JP3288416B2 - ペルフルオロポリエーテルと脂肪物質との安定なエマルジョンおよびその製造法 - Google Patents

ペルフルオロポリエーテルと脂肪物質との安定なエマルジョンおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ペルフルオロアルキル末端基を
有するペルフルオロポリエーテルと脂肪物質との安定な
エマルジョンに関する。
【0002】前記のペルフルオロポリエーテルは極めて
高い疎水性と疎油性を示すので、水性エマルジョンの成
分の特定の組み合わせによるだけで安定な水性エマルジ
ョンを調製することが可能であった。
【0003】米国特許第4,803,067号明細書
は、乳化剤を用いることによって得られる水中油エマル
ジョンまたは油中水エマルジョン中のペルフルオロアル
キル末端基を有するペルフルオロポリエーテルの安定な
エマルジョンを開示している。これらのエマルジョン
は、溌水性で酸素透過性で且つ二酸化炭素透過性の保護
膜を形成し皮膚に正常な皮膚呼吸ができることにより、
ローションやクリームの用途における前記のペルフルオ
ロポリエーテルの優れた特性を考慮して、特に化粧品や
皮膚病学のためのローションやクリームに特に用いられ
る。欧州特許出願第390,206号明細書には、乳化
剤を用いて製造される、グリセロールまたは他のポリヒ
ドロキシ化合物中のペルフルオロアルキル末端基を有す
るペルフルオロポリエーテルの安定なエマルジョンが記
載されている。化粧品や皮膚病用製品の製造は、このエ
マルジョンを他の成分を含む基本処方物に加えることに
より行われる。
【0004】無水または実質的に無水性のペルフルオロ
ポリエーテルと脂肪との安定なエマルジョンであって、
これらの無水または実質的に無水のエマルジョンはこれ
らが導入される無水物の疎水性を保存することができる
ものの必要性が化粧品および皮膚医学の分野でまたは産
業上の利用において強く感じられてはいたが、これまで
のところはこのようなエマルジョンを得ることはできな
かった。
【0005】グリセロールまたは他のポリヒドロキシ化
合物に可溶性の界面活性剤の存在下にて1種類以上の液
体状態の脂肪物質をグリセロールまたは他のポリヒドロ
キシ化合物中のペルフルオロポリエーテルのエマルジョ
ンに撹拌下にて加えると、ペルフルオロアルキル末端基
を有するペルフルオロポリエーテル(以後ペルフルオロ
ポリエーテルと略記する)と脂肪物質との安定なエマル
ジョンを得ることができることを見出だした。
【0006】グリセロールまたは他のポリヒドロキシ化
合物中で脂肪物質を乳化することはできず、また脂肪物
質中でペルフルオロポリエーテルを乳化することはでき
ない事実を鑑みれば、このようなグリセロールまたは他
のポリヒドロキシ化合物中のペルフルオロポリエーテル
と脂肪物質との安定なエマルジョンが存在することは極
めて驚くべきことである。グリセロールまたは他のポリ
ヒドロキシ化合物中にエマルジョン状のペルフルオロポ
リエーテルが存在することにより、ペルフルオロポリエ
ーテル−グリセロール系またはペルフルオロポリエーテ
ル−他のポリヒドロキシ化合物系中で脂肪物質を乳化す
ることができることを意外にも見出だした。
【0007】したがって、本発明の目的はペルフルオロ
ポリエーテルと脂肪物質との安定で、無水のまたは実質
的に無水のエマルジョンを提供することである。もう一
つの目的は、このようなエマルジョンの製造方法を提供
することである。
【0008】前者の目的は、本発明によるペルフルオロ
アルキル末端基を有するペルフルオロポリエーテルと脂
肪物質との安定なエマルジョンであって、ペルフルオロ
アルキル末端基を有する1種類以上のペルフルオロポリ
エーテル:1〜50重量%と、グリセロールとグリセロ
ール以外のポリアルコールおよび糖類から選択され、少
なくとも3個のヒドロキシル基を有する1種類以上のポ
リヒドロキシ化合物であって、これらの化合物が固体で
あるときには水または親水性溶媒に溶解しているもの:
10〜95%(水および親水性溶媒があるとすればこれ
らを含む)と、融点が100℃を上回らない1種類以上
の脂肪物質:10〜80%と、1種類以上の乳化剤:
0.1〜10%とから成る安定なエマルジョンによって
達成される。
【0009】脂肪物質という用語は、 1) 水および前記に定義したポリヒドロキシ化合物に
不溶性の液状生成物(油)、および 2) 室温で固体で(脂肪)、水および前記ポリヒドロ
キシ化合物に不溶性であり、融点が100℃を上回らな
い生成物を意味する。
【0010】ペルフルオロアルキル末端基を有する、す
なわち官能基を持たないペルフルオロポリエーテルは公
知の化合物であり、その製造法と共に英国特許第1,1
04,482号明細書、米国特許第3,242,218
号、第3,665,041号、第3,715,378号
及び第4,523,039号明細書、欧州特許出願第1
48,482号、第151,877号及び第191,4
90号明細書、及び国際特許出願WO 87/0053
8号及びWO 87/02992号明細書その他のいく
つかの文献に記載されている。いくつかのペルフルオロ
ポリエーテルは、フォンブリン(Fomblin) (R) 、ガルデ
ン(Galden)(R) 、クリトックス(Krytox)(R) 及びデンナ
ム(Demnum)(R) という商標で市販されている。
【0011】好適なペルフルオロポリエーテルは、1種
類以上の繰り返しペルフルオロアルキレン単位 a) (CF−CFO)、 b) (CFO)、 の簡略化した式である(CO)、 d) (CFO−CF−CFO)、 e) (CF−CF−CFO)、 (但し、基R"'は互いに同一または異なるものであ
り、フッ素原子またはペルフルオロアルキル基であって
好ましくは1〜3個の炭素原子を有する基である)を含
むことを特徴とする。
【0012】本発明に好適なペルフルオロポリエーテル
は、下記のような個々のペルフルオロオキシアルキレン
単位または下記のようなペルフルオロオキシアルキレン
単位の組み合わせを示すものが好ましい。 I) (CF−CFO)と(CFO)であって、
これらの単位はペルフルオロポリエーテル鎖に沿って統
計的に分布しているものであるか、または および(CFXO)(但し、XはFまたはCF)であ
って、これらの単位は鎖に沿って統計的に分布している
ものであるか、または III) (CF−CFO)、 および(CFXO)(但し、XはFまたはCF)であ
って、これらの単位は鎖に沿って統計的に分布している
ものであるか、または または V) (CF−CF−CFO)、または VI) (CF−CFO)、または (但し、基R"'は互いに同一または異なるものであ
り、フッ素原子またはペルフルオロアルキル基であって
好ましくは1〜3個の炭素原子を有する基である)、ま
たは VIII) (CFO−CF−CFO)。
【0013】ペルフルオロオキシエタン環 または (但し、T、A、BおよびRは互いに同一または異なる
ものであり、ペルフルオロオキシアルキル、ペルフルオ
ロポリオキシアルキルまたはペルフルオロアルキル基で
あり、好ましくは1〜6個の炭素原子を有するものであ
る)を含むペルフルオロポリエーテルも好適である。
【0014】繰り返しペルフルオロオキシアルキレン単
位を有する好適なペルフルオロポリエーテルの例は、下
記の種類に属するものである。 (但しR及びR′は互いに同一または異なるもので
あり、CF、C及びCから成る群から選
択され、単位CO(オキシトリフルオロメチルト
リフルオロエチレン)、 およびCFOは鎖に沿って統計的に分布しており、a
は整数であり、bおよびcは整数または0であり、和
(b+c)が0でないときには、比a/(b+c)は5
〜40の範囲にある)、 B) CF−(CO)(CFO)−CF
(但し、単位COとCFOは鎖に沿って統計的
に分布しており、dとeは整数であり、比d/eは0.
3〜5の範囲にある)、 C) CFO−(CO)(CO)
(CFXO)−CF(但し、単位CO、C
OおよびCFXOは鎖に沿って統計的に分布してお
り、XはFまたはCFであり、f、gおよびhは整数
であり、比f/(g+h)は1〜50の範囲にあり、比
g/hは1〜10の範囲にある)、 D) R O−(CFCFCFO) (但し、R およびR は互いに同一または異なる
ものであり、−CFまたは−Cであり、jは整
数である)。
【0015】本発明に好適に用いられるペルフルオロポ
リエーテルは、数平均分子量が概ね500〜20,00
0の範囲にあり、更に一般的には1,000〜10,0
00の範囲にある。
【0016】本発明に好適なポリヒドロキシ化合物は、
本出願人による上記欧州特許出願第390,206号明
細書に更に詳細に記載されており、この内容は本明細書
中に参考として包含される。
【0017】ポリヒドロキシ化合物が固体であるときに
は、これは水または親水性溶媒に溶解される。この化合
物を溶解させるのに要する水または親水性溶媒の最少量
を用いるのが望ましい。
【0018】好適な親水性溶媒は、例えばグリコール、
グリセロール、低級アルコール、エーテル性溶媒および
ジグリム、或いはこれらを水と混合したものである。
【0019】しかしながら、水が通常は溶媒として用い
られる。ポリアルコールおよび糖類の濃縮された水性溶
液(シロップ)が好適であり、これらは市販されてい
る。通常は、これらの溶液の濃度は50重量%〜80重
量%の範囲にある。最も好ましいポリヒドロキシ化合物
は、グリセリン、ジグリセロール、トリグリセリンおよ
びテトラグリセリンである。
【0020】本発明による油および脂肪は、植物性、動
物性、炭化水素または合成のものであることができる。
それらは、特に脂肪性アルコール、酸、エステルおよび
アミド、シリコーン油および炭化水素油および脂肪であ
る。
【0021】乳化剤はポリヒドロキシ化合物に可溶性で
あるべきである。好適な乳化剤には、下記のものを例と
して挙げることができる。ラウリル硫酸ナトリウム、ス
ルホスクシネート(スルホコハク酸ヘミエステル)、ヤ
シ油アンホカルボキシグリシネート、セチルリン酸カリ
ウム、アルキル−ポリオキシエチレン−エーテルカルボ
ン酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、アルキルアミ
ドプロピルベタイン、ヤシ油アミドプロピルベタイン。
【0022】本発明による乳化剤は、下記の組成を有す
るものが好ましい。 1種類以上のペルフルオロポリエーテル:5〜25重量
%、 1種類以上のポリヒドロキシ化合物:10〜59重量
%、 1種類以上の脂肪物質:35〜80重量%、 1種類以上の乳化剤:0.3〜3重量%。
【0023】最も好ましいエマルジョンはポリヒドロキ
シ化合物10〜40重量%を含む。通常は、乳化剤は1
種類のみのペルフルオロポリエーテルと1種類のみのポ
リヒドロキシ化合物を含む。成分の性状および比率によ
り、本発明のエマルジョンは非常に広範囲の粘度を示す
ので、広範囲の応用分野に好適である。最も粘性の少な
いエマルジョンは、例えば粘度が25℃で2,000c
ps(センチポアズ)であり、最も粘性の高いエマルジ
ョンは例えば粘度が1,000,000cps以上であ
る。
【0024】粘度は脂肪物質およびペルフルオロポリエ
ーテルの濃度と共に且つ更に粘性の高いポリヒドロキシ
化合物を用いるときに増加する。
【0025】同じ濃度では、脂肪物質の性状も粘度に影
響する。所望であれば、水またはアルコールを加えるこ
とによってエマルジョンの粘度を低下させることができ
る。好適なアルコールは、例えば1〜4個の炭素原子を
有するアルキルアルコールおよび2〜4個の炭素原子を
有するエチレングリコールである。
【0026】水またはアルコールを添加すると、エマル
ジョンの安定性が低下しがちになるので、エマルジョン
の総重量について計算して、約20%を上回る量を添加
することは望ましくない。
【0027】水またはアルコールの最少添加量は、例え
ば1%である。水またはアルコールを加えると、他の成
分相互の比率は維持されるが、当然のことながらこれら
の量比は減少する。
【0028】水またはアルコールを含有するエマルジョ
ンは、疎水性が高くない低粘度または比較的低粘度が所
望な用途に有用である。
【0029】本発明によれば、安定なエマルジョンは、
4,000rpmで30分間遠心分離の後50℃でオー
ブン中で1週間処理した後に相分離を生じないものと考
えられる。
【0030】本発明によるエマルジョンは下記のように
して調製することができる。すなわち、1種類以上のポ
リヒドロキシ化合物に可溶性の1種類以上の乳化剤を含
む、前記のポリヒドロキシ化合物中の1種類以上のペル
フルオロポリエーテルのエマルジョン(このようなエマ
ルジョンを簡単に「プレエマルジョン」と表わすことに
する)に、撹拌下にて1種類以上の液体状態の脂肪物質
を加える。プレエマルジョンは所定の温度であるが、こ
れは重要ではなく、大抵の場合にはこれは室温である。
【0031】脂肪物質が室温で固体であるときには、こ
れは溶融状態で、または特に本発明による液状の脂肪物
質、好ましくは炭化水素油に、必要であれば加熱により
溶解し易くして溶解して添加される。
【0032】脂肪物質を室温を上回る温度で加えるとき
には、プレエマルジョンを脂肪物質の温度付近に、また
は同じ温度に予備加熱することが望ましい。
【0033】プレエマルジョンの調製は、上述の欧州特
許出願第390,206号明細書に詳細に記載されてい
る。
【0034】このようなエマルジョンは、1種類以上の
ペルフルオロポリエーテルを撹拌下にて1種類以上のポ
リヒドロキシ化合物中の1種類以上の乳化剤の溶液に添
加することによって調製することができる。
【0035】添加が終了したならば、低速で例えば30
〜120分間撹拌を継続して最良の均質化を得るように
するのが望ましい。
【0036】本発明によるエマルジョンの外相は1種類
以上のポリヒドロキシ化合物から成り、1種類以上のペ
ルフルオロポリエーテルおよび1種類以上の脂肪物質が
内部の分散相を構成していると思われる。実際に、この
エマルジョンはグリセロールや水で(機械的撹拌に頼る
ことなく)希釈することができるが、(機械的撹拌を用
いなければ)ペルフルオロポリエーテルまたは脂肪物質
で希釈することができない。また、ペルフルオロポリエ
ーテルまたは脂肪物質の含量が増加すると粘度が増加す
ることから、これら2種類の成分が内部相を形成してい
ると思われる。
【0037】本発明のエマルジョンは、美容および皮膚
医学の分野においておよび産業上の諸分野において広汎
に使用される。
【0038】油性相への油溶性物質の導入(例えば、ビ
タミンまたはソーラーフィルター)またはグリセロール
可溶性物質の導入により、化粧品および皮膚病用製品を
製造することができる。
【0039】化粧品の用途としては、例えばバリヤーク
リーム(荒れ止めクリーム)、日光用製品、リップ軟膏
および無水化粧品、例えば口紅およびスティックが挙げ
られる。
【0040】皮膚病用製品の用途としては、例えば皮膚
保護製剤および医薬徐放性製剤が挙げられる。
【0041】産業上の用途には、織物および皮革の潤滑
および溌水処理が挙げられる。
【0042】本発明のエマルジョンは無水性であるか、
或いは水分含量が僅かであるために、このエマルジョン
を用いて調製した化粧品および皮膚病用製品は、生物学
的に一層安定なものである。実際に、これらの製品に
は、通常は防腐剤を添加する必要がない。また、エマル
ジョンの無水性によって、これらの製品の皮膚上での保
持性が高くなる。該応用分野でのもう一つの利点は、本
発明によるエマルジョンでは前記の米国特許第4,80
3,067号明細書に記載されている油中水エマルジョ
ンまたは水中油エマルジョン中のペルフルオロポリエー
テルのエマルジョンに比べて含まれる界面活性剤の量が
より少ない量ですむことである。
【0043】下記の例は単に例示の目的で示しているも
のであり、本発明の範囲を制限するものと考えるべきで
はない。
【0044】例1〜33は本発明による各種のエマルジ
ョンおよびそれらを製造するための方法を示す。総ての
組成は重量%で示してある。
【0045】安定性試験は前記に記載したものである。
用いたペルフルオロポリエーテルは下記のような構造と
特性を有する。フォンブリン(Fomblin) HC/25 n/m=20〜40、 M.W.(数平均分子量)=3,200。ガルデン(Galden)D03 前記の製品と同じ式、 n/m=20〜40、 M.W.=870。フォンブリン(Fomblin) HC/R 前記の製品と同じ式、 n/m=20〜40、 M.W.=6,600。デンナム(Demnum)S−65 F(CF−CF−CFO)CFCF M.W.=4,500。フォンブリン(Fomblin) Z25 CF−(OCFCF(OCF−OCF
p/q=0.6〜0.7、 M.W.=9,400。
【0046】例1 フォンブリンHC/25 59% グリセロール 29% テキサポン(Texapon) N/40* 2% ワセリン油(密度:0.83) 10%* ラウリル硫酸ナトリウム(28%溶液)、ヘンケル
(Henkel)社製。 フォンブリンHC/25、グリセロールおよびテキサポ
ンN/40のプレエマルジョンに、シルバーソン(Silve
rson) L/2R型ターボ乳化装置によって、5,000
〜6,000rpmで撹拌しながらワセリン油を室温で
加えた。特に断らないかぎり、下記の例に示したエマル
ジョンは同じ方法で調製した。エマルジョンは安定であ
った。その粘度および以後の例のエマルジョンの粘度は
ブルックフィールドデジタル8速粘度計、RTV−II
型によって、製造業者の規則にしたがって測定した。 粘度:36,600cps(センチポアズ)、25℃
(5rpm、羽根車29)。
【0047】例2 フォンブリンHC/25 29% グリセロール 59% テキサポンN/40 2% ワセリン油 10% 粘度:2,000cps(5rpm,羽根車29)、2
5℃。 安定なエマルジョン。
【0048】例3 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ワセリン油 39% 粘度:50,000cps(5rpm,羽根車29)、
25℃。 安定なエマルジョン。
【0049】例4 フォンブリンHC/25 15% グリセロール 29% テキサポンN/40 2% ワセリン油 54% 粘度:950,000cps(1rpm,羽根車2
9)、25℃。 安定なエマルジョン。
【0050】例5 フォンブリンHC/25 10% グリセロール 59% テキサポンN/40 2% ワセリン油 29% 粘度:3,100cps(5rpm,羽根車29)、2
5℃。 安定なエマルジョン。
【0051】例6 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% シリコーン油(350cps) 39% 安定なエマルジョン。
【0052】例7 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% シリコーン油50%とワセリン油50% との混合物 39% 安定なエマルジョン。
【0053】例8 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% アビル(Abil)K4(揮発性シリコーン) 39% 安定なエマルジョン。
【0054】例9 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% 麦芽油 39% 安定なエマルジョン。
【0055】例10 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ホホバ油 39% 安定なエマルジョン。
【0056】例11 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ユータノール(Eutanol) G (2−オクチルードデカノール)、ヘンケル社製39% 安定なエマルジョン。
【0057】例12 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ミリトール(Mirytol) (カプリン酸 とカプロン酸のトリグリセリド)、 ヘンケル社製 39% 安定なエマルジョン。
【0058】例13 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ステアリン酸オクチル(セチオール (Cetiol)868、ヘンケル社製) 39% 安定なエマルジョン。
【0059】例14 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% オリーブ油 39% 安定なエマルジョン。
【0060】例15 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% パラフィンC10/C13 39% 安定なエマルジョン。
【0061】例16 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% 粘着性ワセリン 39% 粘着性ワセリンを約55℃の温度で溶融状態で45℃に
予備加熱したプレエマルジョンに導入した。安定なエマ
ルジョン。
【0062】例17 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% 粘着性ワセリン 13% パラフィンC10/C13 26% 粘着性ワセリンとパラフィンをプレエマルジョンに導入
する前に予備混合した。安定なエマルジョン。
【0063】例18 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ヒマシ油 39% 安定なエマルジョン。
【0064】例19 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% アマニ油 39% 安定なエマルジョン。
【0065】例20 フォンブリンHC/25 14% グリセロール 27% テキサポンN/40 2% ワセリン油 52% 水 5% 水を最後に加えた。安定なエマルジョン。 粘度:37,500cps、25℃(5rpm、羽根車
21)。
【0066】例21 フォンブリンHC/25 13% グリセロール 27% テキサポンN/40 2% ワセリン油 43% 水 10% 安定なエマルジョン。 粘度:7,000cps、25℃(15rpm、羽根車
21)。
【0067】例22 フォンブリンHC/25 12% グリセロール 23% テキサポンN/40 2% ワセリン油 43% 水 20% 安定なエマルジョン。
【0068】例23 ガルデンD03 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ワセリン油 39% 安定なエマルジョン。
【0069】例24 フォンブリンHC/R 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ワセリン油 39% 安定なエマルジョン。
【0070】例25 デンナムS/65 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ワセリン油 39% 安定なエマルジョン。
【0071】例26 フォンブリンZ25 20% グリセロール 39% テキサポンN/40 2% ワセリン油 39% 安定なエマルジョン。
【0072】例27 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% ヤシ油アミドプロピルベタイン 2% ワセリン油 39% 安定なエマルジョン。
【0073】例28 フォンブリンHC/25 20% グリセロール 39% 塩化ベンザルコニウム(50%水溶液) 2% ワセリン油 39% 安定なエマルジョン。
【0074】例29 フォンブリンHC/25 20% ジグリセロール 39% テキサポンN/40 2% ワセリン油 39% 極めて粘稠で安定なエマルジョン。 粘度:1,000,000cps(5rpm,羽根車2
9)、25℃。
【0075】例30 フォンブリンHC/25 20% ソルビトール(70%水溶液) 39% テキサポンN/40 2% ワセリン油 39% 安定なエマルジョン。
【0076】例31 フォンブリンHC/25 8% グリセロール 27% ジグリセロール 8% ワセリン油 55% テキサポンN/40 2% 安定なエマルジョン。 粘度:180,000cps(1rpm,羽根車4)、
20℃。
【0077】例32 フォンブリンHC/25 5% グリセロール 30% アンフィゾール(Amphisol)K(* ) 2% セチオール868(**) 53% アビルK4(*** ) 10% (* ) セチルリン酸カリウム、ジボダン(Givaudan)
社製、 (**) ステアリン酸オクチル、ヘンケル社製、 (*** ) 揮発性シリコーン、テゴ・コスメティックス
(Tego Cosmetics)社製。 粘度:340,000cps、20℃。 安定なエマルジョン。
【0078】例33 フォンブリンHC/25 10% グリセロール 20% アンフィゾールK 3% セチオール868 63% アビルK4 4% この調製は、高油分濃度で起こる粘度増加により低温条
件では得ることができないので、プレエマルジョンを約
50℃に予備加熱することによって高温条件で行った。 粘度:500,000cps、20℃。 安定なエマルジョン。
【0079】例34 例34〜37は、比較の目的で、本発明によらない組成
物を例示する。 グリセロール 50% ワセリン油 49% テキサポンN/40 1% エマルジョンは全く不安定で、静止状態では速やかに分
離した。
【0080】例35 フォンブリンHC/25 20% ワセリン油 79% テキサポンN/40 1% エマルジョンは全く不安定で、静止するとフォンブリン
HC/25が速やかに分離した。
【0081】例36 フォンブリンHC/25 50% ワセリン油 49% テキサポンN/40 1% 安定性:例35と同様。
【0082】例37 フォンブリンHC/25 30% ワセリン油 67% アルラセル(Arlacel) 989(* ) 3% (* ) エトキシル化脂肪酸、アイ・シー・アイ(I.C.
I.)社製。 安定性:例35と同様。
【0083】例38 この例はバリヤークリームとその調製を例示する。 A) グリセリン 20% フォンブリンHC/R 10% セチルリン酸カリウム (アンフィゾールK、ジボダン社製) 2% B) 鉱油 48% ジメチコン 20% 約55℃に予備加熱したプレエマルジョンAに、相Bを
撹拌下にて徐々に加えた。次いで、室温に到達するまで
撹拌を緩やかに行った。クリーム粘度は、20℃で29
0,000cps(1rpm,羽根車6)であった。
【0084】例39 この例は、例38の方法にしたがって調製したビタミン
性水和性クリームを例示する。 A) グリセリン 30% フォンブリンHC/25 10% セチルリン酸カリウム 2% B) オクチルドデカノール(ユータ ノールG、ヘンケル社製 50.5% シクロメチコン(アビルK4、 テゴ・コスメティックス社製) 5% 酢酸トコフェロール 2% パルミチン酸レチニル 0.5% このクリーム粘度は、20℃で180,000cps
(1rpm,羽根車6)であった。
【0085】例40 カモマイルグリコール酸抽出物1%を加えたことを除
き、前例と類似のもう一つのビタミン性水和性クリーム
を調製した。この少量のグリコールが存在するだけで、
粘度を180,000cpsから50,000cpsに
するのに十分であった。
【0086】例41 この例は、相Bを予備加熱したことを除いて、例38と
同様にして調製した日焼け止めクリームに関する。 A) グリセリン 30% フォンブリンHC/R 10% セチルリン酸カリウム 2% B) ステアリン酸オクチル 46% エチルヘキシルp−メトキシ シンナメート(パリゾールMCX、 ジボダン社製 5% シクロメチコン 5% 「カリテバター(Karite butter) 」 2% このクリーム粘度は、20℃で480,000cps
(1rpm,羽根車6)であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−234928(JP,A) 欧州特許出願公開390206(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 71/00 - 71/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペルフルオロアルキル末端基を有するペル
    フルオロポリエーテルと脂肪物質との安定なエマルジョ
    ンであって、エマルジョンの成分の合計が100重量%
    となる条件下で、 ペルフルオロアルキル末端基を有する1種類以上のペル
    フルオロポリエーテル:1〜50重量%と、グリセロー
    ルおよびグリセロール以外のポリアルコールおよび糖類
    から選択され、少なくとも3個のヒドロキシル基を有す
    る1種類以上のポリヒドロキシ化合物であって、これら
    の化合物が固体であるときには水または親水性溶媒に溶
    解しているもの:10〜88.9重量%(水および親水
    性溶媒を総エマルジョンに対して20重量%までを含ん
    でもよい)と、 融点が100℃を上回らない1種類以上の脂肪物質:1
    0〜80重量%と、 前記ポリヒドロキシ化合物に可溶な1種類以上の乳化
    剤:0.1〜10重量%とから成る安定なエマルジョ
    ン。
  2. 【請求項2】ペルフルオロポリエーテルの数平均分子量
    が500〜20,000の範囲である、請求項1に記載
    の安定なエマルジョン。
  3. 【請求項3】ポリヒドロキシ化合物がグリセロール、ジ
    グリセロール、トリグリセリンおよびテトラグリセリン
    から選択される、請求項1または2に記載の安定なエマ
    ルジョン。
  4. 【請求項4】脂肪物質が脂肪アルコール、酸、エステル
    およびアミド、シリコーン油、および炭化水素油および
    脂肪から成る群から選択される、請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の安定なエマルジョン。
  5. 【請求項5】乳化剤がイオン性の種類のものである、請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の安定なエマルジョ
    ン。
  6. 【請求項6】ペルフルオロアルキル末端基を有する1種
    類以上のペルフルオロポリエーテル:5〜25重量%
    と、 1種類以上のポリヒドロキシ化合物:10〜59重量%
    と、 1種類以上の脂肪物質:35〜80%重量と、 1種類以上の乳化剤:0.3〜3%重量とから成る請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の安定なエマルジョン。
  7. 【請求項7】1種類以上のポリヒドロキシ化合物10〜
    40重量%を含む、請求項6に記載の安定なエマルジョ
    ン。
  8. 【請求項8】1種類以上の液体状の脂肪物質を、1種類
    以上のポリヒドロキシ化合物中の1種類以上のペルフル
    オロポリエーテルのプレエマルジョンであって前記の化
    合物に可溶性の1種類以上の乳化剤を含むものに撹拌下
    にて加えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか
    1項に記載の安定なエマルジョンの製造方法。
  9. 【請求項9】脂肪物質が室温で固体であるときには、こ
    れを溶融状態で、または液体脂肪物質に溶解させてプレ
    エマルジョンに加える、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜7のいずれか1項に記載の安
    定なエマルジョンを使用する化粧品および皮膚病用製品
    の製造法。
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