JP3292264B2 - シート状複合吸収体 - Google Patents

シート状複合吸収体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄くて柔軟なシート状
の形態をもちながら、大きい液体吸収性を有する新規な
シート状複合吸収体に関する。このシート状複合吸収体
は、衛生用品、とくに生理用品やオムツ等に有利に使用
することができる。
【0002】
【従来の技術】使い捨てオムツや生理用ナプキン等のよ
うな吸収体製品を構成する素材は、使用者の皮膚に直接
に接触した状態に長時間おかれるという特殊な使用形態
のために、柔軟でソフトな感触を与えるとともに、人体
の複雑な曲面に対応できるように大きい伸縮性を有して
いることが望まれる。また吸収体製品としての性能を十
分に発揮するために、できるだけ大きい液体吸収能力を
有していることが必要である。
【0003】このような要求に対しては、従来、天然も
しくは合成ゴムのような伸縮性材料からなるシートと、
感触の良好な不織布のようなシートとの間に、大きい液
体吸収能力をもつ吸収体を介在させた構造を採用するこ
とで対応してきた。
【0004】その他、熱収縮性を有する潜在弾性体と非
伸長性素材とを超音波、接着剤等により結合したのち、
その結合体を無緊張状態で熱雰囲気で処理して潜在弾性
体を収縮させた弾性複合体も知られている。
【0005】また特開昭59−59901号公報には、
緩和状態にあるネット状の弾性体と、PE、EVA含有
フィルム等の伸長性の相対性に低い非伸長性基材とを部
分的、すなわち不連続的に結合し、その部分結合体を必
要な程度まで基材の許容伸度の範囲で高い緊張下で伸長
させて、基材部分の非結合部が結合部に比較してより大
きな永久変形を起こさせ、ついでこの伸長結合体を緊張
を取り除いて弾性体部を緩和状態にすることにより、伸
縮性を有する弾性複合体を得る技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の3つの従来技術
にもとづく弾性複合体には、共通の欠点として、柔軟性
および肌触りの良さが十分でないということが挙げら
れ、したがってオムツや生理用品のように、長時間にわ
たって肌に接触した状態で使用される製品の素材として
は十分なものとはいえない。
【0007】さらに重大な欠点として、シート状弾性複
合体は、それ自身にはほとんど液体吸収性がなく、大量
の液体が放出されるような部位に適用する場合には、別
の吸収体を組み合わせることが必要とされる。しかしな
がら通常の使用形態で十分な吸収能力を有する吸収体
は、シート状材料に比べて嵩だかであり、また自己支持
性もしくは保形性が悪いために、吸水状態ではきわめて
変形しやすく、形態安定性に欠ける。さらに柔軟性や伸
縮性に乏しいので、使用感が大幅に低下するのを免れな
い。
【0008】本発明の目的は、大きい伸縮性と柔軟性を
保持しながら、十分な液体吸収性能を有するシート状複
合吸収体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、液体不
透過性シートと、その表面側に、自身の乾燥重量の15
倍以上の水を吸収する能力を有する高吸収体シートとを
重ね合わせた複合体からなり、前記高吸収体シートは、
コアシートと、その表面側に高吸収性高分子を支持させ
た構造を有し、かつ前記液体不透過性シートおよび前記
高吸収体シートは、互いに平行な細長い複数の結合部に
おいて相互に結合され、互いに隣接する前記結合部間に
おいて、前記液体不透過性シートと前記高吸収体シート
との間にチャンネルが形成されていることを特徴とする
シート状複合吸収体が提供される。
【0010】まず、本発明に用いられる液体不透過性シ
ートについて説明する。この明細書において「液体不透
過性」とは、吸収体としての通常の使用状態において、
尿、便、体液などが、シートの厚さ方向に関して透過す
るのを防止するバリヤーとして働く程度の不透過性を意
味し、空気や水蒸気等が透過し得る程度の微細孔を有し
ていてもよい。
【0011】このような液体不透過性シートの形態とし
ては、フィルム状、フォーム状、不織布状等の種々の形
態があり、それを構成する素材が、高吸収性シートに対
して易熱融着性を有し、そして適度な伸縮性を有してい
ることが望ましい。
【0012】本発明において、このような要求を満足す
る液体不透過性シートの例としては、ポリオレフィン系
およびポリスチレン系の単独または混合エラストマーか
らなる、易熱融着性を有するフィルムあるいは発泡体シ
ート、ならびにメルトブローンまたはスパンボンドなど
の手段により不織布化されたシートが挙げられる。具体
的には、EVA、EMA、EDPM、VLDPE等のポ
リオレフィン系エラストマー;SEPS、SIS、SE
BS等のポリスチレン系エラストマー成分の組合せから
得られるフィルム、あるいはこれらのフィルムとポリウ
レタンフィルムとの複層体等の、いわゆる弾性体がとく
に望ましい。これらの弾性体は、一般的には400%以
上の破断伸度をもち、限界伸度内で良好な弾性回復性を
有している。たとえば200%の伸度レベルでは、3サ
イクルのテストでも残留歪が20%以下であるような弾
性回復性を有する。
【0013】一方、本発明の吸水性複合体に使用するの
に適した高吸収性高吸収性高分子としては、たとえばア
クリル酸系、アクリル酸アミド系、カルボキシメチルセ
ルロース系、ポリサッカライド系架橋物等の種々のもの
が適用可能であるが、コアシートに支持された状態を安
定に保持するためには、フィブリル状または繊維状であ
ることが望ましい。このようなフィブリル状または繊維
状高吸収性高分子の例として、アクリル繊維を部分加水
分解した高吸収性繊維(たとえば東洋紡(株)製商品名
「ランシール」)、木材セルロース繊維のカルボキシル
メチル化および架橋処理物、アクリル酸ポリマー等でコ
ーティングされたポリエステル不織布(たとえばウエハ
ウザー社製商品名「コンプレスドコンポジット」)、粉
状高分子吸収体とエアレイドパルプとの接合シート(た
とえば本州製紙製商品名「キノクロス」)等が挙げられ
る。
【0014】これらの高吸収性樹脂を支持するコアシー
トとしては、吸水した状態でも所定の形状を保持するこ
とが可能であること、すなわち十分な湿潤保形性を得る
ために、耐水安定性の高いものであることが必要であ
り、さらに液体不透過性シートと良好な接合を行うため
に、ホットメルト等の接合剤について親和性をもってい
ること、より望ましくは易熱融着性に優れていることが
必要である。このような性質を満足するものとして、た
とえばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル誘
導体のような合成高分子物質からなるスパンボンド、メ
ルトブローン不織布、あるいは上記の合成高分子物質か
ら得られた繊維からなるカードウェブ不織布が挙げられ
る。
【0015】高吸収体シートは、自身の乾燥重量の少な
くとも15倍、好ましくは20倍もしくはそれ以上の水
を吸収する能力を有することが望ましい。そしてこのよ
うに大量の水を吸収した状態においても、あらかじめ与
えられた形状を保持するものである。このような性質
は、一般に「自己支持性(self support性)」と呼ばれ
ている。
【0016】このような構成を有する本発明のシート状
複合吸収体において、高吸収体シートは、隣接する結合
部の間では、液体不透過性シートとの間でチャンネル状
の空間が形成されている。すなわち隣接する結合部の間
において、液体不透過性シートが伸張されていない状態
では、液体不透過性シートの長さよりも、高吸収体の長
さの方が長い。したがって、高吸収体はそれ自体では伸
縮性に乏しいものであるが、液体不透過性シートが伸張
されて、結合部間における長さが高吸収体の長さと等し
くなるまでは、高吸収体に張力は作用せず、シート状複
合吸収体全体としてはこの範囲できわめて大きい伸縮性
を示すことになる。
【0017】以下に本発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。
【0018】
【実施例】図1は、本発明のシート状複合吸収体の一例
を、外部から伸張力が作用していない開放状態にあるも
のとして示す部分断面図である。図1において、符号1
で示す液体不透過性シートは、液体不透過性で、適度な
柔軟性を有するシート状のもので、この液体不透過性シ
ート1に、高吸収体シート2が重ね合わされている。そ
してこの両者は、所定の間隔で配置された互いに平行に
線状もしくは帯状に延びる多数の結合部3において相互
に結合されている。
【0019】図2に結合部3を拡大して示す。結合部3
は、液体不透過性シート1と高吸収体シート2とを、所
定の幅で通常の手段で熱融着することにより形成するこ
とができ、熱融着手段としては、たとえばヒートシー
ル、高周波接合等を用いることができる。
【0020】互いに隣接する2つの結合部3,3間にお
いて、高吸収体シート2の長さは、液体不透過性シート
1の長さよりも長く、したがって各結合部3,3間で
は、高吸収体シート2のたるみにより、液体不透過性シ
ート1との間にチャンネル4が形成されている。
【0021】高吸収体シート2の構造の一例を図3に示
す。この例の高吸収体シート2は、P.P.あるいは
P.E.のようなポリオレフィン系のスパンボンドある
いは乾式不織布をコアーシート21とし、このコアーシ
ート21に、高吸収性高分子物質、たとえばポリアクリ
ル酸ナトリウム、カルボキシルメチルセルロース、ポリ
アクリルアミド架橋物等からなる繊維状物質22を支持
させた構造のものである。このシート材料は、多量の液
体を吸収した状態でも、安定してシート状の形態を維持
する自己保形性にきわめて優れたものである。
【0022】また図に示すように、コアシート21は、
高吸収性シート2の厚さ方向の中央部に配置するより
も、液体不透過性シート1と対面する表面に近い位置に
遍在させることが望ましい。これにより、後述するよう
に、液体不透過性シート1との接合性をさらに高めるこ
とが可能となる。
【0023】このような構造の高吸収体シート2を使用
し、液体不透過性シート1と結合部3で熱融着させる
と、図2に示すように、結合部3では、高吸収体シート
2のコアーシート21が液体不透過性シート1と熱融着
して融着部Xを形成し、これによって液体不透過性シー
ト1と高吸収体シート2とが強固に結合される。
【0024】このような構成を有するシート状複合吸収
体において、相互に隣接する結合部間において液体不透
過性シートよりも長く、したがってシート状複合吸収体
をチャンネルの幅方向に伸張した場合、高吸収性シート
2が伸長するまで液体不透過性シートのみが伸びること
ができる。したがって高吸収性シート2としてほとんど
伸縮性のないものを使用したとしても、チャンネルの幅
方向においてはきわめて大きい範囲で伸縮することがで
きる。
【0025】図4は、図1に示した構造のシート状複合
吸収体を製造する工程を概略的に示している。まず図4
(a)は、伸張されていない状態の液体不透過性シート
1を示す。この液体不透過性シート1の長さをL1とす
ると、図4(b)に示すように、その弾性限界内で一方
向に長さL2まで伸張され、この伸張状態のままで、長
さL2の高吸収体シート2が重ねられる(図4
(c))。つぎに、液体不透過性シート1および高吸収
体シート2は、所定の間隔で互いに平行に配列された多
数の結合部3において相互に結合されて、図4(d)の
ように一体化される。最後に液体不透過性性シート1に
加えられていた伸張力を開放すると、液体不透過性シー
ト1は自身の復元力により元の長さL1まで収縮し、こ
れに伴って高吸収体シート2が各結合部3間でたるんで
チャンネル4を形成して、図4(e)の構造のシート状
複合吸収体が構成される。
【0026】図5は、本発明の他の実施例によるシート
状複合吸収体の構造を示している。図5の例では、液体
不透過性シート1と高吸収体シート2との2層構造に加
えて、高吸収体シート2の上に位置するように第3のシ
ートすなわち表面シート5が設けられている。この表面
シート5は、高吸収体シート2が皮膚に直接に接触して
使用者に不快感を与えるのを防止するために設けられる
もので、高い液体透過性と非吸収性を有するシート状材
料からなる。
【0027】図5に示した例では、表面シート5は、全
ての結合部3で高吸収体シート2および液体不透過性シ
ート1と結合されているが、図6に示すように、シート
状複合吸収体の両端に位置する結合部3のみで結合され
ていても、あるいは図7に示すように、適当な間隔をお
いて結合部3に結合されていてもよい。
【0028】図5〜図7に示したシート状複合吸収体
は、良好な伸縮性と大きい吸収性とを有するとともに、
非吸収性の表面シートで皮膚に接触するので、単独で生
理用ナプキンとして利用することができる。
【0029】本発明のシート状複合吸収体は、前述のよ
うに、ほぼ平坦な液体不透過性シートと、これに結合部
で結合されて波形をなす高吸収性シートとで構成されて
いるので、このシート状複合吸収体の厚さは、液体不透
過性シートおよび高吸収性シートの厚さに、この両者間
に形成されたチャンネルの高さを加えた厚さとなる。こ
のように厚いシート状材料をロール状に巻取ると、巻取
った長さに対する直径の増大が著しく、作業能率が低下
する。
【0030】このような場合には、図8(a)に示した
図1とほぼ同じ形状のシート状複合吸収体を巻取る際
に、各結合部3,3間において、波形をなしている高吸
収性シート2を図8(b)に示すように一方向に倒し、
この状態で巻取る。巻取られるときの圧力により、図8
(c)に示すように、結合部3,3間で高吸収性シート
2は押しつぶされ、これによりシート状複合吸収体の見
掛けの厚さが大幅に減少する。またこのように押しつぶ
されていても、高吸収性シート2は液体を吸収すること
のより膨潤し、図8(d)に示すように初期の形状に復
帰する。
【0031】つぎに、本発明のシート状複合吸収体を製
造する方法の一例について説明する。
【0032】[高吸収性シートの調製]コアシートとし
て、目付20g/m2のPPスパンボンド不織布をコン
ベアベルト上に連続的に供給し、このコアシート上に木
材パルプスラリーを供給して、乾量換算で約80g/m
2の木材パルプセルロース繊維層を形成する。
【0033】この積層体に、その上部側のセルロース繊
維層に対して、約80kg/cm2の高圧柱状水流を噴
射して、PPスパンボンドとセルロース繊維、ならびに
セルロース繊維相互を交絡させる。ついで全体を脱水、
乾燥させて、目付約100g/m2の前駆体不織布
(A)を得る。
【0034】この前駆体不織布(A)に対して、エーテ
ル化剤であるモノクロロ酢酸および苛性ソーダを含有さ
せたエタノール水溶液中でエーテル化処理を行い、カル
ボキシルメチル化および架橋処理を行った不織布(B)
を得た。
【0035】この不織布(B)について、そのカルボキ
シルメチル化および架橋処理を行った後のカルボキシル
メチル基の置換度は0.52であった。また不織布
(B)の0.9%食塩水に対する吸収力を測定したとこ
ろ、その吸収量は自身の重量の32倍であった。また吸
水後も繊維の脱落もほとんどなく、きわめて自己支持性
の高いものであった。
【0036】不織布(A)および不織布(B)のそれぞ
れについて、乾燥時、および0.9%食塩水中に10分
間浸漬処理した後の湿潤時の強度および伸度を測定し、
その結果を下の表1に示す。
【0037】
【表1】 表1から明らかなように、不織布(B)は膨潤後も非常
に安定した物性を有していることがわかる。これは明ら
かにコアシートの効果によるものである。
【0038】[液体不透過性シートの調製]EPDMを
主成分とし、SEPS、EMAをブレンドしたポリマー
配合物を押出し成形して、厚さ40μmのエラストマー
フィルムを得た。このフィルムの破断伸度は500%で
あった。また200%伸張時のヒステリシスカーブを測
定すると、3サイクル後のヒステリシスロスは14%で
あった。
【0039】[高吸収性シートと液体不透過性シートと
の接合]幅500mmの液体不透過性シート(A)と、
幅400mmの高吸収性シート(B)を用意する。液体
不透過性シート(A)を長さ方向に約3倍に延伸した状
態を維持しながら連続的に走行させ、この液体不透過性
シート(A)上に高吸収性シート(B)を、そのコアシ
ート側が液体不透過性シート(A)に対面する向きで重
あね合わせた。ついでこれらのシートを、深さ2mmの
横グリッド状凸起を有する型ロールとシリコーンゴムロ
ールからなるペアロール間に導入した。型ロールは温度
約150℃に加熱されており、この型ロール側に高吸収
性シート(B)が位置するように、線圧10kg/c
m、速度10m/minで通過させた。ペアロールを通
過した後に張力を開放して、図1の構造のシート状複合
吸収体が得られた。
【0040】[シート状複合吸収体の巻取り]図1の構
造のシート状複合吸収体は、その長さ方向に約20%の
伸張を与えながら、フラットな表面を有する、約10℃
に冷却した一対のロール間を、線圧約4kg、速度約1
0m/minで通過させることにより、その高吸収性シ
ート2を同じ方向に倒して、図8(c)に示した形態に
変形させた。
【0041】[シート状複合吸収体の吸収性能]このよ
うにして得られたシート状複合吸収体を、0.9%の食
塩水中に10分間浸漬したのち引き上げたところ、高吸
収性シート2の形状が食塩水を吸収することによって、
図8(d)に示すように、高吸収性シート2の形状は図
8(a)の巻取り前の形状に復元されているが、その厚
さは数倍に増大してチャンネル4の横断面積が著しく縮
小された形態となった。またその重量を測定した結果、
吸収前の重量の約28倍に増加していた。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように本発明のシート状
複合吸収体は、液体不透過性シートに、波形をなす高吸
収性シートを結合させた構造を有するので、全体として
十分な柔軟性を有するとともに、単位面積あたりに存在
する吸収体の量がきわめて大きく、したがって厚さに比
較して大きい吸収性を発揮することができる。このため
本発明のシート状複合吸収体は、あらゆる用途に利用可
能であり、中でもオムツおよび生理用ナプキンにとくに
有利に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるシート状複合吸収
体の部分縦断面図。
【図2】図1に示したシート状複合吸収体の結合部を拡
大して示す断面図。
【図3】図1に示したシート状複合吸収体に使用された
高吸収体シートの部分断面図。
【図4】本発明のシート状複合吸収体を製造する工程を
示す説明図。
【図5】本発明の第2の実施例によるシート状複合吸収
体の部分縦断面図。
【図6】本発明の第3の実施例によるシート状複合吸収
体の部分縦断面図。
【図7】本発明の第4の実施例によるシート状複合吸収
体の部分縦断面図。
【図8】本発明のシート状複合吸収体の巻取り過程およ
び液体吸収後における高吸収性シートの形状を示す部分
縦断面図。
【符号の説明】
1 液体不透過性性シート 2 高吸収体シート 21 コアーシート 22 繊維状物質 3 結合部 4 チャンネル 5 表面シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 俊夫 神奈川県横浜市鶴見区北寺尾3−15 三 ツ池ハイツC−502 (72)発明者 田尻 耕三 東京都中野区松ケ丘2−5−13 新王子 製紙松ケ丘アパート203 (56)参考文献 特開 平6−255006(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/28 A61F 13/15 A61F 13/49 A61F 13/53

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体不透過性シートと、その表面側に、
    自身の乾燥重量の15倍以上の水を吸収する能力を有す
    る高吸収体シートとを重ね合わせた複合体からなり、前
    記高吸収体シートは、コアシートと、その表面側に高吸
    収性高分子を支持させた構造を有し、かつ前記液体不透
    過性シートおよび前記高吸収体シートは、互いに平行な
    細長い複数の結合部において相互に結合され、互いに隣
    接する前記結合部間において、前記液体不透過性シート
    と前記高吸収体シートとの間にチャンネルが形成されて
    いることを特徴とするシート状複合吸収体。
  2. 【請求項2】 前記液体不透過性シートが、弾性回復性
    をもつ弾性体である請求項1に記載のシート状複合吸収
    体。
  3. 【請求項3】 前記液体不透過性シートが、湿潤状態で
    も安定な物性を維持できる合成繊維からなるコアシート
    と、このコアシートに支持された高吸収性高分子とから
    なっている請求項1または2に記載のシート状複合吸収
    体。
  4. 【請求項4】 前記コアシートは、易熱融着を有し、前
    記結合部において前記液体不透過性シートに熱融着によ
    り結合されている請求項3に記載のシート状複合吸収
    体。
  5. 【請求項5】 前記高吸収性樹脂が、カルボキシルメチ
    ル化および架橋処理されたセルロース繊維からなる請求
    項3に記載のシート状複合吸収体。
  6. 【請求項6】 前記高吸収体シートの上に配置され、前
    記結合部の少なくとも一部において前記高吸収体シート
    および前記液体不透過性シートに結合された表面材を有
    する請求項1に記載のシート状複合吸収体。
  7. 【請求項7】 前記コアーシートが、スパンボンド不織
    布または乾式不織布である請求6に記載のシート状複合
    吸収体。
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