JP3290735B2 - バックホウ - Google Patents

バックホウ

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JP3290735B2
JP3290735B2 JP04475093A JP4475093A JP3290735B2 JP 3290735 B2 JP3290735 B2 JP 3290735B2 JP 04475093 A JP04475093 A JP 04475093A JP 4475093 A JP4475093 A JP 4475093A JP 3290735 B2 JP3290735 B2 JP 3290735B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバックホウにおいて、運
転部の最外側を覆う外部フレームとバケットとの接触を
避ける為の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】バックホウにおいて、運転部の最外側を
覆う外部フレームとバケットとの接触を避ける構造の一
例が、特開平4−333730号公報に開示されてい
る。この構造においては、運転部の最外側を覆う外部フ
レーム(前記公報の図1及び図2中の29,30)か
ら、外方に所定距離だけ離れた牽制面(前記公報の図1
及び図2中のA1,A2)を空間上に設定し、バックホ
ウ装置のバケット(前記公報の図1及び図2中の6)の
位置を検出する位置センサー(前記公報の図5中の3
6,37,38)を設けている。そして、位置センサー
の検出に基づきバケットが牽制面を越えて運転部側に入
り込もうとすると、バックホウ装置駆動用の油圧シリン
ダを停止操作する牽制手段を備えている。以上の構成に
より、運転部の作業者がバックホウ装置を操作している
場合に、誤ってバケットを運転部側に至近距離まで近づ
けて外部フレームに衝突させるような操作を行っても、
バケットが外部フレームより外側の牽制面に達すれば、
バックホウ装置が自動的に停止して接触が回避される。
【0003】このようにバケットが牽制面に達した場合
に、バックホウ装置の油圧シリンダを停止させる構造と
して、次のような構成が提案されている。つまり、バッ
クホウ装置駆動用の油圧シリンダへの作動油の給排を許
す作業位置、及び作動油を遮断して油圧シリンダを停止
させる遮断位置に切換操作自在で遮断位置側に付勢され
た電磁弁を備えて、前述のようにバケットが牽制面に達
すると電磁弁への通電を遮断し、自身の付勢作用で電磁
弁を遮断位置に切換操作して、バックホウ装置駆動用の
油圧シリンダを停止させるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の構造において
は、何かの電気的な故障等により牽制手段等への電力の
供給が停止した場合のことを考慮に入れて、油圧シリン
ダの停止操作用として遮断位置側に付勢された電磁弁を
採用している。これにより、故障等により電力の供給が
停止された場合、自身の付勢作用で電磁弁が遮断位置に
切り換わり、油圧シリンダが停止するようにしている。
【0005】しかしながら、通常の作業中においては前
述の電磁弁に常時通電して、付勢作用に抗しこれを作業
位置に保持しておく必要がある。従って、例えば作業開
始時等のように、バックホウのキースイッチをOFF位
置からON位置に操作した後に、キースイッチをエンジ
ンのスタート位置に操作せずに、ON位置に操作したま
まで放置してしまったとする。この場合、バックホウに
搭載されているバッテリーからの電力は前述の電磁弁に
供給されて消費されるが、発電機からの電力はバッテリ
ーに供給されない状態となるので、長時間に亘って放置
するとバッテリーが電力を消耗してしまうおそれがあ
る。これは自身の付勢力に抗して電磁弁を作業位置に保
持しておくのに、比較的大きな電力を必要とするからで
ある。本発明は、前述のような牽制手段及び油圧シリン
ダ停止用の遮断位置側に付勢された電磁弁を使用したバ
ックホウにおいて、バッテリーの電力の消耗を抑えるこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うなバックホウにおいて、次のように構成することにあ
る。つまり、バックホウ装置駆動用の油圧シリンダへの
作動油の給排を許す作業位置、及び作動油を遮断して油
圧シリンダを停止させる遮断位置に切換操作自在で、遮
断位置側に付勢された電磁弁と、搭載されたエンジンが
作動しているか否かを検出する検出手段と、この検出手
段に基づいてエンジンの停止中は電磁弁への通電を遮断
し、且つ、エンジンの作動中は電磁弁へ通電して、これ
を作業位置に切換操作しておく制御手段とを備えると共
に、旋回台に備えられた運転部の最外側を覆う外部フレ
ームから外方に所定距離だけ離れた牽制面を空間上に設
定する設定手段と、バックホウ装置のバケットの位置を
検出する位置センサーとを備え、位置センサーの検出に
基づき、バケットが牽制面を越えて運転部側に入り込も
うとすると、制御手段に優先して電磁弁への通電を遮断
しこれを作業位置から遮断位置に切換操作して、バック
ホウ装置駆動用の油圧シリンダを停止させ、バケットの
運転部側への入り込みを牽制阻止する牽制手段を備えて
ある。
【0007】
【作用】本発明のように構成するとエンジンを作動させ
ていない状態では、制御手段の作用により、油圧シリン
ダ停止操作用の電磁弁には通電されない。これにより、
例えばキースイッチをエンジンのスタート位置に操作せ
ずに、ON位置に操作したままで放置してしまっても、
バッテリーの電力が電磁弁で消費されるようことはな
く、バッテリーが早期に電力を消耗してしまうようなこ
とがない。この場合、電磁弁は自身の付勢力で遮断位置
に切り換っているので、バックホウ装置駆動用の油圧シ
リンダを作動させることはできないが、エンジンが停止
した状態(油圧シリンダに作動油を供給するポンプが停
止している状態)では、油圧シリンダを作動させて作業
を行うことはないので、実際の使用上に不都合はない。
【0008】逆に、エンジンの作動中(エンジンにより
駆動される発電機からの電力がバッテリーに供給されて
いる状態)においては、制御手段の作用により電磁弁に
通電されて、この電磁弁が作業位置に切換操作されてい
る。これにより、ポンプからの作動油が油圧シリンダに
供給されて、通常どおりにバックホウ装置を作動させて
作業を行うことができる。そして、バケットの位置セン
サーの検出に基づき、バケットが牽制面を越えて運転部
側に入り込もうとすると、牽制手段の作用により制御手
段に優先して電磁弁への通電が遮断されて、自身の付勢
作用で電磁弁が作業位置から遮断位置に切り換わり、バ
ックホウ装置駆動用の油圧シリンダが停止してバケット
の運転部側への入り込みが阻止されるのである。
【0009】
【発明の効果】以上のように、エンジンの停止中は油圧
シリンダ停止操作用の電磁弁への通電を遮断しておくこ
とにより、バッテリーの電力の無駄な消費を抑えること
ができるようになり、バッテリーの電力を消耗してしま
ったことによる不都合(バッテリーの再充電操作等)を
未然に防止して、バックホウの作業性を向上させること
ができた。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1)図6はバックホウの全体側面を示しており、ゴム
クローラ型式の走行装置1に旋回台2が支持され、旋回
台2の前部にバックホウ装置3が備えられている。バッ
クホウ装置3は、油圧シリンダ11により上下に揺動駆
動されるブーム4、油圧シリンダ12により前後に揺動
駆動されるアーム5、及び油圧シリンダ13により掻き
込み揺動駆動されるバケット6を備えて構成されてい
る。
【0011】バックホウ装置3におけるブーム4は図6
に示すように、上下に揺動駆動される第1ブーム部分4
a、この第1ブーム部分4aの前端の軸芯P1周りに揺
動自在に連結された第2ブーム部分4b、この第2ブー
ム部分4bの前端の軸芯P2周りに揺動自在に連結され
た支持ブラケット4cで構成されており、この支持ブラ
ケット4cにアーム5が連結されている。そして、第1
ブーム部分4aと支持ブラケット4cに亘り連係リンク
8が架設されて平行四連リンクが構成されており、油圧
シリンダ7により第2ブーム部分4bを揺動操作するこ
とによって、アーム5及びバケット6を平行に左右移動
させる。
【0012】図5及び図6に示すように旋回台2におい
ては、右側にバックホウ装置3が配置され、左側に運転
席14や右及び左操作レバー9,10等で構成された運
転部15が配置されている。そして、旋回台2の左右中
央において、バックホウ装置3と運転部15とを仕切る
窓付きの縦仕切り板16(運転部15の最外側部を覆う
外部フレームに相当)が設けられており、この縦仕切り
板16の上端に旋回台2の外側に沿った半円形状の上仕
切り板17(運転部15の最外側部を覆う外部フレーム
に相当)が固定されている。
【0013】(2)次に、このバックホウの油圧回路構
造、バックホウ装置3及び旋回台2等の操作構造につい
て説明する。図3に示すように、第1ポンプ18に対し
て右の走行装置1用の制御弁26、第1ブーム部分4a
(ブーム4)の油圧シリンダ11用の制御弁21、及び
バケット6の油圧シリンダ13用の制御弁23が並列的
に接続されている。第2ポンプ19に対して左の走行装
置1用の制御弁28、第1ブーム部分4a(ブーム4)
の油圧シリンダ11用の補助制御弁25、アーム5の油
圧シリンダ12用の制御弁22、及びサービスポート
(図示せず)用の制御弁29が並列的に接続されてい
る。第3ポンプ20に対して旋回台2の油圧モータ30
用の制御弁24、第2ブーム部分4bの油圧シリンダ7
用の制御弁27、及び図6に示すドーザ31を昇降操作
する油圧シリンダ(図示せず)用の制御弁32が並列的
に接続されている。
【0014】制御弁21,22,23,24,26,2
7,28,29,32及び補助制御弁25はセンターバ
イパス型式であり、そのうち走行装置1用の制御弁2
6,28、サービスポート用の制御弁29、第2ブーム
部分4b用の制御弁27及びドーザ31用の制御弁32
が、操作レバー(図示せず)及び操作ペダル48により
操作される機械操作式で中立復帰型である。そして、第
1ブーム部分4a用の制御弁21及び補助制御弁25、
アーム5用の制御弁22、バケット6用の制御弁23及
び旋回台2用の制御弁24が、油圧によるパイロット操
作型式で中立復帰型である。
【0015】図2に示すように、右操作レバー9に対し
てその前後操作によりパイロット圧を発生するパイロッ
ト弁41、及び左右操作によりパイロット圧を発生する
パイロット弁42が備えられている。左操作レバー10
に対してその前後操作によりパイロット圧を発生するパ
イロット弁43、及び左右操作によりパイロット圧を発
生するパイロット弁44が備えられており、各パイロッ
ト弁41,42,43,44にパイロット圧を供給する
パイロットポンプ33が備えられている。そして、図2
及び図3に示すように各パイロット弁41〜44からの
パイロット油路35が、第1ブーム部分4a用の制御弁
21及び補助制御弁25、アーム5用の制御弁22、バ
ケット6用の制御弁23、旋回台2用の制御弁24に接
続されている。
【0016】以上の構造により、右操作レバー9を前後
に操作するとパイロット弁41からのパイロット圧によ
り制御弁21及び補助制御弁25が操作されて、第1ブ
ーム部分4aが上下に揺動駆動され(補助制御弁25は
第1ブーム部分4aの上昇操作時にのみ作動)、右操作
レバー9を左右に操作するとパイロット弁42からのパ
イロット圧により制御弁23が操作されて、バケット6
が前後に揺動駆動される。そして、左操作レバー10を
前後に操作するとパイロット弁43からのパイロット圧
により制御弁22が操作されて、アーム5が前後に揺動
駆動され、左操作レバー10を左右に操作すると、パイ
ロット弁44からのパイロット圧により制御弁24が操
作されて、旋回台2が右及び左旋回側に駆動されるので
ある。又、図3に示すように運転部15の前側下部に操
作ペダル48が備えられており、操作ペダル48と第2
ブーム部分4b用の制御弁27とが機械的に連動連結さ
れている。これにより、操作ペダル48を左右に踏み操
作することにより、制御弁27を切換操作して第2ブー
ム部分4bを右及び左揺動側に操作する。
【0017】以上の構造において、右及び左操作レバー
9,10を中立位置から大きく操作する程、パイロット
弁41〜44に発生するパイロット圧が大きくなるよう
に構成されている。これにより、右及び左操作レバー
9,10を中立位置から大きく操作する程、パイロット
弁41〜44のパイロット圧が大となり制御弁21〜2
4及び補助制御弁25が流量大側に操作される。つま
り、右及び左操作レバー9,10を大きく操作する程、
油圧シリンダ11〜13及び油圧モータ30が高速で作
動するように構成している。
【0018】(3)次に、旋回台2に対して設定される
前牽制面A1、横牽制面A2等について説明する。図4
及び図5に示すように、縦仕切り板16より前方(外
方)に所定距離だけ離れた前牽制面A1、及び縦仕切り
板16のバックホウ装置3側の側面から右方(外方)に
所定距離だけ離れた横牽制面A2が、制御装置34(図
2参照)内に設定されている(設定手段に相当)。
【0019】この場合、図4に示すようにバケット6を
アーム5の先端に連結しているバケットピン6aが、こ
の前牽制面A1上に在る状態においてバケット6を最も
運転部15側に近づくように操作しても、縦仕切り板1
6から所定距離だけ離れた軌跡C1上にバケット6の先
端が在るように、前牽制面A1が設定されている。図5
に示すように、バケットピン6aが横牽制面A2上に在
る状態おいて、バケット6の左横側面が縦仕切り板16
から所定距離だけ離れた軌跡C2上に在るように、横牽
制面A2が設定されている。又、地面Gから所定の高さ
にある所定位置Dから上の範囲において、前及び横牽制
面A1,A2から所定距離だけ前方又は右方に離れた面
が設定され、この空間の面と前及び横牽制面A1,A2
との間が、前牽制領域B1及び横牽制領域B2として制
御装置34内に設定されている。以上のような前及び横
牽制面A1,A2、前及び横牽制領域B1,B2は旋回
台2に対して設定されているものであり、旋回台2が旋
回するのに伴い旋回台2と一緒に移動して行くものであ
る。
【0020】(4)前及び横牽制面A1,A2を越えて
バケットピン6aを運転部15側に操作した場合、この
操作が牽制阻止されるように構成されており、次にこの
牽制について説明する。図6に示すように、旋回台2と
第1ブーム部分4aとの連結部に、旋回台2に対する第
1ブーム部分4aの上下角度を検出する角度センサー3
6(位置センサーに相当)が備えられ、第1及び第2ブ
ーム部分4a,4bの連結部に、第1ブーム部分4aに
対する第2ブーム部分4bの左右角度を検出する角度セ
ンサー37(位置センサーに相当)が備えられている。
そして、支持ブラケット4cとアーム5との連結部に、
第2ブーム部分4bに対するアーム5の前後角度を検出
する角度センサー38(位置センサーに相当)が備えら
れており、各角度センサー36〜38からの検出信号が
制御装置34に入力されている。
【0021】図2及び図3に示すように、第1ブーム部
分4a用の制御弁21及び補助制御弁25を上昇側に操
作するパイロット油路35a、及びアーム5用の制御弁
22を掻き込み側に操作するパイロット油路35bに対
して、アンロード位置(遮断位置に相当)とアンロード
停止位置(作業位置に相当)の2位置切換式で、バネに
よりアンロード位置(遮断位置に相当)側に付勢された
電磁弁39が接続されている。図3に示すように第2ブ
ーム部分4bの油圧シリンダ7を左揺動側(運転部15
側)に作動させる油路49に、アンロード位置(遮断位
置に相当)とアンロード停止位置(作業位置に相当)の
2位置切換式で、バネによりアンロード位置(遮断位置
に相当)側に付勢された電磁弁40が設けられている。
【0022】これにより、制御装置34によって図2の
電磁弁39を高速で2位置に切換操作してそのデューテ
ィ比を変更することにより、パイロット油路35a,3
5bのパイロット圧を減圧操作して(最高圧は右又は左
操作レバー9,10で設定されている値)、右又は左操
作レバー9,10の操作位置に関係なく、制御弁21及
び補助制御弁25の上昇側の開度(第1ブーム部分4a
用の油圧シリンダ11の伸長速度)、制御弁22の掻き
込み側の開度(アーム5用の油圧シリンダ12の伸長速
度)を、閉側(低速側)に任意に変更できるように構成
している。又、制御装置34により図3の電磁弁40を
高速で2位置に切換操作して油圧シリンダ7への作動油
の流量を変更することにより(最高流量は操作ペダル4
8で設定されている値)、操作ペダル48の操作位置に
関係なく、油圧シリンダ7が第2ブーム部分4bを左揺
動側に駆動する速度を、低速側に任意に変更できるよう
に構成している。
【0023】図2に示すように制御装置34において
は、角度センサー36〜38からの検出信号による第1
ブーム部分4aの上下角度、第2ブーム部分4bの左右
角度及びアーム5の前後角度と、第1ブーム部分4a、
第2ブーム部分4b及びアーム5の各長さとにより、バ
ケットピン6aの位置を常時算出している。これによ
り、バケットピン6aが図4及び図5に示す前又は横牽
制領域B1,B2に入り込むと、電磁弁39,40が前
述のように高速で切換操作されて、右及び左操作レバー
9,10、操作ペダル48の操作位置に関係なく、第1
ブーム部分4aの上昇側への作動速度、アーム5の掻き
込み側への作動速度及び第2ブーム部分4bの左揺動側
への作動速度が減速操作される。この場合、バケットピ
ン6aが前及び横牽制領域B1,B2内に入り込むほ
ど、つまり、バケットピン6aが前及び横牽制面A1,
A2に近づくほど、大きく減速操作されるように構成し
ている。
【0024】次に、バケットピン6aが前牽制面A1に
達したとする。この場合、右操作レバー9が第1ブーム
部分4aの上昇側に操作されても、又、左操作レバー1
0がアーム5の掻き込み側に操作されても、電磁弁39
がアンロード位置(遮断位置に相当)に保持され、制御
弁21,22及び補助制御弁25に対するパイロット圧
が消えてこれらが中立位置に戻り、油圧シリンダ11,
12に対する作動油が遮断されて第1ブーム部分4a及
びアーム5が停止操作される。そして、バケットピン6
aが前牽制面A1に達した際に、操作ペダル48が第2
ブーム部分4bの左揺動側に操作されても、電磁弁40
がアンロード位置(遮断位置に相当)に保持され油圧シ
リンダ7への作動油が遮断されて、第2ブーム部分4b
が停止操作される。バケットピン6aが前牽制面A1上
に位置する場合に、バケット6の油圧シリンダ13の操
作は行えるのであり、バケットピン6aが前牽制面A1
上を移動して行くような操作も極低速で行える。
【0025】次に、バケットピン6aが横牽制面A2に
達したとする。この場合、操作ペダル48が第2ブーム
部分4bの左揺動側に操作されても、電磁弁40がアン
ロード位置(遮断位置に相当)に保持され油圧シリンダ
7への作動油が遮断されて、第2ブーム部分4bが停止
操作される。バケットピン6aが横牽制面A2上に位置
する場合、バケット6の油圧シリンダ13の操作は行え
るのであり、バケットピン6aが横牽制面A2上を移動
して行くような操作も行える。そして、前及び横牽制領
域B1,B2内にバケットピン6aが位置する状態にお
いて、バケットピン6aが前及び横牽制面A1,A2か
ら離れる方向に操作された場合には、前述のような電磁
弁39,40による減速操作は行われず、右及び左操作
レバー9,10、操作ペダル48により設定されている
通常の速度で第1ブーム部分4a等が作動する。
【0026】(5)次に、電磁弁39,40の操作、及
び電磁弁39,40とエンジン45との関係について説
明する。図2に示すように、パイロットポンプ33及び
図3の第1〜第3ポンプ18〜20を駆動するエンジン
45により、発電機46が駆動されており、発電機46
からの電力がバッテリー47に供給されている。バッテ
リー47からの電力は断続回路50(制御手段に相当)
を介して制御装置34に供給されており、この制御装置
34から電磁弁39,40のソレノイド部に対し、電力
が供給(通電)及び遮断操作される。パイロットポンプ
33に接続されるリリーフ弁51とパイロットポンプ3
3との間に、圧力センサー52(検出手段に相当)が接
続されている。
【0027】以上の構成により図1及び図2に示すよう
に、エンジン45を作動させている状態では(ステップ
S1)、パイロットポンプ33が駆動されてパイロット
圧が上昇しているので、これが圧力センサー52により
検出されて、断続回路50が接続側に操作される(ステ
ップS2)。これにより、発電機46及びバッテリー4
7からの電力が制御装置34に供給され、これに基づき
制御装置34は電磁弁39,40のソレノイド部に電力
を供給(通電)して(ステップS3)、電磁弁39,4
0をアンロード停止位置(作業位置に相当)に操作保持
する。
【0028】図2及び図3に示す電磁弁39,40は前
項(4)に記載のように、アンロード位置(遮断位置に
相当)とアンロード停止位置(作業位置に相当)の2位
置切換式で、バネによりアンロード位置(遮断位置に相
当)側に付勢されている。これにより、通常の作業状態
においてバケットピン6aが前及び横牽制領域B1,B
2、前及び横牽制面A1,A2に達していない場合に
は、前述のように制御装置34からの電力が電磁弁3
9,40のソレノイド部に常時供給されて、電磁弁3
9,40がアンロード停止位置(作業位置に相当)に保
持されており、油圧シリンダ11,12,7へ作動油が
通常どおりに給排操作される。
【0029】そして、前項(4)に記載のようにバケッ
トピン6aが図4及び図5の前又は横牽制領域B1,B
2に入り込むと(ステップS4)、制御装置34により
電磁弁39,40のソレノイド部への電力の供給(通
電)及び遮断が高速で繰り返されて(ステップS5)、
電磁弁39,40が高速で切換操作され、油圧シリンダ
7,11,12が減速操作される。次に、前項(4)に
記載のようにバケットピン6aが前又は横牽制面A1,
A2に達すると(ステップS6)、制御装置34により
電磁弁39,40のソレノイド部への電力の供給(通
電)が遮断されて(ステップS7)、電磁弁39,40
がバネの付勢力でアンロード位置(遮断位置に相当)に
操作保持され、油圧シリンダ7,11,12が停止操作
されるのである(牽制手段に相当)。
【0030】次に、エンジン45が停止している状態で
は(ステップS1)、パイロットポンプ33も停止して
パイロット圧が低下しているので、これが圧力センサー
52により検出されて、断続回路50が自身の付勢作用
で遮断側に切り換わる(ステップS8)。これにより、
発電機46が停止していてもバッテリー47からの電力
が、断続回路50で遮断されて制御装置34には供給さ
れない。これに基づいて、制御装置34から電磁弁3
9,40のソレノイド部にも電力が供給されないのであ
り、電磁弁39,40もバネの付勢力でアンロード位置
(遮断位置に相当)に切り換わっているのである。
【0031】〔別実施例〕前述の実施例ではパイロット
ポンプ33からのパイロット圧を圧力センサー52で検
出することにより、エンジン45の作動及び停止を検出
しているが、図3の第1〜第3ポンプ18〜20の圧力
を検出して、エンジン45の作動及び停止を検出した
り、エンジン45の出力軸の回転を直接検出するように
構成してもよい。前述の実施例においては図4及び図5
に示すように、バケットピン6aの位置を基準として前
及び横牽制面A1,A2を設定しているが、バケットピ
ン6aの位置にも角度センサー(図示せず)を設置し
て、バケット6の先端及び左横側面の位置に対し前及び
横牽制面A1,A2を設定するように構成してもよい。
この場合には、図4及び図5に示す軌跡C1,C2が本
発明の前及び横牽制面となるのである。
【0032】前述の実施例では、右及び左操作レバー
9,10の操作によりパイロット弁41〜44を直接機
械的に操作し、このパイロット弁41〜44からのパイ
ロット圧で制御弁21〜24を切換操作する型式であ
り、この型式に本発明を適用しているが、本発明を次の
ような型式のバックホウに適用してもよい。つまり、右
及び左操作レバー9,10、操作ペダル48の操作位置
をポテンショメータ(図示せず)で電気的に検出して、
電磁比例減圧弁型式のパイロット弁(図示せず)を操作
してパイロット操作型式の制御弁21〜24,27を切
換操作する型式や、右及び左操作レバー9,10、操作
ペダル48の操作位置をポテンショメータ(図示せず)
で電気的に検出して、この検出値に基づいて電磁比例減
圧弁型式の制御弁(図示せず)を操作する型式であり、
このような型式において制御弁21,22,27と油圧
シリンダ7,11,12との間に、本発明の電磁弁3
9,40を設けるのである。
【0033】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンと断続回路の操作との関係での制御の
流れを示す図
【図2】右及び左操作レバー、パイロット弁、電磁弁及
びパイロット油路等を示す油圧回路図
【図3】バックホウ装置用の各油圧シリンダ、制御弁、
及びパイロット油路等を示す油圧回路図
【図4】前牽制面及び前牽制領域等を示す側面図
【図5】前及び横牽制面、前及び横牽制領域等を示す平
面図
【図6】バックホウの全体側面図
【符号の説明】
2 旋回台 3 バックホウ装置 6 バックホウ装置のバケット 7,11,12 バックホウ装置駆動用の油圧
シリンダ 15 運転部 16,17 外部フレーム 36,37,38 位置センサー 39,40 電磁弁 45 エンジン 50 制御手段 52 検出手段 A1,A2 牽制面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/24 E02F 3/43 F15B 20/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バックホウ装置(3)駆動用の油圧シリ
    ンダ(7),(11),(12)への作動油の給排を許
    す作業位置、及び作動油を遮断して前記油圧シリンダ
    (7),(11),(12)を停止させる遮断位置に切
    換操作自在で、前記遮断位置側に付勢された電磁弁(3
    9),(40)と、 搭載されたエンジン(45)が作動しているか否かを検
    出する検出手段(52)と、この検出手段(52)に基
    づいて前記エンジン(45)の停止中は前記電磁弁(3
    9),(40)への通電を遮断し、且つ、前記エンジン
    (45)の作動中は前記電磁弁(39),(40)へ通
    電して、これを作業位置に切換操作しておく制御手段
    (50)とを備えると共に、 旋回台(2)に備えられた運転部(15)の最外側を覆
    う外部フレーム(16),(17)から外方に所定距離
    だけ離れた牽制面(A1),(A2)を空間上に設定す
    る設定手段と、バックホウ装置(3)のバケット(6)
    の位置を検出する位置センサー(36),(37),
    (38)とを備え、 前記位置センサー(36),(37),(38)の検出
    に基づき、前記バケット(6)が前記牽制面(A1),
    (A2)を越えて運転部(15)側に入り込もうとする
    と、前記制御手段(50)に優先して前記電磁弁(3
    9),(40)への通電を遮断しこれを前記作業位置か
    ら遮断位置に切換操作して、前記バックホウ装置(3)
    駆動用の油圧シリンダ(7),(11),(12)を停
    止させ、前記バケット(6)の運転部(15)側への入
    り込みを牽制阻止する牽制手段を備えてあるバックホ
    ウ。
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