JP3295364B2 - 無線機用アンテナおよび無線機 - Google Patents

無線機用アンテナおよび無線機

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JP3295364B2 JP36631397A JP36631397A JP3295364B2 JP 3295364 B2 JP3295364 B2 JP 3295364B2 JP 36631397 A JP36631397 A JP 36631397A JP 36631397 A JP36631397 A JP 36631397A JP 3295364 B2 JP3295364 B2 JP 3295364B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話などの無
線機の筐体より突出して設けられる第1のアンテナエレ
メントと、これに対して引き出し収納自在な第2のアン
テナエレメントとを有する無線機用アンテナに関するも
のである。また、この無線機用アンテナを用いた無線機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話などにあっては、着呼信号を受
信するために常にアンテナとして動作し得るアンテナが
必要である。一方、携帯に便利であるためには、筐体か
ら長いアンテナなどを常時突出していることは望ましく
ない。そこで、筐体より外方に向けて比較的に物理的長
さの短い第1のアンテナエレメントを常時突出させて設
け、これで着呼信号を受信し得るようになし、通話中は
より長い第2のアンテナエレメントを引き出して高い利
得として送受信するようにした無線機用アンテナが種種
提案されている。
【0003】かかる無線機用アンテナの従来例を図15
を参照して簡単に説明する。図15は、従来の無線機用
アンテナの一例を示し、(a)は引き出し状態の外観図
であり、(b)は(a)のアンテナ等価回路図であり、
(c)は収納状態の外観図であり、(d)は(c)のア
ンテナ等価回路図である。
【0004】図15において、無線機の筐体に導電金属
からなる取付金具10が螺合により固定される。この取
付金具10には筐体内に通ずる貫通孔が穿設されてい
る。そして、取付金具10に設けられた筒状部材12に
同軸上にヘリカルコイルからなる第1のアンテナエレメ
ント14が配設され、その基端が取付金具10に電気的
接続される。また、取付金具10および筒状部材12
に、軸方向に引き出し収納自在に第2のアンテナエレメ
ント16が設けられる。この第2のアンテナエレメント
16は、基端側がロッド状部16aであり、その先端に
ヘリカルコイル16bが設けられ、全体が絶縁チューブ
などで適宜に被覆されている。しかも、ヘリカルコイル
16bの先端に、絶縁樹脂などにより比較的に長い寸法
Aの電気的無効部18が設けられている。
【0005】そこで、図15(a)のごとく、第2のア
ンテナエレメント16を引き出した状態では、(b)の
ごとく、第2のアンテナエレメント16の基端部と第1
のアンテナエレメント14の先端部が容量結合により電
気的接続されて、1本のアンテナとして作用する。ま
た、図15(c)のごとく、第2のアンテナエレメント
16を収納した状態では、(d)のごとく、第2のアン
テナエレメント16の先端部が第1のアンテナエレメン
ト14から離れた臨まない位置で収納され、第1のアン
テナエレメント14には電気的無効部18が対応してお
り、第2のアンテナエレメント16は第1のアンテナエ
レメント14と電気的接続されず、第1のアンテナエレ
メント14のみがアンテナとして作用する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる構成において、
引き出し状態にあっては、第2のアンテナエレメント1
6の先端に電気的無効部18が配設されており、その引
き出し寸法Bが長いものとなる。また、収納状態にあっ
ては、第2のアンテナエレメント16を電気的無効部1
8により第1のアンテナエレメント14に臨まない位置
で収納するので、その収納寸法Cも長いものとなる。そ
こで、これを収容する無線機の筐体は、収納寸法Cより
も長い寸法が必要であり、それだけ小型化が阻害される
こととなる。また、引き出し長さBが長いほどアンテナ
の先端が他の物に衝突する可能性が大きく、破損され易
い。そこで、この引き出し寸法Bも極力短いことが望ま
しい。
【0007】本発明は、かかる従来例の事情に鑑みてな
されたもので、引き出し寸法および収納寸法がともに短
くできる無線機用アンテナを提供することを目的とす
る。また、この無線機用アンテナを用いて小型化に適し
た無線機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の無線機用アンテナは、無線機の筐体に突
出させて筒状の周方向に伸びる九十九折り状部またはジ
グザグ状部を含んで形成し共振させる周波数帯域の中心
周波数の1/4波長に設定した第1のアンテナエレメン
トを配設し、この第1のアンテナエレメントに対して先
端側に設けたヘリカルコイルを含んで形成し前記共振さ
せる周波数帯域の中心周波数の1/2波長に設定した第
2のアンテナエレメントを同軸上で移動自在に配設して
この第2のアンテナエレメントを前記筐体に引き出し収
納自在とし、引き出した状態で前記第2のアンテナエレ
メントの基端部が前記第1のアンテナエレメントに容量
結合し、収納状態で前記第2のアンテナエレメントの先
端部が前記第1のアンテナエレメントに臨む位置である
とともに前記第2のアンテナエレメントの先端部と前記
第1のアンテナエレメントの結合が弱いように構成され
ている。
【0009】また、前記筒状の周方向に伸びる九十九折
り状部またはジグザグ状部を含んで形成した前記第1の
アンテナエレメントを、その基端側の軸方向の物理的長
さを第1周波数帯域の1/4波長の電気的長さに設定す
るとともに前記第1のアンテナエレメントの基端から先
端までの電気的長さを第2周波数帯域の1/4波長に設
定し、前記第2のアンテナエレメントをコイルピッチの
異なる2つのヘリカルコイルを直列接続して形成し、基
端側の前記ヘリカルコイルの電気的長さを前記第1周波
数帯域の1/2波長に設定するとともに前記第2のアン
テナエレメントの基端から先端までの電気的長さを前記
第2周波数帯域の1/2波長に設定して構成することも
できる。
【0010】さらに、本発明の無線機は、請求項1また
は2記載の無線機用アンテナを用い、前記第1のアンテ
ナエレメントの基端を導電金属からなる取付金具に電気
的接続し、この取付金具を筐体に固定するとともに無線
回路のアンテナ入力端子に電気的接続して構成されてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、上記従来例の不具合を改善
した改善例を図1ないし図6を参照して説明する。図1
は、無線機用アンテナの改善例を示し、(a)は引き出
し状態の外観図であり、(b)は(a)のアンテナ等価
回路図であり、(c)は収納状態の外観図であり、
(d)は(c)のアンテナ等価回路図である。図2は、
収納状態で第1のアンテナエレメントと第2のアンテナ
エレメントの結合が弱いことを説明する図であり、
(a)は改善例の要部縦断面図であり、(b)は従来例
の要部縦断面図である。図3は、改善例の引き出し状態
におけるVSWR特性図である。図4は、改善例の引き
出し状態におけるスミス図表である。図5は、改善例の
収納状態におけるVSWR特性図である。図6は、改善
例の収納状態におけるスミス図表である。
【0012】まず、図1を参照して改善例の無線機用ア
ンテナの構造を説明する。導電金属からなる取付金具1
0が無線機の筐体20に螺合により固定される。そし
て、この螺合により取付金具10が、無線回路22のア
ンテナ入力端子に電気的接続された給電金具24に当接
されて電気的接続される。この取付金具10には筐体2
0内に通じる貫通孔が設けられている。そして、取付金
具10に設けられた筒状部材12に同軸上にヘリカルコ
イルからなる第1のアンテナエレメント14が配設さ
れ、その基端が取付金具10に電気的接続される。この
ヘリカルコイルの電気的長さは、例えば共振させる周波
数帯域のほぼ中心周波数に対して1/4波長に設定され
る。また、取付金具10および筒状部材12を貫通して
軸方向に引き出し収納自在に第2のアンテナエレメント
26が設けられる。この第2のアンテナエレメント26
は、基端側がロッド状部26aであり、その先端にヘリ
カルコイル26bが設けられさらにその先端にストレー
ト部26cが設けられ、全体が絶縁チューブまたは絶縁
樹脂による一体成形などで適宜に被覆されている。この
第2のアンテナエレメント26は全体としての電気的長
さが、第1のアンテナエレメント14と同じ周波数帯域
のほぼ中心周波数に対して1/2波長に設定される。な
お、ストレート部26cの先端には、絶縁樹脂などによ
る飾り玉などが設けられるに過ぎず、図15に示す従来
例における電気的無効部18に相当する長さは、ごく僅
かである。
【0013】そこで、図1(a)のごとく、第2のアン
テナエレメント26を引き出した状態では、(b)のご
とく、第2のアンテナエレメント26の基端部と第1の
アンテナエレメント14の先端部が容量結合により電気
的接続されて、1本のアンテナとして作用する。また、
図1(c)のごとく、第2のアンテナエレメント26を
収納した状態では、(d)のごとく、第2のアンテナエ
レメント26の先端部のストレート部26cおよびヘリ
カルコイル26bの一部が第1のアンテナエレメント1
4に臨む位置で収納される。
【0014】ここで、従来の無線機用アンテナにあって
は、図2(b)に示すごとく、第1のアンテナエレメン
ト14のヘリカルコイルに第2のアンテナエレメント1
6のヘリカルコイル16bを臨む位置に収納するなら
ば、両コイルの距離が短くしかも互いに対応する面積が
多いことから、その間に大きな浮遊容量C1が生ずる。
これに対して、改善例の無線機用アンテナにおいては、
図2(a)に示すごとく、第1のアンテナエレメント1
4の先端部には、第2のアンテナエレメント26のスト
レート部26cが臨んでおり、この部分における両者間
の距離が拡大され、しかも互いに対応する面積も少しで
あり、小さな浮遊容量C2が生ずる。そして、第1のア
ンテナエレメント14のヘリカルコイルと第2のアンテ
ナエレメント26のヘリカルコイル26bとは誘導結合
および容量結合を生ずるが、第2のアンテナエレメント
26の先端部のストレート部26cにより先端部の浮遊
容量C2が小さいことからその結合が弱いものとなる。
したがって、収納状態では、第1のアンテナエレメント
14と第2のアンテナエレメント26はアンテナとして
結合しておらず、第1のアンテナエレメント14のみが
アンテナとして作用することとなる。また、第2のアン
テナエレメント26は、筐体20内で強い放射を生ずる
こともない。
【0015】この改善例の無線機用アンテナを806〜
866MHzの携帯電話の周波数帯域に対応させて設定
し、その特性を測定した。まず、引き出し状態におい
て、図3に示すごとく、周波数帯域全体で充分に小さな
VSWRが得られており、また図4に示すごとく、第1
のアンテナエレメント14と第2のアンテナエレメント
26が周波数帯域全体で容量結合されていることが確認
された。そして、収納状態においても、図5に示すごと
く、周波数帯域全体で充分に小さなVSWRが得られて
おり、また図6に示すごとく、第1のアンテナエレメン
ト14と第2のアンテナエレメント26が周波数帯域外
で強い誘導結合を生じており、周波数帯域内ではその結
合が弱いことを確認することができた。
【0016】次に、図7を参照して、別の改善例を説明
する。図7は、無線機用アンテナの別の改善例を示し、
(a)は引き出し状態の外観図であり、(b)は(a)
のアンテナ等価回路図であり、(c)は収納状態の外観
図であり、(d)は(c)のアンテナ等価回路図であ
る。図7において、図1に示すものと同じ部材には同じ
符号を付けて重複する説明を省略する。
【0017】図7に示す別の改善例にあっては、第2の
アンテナエレメント36は、中央部にヘリカルコイル3
6aが設けられ、その両端にロッド状部36b、36c
が設けられている。そして、引き出し状態では、図7
(b)に示すごとく、基端側のロッド状部36bの基端
部が第1のアンテナエレメント14に容量結合されて電
気的接続される。また、収納状態では、図7(d)に示
すごとく、先端側のロッド状部36cが第1のアンテナ
エレメント14に臨んでおり、中間部にあるヘリカルコ
イル36aは充分に離された位置で収納される。もっ
て、第1のアンテナエレメント14と第2のアンテナエ
レメント36の結合は極めて弱いものとなる。したがっ
て、第1のアンテナエレメント14のみがアンテナとし
て作用する。
【0018】以下、本発明の第1実施例を図8を参照し
て説明する。図8は、本発明の無線機用アンテナの第1
実施例を示し、(a)は引き出し状態のアンテナ等価回
路図であり、(b)は収納状態のアンテナ等価回路図で
ある。
【0019】図8に示す第1実施例にあっては、第1の
アンテナエレメント44は筒状部材の周方向に伸びる九
十九折り状部で形成されている。この九十九折り状部全
体の電気的長さは、共振させる周波数帯域のほぼ中心周
波数の1/4波長に設定されている。また、第2のアン
テナエレメント46は、基端側がロッド状部46aでそ
の先端にヘリカルコイル46bが設けられて形成されて
いる。そして、引き出し状態では、図8(a)に示すご
とく、第2のアンテナエレメント46の基端部が第1の
アンテナエレメント44の軸方向先端部に容量結合され
て電気的接続されて、1本のアンテナとして作用する。
また、収納状態では、図8(b)に示すごとく、第2の
アンテナエレメント46の先端側のヘリカルコイル46
bが第1のアンテナエレメント44に臨んだ位置に収納
されるが、第1のアンテナエレメント44の九十九折り
状部は多くの部分が第2のアンテナエレメント46の軸
方向と平行であり、第1のアンテナエレメント44とヘ
リカルコイル46bの結合は極めて弱いものである。も
って、第1のアンテナエレメント44のみがアンテナと
して作用する。
【0020】また、本発明の第2実施例を図9ないし図
13を参照して説明する。図9は、本発明の無線機用ア
ンテナの第2実施例を示し、(a)は引き出し状態の外
観図のアンテナ等価回路図であり、(b)は収納状態の
アンテナ等価回路図である。図10は、引き出し状態に
おけるVSWR特性図である。図11は、引き出し状態
におけるスミス図表である。図12は、収納状態におけ
るVSWR特性図である。図13は、収納状態における
スミス図表である。
【0021】図9に示す第2実施例にあっては、第1の
アンテナエレメント54は、筒状部材の軸方向に伸びる
ジグザグ状部54aとその先端に接続され周方向に伸び
る九十九折り状部54bとからなり、筒状に形成され
る。そして、このジグザグ状部54aの軸方向の電気的
長さが第1周波数帯域fL1〜fH1のほぼ中心周波数
に対して1/4波長に設定され、ジグザグ状部54aお
よび九十九折り状部54bによる全体の電気的長さが第
2周波数帯域fL2〜fH2のほぼ中心周波数に対して
1/4波長に設定される。また、第2のアンテナエレメ
ント56は、基端側のロッド状部56aとその先端に設
けられたヘリカルコイル56bとさらにその先端に設け
られたストレート部56cで形成される。そして、この
第2のアンテナエレメント56の基端側のロッド状部5
6aの電気的長さが第1周波数帯域のほぼ中心周波数に
対して1/2波長に設定され、第2のアンテナエレメン
ト56の基端から先端までの全体の電気的長さが第2周
波数帯域のほぼ中心周波数に対して1/2波長に設定さ
れる。さらに、引き出し状態では、第2のアンテナエレ
メント56の基端部が第1のアンテナエレメント54の
軸方向先端部に容量結合される。そして、収納状態で
は、ストレート部56cおよびヘリカルコイル56bの
一部が第1のアンテナエレメント54に臨む位置に収納
されるが、第1実施例と同様に弱い結合であり、第1の
アンテナエレメント54のみがアンテナとして作用す
る。
【0022】この第2実施例の無線機用アンテナを、欧
州デジタルセルラー電話システムにおけるGSMの89
0〜960MHzの第2周波数帯域fL2〜fH2と、
DCS−1800の1710〜1880MHzの第1周
波数帯域fL1〜fH1とにそれぞれ対応させて設定
し、その特性を測定した。まず、引き出し状態におい
て、図10に示すごとく、第1と第2周波数帯域の全体
で充分に小さなVSWRが得られており、また図11に
示すごとく、第1と第2周波数帯域の全体で容量結合さ
れていることが確認された。そして、収納状態において
も、図12に示すごとく、第1と第2周波数帯域の全体
で充分に小さなVSWRが得られており、また図13に
示すごとく、第1と第2周波数帯域のいずれに対しても
第1のアンテナエレメント54と第2のアンテナエレメ
ント56が周波数帯域外で強い誘導結合を生じており、
周波数帯域内ではその結合が弱いことを確認することが
できた。
【0023】そして、図14を参照して、本発明の第3
実施例を説明する。図14は、本発明の無線機用アンテ
ナの第3実施例を示し、(a)は引き出し状態のアンテ
ナ等価回路図であり、(b)は収納状態のアンテナ等価
回路図である。
【0024】図14に示す第3実施例にあっては、第1
のアンテナエレメント64は、筒状部材の周方向に伸び
る九十九折り状部からなり、その基端側の軸方向の基端
から先端までの電気的長さが第1周波数帯域のほぼ中心
周波数の1/4波長に設定され、第1のアンテナエレメ
ント64全体の電気的長さが第2周波数帯域のほぼ中心
周波数のほぼ1/4波長に設定される。また、第2のア
ンテナエレメント66は、基端側のヘリカルコイル66
aとその先端に設けられてコイルピッチが異なるヘリカ
ルコイル66bとで形成され、基端側のヘリカルコイル
66aの電気的長さが第1周波数帯域のほぼ中心周波数
の1/2波長に設定され、第2のアンテナエレメント6
6の全体の電気的長さが第2周波数帯域のほぼ中心周波
数の1/2波長に設定される。さらに、引き出し状態で
は、第2のアンテナエレメント66の基端部が第1のア
ンテナエレメント64の軸方向先端部に容量結合されて
電気的接続される。また、収納状態では、第2のアンテ
ナエレメント66の先端側のヘリカルコイル66bが第
1のアンテナエレメント64に臨む位置とされるが、第
1実施例と同様に弱い結合であり、第1のアンテナエレ
メント64のみがアンテナとして作用する。この第3実
施例にあっても、第2実施例と同様に、引き出し状態と
収納状態のいずれにおいても、第1と第2周波数帯域に
共振することができる。
【0025】上記実施例の無線機用アンテナにあって
は、図15に示す従来のごとき寸法の長い電気的無効部
18を第2のアンテナエレメントの先端に備えていない
ので、それだけ引き出し寸法および収納寸法がともに短
いものとなる。そこで、かかる本発明の無線機用アンテ
ナを用いるならば、収納長さが短い分だけ無線機の筐体
の寸法を短くすることが可能であり、それだけ小型化が
容易である。しかも、引き出し長さも短くなるので、ア
ンテナを他の物に衝突する可能性が小さくなり、破損さ
れにくいものである。さらに、第2のアンテナエレメン
トの線材としてNiTi材を用いるならば、高い可撓性
を備えることで衝撃力が吸収され易くなり、衝突や落下
に対して破損されにくい。
【0026】なお、上記実施例において、第2のアンテ
ナエレメントは上記のものに限られず、多段伸縮式のも
のであっても良い。また、第1のアンテナエレメントは
上記実施例に限られず、筒状の周方向に伸びるジグザグ
状部や軸方向に伸びる九十九折り状部を用いて構成して
も良い。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の無線機用
アンテナおよび無線機は構成されているので、以下のご
とき格別な効果を奏する。
【0028】請求項1記載の本発明の無線機用アンテナ
にあっては、収納状態で第2のアンテナエレメントの先
端部が第1のアンテナエレメントに臨む位置にあるが、
両者の結合が弱くなるようにしたので、従来例のごとく
第2のアンテナエレメントの先端に電気的無効部を必要
とせず、従来のものと比較して引き出し寸法および収納
寸法のいずれも短いものとすることができる。
【0029】請求項2記載の本発明の無線機用アンテナ
にあっては、第1と第2のアンテナエレメントをそれぞ
れに第1と第2の周波数帯域に共振し得るように設定し
たので、引き出し状態と収納状態のいずれであっても、
第1と第2の周波数帯域に共振することができる。
【0030】請求項3記載の本発明の無線機にあって
は、無線機用アンテナの収納寸法が短い分だけ筐体の寸
法も短くすることができ、小型化が容易である。しか
も、引き出し寸法も短いので、アンテナが他の物と衝突
する可能性が小さなものとなり、破損されにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】無線機用アンテナの改善例を示し、(a)は引
き出し状態の外観図であり、(b)は(a)のアンテナ
等価回路図であり、(c)は収納状態の外観図であり、
(d)は(c)のアンテナ等価回路図である。
【図2】収納状態で第1のアンテナエレメントと第2の
アンテナエレメントの結合が弱いことを説明する図であ
り、(a)は改善例の要部縦断面図であり、(b)は従
来例の要部縦断面図である。
【図3】改善例の引き出し状態におけるVSWR特性図
である。
【図4】改善例の引き出し状態におけるスミス図表であ
る。
【図5】改善例の収納状態におけるVSWR特性図であ
る。
【図6】改善例の収納状態におけるスミス図表である。
【図7】無線機用アンテナの別の改善例を示し、(a)
は引き出し状態の外観図であり、(b)は(a)のアン
テナ等価回路図であり、(c)は収納状態の外観図であ
り、(d)は(c)のアンテナ等価回路図である。
【図8】本発明の無線機用アンテナの第1実施例を示
し、(a)は引き出し状態のアンテナ等価回路図であ
り、(b)は収納状態のアンテナ等価回路図である。
【図9】本発明の無線機用アンテナの第2実施例を示
し、(a)は引き出し状態の外観図のアンテナ等価回路
図であり、(b)は収納状態のアンテナ等価回路図であ
る。
【図10】第2実施例の引き出し状態におけるVSWR
特性図である。
【図11】第2実施例の引き出し状態におけるスミス図
表である。
【図12】第2実施例の収納状態におけるVSWR特性
図である。
【図13】第2実施例の収納状態におけるスミス図表で
ある。
【図14】本発明の無線機用アンテナの第3実施例を示
し、(a)は引き出し状態のアンテナ等価回路図であ
り、(b)は収納状態のアンテナ等価回路図である。
【図15】従来の無線機用アンテナの一例を示し、
(a)は引き出し状態の外観図であり、(b)は(a)
のアンテナ等価回路図であり、(c)は収納状態の外観
図であり、(d)は(c)のアンテナ等価回路図であ
る。
【符号の説明】
10 取付金具 14、44、54、64 第1のアンテナエレメント 16、26、36、46、56、66 第2のアンテナ
エレメント 16a、26a、36b、36c、46b、56a ロ
ッド状部 16b、26b、36a、46a、56b、66a、6
6b ヘリカルコイル 20 筐体 22 無線回路 26c、56c ストレート部 54a ジグザグ状部 54b 九十九折り状部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−116329(JP,A) 特開 平7−288413(JP,A) 特開 平9−148825(JP,A) 特開 平2−271701(JP,A) 特開 平9−172312(JP,A) 特開 平6−53729(JP,A) 実用新案登録3041863(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 1/24 H01Q 1/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線機の筐体に突出させて筒状の周方向
    に伸びる九十九折り状部またはジグザグ状部を含んで形
    成し共振させる周波数帯域の中心周波数の1/4波長に
    設定した第1のアンテナエレメントを配設し、この第1
    のアンテナエレメントに対して先端側に設けたヘリカル
    コイルを含んで形成し前記共振させる周波数帯域の中心
    周波数の1/2波長に設定した第2のアンテナエレメン
    トを同軸上で移動自在に配設してこの第2のアンテナエ
    レメントを前記筐体に引き出し収納自在とし、引き出し
    た状態で前記第2のアンテナエレメントの基端部が前記
    第1のアンテナエレメントに容量結合し、収納状態で前
    記第2のアンテナエレメントの先端部が前記第1のアン
    テナエレメントに臨む位置であるとともに前記第2のア
    ンテナエレメントの先端部と前記第1のアンテナエレメ
    ントの結合が弱いように構成したことを特徴とする無線
    機用アンテナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無線機用アンテナにおい
    て、前記筒状の周方向に伸びる九十九折り状部またはジ
    グザグ状部を含んで形成した前記第1のアンテナエレメ
    ントを、その基端側の軸方向の物理的長さを第1周波数
    帯域の1/4波長の電気的長さに設定するとともに前記
    第1のアンテナエレメントの基端から先端までの電気的
    長さを第2周波数帯域の1/4波長に設定し、前記第2
    のアンテナエレメントをコイルピッチの異なる2つのヘ
    リカルコイルを直列接続して形成し、基端側の前記ヘリ
    カルコイルの電気的長さを前記第1周波数帯域の1/2
    波長に設定するとともに前記第2のアンテナエレメント
    の基端から先端までの電気的長さを前記第2周波数帯域
    の1/2波長に設定して構成したことを特徴とする無線
    機用アンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の無線機用アンテ
    ナを用い、前記第1のアンテナエレメントの基端を導電
    金属からなる取付金具に電気的接続し、この取付金具を
    筐体に固定するとともに無線回路のアンテナ入力端子に
    電気的接続して構成したことを特徴とする無線機。
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