JP3289690B2 - アルミニウム合金板材の接合方法 - Google Patents

アルミニウム合金板材の接合方法

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23K20/00Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
    • B23K20/12Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding
    • B23K20/122Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding using a non-consumable tool, e.g. friction stir welding

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  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対のアルミニウ
ム合金板材をそれぞれの端面に沿って、突合わせ状態に
接合する接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アーク溶接等に比べて簡単に金属
材同士を接合できる摩擦撹拌接合が注目されている。こ
の摩擦撹拌接合は図5(A)及び(B)に示すように、互い
に端面を突合わせ且つ拘束した一対のアルミニウム合金
製の板材50,51間の突合わせ面に沿って、回転する
工具52を押圧しつつ移動することにより施される。こ
の工具52は、被接合材より硬度及び軟化温度が高い材
料からなり、回転する円筒形のボビン54と、その凹ん
だ底面である表面抑え部56と、その中心からボビン5
4と同軸に垂下する摩擦ピン58からなる。
【0003】そして、図5(B)に示すように、工具52
は上記突合わせ面に沿ってやや傾けた状態で水平(左)方
向に移動され、且つ垂直方向の押し込み力が付加され
る。上記摩擦ピン58の周面には、図示しない水平方向
に沿ったネジ状の摩擦撹拌翼が形成されている。尚、通
常摩擦ピン58の摩擦部の長さは1〜10mm、その直
径は1〜10mm、表面抑え部56の直径は6〜25m
mである。また、この場合工具52の回転速度は500
〜15000rpm、送り速度は0.05〜2m/分で、
工具52に加える軸方向の押し込み力は1kN〜20k
Nの範囲で用いられる。
【0004】上記摩擦ピン58の回転と移動に伴って、
各板材50,51の突合わせ面付近のアルミニウムは、
摩擦熱により加熱して可塑化されると共に、突合わせ面
を挟んで各板材50,51間に渉って水平及び垂直方向
に流動化される。また、表面抑え部56は、流動化した
アルミニウムの垂直方向の動きを抑制すると共に、摩擦
ピン58により流動化されたアルミニウムを撹拌する。
これにより、図5(C)に示すように、上記アルミニウム
は可塑化された状態から固化し、一定の幅と深さを有す
る接合線Wとなる。従って、アーク溶接等のように盛り
上がった凹凸のある溶接ビートがなく、後加工が容易に
なる。
【0005】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、上記流動化さ
れたアルミニウムの撹拌及び表面抑え部56の押圧によ
り、板材50,51の接合部付近の板厚が減り、図5
(C)に示すように、接合線Wの表面に凹溝Waが形成さ
れる。この凹溝Waの深さ分だけ、少なくとも一対の板
材50,51間の接合強度が低下するという問題を有す
る。この凹溝Waの問題は、アルミニウム合金板材の板
厚が薄くなるほど顕著である。即ち、厚肉の板材同士を
接合する場合、接合線Wを深く形成しても形成される凹
溝Waの深さはあまり変わらないため、所要の接合強度
が保てるためである。
【0006】一方、図5(D)に示すように、一対のアル
ミニウム合金の押出形材60,61を接合する場合、各
形材60,61の端面に沿って厚肉にした凸条部62,6
2を予め一体に形成することができる。従って、各形材
60,61の端面付近を摩擦撹拌接合すると、各凸条部
62の厚さにより、凹溝Waによる板厚減少を補う厚さ
の接合線Wを形成することができる。これにより、係る
接合線Wの表面の凹溝Waによる強度低下を吸収するこ
とができる。本発明は、以上に説明した従来の技術にお
ける問題点を解決し、比較的薄肉のアルミニウム合金板
材同士を所要の強度を保ちつつ、確実且つ容易に摩擦撹
拌接合できるアルミニウム合金板材の接合方法を提供す
ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、接合すべきア
ルミニウム合金板材の端縁を断面略U字形に折り曲げ
て、新たな端面に沿って形成される折り曲げ部により、
接合部の薄肉化による強度低下を防ぐことに着想して成
されたものである。
【0008】即ち、本発明のアルミニウム合金板材の接
合方法は、アルミニウム合金板材の端縁をその端面に沿
って断面略U字形に折り曲げて、新たな端面に沿った折
り曲げ部を形成する工程と、上記折り曲げ部を形成した
一対のアルミニウム合金板材の各折り曲げ部が隣接する
ように、一対のアルミニウム合金板材同士を各端面同士
が当接した状態で拘束する工程と、ボビンと、その底面
の表面抑え部と、該表面抑え部の中心からボビンと同軸
に垂下する摩擦ピンとを有する工具を用い、上記表面抑
え部を上記一対のアルミニウム合金板材の各折り曲げ部
に押圧し、ボビンと同時に回転する摩擦ピンを各板材の
各折り曲げ部の隣接部付近から各板材の当接する端面同
士付近に所定の深さ進入させると共に、上記ボビン及び
摩擦ピンを有する工具を各板材の端面に沿って移動して
摩擦撹拌接合を施す工程と、を含む、ことを特徴とす
る。
【0009】これによれば、薄い板厚の各アルミニウム
合金板材自体の端縁を折り曲げて得た折り曲げ部によ
り、各板材間に跨る接合部の板厚減少を補うことがで
き、一対の板材を突合わせ状態にして所要の強度を保ち
つつ、確実且つ容易に摩擦撹拌接合できる。尚、板材の
上記端縁には、予め当該板材の板厚の一部を切除して残
った薄肉の突出部分も含まれる。
【0010】また、前記各板材の隣接する一対の折り曲
げ部全体の幅(X)が、各板材の板厚(t)の3倍〜6倍の
範囲にあるアルミニウムニウム板材の接合方法も含まれ
る。これによれば、一対の折り曲げ部による接合部の断
面積の増加を図ることができ、強度低下しない接合線を
形成することができる。尚、上記幅(X)が板厚(t)の3
倍未満の場合は折り曲げ加工自体が困難であり、一方、
板厚(t)の6倍を超えると可塑・流動化されず接合線の
形成に関与しない部分が生じ易く不経済であるため、こ
れらを除いた上記範囲とした。
【0011】更に、前記各板材の隣接する一対の折り曲
げ部全体の幅(X)が、前記ボビンの外径(P)の0.8倍
〜1.2倍の範囲にある、アルミニウムニウム板材の接
合方法も含まれる。これによれば、ボビン底面の表面抑
え部により各折り曲げ部を押圧でき、且つこれらを摩擦
ピンにより確実に可塑・流動化でき、健全な接合線を得
ることができる。尚、上記幅(X)が外径(P)の0.8倍
未満では各折り曲げ部の断面積が不十分になり、一方、
1.2倍を超えると各折り曲げ部の両端部が可塑・流動
化されず不経済となるため、これらを除いた上記範囲と
した。
【0012】また、前記摩擦ピンの直径(p)が、各板材
の折り曲げ中心(z)間の距離(x)の0.6倍以上である、
アルミニウムニウム板材の接合方法も含まれる。これに
よれば、各板材の新たな端面付近が摩擦撹拌接合による
可塑・流動化を受け、所要幅を有する健全な接合線を容
易に形成することができる。尚、上記直径(p)が中心間
距離(x)の0.6倍未満では接合線の幅が不十分となる
ため、除外した。一方、直径(p)の上限は経験的に距離
(x)の約2倍程度である。
【0013】更に、前記摩擦ピンの長さ(S)が、板材の
板厚(t)を2倍した数値から0.05mm〜0.4mm差
引いた範囲にある、アルミニウムニウム板材の接合方
法も含まれる。これによれば、折り曲げ部を含めた一対
の各板材の端面付近の断面全体に渉る深さの健全な接合
線を容易に形成し易くなる。尚、上記ピンの長さ(S)が
板厚tの2倍から0.4mmを差し引いた長さ未満では、
接合線が浅くなり所要の強度が得られない。一方、上記
長さ(S)が板厚tの2倍から0.05mmを差し引いた
長さを超えると、摩擦ピンが各板材の折り曲げ部のない
反対側の側面から外方へ突出し得るため、これらを除外
した上記範囲とした。
【0014】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1(A)は突合わせ状態
で接合すべき一対のアルミニウム合金板材1a,1bの
断面を示し、それぞれ垂直な端面2a,2bを有する。
板材1a,1bの板厚は1.0〜3mm程度で、そのア
ルミニウム合金には、純Al系(JIS:A1080,A11
00)、Al−Mn系(JIS:A3003)、Al−Mg系
(JIS:A5052,A5457)、Al−Mg−Si系(J
IS:A6061)等が用いられる。
【0015】先ず、各板材1a,1bにおける端面2
a,2bに沿う所要幅の端縁を図示しないプレスブレー
キ等を用いて180度折り曲げて断面略U字形にする。
すると、図1(B)に示すように、図示で上方に張り出し
た一対の折り曲げ部4a,4bと、これを含む新たな端
面6a,6bが形成される。次に、図1(C)に示すよう
に、折り曲げ部4a,4bを有する板材1a,1bをそ
れらの端面6a,6bで当接させ、これらを含む接合面
8を形成した状態で、各板材1a,1bを図示しない治
具により拘束する。
【0016】更に、拘束した上記板材1a,1bの接合
面8の外側付近に摩擦撹拌接合用の治具10を近付け
る。治具10は例えば特殊鋼等からなり、円筒形のボビ
ン12と、その底面を形成する緩くカーブして凹む表面
抑え部14と、その中心からボビン12と同軸にして垂
下する摩擦ピン16とを有する。該ピン16の表面には
図示しないネジ形状の水平な摩擦撹拌翼が形成されてい
る。尚、工具10の回転速度は500〜15000rp
m、送り速度は0.05〜2m/分で、工具10の軸方向
に加える押し込み力は1kN〜20kN程度である。
【0017】ここで、板材1a,1bと工具10との関
係を図2により説明する。先ず、一対の折り曲げ部4
a,4b全体の幅Xは、各板材1a,1bの板厚tの3
倍〜6倍の範囲とするのが望ましい。上記幅Xは、折り
曲げ加工の容易性を考慮した場合、少なくとも板厚tの
約3倍になるためである。一方、仮に上記幅Xを板厚t
の例えば10倍にすると折り曲げ易くなるが摩擦撹拌接
合に用いない部分が多くなるため、幅Xを板厚tの6倍
未満とした上記範囲が推奨される。また、一対の折り曲
げ部4a,4b全体の幅Xは、工具10におけるボビン1
2の外径Pの0.8倍〜1.2倍とするのが望ましい。
これにより、ボビン12底面の表面抑え部14により一
対の折り曲げ部4a,4bの略全体を下向きに押圧で
き、且つ可塑・流動化したアルミニウムが外部に飛散す
るのを防ぎ得る。
【0018】更に、工具10における摩擦ピン16の直
径pは、板材1a,1bの折り曲げ中心z,z間の距離
xの0.6倍以上とすることが望ましい。これにより、
摩擦ピン16が各板材1a,2aの端面6a,6b付近
に十分進入し、係る部位の可塑・流動化による健全な撹
拌部を有する接合線Wを形成することができる。尚、上
記直径pの上限は距離xの約2倍程度が好ましい。加え
て、前記摩擦ピン16の長さSは、板材1a,1bの板厚
tを2倍した数値から00.5mm〜0.4mm差し引い
た範囲内の長さにすることが好ましい。これにより、深
さ方向にも健全な撹拌部を有する接合線Wを接合部の断
面全体に形成することができる。
【0019】次に、拘束した板材1a,1bの摩擦撹拌
接合について図3により説明する。図3(A)は板材1
a,1bに対し、500〜15000rpmで回転する
工具10を僅かに接合面8の長手方向に対しやや傾けて
進入させる状態を示す。同時に工具10の表面抑え部1
4を、一対の折り曲げ部4a,4bに上側から押え込
む。この状態で、工具10を図示で手前方向に移動(送
り)させることにより、摩擦撹拌接合の施工が可能とな
る。工具10は、図3(B)に示すように、摩擦ピン16
の先端を接合面8の下部付近まで進入させ、且つ表面抑
え部14を折り曲げ部4(4a,4b)全体に押圧する。
この際の工具10の軸方向に加える押し込み力は1kN
〜20kN程度である。この状態で、工具10は図示で
左側に送られる。その送り速度は0.05〜2m/分で
ある。
【0020】これによって、図3(C)にも示すように、
上記摩擦ピン16の回転と移動に伴って、各板材1a,
1bの折り曲げ部4a,4bを含む端面6a,6b付近
の各アルミニウムは、摩擦熱により加熱して可塑化され
ると共に、接合面8を挟んで各板材1a,1b間に渉っ
て水平及び垂直方向に流動化される。また、表面抑え部
14は、流動化したアルミニウムの垂直方向の動きを抑
制すると共に、摩擦ピン16により流動化されたアルミ
ニウムを撹拌する。
【0021】その結果、工具10が通過した跡には、図
3(D)に示すように、上記アルミニウムは可塑状態から
固化し、一定の幅と深さの撹拌部を有する接合線Wが形
成される。この接合線Wの表面には、中央に極く浅い凹
溝Waと、その両側に低い一対の凸部Wbが形成され
る。これら凹溝Wa及び凸部Wbは、何れも各板材1
a,1b本来の各側面(表面)よりもやや外方に位置して
いるため、接合線Wによって板材1a,1bの板厚より
も薄肉の部分が形成されない。また、接合線Wの底部W
cは各板材1a,1bの反対側の表面に達している。係
る接合線Wを形成することにより、板材1a,1b間の
接合強度を低下させず、健全な接合を行うことができ
る。尚、各凸部Wbを凹溝Waの位置まで切除すると、
接合部の外観上も好ましくなる。
【0022】図4は本発明の変形形態による接合方法に
関する。図4(a)に示すように、一対の板材20a,2
0bを当初の端面22a,22bに沿って所要幅の端縁
を180度断面略U字形に折り曲げると、得られる一対
の折り曲げ部24a,24bは、その弾性(スプリングバ
ック)によりやや斜め上方に張出し、これを含む新たな
断面半円形状の端面26a,26bが形成される。これ
ら一対の板材20a,20bをその端面26a,26bで
当接し、図4(A)のように、前記工具10を回転しつつ
上方から略垂直に下降して、その摩擦ピン16を端面2
6a,26b付近に進入させる。すると、図示のように
工具10の表面抑え部14が傾斜した折り曲げ部24
a,24bを上側から押圧して水平状態にした後、前記
同様の摩擦撹拌接合を施すことができる。即ち、板材2
0a,20bの折り曲げ部24a,24bがやや上向き
に傾斜していても、工具10の押圧力により偏平にな
り、本発明の接合方法を適用することが十分可能であ
る。
【0023】図4(b)は、端面32をやや傾斜させた板
材30を、端面32付近の端縁を所要の幅で図示で反時
計回りに180度折り曲げて、上側の折り曲げ部34と
これを含む新たな端面36とを形成する工程を示す。当
初の端面32は、折り曲げ部34の外側の傾斜面とな
る。係る加工により得られた一対の板材30a,30b
を、図4(B)に示すように、各端面36a,36bで当
接して拘束する。そして、得られた接合面38付近に回
転する工具10の摩擦ピン16を垂下させると、その表
面抑え部14は一対の折り曲げ部34a,34b全体を
上から押圧しつつ摩擦する。この際、折り曲げ部34
a,34bは、外側が対称な傾斜面32a,32bであ
るため、その付近のアルミニウムが可塑・流動化しても
外部に飛散することなく表面抑え部14により下向きに
抑制される。従って、得られる接合線の表面の両側に沿
ってバリが突出するのを予防することが容易となる。
【0024】図4(c)は、予め板材40の端面42の図
示で下側を切除した段部41と、この段部41と残った
端面42を有する薄肉部42′との間に短いスリット4
3を形成した後、上記薄肉部42′を、図示で反時計回
りに180度折り曲げて、上側の折り曲げ部44とこれ
を含む新たな端面46を形成する工程を示す。上記加工
により得られた一対の板材40a,40bを、図4(C)
に示すように、各端面46a,46bで当接して拘束す
る。そして、得られる接合面48に沿って回転する工具
10の摩擦ピン16を垂下させると、前記同様の摩擦撹
拌接合を施すことができる。この板材40では、折り曲
げ部44a,44bの厚さが当初の板厚よりも薄肉であ
るため、板厚の減少を補うのに好適であり、且つ工具1
0の傾斜姿勢を垂直に近付け易くなり、その操作も容易
となる。
【0025】本発明は、以上に説明した各形態に限定さ
れるものではない。例えば、接合すべき一対の板材が、
各折り曲げ部を含む厚さで多少相違していても、工具の
進入姿勢を調整することにより、本発明の接合方法を施
すことが可能である。また、接合すべき端面に沿う一部
にのみ折り曲げ部を形成した一対の板材の接合にも本発
明の接合方法を行えることも明白である。更に、各折り
曲げ部を含む厚さが略同じであれば、折り曲げ部がやや
斜め上向きになった一方の板材と、水平な折り曲げ部を
形成した他方の板材との接合も十分行うことができる。
尚、接合すべき一対の板材の材質は、同種のアルミニウ
ム合金同士は勿論、異なる合金成分のアルミニウム合金
同士であっても良い。
【0026】
【発明の効果】以上において説明した本発明の接合方法
によれば、一対の比較的薄肉のアルミニウム合金板材に
おける端面に沿って折り曲げ部を形成することにより、
摩擦撹拌接合による接合部の強度低下を防ぎ、所定の強
度をもって容易且つ確実に接合することができる。ま
た、請求項2乃至5の接合方法によれば、一層確実に上
記接合を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は本発明接合方法の各工程を示す部
分概略図。
【図2】一対の板材と摩擦撹拌用工具の各部分との関係
を説明する概略図。
【図3】(A)〜(D)は本発明接合方法の各工程を示す部
分概略図。
【図4】(a),(A)、(b),(B)、(c),(C)はそれぞれ
異なる形態の接合方法の各工程を示す部分概略図。
【図5】(A)〜(C)は従来の摩擦撹拌接合の各工程を示
す概略図、(D)は押出形材同士の摩擦撹拌接合を示す部
分概略図。
【符号の説明】
1a,1b,20a,20b,30a,30b,40a,40
b…板材 2a,2b,22a,22b,32,42……………………
……当初の端面(端面) 4,4a,4b,24a,24b,34,44…………………
……折り曲げ部 6a,6b,26a,26b,36,46……………………
……新たな端面(端面) 10……………………………………………………………
……工具 12……………………………………………………………
……ボビン 14……………………………………………………………
……表面抑え部 16……………………………………………………………
……摩擦ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 久司 静岡県庵原郡蒲原町蒲原一丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術セン ター内 (72)発明者 牧田 慎也 静岡県庵原郡蒲原町蒲原一丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術セン ター内 (56)参考文献 特開 平10−230376(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 20/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム合金板材の端縁をその端面に
    沿って断面略U字形に折り曲げて、新たな端面に沿った
    折り曲げ部を形成する工程と、 上記折り曲げ部を形成した一対のアルミニウム合金板材
    の各折り曲げ部が隣接するように、一対のアルミニウム
    合金板材同士を各端面同士が当接した状態で拘束する工
    程と、 ボビンと、その底面の表面抑え部と、該表面抑え部の中
    心からボビンと同軸に垂下する摩擦ピンとを有する工具
    を用い、上記表面抑え部を上記一対のアルミニウム合金
    板材の各折り曲げ部に押圧し、ボビンと同時に回転する
    摩擦ピンを各板材の各折り曲げ部の隣接部付近から各板
    材の当接する端面同士付近に所定の深さ進入させると共
    に、上記ボビン及び摩擦ピンを有する工具を各板材の端
    面に沿って移動して摩擦撹拌接合を施す工程と、 を含む、ことを特徴とするアルミニウム合金板材の接合
    方法。
  2. 【請求項2】前記各板材の隣接する一対の折り曲げ部全
    体の幅(X)が、各板材の板厚(t)の3倍〜6倍の範囲に
    ある、 ことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金板
    材の接合方法。
  3. 【請求項3】前記各板材の隣接する一対の折り曲げ部全
    体の幅(X)が、前記ボビンの外径(P)の0.8倍〜1.2
    倍の範囲にある、ことを特徴とする請求項1又は2に記
    載のアルミニウム合金板材の接合方法。
  4. 【請求項4】前記摩擦ピンの直径(p)が、各板材の折り
    曲げ中心(z)間の距離(x)の0.6倍以上である、こと
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のアルミニ
    ウム合金板材の接合方法。
  5. 【請求項5】前記摩擦ピンの長さ(S)が、板材の板厚
    (t)を2倍した数値から0.05mm〜0.4mm差引い
    範囲にある、ことを特徴とする請求項1乃至4の何
    れかに記載のアルミニウム合金板材の接合方法。
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