JP3290272B2 - 情報通信における課金システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、無線あるいは／および
有線を利用した情報通信において、加入者が利用した情
報に対する料金の課金・徴収を効率よく、且つ確実に行
うことができる課金システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、ＣＡＴＶや衛星通信を利用し
た場合の情報利用料金をどのように徴収するかが大きな
課題となっている。現在広く使われている方式として
は、加入者が端末装置を設置したことによってチャンネ
ルを使っているものとみなし、画一的な使用料を徴収す
るのが一般的である。また、最近の衛星放送では、第三
者の不正利用を防止するため、ホスト局からの送信信号
にスクランブルを施し、加入者がこれを解除するための
復号器を別途設け、この復号器を設置した場合に予め決
められた月額料金を徴収するシステムも普及している。

【０００３】ところで、ＣＡＴＶで代表される有線通信
では、有線回線が双方向通信機能を有し、放送番組ライ
ブラリーから加入者が希望する放送番組を入手するリク
エスト通信が行われている。また、衛星放送で代表され
る無線通信においても、加入者個別宛の情報サービスが
考えられている。しかし現段階では、衛星通信用の送信
器を各加入者が設置するには費用が嵩むなど実用化にあ
たっての課題が残されているため、例えばリクエスト用
上り回線を電話回線などの公衆回線で構成し、加入者が
希望番組のコードと共に加入者固有のＩＤをホスト局へ
送信し、これに応答してホスト局からは加入者ＩＤを付
加して情報を送出し、当該番組が到来したとき加入者端
末を動作させることによって、リクエスト通信が可能と
なる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように、無線ある
いは有線であってもその回線構成を問わず、加入者が希
望する情報だけを受信する通信システムが考えられてい
る中、月極などによる固定料金を徴収するのであれば、
情報の利用頻度に応じた適正な課金を行うことはできな
い。また、従来の課金方式では加入者が自主的に受信料
を支払うことが前提となっており、料金徴収の効率は非
常に悪い。

【０００５】本発明は上述した従来の課題を解決するこ
とを目的としたもので、加入者からは利用したメディア
の頻度に応じた適正な課金を行うことができる課金シス
テムであって、特にデータ処理の効率化を考慮したもの
である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め本発明による課金システムでは、パケット化した各種
データを格納したホストコンピュータと送信機からなる
センタと、上記各種データを受信・処理する端末装置か
らなり、両者は無線通信あるいは／および有線通信を利
用して情報通信を行うと共に、上記通信手段とは別に公
衆回線によって接続され、上記センタからのデータの信
号フレームにはパケットごとに情報の価値に応じた利用
料金を示す数種の課金コードの一つを書き込むと共に、
上記端末装置は受信したデータのうち実行したパケット
ごとの課金コードを蓄積し、任意のタイミングで行われ
る送信側からの指示に従って蓄積した課金コードを公衆
回線を通して送信側にアップロードするという手段を用
いた。

【０００７】

【作用】センタと端末装置とは、衛星通信で代表される
無線通信やＣＡＴＶで代表される有線通信によって連絡
しており、カラオケデータ、ゲームデータあるいはビデ
オ信号などの各種データ通信を行う。センタは各種デー
タを伝送する際、パケットごとにアドレス、誤り訂正符
号などの付記的データに加えて課金コードを付してこれ
を行う。この課金コードは情報の価値に応じた利用料金
を示すものであり、￥１０００、￥５００という具合に
数種に統一されている。端末装置はパケット化されたデ
ータを受信して誤り補正を行うと共に、予め決められた
命令系に従ってパケットの内容およびパケットごとの課
金コードをメモリに書き込み、アドレスに従ってパケッ
トごとのデータを読み出し、実行する。そして、蓄積し
た課金コードのアップロードは送信側からの指示に従う
ものとし、このタイミングはデータの実行と並行して行
うようにしてもよいし、定期的に行うことであってもよ
い。また、公衆回線は電話回線などから構成され、課金
専用回線としての機能を有するが、無線通信を利用する
場合にはリクエスト用上り回線としての機能も有する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付した図面に従っ
て説明する。図１は無線通信の手段として衛星通信を利
用し、また、有線通信手段としてＣＡＴＶ通信を利用し
た場合の本発明全体を示したブロック図である。同図中
１０は通信衛星、２０は各種メディアの情報を送信する
ホスト局、３０は加入者側の端末装置である。また、端
末装置３０はＣＡＴＶ回線６０によってＣＡＴＶ局４０
と連絡しており、通信を行う。そして、センタとして機
能するホスト局２０およびＣＡＴＶ局４０は、各種デー
タをパケット化して端末装置３０に伝送する。さらに、
端末装置３０とホスト局２０並びにＣＡＴＶ局４０とは
電話回線網などの公衆回線網５０によって接続されてお
り、この公衆回線網５０を通して後述する課金処理を行
う。

【０００９】図２は加入者側の端末装置の内部構成を示
すブロック図であって、１は装置全体を制御すると同時
に受信データを処理するための端末コントローラであ
り、主としてパケット化されたデータの誤り補正を行う
と共に、パケットに付されたアドレスに従ってデータを
処理する。２はＣＡＴＶ回線６０を介してＣＡＴＶ局と
通信を行うためのＣＡＴＶアダプタである。また、衛星
通信を行うため、アンテナ３によって受信した電波はコ
ンバータ４で周波数変換および増幅を行い、チューナ５
で検波およびチャンネル選択が行われる。そして、受信
信号にスクランブル処理が施されている場合にはスクラ
ンブル解除装置６で復号し、そうでない場合には直接デ
ータ処理が行われる。また、信号がビデオ信号やオーデ
ィオ信号などのアナログ信号の場合にはビデオ変換装置
７、あるいは音声変換装置８にチューナ５から直接信号
入力されディスプレイやスピーカに出力される。一方、
デジタル信号の場合には映像データは端末コントローラ
１でデータ処理し、ビデオデータとしてビデオ変換装置
７に送出され、ビデオ変換装置７においてビデオ信号に
変換される。また、ＭＩＤＩ信号やＰＣＭ信号の場合に
は端末コントローラ１で同じくデータ処理された後に音
声処理装置８に出力され、ここでアナログのオーディオ
信号に変換されてディスプレイやアンプに対して出力さ
れる。また、信号が他の形態のデジタル信号である場合
には外部インターフェイス９を介してデータに適合する
デバイスに入力される。ここで、受信信号の種別がアナ
ログであるかデジタルであるかを識別するのは、端末コ
ントローラ１の内部に設置されているＣＰＵが行うこと
になる。１１はメモリであり、端末装置固有のデータや
処理手順を記憶し、さらに伝送されたデータを保存した
り、一時的に保存するバッファメモリなどが該当する。
１２はモデムあるいはデジタル回線アダプタに代表され
るＮＣＵであり、公衆回線５０がアナログ回線の場合に
はモデムを、デジタル回線の場合にはデジタル回線アダ
プタが位置する。

【００１０】本実施例では、情報源となるセンタとして
ホスト局２０およびＣＡＴＶ局４０の２局を採用し、端
末装置１０が要求する各種の情報を、無線通信手段であ
れば衛星通信によってホスト局２０から、有線通信手段
であればＣＡＴＶ局４０から入手する。これに対して、
端末装置の課金に関する情報は、ＮＣＵ１２を介して上
記各局と接続されている公衆回線網５０によって行われ
る。ここで、本実施例では端末装置１０が要求する情報
のみを受信するリクエスト通信を前提としている。そこ
で、ＣＡＴＶ通信においてはＣＡＴＶ回線６０が双方向
通信機能を有するので、このＣＡＴＶ回線６０をリクエ
スト用上り回線として使用し、衛星通信においては、課
金情報と同様、リクエスト用上り回線として公衆回線網
５０を用いることとする。すなわち、有線通信であれば
ＣＡＴＶ回線６０を用いて、また、無線通信であれば公
衆回線網５０を利用して、端末装置１０から端末固有の
ＩＤと共に希望する番組をリクエストし、ホスト局２０
・ＣＡＴＶ局４０などのセンタでは顧客情報に関するデ
ータベースを検索して該当するデータを端末固有３０の
ＩＤと共に伝送することを基本としている。また、ＩＤ
の照合ができなければ受信データを利用できないように
して、第三者の無断利用を防止する手段も適宜採用す
る。

【００１１】上述の構成において、センタ各局は各種デ
ータをパケット化して格納しており、センタのデータベ
ースをこのように構成することによって、データ伝送時
にパケットを共用することができる。例えば、ゲームＡ
ではパケット１〜１０を使用し、他のゲームＢではパケ
ット１〜３およびパケット２０〜２５を使用するとすれ
ば、パケット１〜３は共用部分とすることができ、セン
タが有するデータベースのデータ量を小さくすることが
できる。そして、端末装置１０からＣＡＴＶ通信にあっ
てはＣＡＴＶ回線、衛生通信にあっては公衆回線を介し
てリクエストがあったなら、センタ側はこのリクエスト
に応じて複数のパケットを選択・組み合わせて、それぞ
れにＩＤ、アドレスなどの付記的符号を付けて伝送す
る。そして、端末装置１０が自己宛のＩＤが付いたデー
タを受信したなら、アドレスに従ってパケットを逐次処
理していく。さらに、各パケットには上記の付記的符号
に加え、情報の価値に応じた利用料金を示す課金コード
が書き込まれており、端末装置１０はこれをメモリ１１
に蓄積しておく。この課金コードはパケット単位の利用
料金を示すものであり、情報の価値に応じて例えば、￥
１０００、￥５００、￥１００といった課金コードを定
めておく。これは必ずしも、円単位で示す必要はなく、
センタ側で利用料金として換算できるように課金情報を
コード化すればよい。そして、メモリ１１に蓄積した課
金コードを予め決められたタイミングでセンタ側にアッ
プロードすることによって一連の課金処理を終了する。
このときの、センタへのアップロードのタイミングは任
意であり、センタと端末装置１０との両者が予め取り決
めておくことを条件に自由である。また、メンテナンス
を考慮して端末装置１０が自由にセンタの課金情報に連
絡することを避けるため、端末装置１０本意ではセンタ
へのアクセスはできないこととする。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように本発明では、センタ
は各種データをパケット化して格納しており、データ伝
送時においてパケットを共用することができるので、デ
ータベースおけるデータ量を少なくすることができる。

【００１３】また、各種データをパケットごとに課金コ
ードを付して伝送し、端末装置は受信したデータのうち
実行したパケットごとの課金コードを公衆回線を通して
送信側にアップロードするようにしたので、リクエスト
したメディアに対してのみ課金を行うことができ非常に
合理的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明全体をを示すブロック図

【図２】実施例の端末装置を説明したブロック図

【符号の説明】

１ 端末コントローラ １０ 通信衛星 ２０ ホスト局 ３０ 端末装置 ４０ ＣＡＴＶ局 ５０ 公衆回線 ６０ ＣＡＴＶ回線

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パケット化した各種データを格納したホス
   トコンピュータと送信機からなるセンタと、上記各種デ
   ータを受信・処理する端末装置からなり、両者は無線通
   信あるいは／および有線通信を利用して情報通信を行う
   と共に、上記通信手段とは別に公衆回線によって接続さ
   れ、上記センタからのデータの信号フレームにはパケッ
   トごとに情報の価値に応じた利用料金を示す数種の課金
   コードの一つを書き込むと共に、上記端末装置は受信し
   たデータのうち実行したパケットごとの課金コードを蓄
   積し、任意のタイミングで行われる送信側からの指示に
   従って蓄積した課金コードを公衆回線を通して送信側に
   アップロードすることを特徴とした情報通信における課
   金システム。