5は、ピ
ックアップロール3が汲み上げた過剰の処理液2を掻き
落として、アプリケーターロール4に転写する処理液2
の付着量を所要の付着量に調整する。
【0007】処理液2が塗布された鋼板6は、次いで、
水洗することなく、図示されていない乾燥装置により乾
燥され、あるいは焼き付け装置により焼き付けされて、
鋼板表面に所要の処理皮膜が形成される。
【0008】塗布型クロメート処理液は水溶液であるの
で、その粘度は小さい。また、塗布型クロメート処理鋼
板は、従来のクロメート処理鋼板に比べて、皮膜付着量
が多い。図3に示した塗布装置で、表面が平坦なピック
アップロール3を使用して、粘度の小さい処理液2を塗
布した場合、ピックアップロール3による処理液2の汲
み上げ量が少なく、またロール軸方向の汲み上げ量の分
布も不均一になりやすいため、皮膜付着量の多い塗布型
クロメート処理鋼板を安定製造できない。
【0009】ピックアップロール3の周面に格子目の凹
みや線状の溝を形成すると、ピックアップロール3の処
理液2の汲み上げ量が増大し、また処理液2を均一に汲
み上げることができるようになる。したがって、塗布型
クロメート処理では、前記したようなピックアップロー
ル3を用いて、鋼板表面に処理液2を塗布することが行
われている。
【0010】例えば、特公平1−31949号公報に
は、図4(a)、(b)に示すように、断面形状がV字
型の溝を、ロール周面に、ロール軸方向に対して傾斜し
て複数形成した金属製ピックアップロールを用いて、表
面処理液を塗布することが記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】処理液を塗布中に、ピ
ックアップロールに異物が巻き込まれる場合がある。巻
き込まれた異物には、巻き込まれた後速やかにロールか
ら離脱するものもあるが、ピックアップロールの溝や格
子目に付着し続けるものもある。異物が付着した状態で
処理液を塗布すると、異物付着部では、ピックアップロ
ールによる処理液の汲み上げ量やアプリケーターロール
に転写される処理液量が不均一になり、その結果、鋼板
表面に塗布される処理液量も不均一になり、処理皮膜に
処理むらが発生する。処理むらは外観を損なうだけでな
く、耐食性などの性能の低下にもつながるので、付着し
た異物を除去する必要がある。
【0012】取れにくい異物の除去は、ピックアップロ
ールの回転を停止し、洗浄ブラシを用いて機械的に洗浄
除去する。その際、ピックアップロール周面の格子目や
溝内に残存した処理液に含まれる樹脂やシリカが、処理
液の残存部で乾燥しロールに固着するものがある。洗浄
ブラシを使用して洗浄しても、洗浄ブラシの先端が格子
目や溝の底部まで十分に到達しないので、乾燥固着した
樹脂やシリカなど(以下、固着物)の一部は、洗浄後も
残存する。洗浄回数の増加に伴い、固着物の残存量も増
加する。固着物が残存したピックアップロールを再使用
すると、処理液の汲み上げ量やアプリケーターロールへ
の処理液の転写量が不均一になり、処理皮膜の付着量変
動が大きくなる。洗浄回数の増加に伴い、付着量変動が
より大きくなる。
【0013】また、予定の処理を終了した場合、ピック
アップロールを洗浄し、ロールに損傷がなければ、次回
処理時に再使用することもできる。しかし、ピックアッ
プロールに固着物があると、再使用の際に処理皮膜の付
着量変動が大きくなるので、再使用出来ない場合もあ
る。
【0014】また、格子目のピックアップロールでは、
彫刻加工により格子目を形成するので、溝加工に比べ
て、加工費が割高になるという問題もある。
【0015】本発明は、かかる事情を勘案してなされた
ものであり、ピックアップロール表面の洗浄性を改善す
ることによって、ロール洗浄後も処理皮膜の付着量変動
を低減できる金属板へのシリカあるいは樹脂を単独であ
るいは複合して含有する表面処理液の塗布方法を提供す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の要旨は、シリカあるいは樹脂を単独であるい
は複合して含有する表面処理液をピックアップロールで
汲み上げた後、アプリケーターロールに転写して金属板
に連続塗布する方法において、ピックアップロールとし
て、ロール周面に、底部幅が0.005〜0.20mm
の台形状の断面形状を有する溝を、ロール軸方向に対し
て傾斜して複数形成したロールを使用することを特徴と
する金属板への表面処理液の塗布方法である。
【0017】本発明において用いるピックアップロール
の外観を図1に示す。ロール周面に形成された溝7はロ
ールの軸方向に傾斜している。
【0018】図2に、前記ロールのロール軸方向表層部
の断面形状の例を示す。溝7の断面は、その底部8が平
坦な台形である。(a)は、隣接する溝7同志の間に平
坦な周面9がない場合、(b)は、隣接する溝7同志の
間に平坦な周面9がある場合である。
【0019】溝底部8の固着物を確実に洗浄除去して、
処理皮膜の付着量を均一にするとともに、塗布量の調整
を確実に行うことができるようにするには、溝7の底部
幅(H)は0.005〜0.20mmの範囲にする必要
がある。
【0020】底部幅(H)が0.005mm未満になる
と、ピックアップロール洗浄の際に、洗浄ブラシ先端が
溝底部8に十分に到達せず、溝底部8の固着物を確実に
除去することができなくなる。そのため、ピックアップ
ロールの処理液の汲み上げ量やアプリケーターロールへ
の処理液の転写量が不均一になり、処理皮膜の付着量変
動が大きくなる。
【0021】また、底部幅(H)が0.20mmを超え
ると、処理液の汲み上げ量が過剰になり、ロール周速を
調整しても、処理皮膜の付着量を所要の付着量に調整で
きなくなると同時に塗布むらが発生しやすくなる。
【0022】溝7の開口部幅(W)が底部幅(H)以上
の場合、前記洗浄効果がより優れるので、溝寸法はW≧
Hであることがより好ましい。
【0023】溝7は、ロール軸方向に傾斜して形成され
ており、開放系になっているため、溝内の異物が排出さ
れやすいという効果がある。
【0024】前記のピックアップロールは洗浄性に優れ
るので、処理液の固着物がピックアップロール表面に固
着することを防止できる。したがって、予定処理量終了
後、洗浄作業を繰り返しても、ピックアップロールの処
理液の汲み上げ量やアプリケーターロールへの処理液の
転写量が変動しなくなくなるので、処理皮膜の付着量変
動を防止できる。また、ピックアップロールの溝7に異
物が付着しにくくなるという効果があるため、歩留り向
上にも寄与する。さらに、ロール寿命を延長できるの
で、ロール加工費も低減できる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、本発明に規定するピッ
クアップロールを用いて表面処理液を汲み上げた後、ア
プリケーターロールに転写して金属板に連続塗布する方
法であれば、どのような方法であってもよい。図3に示
したような3本の塗布ロールを用いて塗布する場合だけ
でなく、ピックアップロールとアプリケーターロールを
備えた2本の塗布ロール、あるいは4本以上の塗布ロー
ルを使用する場合であってもよい。表面処理液について
も特に制限はなく、金属板についても特に制限はない。
【0026】
【実施例】連続塗装ラインで、図3の塗布装置を使用し
て、厚さ1.0mm、幅914mmの亜鉛めっき鋼板
に、下記の成分組成の塗布型クロメート処理水溶液を塗
布した。
【0027】塗布に際して、異なる寸法の溝または格子
目を形成したピックアップロールを使用し、亜鉛めっき
鋼板の通板速度を70m/分、塗布時のアプリケーター
ロール、ピックアップロールの各周速を、90m/分、
50m/分とし、ミタリングロールの周速をピックアッ
プロールの溝形状・寸法に応じて、処理皮膜の付着量が
皮膜中クロム量で50mg/m2 (以下、目標付着量と
いう)になるように調整した。塗布後、140℃で焼き
付け処理した。
【0028】なお、溝形状は、図2(a)または図4
(a)に示すロール周面に平坦部がない形状、格子目
は、ロール周面に平坦部がない正四角錐台の形状とし
た。
【0029】また、前記で使用したピックアップロール
を、目視でピックアップロール表面のむらがなくなる程
度にブラシ洗浄を繰り返して再使用して、前記と同様の
条件で処理した。
【0030】 処理液組成: (1)30%が3価に還元された三酸化クロム 50重量部 (2)シリカ 105重量部 (3)リン酸(100%H3 PO4 ) 3重量部 (4)水 3800重量部 ピックアップロールの溝形状・寸法を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】また、前記で得た焼き付け処理後の鋼板の
幅方向の付着量を調査した。調査結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】本発明範囲内の発明例No.1〜3は新品
ロール、再使用ロールとも、目標付着量が確保され、か
つ幅方向の付着量の変動が少なく、付着量が均一であ
る。
【0035】一方、溝底部幅が0、すなわちV字型溝の
No.4、格子目のNo.6は、新品ロールでは、目標
付着量が確保され、かつ幅方向の付着量変動が少ない。
しかし、ロールの洗浄性が劣るため、再使用ロールで
は、目標付着量を確保することができず、また幅方向の
付着量変動も大きくなっている。
【0036】溝形状が台形であるが、溝底部幅が本発明
範囲を下回るNo.5は、ロール周速の調整による付着
量の調整が困難なため、新品ロール、再使用ロールと
も、付着量が過剰である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、ピックアップロール表
面の洗浄性が向上する。その結果、洗浄作業の際に発生
する固着物を確実に除去できるので、洗浄作業後の塗布
量の変動を防止できる。また、ゴミ等の異物が溝部に付
着しにくくなるので歩留り向上にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるピックアップロールの外観を示
す図。
【図2】本発明に用いるピックアップロールのロール軸
方向表層部の断面形状を示す図。
【図3】3本の塗装ロールを用いる金属板の塗布装置を
示す図。
【図4】従来技術に用いるピックアップロールのロール
軸方向表層部の断面形状を示す図。
【符号の説明】
1 パン 2 処理液 3 ピックアップロール 4 アプリケーターロール 5 ミタリングロール 6 鋼板 7 溝 8 底部 9 ロール周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/28 B05C 1/08 B05D 7/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカあるいは樹脂を単独であるいは複
    合して含有する表面処理液をピックアップロールで汲み
    上げた後、アプリケーターロールに転写して金属板に連
    続塗布する方法において、ピックアップロールとして、
    ロール周面に、底部幅が0.005〜0.20mmの台
    形状の断面形状を有する溝を、ロール軸方向に対して傾
    斜して複数形成したロールを使用することを特徴とする
    金属板への表面処理液の塗布方法。
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