JP5390207B2 - 超音波診断装置および超音波診断装置の制御プログラム - Google Patents

超音波診断装置および超音波診断装置の制御プログラム Download PDF

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本発明は、超音波ビームを走査してリアルタイムに被検体内の超音波画像を得る超音波診断装置および超音波診断装置の制御プログラムに係り、特に、超音波プローブに備えられる複数の超音波振動子を送信領域と受信領域とに分割して使用する超音波診断装置および超音波診断装置の制御プログラムに関する。
画像診断装置の1つとして超音波診断装置がある。超音波診断装置では、リアルタイムに被検体の超音波断層像(Bモード像)や血流動態情報を示す超音波ドプラ像等の超音波画像を収集することができる。
図1は従来のリアルタイム超音波診断装置の構成図である。
超音波診断装置1は、超音波プローブ2を装置本体3と接続した構成である。超音波プローブ2には、アレイ状に配列された超音波振動子群4をプローブヘッド5に内蔵して構成される。
そして、超音波振動子群4に対応する装置本体3の送信遅延回路6にて送信超音波ビームを偏向するための遅延時間を表すタイミング信号が設定され、設定されたタイミング信号がパルサ群7において増幅されてパルス電圧として超音波振動子群4に印加される。これにより超音波振動子群4から超音波が送信され、被検体の心臓等の被観測体内における構造物の境界で反射された微弱な超音波エコー信号が超音波振動子群4に受信される。受信された超音波エコー信号は電気信号として装置本体2のプリアンプ群8に出力され、プリアンプ群8にて増幅された超音波エコー信号が受信遅延加算回路9における整相加算処理によってタイミング調整された1つの超音波エコー信号となる。
尚、近年では、2次元アレイトランスデューサとともに電子回路を内蔵して送信パルスの発生および超音波エコー信号の増幅を行うことが可能な3次元超音波プローブも開発されている。
Bモード像を表示する場合には、超音波エコー信号のエンベロープの検波を含む信号処理が信号処理部10において行われることによってBモード画像データが生成され、生成されたBモード画像データは画像処理部11における座標変換によって被検体の撮影断面に適した座標系のBモード画像データに変換される。また、画像処理部11では、Bモード画像データを画像表示に適した階調で表示させるための諧調処理等の画像処理が実行され、画像処理後のBモード画像データが表示部12に表示される。そして、このような超音波エコー信号の収集および信号処理が順次行われることによって表示部12にリアルタイムで心臓等の撮像対象の形状情報をBモード像として表示させることができる。
また、超音波ドプラ像を表示する場合には、血流からの超音波エコー信号として超音波ドプラ信号が収集され、超音波ドプラ信号に対する信号処理が信号処理部10において行われることによって血流の速度、パワー、分散等の血流動態情報を表す超音波ドプラ像データが生成される。そして、生成された超音波ドプラ像データに対する必要な画像処理が画像処理部11において行われて表示部12にリアルタイム表示される。
超音波ドプラ像の収集法としては、パルスドプラ(PW: pulsed wave Doppler)法および連続波ドプラ(CW: continuous wave Doppler)法がある。PW法では超音波パルスが送信され、パルス波として超音波ドプラ信号が収集される。CW法では、連続波が送信され、連続波として超音波ドプラ信号が収集される(例えば特許文献1参照)。特に、電子制御により超音波ビームの偏向が可能なCW法は、SCW (steerable continuous wave Doppler)法と呼ばれる。
PW法ではサンプリング定理により検出可能な血流の速度の上限がパルス繰り返し周波数(PRF: pulse repetition frequency)の1/2となり、PRFの1/2以上の速度を有する血流が存在するとエイリアシングが発生して観測が不可能となる。このため、弁逆流などの非常に速度の速い異常な血流を観測する場合には、原理的にエイリアシングの生じないCW法によるCWモードでのスキャンが実行される。
CWモードでは連続波が送受信されるため同一の超音波振動子を用いた超音波の送受信は困難となる。そこで、図1に示すように超音波振動子群4が連続波の送信のみを行う送信領域と、連続波の受信のみを行う受信領域に分割される。この場合、送信領域と受信領域の境界付近に位置する送信領域の超音波振動子4Tから送信される振幅が大きい連続波が送信領域と受信領域の境界付近に位置する受信領域の超音波振動子4Rにより受信されてしまうという問題がある。また、血流以外の動きを有する心臓壁等の組織からの振幅が大きいクラッタ信号が送信領域と受信領域の境界付近に位置する受信領域の超音波振動子4Rにより受信される場合もある。そして、振幅が大きい信号が受信領域の超音波振動子4Rにより受信されると、受信チャネルのプリアンプが飽和してノイズが発生する。このため、CWモードにより収集される超音波ドプラ像のデータ劣化に繋がる。
図1の信号強度分布に示すように一般にクラッタ信号のレベルは、超音波振動子群4の中心位置付近において大きく、中心から離れるにつれて次第に低下する。そこで、図1に示すように送信領域と受信領域の境界付近に位置する網掛けされた2〜3受信チャネル程度分の送信領域および受信領域の超音波振動子4Dの動作がOFF状態とされる。つまり、送信領域と受信領域の境界付近に超音波の送受信を禁止する領域が固定的に設定される。
そのために、送信チャネル制御回路13からの制御信号によってパルサ群7のON/OFFが制御され、受信領域および送受信禁止領域の超音波振動子4R、4Dに対応する網掛け表示されたパルサがOFF(disable)状態に切換えられる一方、送受信禁止領域外の送信領域における超音波振動子4Tに対応するパルサがON(enable)状態に切換えられる。一方、受信チャネル制御回路14からの制御信号によってプリアンプ群8のON/OFFが制御され、送受信禁止領域外の受信領域における超音波振動子4Rに対応するプリアンプがON(enable)状態に切換えられる一方、送信領域および送受信禁止領域の超音波振動子4T、4Dに対応する網掛け表示されたプリアンプがOFF(disable)状態に切換えられる。
また、送信電源15からは、ON状態に切換えられたパルサにのみ電力が供給され、ゲイン設定電圧生成回路16からは、ON状態に切換えられたプリアンプにのみ所定の設定電圧に増幅するための受信ゲインが出力される。また、送受信切替スイッチ群17の切換動作によって送受信禁止領域外の送信領域における超音波振動子4Tがパルサと電気的に接続される一方、送受信禁止領域外の受信領域における超音波振動子4Rがプリアンプと電気的に接続される。
そして、装置本体3の送信遅延回路6、受信遅延加算回路9、送信電源15、送信チャネル制御回路13、受信チャネル制御回路14およびゲイン設定電圧生成回路16は、操作パネル18の操作によって入力された制御情報に従って制御回路19から出力される制御信号により統括制御される。
特開2008−18087号公報
しかしながら、クラッタ信号の発生領域や振幅は被検体ごとに異なり、さらに被検体の組織性状によっても異なる。このため、被検体や撮像部位によっては固定的に設定された送受信禁止領域外の受信領域における超音波振動子により受信されるクラッタ信号のレベルが依然として大きいことから受信チャネルが飽和したり、逆に、送受信禁止領域が不必要に広く設定されることにより利用可能な受信チャネルを使用せずに超音波の送受信が行われる場合がある。つまり、単に一定数の受信チャネル分の超音波振動子をOFFにするのみでは、クラッタ信号の影響を十分に回避することができず、SCWモードで収集された超音波ドプラ像の品質劣化に繋がる。
特に、2次元(2D: two-dimensional)アレイ超音波プローブにはハンドル部に超音波の送受信用の電子回路が内蔵されており、この電子回路では微細な超音波振動子からの信号が処理される。このため、2Dアレイ超音波プローブに内蔵される電子回路の発熱等の制約により、電子回路に供給可能な電力が制限される。このためプリアンプのダイナミックレンジに余裕がなく、被検体や撮像部位の差に起因する受信チャネルの飽和が発生する可能性が高い。一方で、送受信禁止領域が不必要に広く設定されることにより送信される連続波のエネルギが低下し、受信信号のレベルが低下する恐れもある。そして、受信信号のレベル低下によって超音波ドプラ像の品質が劣化し、診断を行うために十分な精度で超音波ドプラ像が得られなくなる恐れがある。
つまり、SCWモードによるスキャンでは、送信用の超音波振動子と受信用の超音波振動子とを別々に設定して連続超音波の送受信が同時に行われるが、固定的に設定された受信用の超音波振動子で受信される受信信号のレベルが撮像ごとに変動することからプリアンプが飽和したり、逆に受信信号のレベルが低下する恐れがあるという問題がある。そして、このような問題は、SCWモードによるスキャンに限らず、送信用の超音波振動子と受信用の超音波振動子とを予め別々に設定して超音波を送受信する場合に共通の問題である。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、送信用の超音波振動子と受信用の超音波振動子をそれぞれ決定して超音波の送受信を行う場合に、より適切な超音波振動子を用いて超音波の送受信を行うことによって、より高品質な超音波画像を収集することが可能な超音波診断装置および超音波診断装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る超音波診断装置は、上述の目的を達成するために、送信用の超音波振動子および受信用の超音波振動子を用いて被検体に超音波を送受信することによって前記被検体から超音波エコー信号を収集し、収集した超音波エコー信号に基づいて超音波画像データを生成する画像データ収集手段と、受信チャネルのプリアンプの飽和を防ぐよう、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子を超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定する送受信チャネル制御手段と、を備えるものである。
また、本発明に係る超音波診断装置の制御プログラムは、上述の目的を達成するために、超音波診断装置を、送信用の超音波振動子および受信用の超音波振動子を用いて被検体に超音波を送受信することによって前記被検体から超音波エコー信号を収集し、収集した超音波エコー信号に基づいて超音波画像データを生成する画像データ収集手段、および受信チャネルのプリアンプの飽和を防ぐよう、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子を超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定する送受信チャネル制御手段、として機能させるものである。
本発明によれば、送信用の超音波振動子と受信用の超音波振動子をそれぞれ決定して超音波の送受信を行う場合に、より適切な超音波振動子を用いて超音波の送受信を行うことによって、より高品質な超音波画像を収集することができる。
従来のリアルタイム超音波診断装置の構成図。 本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態を示す構成図。 図2に示す超音波診断装置によるSCWモードにおける連続波の送受信の様子の一例を示す図。 図2に示す超音波診断装置によりSCWモードで収集される超音波ドプラ像の一例を示す図。 本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態を示す構成図。
本発明に係る超音波診断装置および超音波診断装置の制御プログラムの実施の形態について添付図面を参照して説明する。
1.第1の実施形態
(構成および機能)
図2は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態を示す構成図である。
超音波診断装置20は、装置本体21に超音波プローブ22を接続して構成される。超音波プローブ22は、プローブヘッド23とプローブコネクタ24とをプローブケーブル25により接続した構成である。プローブコネクタ24は、超音波プローブ22を装置本体21に接続するための部材である。プローブヘッド23には、超音波振動子群26が内蔵される。超音波振動子群26は、複数の超音波振動子をアレイ状に配置して構成される。
装置本体21には、本体側コネクタ27、送信遅延回路28、パルサ群29、送受信切換スイッチ群30、プリアンプ群31、受信遅延加算回路32、信号処理部33、画像処理部34、表示部35、制御回路36、操作パネル37、送信電源38、送信チャネル制御回路39、受信チャネル制御回路40、ゲイン設定電圧生成回路41、レベル検出回路42および禁止チャネル制御回路43が備えられる。そして、本体側コネクタ27にプローブコネクタ24が接続される。
尚、デジタル信号の処理や情報処理を行う構成要素の一部または全部を、プログラムを読み込ませたコンピュータにより構成することもできる。この場合のプログラム群は、超音波診断装置20の制御プログラムに相当する。
送信遅延回路28は、超音波振動子群26から送信される複数の超音波によって形成され、所定の指向性を持つ送信超音波ビームを形成および偏向するための遅延時間を表すタイミング信号を制御回路36からの制御信号に従って超音波振動子ごとに設定する機能と、設定したタイミング信号を対応するパルサに与える機能とを有する。特に、送信遅延回路28は、超音波振動子群26から連続波またはパルス波として超音波が送信されるようにタイミング信号を設定できるように構成される。換言すれば、送信遅延回路28は、SCWモードやPWモード等の様々なモードによるスキャン用にタイミング信号を生成する機能を有する。
パルサ群29は、複数の超音波振動子にそれぞれ対応する複数のパルサ(ドライバ)で構成される。各パルサは、送信遅延回路28から取得したタイミング信号を増幅し、タイミング信号に従うタイミングで対応する超音波振動子にプローブケーブル25内の信号線を介して所定の送信電圧の送信信号を駆動信号として印加する機能を有する。
超音波振動子は、パルサから印加された送信信号を超音波送信信号として被検体内に送信する機能と、被検体内の心臓等の被観測体内における構造物の境界で反射された微弱な超音波エコー信号を受信して電気信号として対応するプリアンプに出力する機能とを有する。
プリアンプ群31は、複数の超音波振動子にそれぞれ対応する複数のプリアンプで構成される。各プリアンプは、対応する超音波振動子から超音波エコー信号を所定の受信ゲインで増幅し、増幅した超音波エコー信号を受信遅延加算回路32に出力する機能を有する。プリアンプでは、超音波エコー信号を良好に伝送するための低雑音増幅やバッファリングが行われる場合もある。
送受信切換スイッチ群30は、複数の超音波振動子にそれぞれ対応する複数の送受信切換スイッチで構成される。各送受信切換スイッチは、対応する超音波振動子に送信電圧を印加する場合には超音波振動子とパルサとを電気的に接続させる一方、対応する超音波振動子において超音波エコー信号が受信される場合には超音波振動子とプリアンプとを電気的に接続させる切換動作を行う機能を有する。
受信遅延加算回路32は、制御回路36からの制御信号に従って複数のプリアンプから出力された超音波エコー信号の整相加算処理を行うことによりタイミングが合わせられた1つの超音波エコー信号を生成する機能と、生成した超音波エコー信号を信号処理部33に与える機能とを有する。
信号処理部33は、超音波エコー信号の包絡線(エンベロープ)を検出する検波処理、Bモード像生成処理、超音波ドプラ像生成処理等の信号処理を行うことによってBモード像データや超音波ドプラ像データ等の超音波画像データを生成する機能を有する。Bモード像データは、被検体内の心臓等の構造物の形態情報を表す超音波断層画像データである。また、超音波ドプラ像データは血液の速度、パワー、分散等の血流情報を表す超音波画像データである。
画像処理部34は、信号処理部33において生成されたBモード像データや超音波ドプラ像データ等の超音波画像データに対して必要な画像処理を施して表示部35に表示させる機能を有する。画像処理としては、被検体の撮像断面に座標系を合わせる座標変換処理や画像表示に適した諧調を設定する諧調処理がある。特に、画像処理後の時系列の超音波画像データは、リアルタイムに動画として表示部35に表示させることができる。
表示部35は、画像処理部34における画像処理後の超音波画像データを超音波画像として表示させる表示装置である。
操作パネル37は、ハードキー、ソフトキー、マウス等の入力装置を備える。操作パネル37は動作モード等の撮像条件や画像処理条件等の超音波画像データの収集に必要な制御指示情報を制御回路36に入力する機能を有する。動作モードとしては、PWモードや上述したSCWモードがあり、操作パネル37の操作によって任意に選択することができる。
送信電源38は、禁止チャネル制御回路43からの制御信号に従って送信チャネルに電力を供給し、送信チャネルに設定されたチャネルのパルサの送信電圧を調整する機能を有する。特に、送信電源38は、禁止チャネル制御回路43からの制御信号に従って、ある送信チャネルが超音波の送受信を行わない禁止チャネルまたは超音波の受信のみを行う受信チャネルに切換えられた場合に電力の供給先を別の送信チャネルに切換える機能を備えている。
送信チャネル制御回路39は、禁止チャネル制御回路43からの制御信号に従ってパルサ群29に制御信号を与えることによって送信チャネルに設定されたチャネルのパルサを動作状態に切換える機能を有する。
受信チャネル制御回路40は、禁止チャネル制御回路43からの制御信号に従ってプリアンプ群31に制御信号を与えることによって受信チャネルに設定されたチャネルのプリアンプを動作状態に切換える機能を有する。
ゲイン設定電圧生成回路41は、禁止チャネル制御回路43からの制御信号に従って受信チャネルに設定されたチャネルのプリアンプのゲインの制御電圧を調整することによってバイアス電流等の各プリアンプの動作条件をそれぞれ設定し、所望の受信ゲインを得る機能を有する。
レベル検出回路42は、受信チャネルに設定されたチャネルのプリアンプから出力された超音波エコー信号の信号レベルを検出し、検出した超音波エコー信号の信号レベル情報を禁止チャネル制御回路43に与える機能を有する。
禁止チャネル制御回路43は、レベル検出回路42から取得した超音波エコー信号の信号レベル情報および超音波エコー信号の信号レベルに関して設定された条件に基づいて、超音波の送受信を行わない禁止チャネル、超音波の送信のみを行う送信チャネルおよび超音波の受信のみを行う受信チャネルを設定する機能、設定した禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルをそれぞれ表すチャネル情報を制御信号として送信電源38、送信チャネル制御回路39、受信チャネル制御回路40およびゲイン設定電圧生成回路41を制御する機能および超音波エコー信号の信号レベル情報を制御情報として送信電源38およびゲイン設定電圧生成回路41に与える機能を有する。
禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルの設定は、超音波エコー信号の信号レベルに応じて予め任意に設定された条件に従って禁止チャネル制御回路43により自動的に行うことができる。逆に、操作パネル37から禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルの設定指示情報が制御回路36を通じて禁止チャネル制御回路43に入力された場合に、すなわち操作パネル37の操作によって手動で禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルの設定を行うようにすることもできる。また、超音波エコー信号の信号レベルに応じた禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルの設定条件は、操作パネル37の操作によって条件情報を制御回路36を通じて禁止チャネル制御回路43に入力することによって可変設定できるように構成されている。
さらに、禁止チャネル制御回路43は、禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルの設定条件を保存するデータベースとしての機能を備えている。このため、超音波エコー信号のレベルに関する複数の条件を禁止チャネル制御回路43に保存し、操作パネル37の操作によって選択情報を制御回路36を通じて禁止チャネル制御回路43に入力して任意の条件を選択することによって簡易に禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルの設定を行うことができる。
加えて、禁止チャネル制御回路43は、ある送信チャネルが禁止チャネルまたは受信チャネルに切換えられた場合に電力の供給先を別の送信チャネルに切換えるよう制御信号を与えることによって送信電源38を制御する機能を有する。
制御回路36は、操作パネル37の操作によって入力された制御情報に従って送信遅延回路28、受信遅延加算回路32および禁止チャネル制御回路43を統括制御する機能を有する。
そして、このように構成された超音波診断装置20は、送信用の超音波振動子26Tおよび受信用の超音波振動子26Rを用いて被検体に超音波を送受信することによって前記被検体から超音波エコー信号を収集し、収集した超音波エコー信号に基づいて超音波画像データを生成する機能と、超音波エコー信号のレベルに応じて超音波の送受信を行わない超音波振動子26Dを決定する機能とを有する。
(動作および作用)
次に超音波診断装置20の動作および作用について説明する。ここでは、SCWモードによるスキャンについて説明する。SCWモードによるスキャンでは、例えば送信チャネル、受信チャネルおよび送受信を行わない禁止チャネルの決定のための超音波エコー信号を収集するプレスキャンに続いて超音波ドプラ像データのリアルタイム収集のための本スキャンが実施される。ただし、プレスキャンと本スキャンとに分けずに超音波エコー信号に基づいて禁止チャネルをダイナミックに設定しつつ超音波ドプラ像データをリアルタイム収集してもよい。
まず、プレスキャンを実行するために操作者が装置本体21の操作パネル37を操作して撮像条件としてSCWモードを選択する。そうすると、操作パネル37からSCWモードの選択情報が制御回路36に入力される。制御回路36は超音波診断装置20の動作をSCWモードに設定し、SCWモードよるスキャンが実行されるように送信遅延回路28、受信遅延加算回路32および禁止チャネル制御回路43に制御情報を与えることによって統括制御する。
すなわち、制御回路36からの制御情報に従って禁止チャネル制御回路43において禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルがそれぞれデフォルトに設定される。SCWモードでは上述したように連続波が送受信されるため、送信用の超音波振動子26Tと受信用の超音波振動子26Rとがそれぞれ別々に設定される。例えば、禁止チャネルがなく、超音波振動子群26の中心位置で分割した一方の領域に含まれる超音波振動子が送信チャネル用の超音波振動子26Tに設定され、他方の領域に含まれる超音波振動子が受信チャネル用の超音波振動子26Rに設定される。ただし、超音波振動子群26の中心位置を挟んで両側にそれぞれ近接する2〜3つの超音波振動子26Dを禁止チャネルに設定してもよい。
図2の例では、超音波振動子群26の右側が受信チャネル用の超音波振動子26Rに設定され、左側が送信チャネル用の超音波振動子26Tに設定されている。このため送信チャネル用の超音波振動子26Tと受信用の超音波振動子26Rとの境界位置は、超音波振動子群26の中央となる。
次に、禁止チャネル制御回路43は、受信チャネルおよび送信チャネルをそれぞれ表すチャネル情報を送信電源38、送信チャネル制御回路39、受信チャネル制御回路40およびゲイン設定電圧生成回路41に制御信号として与える。
このため、送信チャネル制御回路39は、チャネル情報を参照し、送信チャネル用の超音波振動子26Tに対応するパルサに制御信号を与えることによって動作状態に切換える。また、送信電源38は、チャネル情報を参照し、送信チャネル用の超音波振動子26Tに対応するパルサの送信電圧をデフォルト値に設定する。パルサの送信電圧のデフォルト値は、プリアンプでの飽和を回避するために、受信される超音波エコー信号の信号強度分解能が十分得られる最小の値、プリアンプにおいて明らかに飽和がおきないような最大の値またはこれらの間における任意の値とされる。このため、送信電圧のデフォルト値は最小値や経験的に得られる値とされる。さらに、送信チャネル用の超音波振動子26Tに対応する送受信切換スイッチの切換動作により送信チャネル用の超音波振動子26Tがそれぞれ対応するパルサと電気的に接続される。
一方、受信チャネル制御回路40は、チャネル情報を参照し、受信チャネル用の超音波振動子26Rに対応するプリアンプに制御信号を与えることによって動作状態に切換える。また、ゲイン設定電圧生成回路41は、受信チャネル用の超音波振動子26Rに対応するプリアンプの制御電圧を調整することによって受信ゲインをデフォルト値に設定する。受信ゲインのデフォルト値は、プリアンプでの飽和を回避するために、受信される超音波エコー信号の信号強度分解能が十分得られる最小の値、プリアンプにおいて明らかに飽和がおきないような最大の値またはこれらの間における任意の値とされる。このため、受信ゲインのデフォルト値は最小値や経験的に得られる値とされる。さらに、受信チャネル用の超音波振動子26Rに対応する送受信切換スイッチの切換動作により受信チャネル用の超音波振動子26Rがそれぞれ対応するプリアンプと電気的に接続される。
次に、送信遅延回路28は、制御回路36からの制御情報に従って送信チャネル用の超音波振動子26Tから送信される連続波によって形成される送信超音波ビームが所望の方向に偏向するように送信チャネル用の各超音波振動子26Tごとのタイミング信号を設定し、設定したタイミング信号を対応するパルサに与える。そうすると、送信チャネルのパルサは、タイミング信号をデフォルト値に設定された送信電圧に増幅して対応する超音波振動子26Tに駆動信号として印加する。
これにより送信チャネルに設定された複数の超音波振動子26Tから連続波が被検体内における心臓等の被観測体に送信される。そして、被検体内の被観測体内にて送信連続波が反射することによって生じた微弱な超音波エコー信号が受信チャネルに設定された複数の超音波振動子26Rにおいて受信される。
図3は図2に示す超音波診断装置20によるSCWモードにおける連続波の送受信の様子の一例を示す図である。
図3に示すように送信チャネルに設定された複数の超音波振動子26Tから連続波が送信されることによって被検体内における心臓等の被観測体に設定されたフォーカス位置Fに超音波送信ビームが送信される。そして、被観測体内における構造物の境界等の音響インピーダンスの異なる界面に超音波ビームが反射することによって生じた超音波受信ビームが複数の微弱な連続波の超音波エコー信号として受信チャネルに設定された複数の超音波振動子26Rにおいて受信される。従って、受信された超音波エコー信号は、被観測体内における構造物の形態や動きの情報を含んでいる。
超音波エコー信号が受信チャネルの超音波振動子26Rにおいて受信されると、電気信号として対応するプリアンプに出力される。各プリアンプでは、超音波エコー信号がデフォルト値に設定された受信ゲインで増幅され、増幅された超音波エコー信号がレベル検出回路42に出力される。レベル検出回路42は、受信チャネルの各プリアンプから出力された超音波エコー信号の信号レベルを検出する。
超音波エコー信号には、通常、心臓壁等の動きを有する組織からの反射成分である振幅の大きいクラッタ信号が重畳している。一方、超音波ドプラ信号の強度は、クラッタ信号の強度に対して極めて微弱である。クラッタ信号の強度は、図2に示すような横軸を受信用の超音波振動子26Rの位置とし、縦軸をクラッタ信号の強度とするプロットデータのようになる。すなわち、クラッタ信号のレベルは、送信チャネル用の超音波振動子26Tと受信用の超音波振動子26Rとの境界位置において相対的に大きく、境界位置から離れるにつれて次第に低下する傾向を示す。
そして、このように信号強度分布として検出された超音波エコー信号の信号レベル情報は、禁止チャネル制御回路43に出力される。禁止チャネル制御回路43は、超音波エコー信号の信号レベル情報および超音波エコー信号の信号レベルに関して設定された条件に基づいて、超音波の送受信を行わない禁止チャネル、超音波の送信のみを行う送信チャネルおよび超音波の受信のみを行う受信チャネルを設定する。
SCWモードでは、超音波ドプラ信号を十分な信号強度で受信する一方、クラッタ信号や送信用の超音波振動子26Tから送信された連続波が受信用の超音波振動子26Rにおいて受信されてプリアンプに出力されることによるプリアンプの飽和を回避することが重要である。そこで、超音波エコー信号の信号レベル情報に基づいて、強度が相対的に大きいクラッタ信号や送信連続波が受信される恐れのある超音波振動子群26の中心位置付近、つまり現在の送信チャネル用の超音波振動子26Tと受信用の超音波振動子26Rとの境界位置付近における超音波振動子26Dに接続されるチャネルが禁止チャネルに設定される。
そのために、例えば超音波エコー信号のレベルが予め決定された閾値を超えたか否かが判定される。そして、閾値を超えたレベルの超音波エコー信号を受信した受信チャネルの超音波振動子26Rおよび超音波振動子群26の中心位置に線対称または面対称な送信チャネルの超音波振動子26Tが接続されるチャネルを禁止チャネルに設定することができる。或いは、閾値を超えたレベルの超音波エコー信号を同一の超音波振動子26Rで受信した頻度(回/時間)を計数し、計数された頻度が頻度に対して予め決定された閾値を超える受信チャネルの超音波振動子26Rおよび超音波振動子群26の中心位置に線対称または面対称な送信チャネルの超音波振動子26Tが接続されるチャネルを禁止チャネルに設定することもできる。
このため、送信チャネルの超音波振動子26Tと受信チャネルの超音波振動子26Rとの境界に位置する超音波振動子を開始位置として境界から離れる方向に向かって各位置における超音波振動子26Rにより受信された超音波エコー信号のレベルの閾値処理や頻度に対する閾値処理を順次行うことにより禁止チャネルの範囲を決定することができる。すなわち、送信チャネルの超音波振動子26Tと受信チャネルの超音波振動子26Rとの境界から離れる方向に超音波振動子26Rの位置ごとの超音波エコー信号のレベルを分析し、信号レベルまたは頻度が閾値を超えない最初のチャネルを検出して検出されたチャネルよりも境界側のチャネルおよび境界位置に関して対称なチャネルを禁止チャネルとして決定することができる。
より具体的には、超音波エコー信号のレベルが閾値を超える頻度を禁止チャネルの設定条件とする場合には、次のような制御アルゴリズムに従って禁止チャネルを設定することができる。まず、超音波振動子群26の中心位置に最も近い1番目の受信チャネルの超音波振動子26Rで受信された超音波エコー信号のレベルを閾値と比較する。そして、超音波エコー信号のレベルが閾値を超える頻度が一定回数以上となる場合には、1番目の受信チャネルおよび1番目の受信チャネルに対称な送信チャネルを禁止チャネルに設定する。次に、超音波振動子群26の中心位置に2番目に近い受信チャネルの超音波振動子26Rで受信された超音波エコー信号のレベルを閾値と比較する。そして、超音波エコー信号のレベルが閾値を超える頻度が一定回数以上となる場合には、2番目の受信チャネルおよび2番目の受信チャネルに対称な送信チャネルを禁止チャネルに設定する。さらに、同様な信号レベルおよび頻度の閾値処理を超音波振動子群26の中心位置から離れる方向に頻度が一定回数未満となるまで行うことにより禁止チャネルの範囲を決定することができる。
このように超音波振動子群26の中心位置から離れる方向に禁止チャネルの範囲を決定する場合、禁止チャネルに設定するか否かの判定対象とするチャネルを一定の範囲、例えば超音波振動子群26の中心位置の片側に存在するチャネルのうちの1/2個のチャネル(全てのチャネルの1/4のチャネル)に限定することもできる。さらに、参照用に禁止チャネルに設定されたチャネル数の全チャネル数に対する割合を計算して表示部35に表示させることもできる。これにより、不適切に禁止チャネルが広く設定されないようにすることができる。また、操作者は設定されている禁止チャネルの範囲を把握することができる。
尚、禁止チャネルの設定条件となる信号レベルに対する閾値、頻度、頻度に対する閾値等のパラメータは、操作パネル37の操作によって条件情報を制御回路36を通じて禁止チャネル制御回路43に数値を入力することによって可変設定できる。さらに、禁止チャネル制御回路43に予め保存された撮像部位や撮像モード等の異なる撮像条件に関連付けられた信号レベルに対する閾値、頻度、頻度に対する閾値等の複数のパラメータから操作パネル37の操作によって適切なパラメータを選択することもできる。これにより撮像条件に応じた適切な禁止チャネルの設定条件の決定を簡易に行うことができる。
また、禁止チャネル制御回路43による禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルの設定は、自動的にまたは操作パネル37の操作によって手動で行うことができる。手動で禁止チャネルの設定を行う場合には、超音波エコー信号の信号レベル情報を表示部35に参照情報を表示させ、操作パネル37から禁止チャネルの設定情報を入力できるようにすることが有効である。一方、自動で禁止チャネルの設定を行う場合には、操作パネル37の操作によって自動設定機能のON/OFFを切換られるようにすればよい。そして、自動で禁止チャネルの設定を行うようにすれば、クラッタ信号のレベルが時間的に変化してもクラッタ信号のレベルに追従してダイナミックに禁止チャネルを設定することができる。
尚、禁止チャネルをダイナミックに自動設定し、自動設定される禁止チャネルが安定的となった時点で、手動設定に切換えて本スキャン用に禁止チャネルを固定すれば、本スキャンにおける禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルが一定となる。このため、本スキャンにおける情報処理および制御が低減され、リアルタイム性を向上させることができる。逆に、禁止チャネルをダイナミックに自動設定した状態で上述したようにプリスキャンと本スキャンとを区別せずに超音波ドプラ像データのリアルタイム収集を行うこともできる。
禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルが設定されると、禁止チャネル制御回路43は、設定した禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルをチャネル情報として送信電源38、送信チャネル制御回路39、受信チャネル制御回路40およびゲイン設定電圧生成回路41に与える。そうすると、送信電源38、送信チャネル制御回路39、受信チャネル制御回路40およびゲイン設定電圧生成回路41は、新たなチャネル情報に従って上述したような動作を行う。このため、受信チャネルおよび送信チャネルから禁止チャネルに変更されたチャネルのパルサおよびプリアンプがOFF状態に切換えられる。
尚、図2において網掛け表示された超音波振動子26D、パルサおよびプリアンプはOFF (disabled)状態であることを示している。また、網掛け表示されていない超音波振動子26T、26R、パルサおよびプリアンプはON (enabled)状態であることを示している。
さらに、禁止チャネル制御回路43は、超音波エコー信号の信号レベル情報を制御情報として送信電源38およびゲイン設定電圧生成回路41に与える。そうすると、送信電源38は、超音波エコー信号の信号レベル情報を参照し、新たに設定された受信チャネルにおいて収集された超音波エコー信号が再び同一の受信チャネルに受信されたとしてもプリアンプが飽和せず、かつより大きい信号レベルで受信されるような送信パワーで連続波が送信されるように、新たに設定された送信チャネルのパルサの送信電圧を制御する。これにより、禁止チャネルの設定による送信連続波のパワーの低下を軽減することができる。このとき、送信電源38は、禁止チャネルに設定された送信チャネルに供給されていた電力を禁止チャネルに設定されていない送信チャネルに振り分けることができる。これにより、チャネル全体における消費電力を変えることなく受信感度の低下を防止することができる。
一方、ゲイン設定電圧生成回路41は、超音波エコー信号の信号レベル情報を参照し、新たに設定された受信チャネルにおいて収集された超音波エコー信号が再び同一の受信チャネルに受信されたとしてもプリアンプが飽和せず、かつより大きい信号レベルで受信されるように、新たに設定された受信チャネルのプリアンプの受信ゲインを補正する。これにより、禁止チャネルの設定による受信感度の低下を軽減することができる。
つまり、超音波エコー信号の信号強度に応じてプリアンプのダイナミックレンジ内で、超音波エコー信号の信号強度がより大きくなるような適切な受信ゲインおよび連続波の送信電圧が設定される。これにより禁止チャネルの増加による受信感度および送信連続波のパワーの低下を防止することができる。
次に、禁止チャネルが設定された状態で再び送信遅延回路28において新たな送信チャネルに対応するタイミング信号が設定され、上述した流れと同様な流れで新たな送信チャネルの超音波振動子26Tから新たな送信電圧で連続波が送信される。そして、新たな受信チャネルの超音波振動子26Rにおいて超音波エコー信号が受信され、新たな受信ゲインにて増幅された超音波エコー信号の信号レベルに応じた禁止チャネルの再設定が禁止チャネル制御回路43において行われる。
そして、このような禁止チャネルのダイナミックな自動設定がプリスキャンによって行われ、禁止チャネルの範囲が安定したところで操作者は操作パネル37を操作して禁止チャネルの設定方法を手動に切換えることにより禁止チャネルを適切な範囲に固定することができる。
次に、固定された禁止チャネル、受信チャネルおよび送信チャネルを用いて超音波ドプラ像データを収集するための本スキャンがプリスキャンと同様な流れで実行される。すなわち、送信チャネルの超音波振動子26Tから被観測体内の血流に対して中心周波数f0の超音波ビームの照射が行われると、流動する血球により血流速度に比例する量のドプラ偏移fdを受けた周波数f0+fdの微弱な超音波ドプラ信号が発生する。この周波数f0+fdの超音波ドプラ信号は、心臓や血管壁等の非常に遅い動きを有するクラッタからの振幅の大きいクラッタ信号に重畳した状態で超音波エコー信号として受信チャネルの超音波振動子26Rにより受信される。そして、受信ゲインにて増幅された超音波エコー信号が受信チャネルのプリアンプから出力される。
ここで、被検体ごとに異なる振幅を有するクラッタ信号や送信連続波が受信される恐れのあるチャネルは禁止チャネルに設定されている。このため、許容値を超えるレベルを有するクラッタ信号がプリアンプに入力することがない。これによりプリアンプにおける飽和が回避され、ダイナミックレンジを有効活用することができる。また、連続波の送信電圧および受信ゲインは、それぞれ禁止チャネルの設定による送信パワーおよび感度の低下が補償されるように設定されているため、振幅の大きいクラッタ信号に重畳する微弱な超音波エコー信号を増幅して信号処理に十分な強度の信号として得ることができる。
次に、プリアンプから出力された超音波エコー信号は、受信遅延加算回路32に与えられる。受信遅延加算回路32は、受信チャネルの複数のプリアンプから出力された超音波エコー信号の整相加算処理を行って得られる超音波エコー信号を信号処理部33に与える。そうすると、信号処理部33では、SCWモードの超音波エコー信号に対する信号処理によって超音波ドプラ像データが生成され、生成された超音波ドプラ像データは画像処理部34に出力される。次に、画像処理部34は、超音波ドプラ像データに対して必要な画像処理を施して表示部35に超音波ドプラ像を表示させる。
図4は図2に示す超音波診断装置20によりSCWモードで収集される超音波ドプラ像の一例を示す図である。
図4において横軸は時間を示し、縦軸は血流の速度を表す周波数を示す。図4に示すように周波数f0+fdの超音波ドプラ信号からドプラ偏移周波数fdが信号処理部33において検出され、検出されたドプラ偏移周波数fdの時間的な変化が超音波ドプラ像としてダイナミックに表示される。この超音波ドプラ像は、SCWモードによるスキャンによって収集されているため、血流速度が速い場合であってもエイリアシングが発生しない。さらに、プリアンプが飽和しないように禁止チャネル、受信ゲインおよび連続波の送信電圧が設定されているため、プリアンプの飽和に起因するデータの歪みやノイズの発生が抑制されている。
尚、ここまでは、SCWモードによるスキャンを行う例について説明したが、超音波振動子群26を目的の異なる動作領域に分けて使用するモードによりスキャンを行う場合には、同様な超音波エコー信号のレベルに応じた禁止チャネルの設定を行うことができる。例えば、送信用の超音波振動子26Tと受信用の超音波振動子26Rとに分けてPWモードによるスキャンを行う場合にも上述したような超音波エコー信号のレベルに応じた禁止チャネルの設定を行うことができる。
PWモードでは、周波数f0+fdの超音波ドプラ信号からドプラ偏移周波数fdが信号処理部33において検出され、検出されたドプラ偏移周波数fdを2次元にマッピングすることができる。さらに、PWモードでは、マッピングしたドプラ偏移周波数fdに対して適切なカラー変換を行って別途収集したBモード像に重畳表示させることができる。すなわち、血流速度情報を含む被観測体内の画像をリアルタイムでカラードプラ画像として表示することができる。
つまり以上のような超音波診断装置20は、異なる超音波振動子を用いて超音波を送受信する場合に、超音波エコー信号のレベルを検出し、検出した超音波エコー信号のレベルに基づいて超音波の送受信を行わない禁止チャネルを可変設定できるようにしたものである。さらに、超音波診断装置20は禁止チャネル数が増加することによる送信超音波や受信感度の低下を補償するために、超音波エコー信号のレベルに応じて超音波の送信電圧やプリアンプの受信ゲインを制御するように構成したものである。
(効果)
このため、超音波診断装置20によれば、被検体、撮像部位あるいは被検体の状態が変わったとしても、より適切な送信用および受信用の超音波振動子を設定して超音波の送受信を行うことができる。例えば、超音波プローブ22を送信領域と受信流域とに分割して用いるSCWモードにおいて、被検体ごとに異なるレベルを有するクラッタ信号が発生しても、ノイズの差異が少なく良好な品質の超音波ドプラ像を得ることができる。このため、質の高い診断情報を提供することが可能である。
また、1次元状に配列された超音波振動子を有する1Dアレイ超音波プローブのみならず、2Dアレイ状に配列された超音波振動子を有する2Dアレイ超音波プローブや複数の不規則に配置された超音波振動子を備える超音波プローブのような他のタイプの超音波プローブであっても上述した処理を行うことができる。特に、2Dアレイ超音波プローブを使用する場合には、プリアンプのダイナミックレンジに余裕がないと考えられるため、特に有効である。
2.第2の実施形態
(構成および機能)
図5は本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態を示す構成図である。
図5に示された超音波診断装置20Aでは、超音波プローブ22を電子回路内蔵プローブ22Aとした構成が図2に示す超音波診断装置20と相違する。他の構成および作用については図2に示す超音波診断装置20と実質的に異ならないため同一の構成については同符号を付して説明を省略する。
超音波診断装置20Aの電子回路内蔵プローブ22Aは、プローブハンドル50とプローブコネクタ24とをプローブケーブル25により接続した構成である。プローブハンドル50には、超音波振動子群26、プローブ側パルサ群51、プローブ側プリアンプ群52、プローブ側送受信切換スイッチ群53、サブアレイビームフォーマ群54、プローブハンドル内制御回路55が内蔵される。また、プローブコネクタ24には、それぞれプリアンプ56を有する電子回路群57およびプローブコネクタ内制御回路58が内蔵される。
プローブハンドル内制御回路55は、装置本体21側の送信遅延回路28、送信電源38、送信チャネル制御回路39、受信チャネル制御回路40およびゲイン設定電圧生成回路41が有する機能と同等な機能を有する。つまり、プローブハンドル内制御回路55は、装置本体21側の禁止チャネル制御回路43から出力されたチャネル情報および超音波エコー信号の信号レベル情報を装置本体21側の制御回路36およびプローブコネクタ内制御回路58を介して取得し、取得したチャネル情報および超音波エコー信号の信号レベル情報に基づいてプローブ側パルサ群51、プローブ側プリアンプ群52およびサブアレイビームフォーマ群54を制御する機能を備えている。
プローブ側パルサ群51はプローブハンドル内制御回路55においてパルサごとに生成されたタイミング信号およびプローブハンドル内制御回路55から制御信号として与えられたON/OFF動作切換信号および送信電圧調整情報に従って制御され、装置本体21のパルサ群29と同様の機能を有する。
プローブ側プリアンプ群52は、プローブハンドル内制御回路55から制御信号として与えられたON/OFF動作切換信号および受信ゲインの設定情報に従って制御され、装置本体21のプローブ側プリアンプ群52と同様の機能を有する。また、プローブ側プリアンプ群52は、増幅された超音波エコー信号をサブアレイビームフォーマ群54に出力するように構成されている。
プローブ側送受信切換スイッチ群53は、装置本体21の送受信切換スイッチ群30と同様の機能を備えている。
サブアレイビームフォーマ群54は、複数のサブアレイビームフォーマで構成される。各サブアレイビームフォーマはそれぞれ所定数のプリアンプの出力側と接続される。そして、サブアレイビームフォーマは、所定数チャネル分のプリアンプから出力された超音波エコー信号に受信遅延時間を与えて整相加算し、1つの超音波エコー信号を生成し、生成した超音波エコー信号を出力する機能を備えている。このため、サブアレイビームフォーマ群54によって超音波振動子の数に相当する出力信号線数がサブアレイビームフォーマの数の出力信号線数に減少される。
プローブコネクタ24内の電子回路群57は、複数の電子回路で構成される。各電子回路は、それぞれ対応するサブアレイビームフォーマの出力側と接続される。各電子回路には、それぞれプリアンプ56が備えられ、各電子回路は、必要に応じてサブアレイビームフォーマから出力された超音波エコー信号の増幅、バッファリング、帯域調整等の超音波エコー信号に対する信号処理を行う機能と、信号処理後の超音波エコー信号を装置本体21のプリアンプに出力する機能を備えている。
プローブコネクタ内制御回路58は、装置本体21の制御回路36から出力されたチャネル情報および超音波エコー信号の信号レベル情報をプローブハンドル内制御回路55に出力する機能と、装置本体21の制御回路36から出力された制御信号に従って電子回路群57にON/OFF動作切換信号等の制御信号を出力することによって電子回路群57を制御する機能を有する。
つまり、電子回路内蔵プローブ22Aは、パルサやプリアンプ等の電子回路とともに超音波エコー信号の出力信号線数を減少させるサブアレイビームフォーマを超音波プローブに内蔵することによって、装置本体21に備えられるチャネル数よりも多くの超音波振動子を配置できるようにしたものである。特に、装置本体21に備えられるチャネルを全て受信チャネルとして使用することができる。このため、特に超音波振動子が多数配列された2Dアレイ超音波プローブは電子回路内蔵プローブ22Aであることが多い。尚、図5には、プリアンプ等の電子回路をプローブハンドル50に内蔵した例を示したが、プローブコネクタ24に内蔵される場合もある。
一方、装置本体21の制御回路36には、禁止チャネル制御回路43から取得したチャネル情報および超音波エコー信号の信号レベル情報を含む制御情報をプローブコネクタ内制御回路58に伝送する機能が備えられる。
そして上述したように構成により、超音波診断装置20Aには、送信用の超音波振動子26Tおよび受信用の超音波振動子26Rを用いて被検体に超音波を送受信することによって被検体から超音波エコー信号を収集し、収集した超音波エコー信号に基づいて超音波画像データを生成する機能と、超音波エコー信号のレベルに応じて超音波の送受信を行わない超音波振動子26Dを決定する機能とが備えられる。
(動作および作用)
図5に示す電子回路内蔵プローブ22Aを備えた超音波診断装置20Aにおいても図2に示す超音波診断装置20と同様なSCWモードによりスキャンを行うことができる。
ただし、超音波診断装置20Aを用いたSCWモードによるスキャンでは、装置本体21側のチャネルが禁止チャネルの設定用の超音波エコー信号を収集するためのプリスキャンにおいて全て受信チャネルとして使用される。このため、装置本体21側のパルサ群29は全てOFF状態とされる。また、送信遅延回路28は、電子回路を内蔵しない超音波プローブに備えられる超音波振動子群26を駆動させるための回路であるから電子回路内蔵プローブ22Aを用いたスキャンには使用されない。
そして、送信チャネルの設定は、電子回路内蔵プローブ22Aに内蔵されたプローブハンドル内制御回路55からの制御によるプローブ側パルサ群51のON/OFF状態の切換によって行われる。従って、送信チャネルのプローブ側パルサがON状態に切換えられている。
一方、受信チャネルおよび禁止チャネルの設定は、電子回路内蔵プローブ22Aに内蔵されたプローブハンドル内制御回路55からの制御によるプローブ側パルサ群51およびプローブ側プリアンプ群52のON/OFF状態の切換、プローブコネクタ内制御回路58からの制御による電子回路群57内のプリアンプ56のON/OFF状態の切換および装置本体21におけるプリアンプ群31のON/OFF状態の切換によって行われる。従って、受信チャネル上のプリアンプは全てON状態に切換えられている。逆に、送信チャネルおよび禁止チャネルのプリアンプは全てOFF状態に切換えられている。
尚、図5において網掛け表示された超音波振動子26D、パルサおよびプリアンプはOFF (disabled)状態であることを示している。また、網掛け表示されていない超音波振動子26T、26R、パルサおよびプリアンプはON (enabled)状態であることを示している。
そして、超音波診断装置20Aでは、受信チャネルの超音波振動子26Rで受信された超音波エコー信号が電子回路内蔵プローブ22A内のプリアンプに出力され、電子回路内蔵プローブ22A内のプリアンプにおいて心臓壁等の構造物からの反射成分である振幅の大きいクラッタ信号に重畳する極めて微弱な超音波ドプラ信号が増幅される。次に、波面の位相がほぼ等しい数チャネル分のサブアレイからの超音波エコー信号は、共通のサブアレイビームフォーマに出力される。各サブアレイビームフォーマでは、受信フォーカスを行うとともに信号線の数を減らすための受信遅延加算処理によってそれぞれ1つの超音波エコー信号が生成される。
次に、受信チャネルの各サブアレイビームフォーマから出力された数チャネル分の超音波エコー信号は、対応する電子回路内のプリアンプ56および装置本体21の対応するプリアンプにて増幅される。そして、装置本体21のプリアンプから出力される超音波エコー信号のレベルに基づいて禁止チャネル制御回路43において禁止チャネルが設定される。
また、超音波診断装置20Aでは、電子回路内蔵プローブ22A内の送信チャネルにおけるパルサの送信電圧がプローブハンドル内制御回路55からの制御によって超音波エコー信号のレベルに応じて最適化される。一方、電子回路内蔵プローブ22A内の受信チャネル上のプリアンプ、プローブコネクタ24内の受信チャネル上の電子回路内におけるプリアンプおよび装置本体21内の受信チャネル上のプリアンプの受信ゲインが、それぞれプローブハンドル内制御回路55、プローブコネクタ内制御回路58および禁止チャネル制御回路43からの制御によって超音波エコー信号のレベルに応じて最適化される。
つまり以上のような超音波診断装置20Aは、プローブ側パルサ群51やプローブ側プリアンプ群52等の電子回路を内蔵した電子回路内蔵プローブ22A内に、第1の実施形態における超音波診断装置20に備えられる送信チャネル制御回路39、受信チャネル制御回路40およびゲイン設定電圧生成回路41が有する機能と同等な機能を設ける一方、装置本体21から禁止チャネルの設定範囲を含むチャネル情報および超音波エコー信号のレベル情報をプローブハンドル内制御回路55に伝送できるように構成し、プローブハンドル内制御回路55の制御により超音波エコー信号のレベルに応じて超音波の送受信を行わない超音波振動子26Dを決定できるようにしたものである。
(効果)
このため、超音波診断装置20Aによればプローブ側パルサ群51やプローブ側プリアンプ群52等の電子回路を内蔵し、多数の超音波振動子を備えた電子回路内蔵プローブ22Aを使用する場合であっても図2に示す第1の実施形態における超音波診断装置20と同様な効果を得ることができる。
20、20A 超音波診断装置
21 装置本体
22 超音波プローブ
22A 電子回路内蔵プローブ
23 プローブヘッド
24 プローブコネクタ
25 プローブケーブル
26 超音波振動子群
27 本体側コネクタ
28 送信遅延回路
29 パルサ群
30 送受信切換スイッチ群
31 プリアンプ群
32 受信遅延加算回路
33 信号処理部
34 画像処理部
35 表示部
36 制御回路
37 操作パネル
38 送信電源
39 送信チャネル制御回路
40 受信チャネル制御回路
41 ゲイン設定電圧生成回路
42 レベル検出回路
43 禁止チャネル制御回路
50 プローブハンドル
51 プローブ側パルサ群
52 プローブ側プリアンプ群
53 プローブ側送受信切換スイッチ群
54 サブアレイビームフォーマ群
55 プローブハンドル内制御回路
56 プリアンプ
57 電子回路群
58 プローブコネクタ内制御回路

Claims (16)

  1. 送信用の超音波振動子および受信用の超音波振動子を用いて被検体に超音波を送受信することによって前記被検体から超音波エコー信号を収集し、収集した超音波エコー信号に基づいて超音波画像データを生成する画像データ収集手段と、
    受信チャネルのプリアンプの飽和を防ぐよう、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子を超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定する送受信チャネル制御手段と、
    を備える超音波診断装置。
  2. 前記送受信チャネル制御手段は、前記送信用の超音波振動子と前記受信用の超音波振動子の境界に位置する超音波振動子をさらに前記超音波の送受信を行わない超音波振動子に決定するように構成される請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 送信用の超音波振動子および受信用の超音波振動子を用いて被検体に超音波を送受信することによって前記被検体から超音波エコー信号を収集し、収集した超音波エコー信号に基づいて超音波画像データを生成する画像データ収集手段と、
    少なくとも、前記送信用の超音波振動子と前記受信用の超音波振動子の境界に位置する超音波振動子と、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子と、を超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定する送受信チャネル制御手段と、
    を備える超音波診断装置。
  4. 前記画像データ収集手段は、超音波ビームの偏向を伴う連続波を前記被検体に送受信するように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記送受信チャネル制御手段は、前記超音波の送受信を行わない超音波振動子に供給される電力の供給先を前記超音波の送受信を行うチャネルに切換えるように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  6. 前記送受信チャネル制御手段は、前記受信用の超音波振動子に接続されるプリアンプのゲインを前記超音波エコー信号のレベルに応じて決定するように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  7. 前記送受信チャネル制御手段は、前記送信用の超音波振動子に接続されるパルサに印加される送信電圧を前記超音波エコー信号のレベルに応じて決定するように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  8. 前記送信用の超音波振動子および前記受信用の超音波振動子により構成される超音波振動子の中心位置で分割した一方の領域に前記送信用の超音波振動子が設けられるとともに他方の領域に前記受信用の超音波振動子が設けられ、
    前記送受信チャネル制御手段は、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子に対して前記中心位置に対象な位置に設けられた前記送信用の超音波振動子をさらに前記超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定するように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  9. 前記送受信チャネル制御手段は、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子のうち、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超える頻度が頻度閾値を超えた前記受信用の超音波振動子を前記超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定するように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  10. 前記送受信チャネル制御手段は、前記送信用の超音波振動子と前記受信用の超音波振動子の境界に位置する超音波振動子を開始位置として前記境界から離れる方向に向かって前記受信用の超音波振動子の前記超音波エコー信号のレベルを順次閾値処理することにより、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子順次前記超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定するように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  11. 画像データ収集手段は、2次元アレイ状に配列された超音波振動子を有する超音波プローブを用いて前記超音波を送受信するように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  12. 前記送受信チャネル制御手段は、前記超音波の送受信を行わない超音波振動子を自動的に決定したあと、入力装置からの指示情報に従って前記超音波の送受信を行わない超音波振動子を手動で変更可能に構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  13. 前記送受信チャネル制御手段は、入力装置からの指示情報に従って超音波の送受信を行わない超音波振動子を手動で決定できるように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  14. 前記送受信チャネル制御手段は、前記超音波エコー信号のレベルの閾値を数保存し、入力装置からの選択情報に従って選択された閾値に従って超音波の送受信を行わない超音波振動子を決定できるように構成される請求項1または3に記載の超音波診断装置。
  15. 超音波診断装置を、
    送信用の超音波振動子および受信用の超音波振動子を用いて被検体に超音波を送受信することによって前記被検体から超音波エコー信号を収集し、収集した超音波エコー信号に基づいて超音波画像データを生成する画像データ収集手段、および
    受信チャネルのプリアンプの飽和を防ぐよう、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子を超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定する送受信チャネル制御手段、
    として機能させる超音波診断装置の制御プログラム。
  16. 超音波診断装置を、
    送信用の超音波振動子および受信用の超音波振動子を用いて被検体に超音波を送受信することによって前記被検体から超音波エコー信号を収集し、収集した超音波エコー信号に基づいて超音波画像データを生成する画像データ収集手段、および
    少なくとも、前記送信用の超音波振動子と前記受信用の超音波振動子の境界に位置する超音波振動子と、前記超音波エコー信号のレベルが閾値を超えた前記受信用の超音波振動子と、を超音波の送受信を行わない超音波振動子として決定する送受信チャネル制御手段、
    として機能させる超音波診断装置の制御プログラム。
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