JP3293419B2 - ロックブレーキ装置 - Google Patents

ロックブレーキ装置

Info

Publication number
JP3293419B2
JP3293419B2 JP19605695A JP19605695A JP3293419B2 JP 3293419 B2 JP3293419 B2 JP 3293419B2 JP 19605695 A JP19605695 A JP 19605695A JP 19605695 A JP19605695 A JP 19605695A JP 3293419 B2 JP3293419 B2 JP 3293419B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
vehicle
detecting
fluid pressure
parking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19605695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0920233A (ja
Inventor
猛 野堀
孝 戸塚
繁 南雲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP19605695A priority Critical patent/JP3293419B2/ja
Publication of JPH0920233A publication Critical patent/JPH0920233A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3293419B2 publication Critical patent/JP3293419B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車中のブレーキ
力を確保して、車両近傍における作業者等の安全性を高
めるためのロックブレーキ装置、とくに、その警報装置
及び安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両における作業用補助ブレーキ装置、
いわゆる、ロックブレーキ装置としては、実開平1−9
9765号公報に示されているように、倍力装置のパワ
ーピストンを挟む2室間のバキューム差圧を差圧スイッ
チにより検出して、これによりパワーピストンの作動状
況を監視し、上記バキューム差圧が低下したときに警報
を発するようにしたものが従来から知られているが、こ
の場合には、バキューム差圧の検出によりパワーピスト
ンの作動状況を監視しているに過ぎないので、倍力装置
からホイールシリンダに至るハイドロリック系統に発生
した液洩れ等の事故を検出することは難しいと共に、差
圧スイッチの設置によりコストの増加を招き、また、ロ
ックブレーキ装置の作動中にもかかわらず車両が移動す
るようなことがあっても、警報を発することができなか
ったり、あるいは、警報が発っせられたとしても、作業
時の騒音等によって警報に気付かない等のおそれがあっ
て、安全性の面から必ずしも万全であるとはいえなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、比較的簡単
な構成により、車両のロックブレーキに関する警報装置
及びまたは安全装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明にかかる請求項1所載のロックブレーキ装置
は、車両のブレーキホイールシリンダに作用するブレー
キ作動流体圧を保持するロック手段と、上記ブレーキ作
動流体圧を検出する流体圧検出手段と、警報手段と、上
記車両におけるパーキングブレーキの作動状態を検出す
るパーキング検出手段と、上記車両の移動の有無を検出
する車両検出手段と、ブレーキペダルの操作と独立して
上記ブレーキ作動流体圧を増加させる加圧手段と、制御
手段とを有し、上記制御手段は、上記ロック手段の作動
時に上記ブレーキ作動流体圧が所定値以下に低下したこ
とを上記流体圧検出手段が検出したとき上記警報手段を
作動させると共に、上記パーキング検出手段が上記パー
キングブレーキの作動を検出し、かつ、上記車両検出手
段が上記車両の移動を検出したとき、上記加圧手段を作
動させるように構成されている。
【0005】従って、請求項1所載のロックブレーキ装
置は、ロック手段の作動時に、ブレーキホイールシリン
ダに作用するブレーキ作動流体圧が所定値以下に低下し
たことを流体圧検出手段が検出したとき、制御手段が警
報手段を作動させて、ロック手段が作動中であるにもか
かわらずブレーキ作動流体圧が減少したことを作業者等
に警告することができる一方、パーキング検出手段がパ
ーキングブレーキの作動を検出し、かつ、車両検出手段
が車両の移動を検出したとき、制御手段が加圧手段を作
動させてブレーキ作動流体圧を増加させ、車両を確実に
停止させることができる。
【0006】また、本発明にかかる請求項2所載のロッ
クブレーキ装置は、車両のブレーキホイールシリンダに
作用するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、
上記ブレーキ作動流体圧を検出する流体圧検出手段と、
警報手段と、ブレーキペダルの操作を検出するブレーキ
ペダル検出手段と、上記車両の移動の有無を検出する車
両検出手段と、エンジンから走行装置への駆動力伝達が
遮断状態にあることを検出する遮断検出手段と、制御手
段とを有し、上記制御手段は、上記ロック手段の作動時
に上記ブレーキ作動流体圧が所定値以下に低下したこと
を上記流体圧検出手段が検出したとき上記警報手段を作
動させると共に、上記ブレーキペダル検出手段が上記ブ
レーキペダルの操作を検出し、上記車両検出手段が上記
車両の停止を検出し、かつ、上記遮断検出手段が上記駆
動力伝達の遮断状態を検出したとき、上記ロック手段を
作動させるように構成されている。
【0007】従って、請求項2所載のロックブレーキ装
置は、ロック手段の作動時に、ブレーキホイールシリン
ダに作用するブレーキ作動流体圧が所定値以下に低下し
たことを流体圧検出手段が検出したとき、制御手段が警
報手段を作動させて、ロック手段が作動中であるにもか
かわらずブレーキ作動流体圧が減少したことを作業者等
に警告することができる一方、ブレーキペダル検出手段
がブレーキペダルの操作を検出し、車両検出手段が車両
の停止を検出し、かつ、遮断検出手段が駆動力伝達の遮
断状態を検出したとき、制御手段がロック手段を作動さ
せて、ブレーキペダルの操作に応じたブレーキ作動流体
圧の作用を継続させ、車両の停止状態を維持させること
ができる。
【0008】また、本発明にかかる請求項3所載のロッ
クブレーキ装置は、車両のブレーキホイールシリンダに
作用するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、
上記車両の移動の有無を検出する車両検出手段と、警報
手段と、上記車両におけるパーキングブレーキの作動状
態を検出するパーキング検出手段と、上記ブレーキペダ
ルの操作と独立して上記ブレーキ作動流体圧を増加させ
る加圧手段と、制御手段とを有し、上記制御手段は、上
記ロック手段の作動時に上記車両検出手段が上記車両の
移動を検出したとき、上記警報手段を作動させると共
に、上記パーキング検出手段が上記パーキングブレーキ
の作動を検出し、かつ、上記車両検出手段が上記車両の
移動を検出したとき、上記加圧手段を作動させるように
構成されている。
【0009】従って、請求項3所載のロックブレーキ装
置は、ロック手段の作動時に車両検出手段が車両の移動
を検出したとき、制御手段が警報手段を作動させて、ロ
ック手段が作動中であるにもかかわらず車両が移動して
いることを作業者等に警告することができる一方、パー
キング検出手段がパーキングブレーキの作動を検出し、
かつ、車両検出手段が車両の移動を検出したとき、制御
手段が加圧手段を作動させてブレーキ作動流体圧を増加
させ、車両を確実に停止させることができる。
【0010】また、本発明にかかる請求項所載のロッ
クブレーキ装置は、車両のブレーキホイールシリンダに
作用するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、
上記ブレーキ作動流体圧を検出する流体圧検出手段と、
ブレーキペダルの操作と独立して上記ブレーキ作動流体
圧を増加させる加圧手段と、制御手段とを有し、上記制
御手段は、上記ロック手段の作動時に上記ブレーキ作動
流体圧が所定値以下に低下したことを上記流体圧検出手
段が検出したとき上記加圧手段を作動させるように構成
されている。
【0011】従って、請求項所載のロックブレーキ装
置は、ロック手段の作動時に、ブレーキホイールシリン
ダに作用するブレーキ作動流体圧が所定値以下に低下し
たことを流体圧検出手段が検出したとき、制御手段が加
圧手段を作動させてブレーキ作動流体圧を増加させ、ロ
ックブレーキ作用を強めることによって車両を確実に停
止させることができる。
【0012】また、本発明にかかる請求項所載のロッ
クブレーキ装置は、車両のブレーキホイールシリンダに
作用するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、
上記車両の移動の有無を検出する車両検出手段と、ブレ
ーキペダルの操作と独立して上記ブレーキ作動流体圧を
増加させる加圧手段と、上記車両におけるパーキングブ
レーキの作動状態を検出するパーキング検出手段と、制
御手段とを有し、上記制御手段は、上記ロック手段の作
動時に上記車両検出手段が上記車両の移動を検出したと
き、上記加圧手段を作動させると共に、上記パーキング
検出手段が上記パーキングブレーキの作動を検出し、か
つ、上記車両検出手段が上記車両の移動を検出したと
き、上記加圧手段を作動させるように構成されている。
【0013】従って、請求項所載のロックブレーキ装
置は、ロック手段の作動時に車両検出手段が車両の移動
を検出したとき、制御手段が加圧手段を作動させてブレ
ーキ作動流体圧を増加させる一方、パーキング検出手段
がパーキングブレーキの作動を検出し、かつ、車両検出
手段が車両の移動を検出したときにも、制御手段が加圧
手段を作動させてブレーキ作動流体圧を増加させ、それ
ぞれロックブレーキ作用を強めることによって車両を確
実に停止させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す本発明の実施形
態例について説明する。図1において、車両のサービス
ブレーキは、運転者がブレーキペダル1を踏み込んで生
じた液圧がブレーキブースタ2により倍力され、この倍
力されたブレーキ液圧が前輪用常開マグネットバルブ3
を通って、図示しない前輪側のフロントホイールシリン
ダに送給されると共に、倍力されたブレーキ液圧が後輪
用常開マグネットバルブ4及びブレーキアクチュエータ
5を通って、図示しない後輪側のリヤホイールシリンダ
に送給され、図示しないフロントブレーキ及びリヤブレ
ーキによりブレーキペダル1の踏み込みに応じたブレー
キ力が車両の前後輪に作用するように構成されていて、
両マグネットバルブ3、4及びブレーキアクチュエータ
5はコントローラ30により制御されている。なお、図
中の一点鎖線経路は液圧系統、破線経路は電気信号系統
をそれぞれ表している。
【0015】ブレーキアクチュエータ5は、図2に示さ
れているように、駆動部10とケーシング11とが連結
されて、ケーシング11内に液圧室12及び作動室13
が形成され、作動室13内にピストン14が配置され
て、その端部が液圧室12へ摺動自在に挿入されている
と共に、駆動部10から作動室13内へ延びる雄ねじ1
5にスペーサ16が係合し、ピストン14とスペーサ1
6との間、及び、液圧室12の端面とピストン14の端
面との間にそれぞれ第1圧縮ばね17及び第2圧縮ばね
18が設置されている。
【0016】また、ケーシング11には、後輪用常開マ
グネットバルブ4から液圧室12に連絡する通路19
と、液圧室12からリヤホイールシリンダに連絡する通
路20とが形成され、通路19内にはチェックボール2
1、弁体22及びリターンスプリング23が設けられて
いて、図示のようにピストン14が後退しているとき
は、弁体22の上端部がピストン14の先端に係止され
て、弁体22が図2の右方へ傾斜し、このとき、マグネ
ットバルブ4を通って通路19に供給されたブレーキ液
圧はチェックボール21を押し開き、ピストン14に形
成された通孔24、液圧室12及び通路20を経てリヤ
ホイールシリンダへ送給されるようになっている。
【0017】一方、ブレーキアクチュエータ5が作動す
ると、駆動部10におけるモータにより雄ねじ15が回
動し、雄ねじ15に係合したスペーサ16は図2の左方
に前進するが、第1圧縮ばね17の作用により雄ねじ1
5がスペーサ16に噛み込むことは防止できるので、ス
ペーサ16はスムースに前進し、ピストン14に当接し
た後は、ピストン14をも図2の左方ヘ一体的に移動さ
せる。
【0018】このため、弁体22の上端部もピストン1
4の先端により図2の左方へ変位させられ、弁体22が
ピストン14の軸線とほぼ垂直となるように回動する
と、ピストン14及びチェックボール21により弁体2
2の上下方向の動きが規制され、チェックボール21に
よって通路19が閉塞される。
【0019】従って、ピストン14の押圧により液圧室
12内に設定値もしくは所定値以上の高い液圧が生じ
て、これが通路20からリヤホイールシリンダへ送給さ
れ、リヤブレーキにより大きなブレーキ力が得られるこ
とになる。
【0020】なお、駆動部10に作用する液圧反力の増
加により駆動部10の電流負荷が限界値を越えると、駆
動部10への電気供給が停止され、そのときの高いブレ
ーキ液圧がリヤホイールシリンダに作用して車両を確実
に停止させることができるが、このとき、雄ねじ15と
スペーサ16との係合部における摩擦力によりピストン
14の位置が固定されているため、リヤホイールシリン
ダへの高いブレーキ液圧はそのまま保持されている。
【0021】また、ブレーキアクチュエータ5の作動が
解除されると、駆動部10におけるモータにより雄ねじ
15が逆回転して、スペーサ16を図2の右方へ後退さ
せるので、このとき、第2圧縮ばね18の作用によって
ピストン14も速やかに後退して、リヤホイールシリン
ダにおける高いブレーキ液圧を消滅させ、液圧室12内
に残圧が発生しないように構成されている。
【0022】コントローラ30には、作動スイッチ3
1、調整スイッチ32、クラッチペダルストロークセン
サ33、ニュートラルスイッチ34、車速センサ35、
パーキングスイッチ36、パーキングストロークスイッ
チ37、ストップランプスイッチ38、ドアスイッチ3
9、キースイッチ40、ロックブレーキ作動スイッチ4
1、リヤブレーキ用液圧スイッチ42、フロントブレー
キ用液圧スイッチ43、警報ランプ44、警報ブザー4
5、パーキングブレーキランプ46、パーキングストロ
ークランプ47、ロックブレーキ作動ランプ48、ロッ
クブレーキランプ49及びクラクション50がそれぞれ
接続されている。
【0023】作動スイッチ31は後記する坂道発進補助
装置の作動をオンオフするスイッチであり、調整スイッ
チ32は坂道発進補助装置の作動調整、すなわち、マグ
ネットバルブ3、4の作動解除タイミングを調整するス
イッチであり、クラッチペダルストロークセンサ33は
運転者がクラッチペダル1を踏み込んだときこれを検出
して信号を出力するものであり、ニュートラルスイッチ
34は車両の変速装置が中立状態にあるときこれを検出
して信号を出力するものであり、車速センサ35は車速
を検出する一方、低い車速自体は検出しにくくとも周知
のように車両の移動の有無は容易に検出できるものであ
り、パーキングスイッチ36はパーキングブレーキレバ
ー60が引かれたときこれを検出して信号を出力するも
のであり、パーキングストロークスイッチ37は、パー
キングブレーキレバー60が所定の強さ以上に引かれて
いることを、パーキングブレーキレバー60の支点やパ
ーキングブレーキワイヤ61にかかる負荷等により検知
するものであり、ドアスイッチ39は車両運転席側のド
ア開閉状態を検出するものであり、ロックブレーキ作動
スイッチ41は後記するロックブレーキ装置の作動をオ
ンオフするスイッチであり、リヤブレーキ用液圧スイッ
チ42はブレーキアクチュエータ5に内蔵されて、リヤ
ホイールシリンダに作用するブレーキ液圧が一定値以上
に増加したことを検出するものであり、フロントブレー
キ用液圧スイッチ43はフロントホイールシリンダに作
用するブレーキ液圧が一定値以上に増加したことを検出
するものであり、ストップランプスイッチ38及びキー
スイッチ40はそれぞれ周知のものであって、それぞれ
コントローラ30へ信号が出力され、コントローラ30
は、図3及び下記に示されているように、各センサ、ス
イッチの出力信号に基づいて坂道発進補助制御、駐車補
助制御及びロックブレーキ制御を実行する。
【0024】なお、パーキングブレーキランプ46はパ
ーキングスイッチ36の出力信号に応じたコントローラ
30の指示により点灯するものであり、ロックブレーキ
ランプ49は液圧スイッチ42、43がそれぞれ一定値
以上のブレーキ液圧を検出したとき点灯するものであ
り、クラクション50は車両に常備された周知のもので
あり、また、コントローラ30により制御される警報ラ
ンプ44、警報ブザー45、パーキングストロークラン
プ47、ロックブレーキ作動ランプ48及びクラクショ
ン50の作動については後に説明する。
【0025】まず、坂道発進補助装置について説明す
る。図4には、コントローラ30により実行される坂道
発進補助制御のフローチャートが示されており、坂道発
進補助装置は、作動スイッチ31がオンとなっていれば
(ステップS1)、車両における以下の3つの状態が検
出された場合に作動を開始する(ステップS2)。 (1)ブレーキペダル1が所定時間(例えば1秒)以上
踏まれていることがストップランプスイッチ38により
検出されたとき(ステップS3)。 (2)停車していることが車速センサ35により検出さ
れたとき(ステップS4)。 (3)クラッチペダルの踏み込みがクラッチペダルスト
ロークセンサ33により検出されたとき(ステップS
5)、または、変速装置が中立状態にあることがニュー
トラルスイッチ34により検出されたとき(ステップS
6)。
【0026】すなわち、上記(1)〜(3)の条件が全
て満たされていない場合には坂道発進補助装置は作動し
ない(ステップS7)が、上記(1)〜(3)の条件が
全て満たされた場合には、車両が停止させられていると
判断して、コントローラ30からの出力信号によりマグ
ネットバルブ3、4が閉じてそれぞれ逆止弁となり、フ
ロントブレーキ及びリヤブレーキに作用していたブレー
キ液圧がそのまま封じ込まれるので、ブレーキペダル1
の踏み込みに応じたブレーキ力が前後輪に作用し続け
て、車両の停止状態が維持されることになる(ステップ
S8)。
【0027】このため、坂道での停車時や路面渋滞によ
る停車時において、ブレーキペダル1を踏み続けていな
くても車両を確実に停止させておくことができるので、
運転者の疲労を容易に軽減させることができるようにな
る。
【0028】また、坂道発進補助装置は、車両における
以下の2つの状態のいずれかが検出された場合に作動が
解除される。 (4)変速装置が中立以外の状態にあることがニュート
ラルスイッチ34により検出され(ステップS9)、か
つ、クラッチペダルの戻りがクラッチペダルストローク
センサ33により検出されたとき(ステップS10)。 (5)パーキングブレーキレバー60が引かれているこ
とがパーキングスイッチ36により検出されたとき(ス
テップS11)。
【0029】すなわち、上記(4)の場合は、運転者が
車両を発進させようとしていると判断し、また、上記
(5)の場合は、パーキングブレーキの作動により車両
が停止状態に保持されて、サービスブレーキの作動維持
が不要になったと判断し、コントローラ30からマグネ
ットバルブ3、4に制御信号が出力されて、調整スイッ
チ32により調整された作動解除タイミングでマグネッ
トバルブ3、4が開かれ、フロントホイールシリンダ及
びリヤホイールシリンダに作用していたブレーキ液圧が
消滅する。
【0030】従って、運転者はアクセルペダル及びクラ
ッチペダルの操作を行うことによって、ブレーキペダル
1の操作をすることなく車両をスムースに発進させるこ
とができるので、とくに、車両の坂道発進が容易となっ
て運転操作の簡略化を図ることができ、また、パーキン
グブレーキの作動により車両が長期間停止するときに
は、ブレーキ液圧の解放によりサービスブレーキへの不
必要な負荷をなくすことができる。
【0031】さらに、坂道発進補助装置の作動中におい
て、下の3つの状態のいずれかが検出された場合には、
警報ランプ44及び警報ブザー45が作動する。 (6)パーキングブレーキレバー60が引かれないで車
両運転席側のドアが開けられたことが、パーキングスイ
ッチ36及びドアスイッチ39により検出されたとき
(ステップS11及びステップS12)。 (7)停止中であった車両の移動が車速センサ35によ
り検出されたとき(ステップS13)。 (8)システムに何らかの異常が発生したとき(ステッ
プS14)。
【0032】すなわち、上記(6)〜(8)の場合に
は、運転席近傍に設けられた警報ランプ44及び警報ブ
ザー45にコントローラ30から制御信号が出力され、
警報ランプ44の点滅及び警報ブザー45の吹鳴によ
り、パーキングブレーキレバー60の牽引もしくはブレ
ーキペダル1の踏み増し等について運転者に注意を促す
ようになっている(ステップS15)。
【0033】従って、車両が発進と停止を頻繁に繰り返
すような場合であっても、上記のように、坂道発進補助
装置の装備によって坂道での発進や停車等を常に安全か
つ確実に行わせることができるため、運転者の疲労を容
易に軽減することができて、実用上非常に便利であり、
また、作動スイッチ31をオフとすることにより、いつ
でも坂道発進補助装置を不作動とすることができる。
【0034】次に、駐車補助装置について説明する。図
5は、コントローラ30により実行される駐車補助制御
のフローチャートが示されており、駐車補助装置は、車
両における以下の2つの状態のいずれかが検出された場
合に作動を開始する。 (9)パーキングブレーキレバー60が引かれているこ
とがパーキングスイッチ36により検出されているにも
かかわらず、車速センサ35により車両の移動が検出さ
れ(ステップS21及びステップS22)、かつ、エン
ジンの作動中がキースイッチ40のオンにより検出され
ている(ステップS23)と共に、変速装置が中立状態
にあることがニュートラルスイッチ34により検出され
たとき(ステップS24)。 (10)パーキングブレーキレバー60が引かれている
ことがパーキングスイッチ36により検出されているに
もかかわらず、車速センサ35により車両の移動が検出
され(ステップS21及びステップS22)、かつ、エ
ンジンが作動していないことがキースイッチ40のオフ
により検出されたとき(ステップS23)。
【0035】すなわち、上記(9)、(10)の場合以
外にはブレーキアクチュエータ5による加圧作動は解除
されている(ステップS25)が、上記(9)、(1
0)の場合には、パーキングブレーキを作動させて車両
を停止状態にしたにもかかわらず、坂道の勾配等により
自然に車両が動き出したと判断し、コントローラ30か
らの出力信号によりブレーキアクチュエータ5が作動を
開始し、前記のようにピストン14の押圧によって液圧
室12内に生じた設定値もしくは所定値以上の高いブレ
ーキ液圧がリヤホイールシリンダへ送給され、リヤブレ
ーキのブレーキ力を高めて車両を確実に停止させること
ができる(ステップS26)と同時に、コントローラ3
0からの出力信号によりパーキングブレーキランプ46
が点滅して(ステップS27)、駐車補助装置の作動を
運転者に警告するように構成されている。
【0036】このため、坂道での停車時等において、パ
ーキングブレーキレバー60の不十分な操作により車両
が不用意に動き出したような場合には、駐車補助装置に
より車両を確実に停止させることができるので、車両等
の安全を図ることができる。
【0037】なお、上記(10)の場合には、エンジン
の不作動がキースイッチ40のオフにより検出される
と、コントローラ30におけるタイマが作動を開始し、
車両が停止して所定時間、例えば1時間が経過すれば、
タイマからのタイムアップ信号を受けてコントローラ3
0により駐車補助装置の作動が停止することによって、
その長時間作動による電力消費を抑制するようにされて
いる。
【0038】この場合、ブレーキアクチュエータ5の前
記内部構造によって、リヤホイールシリンダ内の高いブ
レーキ液圧が保持されるように構成されているので、駐
車補助装置の作動停止により車両に対する大きなブレー
キ力が消滅することはなく、さらに、電気回路における
ヒューズ切れ等のような電気的トラブルが発生しても、
同様に車両のブレーキ力が消滅することはないので、い
ずれの場合も車両等の安全性を確保することができる。
【0039】また、駐車補助装置は、車両における以下
の2つの状態のいずれかが検出された場合に作動が解除
される。 (11)パーキングスイッチ36により、パーキングブ
レーキレバー60の解除操作が続けて所定の複数回数、
例えば2回検出されたとき(ステップS29及びステッ
プS30)。 (12)パーキングブレーキレバー60の解除操作がパ
ーキングスイッチ36により検出される(ステップS2
9)と共に、ブレーキペダル1の踏み込み、すなわち、
サービスブレーキの作動がストップランプスイッチ38
により検出されたとき(ステップS31)。
【0040】すなわち、上記(11)の場合は、運転者
が意識的に続けて所定の複数回パーキングブレーキレバ
ー60を引くことにより、車両を確実に停止させたと判
断し、また、上記(12)の場合は、運転者が車両を発
進させようとしていると判断し、それぞれコントローラ
30からの出力信号によりブレーキアクチュエータ5の
作動が解除され(ステップS25)、リヤホイールシリ
ンダにおける高いブレーキ液圧がなくなるので、リヤブ
レーキによるブレーキ力が消滅し、もしくは、ブレーキ
ペダル1の踏み込みに応じたブレーキ力が作用すること
になる。
【0041】次に、ロックブレーキ装置について説明す
る。図6には、コントローラ30により実行されるロッ
クブレーキ制御のフローチャートが示されており、ロッ
クブレーキ装置は、以下の状態が検出された場合に作動
を開始する。 (13)停車していることが車速センサ35により検出
され(ステップS41)、クラッチペダルの解放がクラ
ッチペダルストロークセンサ33により検出され(ステ
ップS42)、変速装置の中立状態がニュートラルスイ
ッチ34により検出され(ステップS43)、かつ、パ
ーキングブレーキレバー60が所定の強さ以上に引かれ
ていることがパーキングストロークスイッチ37により
検知されて(ステップS44)、ロックブレーキ作動ス
イッチ41がオンされたとき(ステップS45)。
【0042】すなわち、パーキングブレーキレバー60
が所定の強さ以上に引かれていることがパーキングスト
ロークスイッチ37により検知されなければ(ステップ
S44)、パーキングストロークランプ47は消灯し
(ステップS46)、上記(13)の条件がすべて満た
されなければ、ロックブレーキ作動ランプ48も消灯し
て(ステップS47)、ロックブレーキは作動しない
(ステップS48)が、上記(13)のように、パーキ
ングブレーキレバー60が所定の強さ以上に引かれると
(ステップS44)、パーキングストロークランプ47
が点灯して(ステップS49)、ロックブレーキ作動ス
イッチ41を操作してもよいことが示されるので、上記
駐車条件が十分に整えられたときにロックブレーキ作動
スイッチ41をオンとすれば(ステップS45)、コン
トローラ30の出力信号によりマグネットバルブ3、4
が閉じてそれぞれ逆止弁となると共に、ロックブレーキ
作動ランプ48が点灯する(ステップS50)。
【0043】このとき、ブレーキペダル1を強く踏むこ
とにより大きなブレーキ液圧を生じさせれば、このブレ
ーキ液圧がマグネットバルブ3、4によりフロントホイ
ールシリンダ及びリヤホイールシリンダに封入されて、
車両の前後輪に強いブレーキ力を継続的に作用させて車
両をロックさせることができ(ステップS51)、ま
た、ロックブレーキ力が不足する場合には、ブレーキペ
ダル1の踏み増しによりブレーキ液圧を適宜増加させる
ことができると共に、上記ブレーキ液圧が一定値以上に
達っしたことを液圧スイッチ42、43が検出すると
(ステップS52)、コントローラ30の出力信号によ
りロックブレーキランプ49が点灯する(ステップS5
3)ので、車両が確実にロックされたことを運転者は容
易に知ることができ、また、ロックブレーキランプ49
が消灯していれば(ステップS54)、上記ブレーキ液
圧が一定値以上に達っしていないことを運転者は容易に
知ることができる。
【0044】なお、警報ランプ44及びロックブレーキ
ランプ49は1つのランプにより適宜兼用させることも
可能であり、また、ロックブレーキ装置は、パーキング
ブレーキレバー60が所定の強さ以上に引かれているこ
とがパーキングストロークスイッチ37により検知され
れば、車両の停止が確実であると判断して、前記他の条
件をチェックすることなくロックブレーキ作動スイッチ
41のオンによりロックブレーキ装置の作動を開始させ
るようにすることも可能である。
【0045】上記のように、ロックブレーキ作動ランプ
48及びロックブレーキランプ49が点灯することによ
り、ロックブレーキ装置が作動して車両を積極的に停止
させていることが示され、車両が坂道等に停止中であ
り、あるいは、強風下で駐車中であり、もしくは、車両
の積載荷重バランスが大きく変化するようなことがあっ
ても、車両が動き出すことは確実に制止されているの
で、作業者は安心して停止中の車両を各種の作業に従事
させることができる。
【0046】ここで、ロックブレーキの安全制御装置に
ついて説明する。図7には、コントローラ30により実
行されるロックブレーキ安全制御のフローチャートが示
されており、ロックブレーキ装置の作動中、すなわち、
停止中の車両が各種の作業に従事しているような場合
に、何らかの理由、例えばブレーキ液のにじみ漏れ等に
よって、フロントホイールシリンダ及びリヤホイールシ
リンダの少なくとも何れかに封入されていたブレーキ液
圧が万一低下し、そのブレーキ液圧が上記一定値以下に
達っしたことを液圧スイッチ42、43が検出すると
(ステップS60)、コントローラ30の出力信号によ
り警報ランプ44が点滅して警報ブザー45が吹鳴し、
ブレーキ液圧の低下によるロックブレーキ力の低下を車
両の運転席乗員に警告できると同時に、コントローラ3
0の出力信号によりクラクション50が鳴って、車外の
作業者にもブレーキ液圧の低下によるロックブレーキ力
の低下を確実に警告できる(ステップS61)ので、ブ
レーキペダル1の踏み増しによるフロントホイールシリ
ンダ及びリヤホイールシリンダへのブレーキ液圧増強等
の対策を早急に講じて(ステップS62)、車両近傍に
おける作業者等の安全を図ることができる。
【0047】一方、ロックブレーキ装置の作動中に上記
のようにブレーキ液圧の低下を液圧スイッチ42、43
が検出すると(ステップS60)、コントローラ30の
出力信号により駐車補助装置におけるブレーキアクチュ
エータ5が作動を開始し、前記のようにピストン14の
押圧により液圧室12内に生じた設定値もしくは所定値
以上の高いブレーキ液圧がリヤホイールシリンダへ送給
されて、リヤブレーキのブレーキ力を高く保持し(ステ
ップS62)、車両を確実にロックさせることができる
と同時に、コントローラ30からの出力信号によりパー
キングブレーキランプ46が点滅して(ステップS6
3)、ブレーキアクチュエータ5の作動を表示する。
【0048】すなわち、ブレーキ液のにじみ漏れ等のよ
うに通常では早期発見が難しい事象であっても、液圧ス
イッチ42、43がブレーキ液圧の低下として迅速に検
出することができ、従って、警報ランプ44、警報ブザ
ー45及びクラクション50の作動と、ブレーキアクチ
ュエータ5によるブレーキ液圧の増強とにより、車両の
内外にブレーキ液圧の低下を警告すると共に、車両を確
実にロックさせて、車両の近傍における作業者の安全性
を容易に確保できるので、作業者は常に安心して作業に
従事することができるようになる。
【0049】さらに、ロックブレーキ装置の作動中、す
なわち、停止中の車両が各種の作業に従事しているよう
な場合に、何らかの理由により車両の位置が少しずれる
ようなことがあると、この移動は車速センサ35により
直ちに検出される(ステップS64)ので、コントロー
ラ30の出力信号により警報ランプ44が点滅して警報
ブザー45が吹鳴し、車両の運転席乗員に車両の移動を
警告できると同時に、コントローラ30の出力信号によ
りクラクション50が鳴って、車外の作業者にも車両の
移動を確実に警告し(ステップS65)、従って、前記
の場合と同様ブレーキペダル1の踏み増しによるフロン
トホイールシリンダ及びリヤホイールシリンダへのブレ
ーキ液圧増強等の対策を早急に講じて、車両近傍におけ
る作業者等の安全を図ることができる。
【0050】一方、ロックブレーキ装置の作動中に上記
のように車両の移動を車速センサ35が検出すると(ス
テップS64)、コントローラ30の出力信号により駐
車補助装置におけるブレーキアクチュエータ5が作動を
開始し、前記のようにピストン14の押圧により液圧室
12内に生じた設定値もしくは所定値以上の高いブレー
キ液圧がリヤホイールシリンダへ送給されて、リヤブレ
ーキのブレーキ力を高く保持し(ステップS62)、車
両を確実にロックさせることができると同時に、コント
ローラ30からの出力信号によりパーキングブレーキラ
ンプ46が点滅して(ステップS63)、ブレーキアク
チュエータ5の作動を表示する。
【0051】従って、この場合も、警報ランプ44、警
報ブザー45及びクラクション50の作動と、ブレーキ
アクチュエータ5によるブレーキ液圧の増強とにより、
車両の内外にブレーキ液圧の低下を警告すると共に、車
両を確実に停止させて、車両の近傍における作業者の安
全性を容易に確保できるので、作業者は常に安心して作
業に従事することができるようになる。
【0052】しかも、液圧スイッチ42、43や車速セ
ンサ35を使用したこれらの警報及び安全装置は、警報
ランプ44及び警報ブザー45やマグネットバルブ3、
4を坂道発進補助装置と兼用していると共に、ブレーキ
アクチュエータ5を駐車補助装置と兼用し、かつ、車速
センサ35を何れの装置にも共用しており、また、車両
に常備されたクラクション50をそのまま利用している
ため、装置全体の構成を簡略化し、かつ、装置全体を安
価に構成することができる大きな実用的長所を有してい
る。
【0053】さらに、ロックブレーキ装置が作動を開始
すると、コントローラ30に内蔵されたタイマがカウン
トを始め、比較的長い所定時間、例えば1時間が経過す
ると(ステップS66)、コントローラ30の出力信号
により警報ランプ44が点滅して警報ブザー45が吹鳴
し(ステップS65)、車両の運転席乗員にロックブレ
ーキ装置の作動開始から所定時間経過したことを認識さ
せることができると同時に、コントローラ30の出力信
号によりクラクション50が鳴って(ステップS6
5)、車外の作業者にもロックブレーキ装置の作動開始
から所定時間経過したことを確実に認識させることがで
きるので、ロックブレーキ装置の継続的な長時間作動を
解除することにより、ブレーキ液圧系統に大きな負荷が
長時間かかることを容易に回避して、ブレーキ液圧系統
におけるゴムホースやピストンカップ、あるいは、パッ
キン等の劣化を防止し、ロックブレーキ装置の正常な作
動を確保できる結果、車両の近傍における作業者を安全
に保護できることになる。
【0054】しかも、この場合においても、坂道発進補
助装置の警報ランプ44及び警報ブザー45や車両に常
備のクラクション50を利用しているので、装置価格を
比較的低く抑制することができる。なお、ロックブレー
キ装置の作動開始から所定時間経過後に行われるクラク
ション50の吹鳴は、1分間のような比較的短時間とす
るのが実際的である。
【0055】また、ロックブレーキ装置は、車両におけ
る以下の2つの状態のいずれかが検出された場合に作動
が解除される。 (14)パーキングブレーキレバー60の解除操作によ
りパーキングストロークスイッチ37がオフとなったと
き(ステップS55)。 (15)クラッチペダルの踏み込みがクラッチペダルス
トロークセンサ33により検出され(ステップS5
6)、または、変速装置が中立以外の状態にあることが
ニュートラルスイッチ34により検出されたとき(ステ
ップS57)。
【0056】すなわち、上記(14)、(15)の場合
には、車両による各種の作業が終了して車両が移動する
と判断し、コントローラ30からの出力信号によりマグ
ネットバルブ3、4が開かれて、フロントホイールシリ
ンダ及びリヤホイールシリンダにおけるブレーキ液圧の
封入が解除され、また、ブレーキアクチュエータ5が作
動中の場合には、同時にブレーキアクチュエータ5の作
動も解除されて、車両前後輪に対するブレーキ力の保持
が消滅することにより(ステップS48)、車両の移動
を容易にすることができる。
【0057】なお、上記坂道発進補助制御とロックブレ
ーキ制御とは共通のマグネットバルブ3、4を作動させ
るように構成されているが、図3に示されているよう
に、両制御の少なくとも一方の作動指示がコントローラ
30から出されるとマグネットバルブ3、4が閉じ、両
制御のいずれについても作動指示がコントローラ30か
ら出されていなければ、マグネットバルブ3、4は開か
れたままであり、また、駐車補助制御とロックブレーキ
制御とは共通のブレーキアクチュエータ5を作動させる
ように構成されているが、図3に示されているように、
両制御の少なくとも一方の作動指示がコントローラ30
から出されると、ブレーキアクチュエータ5が加圧作動
をし、両制御のいずれについても作動指示がコントロー
ラ30から出されていなければ、ブレーキアクチュエー
タ5の加圧作動が解除されるようになっている。
【0058】上記のように、ロックブレーキ装置の作動
中に液圧スイッチ42、43がブレーキ液圧の低下を検
出したとき、及びまたは、ロックブレーキ装置の作動中
に車速センサ35が車両の移動を検出したときには、コ
ントローラ30からの出力信号により警報ランプ44、
警報ブザー45及びクラクション50が作動して、車両
内外に警告を発し、及びまたは、前記検出時には、コン
トローラ30の出力信号により駐車補助装置におけるブ
レーキアクチュエータ5が作動して、車両に対する高い
ブレーキ力を確保させることにより、車両の近傍におけ
る作業者の安全性を容易に図ることができ、さらには、
ロックブレーキ装置の作動開始から所定時間経過後に、
コントローラ30からの出力信号により警報ランプ4
4、警報ブザー45及びクラクション50が作動して車
両内外に警告を発し、ロックブレーキ装置の長時間作動
を回避することによっても、ロックブレーキ装置の耐久
性を向上させて、結果的に車両近傍の作業者の安全性を
容易に図ることができるものである。
【0059】また、使用目的の異なった発進補助装置、
駐車補助装置、ロックブレーキ装置及びロックブレーキ
装置の警報装置と安全装置に、それぞれ共通部品を適宜
使用することにより、装置全体の構成を簡略化し、か
つ、装置全体のコストを容易に抑制できる実用的長所が
ある。
【0060】
【発明の効果】上記のように、本発明にかかるロックブ
レーキ装置では、ロック手段が作動中であるにもかかわ
らずブレーキ作動流体圧が減少したり、車両が移動した
りすれば、警報手段の作動により作業者等へ確実に警告
されるため、ブレーキ作動流体圧を増加させる等の対策
を容易に講じることができて、作業者等の安全性を高め
ることができ、または、ロック手段が作動中であるにも
かかわらずブレーキ作動流体圧が減少したり、車両が移
動しても、加圧手段の作動によりブレーキ作動流体圧を
増加させて、車両を確実に停止させることができるの
で、作業者等の安全性を確保することができ、または、
必要に応じてロック手段を作動させることにより、車両
の停止状態を確実に維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における概略配置図。
【図2】上記実施形態例における要部縦断面図。
【図3】上記実施形態例の全体的制御フローチャート。
【図4】上記実施形態例の要部制御フローチャート。
【図5】上記実施形態例の要部制御フローチャート。
【図6】上記実施形態例の要部制御フローチャート。
【図7】上記実施形態例の要部制御フローチャート。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 ブレーキブースタ 3、4 マグネットバルブ 5 ブレーキアクチュエータ 30 コントローラ 31 作動スイッチ 32 調整スイッチ 33 クラッチペダルストロークセンサ 34 ニュートラルスイッチ 35 車速センサ 36 パーキングスイッチ 37 パーキングストロークスイッチ 38 ストップランプスイッチ 39 ドアスイッチ 40 キースイッチ 41 ロックブレーキ作動スイッチ 42、43 液圧スイッチ 44 警報ランプ 45 警報ブザー 46 パーキングブレーキランプ 47 パーキングストロークランプ 48 ロックブレーキ作動ランプ 49 ロックブレーキランプ 50 クラクション 60 パーキングブレーキレバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−20233(JP,A) 特開 昭59−59563(JP,A) 特開 平8−198071(JP,A) 特開 平8−198074(JP,A) 特開 平8−198100(JP,A) 特開 平8−253130(JP,A) 特開 平2−270663(JP,A) 特開 平8−40255(JP,A) 特開 平7−165063(JP,A) 実開 平3−5557(JP,U) 実開 昭58−65169(JP,U) 実開 平3−1874(JP,U) 実開 平3−7655(JP,U) 実開 昭63−44873(JP,U) 実開 平2−87663(JP,U) 実開 昭60−182268(JP,U) 実開 平6−42494(JP,U) 実公 昭49−27186(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 17/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のブレーキホイールシリンダに作用
    するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、上記
    ブレーキ作動流体圧を検出する流体圧検出手段と、警報
    手段と、上記車両におけるパーキングブレーキの作動状
    態を検出するパーキング検出手段と、上記車両の移動の
    有無を検出する車両検出手段と、ブレーキペダルの操作
    と独立して上記ブレーキ作動流体圧を増加させる加圧手
    段と、制御手段とを有し、上記制御手段は、上記ロック
    手段の作動時に上記ブレーキ作動流体圧が所定値以下に
    低下したことを上記流体圧検出手段が検出したとき上記
    警報手段を作動させると共に、上記パーキング検出手段
    が上記パーキングブレーキの作動を検出し、かつ、上記
    車両検出手段が上記車両の移動を検出したとき、上記加
    圧手段を作動させるように構成されたロックブレーキ装
    置。
  2. 【請求項2】 車両のブレーキホイールシリンダに作用
    するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、上記
    ブレーキ作動流体圧を検出する流体圧検出手段と、警報
    手段と、ブレーキペダルの操作を検出するブレーキペダ
    ル検出手段と、上記車両の移動の有無を検出する車両検
    出手段と、エンジンから走行装置への駆動力伝達が遮断
    状態にあることを検出する遮断検出手段と、制御手段と
    を有し、上記制御手段は、上記ロック手段の作動時に上
    記ブレーキ作動流体圧が所定値以下に低下したことを上
    記流体圧検出手段が検出したとき上記警報手段を作動さ
    せると共に、上記ブレーキペダル検出手段が上記ブレー
    キペダルの操作を検出し、上記車両検出手段が上記車両
    の停止を検出し、かつ、上記遮断検出手段が上記駆動力
    伝達の遮断状態を検出したとき、上記ロック手段を作動
    させるように構成されたロックブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 車両のブレーキホイールシリンダに作用
    するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、上記
    車両の移動の有無を検出する車両検出手段と、警報手段
    と、上記車両におけるパーキングブレーキの作動状態を
    検出するパーキング検出手段と、上記ブレーキペダルの
    操作と独立して上記ブレーキ作動流体圧を増加させる加
    圧手段と、制御手段とを有し、上記制御手段は、上記ロ
    ック手段の作動時に上記車両検出手段が上記車両の移動
    を検出したとき、上記警報手段を作動させると共に、上
    記パーキング検出手段が上記パーキングブレーキの作動
    を検出し、かつ、上記車両検出手段が上記車両の移動を
    検出したとき、上記加圧手段を作動させるように構成さ
    れたロックブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 車両のブレーキホイールシリンダに作用
    するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、上記
    ブレーキ作動流体圧を検出する流体圧検出手段と、ブレ
    ーキペダルの操作と独立して上記ブレーキ作動流体圧を
    増加させる加圧手段と、制御手段とを有し、上記制御手
    段は、上記ロック手段の作動時に上記ブレーキ作動流体
    圧が所定値以下に低下したことを上記流体圧検出手段が
    検出したとき上記加圧手段を作動させるように構成され
    たロックブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 請求項において、上記車両におけるパ
    ーキングブレーキの作動状態を検出するパーキング検出
    手段と、上記車両の移動の有無を検出する車両検出手段
    とを有し、上記制御手段は、上記パーキング検出手段が
    上記パーキングブレーキの作動を検出し、かつ、上記車
    両検出手段が上記車両の移動を検出したとき、上記加圧
    手段を作動させるように構成されたロックブレーキ装
    置。
  6. 【請求項6】 車両のブレーキホイールシリンダに作用
    するブレーキ作動流体圧を保持するロック手段と、上記
    車両の移動の有無を検出する車両検出手段と、ブレーキ
    ペダルの操作と独立して上記ブレーキ作動流体圧を増加
    させる加圧手段と、上記車両におけるパーキングブレー
    キの作動状態を検出するパーキング検出手段と、制御手
    段とを有し、上記制御手段は、上記ロック手段の作動時
    に上記車両検出手段が上記車両の移動を検出したとき、
    上記加圧手段を作動させると共に、上記パーキング検出
    手段が上記パーキングブレーキの作動を検出し、かつ、
    上記車両検出手段が上記車両の移動を検出したとき、上
    記加圧手段を作動させるように構成されたロックブレー
    キ装置。
JP19605695A 1995-07-07 1995-07-07 ロックブレーキ装置 Expired - Fee Related JP3293419B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19605695A JP3293419B2 (ja) 1995-07-07 1995-07-07 ロックブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19605695A JP3293419B2 (ja) 1995-07-07 1995-07-07 ロックブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0920233A JPH0920233A (ja) 1997-01-21
JP3293419B2 true JP3293419B2 (ja) 2002-06-17

Family

ID=16351471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19605695A Expired - Fee Related JP3293419B2 (ja) 1995-07-07 1995-07-07 ロックブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3293419B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4815705B2 (ja) * 2001-07-09 2011-11-16 株式会社アドヴィックス 車両用ブレーキ制御装置
CN113911096B (zh) * 2021-11-25 2024-01-23 中国重汽集团济南动力有限公司 一种车辆行驶中epb与危险警示灯结合控制方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0920233A (ja) 1997-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004505835A (ja) 自動車用の電子制御パーキング・ブレーキ
JP3293419B2 (ja) ロックブレーキ装置
KR200299327Y1 (ko) 주차브레이크 자동제어장치.
JP3264130B2 (ja) 駐車ブレーキ安全装置
JPH09272427A (ja) ブレーキアクチュエータ
JPH0920230A (ja) ブレーキ制御装置
JP2000177551A (ja) ブレーキ圧制御装置
KR960015691B1 (ko) 브레이크 록 시스템(brake lock-system)
JP3264128B2 (ja) 駐車ブレーキ安全装置
JPH08198100A (ja) 駐車ブレーキ安全装置
JPH08198071A (ja) 駐車ブレーキ安全装置
JPH0848222A (ja) 車両用停止維持装置
JP3204016B2 (ja) 駐車ブレーキ安全装置
KR100228192B1 (ko) 브레이크 페달의 가압을 이용한 주차 브레이크 작동장치
JPH0920234A (ja) ロックブレーキ装置
JPH08198080A (ja) 駐車ブレーキ安全装置
JP2574205Y2 (ja) 車両用補助駐車ブレーキ装置
JPH08198094A (ja) ブレーキアクチュエータ
JPH08301083A (ja) ブレーキアクチュエータ及びブレーキアクチュエータ制御装置
KR20040021704A (ko) 차량의 밀림방지장치 및 그 방법
KR100384527B1 (ko) 대형 차량용 주차 보조 브레이크 장치
JPH0740812A (ja) 坂道発進補助装置
JPH08296676A (ja) ブレーキアクチュエータ及びブレーキアクチュエータ制御装置
JPH08198070A (ja) 駐車ブレーキ安全装置
JP2517749Y2 (ja) 坂道発進補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020305

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080405

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090405

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees