JP3291971B2 - 水性粘着剤組成物及び清涼感の増強方法 - Google Patents

水性粘着剤組成物及び清涼感の増強方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、清涼感の持続性を増強
した水性粘着剤組成物及び清涼感の増強方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、水性粘着剤組成物は、皮膚への適用時に冷感を付与
する湿布シート等の外用剤として用いられており、その
皮膚適用時における冷感は水性粘着基剤中に含有される
水分によってある程度は与えられるが、湿布シート等と
した場合には支持体(バッキング)が施されているため
に水分の揮散による気化熱の吸収には限度があること、
また、体温により時間と共に基剤自体が暖められてしま
うことなどにより、水分による冷感のみではその強さ及
び持続性には限度があった。
【0003】また、水性粘着基剤中にエタノール等の低
沸点溶媒を配合することも行われており、この場合、皮
膚適用時における冷感は低沸点溶媒の揮散により与えら
れるものであり、それによる冷感の強さはかなり強いの
で、強さの点ではほぼ満足しうる冷感が得られるもの
の、低沸点溶媒が揮散し終わると直ちに冷感が失われ、
その持続性の点で問題があった。
【0004】このような問題を解決するために、水性粘
着剤組成物に冷感を付与する物質として、さらにl−メ
ントール等の清涼化剤を配合することも行われている
が、この場合、ある程度の清涼感の強さは得られるが、
清涼感自体の持続性は必ずしも充分とはいえない。ここ
で、その持続性を増すために清涼化剤の配合量を増加さ
せることも考えられるが、この場合、清涼感の持続性は
向上するが、皮膚適用時の初期段階における清涼感が強
すぎ、清涼感よりもむしろ「痛み」が感じられることが
あり、また、発赤やカブレ等の皮膚障害の生じる可能性
もあるので、清涼化剤を増加させるという方法は採用し
得ない。
【0005】さらに、少量の清涼化剤を効率的に皮膚か
ら吸収させるために、界面活性剤、脂肪酸エステル等の
いわゆる吸収促進剤をさらに配合することにより、水性
粘着剤組成物に適度な清涼感を付与し、且つ皮膚刺激を
軽減することも行われているが、清涼感の持続性の点で
充分であるとはいえない。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、適度な清涼感を有すると共に、その清涼感が持続す
るのみならず、皮膚適用時に皮膚の発赤やカブレ等を起
こすこともなく、安全性にも優れた水性粘着剤組成物及
び清涼感の増強方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ポリアクリ
ル酸とポリアクリル酸塩との架橋体を含有する水性粘着
基剤にl−メントール等の清涼化剤と特定の植物から抽
出される精油類とを配合することにより、皮膚適用時に
皮膚の痛みや発赤を生ずることなく、水性粘着剤組成物
の清涼感を有為に持続させ得ることを見い出し、本発明
をなすに至った。
【0008】即ち、本発明は、ポリアクリル酸とポリア
クリル酸塩との架橋体を含有する水性粘着基剤に清涼化
剤とウイキョウ油、ダイウイキョウ油、ケイヒ油、チョ
ウジ油、テレビン油、ヘノポジ油、ヤマジン油、ラベン
ダー油、レモン油、オレンジ油、トウカ油、ベルガモッ
ト油、ローズ油、シトロネラ油、レモングラス油、樟脳
油及びゼラニウム油から選ばれる1種又は2種以上の精
油類とを配合してなることを特徴とする水性粘着剤組成
物を提供する。ここで、清涼化剤をl−メントールとす
ると好適である。また、本発明は、ポリアクリル酸とポ
リアクリル酸塩との架橋体と清涼化剤とを含有してなる
水性粘着基剤に、ウイキョウ油、ダイウイキョウ油、ケ
イヒ油、チョウジ油、テレビン油、ヘノポジ油、ヤマジ
ン油、ラベンダー油、レモン油、オレンジ油、トウカ
油、ベルガモット油、ローズ油、シトロネラ油、レモン
グラス油、樟脳油及びゼラニウム油から選ばれる1種又
は2種以上の精油類を配合することによって清涼感の持
続性を増強することを特徴とする清涼感の増強方法を提
供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の水性粘着剤組成物は、水性粘着基剤、清涼化剤及び
特定の精油類を必須成分として含有するものである。こ
こで、本発明の水性粘着基剤としては、ポリアクリル酸
とポリアクリル酸塩との架橋体を含有する水性粘着基剤
が使用される。この水性粘着基剤は、含水率が高く、し
かも、皮膚への粘着力にも優れるものであり、特に、本
発明の清涼化剤と特定の精油類との組み合わせにおい
て、顕著な清涼感の持続効果が得られるものである。
【0010】ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との架
橋体は、特に制限されることはなく、公知のものを使用
し得るが、例えば特開昭59−110614号、同59
−110616号、同59−110617号、同60−
99180号、同60−260512号、同60−26
0513号公報等に記載されたポリアクリル酸とポリア
クリル酸塩との金属架橋体を含有する水性粘着基剤が好
ましい。
【0011】具体的には、本発明の水性粘着基剤のポリ
アクリル酸としてはいずれのものでも使用でき、その分
子量及び直鎖状、分枝鎖状等の形状には特に制限はない
が、分子量1万〜1000万のものを用いることが好ま
しい。なお、通常のアクリル酸を重合して得られた重合
体のほか、カルボポール(商品名:米国グッドリッチ社
製)等のアクリル酸重合体を一部架橋したものも好適に
使用し得る。
【0012】また、ポリアクリル酸塩としてはポリアク
リル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリア
クリル酸の一価金属塩、ポリアクリル酸モノエタノール
アミン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリアク
リル酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のアミ
ン塩、ポリアクリル酸のアンモニウム塩等の1種又は2
種以上が好適に使用し得る。
【0013】ここで、ポリアクリル酸とポリアクリル酸
塩との配合比(重量比)は1:0.1〜1:10、特に
1:1〜1:9とすることが好ましいが、ポリアクリル
酸又は塩を一部中和してポリアクリル酸塩が上記比率に
なるようにしたものを用いても差し支えない。また、ポ
リアクリル酸及びポリアクリル酸塩の合計配合量は組成
物全体の0.5〜20%(重量%、以下同様)、特に1
〜15%とすることが好ましく、0.5%未満では粘着
力が不足する場合があり、20%を超えると粘度が高く
なり、製造時の作業性に問題が生じることがある。
【0014】ここで、本発明の水性粘着基剤は、ポリア
クリル酸とポリアクリル酸塩とを適当な架橋剤を添加す
ることにより架橋したものを使用するものであり、この
ような架橋剤としては、ポリアクリル酸とポリアクリル
酸塩とを架橋し得る限り、その種類は特に制限されない
が、特に、多価金属化合物が好適に使用される。この場
合、多価金属化合物としてはマグネシウム化合物、カル
シウム化合物、亜鉛化合物、カドミウム化合物、アルミ
ニウム化合物、チタン化合物、錫化合物、鉄化合物、ク
ロム化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、ニッケ
ル化合物等が使用し得るが、本発明の水性粘着剤組成物
は皮膚に適用するものであり、皮膚に対する安全性を考
慮するならば、アルミニウム化合物、マグネシウム化合
物、カルシウム化合物等を用いることが特に好ましい。
【0015】この場合、アルミニウム化合物、マグネシ
ウム化合物及びカルシウム化合物はいずれのものも好適
に使用し得、例えばカリミョウバン、アンモニウムミョ
ウバン、鉄ミョウバン等のミョウバン類、水酸化アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミ
ニウムグリシネート、酢酸アルミニウム、酸化アルミニ
ウム、メタケイ酸アルミニウム、水酸化カルシウム、炭
酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化
カルシウム、酢酸カルシウム、酸化カルシウム、リン酸
カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、
硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、合成ヒドロタル
サイト、これら金属を含む複塩等の水可溶性化合物、水
難溶性化合物の1種又は2種以上を使用し得る。また、
アルミニウム、マグネシウムを含む制酸剤も多価金属化
合物として配合し得る。
【0016】ここで、上記架橋剤の好適な配合量は、そ
の種類により種々異なるが、例えば上記多価金属化合物
を使用する場合、その配合量は組成物全体の0.001
〜10%、特に0.01〜5%とすることが好ましい。
0.001%未満では組成物の凝集力が低下する場合が
あり、10%を超えると粘着力が低下する場合がある。
【0017】上記水性粘着基剤の含水率は、30%以
上、特に35〜75%であることが好ましい。30%未
満では水性粘着基剤による清涼感が十分に得られない場
合がある。
【0018】なお、本発明の水性粘着基剤には、本発明
の効果を妨げない範囲でセルロース誘導体及び多価アル
コールを添加し得、この場合、セルロース誘導体として
はいずれのものも使用し得、例えばカルボキシメチルセ
ルロースのアルカリ金属塩、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、メチルセルロース等の1種又は2種以上が
使用し得るが、特にカルボキシメチルセルロースナトリ
ウム、カルボキシメチルセルロースカリウム等のカルボ
キシメチルセルロースのアルカリ金属塩が好適に使用し
得る。なお、セルロース誘導体を添加する場合、その配
合量は組成物全体の15%以下とすることが好ましい。
15%を超えると粘度が高くなり、製造時の作業性に問
題が生じる場合がある。また、多価アルコールとしては
通常用いられるいずれのものでも使用し得、例えばグリ
セリン、ソルビトール、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、マルチトール、キシリトール等の1種又は2
種以上を使用し得る。なお、多価アルコールを添加する
場合、その配合量は組成物全体の50%以下とすること
が好ましい。50%を超えると水性粘着基剤の凝集力が
低下し、剥離時に水性粘着基剤が被着体に残る場合が生
じる。
【0019】次に、本発明の清涼化剤としては、清涼感
を付与する物質であれば、その種類は制限されず、この
ような清涼化剤として、例えばl−メントール、N−置
換−p−メンタン−3−カルボクサミド、3−置換−p
−メンタン、2−又は3−置換−p−メンタンジオー
ル、トリアルキル置換シクロヘキサンカルボキシアマイ
ド等を挙げることができ、これらを1種単独で又は2種
以上を併用して用いることができるが、これらの中で
も、特にl−メントールが清涼感を強く感じさせるので
好ましく、l−メントールを単独で、又は他の清涼化剤
と併用して使用することが望ましい。なお、l−メント
ールを使用する場合、l−メントールそのものを配合し
てもよく、香料成分として精油中に含有されたままの状
態、例えばハッカ油等として配合しても差し支えなく、
これらを併用してもよい。
【0020】上記清涼化剤の配合量は、組成物全体の
0.001〜5%、特に0.01〜2%とすることが好
ましい。0.001%未満では精油類の配合によってあ
る程度清涼感は改善されるものの、組成物全体としての
清涼感に乏しくなる場合があり、5%を超えると皮膚へ
の刺激感が強くなる場合がある。
【0021】本発明の精油類としては、特定の植物から
抽出される精油成分であるウイキョウ油、ダイウイキョ
ウ油、ケイヒ油、チョウジ油、テレビン油、ヘノポジ
油、ヤマジン油、ラベンダー油、レモン油、オレンジ
油、トウカ油、ベルガモット油、ローズ油、シトロネラ
油、レモングラス油、樟脳油、ゼラニウム油から選ばれ
る1種を単独で、又は2種以上を混合して使用する。
【0022】上記精油類について詳述すると、ウイキョ
ウ油はフェンネル油とも言われ、ウイキョウの果実又は
全草から水蒸気蒸留等で得られる。ダイウイキョウ油は
スターアニス油とも言われ、モクレン科のIllici
um verm Hook.fil.の果実から得られ
る。ケイヒ油はクスノキ属のCinnamomumの植
物から得られる精油の総称であるが、本発明ではCin
namomum cassia(Nees) Nees
et Blumeの葉及び枝から得られるカッシア油
又はニッケイ油、C.zeylanicum Nees
の樹皮及び葉から得られるケイ皮油等が好適である。チ
ョウジ油はクローブ油とも言われ、フトモモ科のEug
enia caryophyllata Thunb.
のつぼみ、花柄及び葉から得られる。
【0023】テレビン油は松ヤニ、松の枝等から得られ
る。ヘノポジ油はアカザ科のアメリカアリタソウの種子
又は全草から得られる。ヤマジン油はシソ科のヤマジ
ソ、シロバナヤマジソ(アオヤマジソ)、ヒメジソ、シ
ラゲヒメジソ等の全草から得られる。ラベンダー油はシ
ソ科のLavandula officinalisC
haix et Villars(L.vera D
C.)の花穂から得られる。レモン油はミカン科のレモ
ンの果実を圧搾して得られる。
【0024】オレンジ油はミカン科の植物の果皮を圧搾
して得られ、Citrus aurantiumより得
られるsweet orange oil及びCitr
usbigaradiaより得られるbitter o
range oil等がある。トウカ油はネロリ油とも
言われ、ミカン科のCitrus bigaradia
の新鮮な花から得られる。ベルガモット油はミカン科の
Citrus bergamiaの成熟した果実の皮を
圧搾して得られる。ローズ油はバラ油とも言われ、バラ
科に属するRosa damascena Mil
l.、Rosacentifolia L.等の植物の
花から得られる。
【0025】シトロネラ油はイネ科のCymbopog
on winterianus、Cymbopogon
nardusの全草から得られる。レモングラス油は
イネ科のオガルカヤ属Cymbopogonの植物であ
るCymbopogon flexuosus Sta
pf、Cymbopogon citralus St
apf等から得られる。樟脳油はクスノキ科のクスノキ
の各部から得られる。ゼラニウム油はフウロソウ科のP
elargonium graveolensL.、P
elargonium radula、Pelargo
nium penticulatum、Pelargo
nium denticulatum等の葉から得られ
る。
【0026】上記精油類の配合量は、上記清涼化剤に対
し、重量比率で清涼化剤:精油類=1:0.1〜10、
特に1:0.5〜5となる量とすることが好ましい。精
油類の比率が0.1未満では精油類添加の効果を得るこ
とが困難な場合があり、10を超えると清涼化剤による
皮膚刺激が生じる場合がある。また、組成物全体の0.
001〜5%、特に0.03〜2%とすることが好まし
い。0.001%未満では精油類添加の効果を得ること
が困難な場合があり、5%を超えると粘着力が劣り、製
品として問題となる場合がある。
【0027】なお、本発明の水性粘着剤組成物には、本
発明の効果を損なわない限り、上記必須成分に加えて必
要に応じ湿布シート等に通常添加されているその他の成
分を適宜配合することもできる。但し、本発明の水性粘
着剤組成物は皮膚に適用することにより、適度で、且つ
持続性のある清涼感を付与することを目的として使用す
るものであり、薬効成分の配合を必須とするものではな
い。
【0028】本発明の水性粘着剤組成物は、外用剤とし
て使用するものであり、例えば湿布シートとして使用す
る場合は、上記各成分及び必要に応じ他の成分を水に混
合し、よく練合してペースト状に調製し、これを紙、織
布、不織布、プラスチックフィルム等のバッキングに塗
布し、必要によりポリエチレンフィルム等のフェイシン
グを被覆することにより製品とする。
【0029】
【発明の効果】本発明の水性粘着剤組成物は、含水率が
高いポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との架橋体を含
有する水性粘着基剤に清涼化剤と特定の精油類とを配合
することにより、外用剤として皮膚に適用した時に、皮
膚の痛みや発赤を生ずることなく、適度で、且つ持続性
に優れた清涼感を得ることができる。また、本発明の清
涼感の増強方法によれば、ポリアクリル酸とポリアクリ
ル酸塩との架橋体と上記清涼化剤とを含有する水性粘着
基剤に上記特定の精油類を配合することにより、清涼感
の持続性を増強することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0031】[実施例1〜25]表1、2に示す各成分
を混合機内に入れてペースト状になるまで十分に撹拌し
て水性粘着剤組成物を調製し、これを不織布上に150
g/m2になるように均一に塗布して、ポリエチレンフ
ィルムのフェイシングを施し、湿布シートを製造した。
各湿布シートを皮膚に貼り付けた時の清涼感の強さ及び
持続性を専門パネラー10名を被験者として下記の官能
試験を行った。結果を表1及び2に併記する。なお、上
記被験者の皮膚の痛み及び発赤を観察したところ、異常
は認めれらなかった。 <官能試験>各パネラーにより、湿布シートの皮膚貼付
時から0.5、1、2、3、4、5時間後毎の冷感を下
記の評価基準に基づいて官能評価した。 評価基準: 0:冷感を感じない 1:冷感はあるが極めて弱い 2:弱い冷感がある 3:冷感がある 4:明らかに冷感がある 5:強い冷感がある 6:強すぎるほどの冷感がある
【0032】清涼感の強さは、各パネラーの評価点の最
高点を平均した値を指標とした。加えて、5時間までの
清涼感評価点−時間曲線下面積を台形法によって計算し
て清涼感の強さの指標とした。清涼感の持続性は、上記
評価基準で2点以上継続した時間の平均値を指標とし
た。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】[比較例1〜20]上記実施例と同様の方
法で表3〜5に示す組成の水性粘着剤組成物による湿布
シートを得た。各湿布シートについて、上記と同様の官
能試験を行った。なお、比較例19、20では、水性粘
着基剤として、ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩の架
橋体を含有しないものを用いた。結果を表3〜5に併記
する。また、被験者の皮膚の痛み及び発赤を観察したと
ころ、比較例2については貼付時の「痛み」を訴える者
が10名中8名あった。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】表1〜5の結果より、本発明の水性粘着剤
組成物は、湿布シートとして皮膚に貼付した際に、適度
な強さの清涼感を得ることができ、また、その清涼感は
長時間持続し、且つ皮膚の痛みや発赤も生じないことが
認められた。一方、水性粘着基剤に清涼化剤のみを配合
した場合(比較例1、2)、満足する清涼感を得ること
ができないか、皮膚に痛みが生じ、水性粘着基剤に精油
類のみを配合した場合(比較例3〜18)及びポリアク
リル酸とポリアクリル酸塩との架橋体を含有しない水性
粘着基剤を用いた場合(比較例19、20)、満足する
清涼感を得ることができないことが認められた。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/70 405 A61K 47/10 A61K 47/32 A61K 47/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との
    架橋体を含有する水性粘着基剤に清涼化剤とウイキョウ
    油、ダイウイキョウ油、ケイヒ油、チョウジ油、テレビ
    ン油、ヘノポジ油、ヤマジン油、ラベンダー油、レモン
    油、オレンジ油、トウカ油、ベルガモット油、ローズ
    油、シトロネラ油、レモングラス油、樟脳油及びゼラニ
    ウム油から選ばれる1種又は2種以上の精油類とを配合
    してなることを特徴とする水性粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 清涼化剤がl−メントールである請求項
    1記載の水性粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 清涼化剤と精油類との配合比率が重量比
    として1:0.1〜10である請求項1又は2記載の水
    性粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 清涼化剤及び精油類の配合量がそれぞれ
    組成物全体の0.001〜5重量%である請求項1、2
    又は3記載の水性粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 ポリアクリル酸とポリアクリル酸塩との
    架橋体と清涼化剤とを含有してなる水性粘着基剤に、ウ
    イキョウ油、ダイウイキョウ油、ケイヒ油、チョウジ
    油、テレビン油、ヘノポジ油、ヤマジン油、ラベンダー
    油、レモン油、オレンジ油、トウカ油、ベルガモット
    油、ローズ油、シトロネラ油、レモングラス油、樟脳油
    及びゼラニウム油から選ばれる1種又は2種以上の精油
    類を配合することによって清涼感の持続性を増強するこ
    とを特徴とする清涼感の増強方法。
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