JP3296784B2 - 多重化システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、伝送装置のように
高い信頼性を要求するシステムで、装置の各部が多重化
されている場合に、システム全体を予備系から現用系あ
るいはその逆方向への切替を高速度で行う多重化システ
ムに関する。

【０００２】

【従来の技術】２重化された伝送路を持つＳＤＨ（Sync
hronous Digital Hierarchy）伝送装置において、現用
系の伝送路に障害が発生すると、装置が自動的にその障
害を検出して、予備系の伝送路を現用系の伝送路に切り
替える。切替制御手順は、伝送装置の動作手順を標準化
したＩＴＵ−ＴＧ．７０７，７８３中に規定されてい
る。障害の発生した伝送路を含む伝送装置の各部や周辺
装置は、上記の規定中で定義されたＡＰＳ（Auto prote
ction switch）バイト中に含まれるＳＯＨ（Section Ov
er Head）のＫ１／Ｋ２バイトを使用して制御信号の送
受信をし、協調して系の切替動作を実施する。

【０００３】系の切替を実施するトリガとしては、セク
ション警報、装置警報、対向装置からの警報、上位装置
からの切替指示等がある。セクションとは、自装置と他
の伝送装置との間を接続する伝送路群のことをいう。セ
クション警報とは、セクションが、予備系の伝送路と現
用系の伝送路の切替を要求するために出力する警報であ
る。装置警報とは、自装置が、装置内部の適当なブロッ
ク（伝送系統）について、予備系と現用系との切替を要
求するために出力する警報である。

【０００４】対向装置からの警報とは、対向装置が予備
系と現用系との切替を行う際に、対向装置から自装置に
対して、同調して系を切り替えるように要求する警報で
ある。上位装置からの切替指示は、上位装置が何らかの
障害を検出して、上位装置から自装置に対して、予備系
と現用系との切替を要求する警報である。

【０００５】いずれの場合にも、警報は、警報書き込み
用のメモリに書き込まれる。これをファームウェアがポ
ーリングして、定期的に各警報の読み出しを行う。ファ
ームウェアは、警報を読み出すと警報の読み出し位置や
警報の属性情報から警報の出所を認識して、状態遷移テ
ーブルを更新する。状態遷移テーブルは、装置各部がそ
れぞれどんな状態にあるか、例えば予備系か現用系かを
示す状態情報等により構成される。状態情報を書き換え
ると、装置各部はその状態情報の内容に従って状態を切
り替える。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記のような
従来技術には次のような解決すべき課題があった装置各
部の状態遷移を制御するファームウェアは、メモリに書
き込まれた各警報を一定の周期Ｔで読み出す。ところが
警報が書き込まれる直前にポーリングをした部分は、次
にポーリングをするのはＴ時間後だから、最大で時間Ｔ
だけ警報の収集タイミングが遅れる場合がある。これで
は、警報が出力されてから実際に該当部分の予備系と現
用系との状態切り替えが完了するまでの時間が長くなっ
てしまうという問題がある。また、自装置の各部の状態
を、全て、ファームウェアの状態遷移テーブルで管理し
ていると、テーブルの更新や管理が複雑になり、ファー
ムウェアを実行するプロセッサに大きな負荷がかかると
いう問題がある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成１〉複数の伝送装置を有し、各伝送装置が、他の伝送装置の
遷移状態を示すイベントを含むオーバヘッド情報を前記
他の伝送装置から受信する複数のインタフェース部と、
少なくとも自己の状態を遷移すべく制御を行う装置内制
御部を備え、かつ前記各伝送装置内の前記インタフェー
ス部間で自己の遷移状態を示すイベントを含むステート
情報を交換する多重化システムにおいて、前記インタフ
ェース部は、自己の取りうる各ステート情報と各遷移状
態を示すイベントとの組み合わせにそれぞれ対応させた
アドレスに、自己が次に取るべき遷移状態を示すステー
ト情報が格納されている状態遷移テーブルと、前記他の
伝送装置から受信した前記オーバヘッド情報又は他のイ
ンタフェース部から受けた前記ステート情報から前記イ
ベントを抽出するイベント処理部と、前記抽出されたイ
ベントと自己の現在のステート情報とから前記状態遷移
テーブルのアドレスを判定し、前記状態遷移テーブルか
ら該アドレス内のステート情報を取り出し、該ステート
情報を前記装置内制御部に供給するステート処理部とを
含むことを特徴とする多重化システム。

【０００８】〈構成２〉 構成１に記載の多重化システムにおいて、前記インタフ
ェース部は、前記他の伝送装置と前記オーバヘッド情報
を交換するセクション終端部と、前記他のインタフェー
ス部と前記ステート情報の交換をする他系情報処理部と
を更に備え、前記セクション終端部と前記ステート処理
部との間にＡＰＳ（Auto protection switch）バイト処
理部を設け、前記セクション終端部は、他の伝送装置か
ら受信したオーバーヘッド情報中からＡＰＳバイトを分
離して抽出し、前記ＡＰＳバイト処理部は、セクション
終端部から転送されたＡＰＳバイトを処理して、対応す
るイベントを生成するとともに、前記伝送装置のステー
トが切り替えられた場合に、そのステートをＡＰＳバイ
トに変換して、セクション終端部に向けて出力すること
を特徴とする多重化システム。

【０００９】〈構成３〉 構成１に記載の多重化システムにおいて、前記インタフ
ェース部は、他の伝送装置から受信したオーバーヘッド
情報中からＡＰＳバイトを分離して抽出するセクション
終端部と、このセクション終端部から転送されたＡＰＳ
バイトを処理して、対応するイベントを生成するＡＰＳ
バイト処理部と、他のインタフェース部と接続されてス
テート情報を交換し、他のインタフェース部から受信し
たステート情報中からイベントを分離して抽出する他系
情報処理部と、装置内制御部から入力するイベントを受
信してこれをイベント処理部に転送する通信制御部と、
前記ＡＰＳバイト処理部と前記他系情報処理部と前記通
信制御部から任意のタイミングで入力するイベントを管
理して、順次、前記ステート処理部へ転送するイベント
処理部を備えたことを特徴とする多重化システム。

【００１０】〈構成４〉 構成３に記載の多重化システムにおいて、ＡＰＳバイト
処理部は、前記伝送装置内のステートが切り替えられた
場合に、そのステートをＡＰＳバイトに変換して、セク
ション終端部に向けて出力し、セクション終端部は、Ａ
ＰＳバイト処理部の出力したＡＰＳバイトをオーバーヘ
ッド情報として前記他の伝送装置に送信し、他系情報処
理部は、前記伝送装置のステートが切り替えられた場合
に、そのステートを、他系インタフェース部を介して他
系に向けて出力し、通信制御部は、前記伝送装置のステ
ートが切り替えられた場合に、そのステートを装置内制
御部に向けて出力することを特徴とする多重化システ
ム。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて説明する。 〈具体例〉 図１は、本発明の多重化システム具体例を示すブロック
図である。図のインタフェース部１０は、伝送装置内部
の任意のブロック（伝送系統）に設けられたものであ
る。このブロックは、２重化されており、図のインタフ
ェース部１０を予備系のものとすると、図示しない現用
系の他系インタフェース部２０に接続されている。即
ち、本発明は、伝送装置内部や周辺部で多重化された全
てのブロックについて実施することができる。

【００１２】インタフェース部１０には、セクション終
端部１１、ＡＰＳバイト処理部１２、他系情報処理部１
３、通信制御部１４、イベント処理部１５、ステート処
理部１６、記憶部１７が設けられている。セクション終
端部１１は、自装置と対向装置１との間を接続するセク
ションの終端を構成する。このセクションは図３を用い
てあとから説明するように、予備系伝送路と現用系伝送
路とから構成される。セクション終端部１１は、この各
伝送路の終端にあり、任意の対向装置とステート情報を
交換するためのインタフェース機能を持つ。対向装置は
例えば他の隣接するブロックである。

【００１３】セクション終端部１１は、対向装置からオ
ーバーヘッド情報を受信する。オーバーヘッド情報は、
各ブロックで障害等が発生した時に自動的に協調して予
備系と現用系との切替を実施できるように、各ブロック
間で送受信されるステート（情報を発信したブロックの
状態）を含む情報である。伝送路を送受信される信号フ
レームは、セクションオーパーヘッドとペイロードとに
より構成される。このセクションオーバーヘッドの一部
に、Ｋ１／Ｋ２バイトが含まれる。これを利用して、協
調した系切替制御を行う。セクション終端部１１はこの
オーバーヘッド情報中からＡＰＳバイトを分離して抽出
する機能を持ち、例えば、受信した信号を保持するレジ
スタとその中のＡＰＳバイトに相当する部分を選択して
ＡＰＳバイト処理部１２へ転送する転送回路により構成
される。

【００１４】ＡＰＳバイト処理部１２は、セクション終
端部１１から転送されたＡＰＳバイトを処理して、対応
するイベントを生成し、イベント処理部に送る機能を持
つ。このＡＰＳバイト処理部１２は、例えば、ＡＰＳバ
イトをイベントに変換するデコーダにより構成される。
イベントの実体は、どのブロックがどういうステートに
切り替わったかという情報で、これに対応して、自ブロ
ックのステートを決定するのがステート処理部１６の役
割である。上記ＡＰＳバイト処理部１２のデコーダの出
力はイベント処理部１５に送られる。

【００１５】他系情報処理部１３は、図に示すインタフ
ェース部１０と同一の構成の他系インタフェース部２０
と接続されて、ステート情報を交換する機能を持つ部分
である。この他系情報処理部１３は、他系インタフェー
ス部２０から受信したステート情報中から、イベントを
分離して抽出する機能を持ち、例えば、受信した信号を
保持するレジスタとその中のイベントに相当する部分を
選択してイベント処理部１５に転送する転送回路により
構成される。

【００１６】通信制御部１４は、装置内制御部１８から
入力するイベントを受信してこれをイベント処理部１５
に転送する通信用インタフェースである。イベント処理
部１５は、ＡＰＳバイト処理部１２や他系情報処理部１
３や通信制御部１４から任意のタイミングで入力するイ
ベントを管理して、順次ステート処理部１６へ転送する
機能を持ち、例えば、先入れ先出しメモリ等により構成
される。記憶部１７には、各イベントに対応して自ブロ
ックが遷移するべきステートを示す、状態遷移テーブル
５が格納されている。

【００１７】図２に、状態遷移テーブルの動作説明図を
示す。図の状態遷移テーブル５のアドレス上位ビットに
は、自ブロックのステートＡＤ１が入力し、下位ビット
には、イベントＡＤ２が入力する。このアドレス信号を
入力することによって、状態遷移テーブル５から次のス
テートＳＴが読み出される。

【００１８】即ち、状態遷移テーブル５は、どのブロッ
ク（伝送系統）がどういうステートに切り替わったとい
うイベントと自ブロックの現在のステートとの組み合わ
せに相当する値のアドレスに、自ブロックの次のステー
トを記憶した構成のテーブルデータである。ステートと
しては、予備系や現用系で動作中といった状態のほか、
障害を検出した後に他系へのステート切替要求を送信し
た後の、他系の切替待ち状態というように、様々なイベ
ントに対応して、遷移しなければならない具体的な次の
状態を含む。ブロック毎に多様に遷移するステートの管
理を、伝送装置全体を監視制御するファームウェアが一
括管理すると、その制御が複雑になり、負荷も増大す
る。また、処理時間もかかる。そこで、各ブロック毎に
状態遷移テーブルを設けて自ブロックの状態を管理する
ようにしている。自ブロックの状態は例えば記憶部１７
の一部に記憶する。

【００１９】ステート処理部１６は、例えば、上記のよ
うに、自ブロックの現在の状態を示すデータを上位ビッ
トにし、イベント処理部１５から入力するイベントを下
位ビットにして、記憶部１７をアクセスする機能を持
ち、入力信号を受け入れてアドレスを生成するためのア
ドレスレジスタ等により構成される。また、上記ＡＰＳ
バイト処理部１２は、上記の機能の他に、自ブロックの
ステートが切り替えられた場合に、そのステートをＡＰ
Ｓバイトに変換して、セクション終端部１１に向けて出
力する機能を持つ。

【００２０】セクション終端部１１は、上記の機能の他
に、ＡＰＳバイト処理部１２の出力したＡＰＳバイトを
オーバーヘッド情報として対向装置に送信する機能を持
つ。他系情報処理部１３は、上記の機能の他に、自ブロ
ックのステートが切り替えられた場合に、そのステート
を、他系インタフェース部２０に向けて出力する機能を
持つ。通信制御部１４は、上記の機能の他に、自ブロッ
クのステートが切り替えられた場合に、そのステートを
装置内制御部１８に向けて出力する機能を持つ。

【００２１】以上の構成のインタフェース部１０を持つ
ブロックは、次のように動作する。図３には、協調動作
の説明図を示す。この図は、自装置４と対向装置３と
が、それぞれインタフェース部を二重化している。対向
装置３には、予備系インタフェース部３Ａと現用系イン
タフェース部３Ｂとが設けられている。これらは、それ
ぞれ装置内制御部１８によって制御される。自装置４に
は、予備系インタフェース部４Ａと現用系インタフェー
ス部４Ｂが設けられている。これらは、それぞれ装置内
制御部１８によって制御されている。

【００２２】各インタフェース部にはセクション終端部
１１のみを表示したが、内部のブロック構成や接続関係
は図１に示したものと全く同一とする。また、上位装置
２は、自装置４や対向装置３の装置内制御部１８と接続
されている。例えば伝送装置を構成する全てのブロック
は、上位装置２によって管理制御される構成となってい
る。

【００２３】各インタフェース部３Ａと４Ａの間及び３
Ｂと４Ｂの間は、それぞれ予備系伝送路６Ａと現用系伝
送路６Ｂとによって接続されている。この予備系伝送路
６Ａと現用系伝送路６Ｂによりセクションが構成されて
いる。このような状態で、自装置４と対向装置３とが、
それぞれ予備系インタフェース部４Ａを現用系インタフ
ェース部４Ｂに、予備系インタフェース部３Ａを現用系
インタフェース部３Ｂに切り替えるとする。

【００２４】各インタフェース部は、それぞれ予備系伝
送路６Ａと現用系伝送路６Ｂを通じて、相互にオーバー
ヘッド情報の交換を行う。そして、互いに状態情報即ち
ステートの切替を行う度にその情報を交換し、順に自ブ
ロックの状態を切り替えていく。こうして、例えば予備
系から現用系へ、現用系から予備系への切替を終了させ
る。

【００２５】こうした連携動作そのものは従来行われて
いたが、従来は多数のブロックの切替動作を一括してフ
ァームウェアが監視し、状態遷移の制御を行っていた。
ところが、この発明では、上記のインタフェース部１０
が対向装置や他系のインタフェース、あるいは装置内制
御部等から必要な状態情報を受け入れ、状態遷移テーブ
ル５を利用して自動的に自己の状態を切り替える。これ
と共に、その切替後のステート情報を対向装置や他系、
装置内制御部等に通知する。これら一連の処理を上記の
ようなシステムで行うことにより、全てをハードウェア
化できる。

【００２６】従って、例えば従来のようにファームウェ
アで切替制御を行った場合、切替イベントの検出から切
替動作の完了まで数１００ミリ秒程度を要していたが、
本発明ではハードウェアの動作周波数にもよるが、数μ
秒あるいはそれ以下の速度で実現することが可能にな
る。

【００２７】図４には、こうした本発明のシステムの全
体的な動作説明図を示す。図に示すように、例えば対向
装置３（図３）からオーバーヘッド情報２１が入力する
と、ＡＰＳバイト２２が抽出され、イベント２３に変換
される。また、他系（自装置４（図３））内の他のイン
タフェース部からステート情報２４が入力すると、イベ
ント２５に変換される。装置内制御部からステート情報
２６が入力すると、イベント２７に変換される。これら
のイベントが、既に説明したイベント処理部１５におい
て順に整列され、図示したイベント２９，２８のように
順にステート処理部１６へ送られる。

【００２８】ステート処理部では、図４に示したよう
に、現ステート３０とイベント２９とを組み合わせたア
ドレスを状態遷移テーブル５に供給し、次のステート３
１を読み出す。次のステート３１は、自ブロックの状態
を切り替えるために利用され、現ステート３０に置き替
えられて一時記憶される。また、次のステート３１は、
ＡＰＳバイト３２に変換され、オーバーヘッド情報３３
として他ブロックに送られる。さらに、次のステート３
１は、ステート情報３４として他系に送られ、ステート
情報３５として装置内制御部へ送られる。

【００２９】この図に示すように、各情報は、それぞれ
簡単な変換や抽出処理によって、そのまま順に転送さ
れ、メモリに供給され、必要なステートが読み出され、
再びそのステートの情報が転送されて外部へ送り出され
る。従って、これらの転送制御を簡単なハードウェアに
より実現でき、高速処理が可能となる。

【００３０】なお、上記の具体例では、ＳＤＨインタフ
ェースを具備する伝送装置を挙げて、その構成や動作説
明を行った。しかしながら、システムをそれぞれ多重化
された伝送系統に分割して、各伝送系統間で、ステート
情報の交換をするものならば、どのような種類の装置シ
ステムも同様の機能を実現することができる。

【００３１】

【発明の効果】以上発明した本発明の多重化システムに
よれば、システムをそれぞれ多重化された複数の伝送系
統に分割し、各伝送系統間でステート情報の交換を行
い、各伝送系統に設けられたインタフェース部が、ハー
ドウェアによって各部のイベントから新たな次のステー
トを生成し、自系統の制御を行い、そのステートを外部
に通知するように構成したので、状態遷移制御をブロッ
ク単位で高速に実行すること可能になる。従って、ファ
ームウェアのような複雑な管理が必要なく、システム全
体を制御する部分の低コスト化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の多重化システムを示すブロック図であ
る。

【図２】状態遷移テーブルの動作説明図である。

【図３】協調動作の説明図である。

【図４】本発明のシステムの動作説明図である。

【符号の説明】

１ 対向装置 ５ 状態遷移テーブル １０ インタフェース部 １１ セクション終端部 １２ ＡＰＳバイト処理部 １３ 他系情報処理部 １４ 通信制御部 １５ イベント処理部 １６ ステート処理部 １７ 記憶部 １８ 装置内制御部 ２０ 他系インタフェース部

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の伝送装置を有し、各伝送装置が、
   他の伝送装置の遷移状態を示すイベントを含むオーバヘ
   ッド情報を前記他の伝送装置から受信する複数のインタ
   フェース部と、少なくとも自己の状態を遷移すべく制御
   を行う装置内制御部を備え、かつ前記各伝送装置内の前
   記インタフェース部間で自己の遷移状態を示すイベント
   を含むステート情報を交換する多重化システムにおい
   て、 前記インタフェース部は、 自己の取りうる各ステート情報と各遷移状態を示すイベ
   ントとの組み合わせにそれぞれ対応させたアドレスに、
   自己が次に取るべき遷移状態を示すステート情報が格納
   されている状態遷移テーブルと、 前記他の伝送装置から受信した前記オーバヘッド情報又
   は他のインタフェース部から受けた前記ステート情報か
   ら前記イベントを抽出するイベント処理部と、 前記抽出されたイベントと自己の現在のステート情報と
   から前記状態遷移テーブルのアドレスを判定し、前記状
   態遷移テーブルから該アドレス内のステート情報を取り
   出し、該ステート情報を前記装置内制御部に供給するス
   テート処理部とを含むことを特徴とする多重化システ
   ム。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の多重化システムにおい
   て、前記インタフェース部は、前記他の伝送装置と前記オー
   バヘッド情報を交換するセクション終端部と、前記他の
   インタフェース部と前記ステート情報の交換をする他系
   情報処理部とを更に備え、 前記セクション終端部と前記ステート処理部との間にＡ
   ＰＳ（Auto protection switch）バイト処理部を設け、 前記セクション終端部は、他の伝送装置から受信したオ
   ーバーヘッド情報中からＡＰＳバイトを分離して抽出
   し、 前記ＡＰＳバイト処理部は、セクション終端部から転送
   されたＡＰＳバイトを処理して、対応するイベントを生
   成するとともに、前記伝送装置のステートが切り替えら
   れた場合に、そのステートをＡＰＳバイトに変換して、
   セクション終端部に向けて出力することを特徴とする多
   重化システム。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の多重化システムにおい
   て、前記インタフェース部は、他の伝送装置 から受信したオ
   ーバーヘッド情報中からＡＰＳバイトを分離して抽出す
   るセクション終端部と、 このセクション終端部から転送されたＡＰＳバイトを処
   理して、対応するイベントを生成するＡＰＳバイト処理
   部と、他の インタフェース部と接続されてステート情報を交換
   し、他のインタフェース部から受信したステート情報中
   からイベントを分離して抽出する他系情報処理部と、 装置内制御部から入力するイベントを受信してこれをイ
   ベント処理部に転送する通信制御部と、 前記ＡＰＳバイト処理部と前記他系情報処理部と前記通
   信制御部から任意のタイミングで入力するイベントを管
   理して、順次、前記ステート処理部へ転送するイベント
   処理部を備えたことを特徴とする多重化システム。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の多重化システムにおい
   て、 ＡＰＳバイト処理部は、前記伝送装置内のステートが切
   り替えられた場合に、そのステートをＡＰＳバイトに変
   換して、セクション終端部に向けて出力し、 セクション終端部は、ＡＰＳバイト処理部の出力したＡ
   ＰＳバイトをオーバーヘッド情報として前記他の伝送装
   置に送信し、 他系情報処理部は、前記伝送装置のステートが切り替え
   られた場合に、そのステートを、他系インタフェース部
   を介して他系に向けて出力し、 通信制御部は、前記伝送装置のステートが切り替えられ
   た場合に、そのステートを装置内制御部に向けて出力す
   ることを特徴とする多重化システム。