JP3298008B2 - 糖代謝能力判定装置 - Google Patents
糖代謝能力判定装置Info
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Description
的な血糖レベルを測定、あるいは血糖レベルから血糖値
を換算して糖代謝能力を判定する糖代謝能力判定装置に
関する。
高血糖の確認が必要であり、糖負荷試験の結果、「正常
型」「境界型」「糖尿病型」のカテゴリーに分類される
判定において、持続的に「糖尿病型」を示すものを糖尿
病と診断する。この糖負荷試験は、被測定者に対し、空
腹時に採血した後、糖負荷、すなわち、グルコース溶液
を飲み、30分毎あるいは1時間毎に2〜6回採血し、
これら血液試料の血糖の変動を測定することにより、変
動パターンを得、この変動パターンより糖代謝の能力を
分類していた。
値の変動パターンを把握することは、糖尿病診断や糖代
謝判定以外でも、一般的な健康診断や健康管理あるいは
糖尿病患者の生活管理などで通常行われている。
被測定者が医療機関に出向き、定められた時刻毎に数回
採血され血糖測定された後、糖代謝能力が分類されてい
た。
血が避けられない侵襲的な計測は、被測定者に与える苦
痛は甚大であり、度重なる医療機関への拘束は日常生活
へ大きな影響を与えていた。
されており、被測定者自らが針で指あるいは腹部などを
刺して採血し、測定器に直接滴下させて血糖値を得るこ
とが可能になっている。
とはできず、針で出血させての採血は感染などの危険を
伴い、気軽に血糖値を知るにはほど遠い実状であつた。
また、食事などで大きく変動する血糖値を正確にモニタ
ーするには、短時間間隔で複数回、血糖値を測定しなけ
ればならないが、苦痛を伴なう簡易型血糖測定器での度
重なる測定は、被測定者に与える負担は過酷であり、糖
代謝能力の分類までいたるには至難であつた。
されている。たとえば、光学的手法を用いた特開平11
−47120や特開平11−56822が挙げられる。
あるいは、体液を微量に採取して血糖測定を行う、特表
平9−503924や特開平9−2249114があ
る。
微量体液からの血糖測定では、被測定者に与える苦痛は
大きく軽減できたが、相対的な血糖レベルの経時的変動
を記憶表示する機能、さらには、その変動パターンや血
糖値の変化から糖代謝能力を分類する機能は有しておら
ず、糖尿病診断に有効な情報を与えていないのが実態で
あつた。
してなされたもので、被測定者一人一人の経時的な血糖
レベルあるいは血糖値の変動から糖代謝能力、すなわ
ち、糖代謝の正常または異常をカテゴリーに分類する糖
代謝能力判定装置を提供し、糖尿病診断の支援に寄与す
ることを目的としている。
め、本発明は、糖負荷試験中あるいは食事後、時間とと
もに変動する相対的な血糖レベルを記憶し、この血糖レ
ベルの経時的変動パターンから糖代謝能力を分類するよ
うにしている。
は、上記相対的な血糖レベルを血糖値に換算算出する機
能を有し、換算された血糖値から糖代謝能力を分類する
ようにしている。
に係る糖代謝能力判定装置は、観血式の血糖測定手段、
たとえば、上記した簡易型の血糖測定器を用いて測定し
た血糖値を入力する血糖値入力手段と、相対的な血糖レ
ベルを非侵襲的に測定する測定手段と、血糖レベルの測
定時間を入力する手段と、血糖レベルに影響を与えるイ
ベント時間を入力する手段と、同じ時間に測定された血
糖レベルと血糖値から、血糖レベルを血糖値へ換算する
換算式を得、複数回測定される血糖レベルを血糖値に変
換する血糖値換算手段と、この血糖値を測定時間および
イベント時間とともに記憶し、イベント後の血糖値の経
時的変動から糖代謝能力を所定のカテゴリーに分類する
処理手段を備えている。
ある光学的手法では、原理的に血糖値の絶対濃度を知る
ことができない。なぜならば、光学的手法で血糖の絶対
値を測定するためには、光路長を定めなければならない
が、人体の皮膚上から光を照射し、反射散乱する光を検
出したり、人体の組織を透過した光を検出する手法で
は、光路長を正確に求めることができないからである。
このような理由により、血糖値入力部と血糖レベルを血
糖値に変換する血糖値換算手段とを設け、血糖の絶対値
を把握することにより、より正確な糖代謝能力の分類が
可能になる。
レベルの測定は、同時に測定することが求められる。
試験時に用いると有効である。糖尿病の分類への適用例
を述べると、まず、空腹時の血糖レベルが測定され、次
に、糖負荷とともに、イベントとして糖負荷の時間が入
力される。その後、相対的な血糖レベルから換算された
血糖値の変動において、空腹時は100mg/dl未
満、糖負荷試験後2時間の値が120mg/dl未満の
いずれをも満たす場合には「正常型」、空腹時は110
mg/dl以上、糖負荷試験後2時間の値が180mg
/dl以上の少なくとも一方を満たす場合は「糖尿病
型」、「正常型」「糖尿病型」いずれにも属さない場合
は「境界型」と分類する。なお、血糖値に換算するため
の観血式血糖測定は、血糖レベルの測定と同時に行な
い、被測定者への苦痛を考慮して1回であることが望ま
しい。
に係る糖代謝能力判定装置は、日常生活の中で利用でき
るもので、随時に、ある所定値以上、たとえば、180
mg/dl以上を示す、あるいは、一定条件下で所定値
以上、たとえば、空腹時に110mg/dl以上を示す
場合には、「糖尿病型」と分類する糖代謝能力判定装置
である。
発明をさらに詳細に説明する。図1は、この糖代謝能力
判定装置の外観図である。この糖代謝能力判定装置は、
人の腕部に、近赤外光を発光し反射される光スペクトル
を測定することで、人体内の血糖レベルを非侵襲的に測
定し、同時に測定した観血式の血糖測定手段の血糖値か
ら、前記血糖レベルを血糖値に換算し、この換算された
血糖値から糖代謝能力を所定のカテゴリーに分類する装
置である。
測定部1と処理部2およびタイマー部4とが内蔵(図示
せず)されている。糖代謝能力判定装置の上部の一部に
は、測定箇所として、被測定者の手掌部が置かれる凸部
7と内部光学系が連通する開口8が設けられている凹部
9が備えられており、測定時には、被測定者は凸部7を
手で握り、凹部9に腕が載置される。これにより、開口
8には常に被測定者の腕の同一箇所が合致することにな
り、再現性の高い測定ができる。また、糖代謝判定装置
の上部の他の箇所には、表示部3とイベント時刻入力部
5および血糖値入力部10が設けられている。イベント
時刻入力部5では、イベントの種類、たとえば、糖負
荷、食事などをキーで入力できる。キー入力した時刻か
ら自動的に時間をカウントできるが、キー入力の後各々
のイベント時刻を別途入力することもできる。血糖値入
力部10では、観血式で血糖測定した結果を入力する。
ともできる。イベントとして、本実施形態では、糖負
荷、食事、観血式血糖測定などを挙げたが、運動、睡
眠、間食、ストレスを感じる作業など、適宜、入力して
利用可能である。
とえば、簡易型の血糖測定器を用いて測定する場合に
は、血糖レベルから換算された血糖値が、測定時刻とと
もに図示され、食事などのイベント時刻と糖負荷能力の
分類結果が示される。
力判定装置の構成を示すブロック図である。この糖代謝
能力判定装置は、観血式の血糖測定手段、たとえば、上
記した簡易型の血糖測定器を用いて測定した血糖値を、
図1に示したイベント時刻入力部5に近接して設けられ
ている血糖値入力部10でキー操作入力する。
で相対的な血糖レベルを測定し、血糖値換算部11で
は、血糖レベルを血糖値に変換する換算式を得、記憶す
る。次回からの血糖レベルは血糖値換算部11におい
て、逐次、血糖値に変換され、処理部2では、イベント
後の血糖値の経時的変動から糖代謝能力を所定のカテゴ
リーに分類し、表示部3で血糖値とともに表示される。
となく、図3に示すように、簡易型血糖測定器12に設
けられているコネクタ13と、糖代謝能力判定装置に備
えられているコネクタ14とで、電気信号で直結しても
よい。あるいは、簡易型血糖測定器と糖代謝能力判定装
置とをケーブルにより連結し、情報を伝送してもよい。
また、無線や赤外線通信などの通信手法を用いて伝送し
てもよく、この場合には、簡易型血糖測定器と糖代謝能
力判定装置とのいずれか、または両方に、送信機と受信
機を内蔵する。
能力判定の処理動作を図4に示すフローチャートにより
説明する。まず、侵襲式測定で血糖値が測定され(ST
1)、血糖値入力部10より血糖値がキー入力される
(ST2)。ほぼ同時刻に測定部1で非侵襲的な測定で
血糖レベルが測定され(ST3)、血糖値換算部11に
て、血糖レベルから血糖値に変換する換算式が算出され
記憶される(ST4)。
測定結果をGmg/dl、ほぼ同時刻の実施された、近
赤外光を用いた非侵襲的測定において反射光の吸光度を
A0とすると、換算値としてG/A0=Kが算出記憶さ
れる。非侵襲的測定で測定された吸光度をAnとする
と、血糖レベルから血糖値への換算は、An×Kで求め
られる。この換算式算出のための血糖値測定は、一連の
測定の最初、たとえば、空腹時の測定が好ましいが、必
ずしも最初でなくてもよく、任意の測定時で可能であ
る。
5)と、糖負荷(ST6)、すなわち、グルコース75
gの経口負荷後2時間の時点(ST7)で測定され、血
糖値換算部11で血糖値に換算される(ST8)。この
血糖レベルの測定は、少なくとも2回、空腹時と糖負荷
後2時間は必要であるが、さらに、適宜、測定回数を増
やすことも可能である。次に、処理部2において、換算
された血糖値に基づいて、糖代謝能力が所定のカテゴリ
ーに分類される。
g/dl未満であり、かつ、糖負荷験2時間後の血糖値
(ST10)が120mg/dl未満の場合は「正常
型」と分類し表示する(ST11)。空腹時(ST9)
は110mg/dl以上、2時間後の値(ST10,1
2)が180mg/dl以上の少なくとも一方を満たす
場合は「糖尿病型」(ST13)と分類し表示する。空
腹時(ST9)は110mg/dl未満、2時間後値
(ST10,12)が120mg/dl以上180mg
/dl未満、すなわち「正常型」「糖尿病型」いずれに
も属さない場合は「境界型」(ST14)と分類する。
力判定装置および簡易型血糖測定器を用いた測定の実態
に即して、静脈血全血の血糖値を採用している。
謝能力を分類する方法もある。図5は、本発明の別の実
施形態である糖代謝能力判定装置における、空腹時での
血糖測定、および、任意の時間での血糖測定による糖代
謝判定のフローチャートである。最初に、侵襲式に血糖
値が測定され(ST1)、血糖値入力部10より血糖値
がキー入力される(ST2)。同時刻に測定部1で非侵
襲的測定で血糖レベルが測定され(ST3)、血糖値換
算部11にて、血糖レベルから血糖値に変換する換算式
が算出され記憶される(ST4)。
は、任意の時間での血糖レベル測定(ST5)が行わ
れ、イベント時刻入力部5の「空腹」または「任意時」
のキーが押される(ST6)。各々、血糖レベルから血
糖値へ換算され(ST7)、空腹時測定の場合(ST
8)は、血糖値が110mg/dl以上を示す場合は
「糖尿病型」と分類表示し(ST9)、110mg/d
l未満では「非糖尿病型」と分類表示し(ST10)す
る。また、任意時測定の場合は、任意の時刻の血糖値が
180mg/dl以上であれば、「糖尿病型」(ST
9)、180mg/dl未満では「非糖尿病型」(ST
10)と分類表示することができる。
る糖代謝能力判定装置を公衆通信回路網に接続したとこ
ろを示す模式図である。被測定者の家庭では、本発明の
糖代謝能力判定装置15が、家庭用端末16を介して、
公衆通信回路あるいはCATV回線に連結されている。
一方、病院などの医療機関では、公衆回線モデム機能と
通信アダプタ機能をもつ通信機17と操作パソコン18
と外部記憶装置19でシステムを構成し、通信機17を
介して公衆通信回路あるいはCATV回線に連結してい
る。操作パソコン18は、送付されてくる測定結果の表
示や通信制御機能を有しており、外部記憶装置19は、
個人別測定結果のデータベースである。
には、医療機関からのコメントも表示することができ
る。したがって、この実施形態によれば、被測定者の測
定結果は逐一医療機関に送付され、医師の診断や医療従
事者のアドバイスをリアルタイムに受けることができ、
さらに、医療機関が個人別の血糖レベルまたは血糖値の
時系列データを把握することにより、被測定者が重症に
陥るのを回避するだけでなく、被測定者とコミュニケー
ションをとりながら、被測定者の日常生活を適切に管理
できる。
体の血糖レベルに影響を与えるイベント前後の血糖レベ
ル、あるいは血糖値の変動を、非侵襲的に測定し、イベ
ント後の血糖レベルあるいは血糖値の変動パターンか
ら、簡単に糖代謝能力を分類できるので、被測定者が、
医療機関に頼らずに日常生活の中で測定ができるだけで
なく、被測定者自らが糖代謝能力を把握しての食事や生
活改善などに有益であり、被測定者への苦痛がきわめて
少ないので、頻回にわたる連続的な測定が気軽に抵抗な
くでき、しかも、普段の日常生活における測定であるの
で被測定者の実態を正確に反映した糖代謝能力を知るこ
とができ、医者の糖尿病診断に有効な情報を提供するこ
とができる。
置の外観を示す図である。
を示すブロック図である。
糖値入力の一方を示す図である。
糖値に換算しての糖代謝分類の処理動作を示すフローチ
ャートである。
置において、空腹時または任意の時間における血糖レベ
ル測定から、血糖値に換算しての糖代謝分類の処理動作
を示すフローチャートである。
判定装置を公衆通信回路網に接続したところを示す模式
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 観血式の血糖測定手段で測定した血糖値
を入力する血糖値入力手段と、 前記観血式の血糖測定手段での測定と同時に非侵襲的に
血糖レベルを測定する第1の測定手段と、 前記第1の測定手段での測定とは別のタイミングで、非
侵襲的に血糖レベルを測定する第2の測定手段と前記第
1の測定手段および前記第2の測定手段での血糖レベル
を測定した時間を入力する手段と、 前記血糖レベルに影響を与えるイベントの時間を入力す
る手段と、 前記血糖値入力手段で入力された血糖値から、前記第1
の測定手段および前記第2の測定手段で測定された血糖
レベルを血糖値に換算する血糖値換算手段と、 前記血糖値換算部において換算された血糖値と、測定時
間およびイベント時間とに基づき、前記イベント後の血
糖値の経時的変動から糖代謝能力を所定のカテゴリーに
分類する処理手段を、 備えてなる糖代謝能力判定装置。 - 【請求項2】 観血式の血糖測定手段で測定した血糖値
を入力する血糖値入力手段と、 前記観血式の血糖測定手段での測定と同時に非侵襲的に
血糖レベルを測定する第1の測定手段と、 前記第1の測定手段での測定とは別のタイミングで、非
侵襲的に血糖レベルを測定する第2の測定手段と、 前記血糖値入力手段で入力された血糖値から、前記第1
の測定手段および前記第2の測定手段で測定された血糖
レベルを血糖値に換算する血糖値換算手段と、 前記血糖値換算部において換算された血糖値から糖代謝
能力を所定のカテゴリに分類する処理手段を、 備えてなる糖代謝能力判定装置。
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