JP3291934B2 - 赤外線ガス分析計 - Google Patents
赤外線ガス分析計Info
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Description
ら排出される燃焼排ガスなどのガス成分濃度を測定する
のに利用される非分散型赤外線ガス分析計に関するもの
である。
の一端側から赤外線の測定光を照射し、測定セルを透過
した測定光を測定セルの他端側に配置された検出器で検
出している。その検出器には測定成分ガスが不活性ガス
で希釈されて充填されている。このような赤外線ガス分
析計で例えば煙道排ガス中のSO2濃度を測定する場
合、排ガス中に共存している水蒸気がSO2と赤外吸収
波長が重なるため水蒸気が干渉成分となり、SO2濃度
の測定値に影響を与える。このような干渉成分による干
渉を補正する1つの方法として、図1に示されるように
主検出器の他に干渉補償検出器を備えたものが用いられ
ている。
定セル)2の一端に光源4が配置され、光源4からの赤
外線がモータ6で回転するセクター8により断続光とし
て試料セル2に照射される。試料セル2内を流通してい
る試料ガスを透過した測定光を検出するために、試料セ
ル2の他端側には測定光の光軸方向の前方に主検出器1
0、後方に干渉補償検出器12が配置されている。主検
出器10は透過型となっており、主検出器10を透過し
た赤外光が干渉補償検出器12に入射する。主検出器1
0と干渉補償検出器12はそれぞれコンデンサマイクロ
フォンを備えた独立した検出器であり、主検出器10に
は測定対象成分であるSO2がArなどの不活性ガスで
希釈された混合ガスが充填されており、その混合ガスは
入射する赤外線の固有波長域を吸収する。一方、干渉補
償検出器12には水蒸気又は水蒸気とは赤外の吸収波長
の重なるエチレンなどの代替ガスがArなどの不活性ガ
スで希釈された混合ガスが充填されている。
試料ガス中のSO2と干渉成分であるH2Oによる吸収を
受けているため、主検出器10では試料ガス中のSO2
とH2Oの両方の濃度に応じた出力がコンデンサマイク
ロフォンから取り出され、主検出器10からは試料ガス
中のH2Oの影響を受けたSO2測定値が得られる。干渉
補償検出器12は主検出器10と同様な構造であるが、
内部には水蒸気又は水蒸気の代替ガスが充填されている
ため、干渉補償検出器12では試料ガス中の水蒸気の濃
度に応じた測定値が得られる。この測定値を主検出器1
0からの測定値から引くことによって水蒸気の影響を補
正したSO2濃度を得ることができる。
例である図2に示されるように、検出器として試料セル
2を透過した測定光の光軸方向の前後に直列に配置され
た2つの受光室20,22をもつ前後室型検出器を用い
たものである。この検出器では前室20と後室22はコ
ンデンサマイクロフォン24で隔てられて2つの受光室
の圧力差が検出されるとともに、前室20と後室22は
スローリーク26によって連通し、両室のガス圧をバラ
ンスさせている。従来はこの2つの受光室20,22に
は測定成分ガスのみが不活性ガスにより希釈されて充填
されている。
収帯エネルギーの最大のところが吸収され、後室22で
は吸収帯の側端部のエネルギーが吸収されるように設計
されている。この検出器では前室20と後室22のエネ
ルギー差が出力となるので、このときのスペクトル感度
は図3の実線に示されるような特性になる。ここで、被
測定成分の吸収帯から僅かにずれているような干渉成分
の吸収帯(破線で示されるもの)の検出器に対する影響
は、斜線で示されるように正の部分と負の部分に分かれ
るため互いに打ち消し合うようになる。そして、前室2
0と後室22の間にトリマー28を設け、トリマー28
により後室22への光入射量を調節することにより干渉
成分による正負の斜線部を等しくすれば、干渉感度を完
全に除去できる仕組みになっている。
器と干渉補償検出器の2つの検出器を用いる装置では、
2つの検出器の出力を引き算しているため、ゼロ安定
性、感度安定性、S/N比などの検出器の精度が、1つ
の検出器を用いる場合に比べて悪くなる。また、主検出
器と干渉補償検出器の感度がずれることがあるため、測
定前又は定期的に干渉補償検出器の校正を行なう必要が
ある。さらに、1成分の測定に対して2個の検出器を使
うため、コスト高になる問題もある。
図1の2つの検出器を用いる装置における上記の問題は
ないが、干渉成分の感度が大きい場合、干渉を完全に除
去し切れないことがある。例えば、SO2計に対する干
渉成分として水蒸気が存在する場合などであるが、この
場合、干渉感度が後室より前室の方が大きくなるためで
あり、干渉の影響をなくすには後室の干渉感度を前室の
干渉感度と同じになるように上げる必要がある。トリマ
ー28は後室の干渉感度を下げる方向には作用するが、
上げる方向には作用せず、他に有効な手段は知られてい
ない。本発明は図2のように前後室型検出器を用いると
ともに、干渉成分の感度が大きい場合にも干渉の影響を
なくすことができるようにすることを目的とするもので
ある。
出器を用いた赤外線ガス分析計において、その前後室型
検出器の2つの受光室には、測定成分ガスと、測定成分
ガスとは赤外吸収波長の重なる干渉成分ガス又はその干
渉成分ガスとは赤外吸収波長の重なる代替ガスが不活性
ガスで希釈されて充填されている。2つの受光室の混合
ガスに含まれる干渉成分ガス又は代替ガスの濃度は、後
室の干渉感度が前室と同じか前室より大きくなるような
濃度に設定する。
の他に干渉成分ガス又はその代替ガスを混入したので、
後室の干渉感度を前室と同じか前室より大きくすること
ができ、検出器全体として干渉感度を前室と後室とで等
しく調整することにより、干渉成分の影響を除去してよ
り精度の高い測定値を得ることができる。
4、モータ6により回転するセクター8は図1のものと
同じである。試料セル2に対し光源4と反対側の位置に
検出器21が配置され、検出器21は2つの受光室20
と22が試料セル2を透過した測定光の光軸方向の前後
に直列に配置された前後室型検出器となっている。2つ
の受光室20と22はコンデンサマイクロフォン24で
隔てられており、コンデンサマイクロフォン24により
2つの受光室20,22間の圧力差が検出される。前室
20と後室22はコンデンサマイクロフォン24で完全
に仕切られているわけではなく、スローリーク26によ
って連通しており、両室20,22間のガス圧がバラン
スされている。スローリーク26によるリーク量は、セ
クター8により断続して試料セル2に入射する測定光が
検出器21に入射することによる両室20,22での圧
力差変化に対して殆ど影響を与えない程度の小さいもの
である。このスローリーク24が存在することにより両
室20,22には同じガスが充填されることになる。前
室20と後室22の間には後室22への入射光量の調整
を行なうトリマー28が設けられている。前室20と後
室22の光路長は使用条件に応じて設計されるが、図2
の例では前室20よりも後室22の方が光路長が長くな
るように設定されている。
2には測定成分ガスとしてのSO2の他に、SO2と赤外
吸収波長の重なる干渉成分ガスとしてH2O、又はH2O
と赤外吸収波長の重なる代替ガスとしてプロピレン(C
3H6)やエチレン(C2H4)などの炭化水素系ガスがア
ルゴン(Ar)などの活性ガスで希釈されて充填されて
いる。干渉成分ガス又は代替ガスの濃度は前室20と後
室22のサイズによって実験的に定められ、後室22で
の干渉感度が前室20での干渉感度と同じか、又はそれ
より大きくなるように設定されている。後室22の方が
干渉ガス感度が大きい場合は、両室20,22の間に設
けられたトリマー28を調整することにより干渉感度が
両室20,22で等しくなるように調整する。
場合についてより具体的に説明する。SO2は赤外域の
7.2μm付近に吸収をもっているが、その波長域は水
蒸気の吸収帯と重なるため、水蒸気の干渉がある。試料
ガスが燃焼排ガスの場合、必ず水蒸気を含んでおり、試
料ガスを電子クーラーなどで除湿しているが、それでも
2℃飽和水蒸気程度(約7000ppm)の水蒸気は含
まれている。この2℃飽和水蒸気が試料ガスに含まれた
場合、前後室型検出器としてSO2のみを希釈して充填
した従来の検出器の場合には、SO2濃度換算で数十p
pmの干渉影響が出る。これは検出器の前室での水蒸気
の感度が後室より大きくなるためであり、その場合には
トリマー28では調整することはできない。
検出器の充填ガスとしてSO2とC3H6をArで希釈し
た混合ガスを用いた。混合ガスには干渉成分ガスとして
水蒸気を混合するのが望ましいが、水蒸気は低温で結露
するなど不安定であるため、水蒸気と赤外吸収波長の重
なるC3H6を代替ガスとして用いた。SO2とC3H6は
常圧では反応せず安定である。充填された混合ガス中に
数%のC3H6を混合することにより、検出器21の後室
22の水蒸気感度が前室20より大きくなるので、トリ
マー28で光量を調整することによって前室20と後室
22の水蒸気感度を等しくすることができ、水蒸気干渉
影響のない精度の高いSO2濃度測定が可能になった。
図2の実施例と比較すると、図2では測定セルが試料セ
ル2のみであるのに対し、図4の実施例では測定セルと
して試料セル2の他に、試料ガス成分やその干渉ガス成
分を含まない不活性なガスが充填された比較セル2rが
試料セル2に平行に配置されている。また、モータ6に
より回転するセクター8aは光源4からの赤外光を試料
セル2と比較セル2rに交互に入射させるためのもので
あり、試料セル2を透過した赤外光と比較セル2rを透
過した赤外光を共通の検出器21(この検出器は図2に
示されたものと同じ検出器)に導くために、両セル2,
2rの測定光出射端と検出器21の間に集光器30が配
置されている。
ばれており、試料セル2を透過した赤外光による測定値
と比較セル2rを透過した赤外光による測定値との比を
用いて濃度測定を行なう。
て試料セル1つだけを用いる装置で、試料セルに試料ガ
スとN2などのゼロガスとを交互に流通させるクロスフ
ロー方式の分析計にも同様に適用することができる。
検出器と干渉補償検出器の2つの検出器を用いるガス分
析計に比べて、ゼロ安定性、感度安定性、S/N比など
の検出器精度の問題、干渉補償検出器の校正が必要にな
る問題、コスト高になる問題などはない。そして、本発
明では前後室型検出器の2つの受光室に測定成分ガスの
他に、測定成分ガスとは赤外吸収波長の重なる干渉成分
ガス又はその干渉成分ガスとは赤外吸収波長の重なる代
替ガスを混入させたので、後室の干渉ガス感度を前室と
同じかそれよりも大きくすることができ、トリマーによ
って前室と後室とで干渉ガス成分の感度を同じにするこ
とができ、干渉影響のない精度の高い測定を行なうこと
ができるようになる。
分析計を示す概略平面図である。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 測定セルの一端側に測定セルに赤外線の
測定光を照射する光源部が配置され、測定セルの他端側
には測定セルを透過した測定光を受光する位置で2つの
受光室が測定光の光軸方向に直列に配置され、その2つ
の受光室は小さいリーク部を介して連通しているととも
に、コンデンサマイクロフォン又はマスフローセンサで
隔てられて2つの受光室間の圧力差が電気信号に変換さ
れる前後室型検出器を構成している赤外線ガス分析計に
おいて、 前記2つの受光室には、測定成分ガスと、測定成分ガス
とは赤外吸収波長の重なる干渉成分ガス又はその干渉成
分ガスとは赤外吸収波長の重なる代替ガスが不活性ガス
で希釈されて充填されていることを特徴とする非分散型
赤外線ガス分析計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23235294A JP3291934B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 赤外線ガス分析計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23235294A JP3291934B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 赤外線ガス分析計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0875650A JPH0875650A (ja) | 1996-03-22 |
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23235294A Expired - Fee Related JP3291934B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 赤外線ガス分析計 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3291934B2 (ja) |
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CN117250166B (zh) * | 2023-09-21 | 2024-07-05 | 江苏舒茨测控设备股份有限公司 | 一种非分光红外气体检测方法及传感器 |
-
1994
- 1994-08-31 JP JP23235294A patent/JP3291934B2/ja not_active Expired - Fee Related
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