JP2003179421A - 携帯無線機用アンテナ - Google Patents

携帯無線機用アンテナ

Info

Publication number
JP2003179421A
JP2003179421A JP2001376157A JP2001376157A JP2003179421A JP 2003179421 A JP2003179421 A JP 2003179421A JP 2001376157 A JP2001376157 A JP 2001376157A JP 2001376157 A JP2001376157 A JP 2001376157A JP 2003179421 A JP2003179421 A JP 2003179421A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
antenna element
state
wireless device
ground
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001376157A
Other languages
English (en)
Inventor
Keijiro Azuma
啓二朗 東
Hiroyuki Takebe
裕幸 武部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2001376157A priority Critical patent/JP2003179421A/ja
Publication of JP2003179421A publication Critical patent/JP2003179421A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引出/収納自在な携帯無線機用アンテナにお
いて、簡易な構成で収納時における無線機筐体上に流れ
る不要な漏洩電流を抑制し、良好な特性が得られるアン
テナを提供すること。 【解決手段】 無線機筐体1内に引出/収納自在に取り
付けられた第一のアンテナ素子3と、第一のアンテナ素
子3と電気的に絶縁されて配置された第二のアンテナ素
子4とを備えている。第一のアンテナ素子3の引出状態
においては、第一のアンテナ素子の基端部3aがアンテ
ナ給電手段6に接続される。収納状態においては、第二
のアンテナ素子の基端部4aがアンテナ給電手段6に接
続されると共に第一のアンテナ素子の上端部3bがアー
ス接続手段8に接続され無線機筐体1内のアースに接続
されることにより、収納時において第一のアンテナ素子
が地線として作用し、筐体上への漏洩電流を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話等の携帯
無線機用アンテナに関し、さらに詳しくは、無線機筐体
内に出入自在に取り付けられたアンテナの収納時におけ
るアンテナ特性の劣化を防止することができる携帯無線
機用アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の携帯電話等の携帯無線機は、小
型、軽量化の要求が益々高まっており、このような携帯
無線機用アンテナとしては、携帯性を維持しつつ良好な
アンテナ特性を得るために、引出/収納可能な小型アン
テナがよく用いられている。図10,図11は、このよ
うな従来の携帯無線機用アンテナの一例として、特開平
7−86819号公報に記載されたアンテナ装置の構成
を示す断面図である。
【0003】図10,図11において、携帯無線機の無
線機筐体91は、アンテナ92、給電用リング96、無
線回路基板98等を備えている。アンテナ92は、導電
性の線状導体により構成された第一のアンテナ素子(放
射導体)93と、第一のアンテナ素子93の上端部から
離間して配置されコイル状導体で形成された第二のアン
テナ素子(放射導体)94とを有し、第一のアンテナ素
子93と第二のアンテナ素子94とは、絶縁部材95に
より電気的に絶縁されている。第一のアンテナ素子93
の下端部には第一の給電接続部材93aが接続され、第
二のアンテナ素子94の下端部には第二の給電接続部材
94aが接続されている。給電用リング96は、無線機
筐体91に埋設され、給電手段97を介して無線回路基
板98に電気的に接続されている。
【0004】図10は、アンテナ92が無線機筐体91
から引き出された状態を示す図であり、第一の給電接続
部材93aが給電用リング96に接続され、第一のアン
テナ素子93が無線回路基板98上に構成された給電回
路(図示せず)に接続されている。このとき、第二のア
ンテナ素子94は第一のアンテナ素子93とは電気的に
絶縁されており、第一のアンテナ素子93のみがアンテ
ナとして動作する。一方、図11は、アンテナ92が無
線機筐体91の内部に収納された状態を示した図であ
り、第二のアンテナ素子94が給電用リング96に接続
され、無線機筐体91より突出した第二のアンテナ素子
94が無線回路基板98上に構成された給電回路(図示
せず)に接続されている。このとき、第一のアンテナ素
子93は第二のアンテナ素子94とは絶縁部材95によ
って電気的に絶縁されており、第二のアンテナ素子94
のみがアンテナとして動作する。第一のアンテナ素子9
3の電気長と第二のアンテナ素子94の電気長を適切に
選択することにより、引出状態及び収納状態の給電回路
から見たアンテナ92のインピーダンスが使用周波数に
おいて同程度となり、給電回路の整合回路により送受信
回路と良好な整合特性をとることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年の無線システムは
大容量化が進み、使用周波数帯域としても広範な周波数
帯を使用したシステムが実用化されてきており、これに
伴いアンテナ特性としても広帯域な特性が要求されてい
る。―般に、従来技術に示したようなアンテナ92は、
第一のアンテナ素子(放射導体)93及び第二のアンテ
ナ素子(放射導体)94の電気長が1/4波長程度であ
る場合が広帯域なアンテナ特性となり、同電気長が1/
2波長に近づくにつれ、狭帯域な特性となる。
【0006】図10,図11に示した従来技術のアンテ
ナにおいて、アンテナ引出状態とアンテナ収納状態にお
けるアンテナ電気長を同等の長さで構成した場合、つま
り、第一のアンテナ素子93と第二のアンテナ素子94
を同一電気長とした場合、第二のアンテナ素子94はコ
イル状に形成されていることにより、アンテナ特性は狭
帯域特性となる。したがって、アンテナ引出状態と収納
状態のアンテナ特性において同程度の帯域特性を得るた
めには、第二のアンテナ素子94の電気長を第一のアン
テナ素子93の電気長よりも短くする必要があり、1/
4波長に近付けるほど収納時のアンテナ特性は広帯域特
性となる。
【0007】しかしながら、広帯域なアンテナ特性を得
るためアンテナ素子の電気長を1/4波長程度とした場
合、無線回路基板98のアース上または無線機筐体91
内のアース上に不要な漏洩電流が流れやすくなり、これ
によりアンテナ特性は筐体の大きさや形状等の影響を強
く受けるという問題があった。また、上記のように無線
機筐体上に大きな漏洩電流が流れると、実使用時におい
て無線機筐体を手に持った場合や、無線機筐体を頭部に
近付けて使用する場合に、無線機筐体に接する手や頭部
の影響を強く受け、アンテナ特性が大きく劣化したり、
放射特性が大きく変化するという問題があった。また、
逆に上記漏洩電流が大きくなると、実使用時において筐
体を頭部に近付けた場合の人体頭部への悪影響(頭部で
の電力吸収量。SAR値)が大きくなるという問題があ
った。
【0008】また、上記のような無線機筐体上の漏洩電
流を軽減する方法として、筐体アース上に1/4波長程
度の長さの地線を設けるという方法も知られているが、
本方法においてはアンテナ素子以外に筐体内部に上記の
ような共振系素子である地線を構成する必要があるた
め、構造が複雑になり、また地線を内蔵するためのスペ
ースが必要となるため、無線機筐体を小型化する点から
問題があった。
【0009】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、引出/収納自在な携帯無線機用アン
テナにおいて、アンテナ収納状態における無線機筐体
上、もしくは回路基板上に流れる不要な漏洩電流を抑制
し、安定したアンテナ特性が得られる携帯無線機用アン
テナを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の携
帯無線機用アンテナは、無線機筐体と、該無線機筐体内
に出入自在に取り付けられた第一のアンテナ素子と、該
第一のアンテナ素子と電気的に絶縁されて配置された第
二のアンテナ素子と、前記第一及び第二のアンテナ素子
に給電する給電用接続手段と、アース接続手段とを有
し、前記第一のアンテナ素子の引出状態においては、前
記給電用接続手段は前記第一のアンテナ素子の基端部に
接続され、前記第一のアンテナ素子の収納状態において
は、前記給電用接続手段は前記第二のアンテナ素子の基
端部に接続されると共に前記第一のアンテナ素子の上端
部は前記アース接続手段を介して前記無線機筐体内のア
ースに接続されることを特徴とする。
【0011】第一のアンテナ素子の収納状態において、
第二のアンテナ素子が給電用接続手段を介して給電され
ると共に、第一のアンテナ素子の他端部がアース接続手
段を介して無線機筐体内のアースに接続されることによ
り、不要な漏洩電流が無線機筐体上に流れるのを抑制す
る地線として動作する。
【0012】請求項2に係る発明の携帯無線機用アンテ
ナは、請求項1に係る発明の携帯無線機用アンテナにお
いて、前記第一のアンテナ素子の電気長が、前記第二の
アンテナ素子の電気長よりも長いことを特徴とする。
【0013】波長に対して短い(1/4波長から1/2
波長程度の)アンテナ電気長の場合、アンテナ素子長が
短いほど、無線機筐体上へ流れる不要な漏洩電流は大き
いため、アンテナ収納状態においては、電気長の短い第
二のアンテナ素子が給電されるが、第一のアンテナ素子
による地線効果で漏洩電流を抑制することができ、アン
テナ引出状態においては、電気長の長い第一のアンテナ
素子が給電されるため、地線がなくても漏洩電流は小さ
く抑えられる。
【0014】請求項3に係る発明の携帯無線機用アンテ
ナは、請求項1、2に係る発明の携帯無線機用アンテナ
において、前記第一のアンテナ素子は、複数の導電性部
材による多段構成であり、引出状態においては電気長が
長く、収納状態においては電気長が短くなることを特徴
とする。
【0015】アンテナ引出状態においては、多段構成の
アンテナ素子を伸ばした状態、つまり電気長の長いアン
テナ素子として動作するため、筐体上へ流れる不要な漏
洩電流は小さく抑えられ、アンテナ収納状態において
は、アースに接続される第一のアンテナ素子は多段構成
のアンテナ素子を縮めた状態、つまり短い電気長の地線
として作用させることができ、より良好な漏洩電流抑制
効果が得られる。
【0016】請求項4に係る発明の携帯無線機用アンテ
ナは、請求項1、2、3に係る発明の携帯無線機用アン
テナにおいて、前記アース接続手段は、前記第一のアン
テナ素子の上端部と前記無線機筐体内のアースを静電容
量を介して接続することを特徴とする。
【0017】アンテナ収納状態において、第一のアンテ
ナ素子と無線機筐体内のアースとが静電容量結合により
電気的に接続されることにより、地線として作用し筐体
上へ流れる漏洩電流が抑制される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図9に示す実施例に基づいて説明する。 (第1実施例)図1,図2は、本発明の第1実施例の携
帯無線機用アンテナを示す断面斜視図である。図1は、
アンテナ引出状態を示し、図2はアンテナ収納状態を示
す。図1,図2に示す携帯無線機用アンテナ2は、電気
長が約1/4から3/8波長程度である線状導体で形成
された第一のアンテナ素子(放射導体)3と、同じく電
気長が約1/4から3/8波長程度であるコイル状導体
で形成された第二のアンテナ素子(放射導体)4からな
り、第一のアンテナ素子3の上端部3bと、第二のアン
テナ素子4の基端部4aとは絶縁部材5により電気的に
絶縁された状態で接続されるとともに、無線機筐体1に
対して第一のアンテナ素子3が引出/収納自在に取りつ
けられている。無線機筐体1には、前記アンテナ2を給
電するためのアンテナ給電手段6と、アンテナ給電手段
6の近傍に設けられたアース接続手段8とを有するとと
もに、マイク、スピーカ、キー、LCD(いずれも図示
せず)など携帯無線端末に必要な機能を有する各部品が
取り付けられている。
【0019】図1,図2を用いて、アンテナ引出状態、
収納状態それぞれにおけるアンテナ動作について説明す
る。図1の引出状態においては、第一のアンテナ素子3
の基端部3aが給電手段6に接続され、これにより第一
のアンテナ素子3は給電手段6を介して整合回路7に接
続されてアンテナとして動作する。整合回路7は、無線
回路基板上に形成され、給電手段6は無線回路基板上の
アンテナ給電用接点と第一のアンテナ素子3との電気的
接続を確実に行えるものであればよく、板ばね、コイル
ばね、導電性のあるクッション材などで形成される。こ
の時、第二のアンテナ素子4は電気的に絶縁されている
ため、アンテナとしては動作しない。図2の収納状態に
おいては、第二のアンテナ素子4の基端部4aが給電手
段6に接続され、第二のアンテナ素子4がアンテナとし
て動作するとともに、第一のアンテナ素子3の上端部3
bがアース接続手段8を介して筐体内アースに電気的に
接続される。アース接続手段8としては、筐体内アース
との接続を確実に行えるものであればよく、板バネ、ス
プリングバネ、導電性クッションなどで構成される。
【0020】第一のアンテナ素子3は電気長が約1/4
波長程度であり、収納状態においては、上端部3bがア
ースに接続され基端部3aが開放端となるため、地線と
して動作し、これにより筐体上に流れる不要な漏洩電流
を抑制できる。第一のアンテナ素子3と第二のアンテナ
素子4の電気長が同程度である場合、第二のアンテナ素
子4は収納時のデザイン性を考慮してコイル状に形成さ
れている分、狭帯域特性となる。したがって、同程度の
特性(帯域)を得るためには、第一のアンテナ素子3の
電気長を第二のアンテナ素子4よりも長くすることが望
ましい。つまり、本実施例においては、第一のアンテナ
素子3を1/4波長よりも長めに設定し、第二のアンテ
ナ素子4の電気長を約1/4波長程度に設定するのが最
も効果がある。この時、引出状態においては収納状態よ
りも動作アンテナ電気長は長いため、筐体への漏洩電流
はもともと小さいが、逆に収納状態においては動作アン
テナ電気長は1/4波長に近いため、筐体への漏洩電流
が大きいが、上記のような地線効果により、前記漏洩電
流は軽減され、筐体の影響を受けにくい良好なアンテナ
特性が実現できる。第二のアンテナ素子4は折返しパタ
ーンによる構成や、ジグザグ状に形成してもよい。
【0021】(第2実施例)図3,図4は、本発明の第
2実施例の携帯無線機用アンテナを示す断面斜視図であ
る。図3はアンテナ引出状態を示し、図4はアンテナ収
納状態を示す。第2実施例の携帯無線機用アンテナは、
第一のアンテナ素子3が導電性部材である下部導体3−
1と上部導体3−2による伸縮自在の多段構成となって
いる。第二のアンテナ素子4は、電気長が約1/4から
3/8波長程度であるコイル状導体で形成され、第一の
アンテナ素子3の上端部3bと、第二のアンテナ素子4
の基端部4aとは絶縁部材5により電気的に絶縁された
状態で接続されるとともに、無線機筐体1に対して第一
のアンテナ素子3が引出/収納自在に取りつけられてい
る。
【0022】図3,図4を用いて、アンテナ引出状態、
収納状態それぞれにおけるアンテナ動作について説明す
る。図3の引出状態においては、第一のアンテナ素子3
が無線機筐体1から引出されると共に、上部導体3−2
が下部導体3−1から引き出され、第一のアンテナ素子
3の電気長は、下部導体3−1と上部導体3−2の電気
長を足し合わせたものとなる。下部導体3−1の基端部
3aが給電手段6を介して、整合回路7に接続され、ア
ンテナとして動作する。この時、例えば下部導体3−1
と上部導体3−2の電気長を約1/4波長とすることに
より、引出状態においては、第一のアンテナ素子3は約
1/2波長アンテナとして動作するため、無線機筐体1
上に漏洩電流が流れることなく良好なアンテナ特性が得
られる。
【0023】図4の収納状態においては、第一のアンテ
ナ素子3が無線機筐体1に収納されると共に、上部導体
3−2が下部導体3−1内に格納され、第一のアンテナ
素子3の電気長は、概略下部導体3−1の電気長と同じ
であり、上記例の場合約1/4波長となる。第二のアン
テナ素子4が給電手段6に接続され、アンテナとして動
作すると同時に、上部導体3−2の上端部3bがアース
接続手段8を介して筐体内アースに接続され、第一のア
ンテナ素子3は地線として作用する。前記のように、こ
の時の電気長は約1/4波長であることから、漏洩電流
抑制効果は非常に大きく、良好なアンテナ特性が得られ
る。
【0024】以上のように、第2実施例の携帯無線機用
アンテナでは、第一のアンテナ素子3を伸縮自在な多段
構成とすることにより、筐体サイズが小さく、アンテナ
収納スペースが小さい無線機端末においても、引出時に
は筐体長以上の長さで動作するアンテナを構成できると
いう効果があるうえ、さらに収納時における第一のアン
テナ素子3の電気長を1/4波長程度にすることによ
り、収納時の不要な漏洩電流による悪影響を抑制できる
という格別の効果を有する。
【0025】また、引出状態、収納状態における動作ア
ンテナの電気長を大きく変えた場合、入力インピーダン
ス特性が大きく変化するため、整合回路7において、ア
ンテナ状態(引出/収納)によって整合回路パラメータ
をスイッチで切換えることによりさらに良好なアンテナ
特性を実現することが可能である。
【0026】(第3実施例)図5は、本発明の第3実施
例の携帯無線機用アンテナを示す要部断面正面図であ
り、図5(A)はアンテナ引出状態を示し、図5(B)
はアンテナ収納状態を示す。図5に示す携帯無線機用ア
ンテナは、第一のアンテナ素子9と第二のアンテナ素子
10は共に線状導体で形成され、引出状態においては第
一のアンテナ素子9が給電され、収納状態においては第
二のアンテナ素子10が給電されると共に、第一のアン
テナ素子9の上端部9bが静電容量11を介して筐体ア
ースに接続される。アース接続手段として、静電容量1
1を用いることにより、地線として作用する第一のアン
テナ素子9は容量性インピーダンスを呈するため、この
時の地線の電気長が1/4波長よりも長くても、直接筐
体アースに接続した場合の電気長が1/4波長である地
線と同等の作用をすることができる。つまり、アース接
続手段として静電容量結合を用いることにより、第一の
アンテナ素子9の電気長が1/4波長より長くても、大
きな漏洩電流抑制効果を得ることができる。
【0027】これにより、第一のアンテナ素子9の電気
長を、引出状態/収納状態でのアンテナ特性がバランス
良く取ることができる約3/8波長程度に設定した場合
においても、収納時における地線効果は大きくすること
ができ、引出状態/収納状態共に良好なアンテナ特性を
実現することができる。
【0028】図6,図7は、第3実施例の携帯無線機用
アンテナにおける、静電容量によるアース接続手段の具
体的な構成を示す断面図である。図6はアンテナ引出状
態を示し、図7はアンテナ収納状態を示す。図6のアン
テナ引出状態においては、第一のアンテナ素子3の基端
部3aが無線機筐体1に埋設された円筒形導体の給電用
リング12に嵌合することにより電気的に接続され、給
電用リング12は板ばね、コイルばね等により形成され
る給電用接続手段13を介して無線回路基板15上に実
装された整合回路14に接続される。
【0029】図7のアンテナ収納状態においては、コイ
ル状の第二のアンテナ素子4の基端部4aが給電用リン
グ12に嵌合することにより第二のアンテナ素子4が給
電されると共に、給電用リング12の下部に離間して設
けられた円筒形導体のアース接続リング16の内部に、
第一のアンテナ素子3の上端部3bが非接触で内挿さ
れ、アース接続リング16と第一のアンテナ素子3の上
端部3bとは静電容量結合し、アース接続リング16は
板バネもしくはコイルばね等で構成されたアース接続手
段17を介して無線回路基板15上のアースパターンに
接地される。上記のように、アース接続リング16と第
一のアンテナ素子3の上端部3bとは同軸構成を成すた
め、大きな静電容量値が得られ、収納時における地線効
果を大きくすることができ、引出状態/収納状態共に良
好なアンテナ特性を実現することができる。
【0030】また、第1及び第2の実施例においては、
引出/収納動作時において、アンテナ部と導通・接触す
る部分は、給電部及びアース接続部の2箇所必要であっ
たが、第3実施例においては、接触箇所は給電部のみの
一箇所で構成できるため、アンテナ機構の簡素化や低コ
スト化の効果もある。さらに、給電用リング12とアー
ス接続リング16を絶縁部材を介して同一部品構成とす
ることによりさらに構成の簡素化をすることができる。
【0031】(第4実施例)図8,図9は、本発明の第
4実施例の携帯無線機用アンテナの詳細構成を示す断面
図であり、図8はアンテナ引出状態を示し、図9はアン
テナ収納状態を示す。図8,9に示す携帯無線機用アン
テナは、無線回路基板15上に形成されたアースパター
ン18をアース接続手段として用いる。図9のアンテナ
収納状態において、第一のアンテナ素子3の上端部3b
と重なるように、無線回路基板15上にアースパターン
18が形成され、両導体間に生じる静電容量を介して、
第一のアンテナ素子3の上端部3bはアースパターン1
8を介してアースに接続される。本実施例によれば、ア
ース接続手段としては無線回路基板上のアースパターン
18のみで形成でき、さらなる構成の簡素化、低コスト
化の効果がある。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の引出/収
納自在な携帯無線機用アンテナは、収納状態において、
第二のアンテナ素子に給電すると共に、第一のアンテナ
素子の上端部がアース接続手段を介して無線機筐体内の
アースに接続されることにより、第一のアンテナ素子が
地線として作用し、収納時における無線機筐体上への不
要な漏洩電流を抑制することができ、簡易な構成でアン
テナ収納時におけるアンテナ特性の劣化を防いだ良好な
アンテナ特性が実現できる。
【0033】また、第一のアンテナ素子の電気長が、第
二のアンテナ素子の電気長よりも長い構成であることに
より、アンテナ引出状態の方がアンテナ収納状態よりも
アンテナ電気長が長いため、アンテナ引出状態において
は長い電気長のアンテナとして動作し、無線機筐体上へ
流れる不要な漏洩電流は小さくなり、アンテナ収納状態
においては電気長が短いアンテナが給電されるが、第一
のアンテナ素子が地線として作用することにより、漏洩
電流を抑制することができ、引出状態/収納状態におい
てバランスの取れた良好なアンテナ特性を提供できる。
【0034】また、第一のアンテナ素子を、複数の導電
住部材による伸縮自在な多段構成とすることにより、ア
ンテナ引出状態においては第一のアンテナ素子の電気長
を例えば1/2波長程度まで長くし、アンテナ収納状態
においては、例えば電気長を1/4波長程度まで短くす
ることができる。これにより、アンテナ引出状態におい
ては無線機筐体上への不要な漏洩電流が小さいアンテナ
として動作させ、アンテナ収納状態においては第一のア
ンテナ素子は漏洩電流抑制において最大効果が得られる
1/4波長の地線として作用し、引出状態/収納状態で
のアンテナ特性を共に良好なものとすることができる。
つまり、引出状態/収納状態での第一のアンテナ素子長
を変えることにより、より自由度の大きいアンテナ設計
が可能となる。
【0035】また、アース接続手段として、静電容量結
合を用いることにより、給電部およびアース接続部の構
成を簡素化することができる。また、収納状態におい
て、第一のアンテナ素子が静電容量結合によりアースと
接続されることにより、第一のアンテナ素子長が1/4
波長よりも長い場合においても、容量性インピーダンス
を呈してアースに結合され、良好な地線効果が得られる
ため、引出状態においてもアンテナ電気長を長くするこ
とができ、引出状態/収納状態において共により良好な
特性を有するアンテナを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の携帯無線機用アンテナ
(引出状態)を示す断面斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の携帯無線機用アンテナ
(収納状態)を示す断面斜視図である。
【図3】本発明の第2実施例の携帯無線機用アンテナ
(引出状態)を示す断面斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例の携帯無線機用アンテナ
(収納状態)を示す断面斜視図である。
【図5】本発明の第3実施例の携帯無線機用アンテナを
示す断面図であり、図5(A)はアンテナ引出状態を示
し、図5(B)はアンテナ収納状態を示す。
【図6】本発明の第3実施例の携帯無線機用アンテナ
(引出状態)における、静電容量によるアース接続手段
の具体的構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例の携帯無線機用アンテナ
(収納状態)における、静電容量によるアース接続手段
の具体的構成を示す断面図である。
【図8】本発明の第4実施例の携帯無線機用アンテナ
(引出状態)における、静電容量によるアース接続手段
の具体的構成を示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施例の携帯無線機用アンテナ
(収納状態)における、静電容量によるアース接続手段
の具体的構成を示す断面図である。
【図10】従来の携帯無線機用アンテナ(引出状態)の
断面図である。
【図11】従来の携帯無線機用アンテナ(収納状態)の
断面図である。
【符号の説明】
1,91…無線機筐体、2,92…携帯無線機用アンテ
ナ、3,9,93…第一のアンテナ素子(放射導体)、
3a,9a…(第一のアンテナ素子の)基端部、3b,
9b…(第一のアンテナ素子の)上端部、4,10,9
4…第二のアンテナ素子(放射導体)、4a,10a…
(第二のアンテナ素子の)基端部、5,95…絶縁部
材、6,97…アンテナ給電手段、7,14…整合回
路、8…アース接続手段、11…静電容量、12,96
…給電用リング、13…給電用接続手段、15,98…
無線回路基板、16…アース接続リング、17…アース
接続手段、18…アースパターン。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04M 1/00 H04M 1/00 A 1/02 1/02 C 1/725 1/725 Fターム(参考) 5J046 AA01 AA03 AA07 AB06 DA03 FA04 FA08 5J047 AA01 AA03 AA07 AB06 FA01 FA02 FA09 FA12 5K011 AA04 AA06 AA16 DA02 JA01 KA04 5K023 AA07 BB06 LL05 5K027 AA11 BB03 MM04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線機筐体と、該無線機筐体内に出入自
    在に取り付けられた第一のアンテナ素子と、該第一のア
    ンテナ素子と電気的に絶縁されて配置された第二のアン
    テナ素子と、前記第一及び第二のアンテナ素子に給電す
    る給電用接続手段と、アース接続手段とを有し、前記第
    一のアンテナ素子の引出状態においては、前記給電用接
    続手段は前記第一のアンテナ素子の基端部に接続され、
    前記第一のアンテナ素子の収納状態においては、前記給
    電用接続手段は前記第二のアンテナ素子の基端部に接続
    されると共に、前記第一のアンテナ素子の上端部は前記
    アース接続手段を介して前記無線機筐体内のアースに接
    続されることを特徴とする携帯無線機用アンテナ。
  2. 【請求項2】 前記第一のアンテナ素子の電気長が、前
    記第二のアンテナ素子の電気長よりも長いことを特徴と
    する請求項1記載の携帯無線機用アンテナ。
  3. 【請求項3】 前記第一のアンテナ素子は、複数の導電
    性部材による多段構成であり、引出状態においては電気
    長が長く、収納状態においては電気長が短くなることを
    特徴とする請求項1または2記載の携帯無線機用アンテ
    ナ。
  4. 【請求項4】 前記アース接続手段は、前記第一のアン
    テナ素子の上端部と前記無線機筐体内のアースを、静電
    容量を介して接続することを特徴とする請求項1乃至3
    いずれかに記載の携帯無線機用アンテナ。
JP2001376157A 2001-12-10 2001-12-10 携帯無線機用アンテナ Pending JP2003179421A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001376157A JP2003179421A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 携帯無線機用アンテナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001376157A JP2003179421A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 携帯無線機用アンテナ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003179421A true JP2003179421A (ja) 2003-06-27

Family

ID=19184410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001376157A Pending JP2003179421A (ja) 2001-12-10 2001-12-10 携帯無線機用アンテナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003179421A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007221366A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 接続ケーブルおよび携帯端末
JP2007535863A (ja) * 2004-04-30 2007-12-06 ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー 移動端末のための選択的従事アンテナ整合
US7342541B2 (en) 2004-09-15 2008-03-11 Nec Corporation Mobile telephone
JP2009141908A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Nec Corp アンテナ構造及び携帯端末

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007535863A (ja) * 2004-04-30 2007-12-06 ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー 移動端末のための選択的従事アンテナ整合
US7342541B2 (en) 2004-09-15 2008-03-11 Nec Corporation Mobile telephone
JP2007221366A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 接続ケーブルおよび携帯端末
JP2009141908A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Nec Corp アンテナ構造及び携帯端末

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3457351B2 (ja) 携帯無線装置
US6198440B1 (en) Dual band antenna for radio terminal
KR100607097B1 (ko) 안테나시스템 및 이 안테나시스템을 갖춘 무선통신장치
JP4358084B2 (ja) 折畳式携帯無線機
US7482986B2 (en) Multi-band antenna
WO2005064743A1 (ja) アンテナ装置及び通信機器
JPH10284919A (ja) アンテナ装置
JP3523670B2 (ja) 携帯電話機用の挿脱自在形広帯域アンテナ
US6442400B1 (en) Portable electronic communication device with dual-band antenna system
JP4803881B2 (ja) 携帯無線機の内蔵アンテナ
JP2005286895A (ja) アンテナ装置および携帯無線装置
JP3519690B2 (ja) 携帯無線機用アンテナ
JPH11317612A (ja) 折り返しアンテナとアンテナ装置および無線機
JPH08237013A (ja) 引込み式頂部負荷アンテナ
JP3629176B2 (ja) 携帯無線端末
JP2006157787A (ja) 折畳式携帯無線装置
JP2003179421A (ja) 携帯無線機用アンテナ
JPH11298240A (ja) 複数の周波数帯域で動作するアンテナ
JP2004015623A (ja) 複共振アンテナおよび携帯無線機用アンテナ
JP2004364331A (ja) 携帯無線機
JP2004242005A (ja) 携帯無線機
JP4769967B2 (ja) アンテナ装置
JP2896391B2 (ja) アンテナ装置
JPH09148826A (ja) 通信機用アンテナ
US20050007282A1 (en) Antenna