JP3295787B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP3295787B2
JP3295787B2 JP19525193A JP19525193A JP3295787B2 JP 3295787 B2 JP3295787 B2 JP 3295787B2 JP 19525193 A JP19525193 A JP 19525193A JP 19525193 A JP19525193 A JP 19525193A JP 3295787 B2 JP3295787 B2 JP 3295787B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を利用して被検
体の診断部位について断層像を得ると共に超音波の送波
又は受波の何れか一方又は両方でいわゆる重み付けを行
う超音波診断装置に関し、特に診断部位からの反射波に
よる受波信号又は収集した画像信号の強度に応じて重み
付け関数の関数形状を変えることにより、微弱な信号で
も方位分解能の劣化を抑制し、コントラストの良い画像
を得ることができる超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の超音波診断装置は、図1
2に示すように、被検体内へ超音波パルス又は超音波連
続波を送波する送波手段(1,2,3)と、被検体内の
診断部位からの反射波を受波すると共に増幅する受波手
段(4,5)と、この受波手段で増幅された受波信号を
入力してビーム集束するフォーカス回路(6,7)と、
このフォーカス回路からの受波信号について信号圧縮と
包絡線検波を行う後処理回路8と、この後処理回路8か
らの出力信号を入力してA/D変換し画像表示のための
処理を行う画像処理手段(9,10,11)と、この画
像処理手段からの画像信号を入力して画像として表示す
る表示手段(12,13)とを有し、さらに各チャンネ
ル或いは複数チャンネル単位で送波パルスの振幅等を変
える送波重み付け手段又は受波信号の振幅を変える受波
重み付け手段の何れか一方又は両方を備えていた。な
お、図12において、符号14は、画像処理手段の一部
としての画像メモリ11から超音波断層像の画像信号を
入力し、静止画上で操作者が指定した頻度計算領域につ
いて上記画像信号の輝度とその頻度の関係をグラフなど
で表示するための頻度計算回路を示し、符号15は、上
記各構成要素の動作を制御するコントローラを示してい
る。
【0003】ここで、図12においては、重み付けを行
う手段としては受波重み付け手段のみを示している。こ
の受波重み付け手段は、上記コントローラ15から出力
される探触子1を例えば深度に応じて切り換えた信号を
入力し、予め記憶された重み関数を上記探触子1の種類
に応じて読み出す重み関数回路16であり、重み関数を
記憶しているROM等の記憶手段と重み関数を受波信号
の各チャンネルに分配するためデータを保持するラッチ
とから成る。そして、この重み関数回路16から出力さ
れた重み関数は、D/A変換器(DAC)17でアナロ
グ信号に変換された後、受波信号を増幅する各チャンネ
ルのプリアンプ5へ送出されるようになっていた。な
お、送波又は受波の重み付け機能を有する従来の超音波
診断装置としては、特開平3-222945号公報及び特開平3-
261466号公報に記載されたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図12に示す
従来の超音波診断装置においては、前記頻度計算回路1
4の出力信号が重み関数回路16へ入力するようにはな
っていないので、上記頻度計算回路14で計算した画像
信号の輝度とその頻度の関係が受波の重み付け制御に利
用されていなかった。従って、従来の受波の重み付け制
御は、超音波断層像の画像信号の輝度の状態とは無関係
に行われ、重み関数回路16内に記憶された探触子1の
種類又は予め深度に応じて決められた重み関数を読み出
し、この重み関数のみによって制御していた。このこと
から、被検体の診断部位について収集した画像信号の輝
度、強度等に応じて重み付け関数の関数形状を変えるこ
とができず、特に微弱な信号では方位分解能が劣化する
と共に、コントラストも低下するものであった。
【0005】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、診断部位からの反射波による受波信号又は収集し
た画像信号の強度に応じて重み付け関数の関数形状を変
えることにより、微弱な信号でも方位分解能の劣化を抑
制し、コントラストの良い画像を得ることができる超音
波診断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による超音波診断装置は、被検体内へ超音波
パルス又は超音波連続波を送波する送波手段と、被検体
内の診断部位からの反射波を受波すると共に増幅する受
波手段と、この受波手段で増幅された受波信号を入力し
てビーム集束するフォーカス回路と、このフォーカス回
路からの受波信号について信号圧縮と包絡線検波を行う
後処理回路と、この後処理回路からの出力信号を入力し
てA/D変換し画像表示のための処理を行う画像処理手
段と、この画像処理手段からの画像信号を入力して画像
として表示する表示手段とを有する超音波診断装置にお
いて、上記画像処理手段からの画像信号の輝度又は上記
フォーカス回路からの受波信号の強度を参照しこの参照
した結果に応じて重み付け関数を変化させる手段を設
け、各チャンネル或いは複数チャンネル単位で送波パル
スの振幅等を変える送波重み付け又は受波信号の振幅を
変える受波重み付けの何れか一方又は両方を行うように
したものである。
【0007】また、上記重み付け関数を変化させる手段
は、画像処理手段からの画像信号又はフォーカス回路か
らの受波信号が強い場合はピーク値と最小値との差が大
きい重み付け関数を出力し、上記それぞれの信号が弱い
場合はピーク値と最小値との差が小さい重み付け関数を
出力するものとしてもよい。
【0008】さらに、上記重み付け関数を変化させる手
段は、画像処理手段からの画像信号の輝度又はフォーカ
ス回路からの受波信号の強度を参照する範囲として入力
装置で設定された関心領域内に限定して参照するものと
してもよい。
【0009】
【作用】このように構成された超音波診断装置は、画像
処理手段からの画像信号を入力し又はフォーカス回路か
らの受波信号を入力するように設けられた重み付け関数
変化手段により、上記画像処理手段からの画像信号の輝
度又は上記フォーカス回路からの受波信号の強度を参照
しこの参照した結果に応じて重み付け関数を変化させ、
各チャンネル或いは複数チャンネル単位で送波パルスの
振幅等を変える送波重み付けを行い、又は受波信号の振
幅を変える受波重み付けを行うように動作する。これに
より、微弱な信号でも方位分解能の劣化を抑制し、コン
トラストの良い画像を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明による超音波診断装置の
実施例を示すブロック図である。この超音波診断装置
は、超音波を利用して被検体の診断部位について断層像
を得ると共に超音波の送波又は受波の何れか一方又は両
方でいわゆる重み付けを行うもので、図1において、探
触子1は、例えば電子的にビーム走査を行って被検体内
に超音波を送波し及び受波するもので、図示省略したが
その内部には、超音波の発生源であると共に反射エコー
を受信する多チャンネルの振動子素子が備えられてい
る。送波ドライバ2は、上記探触子1内の各振動子素子
を駆動させて超音波を送波するために必要なパルスを所
定のタイミングで該探触子1に供給するもので、例えば
上記振動子素子のチャンネル数分だけ設けられている。
送波制御回路3は、上記送波ドライバ2から探触子1へ
送出される送波パルスの発生タイミングを制御するもの
で、上記探触子1から送波される超音波をフォーカスさ
せるように各チャンネル間に位相差を与えるようになっ
ている。そして、上記探触子1と送波ドライバ2と送波
制御回路3とで、被検体内へ超音波パルス又は超音波連
続波を送波する送波手段を構成している。
【0011】リミッタ4は、上記探触子1で受信した受
波信号を取り込む入口部となるもので、例えばダイオー
ドから成り送波側からの高電圧信号を制限するようにな
っている。プリアンプ5は、上記リミッタ4を介して入
力した探触子1の受波信号を増幅するもので、そのゲイ
ンは外部からの制御信号によって変化する可変ゲインア
ンプとされ、例えば上記探触子1の振動子素子のチャン
ネル数分だけ設けられている。そして、上記リミッタ4
とプリアンプ5とで、被検体内の診断部位からの反射波
を受波すると共に増幅する受波手段を構成している。
【0012】フォーカス回路6は、上記の受波手段で増
幅された受波信号を入力してビーム集束するもので、例
えばLC遅延線などのアナログ遅延素子又はA/D変換
器と記憶素子とを組み合わせたディジタル遅延手段等で
構成されると共に、前記探触子1の振動子素子のチャン
ネル数分だけ設けられており、上記受波信号をビーム集
束させるために各チャンネル間に遅延時間差を持たせる
ようになっている。偏向回路7は、上記フォーカス回路
6から出力された受波信号について偏向させるもので、
例えばLC遅延線等で構成され、上記受波信号を適宜偏
向させるように各チャンネル間に遅延時間差を持たせる
ようになっている。なお、上記フォーカス回路6がA/
D変換器と記憶素子とを組み合わせて構成されたもので
ある場合は、該フォーカス回路6と偏向回路7とはその
機能を合成させた回路構成とされるのが一般的である。
【0013】後処理回路8は、上記フォーカス回路6で
処理され偏向回路7を介して出力された受波信号につい
て信号圧縮と包絡線検波を行うもので、例えばLOG圧
縮回路及び検波回路等から成る。
【0014】A/D変換器(ADC)9は、上記後処理
回路8からの出力信号をディジタル信号に変換するもの
である。また、バッファメモリ10は、上記ADC9か
ら出力された画像信号を一時的に記憶するもので、超音
波走査線単位で画像信号を記憶するようになっている。
さらに、画像メモリ11は、上記バッファメモリ10に
一旦記憶された画像信号を読み出して画像表示のために
記憶するもので、超音波走査線単位での画像信号を時系
列に次々と取り込んで書き込むようになっている。そし
て、上記ADC9とバッファメモリ10と画像メモリ1
1とで、前記後処理回路8からの出力信号を入力してA
/D変換し画像表示のための処理を行う画像処理手段を
構成している。
【0015】また、画像表示回路12は、上記画像メモ
リ11から読み出した信号を入力して次の表示器13の
フォーマットに合わせるようにその信号を処理するもの
である。さらに、表示器13は、上記画像表示回路12
から出力される画像信号を入力して超音波画像を表示す
るもので、例えばテレビモニタから成る。そして、上記
画像表示回路12と表示器13とで、前記画像処理手段
からの画像信号を入力して画像として表示する表示手段
を構成している。
【0016】なお、図1において、符号14は、画像処
理手段の一部としての画像メモリ11から超音波断層像
の画像信号を入力し、静止画上で操作者が指定した頻度
計算領域について上記画像信号の輝度とその頻度の関係
をグラフなどで表示するための頻度計算回路を示し、符
号15は、上記各構成要素の動作を制御するコントロー
ラを示している。
【0017】ここで、本発明においては、上記頻度計算
回路14の出力側に重み関数回路16が接続されてい
る。この重み関数回路16は、上記頻度計算回路14で
求めた超音波断層像の画像信号の輝度とその頻度との関
係を示す信号を入力し、この画像信号の輝度を参照しこ
の参照した結果に応じて受波信号の重み付け関数を変化
させる手段となるもので、その内部構成は、図3に示す
ように、演算回路18と、記憶回路19と、ラッチ20
と、アドレス発生器21と、重み関数ROM22と、他
の複数のラッチ23a,23b,…,23nとから成
る。そして、この重み関数回路16から出力された重み
関数は、D/A変換器(DAC)17でアナログ信号に
変換された後、受波信号を増幅する各チャンネルのプリ
アンプ5へ送出されるようになっている。
【0018】次に、このように構成された超音波診断装
置の動作について説明する。まず、図1において、探触
子1を被検体体表面に接触させ、診断部位へ超音波を送
波する。このとき、走査される超音波は送波制御回路3
により診断部位において細いビームを形成するように制
御され、次いで、送波ドライバ2で各振動子素子を駆動
させるために必要なパルスを探触子1に供給する。この
送波ビームの生体内からの反射波は探触子1によって受
波される。そして、リミッタ4で不必要な送波側からの
高電圧信号を制限し、プリアンプ5で受波信号を増幅す
る。このとき、重み関数回路16は初期段階として、あ
る定まった重み関数Winを出力しておく。そして、上記
探触子1からは、所定周期で順次超音波送受波方向を変
更して、診断部位を超音波走査するように超音波パルス
の送受波が繰り返して行われるか、または、連続超音波
が送波される。
【0019】次に、上記プリアンプ5で増幅された受波
信号は、フォーカス回路6及び偏向回路7へ順次入力す
る。そして、このフォーカス回路6で所定のビーム集束
がされ及び偏向回路7で所定の偏向がされた信号は、後
処理回路8でLOG圧縮及び包絡線検波され、ADC9
でディジタル信号に変換され、バッファメモリ10に超
音波走査線単位で記憶される。次に、この走査線単位の
データは、画像メモリ11に送られ、超音波ビーム毎に
送受波方向を対応させて1枚の超音波断層像を形成する
ように書き込み及び読み出される。そして、画像表示回
路12で表示器13に必要なタイミングなどに調整され
た内部のD/A変換器によりアナログ変換され、その画
像信号が表示器13で表示される。なお、コントローラ
15は、それぞれ超音波送受波タイミングに合わせて、
送波フォーカスなどの送波制御、受波フォーカスなどの
受波制御、各メモリの書き込み・読み出しの制御を行
う。
【0020】このような状態で、上記コントローラ15
の制御により、画像メモリ11から超音波断層像又は超
音波走査線毎にデータを頻度計算回路14に送るように
制御する。そして、頻度計算回路14により画像輝度の
頻度が計算され、その結果が重み関数回路16に送られ
る。この頻度計算について図2を参照して具体的に説明
する。まず、図2(a)に示すように、次々と画像が画
像メモリ11に記憶されていくものとする。現在の時刻
をt1とし、走査線は1からLまで走査されるものとす
ると、まず時刻t1での1枚の超音波断層像または超音
波走査線1のデータが頻度計算回路14に送られる。以
後、超音波走査線単位でデータが送られる場合について
は説明を省略するが、超音波走査線単位の場合でも本発
明の効果は得られ、1画像単位での処理よりリアルタイ
ム性に優れている事は言うまでもない。ここで、送られ
た超音波断層像は頻度計算処理がなされ、このデータを
グラフ化すると図2(b)のように輝度iと頻度jの関
係が得られる。これは、頻度計算回路14内のRAM等
の記憶手段により図2(c)に示すように、各輝度iに
対応して頻度jが記憶されている。このデータが重み関
数回路16に送られ記憶される。
【0021】次に、重み関数回路16の動作を図3を参
照して具体的に説明する。重み関数回路16内では、ま
ず、演算回路18は、RAM等の記憶素子からなる記憶
回路19から前述した画像輝度iに対する頻度jのデー
タを読み出して来る。そして、その結果を元に重み関数
を演算または選択するパラメータKを求める。このパラ
メータKを求める演算式には、種々多様な式が考えられ
るが一例としては、例えば、画像の輝度iとその頻度j
による加重平均Kijを利用する方法が考えられる。い
ま、輝度iを1からIまでとし、輝度iの頻度をjiと
すると、上記演算回路18は、次式のように輝度iとそ
れに対応する頻度jiとの演算を行い、加重平均Kijを
求める。 さらに、任意の設定値をKmaxとし、重み関数の種類を
mとすると、上記のパラメータKは次式で求められる。 なお、Intは切り上げ等の整数化を表している。
【0022】上記の式(2)において、Kijが予め設定
しておいた設定値Kmax以上であるならば、K=mとす
る。それ以下ならば、設定値Kmaxを(m−1)に分割
する。そして、Kmax/(m−1)=ΔKとすると、加
重平均Kijが (K−1)・ΔK<Kij≦K・ΔK となるKを求める。その結果がパラメータKとなり、ラ
ッチ20に出力される。このとき、アドレス発生器21
では、予め重み関数ROM22に図4(a)〜(c)に
示すような各種の形の複数の重み関数W1〜Wmが記憶さ
れているので、上記のパラメータKに対応した重み関数
Wkを選択するようにアドレスを発生させる。上記重み
関数ROM22から読み出された重み関数Wkは、それ
ぞれのチャンネルに対応したデータが複数のラッチ23
a〜23nに順次書き込まれる。その後、これらのラッ
チ23a〜23nから出力されたデータはDAC17へ
入力し、アナログ制御信号に変換される。そして、プリ
アンプ5へ入力し、そのプリアンプ5のゲインを変化さ
せる。これにより、初期段階で設定した重み関数Winか
ら画像信号に対応した重み関数Wkへ変化することにな
る。これが図2(a)において、時刻t1とし走査線は
1からLまで走査した場合の動作であり、時刻t2
3,…においても同様な動作を繰り返し行う。
【0023】このような動作により、図5(a)に示す
ように重み関数の形状が矩形から、例えば図5(c)に
示すようにガウシアンに変えた場合、図5(b)と
(d)とを比較してわかるように、図5(d)の指向性
関数Rwではメインビーム幅Bwは増加するが、サイドロ
ーブSwが低減する。一方、生体内の音響インピーダン
スは組織により著しく異なり、例えば肝臓等は1dB/M
Hz/cmの減衰率を持つと言われており、生体内の減衰も
多い。このため、図6(b)に示すように、反射波が高
反射信号の場合、システムノイズで決まる信号の下限よ
りサイドローブが大きければ、重み付けによるサイドロ
ーブ低減の効果が現われる。しかし、図7(b)に示す
ように、反射波が低反射信号の場合、システムノイズで
決まる信号の下限よりサイドローブが小さいため、サイ
ドローブ低減の効果が画像に現われないどころか、メイ
ンローブ幅が増加した分だけ方位分解能は劣化する。こ
の場合は、重み関数は図5(c)に示すガウシアンでは
なく、同図(a)に示す矩形が好ましい。本発明は、こ
のように従来技術では行えなかった反射信号の強弱によ
る重み関数の変化を実現し、強い信号では重み付け法の
サイドローブ低減効果が現われ、微弱な信号では方位分
解能の劣化を最小限に留めた重み付けを可能としたもの
である。
【0024】なお、以上の図1の実施例についての説明
では、受波の重み付けについて述べているが、送波の場
合や受波と送波両方の重み付けの組み合わせでも同様な
効果が得られる事は言うまでもない。また、重み関数と
して矩形、ガウシアンを用いて説明を行ったが、他の関
数でももちろん良い。さらに、プリアンプは可変ゲイン
アンプとして説明したが、例えば、プリアンプは固定ゲ
インでフォーカス回路6の内部やその出力に可変ゲイン
アンプを用いても良い。
【0025】図8は本発明の第二の実施例を示すブロッ
ク図である。この実施例は、図1の実施例が画像メモリ
11からの画像信号を取り込んで重み付け関数を変化さ
せるのに対して、フォーカス回路6で処理され偏向回路
7を介して出力された受波信号を取り込み、この受波信
号の強度を参照しその参照した結果に応じて重み付け関
数を変化させる手段を設けたものである。この重み付け
関数変化手段は、図8において、上記偏向回路7から出
力される受波信号を取り込むリミッタ24と、ADC2
5と、平均値回路26と、重み関数回路16とで構成さ
れている。そして、上記重み関数回路16から出力され
た重み関数は、D/A変換器(DAC)17でアナログ
信号に変換された後、受波信号を増幅する各チャンネル
のプリアンプ5へ送出されるようになっている。
【0026】次に、このように構成された第二の実施例
の動作について説明する。まず、偏向回路7の出力(図
9(a)参照)をリミッタ24に送る。このリミッタ24
は、例えばダイオードなどで構成され、負の信号をカッ
トする(図9(b)参照)。これを、ADC25でディジ
タル信号に変換する。次に、平均値回路26では、次々
と送られてくるデータを平均化していく。これは、例え
ば、平均化時の係数をAiとし、平均値回路26の出力
をBiとし、平均化するデータ数をNとすると、上記平
均値回路26から出力される平均値Kaは、 と表される。
【0027】このような動作を繰り返し行うことによ
り、時間の経過と共に上記平均値Kaが順次求められ
る。この時間tと平均値回路26の出力Kaとの関係を
グラフ化すると、図9(c)に示すようなグラフとな
る。そして、この平均値回路26の出力Kaを重み関数
回路16へ入力し、図1の実施例における加重平均Kij
(式(1)参照)と同様に扱って処理することにより、D
AC17を介してプリアンプ5のゲイン制御を行うこと
ができる。この第二の実施例によると、偏向回路7の出
力信号を用いることにより、受波信号強度の変化をその
まま重み関数に反映する事ができる。また、図1の実施
例よりもリアルタイム性に優れ、超音波走査線内で、例
えば、画素単位で制御する事も可能である。
【0028】次に、本発明における重み付け関数の変化
において、微弱な信号でも方位分解能の劣化を少なくす
る効果を一段と高くすることができる重み関数Wの実施
例について、図10を参照して説明する。いま、重み関
数を図10(a)に示すようにガウシアンとして考える
と、aを係数として、重み関数Wは と表される。また、前述の図5(c),(d)のように
重み付けを行うと、メインビーム幅Bwは増加するの
で、図10(b)のように矩形成分を重み関数の中に入
れ、そのメインビーム幅Bwの増加を少なくした関数を
考えればよい。これは、図10(b)において、ガウシ
アン成分の高さの係数をKbとし、矩形成分の高さの係
数をKcとすると、 と表される。ここで、係数Kb,Kcは“1”以下で
“0”以上の実数であり、上記係数Kbを変化させた場
合の重み関数の関数形状を図10(b),(c),(d)
に示す。このように、係数Kbを変えることにより、矩
形の成分を任意に設定できる。これにより、例えば図1
0(a)に示すようにピーク値と最小値との差が大きい
重み関数W1は高輝度信号に対するものとし、図10
(d)に示すようにピーク値と最小値との差が小さい重
み関数Wmは低輝度信号に対するものとすればよい。こ
のようにして、予め計算された結果を図3に示す重み関
数ROM22に書き込んでおくか、又はこのような計算
を行う演算手段を持っておき、出力すればよい。
【0029】さらに、システムのダイナミックレンジを
最大限に活用するためには、前述の係数Kb,KcをKc
=1−Kbとし、図11に示す様に各々の重み関数のピ
ーク値を一致させれば良い。また、超音波診断装置上で
デバイスのゲイン誤差、周波数特性の誤差等で厳密にK
c=1−Kbとすることが困難な場合には、厳密にKc=
1−Kbとする必要はなく、可能な範囲でこのような考
え方に近づけてゆくことでシステムのダイナミックレン
ジを有効に使うことができる。一般的には、プリアンプ
5が可変ゲインアンプであるときにはTGCを行ってい
る。この時のTGCゲインをGtgcとすると、プリアン
プ5のゲインは重み関数WとTGCゲインGtgcとの積
として表せば良い。さらに、深度により探触子1の口径
を変える、いわゆる、可変口径の場合でも重み関数Wは
同様に考えることができる。
【0030】以上の説明では、重み関数Wの関数形状と
してガウシアンを用いて説明したが、他の関数を用いて
も良い。この時、関数は必ず左右対称である必要も、中
心チャンネルがピーク値である必要もない。さらに、重
み関数Wを実験で求めた時のように離散的な数の集合と
した場合についてこれまでの説明を言い換えると、反射
波または画像信号が強い信号の場合は重み関数のピーク
値と最小値の差を大きくし、弱い信号の場合はその差を
小さくして、生体内減衰を補正するゲイン配分(いわゆ
るTGC)内の可能な範囲で送波パワーまたは受波ゲイ
ンを最大にすることとなる。
【0031】さらに、本発明の第三の実施例として、図
1及び図8に示すようにコントローラ15に接続された
トラックボール又はマウス等の入力装置27により表示
器13に表示された超音波断層像上に関心領域を設定す
ることにより、重み関数回路16は、画像メモリ11か
らの画像信号の輝度(図1の実施例の場合)又はフォー
カス回路6からの受波信号の強度(図8の実施例の場
合)を参照する範囲として、上記入力装置27で設定さ
れた関心領域内に限定して参照するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
画像処理手段からの画像信号を入力し又はフォーカス回
路からの受波信号を入力するように設けられた重み付け
関数変化手段により、上記画像処理手段からの画像信号
の輝度又は上記フォーカス回路からの受波信号の強度を
参照しこの参照した結果に応じて重み付け関数を変化さ
せ、各チャンネル或いは複数チャンネル単位で送波パル
スの振幅等を変える送波重み付けを行い、又は受波信号
の振幅を変える受波重み付けを行うことができる。これ
により、微弱な信号でも方位分解能の劣化を抑制し、コ
ントラストの良い画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波診断装置の実施例を示すブ
ロック図である。
【図2】頻度計算回路により画像輝度の頻度を計算しそ
の結果を記憶する状態を示す動作説明図である。
【図3】重み関数回路の内部構成を示すブロック図であ
る。
【図4】上記重み関数回路内に予め記憶される複数の重
み関数の各種の形状を示す説明図である。
【図5】本発明による動作及び効果を説明するためのグ
ラフである。
【図6】同じく本発明による動作及び効果を説明するた
めのグラフである。
【図7】同じく本発明による動作及び効果を説明するた
めのグラフである。
【図8】本発明の第二の実施例を示すブロック図であ
る。
【図9】上記第二の実施例による動作を説明するための
グラフである。
【図10】微弱な信号でも方位分解能の劣化を低減する
ことができる重み関数の実施例を説明するためのグラフ
である。
【図11】システムのダイナミックレンジを活用するこ
とができる重み関数の実施例を説明するためのグラフで
ある。
【図12】従来のこの種の超音波診断装置を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1…探触子 2…送波ドライバ 3…送波制御回路 4,24…リミッタ 5…プリアンプ 6…フォーカス回路 7…偏向回路 8…後処理回路 9,25…ADC 10…バッファメモリ 11…画像メモリ 12…画像表示回路 13…表示器 14…頻度計算回路 16…重み関数回路 17…DAC 26…平均値回路 27…入力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−216044(JP,A) 特開 昭64−5534(JP,A) 特開 平2−164347(JP,A) 特開 平3−70550(JP,A) 特開 平3−222945(JP,A) 特開 平3−261466(JP,A) 特開 平6−43237(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体内へ超音波パルス又は超音波連続
    波を送波する送波手段と、被検体内の診断部位からの反
    射波を受波すると共に増幅する受波手段と、この受波手
    段で増幅された受波信号を入力してビーム集束するフォ
    ーカス回路と、このフォーカス回路からの受波信号につ
    いて信号圧縮と包絡線検波を行う後処理回路と、この後
    処理回路からの出力信号を入力してA/D変換し画像表
    示のための処理を行う画像処理手段と、この画像処理手
    段からの画像信号を入力して画像として表示する表示手
    段とを有する超音波診断装置において、上記画像処理手
    段からの画像信号の輝度又は上記フォーカス回路からの
    受波信号の強度を参照しこの参照した結果に応じて重み
    付け関数を変化させる手段を設け、各チャンネル或いは
    複数チャンネル単位で送波パルスの振幅等を変える送波
    重み付け又は受波信号の振幅を変える受波重み付けの何
    れか一方又は両方を行うようにしたことを特徴とする超
    音波診断装置。
  2. 【請求項2】 上記重み付け関数を変化させる手段は、
    画像処理手段からの画像信号又はフォーカス回路からの
    受波信号が強い場合はピーク値と最小値との差が大きい
    重み付け関数を出力し、上記それぞれの信号が弱い場合
    はピーク値と最小値との差が小さい重み付け関数を出力
    するようにしたことを特徴とする請求項1記載の超音波
    診断装置。
  3. 【請求項3】 上記重み付け関数を変化させる手段は、
    画像処理手段からの画像信号の輝度又はフォーカス回路
    からの受波信号の強度を参照する範囲として入力装置で
    設定された関心領域内に限定して参照するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の超音波診断装置。
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