JP3294437B2

JP3294437B2 - 写真フイルム

Info

Publication number: JP3294437B2
Application number: JP16128194A
Authority: JP
Inventors: 弘志青海
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1994-07-13
Filing date: 1994-07-13
Publication date: 2002-06-24
Anticipated expiration: 2017-06-24
Also published as: DE69523222T2; US5671452A; JPH0829920A; DE69523222D1; EP0692738B1; EP0692738A1

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、写真フイルムの縁部に
コマ番号，フイルム感度，製品名等のフイルム情報を潜
像として光学記録した写真フイルムに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】写真フイルムの製造工程には、サイドプ
リント工程が含まれている。このサイドプリント工程で
は、写真フイルムの縁部に沿ってコマ番号，フイルム感
度，製品名等のフイルム情報が数字，英字，記号，バー
コード等を使って潜像として光学的に記録される（例え
ば特公平４−５０６４１９号公報）。これらのフイルム
情報は、ネガの整理や焼増し時のコマ指定等に使用され
る。

【０００３】また、これらのフイルム情報が間違ってい
た場合には、ユーザーやプリント業者に多大な混乱を与
えるため、写真フイルムの出荷前には、各ロット毎に抜
取り検査を行ってフイルム情報の正誤を確認している。
この確認作業では、各ロットから抜き取った数個の写真
フイルムを現像し、可視化したフイルム情報を予め用意
してある参照用のフイルム情報と目視で照合し、その正
誤を確認している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、写真フ
イルムには、例えばカラーと白黒，ネガフイルムとリバ
ーサルフイルム，フイルム感度，撮影可能枚数，製品名
等の違いによって、例えば約５０種類以上の製品が存在
しており、当然のことながら、各種類毎にそれぞれ異な
るパターンのフイルム情報が記録されている。しかも、
それらの多くは似通ったパターンであり、さらに、写真
フイルムのほぼ全長にわたって記録されている。したが
って、これらを目視によって確認することは、多大な労
力と時間を必要とする。また、これに伴って見落とし等
の検査間違いも生じやすいという欠点があった。

【０００５】本発明は、写真フイルムに記録されたフイ
ルム情報の正誤を簡単，確実に短時間で確認できる写真
フイルムを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の写真フイルムは、フイルム情報のパターン
と一対一に対応し、写真フイルムの種類毎に異なるパタ
ーン識別コードを所定位置に潜像として光学記録したも
のである。また、パターン識別コードは、写真フイルム
のリーダ部又はスプールが係止される終端部の少なくと
もいずれかに潜像として光学記録すると、照合箇所が写
真フイルムの端部に特定され、照合作業がし易くなる。
また、例えばリーダ部だけを切り離して現像して照合す
ることもでき、照合作業がより簡便化される。また、パ
ターン識別コードを数個の数字と英字によって構成する
と、目視による確認作業が容易になるとともに、機械に
よる読み取りも可能となる。

【０００７】

【作用】パターン識別コードは、フイルム情報のパター
ンと一対一に対応し、写真フイルムの種類毎に異なるよ
うに決めてあるから、パターン識別コードを照合すると
いう簡単な作業によって、写真フイルムに記録されてい
るフイルム情報が正しいか否かを確認することができ
る。

【０００８】

【実施例】図１において、現像済みの写真フイルム１０
の縁部１１，１２及びパーフォレーション部１１ａ，１
２ａには、写真フイルム１０のほぼ全長に渡ってフイル
ム情報１３，１４，１３ａ，１４ａがそれぞれ記録され
ている。そして、写真フイルム１０のリーダ部１０ａに
は、一方のフイルム情報１３と同じ縁部１１上にパター
ン識別コード１５が記録されている。このパターン識別
コード１５は、フイルム情報１３，１４，１３ａ，１４
ａのパターンと一対一に対応して決められる。なお、フ
イルム情報１３，１４，１３ａ，１４ａ及びパターン識
別コード１５は、写真フイルム１０の製造時に潜像とし
て光学的に記録される。

【０００９】フイルム情報１３，１４の内容としては、
コマ番号２１，製品名２２，メーカー名２３，コマ番号
バーコード２４，乳剤番号２５，ＤＸコード２６等があ
る。コマ番号２１は、写真フイルム１０が２４枚撮りで
あるから、「ＸＸ，Ｘ，００，００Ａ，０，０Ａ，１，
１Ａ，２，２Ａ，・・・，２４，２４Ａ，Ｅ」で表され
ている。「ＸＸ，Ｘ，００，０，１，２，・・・，２
４，Ｅ」の各間隔は、それぞれパーフォレーション２８
の８個分になっている。このうち「ＸＸ〜０」と「Ｅ」
で表された領域は、リーダ部１０ａと終端部１０ｂであ
って、一般に撮影領域としては使用されない。フイルム
情報１３ａ，１４ａは、通常各種パターンのベルト１４
ｂが焼き込んであり、プリント業者の品種識別に供され
る。

【００１０】製品名１６は、例えば「Ｇ−１００」で表
されている。この「１００」は写真フイルム１０のフイ
ルム感度がＩＳＯ１００であることを表す。また、メー
カー名２３は、例えば数個の英字等で表されている。ま
た、コマ番号バーコード２４には、コマ番号等が記録さ
れている。また、乳剤番号２５は、例えば「Ａ０１」で
表されている。ＤＸコード２６は、クロックトラック
と、これに平行に伸びたデータトラックとの２トラック
で構成されている。このデータトラックには、例えばフ
イルム製造メーカー，フイルム品種等が記録される。ま
た、ＩＤ情報２５ａは例えば「ＯＤ３ＥＢ１」で表され
ており、製造日時や製造機番号等が表されている。

【００１１】前記パターン識別コード１５は、複数個の
数字と英字を組み合わせた５桁の記号，例えば「１２０
２Ａ」で表される。このパターン識別コード「１２０２
Ａ」の各桁は、例えば次の表１で示した意味で使用され
る。

【００１２】

【表１】すなわち、パターン識別コード「１２０２Ａ」は、写真
フイルム１０が製品番号１２０２のカラーネガフイルム
であることを表している。なお、この製品番号１２０２
の「２０２」は、例えばＩＳＯ感度１００の２４枚撮り
であることを示している。

【００１３】写真フイルム１０の検査システムの主要部
を示す図２において、写真フイルム１０の原料となる未
露光の長尺写真フイルムをサイドプリント装置３０に搬
入する。キーボード３１によって写真フイルム１０の種
類に対応したパターン識別コード１５（「１２０２
Ａ」）をコンピュータ３２に入力する。コンピュータ３
２は、ハードディスク装置３３からパターン識別コード
１５に対応したフイルム情報１３，１４を読み出してモ
ニター３４に表示する。オペレーターがモニター３４で
フイルム情報１３，１４，１３ａ，１４ａを確認してか
ら実行キーを打鍵すると、フイルム情報１３，１４，１
３ａ，１４ａ及びパターン識別コード１５がサイドプリ
ント装置３０に入力される。また、このときのパターン
識別コード１５は、コンピュータ３２のメモリに書き込
まれる。

【００１４】サイドプリント装置３０では、長尺写真フ
イルムを高速搬送しながら、その縁部に、フイルム情報
１３，１４，１３ａ，１４ａとパターン識別コード１５
を連続的に露光する。この露光に際しては、微小なＬＥ
Ｄが複数個配列されたプリントヘッドが用いられ、ＬＥ
Ｄの発光タイミングは長尺写真フイルムの搬送リールに
組み込まれたロータリーエンコーダから出力されるパル
スに基づいて制御される。

【００１５】このようにしてフイルム情報１３，１４，
１３ａ，１４ａとパターン識別コード１５が露光された
長尺写真フイルムは、所定の長さ，形状に切断され、写
真フイルム１０になる。この写真フイルム１０は、写真
フイルムパトローネ組立部３５に送られ、所定のスプー
ルに巻き付けられてからパトローネ本体内に挿入されて
光密に閉じられ、写真フイルムパトローネが完成され
る。この写真フイルムパトローネは、１ロットずつ梱包
出荷部３６に送られるが、その前に１ロットあたり数本
ずつ，例えば５本ずつ抜き取られて現像処理部３７に送
られる。

【００１６】現像処理部３７で写真フイルム１０が現像
処理され、パターン識別コード１５が可視化される。こ
の写真フイルム１０は照合部３８に送られ、コンピュー
タ３２と連結された照合機にかけられる。ここで、パタ
ーン識別コード１５がＯＣＲ（optical character read
er）によって読み取られ、この読取りデータがコンピュ
ータ３２に送られる。コンピュータ３２は、この読取り
データをメモリに書き込まれていたパターン識別コード
１５と照合し、フイルム情報１３，１４，１３ａ，１４
ａの正誤を確認する。

【００１７】ＯＣＲによる読取りデータとメモリのパタ
ーン識別コード１５とが異なっている場合には、写真フ
イルム１０に光学記録されたフイルム情報１３，１４，
１３ａ，１４ａが間違っているから、その写真フイルム
１０が含まれていたロットの梱包・出荷を取り止め、そ
の全品検査を行う。また、ＯＣＲによる読取りデータと
メモリのパターン識別コード１５とが一致した場合に
は、その写真フイルム１０が含まれていたロットは、梱
包出荷部３６に送られ、ここで所定の個数ずつ梱包され
た後、ユーザーに向けて出荷される。

【００１８】以上説明した実施例では、パターン識別コ
ード１５を写真フイルム１０のリーダ部１０ａに記録し
たが、例えば終端部１０ｂの位置２９に記録してもよ
く、またリーダ部１０ａ及び終端部１０ｂの両方に記録
してもよい。また、本発明に係るフイルム情報やパター
ン識別コードのコード形態は、上記実施例で示したもの
に限定されないのは勿論である。例えば、パターン識別
コードとして「１２０２Ａ」を示したが、ローマ数字や
バーコードや他の記号等でもよい。また、上記照合部で
は、パターン識別コードの照合をＯＣＲによる自動読取
りで行ったが、作業員による目視で行ってもよい。この
目視の場合には、パターン識別コードの形態として機械
読取り用のバーコード等ではなく、目視で判別しやすい
数字や記号等の組合せを採用する。

【００１９】また、上記実施例では、写真フイルムに記
録するフイルム情報の全体を一つのグループとし、この
グループを代表するものとしてパターン識別コードを設
定したが、フイルム情報の内容によって別々のパターン
識別コードを設定するようにしてもよい。この場合に
は、パターン識別コードを複数にしてそれぞれ異なる場
所に記録してもよいし、ひとつながりのパターン識別コ
ードとして記録してもよい。また、検査のためにサンプ
リングした写真フイルムを現像する際に、写真フイルム
の全長を現像せず、例えばパターン識別コードが記録さ
れているリーダ部のみを切り取って現像してもよい。

【００２０】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フイル
ム情報のパターンと一対一に対応し、写真フイルムの種
類毎に異なるようにパターン識別コードを設定し、これ
を写真フイルムの所定位置に記録したから、パターン識
別コードを照合することにより、フイルム情報の正誤を
簡単，確実に短時間で確認できる。したがって、確認作
業の省力化と写真フイルムの品質向上に寄与できる。ま
た、パターン識別コードは、写真フイルムのリーダ部又
はスプールが係止される終端部の少なくともいずれかに
潜像として光学記録するようにしたから、照合箇所が写
真フイルムの端部に特定され、照合作業がより簡単にな
る。また、例えばリーダ部だけを現像して照合すること
も可能となる。また、パターン識別コードを数個の数字
と英字によって構成すると、目視による確認作業が容易
になるとともに、機械による読み取りも可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施した写真フイルムの説明図であ
る。

【図２】本発明に係る写真フイルムの検査システムを示
すブロック図である。

【符号の説明】

１０写真フイルム１０ａリーダ部１０ｂ終端部１１，１２縁部１３，１４，１３ａ，１４ａフイルム情報１５パターン識別コード３０サイドプリント装置３８照合部

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】写真フイルムの長手方向に延びる縁部
に、この写真フイルムの異なる種類毎に対応したコマ番
号，フイルム感度，製品名等のフイルム情報を所定のパ
ターンで潜像として光学記録した写真フイルムにおい
て、前記フイルム情報のパターンと一対一に対応し、写真フ
イルムの種類毎に異なるパターン識別コードを所定位置
に潜像として光学記録したことを特徴とする写真フイル
ム。
【請求項２】前記パターン識別コードは、前記写真フ
イルムのリーダ部又はスプールが係止される終端部の少
なくともいずれかに潜像として光学記録することを特徴
とする請求項１記載の写真フイルム。
【請求項３】前記パターン識別コードは、数個の数字
と英字によって構成したことを特徴とする請求項１又は
２記載の写真フイルム。