JP2005334197A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波診断装置においてMI値を可変できるようにし、そのMI値の可変によっても画像感度が維持されるようにする。
【解決手段】符号10で示されるようにMI値が可変されると、画像感度を維持するように、新しく波形長T’24が求められる。それを含む送信条件28にしたがって送信波形が生成される。送信条件28が変更されると、パルス圧縮用係数列32も新しく求められる。波形長が増大してもパルス圧縮されるため画像の分解能を維持できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に送信条件の適応的な設定及びパルス圧縮処理に関する。
メカニカルインデックス値(以下、MI値という)は、超音波による生体内の媒体へ与えられる影響を指標する値である。MI値は、一般に、以下のように定義される。ここで、PNは、媒体中での負音圧ピーク値、fCは送信中心周波数である。
MI=PN/√fc ・・・(1)
Nは、圧電素子に対する送信電圧の印加極性の方向にもよるが、ここでは、負電圧ピーク値VNがPNを生成するように圧電素子に送信電圧が印加されているとすると(2)式とおける。
N=α・VN ・・・(2)
但し、αは圧電素子の変換効率、媒体中の減衰、送信フォーカス状態に依存する比例定数である。これより(1)式は(3)式とおける。
MI=α(VN/√fc) ・・・(3)
生体安全性の観点から、通常、上記のMI値については上限が定められている。例えば、MI値がその上限値を超えないように、送信電圧がユーザー設定される。
ところで、近時、超音波造影剤を体内へ注入し、その超音波造影剤を画像化することが行われている。超音波造影剤は、例えば微小気泡(マイクロバブル)によって構成され、ある程度大きな超音波パワーを受けることにより、破裂して消失し、その際に強い反射波を生じさせる。超音波造影剤を体内において環流させて超音波診断を行う場合、超音波造影剤を破裂させないで(あるいは破壊率を小さくして)連続的に超音波造影剤の挙動を観察する送信(非破壊送信モード)、及び、超音波造影剤を破壊して(あるいは破壊率を大きくして)その時の体内の様子を観察する送信(破壊送信モード)を組み合わせて実行される(例えば、下記の特許文献1を参照)。前者の非破壊送信モードでは送信電圧が下げられ(換言すれば、小さいMI値での送信が行われ)、後者の破壊送信モードでは送信電圧が上げられる(換言すれば、大きなMI値での送信が行われる)。
上記のように、生体の安全性の関連から、MI値が引き下げられたり、非破壊送信のためにMI値が引き下げられたりする場合、超音波パルスにおける振幅値が小さくなる結果、必然的に画像の感度が低下してしまうという問題が指摘される。
特開2002−306477号公報 特開平9−187457号公報 特表2002−539881号公報 Matthew O'Donnell,"Coded Excitation System for Improving the Penetration of Real-Time Phased -Array Imaging Systems",IEEE Trans.,UFFC,vol.39,No.3,May 1992
上記のように、生体の安全性の関連から、MI値が引き下げられたり、非破壊送信のためにMI値が引き下げられたりする場合、超音波パルスにおける振幅値が小さくなる結果、必然的に画像の感度が低下してしまうという問題が指摘される。MI値を変動させても、良好な画像を維持し、あるいは、画像の感度低下を軽減、防止することが望まれる。なお、上記の各先行技術文献には、メカニカルインデックス値あるいはそれに相当する値との関係において、送信条件やパルス圧縮条件を適応的に設定すること、あるいは、感度を自動調整すること、については記載されていない。
本発明の目的は、MI値あるいはそれに相当する値が変化しても、超音波画像の画質を維持しあるいは画質の低下を軽減できるようにすることにある。
本発明の他の目的は、パルス圧縮技術を利用して、MI値の減少に伴う感度低下を補償することにある。
本発明の他の目的は、超音波造影剤との関係あるいは生体安全性からMI値を直接的にユーザー指定できるように構成し、ユーザー指定に応じて適切な装置の動作条件が自動的に設定されるようにすることにある。
(1)本発明は、超音波パルスを送波し且つ反射波を受波して受信信号を出力する送受波器と、媒体に対する超音波パルスの影響を表すメカニカルインデックス値あるいはそれに相当する値として設定値を決定する設定値決定部と、前記設定値に基づいて前記超音波パルスの波形長を含む送信条件を設定し、また、その送信条件に適合するパルス圧縮条件を設定する送受信制御部と、前記送信条件に従って送信信号を生成して前記送受波器へ出力する送信部と、前記パルス圧縮条件に従って、前記送受波器からの受信信号に対してパルス圧縮処理を施すパルス圧縮処理部と、前記パルス圧縮後の受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成部と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、メカニカルインデックス値(MI値)あるいはそれに等価な値としての設定値が変更されると、波形長が変更され、またパルス圧縮条件が変更される。よって、波形長をMI値に連動させて可変することができる。超音波造影剤を利用する場合及び利用しない場合のいずれにおいても設定値に応じて自動的に波形長を可変設定可能である。
望ましくは、前記設定値は、前記生体に投与された超音波造影剤を破壊しない程度の小さい値から前記超音波造影剤を破壊する程度の大きい値まで連続的にあるいは段階的に可変することが可能であり、前記送受信制御部は、前記設定値が小さい場合に前記波形長を大きくし、前記設定値が大きい場合に前記波形長を小さくする。この構成によれば、超音波造影剤を利用する場合に、破壊送信と非破壊送信とを行うことができ、そのような送信モードの変更時に波形長に再設定して画像感度を維持でき、あるいは感度低下を軽減できる。
望ましくは、前記送受信制御部は、感度維持条件が満足されるように、前記設定値の大きさに応じて前記波形長を適応的に設定する。
望ましくは、前記設定値決定部は、前記設定値をユーザーによって可変設定するための操作部を含む。操作部はMI値を直接指定するあるいはその可変量を指定するつまみ、スライダ、数値入力器などであってもよい。
望ましくは、前記超音波パルスは、周波数が時間的に変化するチャープパルスであり、前記設定値に応じて前記チャープパルスの波形長が適応的に設定される。
(2)本発明は、超音波造影剤が投与された生体内へ超音波パルスを送波し且つ生体内からの反射波を受波して受信信号を出力する送受波器と、少なくとも、前記超音波造影剤を破壊しない程度の低い送信電圧の超音波パルスを用いた非破壊送信モード、及び、前記超音波造影剤を破壊する程度の高い送信電圧の超音波パルスを用いた破壊送信モードを含む複数の送信モードの中から送信モードを選択する選択手段と、前記非破壊送信モードにおいて前記超音波パルスの波形長を大きくし、前記破壊送信モードにおいて前記超音波パルスの波形長を小さくする波形長制御手段と、前記波形長に応じたパルス圧縮係数列を用いて、前記受信信号に対してパルス圧縮処理を施すパルス圧縮処理部と、を含むことを特徴とする。
望ましくは、前記波形長制御手段は、前記非破壊送信モードと前記破壊送信モードとで感度が実質的に維持されるように、各送信における波形長を設定する。
望ましくは、前記選択手段は、前記超音波造影剤の破壊の程度に関わるメカニカルインデックス値を変更する手段であり、前記メカニカルインデックス値が小さいほど前記送信電圧がより低くされ且つ前記波形長がより大きくされ、前記メカニカルインデックス値が大きいほど前記送信電圧がより高くされ且つ前記波形長がより小さくされる。
(3)本発明は、超音波造影剤が投与された生体内へ超音波パルスを送波し且つ生体内からの反射波を受波して受信信号を出力する送受波器と、操作パネル上に設けられ、生体組織及び超音波造影剤への超音波パルスの影響を表すメカニカルインデックス値をユーザーにより連続的に又は段階的に可変設定するためのインデックス値指定部と、前記ユーザー設定されたメカニカルインデックス値に応じて、前記超音波パルスの送信電圧及び波形長を含む送信条件を適応的に設定する送信制御手段と、前記波形長に対応するパルス圧縮係数列を用いて前記受信信号に対してパルス圧縮処理を施すパルス圧縮処理部と、を含むことを特徴とする。
望ましくは、前記受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成手段と、前記超音波画像と共に前記メカニカルインデックス値を画面上に表示させる表示処理手段と、を含む。MI値を画面表示すれば超音波画像と一緒にMI値を観察できるので、ユーザーに計測条件を認識させることができる。なお、波形長など他の情報を同時に表示するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、MI値あるいはそれに相当する値が変化しても、超音波画像の画質を維持しあるいは画質の低下を軽減できる。本発明によれば、パルス圧縮技術を利用して、MI値の減少に伴う感度低下を補償できる。あるいは、本発明によれば、超音波造影剤との関係あるいは生体安全性の関係からMI値を直接的にユーザー指定できるように構成し、ユーザー指定に応じて適切な装置の動作条件を自動的に設定できる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態における基本的な考え方について最初に説明する。いま、ユーザーにより又は自動的に現在のMI値を変更してβ倍する場合を考える。但し、0<β≦1.0であり、つまりβは1.0よりも小さい。そのような場合、画像感度は10・Log(1/β)2 [dB]だけ低下することになる。そこで、これによる感度不足分をパルス圧縮法を用いて補うことを考える。
感度補償前の送信波形の波形長をTとし(波形長は一般に、波形ピークから所定レベルだけダウンした位置の間の時間長によって定義されるが、それに相当する他の定義を採用してもよい。)、その帯域をB=1/Tとする。ここでは感度補償前のTB積を1とする。MI値を小さくすることを前提とすると、送信帯域Bを維持して送信波形長Tを変更(増大)して感度を維持する場合には、感度補償後の波形長をT’とすると、次の(4)式が成り立つようにすればよい。
10・Log(T’・B)=10・Log(1/β)2
T’=1/(β2・B) ・・・(4)
したがって、(4)式で定義される波形長T’と帯域幅Bをもった送信波形を用いて、パルス送信及びパルス圧縮を実行すれば、MI値を小さくしたことによる感度低下を補償できる。つまり、感度低下分を波形長の増大によってカバーするものである。逆に言えば、MI値を増大させる場合で感度を維持するならば波形長を小さくすればよい。
例えば、線形FM信号を用いる場合、次の(5)式のように、時間T’にわたって周波数をBだけ掃引する波形にすればよい。
x(t)=β・VN・sin{(2πfc−πB)t+(πB/T’)t2
・・・(5)
パルス圧縮フィルタにおいてはこの送信波形に対応する係数列を設定すればよい。マッチドフィルタの場合にはパルス圧縮フィルタのインパルス応答h(t)を以下の(6)式とすればよい。但し、x*は、複素共役で、τは遅延時間である。
h(t)=x*(τ−t) ・・・(6)
周波数領域処理でパルス圧縮フィルタ処理を実行する場合には、パルス圧縮フィルタのインパルス応答については、(5)式のフーリエ変換X(ω)を求め、これの複素共役X*(ω)とすればよい。
なお、許容位相誤差から得られる被写界深度の点から、波形長T’には次の(7)式の制約がある。ここで、f#は、焦点距離/開口長で得られるfナンバーである。
T’<(16・f# 2)/fc ・・・(7)
以上のように、TB積を維持する観点から、MI値の変更時に波形長を適応的に可変設定すればMI値の変更時においても画質を維持できる。特に、波形長を大きくしてもパルス圧縮がなされるため、画像分解能の低下という問題を回避あるいは緩和できる。
図1には、本実施形態に係る方法が概念的に示されている。符号10はMI値の可変設定を表している。MI値はユーザー12によってマニュアルで指定することができる。この場合、例えば生体安全性の観点から定められるMI値の上限を100%として、0〜100%の間でMI値を設定することができ、あるいはその可変率を設定することができる。もちろん、超音波造影剤を生体内に注入しない場合においても診断の必要性あるいは生体の安全性などの観点からMI値を可変設定することができる。
超音波造影剤を用いて超音波診断を行う場合、破壊送信モード14と非破壊送信モード16とを選択することができる。この場合においては、マニュアルによってそのような送信モードを切換設定してもよいし、符号18で示されるように自動的に送信モードを交互に切換設定することもできる。
MI値が変更されると、特にMI値が小さな値に変更されると、超音波の画質が変動する。具体的には、MI値が小さくなると、画質感度が低下することになる。したがってMI値の切換時点においてユーザーに対して違和感を与えることになり、あるいは超音波診断の妨げとなる。そこで、本実施形態においてはMI値が変更された時点において画像感度を維持するように以下に説明するように波形長が可変設定される。
具体的には、上記のように現在のMI値と変更後のMI値との間における比率β(20)が求められ、ここでβは1.0より小さな値を想定する。その一方において帯域B(22)が固定的にあるいは可変的に設定されており、上記の(2)式に従ってMI値の変更前後において新しい波形長T’(24)が求められる。その一方において送信電圧26はMI値に連動している。波形長T’(24)及び送信電圧26などによって構成される送信条件28が確定すると、その送信条件28にしたがって符号30で示されるように新たに送信波形が生成される。具体的にはその送信波形が符号100によって表されている。符号104は送信波形のエンベロープを表している。本実施形態においては送信波形がチャープパルスであり、エンベロープ104内において送信波形の周波数が時間軸に沿って変動する。具体的にはf1〜f2にわたって送信周波数が線形に変化する。そのような周波数変動の幅として帯域Bが定義される。ちなみに送信波形のピークから所定レベルだけ下がった2点間の時間軸上の幅として波形長Tが定義される。また負側におけるピーク電圧として上記のVNが定義される。なお、エンベロープ104はガウス形状としてもよい。
したがって、MI値を減少させると、結果として波形長が増大され、画像感度は維持される。MI値を増大させた場合には画像感度を維持する観点から波形長が小さくされる。このように、MI値を変動させた場合においても、画質あるいは画像の見え方が維持されるため、ユーザーに対して違和感は生じず、あるいは超音波診断を円滑に遂行することができる。
波形長が変化すると、受信信号に対するパルス圧縮条件も変化させる必要があり、このため符号32で示されるように新しくパルス圧縮用の係数列が生成され、それがパルス圧縮フィルタへ送られる。この場合において時間軸上でパルス圧縮を行うようにしてもよいし、周波数軸上においてパルス圧縮を行うようにしてもよい。そのようなパルス圧縮の処理方式に応じて係数列が生成される。波形長が増大された場合であってもパルス圧縮がなされるため、画像の分解能の低下といった問題は回避される。
図2には、本実施形態に係る超音波診断装置の好適な実施形態がブロック図として示されている。この図2に示される超音波診断装置においては上記の手法が適用されて波形長が適応的に設定される。
アレイ振動子40は図示されていないプローブ内に設けられている。アレイ振動子40は複数の振動素子を直線的に配列したものである。もちろん複数の振動素子を二次元的に配列した2Dアレイ振動子を用いることもできる。アレイ振動子40によって超音波ビームが形成され、その超音波ビームは電子走査される。その電子走査方式としては電子セクタ走査、電子リニア走査等が公知である。
送信部42は送信ビームフォーマーとして機能する。すなわち、送信部42から複数の送信信号が複数の振動素子に対して供給される。これによってアレイ振動子40から超音波パルス(チャープパルス)が生体内に放射される。生体内からの反射波は、アレイ振動子40にて受波される。これにより複数の振動素子から複数の受信信号が出力される。
それらの受信信号は受信部54に入力される。受信部54は受信ビームフォーマーとして機能する。すなわち、複数の受信信号に対して整相加算処理などを適用し、これによって整相加算後の受信信号を信号処理部56へ出力する。
信号処理部56は本実施形態においてパルス圧縮フィルタ58を有している。このパルス圧縮フィルタ58は受信信号に対してパルス圧縮を行うものである。パルス圧縮後の受信信号は信号処理部56からDSC(デジタルスキャンコンバータ)60へ出力される。DSC60は、座標変換機能、データ補間機能、画像合成機能などを有している。DSC60によって超音波画像が構成され、その超音波画像の画像データは表示部62に表示される。表示部62上には超音波画像が表示される。
超音波画像としては、Bモード画像(二次元断層画像)、カラーフローマッピング画像(二次元血流画像)、カラー組織画像(組織運動表示画像)、パワードプラ画像、三次元画像などの各種の画像を上げることができる。本実施形態においては、その超音波画像上に、設定されたMI値を数値あるいはその他の表示形態によって表すことができる。
操作パネル50はキーボードやトラックボールなどを有するものである。本実施形態においては操作パネル50にMI値可変器52が設けられている。このMI値可変器52は例えばダイアルあるいはスライダなどの入力デバイスである。もちろん、キーボードなどによってMI値を直接数値として入力するようにしてもよい。あるいはMI値自体ではなくその可変率を入力するようにしてもよい。
送受信制御部44はホストコントローラなどによって構成され、その送受信制御部44によって送信部42、受信部54、信号処理部56などの動作が制御される。送受信制御部44には操作パネル50が接続されている。
送受信制御部44に含まれる波形長設定部46は、図1に示したようなプロセスにしたがってMI値の変更に伴って新しく波形長を決定する。送受信制御部44に設けられている係数列生成部48は、新しく設定された波形長すなわち新しく生成された送信波形に適合するパルス圧縮用の係数列を新しく生成する。その係数列はパルス圧縮フィルタ58へ出力される。ちなみに、送受信制御部44の中にテーブルなどを設け、上記のβやBなどが入力されると、それらの組合せに対応した波形長T’が直接的に求められるように構成してもよい。また、波形長あるいは送信波形を選択する信号が出力されるようにしてもよい。すなわち、図1に示したプロセスは波形長の決定などを概念的に表すものであり、実際の装置においてはそれらの各工程をソフトウエア処理によって実現してもよいし、ハードウエア処理によって実現してもよい。また1あるいは複数の工程をメモリテーブルなどを利用して実現するようにしてもよい。
ちなみに、パルス圧縮の方式としては、上述した線形FM波形を用いるのが望ましいが、その他にはべーカー符号波形、ゴーレイ符号波形、M系列符号波形などの二値化符号波形を利用することもできる。そのような二値化符号を用いる場合には符号長(波形長に相当)を変更することで上記同様に波形長の操作を行える。パルス圧縮の位置は受信ビームフォーマーとしての受信部54の内部で行うようにしてもよく、また検波後の信号に対してパルス圧縮を適用するようにしてもよい。受信部にパルス圧縮処理を設ける場合には各チャンネルごとにパルス圧縮処理が行われるようにしてもよい。またMI値が変更されるごとに送信波形と係数列とを再計算によって求めるようにしてもよいが、上述したようにテーブルから係数列を読み出すようにしてもよい。上記実施形態においては超音波画像上にMI値あるいはそれに相当するデータが表示されるため、超音波画像の観察にあたって現在のMI値がどの大きさであるかを直接認識できるという利点がある。
図2に示した送信部42は、各チャンネルごとに設けられた複数の送信器によって構成される。その送信器の一例が図3に示されている。波形メモリ64は例えばRAMなどによって構成され、生成された送信波形のデータが波形メモリ64上に格納される。そのデータは読み出されて遅延生成器66によって遅延処理され、D/A変換器68に入力される。ちなみに、遅延処理を波形メモリ64への読み出しタイミングを変更することによって実現することもできるし、図3に示されるように波形メモリ64の後段に遅延生成器66による遅延処理を行ってもよい。D/A変換器68によって波形データがデジタル信号からアナログ信号に変換され、アナログ信号としての送信波形がアンプ70によって線形増幅され、それによって生成された駆動用の送信信号が対応する振動素子へ供給される。
図4には、図2に示した信号処理部56の構成例が示されている。パルス圧縮フィルタ58には上記のように整相加算後の受信信号が入力される。パルス圧縮後の受信信号は検波器59に入力される。この検波器59はエンベロープ検出器であってもよいし、直交検波器であってもよい。検波器59の出力信号は複数の処理モジュール65A,65B,65Cに入力される。それらの処理モジュール65A,65B,65CはBモード画像生成用のモジュール、カラーフローマッピング画像形成用の処理モジュール、その他の画像を形成するための処理モジュールであってもよい。
図5には、パルス圧縮フィルタ58の具体例が示されている。図5に示す例では周波数軸上においてパルス圧縮処理が行われている。すなわち複素信号あるいは実数信号としての受信信号は複素FFT71に入力され、これによって時間軸上の信号から周波数軸上の信号へ変換される。複素乗算器72は、実数部及び虚数部の両者において個別的にパルス圧縮用の係数列を乗算する回路である。その乗算後の信号が複素逆FFT74に入力される。その複素逆FFT74はパルス圧縮後の信号を周波数軸上から時間軸上へ変換するものである。
図6には、時間軸上においてパルス圧縮処理を行うための構成が示されている。ここではパルス圧縮フィルタ58がFIRフィルタ76として構成されている。時間軸上の信号に対して係数列が順次乗算され、これによってパルス圧縮処理が行われている。
以上のように、本実施形態の超音波診断装置によれば、ユーザーによってあるいは自動的にMI値あるいはそれに相当する値が設定されると、その値にしたがって波形長が再設定されることになり、特に画像感度を維持するように波形長が適切に設定される。MI値を下げて送信電圧が低くなったような場合においても、波形長が増大されるために結果として上述したように超音波画像の感度が維持される。このように、MI値の可変設定とパルス圧縮技術との組合せは有意義であり、ユーザーにとって極めて実用的価値の高い装置を構成できるという利点がある。
本発明に係る処理プロセスの概念を示す概念図である。 本実施形態に係る超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。 送信器の具体的な構成例を示す図である。 信号処理部の具体的な構成例を示すブロック図である。 パルス圧縮フィルタの一例を示す図である。 パルス圧縮フィルタの他の例を示す図である。
符号の説明
10 MI値の可変、12 ユーザー、14 破壊送信モード、16 非破壊送信モード、24 波形長T’、26 送信電圧、28 送信条件、30 送信波形生成、32 パルス圧縮用係数列、100 送信波形(チャープパルス)。

Claims (10)

  1. 超音波パルスを送波し且つ反射波を受波して受信信号を出力する送受波器と、
    媒体に対する超音波パルスの影響を表すメカニカルインデックス値あるいはそれに相当する値として設定値を決定する設定値決定部と、
    前記設定値に基づいて前記超音波パルスの波形長を含む送信条件を設定し、また、その送信条件に適合するパルス圧縮条件を設定する送受信制御部と、
    前記送信条件に従って送信信号を生成して前記送受波器へ出力する送信部と、
    前記パルス圧縮条件に従って、前記送受波器からの受信信号に対してパルス圧縮処理を施すパルス圧縮処理部と、
    前記パルス圧縮後の受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成部と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記設定値は、前記生体に投与された超音波造影剤を破壊しない程度の小さい値から前記超音波造影剤を破壊する程度の大きい値まで連続的にあるいは段階的に可変することが可能であり、
    前記送受信制御部は、前記設定値が小さい場合に前記波形長を大きくし、前記設定値が大きい場合に前記波形長を小さくすることを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1又は2記載の装置において、
    前記送受信制御部は、感度維持条件が満足されるように、前記設定値の大きさに応じて前記波形長を適応的に設定することを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項1記載の装置において、
    前記設定値決定部は、前記設定値をユーザーによって可変設定するための操作部を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記超音波パルスは、周波数が時間的に変化するチャープパルスであり、
    前記設定値に応じて前記チャープパルスの波形長が適応的に設定されることを特徴とする超音波診断装置。
  6. 超音波造影剤が投与された生体内へ超音波パルスを送波し且つ生体内からの反射波を受波して受信信号を出力する送受波器と、
    少なくとも、前記超音波造影剤を破壊しない程度の低い送信電圧の超音波パルスを用いた非破壊送信モード、及び、前記超音波造影剤を破壊する程度の高い送信電圧の超音波パルスを用いた破壊送信モードを含む複数の送信モードの中から送信モードを選択する選択手段と、
    前記非破壊送信モードにおいて前記超音波パルスの波形長を大きくし、前記破壊送信モードにおいて前記超音波パルスの波形長を小さくする波形長制御手段と、
    前記波形長に応じたパルス圧縮係数列を用いて、前記受信信号に対してパルス圧縮処理を施すパルス圧縮処理部と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記波形長制御手段は、前記非破壊送信モードと前記破壊送信モードとで感度が実質的に維持されるように、各送信における波形長を設定することを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項6記載の装置において、
    前記選択手段は、前記超音波造影剤の破壊の程度に関わるメカニカルインデックス値を変更する手段であり、
    前記メカニカルインデックス値が小さいほど前記送信電圧がより低くされ且つ前記波形長がより大きくされ、前記メカニカルインデックス値が大きいほど前記送信電圧がより高くされ且つ前記波形長がより小さくされる、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  9. 超音波造影剤が投与された生体内へ超音波パルスを送波し且つ生体内からの反射波を受波して受信信号を出力する送受波器と、
    操作パネル上に設けられ、生体組織及び超音波造影剤への超音波パルスの影響を表すメカニカルインデックス値をユーザーにより連続的に又は段階的に可変設定するためのインデックス値指定部と、
    前記ユーザー設定されたメカニカルインデックス値に応じて、前記超音波パルスの送信電圧及び波形長を含む送信条件を適応的に設定する送信制御手段と、
    前記波形長に対応するパルス圧縮係数列を用いて前記受信信号に対してパルス圧縮処理を施すパルス圧縮処理部と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  10. 請求項9記載の装置において、
    前記受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成手段と、
    前記超音波画像と共に前記メカニカルインデックス値を画面上に表示させる表示処理手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
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