JP3291434B2 - トロリ線摩耗検出方法 - Google Patents

トロリ線摩耗検出方法

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JP3291434B2 JP16351796A JP16351796A JP3291434B2 JP 3291434 B2 JP3291434 B2 JP 3291434B2 JP 16351796 A JP16351796 A JP 16351796A JP 16351796 A JP16351796 A JP 16351796A JP 3291434 B2 JP3291434 B2 JP 3291434B2
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文男 沖本
信三 野口
彰 徳島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検知線を内蔵した
検知線入りトロリ線を用いてトロリ線の摩耗を検出する
トロリ線摩耗検出方法に係り、特に、検知線が露出する
以前に摩耗の進行程度が判り、しかもその摩耗の進行程
度がトロリ線に沿った分布として検出されるトロリ線摩
耗検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トロリ線の摩耗を検出するためにトロリ
線に検知線を内蔵し、この検知線に発生する電圧,電流
等の電気信号を検出してトロリ線の摩耗を検出する方法
がある。
【0003】従来知られている方法を以下に説明する。
【0004】図5に示された方法は、トロリ線本体50
の内部に1本の検知線52が設けられている検知線入り
トロリ線51を用いたものである。検知線52の始端に
設置した検出装置54は、このトロリ線本体50と検知
線52との間に電圧Vを連続的又は定期的に印加すると
共に電流Iを検出するようになっている。検知線52の
終端は解放されている。
【0005】当初、トロリ線本体50と検知線52とは
検知線52の絶縁被膜によって電気的に絶縁されてい
る。トロリ線51の摩耗が進行し、検知線52のところ
まで摩耗すると、ついには検知線52の絶縁被膜が破れ
る。このためトロリ線本体10と検知線52とが電気的
に導通するようになる(これを摩耗接触と呼ぶ)。図5
にあっては、この摩耗接触の状態を接触抵抗55で表し
ている。検出装置54は電流の有無により摩耗接触の有
無を判定する。また、印加電圧Vと検出電流Iとから検
出抵抗値R=V/Iを算出し、検知線52の単位長当り
の抵抗値Rkを用い、摩耗接触の位置XをR=Rk・X
より算出する(ここでは説明の簡略のため、接触抵抗5
5の抵抗値,トロリ線本体10の抵抗値は無視してい
る)。
【0006】図6に示された方法は、トロリ線本体60
の内部に2本の検知線62a,62bが設けられている
検知線入りトロリ線61を用いたものである。検知線6
2a,62bの始端に設置した検出装置64はこのトロ
リ線本体60とそれぞれの検知線62a,62bとの間
に電圧Vを印加すると共にそれぞれの検知線62a,6
2bの電流I1 ,I2 を検出するようになっている。2
本の検知線62a,62bは終端で短絡しておく。
【0007】トロリ線61の摩耗がないときは2本の検
知線62a,62bには電流が流れないが、摩耗が進行
し、いずれかの検知線62a,62bの絶縁被膜が破れ
ると、トロリ線本体60の検知線62a,62bと摩耗
接触する(接触抵抗65,抵抗値Rc)。検出装置64
は電流の有無により摩耗接触の有無を判定する。また、
印加電圧Vと検出電流I1 ,I2 とから検出抵抗R1,
R2を算出し、検知線62a,62bの単位長当りの抵
抗値Rk及び検知線の全長Lを用い、 R1=Rk(2L−X)+Rc R2=Rk・X+Rc の関係式から摩耗接触の位置Xを算出する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術は、摩耗が進
行していてもトロリ線本体と検知線とが電気的に導通し
ないと検出できない。また、検知線がトロリ線本体に接
触するより以前に断線してしまうと検出ができない。
【0009】また、摩耗接触が生じる程度に摩耗が進行
して初めて検出できるので、それに至るまでの摩耗の進
行程度はなにも判らない。
【0010】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、検知線が露出する以前に摩耗の進行程度が判り、し
かもその摩耗の進行程度がトロリ線に沿った分布として
検出されるトロリ線摩耗検出方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、トロリ線に2本の検知線を内蔵し、これら
の検知線を始端と終端とで接続してループを形成してお
き、このトロリ線を流れる列車電流に誘導されて該ルー
プに発生する電気信号を測定し、この測定値と列車電流
値と列車の位置情報とからトロリ線摩耗量のトロリ線に
沿った分布を検出するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の方法を実施する装置構成
は、トロリ線本体の内部に2本の検知線を内蔵した検知
線入りトロリ線を用い、その2本の検知線を始端と終端
とで接続してループ回路を構成したものである。列車電
流がトロリ線を流れると、これによって発生する磁束と
ループ回路との鎖交によってループ回路に電流が流れ
る。このループ回路の電気信号の電圧又は電流を測定す
る。さらに、列車又はトロリ線において電流センサによ
り列車電流値を測定し、位置検出器により列車の位置又
は速度を検出する。上記電気信号の測定値と列車電流値
と列車の位置情報とから列車現在位置におけるトロリ線
本体とループ回路との相互インダクタンスを算出する。
相互インダクタンスはトロリ線の摩耗の進行に伴い変化
するので、トロリ線摩耗量として扱うことができる。列
車の移動により算出される相互インダクタンスの位置が
移動するので、トロリ線摩耗量のトロリ線に沿った分布
を検出することができる。
【0013】以下本発明の一実施形態を添付図面に基づ
いて詳述する。
【0014】図1に示されるように、トロリ線1に内蔵
される2本の検知線2a,2bは始端3においての抵抗
5を介して接続され、終端6において短絡して接続され
ており、ループ回路7が形成されている。8はトロリ線
の電源、9は列車である。
【0015】このトロリ線は図2に示されるように、ト
ロリ線本体10内の上部に検知線2a、中心部に検知線
2bを配したものである。
【0016】トロリ線1の位置x(原点からの距離x)
における単位長当りのトロリ線本体10とループ回路7
との相互インダクタンスをLm(x)とすると、位置x
より微小距離dxまでの相互インダクタンスはLm
(x)dxとなる。
【0017】トロリ線本体10に流れる列車電流I
(t)によって発生する磁束がループ回路7に鎖交し、
ループ回路7に電流が流れて電圧検出器4に電圧E
(t)が発生する。この電圧E(t)は、式で表され
る。
【0018】
【数1】
【0019】式を整理すると、
【0020】
【数2】
【0021】となる。
【0022】この両辺をxで微分し、さらに変形する
と、式が得られる。
【0023】
【数3】
【0024】式の右辺のdx/dtは、時刻tにおけ
る列車9の速度V(t)にほかならない。また、列車9
がx=0の位置にあるときの時刻をt=0とすると、
【0025】
【数4】
【0026】となる。
【0027】つまり、xはtの関数となり式の左辺の
Lm(x)はtの関数F(t)で置き換えることができ
る。従って、式は式となる。
【0028】
【数5】
【0029】式によれば、電圧E(t),列車電流I
(t),列車の速度V(t)が測定できれば、F(t)
が算出できることを示している。F(t)が算出できれ
ば、時刻tと位置xとの関係式により相互インダクタン
スLm(x)が算出できる。また、電圧E(t),列車
電流I(t),列車の位置xより相互インダクタンスL
m(x)が算出できる。
【0030】電圧E(t)は電圧検出器4で検出され
る。列車電流I(t)はトロリ線にCTを取り付けて測
定するか又は、列車に電流計を設置して測定する。列車
の位置x及び速度V(t)は列車9にGPS等の位置検
出器を設置して測定する。
【0031】さて、本発明では位置xにおける相互イン
ダクタンスLm(x)がトロリ線1の摩耗の進行に伴い
変化するトロリ線摩耗量である。図2に示されるよう
に、上部に検知線2a、中心部に検知線2bを配したト
ロリ線1について考察すると、位置Xにおける微小距離
dxでのトロリ線本体10とループ回路7との相互イン
ダクタンスLm(x)は、微小距離dxでのトロリ線本
体10と検知線2aとの相互インダクタンスLma
(x)と、微小距離dxでのトロリ線本体10と検知線
Bとの相互インダクタンスLmb(x)との差であるか
ら、 Lm(x)=Lma(x)−Lmb(x) となる。
【0032】ここで図2のトロリ線1を、図3に示され
るようにトロリ線本体10の断面積と同じ面積の円11
で表し、その円の半径をdrとし、トロリ線本体10と
検知線2a,2bとの幾何学的距離(円11の中心12
からの距離)をda,dbとし、仮想帰路までの距離を
sとすると、それぞれの相互インダクタンスLma
(x)及びLmb(x)は次式で表される。
【0033】
【数6】
【0034】従って、相互インダクタンスLm(x)は
次の式で表される。
【0035】
【数7】
【0036】トロリ線1が摩耗しておらず、トロリ線1
の断面形状や検知線2a,2bの配置関係が位置xに対
して一定であるような理想的なトロリ線を想定し、その
場合の半径dr,距離da,dbの値をdr0 ,d
0 ,db0 とすると、相互インダクタンスLm(x)
は位置xに関係なく次式の値Lm0 となる。
【0037】
【数8】
【0038】摩耗が進行すると、半径dr,距離da,
dbの値が変化し、相互インダクタンスLm(x)も変
化することになる。つまり初期値であるLm0 と随時測
定するLm(x)との差が位置xでの摩耗の進行程度を
示すことになる。このようにして、図2のように検知線
2a,2bを配したトロリ線1の摩耗の進行程度が相互
インダクタンスLm(x)により評価できることにな
る。
【0039】図4は相互インダクタンスLm(x)のト
ロリ線1に沿った分布を示している。図示のように、位
置xによらず一定の初期値Lm0 (線13で示す)に対
してその後測定した相互インダクタンスLm(x)(線
14で示す)は位置xによって異なる。
【0040】実際のトロリ線は理想的なトロリ線と異な
り、摩耗の無い初期状態でも、製造上の精度等によりト
ロリ線1の断面形状や検知線2a,2bの配置関係が位
置xに対して一定でない。そこで初期の相互インダクタ
ンスLm0 (x)を測定して記憶しておき、随時測定す
るLm(x)との差、Lm0 (x)−Lm(x)から摩
耗の進行程度を評価することになる。
【0041】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0042】(1)摩耗接触に頼らないので、接触不良
や断線による検知漏れがなく、検知線が露出する以前に
摩耗が判るので、摩耗の早期発見ができる。
【0043】(2)トロリ線摩耗量を算出するので摩耗
の進行程度が判るようになり、しかもトロリ線摩耗量が
分布として検出されるので、トロリ線の摩耗管理に有益
な情報が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すトロリ線摩耗検出方
法の説明図である。
【図2】本発明に使用する検知線入りトロリ線の断面図
である。
【図3】図2のトロリ線についてトロリ線本体と検知線
との幾何学的距離を定義する図である。
【図4】相互インダクタンスLm(x)のトロリ線に沿
った分布図である。
【図5】従来のトロリ線摩耗検出方法の説明図である。
【図6】従来のトロリ線摩耗検出方法の説明図である。
【符号の説明】
1 トロリ線 2a,2b 検知線 4 電圧検出器 7 ループ回路 9 列車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳島 彰 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社日高工場内 (72)発明者 松原 亮滋 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日 立電線株式会社オプトロシステム研究所 内 (56)参考文献 特開 平3−175301(JP,A) 特開 平8−54435(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 B60M 1/28 G01R 31/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トロリ線に2本の検知線を内蔵し、これ
    らの検知線を始端と終端とで接続してループを形成して
    おき、このトロリ線を流れる列車電流に誘導されて該ル
    ープに発生する電気信号を測定し、この測定値と列車電
    流値と列車の位置情報とからトロリ線摩耗量のトロリ線
    に沿った分布を検出することを特徴とするトロリ線摩耗
    検出方法。
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JP4835506B2 (ja) * 2007-05-11 2011-12-14 株式会社明電舎 画像処理によるトロリ線摩耗測定装置

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