JP3297045B2 - 銅の製錬装置 - Google Patents

銅の製錬装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、硫化銅精鉱を製錬するための銅の製錬装置
に関するものである。
[従来の技術] 従来、この種の銅の製錬装置としては、第12図または
第13図に示すような複数炉方式による製錬装置が知られ
ている。
これは、酸素富化空気とともに供給された銅精鉱を熔
解、酸化し、硫化銅および硫化鉄の混合物を主成分とす
るカワMと、銅精鉱中の脈石や溶剤、および酸化鉄等か
らなるカラミSとを生成する熔錬炉1と、この熔錬炉1
で生成されたカワMとカラミSとを分離する分離炉2
と、カワMをさらに酸化して粗銅Cを生成する製銅炉3
と、この製銅炉3で生成された粗銅Cを精製して、より
銅品位の高い銅を生成する精製炉4,4より構成されてい
る。熔錬炉1および製銅炉3には、二重管構造を有する
ランス5…がこれらの炉の天井を挿通して昇降自在に設
けられており、このランス5…を介して銅精鉱、酸素富
化空気、溶剤等が各炉内に供給される。分離炉2は、電
極6を備えた電気炉である。
そして、これら熔錬炉1、分離炉2、および製銅炉3
は、この順に高低差が付けられているとともに、溶湯の
流路である樋7A,7Bによって連絡されていて、溶湯はこ
の樋7A,7Bを重力によって流下するようになっている。
製銅炉3において連続的に生成された粗銅Cは、一旦
保温炉8に保持された後、レードル9に移され、クレー
ン10によって移送されて精製炉4の上面に開口する装入
口より精製炉4に注入される。
すなわち、製銅炉3までは連続的な過程であり、一
方、精製炉4は銅の最終的成分(銅品位)調整を行うも
のであるから、回分(バッチ)処理である必要があり、
その間のタイミングの緩衝作用をするために保温炉8が
配されている。
第13図中の符号Lは、保温炉8から精製炉4へ溶湯を
供給するためにレードル9が移動する軌跡の一例を示す
ものである。この精製炉4において粗銅Cは、さらに不
純物が酸化、除去されてから、酸化の際に生じた酸化銅
が還元され、より銅品位の高い銅に精製された後、陽極
板(アノード)に鋳造されて電解処理される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような構成の銅の製錬装置では、
前述のように製銅炉までの工程は連続的であるにもかか
わらず、精製工程がバッチ処理であるから、生成された
粗銅を保温炉によって一旦保持しなければならず、その
ため、保温炉はもとより、保温炉から精製炉に粗銅を移
送するためのレードルやクレーン等の設備、またこの間
において溶湯を保温するためのエネルギーの供給が必要
となっている。この結果、これらの設備の分、製錬設備
の建設費用やランニングコストの低廉化、および製錬設
備のコンパクト化が制限されてしまうことになる。
さらに、レードルから溶湯を授受する際には、溶湯が
高い位置から落下させられるために、その機械的衝撃、
急激な空気膨張などのために多大な空気の流動とそれに
伴うSO2および金属フュームを含むガスの発生が起き、
これが環境の悪化の原因となるとともに、このようなガ
スを吸収するために広い範囲を覆う集煙および集塵設備
が必要となっていた。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前記の課題を解決するためになされたもの
で、銅精鉱を熔解、酸化してカワとカラミとを生成する
熔錬炉と、前記カワをカラミから分離する分離炉と、分
離された前記カワをさらに酸化して粗銅を生成する製銅
炉とを、溶湯流路により直列的に接続し、前記製銅炉
に、前記粗銅をより銅品位の高い銅に精製する複数の精
製炉を、上部が密閉された樋により構成されて複数に分
岐する溶湯流路を介して接続するとともに、この溶湯流
路には、一部の分岐した溶湯流路を耐火物で閉塞するこ
とにより前記製銅炉を精製炉の一つに択一的に連通せし
める切換装置を設けたものである。
[作用] 本発明では、銅精鉱を製錬して連続的に生成された粗
銅が、保温炉などの中間保持炉を介在させることなく、
溶湯流路を介して直接に精製炉に送られる。精製炉は、
一基の製銅炉に対して複数、通常2基が設備され、一定
時間製銅炉からの粗銅を受け入れた後、酸化処理、次い
で還元処理を行い、精製された銅を鋳造装置への払い出
しを行う。この間の製銅炉からの粗銅の受け入れは他方
の精製炉が受け持つ。このため、本発明では、保温炉は
必要でなく、また、製銅炉と精製炉との間において、溶
湯は、樋により構成された溶湯流路を介して移送される
ので、レードルやクレーンも不要である。しかも、この
樋は上部が密閉されているため、溶湯の移送に伴うSO2
および金属フュームを含むガスの発生をも抑えることが
できる。
さらに、製銅炉から複数の精製炉への溶湯の移送先の
切換を行なう切換装置は、分岐した上記溶湯流路のうち
一部の溶湯流路を耐火物で閉塞することにより、残りの
分岐した溶湯流路を介して製銅炉を精製炉の一つに択一
的に連通せしめるものであるので、製銅炉から連続的に
流下する高温の溶湯に対しても、その連続性を損なうこ
となく確実に流路の切換を行うことができる。
[実施例] 第1図は、本発明の一実施例を示す銅の製錬装置の平
面図であり、第12図および第13図と同じ部分には同一の
符号を配してある。
本実施例の銅の製錬装置は、前記従来例と同様、供給
された銅精鉱からカワMとカラミSとを生成する熔錬炉
1と、このカワMとカラミSとを分離する分離炉2と、
この分離炉2でカラミSから分離されたカワMをさらに
酸化して粗銅Cを生成する製銅炉3と、この粗銅Cを精
製してより銅品位の高い銅に精製する精製炉4より構成
されている。そして、これら熔錬炉1、分離炉2、およ
び製銅炉3はこの順に高低差が設けられているととも
に、これらの炉の間には溶湯の流路を形成する樋7A,7B
が設けられており、溶湯はこれらの樋7A,7Bを重力に従
って流下する。また、熔錬炉1および製銅炉3には、こ
れらの天井部に垂下して二重管構造を有するランス5…
が設けられており、このランス5…を介して銅精鉱、酸
素富化空気、溶剤等が各炉内に供給される。さらに、分
離炉2には電極6が設けられている。
製銅炉3と精製炉4とは溶湯流路である樋11により接
続されており、製銅炉3で精製された粗銅Cは、この樋
11を通って精製炉4に流下する。精製炉4は2基設けら
れており、これらは互いに並列に配置されている。樋11
は、中途部に設けられた分岐点を経て2流路に分岐する
もので、主樋11Aとこれから分岐してそれぞれが精製炉
4,4に接続された二つの分岐樋11B,11Bとから成ってい
る。この分岐樋11B,11Bの主樋11Aとの接続箇所近傍は底
部がやや浅くなっており、この部分にキャスタブル、ま
たは塊状の耐火物を落とし込むことによって、一方の分
岐樋11Bへの溶湯の流れを遮断し、他方の分岐樋11Bへと
溶湯を流下せしめる溶湯流路の切換装置12をなしてい
る。なお、これらの樋は、他の炉をつなぐ樋7A,7Bも含
めて、上部に蓋等が設置されているとともに、必要箇所
にバーナーなどの保温装置や、雰囲気調整のための設備
が備えられており、これらによって樋内を流下する溶湯
は、比較的高い密閉状態に維持されるようになってい
る。
精製炉4は、第2図ないし第4図に示すように、両端
部の鏡板21aと胴部21bとからなる閉塞された円筒状の炉
体21を有するものであり、その胴部21bに設けられたガ
イドリング22,22に接する複数の支持輪23…により、軸
線を水平にして軸線まわりに回動自在に支持され、炉体
21の一端側に設置された傾動歯車24と、この傾動歯車24
に接続された駆動装置25によって傾動されるようになっ
ている。また、この炉体21の一方の鏡板21aには炉体21
内に向って炉内の溶湯温度を保持するバーナー26が設置
されており、胴部21bには炉内に空気または酸素富化空
気や還元剤を供給するための羽口27,27と精製された銅
をアノードに鋳込む際の出湯口28がそれぞれ対向する側
に設置されている。さらに、この精製炉4の胴部の上側
ほぼ中央には、アノード屑などの塊状物を炉内に装入す
るための装入口29が設けられている。また、胴部21bの
バーナー26とは反対側の端部上側には、第4図に示すよ
うに、炉の通常位置における頂点から出湯口28側に向け
て周方向に沿って長円状に延びて開口する煙道口30が形
成されている。
この煙道口30を覆うように排気ダクトの末端のカバー
31が開口して設けられている。これは、第5図に示すよ
うに、炉体21の傾動の範囲において煙道口30を覆うよう
な角度で開口している。そして、粗銅Cの流下する溶湯
流路である樋11Bがカバー31の側面より挿入され、その
端部11Cを上記煙道口の上方に臨ませて位置させてい
る。
本実施例の構成の銅の製錬装置によって、銅精鉱を製
錬してより銅品位の高い銅を得るには、まず、熔錬炉1
内に、ランス5…を通して銅精鉱等の粉粒体を、酸素富
化された空気とともに吹き込む。炉内に吹き込まれた銅
精鉱は、一部が酸化されてその酸化の際の発熱により熔
解し、硫化銅、および硫化鉄を主成分とする比重の大き
いカワMと、銅精鉱中の脈石や溶剤、および酸化鉄等か
らなる比重の小さいカラミSとの混合物となる。これら
カワMとカラミSは混合状態のまま、ともに熔錬炉1の
流出口1Aよりオーバーフローし、溶湯流路である樋7Aを
通って分離路2へと流下する。
分離路2に装入されたカワMとカラミSは、電極加熱
により保温されて保持され、比重差によってカワMの層
と、カラミSの層に分離する。ここで沈降分離されたカ
ワMは、分離炉2の流出口に設けられたサイフォン2Aよ
り溢流し、樋7Bを通って製銅炉3に流下する。一方、カ
ラミSは別の流出孔2Bから抜き出され、水砕された後、
水砕カラミとして系外に出される。
製銅炉3に装入されたカワMは、ランス5から供給さ
れる酸素富化空気により、さらに酸化されてカラミSが
分離される。こうしてカワMは銅品位約98.5%の粗銅C
へと生成され、流出口3Aから樋11Aに流下する。なお、
この製銅炉3で分離されたカラミSは比較的銅含有量が
高いので、流出口3Bから抜き出され、水砕後、乾燥して
から熔錬炉1に戻され、再び製錬工程に供される。
このようにして、樋11Aに流下した粗銅Cは、分岐樋1
1の切換装置12によって樋11B,11Bのいずれか一方に流下
して煙道口30より精製炉4に受け入れられる。通常の受
け入れは第6図に示す状態で行なわれる。
こうして、粗銅Cの受け入れが終了した後、駆動装置
25によって炉体21を傾動し、第7図に示すように羽口2
7,27が溶湯面より下に来るような傾転状態にする。この
状態で、炉体21内に羽口27,27から、まず空気あるいは
酸素富化空気等を供給して粗銅Cを所定の時間酸化さ
せ、銅中の硫黄濃度を目標値に近付ける。さらに炭化水
素と空気との混合体を主成分とする還元剤を供給して還
元処理を行い、銅中の酸素濃度を所定の値に近付ける。
なお、この際発生する排ガスは煙道口30、カバー31を介
して排気ダクトに回収され、処理される。また、カラミ
Sは装入口29より排出される。
こうして精製炉4内の銅Cは精製されて、より銅品位
の高い銅になると、再び駆動装置25を作動して炉体21を
さらに傾動し、第8図に示すような傾転状態にして、出
湯口28より溶銅を注出して中間取鍋を介してアノード鋳
型に注ぎ込み、陽極板(アノード)に鋳造して電解処理
工程へと移送する。
このように、本実施例の装置では、製銅炉と精製炉と
の間の粗銅の移送を溶湯流路を介して直接的に行うの
で、保温炉が不要となり、それに伴い、保温炉で行なわ
れていたバーナーによる加熱なども不要となる。さら
に、レードルやクレーンなどの移送手段も不要となり、
製錬設備全体の規模を縮小したり省略したりすることが
できる。そして、保温炉、レードル、クレーン等、これ
らの設備が不要となることにより、これらの設備を設
置、稼動するための経費を節減することができる。ま
た、これらの設備が省略された分、製錬設備の設置面積
の縮小を図ることが可能となる。
さらに、製銅炉から精製炉への粗銅を移送する溶湯流
路として、本実施例では上部が蓋等により密閉された樋
11が用いられており、このため移送中の粗銅を密閉状
態、または密閉状態に近い状態に維持することが比較的
容易であるので、溶湯の移送に伴うSO2および金属フュ
ームを含むガスの発生が少なく、これらのガスが設備外
へ漏出して周囲の環境に影響を及ぼすことを未然に防止
することが可能であるとともに、粗銅の温度変化が最小
限に抑えられる。
しかも、本実施例における溶湯流路の切換装置12は、
製銅炉3からの溶湯流路である主樋11Aから分岐する分
岐樋11B,11Bの一方を耐火物で遮断して閉塞することに
より、他方の分岐樋11Bを介して製銅炉3を精製炉4,4の
一方に択一的に連通せしめるものであり、高温の溶湯に
対しても確実に流路の切換を行うことができるととも
に、例えば樋自体を移動させるなどして流路の切換を行
う場合に対し、熔錬炉1から製銅炉3にかけて連続的に
製錬されて流下する粗銅Cが樋の移動の際に流れ出して
しまうようなことがなく、製錬の連続性を維持したまま
精製炉4への粗銅Cの供給をより効率的に行うことが可
能となる。
また、この装置では、溶湯流路である樋11Bの排出口1
1Cは、精製炉4の煙道口30に臨んで配設されており、こ
の煙道口30が、炉体21内からの排煙ガスの排出口と、粗
銅Cの注入口とを兼ねている。そして、この煙道口30
は、精製炉4の傾転に伴う移動範囲すべてをカバー31に
より覆われており、さらにこのカバー31には煙道が接続
されている。すなわち、必要な煙道口に注入口を設けて
いるので構造が簡単であり、また、樋11Bの排出口11C
は、バーナー26の燃焼により発生した高温の排煙ガスに
より加熱されて保温されるので、新たな保温装置を設け
る必要がない。
さらに、煙道口30は胴部21bの周方向に延びて形成さ
れているので、溶湯の注入は精製炉4が傾動している状
態においても可能であり、これは、樋11Bを例えば鏡板2
1aから装入した場合に比較して炉体21の開口面積を小さ
くでき、炉体21の傾動に対して樋11Bと炉体21の干渉が
無いなどの多くの利点を備えている。
なお、本実施例では精製炉4は2基設けられており、
製銅炉3で生成された粗銅Cは、溶湯流路である分岐樋
11に設けられた切換装置12によって、これら2基の精製
炉4,4の一方に択一的に流下せしめられる。このため、
一方の精製炉4に粗銅Cが受け入れられている間、他方
の精製炉4では受け入れられた粗銅Cを酸化、還元して
精製し、アノードとして鋳造する作業を並行して行うこ
とができる。また、本実施例では、これらの精製炉4,4
は互いに並列に設置されており、このような配置にする
ことにより、例えば予備の精製炉を設ける場合にも、こ
れらに並列に設置して樋をさらに分岐すればよく、設置
が比較的容易で、設置面積の増加を最小限に抑えること
ができるという利点を有する。
また、本実施例では、精製炉4を2基設けてこれらの
精製炉4,4で交互に粗銅Cの受け入れを行ったが、この
ような精製炉4が3基以上設置されていても構わない。
この際には、溶湯流路を精製炉の数に応じた流路に分岐
する切換装置を設けるか、あるいはこの実施例のように
溶湯流路を2流路に分岐する切換装置を複数設けて、溶
湯流路を各精製炉に分岐させればよい。
以下、2基の精製炉4,4によって粗銅を受け入れ、酸
化、還元、鋳造する場合の操業タイムテーブルの類型に
ついて、第9図ないし第11図を参照して説明する。
これらの類型の選択は、連続製錬工程の処理能力、す
なわち製銅炉の処理能力と、精製炉の収容能力及び精製
炉の処理能力のバランスにより決められる。
第9図に示す例は、精製炉の処理能力が製銅炉の処理
能力を上回る場合のものである。
一方の精製炉(1)で粗銅Cの受け入れが行なわれて
いる間、他方の精製炉(2)では前工程で受け入れられ
た粗銅Cの酸化、還元、鋳造及びこれらに伴う付帯作業
が行なわれる。この例では、粗銅Cの酸化に2時間、還
元に2時間、および鋳造に4時間を要し、また、粗銅C
の酸化と還元の間には30分の羽口掃除が、還元と鋳造の
間には1時間の鋳造準備が、そして鋳造から次工程の受
け入れとの間には30分の鋳造片付けが、それぞれ付帯作
業として行なわれる。すなわち、受け入れられた粗銅を
精製し、アノードとして鋳造して、次の粗銅を受け入れ
る準備が整うまでには10時間を要することになる。
一方、受け入れの時間は12時間であるから、精製炉で
の処理時間が受け入れの時間より短く、精製炉では鋳造
終了後、次の受け入れまでに充分な待ち時間が存在す
る。
第10図の例は、両者の処理能力がほぼ等しい場合、す
なわち、製銅炉以前の能力が第9図に比べて大きい場合
のもので、酸化、還元、鋳造作業、およびその他の付帯
作業(羽口掃除、鋳造準備、鋳造片付け)に要する時間
の合計は、第9図のタイムテーブルの例と同様に10時
間、また、精製炉への受け入れの時間も10時間であり、
精製炉における待時間は無い。
第11図の例は、精製炉の能力が製銅炉の能力より小さ
い場合に採用されるもので、精製能力を上げるために、
受け入れ工程の終盤で、粗銅Cの受け入れと並行して、
炉内に受け入れられた粗銅Cの酸化が行なわれる。すな
わち、この例では、精製炉への受け入れは8.5時間で行
なわれるのに対し、酸化から鋳造片付けまでの作業は9.
5〜10時間を要するので、受け入れ工程と酸化工程を重
複させることによりその時間を節約している。
この受け入れ酸化は、駆動装置25によって炉体21を第
6図の位置から第7図の位置に変えてから行なわれ、精
製炉(1)での粗銅Cの受け入れが終了した後も続けら
れる。
このようにすれば、受け入れと酸化とが並行して行な
われ、そのオーバーラップした時間だけ、粗銅の精製時
間が短縮されるから、精製炉自体の処理能力の向上が図
られ、前工程の製錬能力が向上した場合に、これに対応
して設備全体の生産速度を高めることが可能となる。
また、このような構成を採ることにより、例えば銅精
鉱や溶湯の組成の変化に伴って粗銅Cの酸化還元精製に
要する時間が変化した場合でも、その時間調整を容易に
行うことが可能となり、これによって各種の操業条件に
余裕を生じせしめて操業効率の向上を図ることも可能と
なる。
なお、これらの第9図ないし第11図に示したタイムテ
ーブルは精製炉の操業サイクルの一例であり、精製炉の
数や容量、精製能力、および各工程の処理時間等の変化
に応じて適宜のものが選択されるべきである。
また、第11図の場合における粗銅の受け入れと酸化処
理とのオーバーラップする時間についても、粗銅の生成
速度や精製炉の酸化処理能力等を検討した上で、適当に
設定されるべきである。
[発明の効果] 本発明の銅の製錬装置によれば、銅精鉱を熔解、酸化
してカワとカラミとを生成する熔錬炉と、前記カワをカ
ラミから分離する分離炉と、分離された前記カワをさら
に酸化して粗銅を生成する製銅炉とを、溶湯流路により
直列的に接続し、前記製銅炉に、前記粗銅をより銅品位
の高い銅に精製する複数の精製炉を、上部が密閉された
樋により構成されて複数に分岐する溶湯流路を介して接
続するとともに、この溶湯流路には、一部の分岐した溶
湯流路を耐火物で閉塞することにより前記製銅炉を精製
炉の一つに択一的に連通せしめる切換装置を設けたもの
であるので、銅精鉱を製錬して連続的に生成された粗銅
が、保温炉などの中間保持炉を介在させることなく、溶
湯流路を介して直接に精製炉に送られるので、保温炉は
必要でなく、また、レードルやクレーンも不要となり、
これらの設備を設置するためのスペースやコスト、稼動
するためのエネルギーコストなどを大幅に削減すること
ができ、しかも、製銅炉から連続的に流下する高温の溶
湯に対しても、その連続性を損なうことなく確実に流路
の切換を行うことができて、精製炉への粗銅の供給をよ
り効率的に行うことが可能となり、さらにSO2および金
属フュームを含むガスの発生を抑えて環境の悪化を防ぐ
ことができるとともに、粗銅の温度変化も最小限に抑え
ることができ、これらにより、鉱石から鋳造までの銅製
錬の完全自動化に大きく寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す平面図であり、第2
図ないし第5図はこのような製錬装置に用いられる精製
炉の一例を示すものである。 また、第6図ないし第8図は、このような精製炉におけ
る粗銅の受け入れ、酸化、還元、およびアノードの鋳造
での傾転状態を示す炉体の断面図であり、第9図ないし
第11図はそれぞれ、このような精製炉における操業サイ
クルの一例を表すタイムテーブルである。 なお、第12図および第13図は、それぞれ従来の銅の製錬
装置の一例を示す側面図および平面図である。 1……熔錬炉、 2……分離炉、 3……製銅炉、 1A,2A,3A……溶湯流出口、 2B,3B……カラミ流出口、 4……精製炉、 5……ランス、6……電極、7A,7B……樋、 8……保温炉、9……レードル、10……クレーン、 11……分岐樋、 11A……主樋、11B……分岐樋、 11C……排出口、 12……切換装置、 21……炉体、22……ガイドリング、 23……支持輪、24……傾転歯車、 25……駆動装置、26……バーナー、 27……羽口、28……出湯口、28……装入口、 30……煙道口、31……カバー、 M……カワ、S……カラミ、C……粗銅、 L……レードルの移動軌跡。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−210930(JP,A) 特開 平1−294832(JP,A) 特開 昭63−247309(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅精鉱を熔解、酸化してカワとカラミとを
    生成する熔錬炉と、前記カワをカラミから分離する分離
    炉と、分離された前記カワをさらに酸化して粗銅を生成
    する製銅炉とが、溶湯流路により直列的に接続され、 前記製銅炉には、前記粗銅をより銅品位の高い銅に精製
    する複数の精製炉が、上部が密閉された樋により構成さ
    れて複数に分岐する溶湯流路を介して接続されていると
    ともに、この溶湯流路には、一部の分岐した溶湯流路を
    耐火物で閉塞することにより前記製銅炉を精製炉の一つ
    に択一的に連通せしめる切換装置が設けられていること
    を特徴とする銅の製錬装置。
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