JP3289820B2 - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JP3289820B2
JP3289820B2 JP29583596A JP29583596A JP3289820B2 JP 3289820 B2 JP3289820 B2 JP 3289820B2 JP 29583596 A JP29583596 A JP 29583596A JP 29583596 A JP29583596 A JP 29583596A JP 3289820 B2 JP3289820 B2 JP 3289820B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサーマルヘッドの一例として、例
えば特開平5ー84952号公報にて提案されているサ
ーマルヘッドは、長方形の絶縁基板の表面に、該絶縁基
板の一方の長辺と平行に印字媒体、例えば発熱抵抗体を
配置し、該発熱抵抗体の所定ドット数ごとの駆動を行う
複数の駆動ICを前記発熱抵抗体の配置方向と平行な直
線に沿って配置し搭載している。
【0003】一方、絶縁基板の他方の長辺に、外部制御
回路との接続を図るための複数の外部接続端子が形成さ
れ、前記複数の駆動ICを前記発熱抵抗体の配置長さよ
りも短い長さの領域内に配置し、これによってスペース
余裕ができた前記絶縁基板の長手方向の両端部に前記外
部接続端子を集中的に配置している。
【0004】さらに、前記絶縁基板上の駆動ICの搭載
部より絶縁基板の他方の長辺に至る帯状領域に前記外部
接続端子の一部に対してその一端または両端が導通しつ
つ絶縁基板長手方向に延びる信号配線パターンを形成
し、この信号配線パターンに対し各駆動ICの所定の信
号入力パッドを共通接続している。
【0005】前記サーマルヘッドは、絶縁基板の長手方
向の両端部に外部接続端子を集中配置したから共通配線
の接続端子から各発熱抵抗体への供給部分までの長さを
短くできるので、電圧降下が低減し印字品位を向上させ
ることができる。このことは、グランド配線も共通配線
と同様に前記外部接続端子から発熱抵抗体のドットを駆
動する各駆動ICに共通に接続されるから、外部接続端
子を絶縁基板の両端部に配置すれば、共通配線、グラン
ド配線の双方の配線長さを短くでき、電圧降下の低減を
図ることができる。
【0006】また、従来提案されているサーマルヘッド
の他の一例として、例えば特開平5ー177863号公
報にて提案されているサーマルヘッドは、長方形の絶縁
基板上に発熱抵抗体及び駆動ICが長手方向にそれぞれ
平行に配置されており、さらに該絶縁基板上には発熱抵
抗体と駆動ICとを接続するための個別電極、グランド
電極、各駆動ICの各制御信号パッドを共通に接続する
信号配線パターンが形成されている。
【0007】そして、前記駆動ICの搭載部を基準に発
熱抵抗体が配置されている側とは反対側の長辺の端縁に
沿ってグランド電極が形成され、該グランド電極と駆動
ICとの間に前記信号配線パターンが配置されている。
【0008】前記サーマルヘッドは、前記グランド電極
を長方形の絶縁基板の一方の長辺の端縁に沿って形成す
ることで、グランド電極の幅を広くあるいは厚く形成で
きるので、発熱抵抗体には比較的大きな電流を流すこと
ができる。
【0009】さらに、従来提案されているサーマルヘッ
ドの他の一例として、例えば特公平7ー12702号公
報にて提案されているサーマルヘッドは、長方形の絶縁
基板上に、該絶縁基板の一方の長辺と平行に発熱抵抗体
を配置し、該発熱抵抗体の所定ドット数ごとの駆動を行
う複数の駆動ICを前記発熱抵抗体の配置方向と平行な
直線に沿って配置し搭載している。
【0010】そして、絶縁基板上に設けられた、複数の
信号配線、例えばシグナルイン端子、電源端子、クロッ
ク信号端子、グランド端子、ラッチ端子、ストローブ端
子、シグナルアウト端子等の各駆動ICの各入力信号配
線端子がワイヤボンディングにて共通信号線に接続され
ている。
【0011】これらの共通信号線は、他方の長辺に沿っ
て形成されたグランド電極パターンと複数の駆動IC列
との間に配置されるとともに絶縁基板の他方の長辺端部
にて共通電極パターンとグランド電極パターン先端部に
沿って形成され、その内のストローブパターンのみ、各
駆動ICの下側を通すように直線状に配置されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平5ー
177863号公報にて提案されたサーマルヘッドは、
絶縁基板上に幅の広いグランド電極を形成することは、
必然的に絶縁基板自体の短辺幅が大きくなり、小型化へ
の障害とならざるをえない。さらに、グランド電極を絶
縁基板上の発熱抵抗体が配置される側とは反対側の長辺
の端縁に沿って形成しているが、その部分の絶縁基板上
のスペースは、グランド電極のみである。このような構
成において、例えば信号配線パターンとグランド電極と
を重ねて配置しても、駆動ICとグランド電極間、およ
び駆動IC実装下のスペースが残されてしまうだけなの
で、省スペースには寄与しない。
【0013】このように、前記特開平5ー177863
号公報にて提案されたサーマルヘッドは、グランド電極
のみに絶縁基板上のスペースの一部を割り当てている
が、これが絶縁基板自体の幅を拡大する要因になってい
る。そこで本発明は、前記問題点に鑑み、グランド電極
のパターンの幅を広くしつつ絶縁基板の幅の増加を抑え
て小型化できるサーマルヘッドを提供する点にある。
【0014】また、特開平5ー84952号公報にて提
案された外部接続端子を絶縁基板の両端部に配置したサ
ーマルヘッドを、ファクシミリなどのセットに組み込む
場合、サーマルヘッドを駆動する信号を出力するセット
側の制御基板、駆動用の電源電圧、例えば24Vを供給
する電源基板とサーマルヘッド基板とを接続する必要が
ある。
【0015】一般的にセット側では電源基板または制御
基板を数種のファクシミリセット機種に共用するために
汎用性を持たせるためと、同一仕様による製造コストの
削減から各々独立した基板として組み込むことが行われ
ている。このため、電源基板と制御基板にはサーマルヘ
ッド基板とを接続するための接続端子が独立して設けら
れている。
【0016】前記構造のサーマルヘッド基板をセットと
を電気的に接続する場合、サーマルヘッドの両側外部接
続端子にそれぞれ接続ケーブルを取り付けるが、前記両
側外部接続端子内にはそれぞれ電源端子と制御信号端子
とが混在しているため、さらに接続ケーブルのセット側
端には電源基板接続端子用と制御基板接続端子用に分岐
し、先端に2個のコネクタを取り付ける必要がある。こ
のため、前記構造のサーマルヘッド基板では、サーマル
ヘッド基板をセットに組込む場合には、先端を2系統に
分岐した2個のケーブルが必要となる。
【0017】また、先端を分岐したケーブルは特殊仕様
となり、ケーブルの製造原価を高め、プリンターセット
の価格にも影響する。そこで先端の分岐していない標準
仕様のケーブルを使用する場合は、セット側にてサーマ
ルヘッド基板と接続するための電源基板接続端子および
制御基板接続端子を一か所に集中配置せざるを得なくな
り、セット側での製造原価を高める要因にもなる。
【0018】さらに、前記従来のように外部接続端子を
集中配置すると、外部接続端子のグランド端子から各駆
動ICのグランド端子に共通に接続するグランド電極を
発熱抵抗体に対して駆動IC列と反対側の絶縁基板長辺
端部に沿って配置しなければならなくなる。さらにま
た、前記グランド電極は同時に印字する発熱抵抗体のド
ット数に応じた電流容量が必要であり、一般的には3〜
6A程度の電流容量が必要となる。
【0019】このような電流容量を有するグランド電極
パターンを得るためには、パターン幅は約1mm程度は
必要であり、このようなグランド電極を前記絶縁基板上
に新たに追加すると、絶縁基板の短手寸法がそれだけ大
きくなってしまう。
【0020】また、前記特公平7ー12702号公報に
て提案されたサーマルヘッドは、ストローブパターンを
除く他の複数の信号配線は、駆動IC列とグランド電極
間に配置されて、駆動ICの入力信号端子とそれぞれ接
続されている。このような構成においては、駆動ICの
入力信号端子と各信号配線をワイヤボンディングするた
めには、駆動ICと信号配線パッド間の距離が必要なう
え、複数の信号配線の配置領域が必要になることから、
絶縁基板の短辺方向のサイズ短縮が困難となる。
【0021】さらに本発明は、前記問題点に鑑み、サー
マルヘッドとセット側との電気的接続箇所数を削減し、
しかもセット側での電源基板や制御基板の接続端子に独
立して接続する場合でも容易にケーブルの分離、分割が
でき、前記複数の信号配線の前記配置の問題を解決し、
絶縁基板の短縮を図るサーマルヘッドを提案するもので
ある。
【0022】
【課題を解決するための手段】長方形の絶縁基板上に、
該絶縁基板の長手方向に配置した発熱抵抗体と、前記絶
縁基板上にその長手方向に配置した複数の駆動ICとを
備えたサーマルヘッドの前記発熱抵抗体から導出されて
前記駆動ICにそれぞれ接続される個別電極上に設けら
れた絶縁膜上に前記絶縁基板の長手方向に沿って前記駆
動ICのグランド端子にそれぞれ接続されるグランド電
極を設ける。
【0023】
【発明の実施の形態】まず、本発明のサーマルヘッドの
実施の形態の全体平面を図1に基づいて説明する。図1
に示すように、長方形の絶縁基板1上に設けたグレーズ
層上に(図示せず)、その第1の長辺2側に該第1長辺
と平行に発熱抵抗体6が形成され、該発熱抵抗体6と前
記第1の長辺2との間に前記発熱抵抗体6と平行に第2
共通電極7を形成する。なお、第1共通電極については
後述する。前記第2共通電極7の一方端は、前記第1の
長辺2の端部において第1短辺4に沿って前記発熱抵抗
体6と直交方向に共通電極延設部7aが延設されてい
る。
【0024】前記発熱抵抗体6の各ドットから第2の長
辺3側に延長された各個別電極8の末端部には発熱抵抗
体6の各ドットを駆動するための駆動IC9が搭載さ
れ、各個別電極に接続されている。また、図2、図3に
て後述するように駆動IC9の下部及び該駆動IC列と
個別電極パッド間に信号配線13が配設されており、該
信号配線13は前記絶縁基板1の長辺と同方向に延設さ
れ、第1の短辺4側にて外部接続端子群14となる。そ
して、これら外部接続端子郡14は、コネクタ、フレキ
シブルケーブルなどにより本体セット側と接続される。
【0025】また、各駆動IC9に共通に接続される第
1グランド電極15は駆動IC9の搭載列と発熱抵抗体
6との間において発熱抵抗体6と同方向に配置されてい
る。前記第1グランド電極15からは後述する第2グラ
ンド電極とを接続するための接続電極22が第2の長辺
3へ向けて延設されている。さらに、前記駆動IC9の
搭載部は、封止樹脂16にて封止されサーマルヘッド基
板28となる。
【0026】次に、図1、図2及び図3のパターン配置
図を参照しながらが、サーマルヘッドの詳細パターン配
置を説明する。まず、長方形の絶縁基板1の上面に金、
アルミニウムなどの導体抵抗値の低い金属材料にて第1
共通電極17、個別電極8、第2グランド電極18、信
号配線13をフォトエッチング法にて形成する。この中
で第1共通電極17は各発熱抵抗体ドットに発熱用の電
流を供給するための電極であって発熱抵抗体6部にて櫛
の歯状のパターン(図示せず)に形成されている。
【0027】前記個別電極8の一端を発熱抵抗体6の形
成部にて櫛の歯状のパターン(図示せず)を形成して前
記第1共通電極17の櫛の歯状パターンとが交互に配置
される。さらに個別電極8の他端は発熱抵抗体6から遠
ざかる第2の長辺3側に延長されており、前記発熱抵抗
体6の各ドットに発熱用の電流を供給する。
【0028】前記第2グランド電極18は、前記駆動I
C9のグランドパッド19とワイワ30にてボンディン
グされる発熱用電流のグランドパターンとなっている。
前記信号配線13は、発熱抵抗体6の各ドットに発熱用
電流を供給するための駆動IC9を制御するための信号
を送る配線である。前記各配線パターン形成の後、発熱
抵抗体6を前記第1共通電極17と個別電極8の櫛の歯
状パターンが交互に形成された上に電気的に接続して形
成する。
【0029】そして、前記第1共通電極17の一部また
は全部に重なるように第2共通電極7を金、銀などの導
体抵抗値の低い金属材料にて形成し、共通電極全体の導
体抵抗値を低下させて電流容量を増加させる。これによ
って複数のドットを同時に通電印字した場合にも共通電
極による電圧降下を低く抑えることができる。
【0030】さらに、前記第1グランド電極15を駆動
IC9の搭載列と発熱抵抗体6との間に配置する。この
第1グランド電極15の下には絶縁膜21が第1グラン
ド電極15のパターン幅よりも広い幅で形成されてい
る。ここで第1グランド電極15はグランド電極全体の
電流容量を増大させるための補強パターンとなってい
る。
【0031】さらに、該第1グランド電極15の下には
非晶質ガラスから構成される保護膜20(図3、図4)
が設けられており、該保護膜20の下には個別電極8お
よび信号配線13が配置されており、特に信号配線13
は駆動IC9下及び駆動IC9列と個別電極パッド11
間に配置されている。
【0032】この部分は、絶縁膜21が上層でその下層
として保護膜20を形成し、二層構造の絶縁膜とするの
が好適である。なぜなら、この第1グランド電極15と
して導体抵抗値の低い銀系金属材料を使用する。この時
この銀系金属材料は800℃前後の焼成温度で燒結形成
するが、このような高温で焼成すると、下層に保護膜2
0を構成する非晶質ガラスの層があると、銀膜から焼成
中に銀が保護膜20に拡散を起こすからである。
【0033】この銀が拡散を起こす要因としては、保護
膜20が非晶質ガラスを主成分とした層では、その軟化
点が750℃と低い温度となっているため、上層の銀系
材料を800℃の高温で焼成すると焼成中に下層の非晶
質ガラスが溶融し、容易に銀が非晶質ガラス中に浸透、
拡散していくことになる。また、前記拡散が保護膜20
の下層の電極、例えば金電極にまで拡散が進み、金と銀
との合金層を形成するに至り、個別電極8の導体抵抗値
を増加させてしまい、印字濃度むら、最悪の場合は個別
電極の断線不良を起こすことがある。
【0034】このため、銀の拡散が下層に進行しないよ
うに、拡散防止層として結晶化ガラスを主成分とする層
を絶縁膜21として設けるのが有効である。この結晶化
ガラスは、その軟化点温度が800℃以上と非晶質ガラ
スよりも軟化点温度が高く、銀の800℃前後の焼成に
よっても溶融することなく銀の拡散を防止することがで
きる。
【0035】また、他の拡散防止法として、前記第1グ
ランド電極15を拡散の生じにくい金で構成すると、二
層構造とする必要はなく、非晶質ガラスの保護膜20を
設けるだけで十分である。さらに他の拡散防止方法とし
て、非晶質ガラスの軟化点よりも低い温度、または軟化
点に近い温度、例えば焼成温度が600℃以下の低温焼
成用銀ペーストを用いて第1グランド電極を構成すれば
銀の拡散は低減されるので、この場合は二層構造とする
必要がなくなるが、前記二層構造の採用を妨げるもので
はない。ただ、この場合は銀の導体抵抗値が、前記高温
の800℃前後で焼成したものよりも高くなる。
【0036】次に、前記サーマルヘッド基板28の前記
外部接続端子群14について図1及び図2を参照しなが
ら詳述する。図1に示すように、各駆動IC9の搭載ピ
ッチPを駆動IC9の出力ビット数に相当する発熱抵抗
体ドット数長さEよりも短くする。つまり複数の駆動I
Cの配線長を、発熱抵抗体6の有効印字幅長さよりも短
い領域に配置することで絶縁基板1のいずれか一方の端
部に空きスペースを形成する。
【0037】この空きスペースに駆動IC9の搭載列と
重ならないように外部接続端子群14を設ける。このに
よって前記絶縁基板1の短辺幅寸法を小さくでき、サー
マルヘッド基板の小型化に繋がる。
【0038】前記外部接続端子群14は、図2に示すよ
うに、前記外部接続端子群14の中で一番外側には24
Vの駆動電圧供給端子(COM)24が配置され、該駆
動電圧供給端子24に第2共通電極7が接続され、必要
な電流容量に応じて端子数を任意に形成する。前記駆動
電圧供給端子24の内側にグランド(GND)端子25
が配置され第1グランド電極15が接続される。
【0039】さらに、前記グランド端子25の内側に向
けて順次駆動IC制御用の信号端子群26が配置され、
該信号端子群26はシグナルイン(SI)、ストローブ
1〜ストローブ4(STR1〜STR4)、ラッチ(L
AT)、クロック(CLK)、サーミスタ(TM)、ロ
ジック電源(VDD)などの端子が配置される。これら
の信号端子には信号配線13(図2)がそれぞれ接続さ
れるが、この信号配線13を駆動IC9の下側及び駆動
ICと前記個別電極8の接続パッド11との間に配置す
るのが好適である。このように配線すると駆動ICと前
記第2のグランド電極18間に信号配線が存在しないか
ら、絶縁基板1の短辺方向のサイズを短縮することがで
きる。また、この際、必要があればサーミスタ30など
の単一部品を第2の短辺5の近傍のスペースに配置す
る。
【0040】図2に示すように、第2共通電極7を絶縁
基板1の片側短辺4側から取り出す構造であるから、発
熱抵抗体6の有効印字幅の片側端を絶縁基板1の長辺端
近傍部まで近付けて配置することによって、その逆側の
長辺端部には有効印字幅部分が配置されない空きスペー
スが生じる。この部分に必要なパターンを配置すればさ
らに絶縁基板、つまりサーマルヘッド基板の小型化に繋
がることになる。一例として、このスペースにサーミス
タ30を配置することができる。
【0041】また、前記外部接続端子群14の列の延長
線上に駆動IC9が搭載されているが、この場合に発熱
抵抗体6の有効印字幅の最左端ドット32からこれを駆
動する最左端の駆動ICへの個別電極8の配線は傾斜を
持った配置となっている。この駆動ICの搭載位置は外
部接続端子群14を配置した部分より内側の延長線上に
設置している。
【0042】つまり、前記発熱抵抗体6の有効印字幅領
域内の左右最両端ドットの各両端ドットに近傍する絶縁
基板1の短辺4、5からの寸法を、一方のドット側の寸
法を他方のドット側の寸法よりも大きくし、この寸法を
大きくした側の絶縁基板の長辺端部に前記外部接続端子
14群を集中配置するものである。
【0043】これを従来の発熱抵抗体の有効印字幅部分
を絶縁基板の長辺に左右対称に配置した場合は、最左端
ドット32は発熱抵抗体の延長線上であって絶縁基板の
左側に移動することになる。これに対して最左端の駆動
ICの配置位置は、前記外部接続端子群14の列と重な
らないようにするためには左側へ移動させることができ
ない。このため最左端ドットと駆動ICを繋ぐ個別電極
の傾斜が鋭角になる。個別電極の傾斜が鋭角になれば、
個別電極の隣接する電極パターンピッチが狭くなり個別
電極パターン形成が困難になるが、本発明のようにする
と、個別電極の傾斜が鋭角とならないから、個別電極の
パターン形成を容易に行うことができる。
【0044】次に、図3を参照しながら駆動IC9の搭
載部近傍の詳細パターン配置及びワイヤボンディングに
ついて説明する。前記第1グランド電極15と前記第2
グランド電極18を接続するために、接続電極22が駆
動IC9間を通って第1グランド電極15から第2グラ
ンド電極18へ向けて延設されている。この接続電極2
2は下層の信号配線13と直交するため、絶縁膜21を
接続電極形成場所に該接続電極22よりも広い幅に形成
しておく。この接続電極22は少なくとも複数の駆動I
C間に設けるが、全ての駆動IC間に設けるのが好適で
ある。
【0045】前記第1グランド電極15が金や銀などの
薄膜によって形成されているため、絶縁基板1の片側か
らの接続では導体抵抗値が高く、また電流容量も小さい
ことから外部接続端子群14から遠い側への絶縁基板端
へ行くにしたがって電圧降下が発生して印字濃度にばら
つきを発生するが、前記接続電極22を全ての駆動IC
間に設けると、このばらつきを解消することができる。
【0046】前記配線パターンのグランド電極による
と、第1グランド電極15を絶縁膜21上に多層にしか
も十分な幅を持ったパターンで形成でき、一方、第2グ
ランド電極18は1個の駆動ICの駆動ドット分だけの
電流容量があれば良いから、パターン幅は0.3mmと
細い幅でよく、よってサーマルヘッド基板の駆動ICか
ら第2の長辺3までの寸法を小さくすることができる。
【0047】このように、サーマルヘッド基板の幅を小
さくできると同時にグランド電極による駆動電圧降下を
低減して印字濃度のばらつきの発生を防止でき、しかも
外部接続端子群14を絶縁基板1の片側のみに集中配置
できるサーマルヘッドを提供することができる。
【0048】さらに、前記の配線パターン配置を採用す
ると、駆動IC9の短辺側に設けたパッド12と信号配
線パッド23とを各駆動IC間においてワイヤボンディ
ングすることが可能となり、駆動IC9列と第2グラン
ド電極18間は、駆動IC9の長辺近傍に配置されるグ
ランドパッド19と第2グランド電極18のワイヤボン
ディング接続のみとなり、駆動IC列と第2グランド電
極18との距離を短縮することが可能となる。
【0049】以下、前記配線構造を有するヘッド基板の
多層配線構造部分を図4及び図5の断面図を参照しなが
ら説明する。図4は図1のAーA’部分の詳細断面であ
る。絶縁基板1上に第1共通電極17、個別電極8、信
号配線13、第2グランド電極18を同時に一括形成す
る。そして、前記個別電極8の上に発熱抵抗体6を形成
し、第1共通電極17上に抵抗値低減用の第2共通電極
7を積層する。さらに、保護膜20を前記各電極上に形
成し、駆動IC9の搭載位置と発熱抵抗体6の間部分で
非晶質ガラスの保護膜20上に結晶化ガラスの絶縁膜2
1を形成し、さらにその上に第1グランド電極15を形
成する。
【0050】そして、前記信号配線13上の保護膜20
上に駆動IC9を搭載し、各個別電極パッド11と駆動
ICの出力パッド10とが金線29にてワイヤボンディ
ングされている。また、駆動IC9の制御用信号パッド
12と信号配線パッド23(図3)とが、さらに駆動I
C9のグランドパッド19と第2グランド電極18とが
それぞれワイヤボンディングされている。
【0051】そして駆動IC9列および前記ワイヤボン
ディングした部分を封止樹脂16(図5)にて封止す
る。この際封止部分は第1グランド電極15の幅方向に
全て覆うか一部を覆うようにしても良い。
【0052】図5は図1のBーB’部分の断面を示して
いる。前記保護膜20の形成までは図4の構造と同じで
ある。この断面図は各駆動IC9間の部分を示してお
り、前記第1グランド電極15から延びる前記接続電極
22が信号配線13部分を越えて前記第2グランド電極
18上に至り、第1グランド電極15と第2グランド電
極18とが接続される。
【0053】前記実施の形態においては、図1に示すよ
うに駆動IC9の搭載列と外部接続端子郡14の列とが
一列に配置され、両列が絶縁基板1の短手方向において
一列の構成を採用したが、他の実施の形態として図6に
示すように、駆動IC9の搭載列と外部接続端子郡14
の列とが絶縁基板1の短手方向において列が一部隣接し
て2列に配置しても良い。
【0054】これは外部接続端子群14が横に長い場
合、駆動IC9の搭載列と絶縁基板1の短手方向におい
て列が一部隣接するように配置しなければサーマルヘッ
ド基板内に納まらない場合に有効な配置となる。外部接
続端子群14を長くせざるを得ない場合として、制御信
号数が多くなったり、電流容量の関係からグランド端子
や共通端子を増やさなければならない場合が挙げられ
る。
【0055】このような配列にすると、外部接続端子群
14の列と発熱抵抗体6間に空きスペースが生まれるの
でサーミスタ30などの単一部品の搭載に有効利用する
ことができる。また、図6に示す実施の形態は、外部接
続端子群14を中央で左右に分けて外部接続端子群14
aおよび14bを設け、2個のコネクタに分けて接続す
る場合を示しており、コネクタを2個に分けた場合には
コネクタケーブル厚みが中央部に入るため、横に長いス
ペースが必要になり外部接続端子群の横長さが長くなっ
ている。
【0056】この実施の形態の場合、絶縁基板の短辺寸
法は図2の実施の形態よりも多少大きくなるが、その代
わり駆動IC9の搭載列の下側に空きスペースが生じ
る。この空きスペースに第2共通電極7を第2の短辺5
部分から第2の長辺3の端部に沿って外部接続端子群1
4へ向けて延長配置することができる。
【0057】このようにすると、図2の第2共通電極7
のように、外部接続端子群14の共通電極端子24から
絶縁基板1の右端まで設けた共通電極の導体抵抗値より
も小さくすることができる。これによって、第2共通電
極7の左右短部での導体抵抗値差が小さくなり、印字を
行った場合に印字濃度差を小さくすることができる。こ
のようにサーマルヘッド基板の短辺寸法が若干大きくな
るものの、印字濃度差を小さくすることができる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、個別電極上の絶縁膜上
にグランド電極を配置したから、グランド電極の幅を広
くしても絶縁基板の幅を増加させることなくサーマルヘ
ッドを構成することができ、サーマルヘッドの小型化に
繋がる。また、外部接続端子群を絶縁基板の片側の一か
所に集中配置したから、これによって生じた空きスペー
スを他の配線、部品の搭載などに有効活用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明サーマルヘッドの略平面図である。
【図2】本発明サーマルヘッドの詳細平面図である。
【図3】本発明サーマルヘッドの駆動IC搭載部の詳細
平面図である。
【図4】図1のAーA’断面図である。
【図5】図1のBーB’断面図である。
【図6】本発明サーマルヘッドの他の詳細平面図であ
る。
【符号の説明】
1・・絶縁基板 6・・発熱抵抗体 7、17・・共通電極 8・・個別電極 9・・駆動IC 14・・外部接続端子群 15・・第1グランド電極 18・・第2グランド電極 21・・絶縁膜 22・・第1グランド電極15と第2グランド電極とを
接続する接続電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山地 範男 香川県高松市香西南町455番地の1 ア オイ電子株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−276691(JP,A) 特開 昭61−7697(JP,A) 実開 昭61−111750(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/335 B41J 2/345

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長方形の絶縁基板上に、該絶縁基板の長
    手方向に配置した発熱抵抗体と、 前記絶縁基板上にその長手方向に配置した複数の駆動I
    Cと、 前記発熱抵抗体から導出されて前記駆動ICにそれぞ
    れ接続される個別電極上に設けられた絶縁膜と、 該絶縁膜上に前記絶縁基板の長手方向に沿って設け
    れ、それぞれの駆動ICのグランド端子に接続される
    ランド電極とを備えることを特徴とするサーマルヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記グランド電極を銀を主成分とする金
    属材料にて形成したことを特徴とする請求項1のサーマ
    ルヘッド。
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