JP3294443B2 - 可溶化剤および可溶化組成物 - Google Patents

可溶化剤および可溶化組成物

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JP3294443B2 JP24709694A JP24709694A JP3294443B2 JP 3294443 B2 JP3294443 B2 JP 3294443B2 JP 24709694 A JP24709694 A JP 24709694A JP 24709694 A JP24709694 A JP 24709694A JP 3294443 B2 JP3294443 B2 JP 3294443B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は重合停止剤含有ヒドロキ
シ脂肪酸を脱水縮合して得られた重合物とポリグリセリ
ンのエステルを必須成分として含む可溶化剤、および該
可溶化剤と油溶成分を含んでなる可溶化組成物に関する
もので、食品添加物,化粧品用,医薬用,および工業用
分野で利用できる。
【0002】
【従来の技術】可溶化剤として従来、種々の化合物,例
えばポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキシ
エチレン多価アルコール脂肪酸エステル,ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル等の酸化エチレン系の
非イオン界面活性剤,ソルビタン脂肪酸エステル,ショ
糖脂肪酸エステル,ポリグリセリン脂肪酸エステル,ポ
リグリセリン縮合リシノール酸エステル等の食品用界面
活性剤が知られている。また、これらの可溶化剤に他の
乳化剤,多価アルコール,脂溶性ビタミン,色素,香料
等の油溶性成分を配合した水可溶化組成物に関する技術
が開示されている。このうち、ポリグリセリン縮合リシ
ノール酸エステルを含めたポリグリセリン縮合ヒドロキ
シ脂肪酸エステルはポリグリセリンおよびヒドロキシ脂
肪酸の縮合度,グリセリンおよびヒドロキシ脂肪酸の縮
合度,ポリグリセリンと縮合リシノール酸の付加数を変
えることにより,低HLBから高HLBまで被可溶化物
に最適な可溶化剤を得ることができるため,非常に有用
な可溶化剤である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】可溶化能力を有する高
HLB界面活性剤として、食品,医薬および化粧品業界
ではポリグリセリン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エス
テルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル等の酸化エチレン系の界面活性剤が利用されている。
このうち、ポリグリセリン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪
酸エステルは可溶化能力が低く、例えばビタミンEなど
の脂溶性のビタミン,カロチン,DHA等の有用物質を
飲料として製造する場合、透明可溶化することができ
ず、保存安定性の良い製品を製造することができなかっ
た。またポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル
は医薬品や化粧品を製造する際に使用できるが、ビタミ
ンEなどの脂溶性のビタミン,カロチンといった有用物
質をドリンク剤に配合する場合、単独では十分な可溶化
能力がないため、エタノールなどの助剤を要する。その
ため、多量に飲用すると酩酊状態になり、特に若年者の
場合に社会問題になっている。更には、化粧品業界では
親水性の乳化剤としてポリオキシエチレン誘導体が使用
されているが、皮膚刺激性など安全性に問題があり代替
品が求められているが、従来のポリグリセリン脂肪酸エ
ステルやショ糖脂肪酸エステルでは性能が不十分であり
代替できないものである。また、ポリグリセリンを含む
多価アルコールとヒドロキシ脂肪酸の1種であるリシノ
ール酸縮合物とのエステルは可溶化剤として有効である
という報告(特開昭60−183029)があるが、リ
シノール酸の縮合度に分布があるため、可溶化能力の高
いエステルから低いエステルまで様々な化合物の混合物
となり、必ずしも十分な可溶化能力を持つものではな
い。また、縮合ヒドロキシ脂肪酸重合物を用いた可溶化
においては、被可溶化物と可溶化剤の組み合わせが重要
であり、特に縮合ヒドロキシ脂肪酸の重合度に大きく依
存する。目的の油溶性分に最適な重合度の縮合ヒドロキ
シ脂肪酸の合成は、通常反応時間で制御されるが、重合
度に分布ができやすく、均一な組成の縮合ヒドロキシ脂
肪酸縮合物を得るのは非常に困難である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の点に
鑑み、鋭意研究の結果本発明に至った。即ち、本発明は
重合停止剤を含むヒドロキシ脂肪酸を脱水縮合して得ら
れた重合物とポリグリセリンのエステルを必須成分とし
て含む可溶化剤、および該可溶化剤と油溶性成分を含ん
でなる可溶化組成物に関するものである。以下詳細に本
発明を説明する。
【0005】本発明の可溶化剤とは親油性物質と親水性
物質を混合する際に安定化の目的で添加する物質で、界
面活性剤と呼称される化合物の1種である。これは分子
内に親油性の官能基と親水性の官能基の両方を有するも
ので、水の表面張力を低下させるものである。可溶化剤
は界面活性剤のうちでも親水性の高いもので、それ自体
水に溶解ないし分散し、親油性物質を見かけ上透明ない
し半透明に溶解させる作用を有するものである。本発明
の重合停止剤とは、分子中に水酸基を含まない脂肪酸が
用いられる。これは天然の動植物より抽出した油脂を加
水分解し、分離してまたは分離せずに精製して得られる
カルボキシル基を官能基として含む物質の総称であって
特に限定するものではない。または石油などを原料にし
て化学的に合成して得られる脂肪酸であってもよい。あ
るいはまた、これら脂肪酸を水素添加などして還元した
ものでもよい。これらのうち、オレイン酸,ステアリン
酸等の炭素数18の脂肪酸を主成分とする脂肪酸又はこ
れらを混合した脂肪酸は、ヒドロキシ脂肪酸の中でも繁
用される市販のリシノール酸や12ーヒドロキシステア
リン酸の炭素数が18であることから、重合後の分子量
を揃えて安定な製品を製造するために、好適に利用され
る。
【0006】この重合停止剤を、縮合ヒドロキシ脂肪酸
ポリグリセリンエステル合成の最初の工程であるヒドロ
キシ脂肪酸の重合時に予め加えておくことにより、ヒド
ロキシ脂肪酸の重合度を制御することができる。すなわ
ち、重合停止剤1モルに対してヒドロキシ脂肪酸nモル
を加えて重合すると、完全に重合が終了した時点では理
論的には重合度nの縮合ヒドロキシ脂肪酸の末端に重合
停止剤が化合した重合物が得られる。このため、ヒドロ
キシ脂肪酸に特定量の重合停止剤を加えて重合させれ
ば、目的の油溶性成分に最適な重合度の縮合ヒドロキシ
脂肪酸を容易に合成することができる。ヒドロキシ脂肪
酸と重合停止剤の配合割合は被可溶化物に合わせて適宜
選択する必要がある。重合停止剤とヒドロキシ脂肪酸の
割合が1モル:0.5モルより大きくなると重合が進行
せず、エステル化物の可溶化能力が低下する。また、1
モル:10モルより小さくなると重合物の分子量が大き
くなりすぎ、該重合物を原料として得られるエステル化
物の水への溶解度が低くなり、可溶化に使用できなくな
る。そのため重合停止剤とヒドロキシ脂肪酸の配合割合
は1モル:0.5モル〜1モル:10モルの範囲で好適
な縮合ヒドロキシ脂肪酸エステルが得られ、さらに好適
には1モル:1モル〜1モル:10モルの範囲で、可溶
化能力の優れたエステルが得られる。この水酸基をエス
テル化されたヒドロキシ脂肪酸重合物は、次のポリグリ
セリンとのエステル化工程時に再び重合が進行すること
がなく、品質の一定した縮合ヒドロキシ脂肪酸ポリグリ
セリンエステルが製造できる。本発明のポリグリセリン
とはグリセリンを脱水縮合するなどして得られる複数の
グリセリンの水酸基間で脱水縮合し、エーテル結合を形
成した物質である。ポリグリセリンは通常,重合度によ
り,ジグリセリン,トリグリセリン,テトラグリセリ
ン,ヘキサグリセリン,デカグリセリン等が市販されて
おり,これらをそのまま使用すればよく,さらに分子蒸
留,RO膜,クロマト処理などによって精製したもので
もよいが、重合度が小さいと縮合ヒドロキシ酸と縮合さ
せた場合、得られる可溶化剤の親水性が低くなり、可溶
化用途に使用できなくなるため、ヘキサグリセリン以上
の重合度を有するものが好ましくさらに好ましくはデカ
グリセリンがよい。その合成法は問わず,通常、グリセ
リンの他,グリシドール,エピクロルヒドリン,モノク
ロルヒドリンなどを原料として合成,精製して得られ
る。
【0007】本発明のヒドロキシ脂肪酸とは天然の動植
物より抽出した油脂を加水分解し、分離して得られるカ
ルボキシル基と水酸基を官能基として含む物質の総称で
あって特に限定するのものではない。または石油などを
原料にして化学的に合成して得られる脂肪酸であっても
よい。あるいはまた、これら脂肪酸を水素添加などして
還元したものや、不飽和結合,カルボニル基,カルボキ
シル基,アミノ基,エポキシ基などの官能基から半合成
的に化学的に水酸基に変換して得られる脂肪酸であって
もよい。例えば,サビニン酸,イプロ−ル酸,ヤラピノ
−ル酸,ユニペリン酸,アンブレット−ル酸,アリュ−
レット酸,リシノ−ル酸,カムロレン酸,リカン酸,フ
ェロン酸,セレブロン酸,12−ヒドロキシステアリン
酸等が知られており,中でも供給量の多いリシノ−ル
酸,12−ヒドロキシステアリン酸が好適である。本発
明の重合停止剤を添加したヒドロキシ脂肪酸は公知の方
法によって重合される。例えばアルカリ触媒下,酸触媒
下,または無触媒下にて、常圧または減圧下重合させる
ことができる。この重合物とポリグリセリンは通常の方
法でエステル化される。例えば、新たにアルカリ,酸触
媒を加えるか、無触媒下,窒素,ヘリウム等の不活性ガ
ス気流下,常圧あるいは減圧下エステル化することがで
きる。本発明に用いられる触媒は特に限定するものでは
ないが、好ましくは反応物の色調が良好で、エステルの
可溶化能力が向上するため、アルカリ性触媒が用いられ
る。本アルカリ触媒とは、水溶液中で水酸化物イオンを
放出する物質であり、金属水酸化物、金属アルコキシ
ド、金属アミド、アルカリ金属塩等があげられる。金属
水酸化物では水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化カルシウム等が、金属アルコキシドではナトリウムエ
トキシド、ナトリウムメトキシド等が、金属アミドでは
リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジエチルアミ
ド等が、アルカリ金属塩としては酢酸ナトリウム、酢酸
カリウム、酢酸リチウム等が例示できるが好ましくは金
属水酸化物、アルカリ金属塩である。
【0008】本発明の可溶化剤は単独で用いられるほ
か、油溶性成分の可溶化組成物としてもよい。その場
合、分子内に2個以上の水酸基を有する多価アルコール
を添加すると組成物を安定させる上、組成物を水に溶か
した場合透明度をさらに向上させる効果がある。また組
成物の粘度を低下させ取り扱いが容易になる利点もあ
る。このような目的で用いられる多価アルコールは、プ
ロピレングリコール,グリセリン,ジグリセリン,ポリ
グリセリン,ソルビトール,キシリトール,マルチトー
ル,ラクチトール,ソルビタン,キシロース,アラビノ
ース,マンノース,乳糖,砂糖,カップリングシュガ
ー,ブドウ糖,酵素水飴,酸糖化水飴,麦芽糖水飴,麦
芽糖,異性化糖,果糖,還元麦芽糖水飴,還元澱粉糖水
飴,蜂蜜,果糖ブドウ糖液糖などがあげられ、1種又は
2種以上を組み合わせて用いられる。この場合の配合量
は特に限定されるものではないが,組成物中,0.5%
〜95%使用され,好ましくは 30〜90%の範囲で
用いられる。本発明の可溶化剤はまた、他の界面活性剤
と組み合わせて使用してもよい。この場合HLBの低す
ぎる界面活性剤はそれ自身では水に分散せず、本発明の
可溶化剤と組み合わせても水に透明に可溶化しないた
め、HLB3〜9のものが好適である。このHLB3〜
9の界面活性剤と本発明の可溶化剤を組み合わせると、
油溶性分の可溶化物の安定性を向上させることができ
る。また、特に極性の低い油溶性分を可溶化させる場
合、そのまま可溶化剤を用いても乳化白濁してしまい、
透明な可溶化にならない場合がある。この時、可溶化剤
に他の界面活性剤を加えて極性を合わせてやることによ
り、より透明度の高い可溶化製品を得ることができ、非
常に有用である。
【0009】一方、本発明の可溶化剤は、予め油溶性成
分と組み合わせた可溶化組成物製剤としておけば、取り
扱いが容易になり、特別な技術や知識が無くても有用油
溶性物の水溶性製品が製造でき,応用範囲を拡大するこ
とができる。本発明の油溶成分とは、ビタミンA,ビタ
ミンD,ビタミンE,ビタミンK,などの脂溶性ビタミ
ン,β−カロチン,パプリカ色素,アナトー色素,サフ
ロールイエロー,リボフラビン,ラック色素,クルクミ
ン,クロロフィルなどの色素,レモングラス油,タラゴ
ン油,アボガド油,ローレル葉油,カシア油,シナモン
油,コショウ油,カラムス油,セージ油,ハッカ油,ペ
パーミント油,スペア−ミント油,パッチュリ油,ロー
ズマリー油,ラバンジン油,ラベンダー油,クルクマ
油,カルダモン油,ショウガ油,アンゲリカ油,アニス
油,ウイキョウ油,パセリ油,セロリ油,カルバナム
油,クミン油,コリアンダー油,ジル油,キャロット
油,キャラウェー油,ウィンターグリン油,ナツメグ
油,ローズ油,シプレス油,ビャクダン油,オールスパ
イス,オレンジ油,グレープフルーツ油,ネロリ油,レ
モン油,ライム油,ベルガモット油,マンダリン油,オ
ニオン油,ガーリック油,ビターアーモンド油,ゼラニ
ウム油,ミモザ油,ジャスミン油,キンモクセイ油,ス
ターアニス油,カナンガ油,イランイラン油,オイゲノ
ール,カプリル酸エチル,ゲラニオール,メントール,
シトラール,シトロネラール,ボルネオールなどの天然
または合成の香料,アンブレットシード油,カラシ油,
サフラン油,シトロネラ油,ベチバー油,バレリアン
油,ヨモギ油,カミツレ油,しょう脳油,サッサフラス
油,ホウショウ油,ローズウッド油,クラリーセージ
油,タイム油,バジル油,カーネーション油,シダーウ
ッド油,ヒノキ油,ヒバ油,クローブ油,テレピン油,
パイン油などのエッセンシャルオイル,コショウ,ショ
ウズク,ショウガ,パセリ,コリアンダー,ヒメウイキ
ョウ,ピメンタ,バニラ,セロリ,チョウジ,ニクズ
ク,パブリカ,イリスレジノイド,乳香樹,オークモス
などのオレオレジンまたはレジノイド,ホホバ油,ライ
スワックス,プロポリス,みつろう,さらしみつろう,
キャンデリラワックス,カルナウバワックス,木ろう,
鯨ろう,セレシンなどのワックス,ヘキサデカトリエン
酸,オクタデカトリエン酸,エイコサテトラエン酸,ド
コサテトラエン酸,エイコサペンタエン酸,ドコサペン
タエン酸,ドコサヘキサエン酸,テトラヘキサエン酸お
よびこれらの機何異性体さらにこれらのアルコール類と
の脂肪酸エステル,アスコルビン酸エステル,dl−α−
トコフェロール,ジブチルヒドロキシトルエン,ブチル
ヒドロキシアニソール,エンジュ抽出物,γ−オリザノ
ール,クローブ抽出物,カテキン類,ゲンチジン酸,ゴ
シペチン,米糠油不ケン化物,セザモリン,セザモノー
ル,セージ抽出物,天然ビタミンE,ピメンタ抽出物,
ペッパー抽出物,没食子酸誘導体,ユーカリ葉抽出物,
ローズマリー抽出物などの合成および天然の抗酸化剤,
ラウリルアルコール,ミリスチルアルコール,セタノー
ル,ステアリルアルコール,オレイルアルコール,ラノ
リンアルコール,イソステアリルアルコール,2−オク
チルドデカノール,オクタコサノールなどの炭素数8〜
炭素数44の飽和,不飽和の高級アルコール,軽質流動
パラフィン,重質流動パラフィン,流動イソパラフィ
ン,軽質流動イソパラフィン,セレシン,パラフィン,
マイクロクリスタリンワックス,ワセリン,スクワラ
ン,スクワレンなどの炭化水素類があげられる。
【0010】これら油溶性分の可溶化剤および可溶化組
成物の製造法は従来の方法が適用される。例えば油溶性
分と本発明の可溶化物を20〜90℃,好ましくは40
〜80℃に加温下,よく混合して製剤化できる。油溶性
分の疎水性が強すぎて十分に混合できない時は、一旦3
〜9の低HLBの乳化剤,例えば,モノグリセリド,ポ
リグリセリン脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステ
ル,ショ糖脂肪酸エステル,レシチン等に混合してから
可溶化剤と混合すればよい。さらに多価アルコールを加
えて、性能,利用性を向上させることができる。これら
の混合法は特に問わず、油溶性成分,乳化剤,可溶化
剤,多価アルコールなどの原料を一度に加えて製剤化で
きるが油溶性原料と水溶性原料をそれぞれ別々に混合し
ておき、最後に両者を混合してもよい。通常,撹拌下,
水相に油相を徐々に加えて調製される。好ましくは、原
料の油性の高い順すなわち極性の低い順に混合すること
が望ましく、油溶性成分の性質に合わせて適当な方法が
とられる。混合方法は、加熱下または常温で攪拌する程
度からホモミキサー,ヒスコトロン等の混合機を用いて
もよい。以下に実施例を示して本発明を具体的に説明す
るが、本発明がこれらによって限定されるものではな
い。
【0011】
【実施例】
実施例1 5リットルの四ツ口フラスコにリシノール酸894g,
ステアリン酸852g,水酸化ナトリウム1.7gを入
れ、窒素気流下、水を除去しながら210℃で1時間反
応した。(リシノール酸:ステアリン酸=1モル:1モ
ル)この時酸価は開始時189から95まで低下し、反
応の終了を確認した。これの一部を逆相シリカゲルカラ
ムを用いた液体クロマトグラフィーにて分析したとこ
ろ、脂肪酸の1量体15%,2量体42%,3量体28
%,4量体9%,5量体以上6%であった。これの一部
570gに、デカグリセリン(太陽化学(株)製グレー
トオイル#1000)2274gを加え、窒素気流下,
水を除去しながら250℃で4時間反応しエステルを得
た。
【0012】比較例1 5リットルの四ツ口フラスコにリシノール酸1788g
と水酸化ナトリウム1.8gを入れ、窒素気流下、水を
除去しながら210℃で反応した。反応中、10分間隔
で酸価を測定し、95になった時点で冷却し、反応を止
めた。これの一部を逆相シリカゲルカラムを用いた液体
クロマトグラフィーにて分析したところ、脂肪酸の1量
体24%,2量体16%,3量体22%,4量体17
%,5量体以上26%であった。これの一部570g
に、デカグリセリン(太陽化学(株)製グレートオイル
#1000)2274gを加え、窒素気流下,水を除去
しながら250℃で3時間反応しエステルを得た。 試験例1 市販の80%純度ビタミンE0.26重量部に実施例1
で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル0.80重量
部を加え、加温してよく混合した。その一部0.063
重量部をとり、加温した水100ミリリットルを加えて
よく攪拌し、分光光度計でその濁度を波長650nmの
吸光度として測定した。結果、溶液は完全に透明で吸光
度0.010であった。実施例1で得られたポリグリセ
リン脂肪酸エステルのかわりに比較例1で得られたポリ
グリセリン脂肪酸エステルを用いると同じ試験を行っ
た。結果、溶液は白濁状態で吸光度は0.315であっ
た。
【0013】試験例2 実施例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステルのか
わりに市販のショ糖モノラウリン酸エステルを用いる以
外試験例1と同じ試験を行った。結果、溶液は白濁状態
で吸光度0.183であった。 試験例3 実施例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステルのか
わりに市販のポリオキシエチレンモノラウリン酸エステ
ル(10モル付加物)を用いる以外試験例1と同じ試験
を行った。結果、溶液は半透明状態で吸光度0.080
であった。 試験例4 下記処方にてビタミンE可溶化組成物を調製した。 ビタミンE(純度80%) 2.5部 実施例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 14.0部 グリセリン 83.5部 上記処方にてビタミンEに実施例1で得られたポリグリ
セリン脂肪酸エステルを加えて加温化よく攪拌後、グリ
セリンを加え、さらに攪拌しビタミンE可溶化組成物を
得た。この組成物0.5重量部を、クエン酸でpH3.
5に調整した13%果糖ブドウ糖液糖溶液に添加したと
ころ、透明な溶液が得られた。これを室温で3ヶ月間放
置したが変化は認められなかった。
【0014】試験例5 試験例4において、実施例1で得られたポリグリセリン
脂肪酸エステルの代わりに市販のポリオキシエチレンソ
ルビタンモノラウレート(10モル付加物)を使用して
同様に処理した。その結果、溶液は白濁し透明な可溶化
物は得られなかった。 試験例6 下記処方にてβ−カロチン可溶化組成物を調製した。 β−カロチン 1.5部 酢酸α−d−トコフェロール 1.5部 ジステアリン酸デカグリセリンエステル 6.0部 実施例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 20.0部 グリセリン 71.0部 上記処方にてβ−カロチン,酢酸α−d−トコフェロー
ルに市販のジステアリン酸デカグリセリンエステルを加
えて攪拌し、さらに実施例1で得られたポリグリセリン
脂肪酸エステル,グリセリンを順次添加してβ−カロチ
ン可溶化組成物を得た。この組成物1.0重量部をクエ
ン酸でpH3.5に調整した13%果糖ぶどう糖液糖溶
液に添加したところ、透明な溶液が得られた。これを室
温で3ヶ月間放置したが変化は認められなかった。 試験例7 試験例6において、実施例1で得られたポリグリセリン
脂肪酸エステルの代わりに市販のポリオキシエチレンソ
ルビタンモノラウレート(10モル付加物)を使用して
同様に処理した。その結果、溶液は曇りが認められ、完
全透明な可溶化物は得られなかった。
【0015】試験例8 下記処方にてオレンジ油可溶化組成物を調製した。 オレンジ油 25部 実施例1で得られたポリグリセリン 脂肪酸エステル 25部 ソルビット 50部 上記処方にてレモン油,実施例1で得られたポリグリセ
リン脂肪酸エステル,ソルビットを加えてホモミキサー
で攪拌し、オレンジ油可溶化組成物を得た。この組成物
0.1重量部をクエン酸でpH3.5に調整した13%
果糖ブドウ糖液糖に添加したところ、レモン油は透明に
可溶化した。これを室温で3ヶ月間放置したが表面に油
滴の発生は認められなかった。 試験例9 実施例8において、実施例1で得られたポリグリセリン
脂肪酸エステルの代わりに市販のデカグリセリンモノス
テアレートを使用して同様に処理した。その結果、オレ
ンジ油の少量の油滴とネックリングが観察された。
【0016】試験例10 下記処方にてヒバ油可溶化組成物を調製した。 ヒバ油 20部 実施例1で得られたポリグリセリン 脂肪酸エステル 30部 グリセリン 50部 上記処方にてヒバ油,実施例1で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルを加温下よく混合し、ヒバ油可溶化組
成物を得た。この組成物1.0重量部を硫酸ナトリウム
と炭酸水素ナトリウムをそれぞれ0.5重量部溶解した
40℃の温湯100ミリリットルに添加したところ、透
明に可溶化し表面に油滴の発生は認められなかった。 試験例11 試験例10において、実施例1で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの代わりに市販のポリオキシエチレン
モノラウリン酸エステル(10モル付加物)を使用して
同様に処理した。その結果、製剤添加時に乳化が破壊さ
れ、表面で油層が分離した。
【0017】試験例12 下記処方にてバニラオレオレジン可溶化組成物を調製し
た。 バニラオレオレジン 1.0部 ジステアリン酸デカグリセリンエステル 3.0部 実施例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 6.0部 グリセリン 90.0部 上記処方にてバニラオレオレジンに市販のジステアリン
酸デカグリセリンエステルを加えて攪拌し、さらに実施
例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル,グリセ
リン順次添加し、バニラオレオレジン可溶化組成物を得
た。この組成物1.0重量部を100ミリリットルの1
3%果糖ブドウ糖溶液に添加したところ、透明な溶液が
得られた。これを室温で3ヶ月放置したが変化は認めら
れなかった。 試験例13 試験例12において、実施例1で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの代わりに市販のデカグリセリンモノ
ステアレートを使用して同様に処理した。その結果、溶
液は白濁し、透明な可溶化物は得られなかった。 試験例14 下記処方にてオクタコサノール可溶化組成物を調製し
た。 オクタコサノール(12%含有品) 5.0部 実施例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 10.0部 70%ソルビトール 85.0部 上記処方にて市販のオクタコサノール(12%含有品)
に実施例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステルを
加えて溶解し、70%ソルビトールを加えて加温下ホモ
ミキサーにて3分間攪拌し、オクタコサノール可溶化組
成物を得た。この組成物1.0重量部をクエン酸でpH
3.5に調整した13%果糖ブドウ糖液糖100ミリリ
ットルに添加したところ、透明な溶液が得られた。これ
を5℃で1ヶ月放置したが変化は認められなかった。 試験例15 試験例14において、実施例1で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの代わりに市販のポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油(10モル付加物)を使用して同様に処理
したところ、白濁し、透明な可溶物は得られなかった。
【0018】実施例2 3リットルの四ツ口フラスコにリシノール酸894g,
ステアリン酸426g,水酸化ナトリウム1.3gを入
れ、窒素気流下,水を除去しながら210℃で3時間反
応した。(リシノール酸:ステアリン酸=2モル:1モ
ル)この時、酸価は開始時190から63まで低下し、
反応の終了を確認した。これの一部570gに、デカグ
リセリン(太陽化学(株)製グレートオイル#100
0)1137gを加え、窒素気流下,水を除去しながら
250℃で2時間反応しエステルを得た。
【0019】比較例2 3リットルの四ツ口フラスコにリシノール酸1341g
と水酸化ナトリウム1.3gを入れ、窒素気流下、水を
除去しながら210℃で反応した。反応中、10分間隔
で酸価を測定し、63になった時点で冷却し、反応を止
めた。これに、デカグリセリン(太陽化学(株)製グレ
ートオイル#1000)1137gを加え、窒素気流
下,水を除去しながら250℃で4時間反応しエステル
を得た。 試験例16 市販のドコサヘキサエン酸1.0重量部に実施例2で得
られたポリグリセリン脂肪酸エステル1.0重量部を加
え、加温してよく混合した。さらに実施例1で得られた
ポリグリセリン脂肪酸エステル2.0重量部、さらにソ
ルビトール70%液を加え全10.0重量部とし、加温
下ヒスコトロンにて1分間混合した。この製剤の1.0
重量部に水に100ミリリットルを加え攪拌したとこ
ろ、完全に透明な溶液が得られ、100℃で5分間加熱
しても変化は認められなかった。実施例2と実施例1で
得られたポリグリセリン脂肪酸エステルの代わりに比較
例2と比較例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを用いる以外試験例16と同じ試験を行った。結果、
半透明状態の溶液となり、100℃,5分間の加熱で白
濁状態となった。
【0020】試験例17 下記処方にてγ−オリザノール可溶化組成物を調製し
た。 γ−オリザノール 1.0部 実施例2で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 2.0部 実施例1で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 10.0部 グリセリン 87.0部 上記処方にてγ−オリザノールに実施例2で得られたポ
リグリセリン脂肪酸エステル,実施例1で得られたポリ
グリセリン脂肪酸エステルおよびグリセリンを順次攪拌
しながら加え、γ−オリザノール可溶化組成物を得た。
この組成物1.0重量部を100ミリリットルのクエン
酸でpH3.5に調整した13%果糖ブドウ糖溶液に添
加したところ、透明な溶液が得られた。これを5℃で1
ヶ月間放置したが変化は認められなかった。 試験例18 試験例17において、実施例2で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの代わりに市販のモノステアリン酸シ
ョ糖エステル,実施例1で得られたポリグリセリン脂肪
酸エステルの代わりに市販のポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油(10モル付加物)を使用して処理したところ、
沈澱の析出が認められた。
【0021】実施例3 5リットルの四ツ口フラスコにリシノール酸894g,
オレイン酸846g,水酸化ナトリウム2.7gを入
れ、窒素気流下,水を除去しながら200℃で3時間反
応した。(リシノール酸:オレイン酸=1モル:1モ
ル)この時、酸価は194から97まで低下し、反応の
終了を確認した。これの一部570gに、デカグリセリ
ン(太陽化学(株)製グレートオイル#1000)22
74gを加え、窒素気流下,水を除去しながら250℃
で2時間反応しエステルを得た。 試験例19 市販のホホバ油1.0重量部に実施例3で得られたポリ
グリセリン脂肪酸エステル5.0重量部を加え、加温し
てよく混合した。さらにグリセリンを加えて全10.0
重量部とし、加温下ヒスコトロンにて1分間混合した。
この製剤の1.0重量部に1%硫酸ナトリウム液100
ミリリットルを加え攪拌したところ、完全に透明な溶液
が得られた。 試験例20 実施例3で得られたグリセリン脂肪酸エステルの代わり
に市販のデカグリセリンモノオレエート,ポリオキシエ
チレンソルビタンモノオレエート(10モル付加物)で
同様に試験したところ、溶液は白濁し表面に油層の分離
が認められた。
【0022】試験例21 下記処方にてホホバ油可溶化組成物を調製した。 ホホバ油 1.0部 実施例3で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 10.0部 エタノール 89.0部 上記処方にてホホバ油,実施例3で得られたポリグリセ
リン脂肪酸エステル,エタノールを加えてよく攪拌して
ホホバ油可溶化組成物を得た。この組成物1.0重量部
を100ミリリットルの水に添加したところ透明な溶液
が得られた。これを40℃で1ヶ月放置したが変化は認
められなかった。 試験例22 試験例21において、実施例3で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの代わりにポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油(10モル付加物)を使用して同様に40℃で1
ヶ月放置したところ、全体に濁りがみられ、表面に油層
の分離が認められた。
【0023】試験例23 下記処方にてエイコサペンタエン酸可溶化組成物を調製
した。 エイコサペンタエン酸 1.0部 ジオレイン酸デカグリセリンエステル 2.0部 実施例3で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 10.0部 グリセリン 87.0部 上記処方にてエイコサペンタエン酸に市販のジオレイン
酸デカグリセリンエステルを加えて加熱攪拌し、さらに
実施例3で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル,グ
リセリンを順次添加し、エイコサペンタエン酸可溶化組
成物を得た。この組成物0.1重量部を100ミリリッ
トルの13%果糖ブドウ糖溶液に添加したところ、透明
な溶液が得られた。これを85℃で10分間加熱後冷却
したが、変化は認められなかった。 試験例24 試験例23において、実施例3で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの代わりにポリオキシエチレンソルビ
タンモノオレエートを使用して同様に処理したところ、
加熱中に可溶化状態が破壊され、白濁状態となった。 実施例4 5リットルの四ツ口フラスコに12−ヒドロキシステア
リン酸900g,ステアリン酸852g,水酸化カリウ
ム1.7gを入れ、窒素気流下,水を除去しながら21
0℃で3.5時間反応した。(12−ヒドロキシステア
リン酸:ステアリン酸=1モル:1モル)この時、酸価
は188から95まで低下し、反応の終了を確認した。
これの一部570gに、、デカグリセリン(太陽化学
(株)製グレートオイル#1000)2274gを加
え、窒素気流下,水を除去しながら260℃で4時間反
応しエステルを得た。
【0024】試験例25 市販のスクワラン1.0重量部に実施例4で得られたポ
リグリセリン脂肪酸エステル4.0重量部と加え、加温
してよく混合した。さらにエタノール5.0重量部を加
え攪拌混合した。その一部1.0重量部に水を加え攪拌
したところ、完全に透明な溶液が得られた。また、溶液
を40℃で放置したところ、30日経過しても外観上の
変化は認められなかった。 試験例26 試験例25において、実施例4で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの代わりに市販のポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油(10モル付加物)を用いて同様に試験し
たところ、やや曇りのある透明溶液が得られた。
【0025】試験例27 下記処方にて流動パラフィン可溶化組成物を調製した。 流動パラフィン 0.5部 ジステアリン酸デカグリセリンエステル 5.0部 実施例4で得られたポリグリセリン脂肪酸エステル 12.0部 グリセリン 82.0部 上記処方にて流動パラフィンに市販のジステアリン酸デ
カグリセリンエステル,実施例4で得られたポリグリセ
リン脂肪酸エステルおよびグリセリンを順次攪拌しなが
ら添加し、流動パラフィン可溶化組成物を得た。この組
成物1.0重量部を硫酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウ
ムをそれぞれ0.5重量部溶解した温湯100ミリリッ
トルに添加したところ、透明に可溶化した。 試験例28 試験例27において、実施例4で得られたポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの代わりに市販のポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレート(10モル付加物)を使用して
同様に処理したところ、添加した時点で白濁し可溶化で
きなかった。本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙
げれば以下の通りである。 1.重合停止剤を含むヒドロキシ脂肪酸を脱水縮合して
得られた重合物とポリグリセリンとのエステルを必須成
分として含む可溶化剤、および該可溶化剤と油溶性成分
を含んでなる可溶化組成物。 2.重合停止剤が炭素数18の脂肪酸を主成分とする脂
肪酸または脂肪酸混合物である請求項1記載の可溶化剤
および可溶化組成物。 3.重合停止剤を含むヒドロキシ脂肪酸を脱水縮合して
得られた重合物とポリグリセリンとのエステルを必須成
分として含む可溶化剤、および該可溶化剤と分子内に2
個以上の水酸基を有する水溶性多価アルコールの1種ま
たは2種以上の油溶性成分を必須成分として含んでなる
可溶化組成物。 4.重合停止剤を含むヒドロキシ脂肪酸を脱水縮合して
得られた重合物とポリグリセリンとのエステルとHLB
3〜9の界面活性剤の1種または2種以上を必須成分と
して含む可溶化剤、および該可溶化剤と油溶性成分を必
須成分として含んでなる可溶化組成物。 5.重合停止剤とヒドロキシ脂肪酸の配合割合が、1モ
ル:1モル〜1モル:10モルである請求項1〜2記載
の可溶化剤および可溶化組成物。
【0026】6.油溶性成分がビタミンの1種又は2種
以上である請求項1〜3記載の可溶化剤および可溶化組
成物。 7.油溶性成分が色素の1種又は2種以上である請求項
1〜3記載の可溶化剤および可溶化組成物。 8.油溶性成分が香料の1種又は2種以上である請求項
1〜3記載の可溶化剤および可溶化組成物。 9.油溶性成分がエッセンシャルオイルの1種又は2種
以上である請求項1〜3記載の可溶化剤組成物。 10.油溶性成分がオレオレジンまたはレジノイドの1
種又は2種以上である請求項1〜3記載の可溶化剤およ
び可溶化組成物。 11.油溶性成分がワックスの1種又は2種以上である
請求項1〜5記載の可溶化剤および可溶化組成物。 12.油溶性成分が不飽和度3以上の脂肪酸およびその
エステルの1種又は2種以上である請求項1〜3記載の
可溶化剤および可溶化組成物。 13.油溶性成分が抗酸化剤の1種又は2種以上である
請求項1〜3記載の可溶化剤および可溶化組成物。 14.油溶性成分が高級アルコールの1種又は2種以上
である請求項1〜3記載の可溶化剤および可溶化組成
物。 15.油溶性成分が炭化水素類の1種又は2種以上であ
る請求項1〜3記載の可溶化剤および可溶化組成物。 16.可溶化剤合成時にアルカリ性触媒を用いる請求項
1〜3記載の可溶化剤。 17.可溶化剤合成時に触媒として金属水酸化物を用い
る請求項1〜3記載の可溶化剤。
【0027】
【発明の効果】上記実施例で証明した様に本発明によれ
ば、食品,医薬品,化粧品の分野で今まで不可能であっ
た完全な可溶化物が製造できる上、油溶性成分を水に容
易に可溶化できる製剤とすることで有用性物質の利用範
囲を広げることが可能となることは明白である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 47/34 B01F 17/34 - 17/42

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合停止剤を含むヒドロキシ脂肪酸を脱
    水縮合して得られた重合物とポリグリセリンとのエステ
    ルを必須成分として含む可溶化剤。
  2. 【請求項2】 重合停止剤が炭素数18の脂肪酸を主成
    分とする脂肪酸または脂肪酸混合物である請求項1記載
    の可溶化剤。
  3. 【請求項3】 重合停止剤とヒドロキシ脂肪酸の配合割
    合が、1モル:0.5モル〜1モル:10モルである請
    求項1〜2項記載の可溶化剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3項記載の可溶化剤と油溶性
    成分を含んでなる可溶化組成物。
  5. 【請求項5】 油溶性成分がビタミンの1種又は2種以
    上である請求項4記載の可溶化組成物。
  6. 【請求項6】 油溶性成分が色素の1種又は2種以上で
    ある請求項4記載の可溶化組成物。
  7. 【請求項7】 油溶性成分が香料の1種又は2種以上で
    ある請求項4記載の可溶化組成物。
  8. 【請求項8】 油溶性成分が不飽和度3以上の脂肪酸お
    よびそのエステルの1種又は2種以上である請求項4記
    載の可溶化組成物。
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