JP3237040B2 - 銅の製錬装置 - Google Patents
銅の製錬装置Info
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Description
粗銅を製造するための製錬装置に関する。
のように、連続的に製錬を行う連続製錬装置と、バッチ
式の溶錬炉や転炉を用いるバッチ式の製錬装置とがあ
る。
て、図3の構成図および図4の工程系統図を参照して説
明する(例えば、日本金属学会発行の「非鉄金属製錬」
参照)。
錬装置は、主に、酸化富化空気あるいは高温熱風ととも
に供給された乾燥した銅精鉱(微粉精鉱)を溶解、酸化
し、硫化銅および硫化鉄の混合物を主成分とするマット
(カワ)と銅精鉱中の脈石や溶剤および酸化鉄等からな
るスラグ(カラミ)とを生成するマット溶錬炉40と、
このマット溶錬炉40で生成された溶錬マットを後述す
る転炉42に移送するための、レードル50およびクレ
ーン51を備えた移送手段41と、この移送手段41に
より移送されてきた溶錬マットをさらに酸化して粗銅を
生成する、例えばPS転炉のようなバッチ式の転炉42
と、この転炉42で生成された粗銅を後述する精製炉4
4に移送するための、レードル57およびクレーン59
と、このレードル57により移送されてきた粗銅を精製
して、より銅品位の高い精製銅(アノード)を精製する
複数の精製炉(図3では1つのみ図示されている)44
とから構成されている。
の炉体40aの上部には、銅精鉱を装入するための精鉱
ノズル44と、酸素富化空気、溶剤および燃料等を導入
するための導入口45が設けられている。符号46およ
び47は、それぞれスラグホールおよびマットホールを
示し、このマットホール47には、弁48aを備えたマ
ット流出管48が接続されている。
支柱は不図示)とこれら支柱49に支持されたクレーン
支持部(駆動部)41aとを備え、このクレーン支持部
41aには、レードル50を吊下げることのできるクレ
ーン51が設けられている。このクレーン51は、クレ
ーン支持部41aによりクレーン支持部41aに沿っ
て、マット溶錬炉40および転炉42間で移送される。
また、クレーン支持部41aには、後述するレードル5
7を吊下げることのできるクレーン59も設けられてい
る。
入口53が設けられ、この装入口53は蓋体53aの開
閉により開放および閉鎖される。符号54は傾転装置を
示している。
に沿って、転炉42および精製炉44間で移送される。
れぞれ装入口(不図示)および注湯孔(注出口)63が
設けられており、前記装入口(不図示)は蓋体60の開
閉により開放および閉鎖される。符号61、62、64
はそれぞれ排ガス口、重油バーナ、傾転装置を示してい
る。
程について説明する。図3および図4に示すように、硫
化銅精鉱は、製錬予備処理装置66により例えば乾燥、
焼結、造粒等の処理が施された後、精鉱ノズル44を介
してマット溶錬炉40内に装入されるとともに、燃料や
溶剤も導入口45よりマット溶錬炉40内に導入され
る。マット溶錬炉40内において、銅精鉱は溶解され、
ここで、比重差によって上層のスラグ(カラミ)と下層
のマット(カワ)とに分離される。すなわち、銅精鉱中
のFeは酸化され、溶剤として加えたSiO2と結合し
てスラグとされ、Cuは硫化物融体のマットとして濃縮
される。銅を主成分とするマットはマット溶錬炉40の
マット流出管48より抜き出され、レードル50に受け
入られる。マット溶錬炉40における溶錬マットの抜き
出しは、一般的に、バッチ式で行われる。
転炉42の上方に移送され、ここで、レードル50内の
溶錬マットは、装入口53より転炉42内に装入され
る。また、転炉42内に、装入口より溶剤が供給される
とともに酸素富化空気も供給され、マット中の硫化銅は
酸化されて、粗銅が得られる。転炉42において生成さ
れた粗銅は、装入口53より抜き出され、レードル57
に移され、クレーン59によって移送されて精製炉44
の上面に開口する装入口60より精製炉44に装入され
る。この精製炉44において粗銅は、さらに酸化されて
から還元され、より品位の高い銅に精製され、結果的
に、精製銅が得られる。
されて、鋳造され、アノード板にして電解槽67に移送
され、電解槽67により電気銅とされる、その後は、例
えば、反射炉68により型銅とされる(図4参照)。
ち、特に転炉42からの排ガス70には高い濃度の亜硫
酸ガスが含まれ、硫酸工場69においてこれを水に吸収
させ、硫酸71を製造している。転炉42はバッチ式の
ものであるので、排ガス70の発生量および亜硫酸ガス
濃度は、操業時に大きく、溶湯の受け入れ時や注出時に
は極端に小さくなるという、ほぼ方形波状に変化する。
このため、硫酸工場69の処理能力は、排ガス量および
亜硫酸ガス濃度が最大となる時にも排ガスを処理できる
よう、十分に大きく設定されている。
銅のバッチ式製錬装置では、硫酸工場の処理能力を、排
ガス量および亜硫酸ガス濃度が最大となる時にも排ガス
を処理できるものに設定しているので、硫酸工場の設備
コストが多大なものとなっているという問題点がある。
また、粗銅の生産能力を高めるために、転炉を複数設置
する等して増設すると、これに伴って、クレーンの設置
数や設置範囲も多くかつ広くなるので、結果的に、設備
費が膨大なものとなる。
製銅炉(C炉)に注目し、すなわち、連続製銅炉は転炉
と比較して排ガス発生量が小さく、しかも、該排ガス発
生量および亜硫酸ガス濃度が平均化していることを鑑
み、前記した従来のバッチ式製錬装置において、バッチ
式の転炉に代えて連続製銅炉を用いることにより、上記
問題点を解決できることを見出した。
れに溶錬マットを連続的に流入させる必要がある。その
ため、地上レベルに設けた溶錬炉と連続製銅炉との間に
高低差を設ける必要がある。そこで、図5に示すよう
に、地上レベルに既設された自溶炉(マット溶錬炉)4
0と連続製銅炉42aと精製炉44とを、樋72,73
を介して順次直結しただけでは、連続製銅炉42aと精
製炉44の設置スペースを確保するために、グラウンド
GLを掘り込まなければならず、結果的に、莫大な設備
改善費がかかることになる。また、別な問題点として、
通常溶錬炉からマットをバッチ抜き出しするが、溶錬炉
と連続製銅炉とを樋でつないだ場合、溶体の流れが間欠
になり、樋の底上がり等によりそのメンテナンスに多大
な労力が必要になる。
鑑みてなされたものであり、バッチ式製錬装置におい
て、設備費やメンテナンスの労力を低減できる上、生産
能力をも向上する、銅の製錬装置を提供することを目的
としている。
の本発明の、銅の製錬装置は、銅精鉱を溶解、酸化し、
溶錬マットとスラグとを生成する、バッチ抜き出し式の
マット溶錬炉と、該マット溶錬炉よりバッチ式にて抜き
出された溶錬マットを移送するための溶錬マット移送手
段と、該溶錬マット移送手段により移送されてきた溶錬
マットを一旦保持するための保持容器と、前記保持容器
内の溶錬マットを第1の樋を介して連続的に導入し、こ
の導入した溶錬マットをさらに酸化して粗銅を連続的に
生成し、第2の樋を介して粗銅を流出する連続製銅炉
と、前記連続製銅炉で生成された粗銅を前記第2の樋を
介して連続的に導入し、これを精製して、より銅品位の
高い精製銅を精製するための精製炉と、から構成されて
いることを特徴とするものである。また、前記溶錬マッ
ト移送手段は、前記マット溶錬炉よりバッチ式にて抜き
出された溶錬マットを受け入れるためのレードルと、該
レードルを前記マット溶錬炉と前記保持容器との間で移
送させるものであって、溶錬マットを受け入れたレード
ルを前記保持容器に移送して、その中の溶錬マットを保
持容器内に流し込んだ後、この空のレードルを前記マッ
ト溶錬炉側に移送するためのクレーンと、から構成され
ている。そして、前記保持容器が保温炉である。
硫化銅精鉱は、燃料や溶剤とともに、マット溶錬炉内に
装入される。マット溶錬炉内において、銅精鉱は溶解さ
れ、ここで比重差によって、銅精鋼中の脈石や溶剤およ
び酸化鉄等からなる上層のスラグと硫化銅および硫化鉄
の混合物を主成分とする下層の溶錬マットとに分離され
る。すなわち、銅精鉱中のFeは酸化され、溶剤として
加えたSiO2と結合させてスラグとされ、Cuは硫化
物融体のマットとして濃縮される。銅の主成分とする溶
錬マットはマット溶錬炉の出口よりバッチ式で抜き出さ
れ、これが溶錬マット移送手段により、一旦保持容器内
に装入される。そして、保持容器内の溶錬マットは、第
1の樋上を流れて連続的に連続製銅炉内に装入される。
連続製銅炉内において、溶剤と酸素富化空気が供給さ
れ、マット中の硫化銅、次いで硫黄が優先的に酸化され
て除去され、粗銅が連続的に生成される。生成された粗
銅は、第2の樋上を流れて流出される。マット溶錬炉お
よび連続製銅炉からの排ガスには高い濃度の亜硫酸ガス
が含まれ、硫酸工場においてこれを水に吸収させ、硫酸
を製造している。ここで、連続製銅炉における排ガス発
生量および亜硫酸ガス濃度は、時間的に平均化している
ので、バッチ式転炉を使用する場合に比べてなるかに小
能力の硫酸工場で処理できる。連続製銅炉において連続
処理が行われて生産性が向上する。請求項2および6に
記載の発明では、第2の樋上を流れて流出される粗銅
は、精製炉に装入される。この精製炉において粗銅は、
さらに酸化されてから還元され、より品位の高い銅に精
製された後、陽極板(アノード)に鋳造されて電解処理
される。すなわち、精製炉は、連続製銅炉から溶融状態
のまま粗銅を装入し、この粗銅は酸化製錬により不純物
を除かれた後、天然ガスやアンモニア等で還元処理され
る。請求項3に記載の発明では、前記マット溶錬炉より
バッチ式にて抜き出されたマットはレードルにより受け
入け、このレードルはクレーンにより前記第1の樋の流
入側に移送されて、その中のマットが第1の樋の流入側
に流し込まれた後、レードルは前記クレーンにより前記
マット溶錬炉側に移送される。請求項4に記載の発明で
は、保温炉にてその中の溶錬マットが保温されることに
より、溶錬マットの品質が劣化しない。請求項5に記載
の発明では、溶錬マットは、保持容器内を通らずに、直
接連続製銅炉へ移送される。請求項7に記載の発明で
は、マット溶錬炉よりバッチ式にて抜き出された溶錬マ
ットは順次レードルに受け入れ、溶錬マットを受け入れ
たレードルはクレーンにより順次前記第1の樋の流入側
に移送されて、1つのレードルからその中の溶錬マット
が第1の樋の流入側に流し込まれた後、この空のレード
ルはクレーンにより前記マット溶錬炉側に移送するとと
もに、後段のレードルは別のクレーンにより第1の樋の
流入側に移送される。
て説明する。図1は本発明の、銅の製錬装置の第1の実
施例の構成を示す図である。
置は、主に、酸化富化空気あるいは高温熱風とともに供
給された乾燥した銅精鉱(微粉精鉱)を溶解、酸化し、
硫化銅および硫化鉄の混合物を主成分とするマット(カ
ワ)と銅精鉱中の脈石や溶剤および酸化鉄等からなるス
ラグ(カラミ)とを生成するマット溶錬炉1と、このマ
ット溶錬炉1で生成された溶錬マットを後述する保温炉
3に移送するための、レードル14およびクレーン13
を備えた溶錬マット移送手段2と、この溶錬マット移送
手段2により移送されてきた溶錬マットを一旦貯留する
ための保持容器としての保温炉3と、この保温炉3から
第1の樋19を通って送られてきた溶錬マットをさらに
酸化して粗銅を生成する連続製銅炉4と、この連続製銅
炉4で生成された粗銅を後述する精製炉5に移送するた
めの第2の樋21と、この第2の樋21を介して移送さ
れてきた粗銅を精製して、より銅品位の高い精製銅(ア
ノード)を精製する複数の精製炉(図1では1つのみ図
示されている)5とから構成されている。
体1aには、銅精鉱を装入するための精鉱ノズル6と、
酸素富化空気、溶剤および燃料等を導入するための導入
口10が設けられている。符号8および7は、それぞれ
スラグホールおよびマットホールを示し、このマットホ
ール7には、弁9aを備えたマット流出管9が接続され
ている。マット溶錬炉1としては、自溶炉、反射炉や電
気炉等がある。
有するレードル14と、マット溶錬炉1の近傍に配置さ
れて、支柱11,12とこれら支柱11,12に支持さ
れたクレーン支持部(駆動部)2aとを備え、このクレ
ーン支持部2aには、レードル14を吊下げることので
きるクレーン13が設けられている。レードル14は前
記取っ手141を介してクレーン13のフック131に吊
下げられる。そして、このクレーン13は、クレーン支
持部2aによりクレーン支持部2aに沿って、マット溶
錬炉1および第1の樋19の流入側(図1中、左側)間
で移送される。
温炉3はバーナ等の加熱手段(不図示)を備え、炉体1
6の上部に装入口15aが設けられている。この装入口
15aは、ヒンジ17により矢印で示すように開閉可能
に設けられた蓋体15により開閉される。炉体16の下
部には注出口(不図示)が設けられ、この注出口(不図
示)には後述する第1の樋19の流入側に接続されてい
る。
置における連続製銅炉と基本的に同様のものである。す
なわち、連続製銅炉4は、保温炉3よりも下方に配置さ
れ、二重管構造を有するランス20が炉体の天井を挿通
して昇降自在に設けられており、このランス20を介し
て、酸素富化空気、溶剤、冷剤等が供給される。連続製
銅炉4と前記保温炉3との間には、溶湯マットの通路と
しての第1の樋19が傾斜して設けられ、保温炉3内の
溶湯が第1の樋19を通って連続製銅炉4に連続的に装
入される。保温炉3内の溶錬マット29の液面24は、
連続製銅炉4内の溶錬マット30の液面25よりも高く
なっている。
た粗銅を、第2の樋21を介して導入し、ここで粗銅は
精製されて、より銅品位の高い精製銅が精製される。精
製炉5はグラウンドGL上に設置され、精製炉5内の粗
銅の液面は28は、連続製銅炉4内の溶錬マット30の
液面25よりも低くなっている。精製炉5は複数配置さ
れ、それぞれ各別の第2の樋21を介して連続製銅炉4
に接続されている。そして、図示しない切り替え弁によ
り所望の1つの第2の樋21を選択することにより、こ
の選択した第2の樋21を介して対応する精製炉5に粗
銅が供給される。
程について説明する。硫化銅精鉱は、製錬予備処理装置
(不図示)により例えば乾燥、焼結、造粒等の処理が施
された後、精鉱ノズル6を介してマット溶錬炉1内に装
入されるとともに、燃料や溶剤も装入口10を介してマ
ット溶錬炉1内に導入される。マット溶錬炉1内におい
て、銅精鉱は溶解され、ここで比重差によって上層のス
ラグと下層のマットとに分離される。すなわち、銅精鉱
中のFeは酸化され、溶剤として加えたSiO2と結合
してスラグとされ、Cuは硫化物融体のマットとして濃
縮される。バッチ抜き出し式のマット溶錬炉1内の溶錬
マットは、マット流出管9から抜き出され、レードル1
4に移送される。
矢印Aで示すように保温炉3側に移送されて、保温炉3
の上部にきた時に、レードル14を傾けることにより、
その中の溶錬マットは、装入口15aより一旦保温炉3
内に装入される。保温炉3内の溶錬マットは第1の樋1
9を介して連続製銅炉4内に装入され、ここで、ランス
20より溶剤と酸素富化空気が供給され、溶錬マット中
の硫化銅、次いで硫黄が優先的に酸化されて除去され、
粗銅が得られる。空のレードル14はクレーン13によ
りマット溶錬炉1側に移送され、再び溶錬マットを受
け、上述の動作が繰り返される。
粗銅は、所定の第2の樋21を介して、連続的に所定の
精製炉5内に装入されることで、生産効率が向上する。
この精製炉5において粗銅は、さらに酸化されてから還
元され、より品位の高い銅に精製された後、陽極板(ア
ノード)に鋳造されて電解処理される。すなわち、この
精製炉5は、連続製銅炉4から溶融状態にまま粗銅を装
入し、この粗銅は酸化製錬により不純物を除かれた後、
天然ガスやアンモニア等で還元処理される。
の排ガスには高い濃度の亜硫酸ガスが含まれ、硫酸工場
においてこれを水に吸収させ、硫酸を製造している。そ
して、連続製銅炉4は連続式のものを使用しているの
で、排ガス発生量および亜硫酸ガス濃度は、操業時にお
いて平均化され、バッチ式転炉を使用する場合に比べて
はるかに小能力の硫酸工場で処理できる。また、量産性
にも優れ、増産する際には、小能力の硫酸工場で対処で
きて、硫酸工場の設備コストが少なくて済む上、クレー
ンの設置数や設置範囲が多くならず、設備費が嵩まな
い。さらに、マット溶錬炉1からの溶錬マットは、既存
のクレーンにより保温炉3内に移送され、この保温炉3
の液面24を連続製銅炉4内の液面25より高く、ま
た、連続製銅炉4内の溶錬マット30の液面25を精製
炉5内の溶錬マットの液面28よりも高く設定すること
により、連続製銅炉4や精製炉5の設置スペースのため
にグラウンドGLを掘り込む必要がない。
用いられているが、コスト削減のために、保持容器とし
て鍋等の単なる容器を用いてもよい。
1の実施例と相違する点を重点的に説明する。図2は本
発明の、銅の製錬装置の第2の実施例の構成を示す図で
あり、図1の実施例と同一構成の部分には同一符号が付
されている。
は、マット溶錬炉1の近傍に配置されて、支柱11,1
2とこれら支柱11,12に支持された(掛け渡され
た)クレーン支持部(駆動部)2aとを備え、このクレ
ーン支持部2aには、レードル14a,14b,14c
を吊下げることのできる3つのクレーン13a,13
b,13cが設けられている。各クレーン13a,13
b,13cは、クレーン支持部2aによりクレーン支持
部2aに沿って、マット溶錬炉1および第1の樋19の
流入側との間を、それぞれ独立して移送される。
傍には架台23が設置されている。レードル14a,1
4b,14cの下部側壁には、弁22a,22b,22
cをそれぞれ備えた注出管26a,26b,26cが連
結され、弁22a,22b,22cをそれぞれ開くこと
により、レードル14a,14b,14c内の溶錬マッ
トは注出管26a,26b,26cより注出される。
よる製錬工程について、第1図のものと相違する点を重
点的に説明する。
ットは炉体1aのマット注出口9から抜き出され、レー
ドル14aに移送される。このレードル14aは第1の
クレーン13aにより矢印Aで示すように架台23側へ
移送される。この間、レードル14aの前段のレードル
14cは、既に架台23に載っており、その弁22cが
開けれ、レードル14c内の溶融マットは注出管26c
を介して第1の樋19内に流入される。この注入が終る
と、レードル14cは、溶錬マットを受けるために、ク
レーン13cにより矢印Cで示すようにマット溶錬炉1
へ移送される。レードル14aの後段のレードル14b
は、マット溶錬炉1のマット流出管9より溶錬マットを
受け、この後、クレーン13bにより架台23側に移送
される。
ードル14a,14b,14cより溶錬マットが順次、
第1の樋19を介して連続製銅炉4内に装入される。第
1の実施例と比較して、高価な保温炉が不要なので、装
置コストが低い。レードル14a,14b,14cには
例えば蓋を設けて保温性を高めたり、または、ヒータ等
を内蔵して保温性を高めることにより、溶錬マットの品
質を低下させない等の工夫をするとよい。
れているので、以下に記載するような効果を奏する。請
求項1に記載の発明は、バッチ式製錬装置において、バ
ッチ式転炉の代りに連続式製銅炉を用いるので、連続製
銅炉での排ガス発生量および亜硫酸ガス濃度は、操業時
において平均化され、バッチ式転炉を使用する場合に比
べてはるかに小能力の硫酸工場で処理できる。また、量
産性にも優れ、増産する際には、小能力の硫酸工場で対
処できて、硫酸工場の設備コストが少なくて済む上、ク
レーンの設置数や設置範囲が多くならず、設備費が嵩ま
ない。さらに、グラウンドを掘り込む必要がなく、改善
費が安い。また、精製炉で連続精製が行われ、生産性が
向上する。請求項2に記載の発明は、マット溶錬炉より
バッチ式にて注出された溶錬マットを、レードルにより
受け入け、このレードルをクレーンにより連続製銅炉に
移送するという、構成の簡単な溶錬マット移送手段を利
用することで、装置コストが嵩まない。請求項3に記載
の発明は、保持容器として保温炉を用いることにより、
溶錬マットの品質が低下せず、結果的に良質なアノード
が得られる。
を示す図である。
を示す図である。
である。
炉) 1a 炉体 2 溶錬マット移送手段 2a クレーン支持部(クレ
ーン駆動部) 3 保温炉(保持容器) 4 連続製銅炉(C炉) 5 精製炉(A炉) 6 精鉱ノズル 7 マットホール 8 スラグホール 9 マット流出管(マット
抜き出し管) 10 導入口 11,12 支柱 13,13a,13b,13c クレーン 131 フック 14,14a,14b,14c レードル 141 取っ手 15 蓋体 15a 装入口 16 炉体 17 ヒンジ 18,23 架台 19 第1の樋 20 ランス 21 第2の樋 22a,22b,22c 注出管 24,25,27,28 液面 26a,26b,26c 弁 29,30 溶錬マット GL グラウンド
Claims (3)
- 【請求項1】 銅精鉱を溶解、酸化し、溶錬マットとス
ラグとを生成する、バッチ抜き出し式のマット溶錬炉
と、 該マット溶錬炉よりバッチ式にて抜き出された溶錬マッ
トを移送するための溶錬マット移送手段と、 該溶錬マット移送手段により移送されてきた溶錬マット
を一旦保持するための保持容器と、 前記保持容器内の溶錬マットを第1の樋を介して連続的
に導入し、この導入した溶錬マットをさらに酸化して粗
銅を連続的に生成し、第2の樋を介して粗銅を流出する
連続製銅炉と、 前記連続製銅炉で生成された粗銅を前記第2の樋を介し
て連続的に導入し、これを精製して、より銅品位の高い
精製銅を精製するための精製炉と、 から構成されていることを特徴とする、銅の製錬装置。 - 【請求項2】 前記溶錬マット移送手段は、前記マット
溶錬炉よりバッチ式にて抜き出された溶錬マットを受け
入れるためのレードルと、 該レードルを前記マット溶錬炉と前記保持容器との間で
移送させるものであって、溶錬マットを受け入れたレー
ドルを前記保持容器に移送して、その中の溶錬マットを
保持容器内に流し込んだ後、この空のレードルを前記マ
ット溶錬炉側に移送するためのクレーンと、 から構成されている請求項1に記載の銅の製錬装置。 - 【請求項3】 前記保持容器が保温炉である請求項1乃
至請求項2のいずれかに記載の銅の製錬装置。
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