JP3295453B2 - ロールコート用感放射線性樹脂溶液組成物 - Google Patents

ロールコート用感放射線性樹脂溶液組成物

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JP3295453B2
JP3295453B2 JP10015492A JP10015492A JP3295453B2 JP 3295453 B2 JP3295453 B2 JP 3295453B2 JP 10015492 A JP10015492 A JP 10015492A JP 10015492 A JP10015492 A JP 10015492A JP 3295453 B2 JP3295453 B2 JP 3295453B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子製造用且
つガラス基板のロールコート用感放射線性樹脂溶液組成
物に関する。さらに詳しくは、紫外線、遠紫外線、X
線、電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射線、プ
ロトンビーム等の放射線に感応する液晶表示素子の作製
に好適な、液晶表示素子製造用且つガラス基板のロール
コート用感放射線性樹脂溶液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポジ型レジストは高解像度のレジストパ
ターンが得られるので、集積回路の製造において多く用
いられている。近年、液晶表示素子の作製にも多用され
るようになった。液晶表示素子製造用のポジ型レジスト
としては生産性の向上および低コスト化のため、高感度
なものが要求され、しかも基板が大面積であるため、レ
ジストの塗布方法としては集積回路の製造において用い
られているスピンコート法でなく、ロールコート法の適
用が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明の目的
、液晶表示素子製造用且つガラス基板のロールコート
用感放射線性樹脂溶液組成物を提供することにある。
【0004】本発明の他の目的は、ロールコー法によ
、ガラス基板への塗布に好適な粘度と固形分濃度の相
関を有し、ロールコート時の膜厚均一性が高くしかも高
感度である、液晶表示素子製造用且つガラス基板のロー
ルコート用感放射線性樹脂溶液組成物を提供することに
ある。
【0005】本発明のさらに他の目的は、ロールコート
法により、ガラス基板に塗布する際に、ロール間隔を比
較的大きくしても、塗布後の組成物中に2−ヒドロキシ
プロピオン酸エチルを多く含むため、プレベーク後に同
じ膜厚を与え、それ故膜厚制御を比較的容易に行いう
る、液晶表示素子製造用且つガラス基板のロールコート
用感放射線性樹脂溶液組成物を提供することにある。
【0006】本発明のさらに他の目的および利点は以下
の説明から明らかになろう。本発明によれば、本発明の
上記目的および利点は、アルカリ可溶性樹脂、1,2−
キノンジアジド化合物および2−ヒドロキシプロピオン
酸エチルを含有してなりそして20℃における粘度が1
5〜60センチポイズの間にあることを特徴とする、液
晶表示素子製造用且つガラス基板のロールコート用感放
射線性樹脂溶液組成物によって達成される。
【0007】本発明の感放射線性樹脂溶液組成物(以
下、単に「組成物」と称する)は、2−ヒドロキシプロ
ピオン酸エチルを溶剤として含有する。
【0008】溶剤は2−ヒドロキシプロピオン酸エチル
単独、または2−ヒドロキシプロピオン酸エチルと他の
溶剤との混合液であることもできる。混合液の場合2−
ヒドロキシプロピオン酸エチルの使用割合は、好ましく
は70重量%以上であり、より好ましくは80重量%以
上である。70重量%以下では粘度と固形分濃度の相関
がロールコーターによる塗布に好適な範囲から逸脱する
傾向にある。
【0009】ここで他の溶剤としては、例えばメチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、酢酸メチルセロソルブ、
酢酸エチルセロソルブ等のセロソルブ系化合物;ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールメ
チルエーテル、酢酸プロピレングリコールエチルエーテ
ル、酢酸プロピレングリコールプロピルエーテル等のグ
リコールエーテル系化合物;酢酸エチル、酢酸ブチル、
ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプ
ロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、
3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピ
オン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−
3−メチルブタン酸メチル、酢酸−3−メチル−3−メ
トキシブチル、プロピオン酸−3−メチル−3−メトキ
シブチル、ブタン酸−3−メチル−3−メトキシブチ
ル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオン酸メチル等の有機酸エステル
系化合物;トルエン、キシレン等の芳香族化合物;また
はメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタ
ノン、3−ヘプタノン、イソホロン、4−ヘプタノン等
のケト系化合物を挙げることができる。これらの溶剤
は1種又は2種以上一緒に使用することができる。
【0010】組成物100重量部中の溶剤の使用割合
は、好ましくは60〜90重量部、より好ましくは70
〜85重量部である。60重量部未満では流動性が低下
し、塗布が困難になる傾向にある。また、90重量部を
こえると流動性が大きすぎロールコート時の膜厚制御が
困難になりやすい。
【0011】本発明の組成物において使用されるアルカ
リ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、レゾー
ル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、スチレ
ンとアクリル酸との共重合体、ヒドロキシスチレンの重
合体、ポリビニルヒドロキシベンゾエート、ポリビニル
ヒドロキシベンジル等を挙げることができる。これらの
アルカリ可溶性樹脂のうち、アルカリ可溶性ノボラック
樹脂(以下、単に「樹脂」という)が好ましい。
【0012】
【0013】樹脂はフェノール類とアルデヒド類とを重
縮合して得られる。アルデヒド類の使用割合は、フェノ
ール類1モルに対し、0.7〜3モルが好ましく、より
好ましくは0.75〜1.3モルである。
【0014】樹脂を得るための重縮合に用いる酸性触媒
としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、
酢酸等を挙げることができる。前記重縮合においては、
通常、反応媒質として水が用いられる。この場合、酸性
触媒の使用量は、好ましくはフェノール類1モルに対
し、1×10 -5 〜5×10 -1 モルである。また、反応媒
質として親水性溶媒を使用する場合の酸性触媒の使用量
は、好ましくはフェノール類1モルに対し、1×10 -4
〜5モルである。
【0015】なお、前記親水性溶媒としては、例えばメ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール類またはテトラヒドロフラン、ジオキサン等
の環状エーテル類が挙げられる。これらの反応媒質の使
用量は、好ましくは反応原料100重量部当たり、20
〜1000重量部である。
【0016】重縮合の反応温度は、反応原料の反応性に
応じて、適宜調整することができ、好ましくは10〜2
00℃である。また重縮合方法としては、例えばフェノ
ール類、アルデヒド類等を反応の進行と共に加えて行く
方法を挙げることができる。
【0017】重縮合終了後、系内に存在する未反応原
料、酸性触媒、反応媒質等を除去するために、一般的に
内温を130〜230℃に上昇させ、減圧下、例えば2
0〜50mmHg程度で揮発分を溜去し、樹脂を回収す
る。また重縮合終了後、樹脂を溶解できる溶媒、例えば
メチルアルコール、エチルセロソルブアセテート、ジオ
キサン等に溶解し、水、n−ヘキサン、n−ヘプタン等
の沈殿剤を添加することによって、樹脂を析出させ、析
出物を分離して回収することもできる。さらに樹脂を回
収する際、溶媒と沈殿剤の比率を変えることにより、高
分子成分や低分子成分を分別することができ、この方法
で得た樹脂を使用することもできる。
【0018】また、樹脂は特開平2−222409号公
報に記載した方法を用いて得ることもできる。重縮合す
る際に使用されるフェノール類としては、例えばm−ク
レゾール、p−クレゾールおよび下記式(1)
【0019】
【化1】
【0020】で表わされるフェノール類(以下「フェノ
ール類A」という)が好ましいものとして挙げられる。
これらフェノール類の使用割合は、通常、m−クレゾー
ル/p−クレゾール/フェノール類A=40〜100/
0〜55/0〜60(モル比)であり、好ましくはm−
クレゾール/p−クレゾール/フェノール類A=60〜
100/0〜30/0〜40(モル比)である。
【0021】m−クレゾールの使用割合が40モル%未
満では、感度が悪化し易く、−クレゾールの使用割合
が55モル%を越えると感度が悪化し易くなる。フェノ
ール類Aの使用割合が60モル%を越えると感度と接着
性が悪化し易くなる。
【0022】上記フェノール類Aとしては、例えば2,
3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシ
レノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノー
ル、3,5−キシレノール、2,3,4−トリメチルフェ
ノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−
トリメチルフェノール等を挙げることができる。
【0023】また、重縮合する際に使用されるアルデヒ
ド類としては、例えばホルムアルデヒド、ベンズアルデ
ヒド、フルフラル、アセトアルデヒド等を挙げることが
できる。これらのアルデヒド類のうち、特にホルムアル
デヒドが好ましい。
【0024】樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量
(以下、「Mw」という)としては、3,000〜15,
000が好ましく、4,000〜12,000が特に好ま
しい。Mwが3,000未満では、耐酸性および耐熱性
が悪化し易く、15,000を越えると、感度および接
着性が悪化するようになる。
【0025】樹脂の分散度{Mw/ポリスチレン換算数
平均分子量(以下「Mn」という)}としては5〜20
が好ましく、8〜15が特に好ましい。分散度が5未満
では、感度および接着性が悪化し易く、20を越える
と、耐酸性が悪化するようになる。
【0026】本発明の組成物に用いられる1,2−キノ
ンジアジド化合物としては、ヒドロキシ化合物、例えば
下記一般式
【0027】
【化2】
【0028】
【化3】
【0029】で表される化合物(以下、単に「(化合物
B]という)またはヒドロキシフラバン系化合物と1,
2−ナフトキノンジアジド−4または5−スルホン酸ク
ロリドとのエステル化物を用いることができる。好まし
くは、以下の化合物を挙げることができる。
【0030】1,1−ビス(2−ヒドロキシフェニル)
メタン、1−(2−ヒドロキシフェニル)−1−(4−
ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、1,1,1−トリス(2−ヒドロキシ
フェニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシフェ
ニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(2−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2−ヒドロキ
シフェニル)1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−
ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタン、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,
4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、3′−メトキ
シ−2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロ
キシ−2−フェニルフラバン等の1,2−ナフトキノン
−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸エステル。
【0031】なおヒドロキシ化合物のエステル化率は4
0〜100%が好ましい。なお、エステル化率は以下の
式から算出される。
【0032】
【式1】
【0033】1,2−キノンジアジド化合物の配合量
は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、好まし
くは5〜75重量部であり、より好ましくは10〜50
重量部である。1,2−キノンジアジド化合物の配合量
が少なすぎると、放射線照射部と放射線未照射部とのア
ルカリ水溶液からなる現像液に対する溶解性に差をつけ
にくくてパターニングが困難となり易く、また配合量が
多すぎると、短時間の放射線照射では加えた1,2−キ
ノンジアジド化合物の全てを分解することができずアル
カリ水溶液からなる現像液による現像が困難となり易く
なる。
【0034】本発明の組成物には、感度および現像性を
向上させるために溶解促進剤を配合することもできる。
溶解促進剤としては、前述した化合物Bを挙げることが
できる。これらの化合物Bとしては、例えば1,1−ビ
ス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、1−(2−ヒド
ロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,
1,1−トリス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1−(2−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1,1−トリス(2−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1−ビス(2−ヒドロキシフェニル)−1−
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
メチルエチル}フェニル]エタン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−
ビス(2−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルメタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルメタン等が好ましい。
【0035】アルカリ可溶性樹脂と溶解促進剤を混合し
て使用する場合のアルカリ可溶性樹脂と溶解促進剤との
混合割合は、好ましくはアルカリ可溶性樹脂が60〜1
00重量部、より好ましくは80〜100重量部に対し
て、溶解促進剤が0〜40重量部、より好ましくは0〜
20重量部である(但し、アルカリ可溶性樹脂+溶解促
進剤=100重量部)。アルカリ可溶性樹脂の使用割合
が60重量部未満では、耐熱性が悪化するようになり、
化合物Bの使用割合が40重量部を越えると、耐酸性が
悪化するようになる。
【0036】本発明の組成物には、放射線に対する感度
を向上させるために増感剤を配合することもできる。こ
れらの増感剤としては、例えば2H−ピリド−(3,2
−b)−1,4−オキサジン−3(4H)−オン類、1
0H−ピリド−(3,2−b)−(1,4)−ベンゾチア
ジン類、ウラゾール類、ヒダントイン類、バルビツール
酸類、グリシン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール類、アロキサン類、マレイミド類等が挙げられ
る。これらの増感剤の配合量は、1,2−キノンジアジ
ド化合物100重量部に対して、通常、50重量部以下
である。
【0037】また本発明の組成物には、塗布性、例えば
ストリエーションや乾燥塗膜形成後の放射線照射部の現
像性を改良するために界面活性剤を配合することもでき
る。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジ
ラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、
エフトップEF301、EF303、EF352(新秋
田化成社製)、メガファックF171、F172、F1
73、(大日本インキ社製)、フロラードFC430、
FC431(住友スリーエム社製)、アサヒガードAG
710、サーフロンS−382、SC−101、SC−
102、SC−103、SC−104、SC−105、
SC−106(旭硝子社製)、オルガノシロキサンポリ
マーKP341(信越化学工業社製)、アクリル酸系ま
たはメタクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.7
5、No.90、No.95(共栄社油脂化学工業社製)
等が挙げられる。これらの界面活性剤の配合量は、組成
物の固形分当たり、通常、2重量%以下である。
【0038】さらに本発明の組成物には、放射線照射部
を可視化させ、放射線照射時のハレーションの影響を少
なくするための染料、例えば1,7−ビス(3−メトキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ヘプタジエン
−3,5−ジオン、5−ヒドロキシ−4−(4−メトキ
シフェニルアゾ)−3−メチル−1−フェニルピラゾー
ル等を配合することもできる。また、本発明の組成物に
は必要に応じて保存安定剤、消泡剤等も配合することが
できる。
【0039】また本発明の組成物を基板に塗布する方法
としては、前記アルカリ可溶性樹脂、1,2−キノンジ
アジド化合物および各種配合剤の所定量を溶剤に溶解さ
せ、例えば孔径0.2μm程度のフィルターで濾過した
後、これをロールコーターで塗布する方法があげられ
る。
【0040】本発明の組成物は、2−ヒドロキシプロピ
オン酸エチルを溶媒として用いることにより、ロールコ
ートに適当な15〜60センチポイズ(20℃におい
て)の粘度を適当な固形分濃度を維持しつつ達成しうる
ものである。組成物の粘度が15cP以下では流動性が
大きすぎ膜厚制御が困難になる傾向があり、60cPを
こえると流動性が小さすぎるため膜厚の均一性が悪化す
るようになる。またロールコーターによる膜厚制御はロ
ールの間隔を変えることによって行うため、同じ粘度の
レジストを同じロール間隔で塗布した時により膜厚が薄
くなるレジストの方が、同じ膜厚を塗布する場合ロール
の間隔を広くできるため膜厚制御が容易である。本発明
の組成物はこのような意味で膜厚制御が容易である。
【0041】他方、液晶表示素子製造過程において要求
されるレジスト膜厚は1.0〜2.5μmである。従来の
ポジ型レジストでは固形分濃度と粘度の相関がこの適正
な範囲にないため、目標の膜厚を得るために必要な固形
分濃度が高すぎるかあるいは低すぎ、膜厚制御が難し
く、液晶表示素子の製造に必要な膜厚均一性(5%以
下)は達成されない。
【0042】かかる状況において、ロールコーターによ
る塗布に好適な粘度特性を有するポジ型ホトレジストに
対する要望は非常に強く、本発明の組成物は優れた技術
的進歩を達成しうるものと言える。
【0043】本発明の組成物の現像液としては、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、
エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、
ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジ
エチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、
テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロ
ール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−(5.4.
0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−(4.
3.0)−5−ノナン等を溶解してなるアルカリ水溶液
が使用される。また該現像液には、水溶性有機溶媒、例
えばメタノール、エタノール等のアルコール類や界面活
性剤を適量添加して使用することもできる。
【0044】また本発明の組成物をポジ型レジストとし
て使用するときの効果をより高めるために、基板上に本
発明の組成物を塗布し、プレベークおよび露光を行った
後、70〜140℃で加熱してから現像することがで
き、さらに70〜140℃で加熱しながら、紫外線を照
射することもできる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を合成例および実施例により詳
しく説明するが、本発明はこれらの合成例および実施例
に制約されるものではない。実施例中のMwおよびレジ
スト性能の評価は下記の方法によって行なった。
【0046】Mw:東洋ソーダ社製GPCカラム(G2
000H6 2本、G3000H6 1本、G4000H6
1本)を用い、流量1.5ml/分、溶出溶媒テトラヒ
ドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポ
リスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマト
グラフ法により測定した。
【0047】 粘度:組成物溶液の粘度はE型粘度計(東京計器社製ビ
スコニックELD)を用い、20℃で測定した。 感度:ニコン製−NSR1505G4D縮小投影露光機
(レンズの開口係数:0.45、g線露光機)で露光を
行ない、次いでテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
2.4重量%水溶液を用い25℃で60秒間現像し水で
リンスした後、乾燥してシリコンウエハー上にレジスト
パターンを形成させ、2.0μmのライン・アンド・ス
ペースパターン(1対1)を、1対1の線幅で形成する
露光時間(以下、「最適露光時間」と称する)を求め
た。
【0048】解像度:最適露光時間において、解像して
いる最小のレジストパターンの寸法を調べた。
【0049】膜厚均一性:350mm×300mmのガ
ラス基板に大日本スクリーン社製ロールコーター(RC
P−552−P型)で組成物を膜厚約1.5μmに塗布
し、90℃のホットプレート上で120秒間加熱し、テ
ストピースを得た。テストピース上の膜厚を対角線方向
に20mm間隔で21点、光学式膜厚計(大日本スクリ
ーン社製ラムダエース)で測定し、下記式で示される均
一性(%)の値により評価した。 均一性(%)=(膜厚の最大値/膜厚の平均値 − 1)
×100 この数値が小さいほど膜厚が均一であることを示す。
【0050】塗布特性:ロールの間隔を10μm、20
μm、30μmと変えて、350mm×300mmのガ
ラス基板に組成物を塗布し、90℃のホットプレート上
で120秒間加熱した後、光学式膜厚計で塗膜厚を測定
し、このロール間隔と塗膜厚の相関を塗布特性とした。
【0051】合成例1 攪拌機、冷却管および温度計を装着した反応容器に、 m−クレゾール 155.0g p−クレゾール 8.1g ホルマリン 150.0g および シュウ酸・2水和物 0.233g を仕込み、反応容器を油浴に浸し、内温を100℃に保
ち、攪拌しながら60分間、重縮合を行った後、 m−クレゾール 38.8g を加え、さらに100分間重縮合を行ない、樹脂を合成
した。反応後、油浴の温度を180℃まで上げ、同時に
反応容器内の圧力を30〜40mmHgまで減圧し、
水、シュウ酸、未反応のホルムアルデヒド、m−クレゾ
ール、3,5−キシレノール等を除去した。次いで、溶
融した樹脂を室温に戻して回収した。この樹脂を、酢酸
エチルセロソルブに固形分が20重量%となるよう溶解
したのち、樹脂溶液の重量に対し、2倍量のメタノール
および等量の水を加えて、攪拌放置した。2層に分離し
たのち、樹脂溶液(下層)をとり出し、濃縮・脱水・乾
燥して樹脂Aを回収した(以下、この樹脂を「樹脂A
(1)」と称する)。
【0052】合成例2 合成例1と同様な反応容器に、 m−クレゾール 82.6g p−クレゾール 81.0g ホルマリン 150.0g および シュウ酸・2水和物 0.233g を仕込み、反応容器を油浴に浸し、内温を100℃に保
ち、攪拌しながら60分間、重縮合を行った後、 m−クレゾール 88.8g を加え、さらに90分間重縮合を行ない、樹脂を合成し
た。反応後、油浴の温度を180℃まで上げ、同時に反
応容器内の圧力を30〜40mmHgまで減圧し、水、
シュウ酸、未反応のホルムアルデヒド、m−クレゾー
ル、p−クレゾール等を除去し、樹脂Aを回収した(以
下、この樹脂を「樹脂A(2)」と称する)。
【0053】実施例1 樹脂A(1) 90g 表1に示す化合物B 10g 表1に示す1,2−キノンジアジド化合物 25g および 2−ヒドロキシプロピオン酸エチル 494g を混合し、溶解させた後、孔径0.1μmのメンブラン
フィルターで濾過し、本発明の組成物を調製した。組成
物の粘度は20cPであった。
【0054】得られた組成物を酸化膜を有するシリコン
ウエハー上に塗布した後、ホットプレート上で90℃に
て2分間プレベークして厚さ1.2μmの塗布膜を形成
し、感度、膜厚均一性および塗布特性を評価した。結果
を表1に示す。
【0055】比較例1 樹脂A(2) 90g 表1に示す化合物B 10g 表1に示す1,2−キノンジアジド化合物 25g および 酢酸エチルセロソルブ 430g を混合し、溶解させた後、孔径0.1μmのメンブラン
フィルターで濾過し、組成物を調製した。組成物の粘度
は20cPであった。
【0056】得られた組成物を実施例1と同じ方法でレ
ジスト性能を試験した。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】本発明のロールコート用感放射線性樹脂
溶液組成物は、ロールコー法による塗布に好適な粘度
と固形分濃度の相関を有し、ロールコート時の膜厚均一
性が高く、しかも高感度であり、膜厚制御を比較的容易
に行いうるポジ型レジストに好適である。
フロントページの続き (72)発明者 勇元 喜次 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 三浦 孝夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−293340(JP,A) 特開 平3−185448(JP,A) 特開 昭62−36657(JP,A) 特開 平2−10350(JP,A) 特開 平1−189644(JP,A) 実開 昭62−83575(JP,U) 実開 昭62−83574(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ可溶性樹脂、1,2−キノンジ
    アジド化合物および2−ヒドロキシプロピオン酸エチル
    を含有して成りそして20℃における粘度が15〜60
    センチポイズの間にあることを特徴とする、液晶表示素
    子製造用且つガラス基板のロールコート用感放射線性樹
    脂溶液組成物。
  2. 【請求項2】 ガラス基板上に、下記式 膜厚均一性(%)=(膜厚の最大値/膜厚の平均値−1)×100 で定義される膜厚均一性が5%以下のレジスト膜を与え
    る請求項1記載の感放射線性樹脂組成物。
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